(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
冷媒と被加熱流体との間で熱交換を行なう第1熱交換器と、冷媒と空気との間で熱交換を行なう第2熱交換器と、前記第2熱交換器と前記第1熱交換器との間に設けられ、前記第2熱交換器から送られた冷媒を圧縮する圧縮機とを有し、ヒートポンプサイクルを構成する冷媒回路と、
発熱を伴う電気部品を有し、前記冷媒回路の動作を制御するための制御部とを備え、
前記冷媒回路は、前記第2熱交換器から冷媒が供給され、その冷媒を再び前記第2熱交換器に戻す中間配管をさらに有し、
前記中間配管の経路上に設けられ、前記中間配管を流通する冷媒によって前記電気部品を冷却する冷却部と、
前記第1熱交換器に向けて被加熱流体を供給する流体供給配管を有し、被加熱流体が流れる流体回路とをさらに備え、
前記冷却部は、前記流体供給配管の経路上に設けられ、さらに前記流体供給配管を流通する被加熱流体によって前記電気部品を冷却し、
前記冷媒回路は、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器との間に設けられ、前記第1熱交換器から送られた冷媒を減圧する減圧器をさらに有し、
前記冷媒回路は、前記第2熱交換器の除霜運転時には、前記第1熱交換器から送られた冷媒を減圧することなく前記第2熱交換器に供給するように設けられ、
前記中間配管は、前記冷媒回路を流れる冷媒の経路上において、前記第2熱交換器に冷媒が流入する位置よりも前記第2熱交換器から冷媒が流出する位置に近い側に設けられ、
前記流体回路は、前記第2熱交換器の除霜運転時には、前記第1熱交換器への被加熱流体の供給を停止するように設けられる、ヒートポンプ式加熱装置。
前記中間配管は、前記冷却部に配索されるメイン配管と、前記第2熱交換器から供給された冷媒を前記冷却部を介さず前記第2熱交換器に戻す第1バイパス配管とを含む、請求項1に記載のヒートポンプ式加熱装置。
【背景技術】
【0002】
従来のヒートポンプ式加熱装置に関して、たとえば、特開2010−175224号公報には、電装品モジュールの近傍に冷媒通路が配設されても、当該電装品モジュールに実装された電装品が濡れ難いことを目的とした空気調和機が開示されている(特許文献1)。
【0003】
特許文献1に開示された空気調和機は、冷媒が循環することにより、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行なう冷媒回路を備える。冷媒回路には、主に、室内熱交換器、圧縮機、油分離器、室外熱交換器、膨張弁、アキュムレータおよび四方切換弁が設けられている。空気調和機は、パワー素子が実装された各種の回路基板を有する電装品モジュールと、パワー素子を冷却する冷却ジャケットとをさらに備える。冷却ジャケットは、冷媒回路における室外熱交換器と膨張弁との間の液側配管に接合されている。冷媒ジャケットに接合された配管には、冷房運転時には、室外熱交換器で凝縮された冷媒が流れ、暖房運転時には、室内熱交換器で凝縮し、膨張弁で減圧された冷媒が流れる。
【0004】
また、特開2008−57856号公報には、空気調和機の電気部品の冷却を確保し、外気温が上昇しても十分な冷房能力を得ることができ、電気部品への水分や異物の侵入を防止して、信頼性をより高めることを目的とした空気調和機が開示されている(特許文献2)。
【0005】
特許文献2に開示された空気調和機においては、圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器とを環状に接続して、冷媒回路が構成されている。室外機の電気部品が収められた電装箱の表面には、冷媒回路の低圧側配管が密接して設けられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の特許文献に開示されるように、空気調和機には、冷媒回路の動作を制御する電装品もしくは電気部品が備えられる。これらの電装品もしくは電気部品は、冷媒回路の動作に伴って発熱するため、冷媒回路を流れる冷媒を利用して電装品もしくは電気部品を冷却している。
【0008】
たとえば、特許文献1に開示された空気調和機においては、冷媒回路上の室外熱交換器と膨張弁との間に、電装品を冷却するための冷却ジャケットが設けられる。しかしながら、このような構成では、空気調和機の冷房運転時に、冷媒が冷却ジャケットに流れる冷媒の温度が40〜45℃程度となるため、効率的に電装品を冷却することができない。
【0009】
また、特許文献2に開示された空気調和機においては、冷媒回路上の膨張弁と室内側熱交換器との間から分岐され、冷媒回路上の室内側熱交換器と圧縮機との間に戻される冷却管が設けられている。しかしながら、このような構成では、冷却管が、圧縮機の流入側の配管に直接、接続されているため、圧縮機で発生する振動の影響を大きく受ける。このため、冷却管に防振の配慮が必要となり、空気調和機の部品点数が増えたり、構造が複雑化したりする懸念が生じる。
【0010】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、簡易な構成で、冷媒回路の動作を制御するための制御部に備えられる電気部品を効率的に冷却するヒートポンプ式加熱装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に従ったヒートポンプ式加熱装置は、冷媒と被加熱流体との間で熱交換を行なう第1熱交換器と、冷媒と空気との間で熱交換を行なう第2熱交換器と、第2熱交換器と第1熱交換器との間に設けられ、第2熱交換器から送られた冷媒を圧縮する圧縮機とを有し、ヒートポンプサイクルを構成する冷媒回路と、発熱を伴う電気部品を有し、冷媒回路の動作を制御するための制御部とを備える。冷媒回路は、第2熱交換器から冷媒が供給され、その冷媒を再び第2熱交換器に戻す中間配管をさらに有する。ヒートポンプ式加熱装置は、中間配管の経路上に設けられ、中間配管を流通する冷媒によって電気部品を冷却する冷却部と、第1熱交換器に向けて被加熱流体を供給する流体供給配管を有し、被加熱流体が流れる流体回路とをさらに備える。冷却部は、流体供給配管の経路上に設けられ、さらに流体供給配管を流通する被加熱流体によって電気部品を冷却する。冷媒回路は、第1熱交換器と第2熱交換器との間に設けられ、第1熱交換器から送られた冷媒を減圧する減圧器をさらに有する。冷媒回路は、第2熱交換器の除霜運転時には、第1熱交換器から送られた冷媒を減圧することなく第2熱交換器に供給するように設けられる。中間配管は、冷媒回路を流れる冷媒の経路上において、第2熱交換器に冷媒が流入する位置よりも第2熱交換器から冷媒が流出する位置に近い側に設けられる。流体回路は、第2熱交換器の除霜運転時には、第1熱交換器への被加熱流体の供給を停止するように設けられる。
この発明
の別の局面に従ったヒートポンプ式加熱装置は、冷媒と被加熱流体との間で熱交換を行なう第1熱交換器と、冷媒と空気との間で熱交換を行なう第2熱交換器と、第2熱交換器と第1熱交換器との間に設けられ、第2熱交換器から送られた冷媒を圧縮する圧縮機とを有し、ヒートポンプサイクルを構成する冷媒回路と、発熱を伴う電気部品を有し、冷媒回路の動作を制御するための制御部とを備える。冷媒回路は、第2熱交換器から冷媒が供給され、その冷媒を再び第2熱交換器に戻す中間配管をさらに有する。ヒートポンプ式加熱装置は、中間配管の経路上に設けられ、中間配管を流通する冷媒によって電気部品を冷却する冷却部をさらに備える。
【0012】
このように構成されたヒートポンプ式加熱装置によれば、中間配管により第2熱交換器を流れる冷媒を冷却部に導くことによって、電気部品を効率的に冷却することができる。この際、中間配管は、第2熱交換器から供給された冷媒を再び第2熱交換器に戻すように構成されるため、中間配管と圧縮機との間には第2熱交換器が存在する。このため、圧縮機で発生した振動が中間配管に伝わることが抑制され、加熱装置を簡易な構成とできる。
【0013】
また好ましくは、ヒートポンプ式加熱装置は、第1熱交換器に向けて被加熱流体を供給する流体供給配管を有し、被加熱流体が流れる流体回路をさらに備える。冷却部は、流体供給配管の経路上に設けられ、さらに流体供給配管を流通する被加熱流体によって電気部品を冷却する。
【0014】
このように構成されたヒートポンプ式加熱装置によれば、中間配管を流通する冷媒と、流体供給配管を流通する被加熱流体とによって、電気部品をより効率的に冷却することができる。
【0015】
また好ましくは、中間配管は、冷却部に配索されるメイン配管と、第2熱交換器から供給された冷媒を冷却部を介さず第2熱交換器に戻す第1バイパス配管とを含む。
【0016】
このように構成されたヒートポンプ式加熱装置によれば、第1バイパス配管に冷媒を導くことによって、冷却部において結露が生じることを防止できる。
【0017】
また好ましくは、制御部は、電気部品を収容する筐体をさらに有する。筐体の表面には、冷却部が熱的に接続される。
【0018】
このように構成されたヒートポンプ式加熱装置によれば、中間配管を流通する冷媒によって、筐体内部を全体的に冷却することができる。これにより、制御部の冷却効果が向上するため、加熱装置をさらに簡易な構成とできる。
【0019】
また好ましくは、冷媒回路は、第1熱交換器と第2熱交換器との間に設けられ、第1熱交換器から送られた冷媒を減圧する減圧器をさらに有する。冷媒回路は、第2熱交換器の除霜運転時には、第1熱交換器から送られた冷媒を減圧することなく第2熱交換器に供給するように設けられる。中間配管は、冷媒回路を流れる冷媒の経路上において、第2熱交換器に冷媒が流入する位置よりも第2熱交換器から冷媒が流出する位置に近い側に設けられる。
【0020】
また好ましくは、冷媒回路は、第1熱交換器と第2熱交換器との間に設けられ、第1熱交換器から送られた冷媒を減圧する減圧器と、第1熱交換器と第2熱交換器との間に設けられ、第1熱交換器から送られた冷媒を減圧器を介さずに第2熱交換器に導く第2バイパス配管とをさらに有する。中間配管は、冷媒回路を流れる冷媒の経路上において、第2熱交換器に冷媒が流入する位置よりも第2熱交換器から冷媒が流出する位置に近い側に設けられる。
【0021】
このように構成されたヒートポンプ式加熱装置によれば、第2熱交換器の除霜運転時、中間配管が第2熱交換器における冷媒流入位置よりも冷媒流出位置に近い側に設けられるため、第2熱交換器において低温とされた冷媒を冷却部に供給することができる。これにより、除霜運転時であっても、電気部品を効率的に冷却することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上に説明したように、この発明に従えば、簡易な構成で、冷媒回路の動作を制御するための制御部に備えられる電気部品を効率的に冷却するヒートポンプ式加熱装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式給湯機の回路構成を示す図である。
図1を参照して、本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯機10は、冷媒回路20および給湯回路30を有する。
【0026】
冷媒回路20は、給湯回路30上の水を加熱するためのヒートポンプサイクルを構成する。冷媒回路20がなす環状の循環路には、冷媒が流通される。冷媒としては、たとえば、HC(ハイドロカーボン)やHFC(ハイドロフルオロカーボン)が利用される。
【0027】
冷媒回路20の経路上には、圧縮機21、水熱交換器22、膨張弁23および空気熱交換器24が設けられている。
【0028】
水熱交換器22は、冷媒回路20を流れる冷媒と、給湯回路30を流れる水との間で熱交換を行なう。空気熱交換器24は、室外に設置されている。空気熱交換器24は、冷媒回路20を流れる冷媒と、室外空気との間で熱交換を行なう。
【0029】
図1中には、給湯運転時、冷媒回路20における冷媒の流れ方向が矢印によって示されている。冷媒回路20の経路上において、圧縮機21は、空気熱交換器24と水熱交換器22との間に配置されている。圧縮機21は、空気熱交換器24から送られる冷媒を圧縮する。冷媒回路20の経路上において、膨張弁23は、水熱交換器22と空気熱交換器24との間に配置されている。膨張弁23は、水熱交換器22および空気熱交換器24を挟んで、圧縮機21の反対側に配置されている。膨張弁23は、水熱交換器22から送られる冷媒を減圧する。
【0030】
冷媒回路20における給湯運転時の冷媒流れについて説明すると、まず、圧縮機21にて冷媒が断熱圧縮される。圧縮されるに従って冷媒の圧力と温度とが上昇し、高温高圧の過熱蒸気になって、冷媒は圧縮機21から吐出される。圧縮機21から流出した冷媒は、水熱交換器22に流入する。冷媒は、水熱交換器22において給湯回路30を流れる水に放熱し、冷却されることによって、凝縮(液化)する。水熱交換器22から流出した冷媒は、膨張弁23に向かう。
【0031】
膨張弁23において、過冷却液状態の冷媒は絞り膨張され、温度と圧力とが低下して、低温低圧の気液混合状態の湿り蒸気となる。膨張弁23から流出した冷媒は、空気熱交換器24に向かう。膨張弁23から送られた気液混合状態の冷媒は、空気熱交換器24において室外空間の空気から吸熱することによって、蒸発する。その後、気相の冷媒は、圧縮機21において再び断熱圧縮される。
【0032】
冷媒はこのようなサイクルに従って、圧縮、凝縮、絞り膨張、蒸発の状態変化を連続的に繰り返す。
【0033】
冷媒回路20は、冷媒回路20の経路上で冷媒が流れる通路(冷媒通路)を形成する冷媒配管91、冷媒配管92および中間配管66を有する。
【0034】
冷媒配管91は、空気熱交換器24および圧縮機21の間を接続している。冷媒配管91は、圧縮機21の冷媒流入側配管である。冷媒配管91は、空気熱交換器24から圧縮機21に向けて冷媒を流通させている。
【0035】
冷媒配管92は、水熱交換器22および空気熱交換器24の間を接続している。冷媒配管92は、水熱交換器22から空気熱交換器24に向けて冷媒を流通させている。冷媒配管92は、メイン配管92pと、第2バイパス配管としての除霜用バイパス配管92qとから構成されている。
【0036】
メイン配管92pの管路上には、膨張弁23が設けられている。除霜用バイパス配管92qの管路上には、バルブ(除霜用バイパス弁)25が設けられている。バルブ25は、開状態とされることによって、除霜用バイパス配管92qにおける冷媒流れを許容し、閉状態とされることによって、除霜用バイパス配管92qにおける冷媒流れを遮断する。後述するが、バルブ25は、給湯運転時には閉状態とされ、除霜運転時には開状態とされる。なお、除霜運転時、膨張弁23は閉じられる。
【0037】
なお、冷媒回路20において使用される各種のバルブは、電子制御によって冷媒通路を開閉操作する電磁弁である。
【0038】
給湯回路30には、被加熱流体としての水(たとえば、水道水)が流通する。給湯回路30の経路上には、水熱交換器22が設けられている。
【0039】
給湯回路30は、給湯回路30の経路上で水が流れる通路を形成する給水配管36および給湯配管38を有する。
【0040】
給水配管36および給湯配管38は、水熱交換器22に接続されている。給水配管36の管路上には、給水ポンプ37が設けられている。給水ポンプ37の駆動に伴って、水が給水配管36を通じて水熱交換器22に供給される。水熱交換器22にて加熱された水(湯)は、給湯配管38を通じて、シャワーや床暖房などの給湯端末に送られる。
【0041】
本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯機10は、制御部40および冷却部51をさらに有する。
【0042】
制御部40は、冷媒回路20の動作、特に圧縮機21を可変速制御するための電装品として設けられている。制御部40は、パワー半導体素子41および電装箱43を有する。パワー半導体素子41は、圧縮機21の可変速制御に伴って発熱する。電装箱43は、筐体形状を有し、パワー半導体素子41を収容している。電装箱43には、パワー半導体素子41のほかに、セメント抵抗やトランス、コイルなど各種の電気部品が収容されている。
【0043】
冷却部51は、パワー半導体素子41と熱的に接続されている。冷却部51は、冷媒回路20を流れる冷媒を利用してパワー半導体素子41を冷却する。本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯機10においては、冷却部51が中間配管66の経路上に設けられている。
【0044】
中間配管66の構造について具体的に説明する。
図2は、
図1中の空気熱交換器内で冷媒通路を形成する配管構成を示す分解組み立て図である。
図3から
図5は、
図1中の空気熱交換器に配管を組み付ける工程を示す図である。
【0045】
図1から
図5を参照して、空気熱交換器24は、フィン71と、複数のヘアピン配管62(62a,62b,62c,62d)と、複数の渡り配管63と、直線配管64とを有する。
【0046】
ヘアピン配管62は、一方向に延びる区間と、U字状に反転する区画と、反対方向に延びる区間とが組み合わさった形状を有する。直線配管64は、一方向に延びて形成されている。ヘアピン配管62a、ヘアピン配管62b、ヘアピン配管62cおよびヘアピン配管62dが、挙げた順に互いに間隔を隔てて並んでいる。ヘアピン配管62dに隣り合う位置には、直線配管64が並んでいる。渡り配管63は、U字状に湾曲する形状を有する。渡り配管63は、隣接するヘアピン配管62間を接続するように、溶接によってヘアピン配管62に固定されている。
【0047】
図3中に示すように、フィン71には、ヘアピン配管62が挿入される貫通孔73が形成されている。
図4中に示すように、貫通孔73にヘアピン配管62が挿入された状態で、ヘアピン配管62の内側に拡管治具76が挿入される。
図5中に示すように、拡管治具76によってヘアピン配管62が拡径されることによって、ヘアピン配管62がフィン71に対して固定される。直線配管64は、ヘアピン配管62と同様の形態でフィン71に固定されている。
【0048】
中間配管66は、その一方端がヘアピン配管62dに接続され、その他方端が直線配管64に接続されるように設けられている。中間配管66は、空気熱交換器24内で冷媒通路を形成する第1冷媒配管としてのヘアピン配管62dから延出し、冷却部51を通って、空気熱交換器24内で冷媒通路を形成する第2冷媒配管としての直線配管64に戻るように設けられている。ヘアピン配管62dは、空気熱交換器24内における冷媒流れの上流側に配置され、直線配管64は、空気熱交換器24内における冷媒流れの下流側に配置されている。
【0049】
ヘアピン配管62aの一端62gには、冷媒配管92が接続されている。直線配管64の他端64hには、冷媒配管91が接続されている。中間配管66は、冷媒回路20を流れる冷媒の経路上において、ヘアピン配管62aの一端62gよりも直線配管64の他端64hに近い側に設けられている。すなわち、中間配管66は、空気熱交換器24に冷媒が流入する位置よりも空気熱交換器24から冷媒が流出する位置に近い側に設けられている。
【0050】
なお、以上に説明した空気熱交換器24内の配管構造は一例であり、組み合わせる配管の数や形状、配管の取り回しなどは、適宜変更される。
【0051】
図1を参照して、さらに本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯機10においては、冷却部51が、給湯回路30の給水配管36の経路上に設けられている。給水配管36は、冷却部51を通るように配索されている。
【0052】
このような構成により、給湯運転時、冷却部51には、冷媒回路20において中間配管66を流れる冷媒と、給湯回路30において給水配管36を流れる水とが導かれる。これにより、圧縮機21の駆動に伴って発熱するパワー半導体素子41が、中間配管66を流れる冷媒と、給水配管36を流れる水とによって冷却される。給水配管36を流れる水の温度は、夏期であっても30℃を上回ることは稀であるため、パワー半導体素子41を効率よく冷却することができる。また、仮に給水配管36を流れる水の温度が45℃を超えるような状況があっても、その場合には給湯運転そのものを停止するため、パワー半導体素子41の冷却を考慮する必要はない。
【0053】
また、本実施の形態では、中間配管66は、圧縮機21の冷媒流入側配管である冷媒配管91に直接、接続されていない。圧縮機21と中間配管66との間は、空気熱交換器24に固定された直線配管64が介在する。このような構成により、圧縮機21で発生した振動が中間配管66に伝わることを抑制できる。これにより、中間配管66に防振材を設ける必要がなく、ヒートポンプ式給湯機10の部品点数を減らしたり、構造を簡易にしたりすることができる。
【0054】
図6は、
図1中のヒートポンプ式給湯機において、除霜運転時の回路構成を示す図である。
【0055】
図6を参照して、冬期など外気温が低い場合に、空気熱交換器24が極低温まで温度低下し、凍結する懸念が生じる。そこで、本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯機10では、温度検知手段によって空気熱交換器24の凍結が検知されたときに、除霜運転を行なう。
図6中には、除霜運転時、冷媒回路20における冷媒の流れ方向が矢印によって示されている。
【0056】
具体的には、圧縮機21を運転したまま、バルブ25を開状態とし、膨張弁23を閉じる。これにより、圧縮機21から吐出された高温高圧の冷媒が空気熱交換器24に供給されるため、空気熱交換器24の除霜が実施される。この際、給水ポンプ37を停止することによって、冷媒温度が水熱交換器22において低下することを防ぐ。
【0057】
本実施の形態では、中間配管66が、空気熱交換器24に冷媒が流入する位置よりも空気熱交換器24から冷媒が流出する位置に近い側に設けられている。このような構成によれば、除霜運転時、室外温度は冷媒温度よりも低いため、冷媒は、空気熱交換器24を流れる間に、室外空間との熱交換によって温度低下する。このように温度低下した冷媒が、中間配管66を通じて冷却部51に供給されるため、給水ポンプ37の停止にもかかわらず、パワー半導体素子41の冷却が可能となる。
【0058】
なお、本実施の形態では、除霜運転時に低温の冷媒を冷却部51に供給することを意図して、中間配管66を空気熱交換器24における下流側に配置したが、本発明は、このような構成に限られるものではない。たとえば、除霜運転を、冷媒でなく別の熱源(電気ヒータなど)を用いて実施する場合には、中間配管66を、空気熱交換器24から冷媒が流出する位置よりも空気熱交換器24に冷媒が流入する位置に近い側に設けてもよい。この場合、給湯運転時により低温の冷媒が冷却部51に供給されるため、パワー半導体素子41を効率的に冷却することができる。
【0059】
以上に説明した、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式加熱装置としてのヒートポンプ式給湯機10の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯機10は、ヒートポンプサイクルを構成する冷媒回路20と、冷媒回路20の動作を制御するための制御部40とを備える。冷媒回路20は、冷媒と被加熱流体としての水との間で熱交換を行なう第1熱交換器としての水熱交換器22と、冷媒と空気との間で熱交換を行なう第2熱交換器としての空気熱交換器24と、空気熱交換器24と水熱交換器22との間に設けられ、空気熱交換器24から送られた冷媒を圧縮する圧縮機21とを有する。制御部40は、冷媒回路20の動作に伴って発熱を伴う電気部品としてのパワー半導体素子41を有する。冷媒回路20は、空気熱交換器24から冷媒が供給され、その冷媒を再び空気熱交換器24に戻す中間配管66をさらに有する。ヒートポンプ式給湯機10は、中間配管66の経路上に設けられ、中間配管66を流通する冷媒によってパワー半導体素子41を冷却する冷却部51をさらに備える。
【0060】
このように構成された、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式給湯機10によれば、給湯運転および除霜運転のいずれの運転時にも、簡易な構成で、パワー半導体素子41を効率的に冷却することができる。
【0061】
(実施の形態2)
図7は、この発明の実施の形態2におけるヒートポンプ式給湯機の回路構成を示す図である。本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯機は、実施の形態1におけるヒートポンプ式給湯機10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
【0062】
図7を参照して、本実施の形態では、中間配管66が、メイン配管66pと、第1バイパス配管としての結露防止用バイパス配管66qとから構成されている。
【0063】
メイン配管66pの管路上には、バルブ(冷却用電磁弁)81aが設けられ、結露防止用バイパス配管66qの管路上には、バルブ(バイパス用電磁弁)81bが設けられている。バルブ81aおよびバルブ81bは、バルブ81aおよびバルブ81bのいずれか一方が開状態とされた時に、バルブ81aおよびバルブ81bのいずれか他方が閉状態とされるように操作される。これにより、メイン配管66pおよび結露防止用バイパス配管66qのいずれか一方に選択的に冷媒が流通される。
【0064】
給湯運転時、室外温度t1よりも、中間配管66を流れる冷媒の温度t2は低いため、両者の温度差が大きすぎると、冷却部51が結露する懸念がある。本実施の形態では、室外温度t1と冷媒温度t2との差が予め定められた所定値Tよりも大きい(t1−t2>T)場合には、バルブ81bを開、バルブ81aを閉とする。これにより、中間配管66に供給された冷媒は、冷却部51を通ることなく空気熱交換器24に戻されるため、冷却部51における結露の発生を防ぐことができる。
【0065】
一方、t1−t2≦Tである場合には、バルブ81aを開、バルブ81bを閉とする。これにより、空気熱交換器24内の冷媒を冷却部51に導き、中間配管66を流れる冷媒によるパワー半導体素子41の冷却を実施する。
【0066】
このように構成された、この発明の実施の形態2におけるヒートポンプ式給湯機によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
【0067】
(実施の形態3)
図8は、この発明の実施の形態3におけるヒートポンプ式給湯機の回路構成を示す図である。本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯機は、実施の形態1におけるヒートポンプ式給湯機10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
【0068】
図8を参照して、本実施の形態では、パワー半導体素子41を冷却する冷却部51として、冷却部51jおよび冷却部51kが設けられている。冷却部51jおよび冷却部51kのいずれにも、中間配管66を流れる冷媒と給水配管36を流れる水とが導かれる。冷却部51jは、電装箱43に収容されている。冷却部51kは、電装箱43の表面に熱的に接続されている。
【0069】
このような構成によれば、冷却部51jに導かれた中間配管66を流れる冷媒と給水配管36を流れる水とによって、パワー半導体素子41を冷却するとともに、冷却部51kに導かれた中間配管66を流れる冷媒と給水配管36を流れる水とによって、電装箱43内部の雰囲気温度を低下させる。これにより、パワー半導体素子41のみならず、電装箱43に収容されたセメント抵抗やトランス、コイルなどの電気部品も冷却することができる。
【0070】
また、電気部品(特に、電解コンデンサ)の寿命は、周囲の雰囲気温度が上昇すると短くなるため、熱交換器用のファンを利用して電装箱43の内部に外気を取り込む必要がある。しかしながら、本実施の形態では、冷却部51kによって電装箱43内部の雰囲気温度を低下させるため、電装箱43を密閉構造にすることができる。これにより、電装箱43の内部に水や異物が侵入することを防ぎ、制御部40の信頼性を向上させることができる。
【0071】
このように構成された、この発明の実施の形態3におけるヒートポンプ式給湯機によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
【0072】
なお、以上に説明した実施の形態では、冷媒回路20に除霜用バイパス配管92qを設けたが、膨張弁23の開度を十分に大きく設定することが可能であれば、除霜用バイパス配管92qを設けることなく、膨張弁23の開操作によって除霜運転に切り替えてもよい。
【0073】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。