(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記表示手段は、上記画像信号供給手段に対して制御信号を供給しても画像信号が供給されない場合、上記ディスプレイを構成する複数の画素の各々の電位を、少なくとも1回接地電位にする、
ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の表示装置。
ディスプレイに画像信号の表す画像を表示する表示手段と、上記表示手段に画像信号を供給する画像信号供給手段と、を備え、リフレッシュを実行する期間と該リフレッシュを停止する休止期間とを有する休止駆動を行う表示装置の制御方法であって、
上記表示手段は、画像信号の供給を指示する制御信号を、上記休止期間が一定の期間を超えた場合に上記画像信号供給手段に供給する指示ステップを含み、
上記画像信号供給手段は、制御信号を取得した場合に画像信号を供給する供給ステップを含み、
上記表示手段は、
上記休止期間中に制御信号によらずに上記画像信号供給手段から画像信号が供給された場合、該供給された画像信号に基づいて画像をリフレッシュし、
該リフレッシュ後の上記休止期間が一定の期間を超えた場合に、上記画像信号供給手段に上記制御信号を供給するか、又は、
該リフレッシュ後続けてさらに1回以上リフレッシュを行うために、上記画像信号供給手段に上記制御信号を供給し、当該1回以上のリフレッシュ後に上記休止期間を再開するか、することを特徴とする制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<実施形態1>
本発明に係る表示装置の一実施形態について、
図1から
図3を参照して以下に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成は、特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0018】
〔表示装置の構成〕
まず、本実施形態に係る表示装置の構成について、
図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る表示装置1の構成の概略を示すブロック図である。なお、表示装置1の一例として、携帯電話機、スマートフォン、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、タブレット型の各種情報端末装置などを
挙げることができる。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係る表示装置1は、LCD(ディスプレイ)10、LCD駆動部(表示手段)20、LCDコントローラ(表示手段)30、CPU(画像信号供給手段)40、及び、インターフェース50を備えている。
【0020】
(LCD)
LCD10は、マトリクス状に配置された複数の画素(不図示)を備えている。LCD10は、複数の画素を線順次に選択して走査するための複数の走査信号線、及び、選択されたラインに含まれる1行分の画素に画像信号を供給するデータ信号線(何れも不図示)を備えている。なお、走査信号線とデータ信号線とは、絶縁体層(不図示)を介して互いに交差するように設けられている。また、LCD10は、各画素に対して設けられる共通電極(不図示)を備えている。
【0021】
(LCD駆動部)
LCD駆動部20は、走査信号線駆動回路、データ信号線駆動回路、及び、共通電極駆動回路(何れも不図示)を備えている。
【0022】
走査信号線駆動回路は、LCD10の備える走査信号線を順次走査する。その際、走査信号線駆動回路は、各走査信号線に対して、画素に備えられ画素電極に接続されるスイッチング素子(TFT)をオン状態にさせるための矩形波(走査信号)を出力する。これにより、LCD10の1行分の画素を選択状態にする。
【0023】
但し、走査信号線駆動回路における走査は、上述した順次走査に限定されるものではない。例えば、1本目、3本目、5本目・・・と奇数番目の走査信号線を走査した後に、2本目、4本目、6本目・・・と偶数番目の走査信号線を走査する飛越し走査(いわゆる、インターレース駆動)を行ってもよい。
【0024】
データ信号線駆動回路は、外部からLCDコントローラ30を介して入力された画像信号を、走査信号線駆動回路によって選択された走査信号線に対応する1行分の各画素に出力すべき電圧の値に変換し、その値の電圧をデータ信号として各データ信号線に出力する。その結果、選択された走査信号線に対応する各画素に対して画像信号が供給される。
【0025】
共通電極駆動回路は、LCDコントローラ30から入力される極性反転信号に基づき、LCDの備える共通電極を駆動するための所定の共通電圧を、共通電極に出力する。
【0026】
LCD駆動部20は、上述の構成によって、LCDコントローラ30から供給される画像信号が表す画像をLCD10に表示する。また、LCD駆動部20は、LCD10に現在表示されている画像に替えて、新たに供給された画像信号が表す画像をLCD10に表示するよう、リフレッシュする。
【0027】
なお、本実施形態では、LCD駆動部20と、LCDコントローラ30とによって表示手段を構成している。
【0028】
(LCDコントローラ)
LCDコントローラ30は、外部から入力された画像信号を、LCD駆動部20の備えるデータ信号線駆動回路に供給する。
【0029】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20の備える走査信号線駆動回路、及び、データ信号線駆動回路における動作のタイミングを制御する。具体的には、LCDコントローラ30は、走査信号線駆動回路における、各走査信号線への走査信号の出力のタイミングを制御し、データ信号線駆動回路における、各データ信号線への画像信号の出力のタイミングを制御する。
【0030】
また、LCDコントローラ30は、CPU40からの画像信号の供給を停止すると共に、LCD10に表示される画像のリフレッシュを停止することで消費電力を削減する休止駆動において、LCD10によって保持されている画像が表示品位を保てなくなることによってリフレッシュが必要になる場合に、リフレッシュを行うようLCD駆動部20を制御する。
【0031】
具体的には、LCD駆動部20によるLCD10に表示されている画像のリフレッシュ(以降、LCD駆動部20によるリフレッシュとも記載する)を実行させるために、割込み信号(制御信号)をCPU40に出力し、割込み信号に応じてCPU40から供給される画像信号に従ってリフレッシュするようLCD駆動部20を制御する。割込み信号とは、LCD駆動部20によるリフレッシュに用いられる画像信号をCPU40から取得するために、CPU40に対して画像信号の供給を指示する信号である。
【0032】
割込み信号がLCDコントローラ30から出力されるタイミングは、LCD10の特性に基づいて、予め設定されていればよい。LCD10の特性とは、例えば、LCD10の備える各画素において画像を表示するために保持されている電圧の、時間経過に対する劣化の度合いなどである。
【0033】
具体的には、割込み信号が出力されるタイミングとして、LCDコントローラ30に、ある割込み信号の供給から次の割込み信号の供給までの期間によって定まる休止期間(停止期間)、すなわち、LCD駆動部20によるリフレッシュを一時的に停止させる休止期間であって、CPU40からの画像信号の供給を停止する休止期間が予め設定されていればよく、休止駆動において当該休止期間が経過する度に割込み信号が出力されればよい。つまり、LCDコントローラ30には、通常のリフレッシュを何度(何フレーム)行う度に、リフレッシュを何度(何フレーム)停止させるかを定めた休止期間が予め設定されていればよい。
【0034】
なお、LCDコントローラ30は、割込み信号を、休止期間の経過後、LCD駆動部20が各フレームにおいて各データ信号線にデータ信号の供給を開始するタイミングに同期して供給してもよいし、後述するCPU40からLCDコントローラ30に画像信号が供給されるタイミングに同期して供給してもよい。
【0035】
さらに、LCDコントローラ30は、LCD駆動部20が各フレームにおいて各データ信号線にデータ信号の供給を開始するタイミング、及び、CPU40からLCDコントローラ30に画像信号が供給されるタイミングの双方に同期して、割込み信号を供給してもよい。
【0036】
本実施形態では、LCDコントローラ30に、休止駆動において、1回(1フレーム)リフレッシュが行われる度に、3フレームに要する期間リフレッシュを停止するように、休止期間が予め設定されている場合を例に挙げて説明する。
【0037】
なお、LCD10の備える各画素における電圧の保持特性は、各画素に含まれるTFTの特性が大きく関係しており、TFTにおける電圧の保持特性が大きいほど、休止期間を長く設定しておくことができる。
【0038】
(CPU)
CPU(Central Processing Unit)40は、表示装置1の備える各部を制御するものである。また、CPU40は、外部から入力される画像信号をLCDコントローラ30に供給する。
【0039】
さらに、CPU40は、休止駆動においては、LCDコントローラ30から割込み信号が供給された場合にのみ、画像信号を供給する。
【0040】
(インターフェース)
インターフェース50は、CPU40から出力された画像信号をLCDコントローラ30
に供給する情報伝達手段である。
【0041】
なお、
図1では、インターフェース50を介して、CPU40からLCDコントローラ30に画像信号が供給され、LCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることを明示するため、インターフェース50が2本の伝送ラインを備えているよう図示しているが、もちろん、インターフェース50は1本あるいは複数本の伝送ラインで構成されていてもよい。
【0042】
〔休止駆動〕
次に、本実施形態に係る表示装置1における休止駆動について、
図2を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図2の(a)は、CPU40がインターフェース50を介してLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がインターフェース50を介してCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0043】
なお、本実施形態では、休止駆動における休止期間が、3フレーム分のリフレッシュに要する期間である場合を例に挙げて説明する。
【0044】
LCDコントローラ30は、
図2の(b)に示すように、時刻T101において、割込み信号をCPU40に出力する。
【0045】
CPU40は、割込み信号を取得すると、
図2の(a)に示すように、時刻T102からT103まで、インターフェース50を介してLCDコントローラ30に画像信号を供給する。また、LCDコントローラ30は、CPU40から取得した画像信号をLCD駆動部20に供給する。
【0046】
LCD駆動部20は、LCDコントローラ30から画像信号を取得すると、
図2の(c)に示すように、取得した画像信号をLCD10に表示するよう、時刻T102からT103までの期間において、LCD10に表示されている画像のリフレッシュを実行する。なお、
図2に示すように、時刻T101からT103までの期間によって、1フレームが構成されている。
【0047】
LCDコントローラ30は、時刻T103においてLCD10に表示されている画像のリフレッシュが終了すると、休止期間が経過する時刻T104まで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。LCD10は、時刻T102からT103までの期間において表示された画像を、次のリフレッシュのタイミングまで保持する。
【0048】
また、LCDコントローラ30は、時刻T104において休止期間が終了すると、
図2の(b)に示すように、CPU40に対して、再び割込み信号を供給する。
【0049】
CPU40は、割込み信号を取得すると、
図2の(a)に示すように、時刻T105からT106まで、インターフェース50を介してLCDコントローラ30に画像信号を供給し、LCDコントローラ30は、CPU40から取得した画像信号をLCD駆動部20に供給する。
【0050】
LCD駆動部20は、LCDコントローラ30から画像信号を取得すると、
図2の(c)に示すように、取得した画像信号をLCD10に表示するよう、時刻T105からT106までの期間において、LCD10に表示されている画像のリフレッシュを実行する。
【0051】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T106においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0052】
上述の構成によれば、本実施形態に係る表示装置1は、LCDコントローラ30からCPU40に割込み信号を供給することによってリフレッシュに用いられる画像信号を直接CPU40から取得することができる。このため、表示装置1は、LCD駆動部20において、LCDコントローラ30に設けられたフレームメモリに格納されている画像信号に基づいてリフレッシュを行う必要がない。すなわち、LCDコントローラ30にフレームメモリを設ける必要がない。
【0053】
したがって、本実施形態に係る表示装置1は、フレームメモリに要するコストを削減することができる。
【0054】
また、本実施形態に係る表示装置1は、LCD10の特性に基づいた休止期間を予め設定しておくことができるため、休止期間が長すぎるなど、LCD10の特性に合わないことによってLCD10の備える画素に含まれる要素(例えば、TFT、及びLCDに用いられるLCD材料など)の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0055】
さらに、本実施形態に係る表示装置1は、LCDコントローラ30にLCD10の特性に合わせた休止期間を予め設定しておくことができるため、CPU40を異なる特性を有するLCD毎に個別に設計する必要がない。このため、CPU40の設計に係るコストを削減することができる。
【0056】
なお、本実施形態においては、LCDコントローラ30に休止期間が予め設定されている場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、休止駆動を行う度に、LCDコントローラ30が、LCD10の特性に合わせて休止期間を設定する構成を採用してもよい。
【0057】
<変形例>
なお、本実施形態では、リフレッシュを1フレーム行う度に休止期間を設けるように休止駆動を行う場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、休止駆動において、リフレッシュを所定のフレーム数だけ連続で行う度に、休止期間を設ける構成を採用してもよい。なお、本変形例では、リフレッシュを2フレーム連続で行う度に、休止期間を設ける休止駆動を行う場合を例に挙げて説明する。
【0058】
本変形例に係る休止駆動について、
図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図3の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0059】
図3の(a)〜(c)に示すように、時刻T111及びT112においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T111からT113までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが2フレーム連続で行われる。
【0060】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが2フレーム連続で行われた時点から休止期間が経過するまでの、時刻T113からT114までの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0061】
また、LCDコントローラ30は、時刻T114において休止期間が終了すると、時刻T114及びT115において、再びCPU40に割込み信号を供給する。この割込み信号に従って、CPU40からLCD駆動部20に画像信号が供給され、時刻T114からT116までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0062】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T116においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0063】
<実施形態2>
実施形態1では、休止期間の終了と同時にLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給され、これによってLCD駆動部20によるリフレッシュが行われる構成を例に挙げて説明したが、休止期間中にCPU40からLCDコントローラ30に画像信号が供給されるような場合もある。
【0064】
本実施形態では、このような場合における、表示装置1の動作について、
図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図4の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0065】
LCDコントローラ30は、
図4の(b)に示すように、時刻T201において、割込み信号をCPU40に出力する。
【0066】
CPU40は、割込み信号を取得すると、
図4の(a)に示すように、時刻T202からT203まで、インターフェース50を介してLCDコントローラ30に画像信号を供給し、LCDコントローラ30は、CPU40から取得した画像信号をLCD駆動部20に供給する。
【0067】
LCD駆動部20は、LCDコントローラ30から画像信号を取得すると、
図4の(c)に示すように、取得した画像信号をLCD10に表示するよう、時刻T202からT203までの期間において、LCD10に表示されている画像のリフレッシュを実行する。
【0068】
LCDコントローラ30は、時刻T203においてLCD10に表示されている画像のリフレッシュが終了すると、休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0069】
このとき、
図4の(a)に示すように、休止期間であるにも拘らず、時刻T204から始まるフレームにおいてCPU40から画像信号が供給されることがある。このような場合には、LCDコントローラ30は、供給された画像信号をLCD駆動部20に供給すると共に、(c)に示すように、LCD駆動部20にリフレッシュを実行させる。
【0070】
LCDコントローラ30は、時刻T205においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0071】
また、時刻T206において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、
図4の(b)に示すように、時刻T206において再びCPU40に割込み信号を供給する。この割込み信号に従って、CPU40からLCD駆動部20に画像信号が供給され、時刻T206からT208までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0072】
LCDコントローラ30は、時刻T208においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0073】
上述の構成によれば、本実施形態に係る表示装置1は、休止期間中にCPU40から画像信号が供給された場合であっても、当該供給された画像信号に基づいてLCD駆動部20による画像のリフレッシュを実行することができる。
【0074】
なお、本実施形態では、休止駆動を開始した1フレーム(
図4において、時刻T204)後にCPU40から画像信号が供給される場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、休止期間を開始した複数フレーム後、及び、フレームの途中などにCPU40から画像信号が供給された場合であっても、LCDコントローラ30は、LCD駆動部20にリフレッシュを実行させる。
【0075】
すなわち、LCDコントローラ30は、割込み信号を供給していないにも拘らずCPU40から画像信号が供給された場合、当該画像信号の供給が休止期間中の何れのタイミングにおいてされたものであっても、LCD駆動部20にリフレッシュを実行させればよい。
【0076】
<変形例>
なお、本実施形態では、休止期間中にCPU40から供給された画像信号に基づいてリフレッシュを行った後、すぐに休止期間を再開する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、休止期間中にCPU40から供給された画像信号に基づいて行われたリフレッシュに続けて、所定のフレーム数だけリフレッシュを行う構成を採用してもよい。なお、本変形例では、休止期間中にCPU40から供給された画像信号に基づいてリフレッシュを行った後、2フレーム続けてリフレッシュを行う場合を例に挙げて説明する。
【0077】
本変形例に係る休止駆動について、
図5を参照して説明する。
図5は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図5の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0078】
図5の(a)〜(c)に示すように、時刻T211においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T211からT212までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0079】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T212から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0080】
このとき、
図5の(a)に示すように、休止期間であるにも拘らず、時刻T213から始まるフレームにおいてCPU40から画像信号が供給されることがある。このような場合には、LCDコントローラ30は、供給された画像信号をLCD駆動部20に供給すると共に、(c)に示すように、LCD駆動部20にリフレッシュを実行させる。
【0081】
時刻T214においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T214及びT215においてCPU40に割込み信号を供給する。この割込み信号に従ってCPU40からLCD駆動部20に画像信号が供給され、時刻T214からT216までの期間において、リフレッシュが行われる。
【0082】
すなわち、休止期間中にCPU40から画像信号が供給された時刻T213からT216までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われることになる。
【0083】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T216においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0084】
<実施形態3>
実施形態1では、休止期間の終了と同時にLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給され、これによってLCD駆動部20によるリフレッシュが行われる構成を例に挙げて説明したが、割込み信号が供給されたにも拘らず、例えばCPU40の誤動作などに起因して、CPU40から画像信号が供給されないような場合もある。
【0085】
本実施形態では、このような場合における、表示装置1の動作について、
図6を参照して説明する。
図6は、本実施形態に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図6の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0086】
図6の(a)〜(c)に示すように、時刻T301においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T301からT302までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0087】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T302から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0088】
また、時刻T303において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T303において、再びCPU40に割込み信号を供給する。このとき、割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0089】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T305において再び割込み信号をCPU40に供給する。この割込み信号に従って、CPU40からLCD駆動部20に画像信号が供給され、時刻T305からT306までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0090】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T306においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0091】
上述の構成によれば、本実施形態に係る表示装置1は、CPU40に割込み信号を1度供給するだけでは画像信号が供給されない場合であっても、さらに割込み信号を供給することに
よってCPU40からの画像信号を取得することができる。これによって、LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュを実行させることができる。
【0092】
<変形例1>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、さらに割込み信号を1回供給することによって、画像信号の供給を受け、リフレッシュを行う場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、CPU40から画像信号が供給されるまで、毎フレームにおいて割込み信号を供給し続ける構成を採用してもよい。なお、本変形例では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、さらに2回割込み信号を供給する場合を例に挙げて説明する。
【0093】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図7の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0094】
図7の(a)〜(c)に示すように、時刻T311においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T311からT312までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0095】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T312から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0096】
また、時刻T313において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T313において、再びCPU40に割込み信号を供給する。このとき、割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われない。
【0097】
このような場合には、LCDコントローラ30は、CPU40から画像信号が供給されるまで、1フレーム期間毎に割込み信号を供給する。LCDコントローラ30は、
図7の(b)に示すように、本変形例では、時刻T313、T314、T315と1フレーム期間毎にCPU40に割込み信号を供給する。
【0098】
時刻T315においてLCDコントローラ30が供給した割込み信号によってCPU40から画像信号が供給されると、時刻T315からT316までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0099】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T316においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0100】
<変形例2>
本実施形態に係る変形例1では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、CPU40から画像信号が供給されるまで、1フレーム期間毎に割込み信号を供給し続ける構成を例に挙げて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、CPU40から画像信号が供給されるまで、一定期間(例えば、所定のフレーム数に要する期間)が経過する度に割込み信号を供給する構成を採用してもよい。なお、本変形例では、CPU40から画像信号が供給されるまで、
2フレーム毎に割込み信号
を供給し続ける(すなわち、1フレーム毎に割込み信号の供給と非供給とを繰り返す)構成を例に挙げて説明する。
【0101】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図8を参照して説明する。
図8は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図8の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0102】
図8の(a)〜(c)に示すように、時刻T321においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T321からT322までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0103】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T322から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0104】
また、時刻T323において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T3
23において、再びCPU40に割込み信号を供給する。このとき、割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われない。
【0105】
このような場合には、LCDコントローラ30は、CPU40から画像信号が供給されるまで、2フレーム期間毎に割込み信号を供給する。LCDコントローラ30は、
図8の(b)に示すように、本変形例では、時刻T323に割込み信号を供給した後、2フレーム期間後の時刻T324に再び割込み信号を供給する。
【0106】
時刻T324においてLCDコントローラ30が供給した割込み信号によってCPU40から画像信号が供給されると、時刻T324からT325までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0107】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T325においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0108】
<実施形態4>
実施形態1では、休止期間の終了と同時にLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給され、これによってLCD駆動部20によるリフレッシュが行われる構成を例に挙げて説明したが、割込み信号が供給されたにも拘らず、例えばCPU40の誤動作などに起因して、CPU40から画像信号が供給されないような場合もある。
【0109】
本実施形態に係る表示装置1は、このような場合に、LCD10の備える各画素に黒色を表示(いわゆる、黒画像表示)させるように動作する。
【0110】
本実施形態に係る表示装置1の動作について、
図9を参照して説明する。
図9は、本実施形態に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図9の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0111】
図9の(a)〜(c)に示すように、時刻T401においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T401からT402までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0112】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T402から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0113】
また、時刻T403において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T403において、再びCPU40に割込み信号を供給する。このとき、割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0114】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T403から始まるフレームの直後のフレーム(つまり、時刻T404から始まるフレーム)において、LCD10に黒画像表示(
図9における、黒表示)されるよう、LCD駆動部20を制御する。
【0115】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T405においてLCD駆動部20によるLCD10の黒画像表示が終了すると、CPU40から画像信号が供給されるまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0116】
上述の構成によれば、本実施形態に係る表示装置1は、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合であっても、LCD10に黒画像表示させる。これによって、LCD10に表示されている画像がリフレッシュされず、LCD10の備える画素に含まれる要素(例えば、TFT、及びLCDに用いられるLCD材料など)の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0117】
<変形例1>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームにおいてLCD10に黒画像表示させるように動作する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから所定のフレーム数だけLCD10に黒画像表示させるように動作する構成を採用してもよい。なお、本変形例では、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから2フレームだけLCD10に黒画像表示させるように動作する場合を例に挙げて説明する。
【0118】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図10を参照して説明する。
図10は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図10の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0119】
図10の(a)〜(c)に示すように、時刻T411においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T411からT412までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0120】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T412から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0121】
また、時刻T4
13において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T413において、再びCPU40に割込み信号を供給する。このとき、割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0122】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T413から始まるフレームの直後のフレームを含めた連続する2フレーム(つまり、時刻T414、及びT415から始まるフレーム)において、LCD10に黒画像表示されるよう、LCD駆動部20を制御する。
【0123】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T416においてLCD駆動部20によるLCD10の黒画像表示が終了すると、CPU40から画像信号が供給されるまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0124】
<変形例2>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームにおいてLCD10に黒画像表示させるように動作する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから、CPU40から画像信号が供給されるまで、LCD10に黒画像表示し続けるように動作する構成を採用してもよい。
【0125】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図11を参照して説明する。
図11は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図11の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0126】
図11の(a)〜(c)に示すように、時刻T421においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0127】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T421から始まるフレームの直後のフレーム(つまり、時刻T422から始まるフレーム)から、画像信号が供給される直前のフレームまで、LCD10に黒画像表示されるよう、LCD駆動部20を制御する。
【0128】
LCDコントローラ30は、時刻T423においてCPU40から画像信号を取得すると、時刻T423からT424までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0129】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T424においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0130】
上述の構成によれば、本変形例に係る表示装置1は、LCD駆動部20に画像信号が供給されない場合、画像信号がLCD駆動部20に供給されるまで、LCD10に黒画像を表示させ続ける。これによって、LCD10を構成する要素の特性が劣化してしまうことをさらに防ぐことができる。
【0131】
<変形例3>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームにおいてLCD10に黒画像表示させるように動作する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから表示装置1の電源がOFF状態になるまで、LCD10に黒画像表示し続けるように動作する構成を採用してもよい。
【0132】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図12を参照して説明する。
図12は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図12の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0133】
図12の(a)〜(c)に示すように、時刻T431においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0134】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T431から始まるフレームの直後のフレーム(つまり、時刻T432から始まるフレーム)から、表示装置1の電源がOFF状態になる直前のフレームまで、LCD10に黒画像表示されるよう、LCD駆動部20を制御する。
【0135】
LCDコントローラ30は、
図12の(a)及び(c)に示すように、時刻T433において表示装置1の電源がOFF状態に遷移するまで、LCD駆動部20によるLCD10の黒画像表示が行われる。
【0136】
上述の構成によれば、本変形例に係る表示装置1は、LCD駆動部20に画像信号が供給されない場合、当該表示装置1の電源がオフ状態に遷移するまで、LCD10に黒画像を表示させ続ける。これによって、LCD10を構成する要素の特性が劣化してしまうことをさらに防ぐことができる。
【0137】
<実施形態5>
実施形態1では、休止期間の終了と同時にLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給され、これによってLCD駆動部20によるリフレッシュが行われる構成を例に挙げて説明したが、割込み信号が供給されたにも拘らず、例えばCPU40の誤動作などに起因して、CPU40から画像信号が供給されないような場合もある。
【0138】
本実施形態に係る表示装置1が備えるLCDコントローラ30は、このような場合に、LCD10の備える各画素に含まれる画素電極、及び共通電極の電位が接地電位(すなわち、GNDレベル)となるように、LCD駆動部20を制御する。このときLCD駆動部20は、画素電極にGNDレベルの電位を印加するため、画素電極に接続されているTFTのゲートに当該TFTをオン状態に遷移させるための電圧を供給するよう、走査信号線駆動回路を駆動する。なお、以降では、LCD駆動部20が、LCD10の備える各画素に含まれる画素電極、及び共通電極の電位をGNDレベルとすることを、単にLCD10の備える各画素の電位をGNDレベルとする、とも記載する。
【0139】
本実施形態に係る表示装置1の動作について、
図13を参照して説明する。
図13は、本実施形態に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図13の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0140】
図13の(a)〜(c)に示すように、時刻T501においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T501からT502までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0141】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T502から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0142】
また、時刻T503において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T503において、再びCPU40に割込み信号を供給する。このとき、割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0143】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T503から始まるフレームの直後のフレーム(つまり、時刻T504から始まるフレーム)において、LCD10の備える各画素の電位をGNDレベルとするよう、LCD駆動部20を制御する。
【0144】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T505においてLCD駆動部20によってLCD10の備える各画素の電位がGNDレベルにされると、CPU40から画像信号が供給されるまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0145】
上述の構成によれば、本実施形態に係る表示装置1は、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合であっても、LCD10の備える各画素に含まれる画素電極、及び共通電極の電位を接地電位とすることができる。これによって、LCD10に表示されている画像がリフレッシュされず、LCD10を構成する要素の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0146】
<変形例1>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームにおいてLCD10の備える各画素の電位がGNDレベルとなるように動作する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから複数フレーム続けてLCD10の備える各画素の電位がGNDレベルとなるように動作する構成を採用してもよい。なお、本変形例では、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから2フレーム続けてLCD10の備える各画素の電位がGNDレベルとなるように動作する場合を例に挙げて説明する。
【0147】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図14を参照して説明する。
図14は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図14の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0148】
図14の(a)〜(c)に示すように、時刻T511においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T511からT512までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0149】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T512から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0150】
また、時刻T513において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T513において、再びCPU40に割込み信号を供給する。このとき、割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0151】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T513から始まるフレームの直後のフレームを含めた連続する2フレーム(つまり、時刻T514、及びT515から始まるフレーム)において、LCD10の備える各画素の電位をGNDレベルにするよう、LCD駆動部20を制御する。
【0152】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T516において、LCD駆動部20によるLCD10の備える各画素の電位をGNDレベルとする駆動が終了すると、CPU40から画像信号が供給されるまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0153】
<変形例2>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームにおいてLCD10の備える各画素の電位をGNDレベル化にするように動作する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから、CPU40から画像信号が供給されるまで、LCD10の備える各画素に含まれる画素電極、及び共通電極の電位をGNDレベルにし続けるように動作する構成を採用してもよい。
【0154】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図15を参照して説明する。
図15は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図15の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0155】
図15の(a)〜(c)に示すように、時刻T521においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0156】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T521から始まるフレームの直後のフレーム(つまり、時刻T522から始まるフレーム)から、画像信号が供給される直前のフレームまで、LCD10の備える各画素の電位がGNDレベルになるよう、LCD駆動部20を制御する。
【0157】
LCDコントローラ30は、時刻T523においてCPU40から画像信号を取得すると、時刻T523からT524までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0158】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T524においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0159】
上述の構成によれば、本変形例に係る表示装置1は、LCD駆動部20に画像信号が供給されない場合、LCD駆動部20に画像信号が供給されるまで、LCD10の備える各画素の電位を接地電位とし続ける。これによって、LCD10を構成する要素の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0160】
<変形例3>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームにおいてLCD10の備える各画素の電位がGNDレベル化になるように動作する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから表示装置1の電源がOFF状態になるまで、LCD10の備える各画素に含まれる画素電極、及び共通電極の電位をGNDレベルにし続けるように動作する構成を採用してもよい。
【0161】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図16を参照して説明する。
図16は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図16の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0162】
図16の(a)〜(c)に示すように、時刻T531においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0163】
このような場合には、LCDコントローラ30は、
図16の(a)及び(c)に示すように、時刻T531から始まるフレームの直後のフレーム(つまり、時刻T532から始まるフレーム)から、時刻T533において表示装置1の電源がOFF状態になる直前のフレームまで、LCD10の備える各画素の電位がGNDレベルとなるよう、LCD駆動部20を制御する。
【0164】
上述の構成によれば、本変形例に係る表示装置1は、LCD駆動部20に画像信号が供給されない場合、当該表示装置1の電源がオフ状態に遷移するまで、LCD10の備える各画素の電位を接地電位とし続ける。これによって、LCD10を構成する要素が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0165】
<実施形態6>
実施形態1では、休止期間の終了と同時にLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給され、これによってLCD駆動部20によるリフレッシュが行われる構成を例に挙げて説明したが、割込み信号が供給されたにも拘らず、例えばCPU40の誤動作などに起因して、CPU40から画像信号が供給されないような場合もある。
【0166】
本実施形態に係る表示装置1が備えるLCDコントローラ30は、このような場合に、LCD10の備える各画素に含まれる画素電極、及び共通電極の電位がGNDレベル以外の共通な電位(共通電位)となるように、LCD駆動部20を制御する。このとき、LCD駆動部20は、共通電極に印加される電位と同じ電位を画素電極に印加するため、画素電極に接続されているTFTのゲートに当該TFTをオン状態にするための電圧を供給するよう、走査信号線駆動回路を駆動する。なお、以降では、LCD駆動部20が、LCD10の備える各画素に含まれる画素電極、及び共通電極の電位を共通電位とすることを、単にLCD10の備える各画素の電位を共通電位とする、とも記載する。
【0167】
本実施形態に係る表示装置1の動作について、
図17を参照して説明する。
図17は、本実施形態に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図17の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0168】
図17の(a)〜(c)に示すように、時刻T601においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T601からT602までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0169】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T602から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0170】
また、時刻T603において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T603において、再びCPU40に割込み信号を供給する。このとき、割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0171】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T603から始まるフレームの直後のフレーム(つまり、時刻T604から始まるフレーム)において、LCD10の備える各画素の電位を
共通電位とするよう、LCD駆動部20を制御する。
【0172】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T605においてLCD駆動部20によってLCD10の備える各画素の電位が
共通電位にされると、CPU40から画像信号が供給されるまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0173】
上述の構成によれば、本実施形態に係る表示装置1は、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合であっても、LCD10の備える各画素に含まれる画素電極、及び共通電極の電位を
共通電位とすることができる。これによって、LCD10に表示されている画像がリフレッシュされず、LCD10を構成する要素の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0174】
<変形例1>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームにおいてLCD10の備える各画素の電位が共通電位となるように動作する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから複数フレーム続けてLCD10の備える各画素の電位が共通電位となるように動作する構成を採用してもよい。なお、本変形例では、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから2フレーム続けてLCD10の備える各画素の電位が共通電位となるように動作する場合を例に挙げて説明する。
【0175】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図18を参照して説明する。
図18は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図18の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0176】
図18の(a)〜(c)に示すように、時刻T611においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されることにより、時刻T611からT612までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0177】
LCDコントローラ30は、LCD駆動部20によるリフレッシュが終了する時刻T612から休止期間が経過するまでの期間、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0178】
また、時刻T613において休止期間が終了すると、LCDコントローラ30は、時刻T613において、再びCPU40に割込み信号を供給する。このとき、割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0179】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T613から始まるフレームの直後のフレームを含めた連続する2フレーム(つまり、時刻T614、及びT615から始まるフレーム)において、LCD10の備える各画素の電位を共通電位にするよう、LCD駆動部20を制御する。
【0180】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T616において、LCD駆動部20によるLCD10の備える各画素の電位を共通電位とする駆動が終了すると、CPU40から画像信号が供給されるまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0181】
<変形例2>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームにおいてLCD10の備える各画素の電位が共通電位となるように動作する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから、CPU40から画像信号が供給されるまで、LCD10の備える各画素の電位を共通電位にし続けるように動作する構成を採用してもよい。
【0182】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図19を参照して説明する。
図19は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図19の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0183】
図19の(a)〜(c)に示すように、時刻T621においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0184】
このような場合には、LCDコントローラ30は、時刻T621から始まるフレームの直後のフレーム(つまり、時刻T622から始まるフレーム)から、画像信号が供給される直前のフレームまで、LCD10の備える各画素の電位が共通電位になるよう、LCD駆動部20を制御する。
【0185】
LCDコントローラ30は、時刻T623においてCPU40から画像信号を取得すると、時刻T623からT624までの期間において、LCD駆動部20によるリフレッシュが行われる。
【0186】
なお、LCDコントローラ30は、時刻T624においてLCD駆動部20によるリフレッシュが終了すると、再び休止期間が経過するまで、LCD駆動部20によるリフレッシュを停止させる。
【0187】
上述の構成によれば、本変形例に係る表示装置1は、LCD駆動部20に画像信号が供給されない場合、LCD駆動部20に画像信号が供給されるまで、LCD10の備える各画素の電位を
共通電位とし続ける。これによって、LCD10を構成する要素の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0188】
<変形例3>
なお、本実施形態では、CPU40に割込み信号を供給しても画像信号が供給されない場合に、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームにおいてLCD10の備える各画素の電位が共通電位となるように動作する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、割込み信号を供給したフレームの直後のフレームから表示装置1の電源がOFF状態になるまで、LCD10の備える各画素に含まれる画素電極、及び共通電極の電位を共通電位にし続けるように動作する構成を採用してもよい。
【0189】
本変形例に係る表示装置1の休止駆動について、
図20を参照して説明する。
図20は、本実施形態の変形例に係る表示装置1における休止駆動の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図20の(a)は、CPU40がLCDコントローラ30に画像信号を供給するタイミングを示し、(b)は、LCDコントローラ30がCPU40に割込み信号を供給するタイミングを示し、(c)は、LCD駆動部20がLCD10に表示されている画像のリフレッシュを行うタイミングを示している。
【0190】
図20の(a)〜(c)に示すように、時刻T631においてLCDコントローラ30からCPU40に割込み信号が供給されているにも拘らず、CPU40からは画像信号が供給されず、LCD駆動部20によるリフレッシュも行われない。
【0191】
このような場合には、LCDコントローラ30は、
図20の(a)及び(c)に示すように、時刻T631から始まるフレームの直後のフレーム(つまり、時刻T632から始まるフレーム)から、時刻T633において表示装置1の電源がOFF状態になる直前のフレームまで、LCD10の備える各画素の電位が共通電位となるよう、LCD駆動部20を制御する。
【0192】
上述の構成によれば、本変形例に係る表示装置1は、LCD駆動部20に画像信号が供給されない場合、当該表示装置1の電源がオフ状態に遷移するまで、LCD10の備える各画素の電位を共通電位とし続ける。これによって、LCD10を構成する要素が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0193】
〔酸化物半導体を用いたTFTの特性〕
上述の実施形態では、LCD10の備えるTFTを特に限定していなかったが、TFTとして、いわゆる酸化物半導体を材料とする半導体層TFTを採用することができる。なお、酸化物半導体としては、例えば、IGZO(InGaZnOx)などを挙げることができる。
【0194】
TFTとして酸化物半導体を用いた場合のTFTの特性を
図21に基づいて説明する。
図21は、各種TFTの特性を示す図である。具体的には、
図21は、酸化物半導体を用いたTFT、a−Si(amorphous silicon)を用いたTFT、及び、LTPS(Low Temperature Poly Silicon)を用いたTFTの各々の特性を示している。
【0195】
図21において、横軸(Vgh)は、上記各TFTにおいてゲートに供給されるオン電圧の電圧値を示し、縦軸(Id)は、上記各TFTにおけるソース−ドレイン間の電流量を示している。
【0196】
特に、図中において「TFT−on」と示されている期間は、オン電圧の電圧値に応じてオン状態となっている期間を示し、図中において「TFT−off」と示されている期間は、オン電圧の電圧値に応じてオフ状態となっている期間を示す。
【0197】
図21に示すように、酸化物半導体を用いたTFTは、a−Siを用いたTFTよりも、オン状態の時の電子移動度が20〜50倍程度高く、オン特性が非常に優れていることから、リフレッシュレートを高くすることも容易である。
【0198】
上述した実施形態に係る表示装置1が備えるLCD10は、このようなオン特性が優れている酸化物半導体を用いたTFTを各画素に採用することにより、より小型のTFTで画素を駆動することができる。これによって、LCD10は、各画素において、TFTが占める面積の割り合いを小さくすることができる。すなわち、各画素における開口率を高め、バックライト光の透過率を高めることができる。その結果、消費電力が少ないバックライトを採用したり、バックライトの輝度を抑制したりすることができるので、消費電力を低減することができる。
【0199】
また、TFTのオン特性が優れているために、各画素に対する画像信号の書き込み時間をより短時間化することもできるので、LCD10のリフレッシュレートを容易に高くすることができる。
【0200】
また、
図21に示すように、酸化物半導体を用いたTFTは、オフ状態のときのリーク電流が、a−Siを用いたTFTの100分の1程度であり、リーク電流が殆ど生じない、オフ特性が非常に優れたものである。このように、オフ特性が非常に優れていることから、リフレッシュレートを低くすることも容易である。
【0201】
上述した実施形態に係るLCD10は、このようなオフ特性が優れている酸化物半導体を用いたTFTを各画素に採用することにより、LCD10が備える複数の画素の各々における画像信号が書き込まれている状態を長期間維持することができるので、LCD10のリフレッシュレートを容易に低くすることができる。
【0202】
したがって、上述した実施形態における休止期間を、より長い期間に設定することができる。つまり、LCD10に表示されている画像を一度リフレッシュした後に、再びリフレッシュするまでの期間を、より長くすることができる。これによって、上述した実施形態に係る表示装置1は、LCD駆動部20によるリフレッシュの回数を最小限に抑えることができるため、リフレッシュに要する消費電力をさらに削減することができる。
【0203】
〔プログラム、記憶媒体〕
表示装置1の備えるLCDコントローラ30、及びCPU40は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
【0204】
後者の場合、LCDコントローラ30、及びCPU40は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるLCDコントローラ30、及びCPU40の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、LCDコントローラ30、及びCPU40に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0205】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM(登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
【0206】
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークを介してLCDコントローラ30、及びCPU40に供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE80211無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0207】
〔まとめ〕
本発明の一態様に係る表示装置(表示装置1)は、上述のように、ディスプレイ(LCD10)に画像信号の表す画像を表示する表示手段(LCD駆動部20、LCDコントローラ30)と、上記表示手段に画像信号を供給する画像信号供給手段(CPU40)と、を備え、上記表示手段は、画像信号の供給を指示する制御信号を上記画像信号供給手段に供給し、上記画像信号供給手段は、制御信号を取得した場合に画像信号を供給する、ことを特徴としている。
【0208】
本発明の一態様に係る表示装置の制御方法は、上述のように、ディスプレイに画像信号の表す画像を表示する表示手段と、上記表示手段に画像信号を供給する画像信号供給手段と、を備えた表示装置の制御方法であって、上記表示手段は、画像信号の供給を指示する制御信号を上記画像信号供給手段に供給する指示ステップを含み、上記画像信号供給手段は、制御信号を取得した場合に画像信号を供給する供給ステップを含んでいる、ことを特徴としている。
【0209】
上記の構成によれば、上記表示手段は、上記制御信号を供給することにより、リフレッシュに用いる画像信号を上記画像信号供給手段から直接取得することができる。このため、上記表示装置は、上記表示手段におけるリフレッシュに用いる画像信号を、フレームメモリに格納しておく必要がない。すなわち、上記表示手段は、画像信号を格納するためにフレームメモリを備えている必要がない。したがって、上記表示装置は、ある制御信号の供給から次の制御信号の供給までの期間によって定まる停止期間においてリフレッシュを停止することにより消費電力を削減することができると共に、フレームメモリに要するコストを削減することができる。
【0210】
また、上記表示装置は、上記表示手段によって上記停止期間の長さを設定しておくことができるため、上記ディスプレイの特性に合った停止期間を設定しておくことができる。これによって、上記停止期間が上記ディスプレイの特性に合わないことにより、上記ディスプレイを構成する要素(例えば、TFT及びLCD材料など)の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0211】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、上記画像信号供給手段に対して制御信号を複数回供給する、ことが好ましい。
【0212】
上記の構成によれば、上記表示手段は、リフレッシュに用いる画像信号を複数回取得することができる。これによって、上記表示手段は、上記ディスプレイの備える各画素の電位が、1度のリフレッシュで所定の電位に達しなかった場合でも、複数回リフレッシュを行うことによって所定の電位とすることができるため、表示品位を保つことができる。
【0213】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、制御信号によらずに上記画像信号供給手段から画像信号が供給された場合、当該供給された画像信号に基づいて画像をリフレッシュする、ことが好ましい。
【0214】
上記の構成によれば、上記表示装置は、停止期間中に画像信号供給手段から画像信号が供給された場合であっても、当該供給された画像信号に基づいてディスプレイに表示されている画像をリフレッシュすることができる。
【0215】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、上記画像信号供給手段に対して制御信号を供給しても画像信号が供給されない場合、さらに、少なくとも1回、制御信号を供給する、ことが好ましい。
【0216】
上記の構成によれば、上記表示装置は、上記画像信号供給手段に制御信号を1度供給するだけでは画像信号が供給されない場合であっても、さらに制御信号を供給することに
よって、上記画像信号供給手段からの画像信号を取得することができる。これによって、上記表示手段は、画像のリフレッシュをすることができる。
【0217】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、制御信号を、一定期間が経過する度に上記画像信号供給手段に供給する、ことが好ましい。
【0218】
上記の構成によれば、上記表示装置は、上記画像信号供給手段に制御信号を1度供給するだけでは画像信号が供給されない場合であっても、さらに一定期間が経過する度に制御信号を供給することに
よって、上記画像信号供給手段からの画像信号を取得することができる。これによって、上記表示手段は、画像のリフレッシュをすることができる。
【0219】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、上記画像信号供給手段に対して制御信号を供給しても画像信号が供給されない場合、上記ディスプレイに少なくとも1回黒画像を表示する、ことが好ましい。
【0220】
上記の構成によれば、上記表示手段は、上記画像信号供給手段に制御信号を供給したにも拘らず画像信号が供給されない場合、上記ディスプレイに黒画像を表示する。これによって、上記表示装置は、上記ディスプレイに表示されている画像がリフレッシュされず、上記ディスプレイを構成する要素の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0221】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、画像信号が供給されるまで、上記ディスプレイに黒画像を表示し続ける、ことが好ましい。
【0222】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、当該表示装置の電源がオフ状態になるまで、上記ディスプレイに黒画像を表示し続ける、ことが好ましい。
【0223】
上記の構成によれば、上記表示手段は、上記画像信号供給手段に制御信号を供給したにも拘らず画像信号が供給されない場合、画像信号が供給されるまで、又は、上記表示装置の電源がオフ状態に遷移するまで、上記ディスプレイに黒画像を表示し続ける。これによって、上記ディスプレイを構成する要素の特性が劣化してしまうことをさらに防ぐことができる。
【0224】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、上記画像信号供給手段に対して制御信号を供給しても画像信号が供給されない場合、上記ディスプレイを構成する複数の画素の各々の電位を、少なくとも1回接地電位にする、ことが好ましい。
【0225】
上記の構成によれば、上記表示装置は、上記画像信号供給手段に制御信号を供給したにも拘らず画像信号が供給されない場合、上記ディスプレイを構成する複数の画素の各々の電位を接地電位にする。これによって、上記ディスプレイに表示されている画像がリフレッシュされず、上記ディスプレイを構成する要素の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0226】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、画像信号が供給されるまで、上記各画素の電位を接地電位にし続ける、ことが好ましい。
【0227】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、当該表示装置の電源がオフ状態になるまで、上記各画素の電位を接地電位にし続ける、ことが好ましい。
【0228】
上記の構成によれば、上記表示手段は、上記画像信号供給手段に制御信号を供給したにも拘らず画像信号が供給されない場合、画像信号が供給されるまで、又は、上記表示装置の電源がオフ状態に遷移するまで、上記ディスプレイの備える各画素の電位を接地電位にし続ける。これによって、上記ディスプレイを構成する要素の特性が劣化してしまうことをさらに防ぐことができる。
【0229】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記ディスプレイを構成する複数の画素の各々は、画素電極、及び共通電極をさらに備え、上記表示手段は、上記画像信号供給手段に対して制御信号を供給しても画像信号が供給されない場合、上記画素電極及び上記共通電極の電位を、少なくとも1回GNDレベル以外の共通電位にする、ことが好ましい。
【0230】
上記の構成によれば、上記表示装置は、上記画像信号供給手段に制御信号を供給したにも拘らず画像信号が供給されない場合、上記ディスプレイを構成する複数の画素の各々の電位をGNDレベル以外の共通電位にする。これによって、上記ディスプレイに表示されている画像がリフレッシュされず、上記ディスプレイを構成する要素の特性が劣化してしまうことを防ぐことができる。
【0231】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、画像信号が供給されるまで、上記画素電極及び上記共通電極の電位をGNDレベル以外の共通電位にし続ける、ことが好ましい。
【0232】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記表示手段は、当該表示装置の電源がオフ状態になるまで、上記画素電極及び上記共通電極の電位をGNDレベル以外の共通電位にし続ける、ことが好ましい。
【0233】
上記の構成によれば、上記表示手段は、上記画像信号供給手段に制御信号を供給したにも拘らず画像信号が供給されない場合、画像信号が供給されるまで、又は、上記表示装置の電源がオフ状態に遷移するまで、上記ディスプレイの備える各画素の電位をGNDレベル以外の共通電位にし続ける。これによって、上記ディスプレイを構成する要素の特性が劣化してしまうことをさらに防ぐことができる。
【0234】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記ディスプレイを構成する複数の画素の各々は、TFTをさらに備え、上記TFTは、酸化物半導体を材料とする半導体層を有している、ことが好ましい。
【0235】
また、本発明の一態様に係る表示装置において、上記酸化物半導体は、IGZOである、ことが好ましい。
【0236】
酸化物半導体を用いたTFTは、オフ特性が非常に優れていることから、容易にリフレッシュレートを低くすることができる。すなわち、上記ディスプレイが備える複数の画素の各々における画像信号が書き込まれている状態を長期間維持することができる。
【0237】
したがって、上記停止期間を、より長い期間に設定することができる。これによって、上記表示手段によるリフレッシュの回数を最小限に抑えることができるため、上記表示装置は、さらに消費電力を削減することができる。
【0238】
以上、本発明の実施形
態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。