(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技価値を消費してゲームを実行可能であり、当該ゲームにて入賞した場合に遊技価値を付与する遊技機であって、遊技価値の付与率、及び入賞率のうち少なくとも一方を調整するための遊技機設定値を設定可能であると共に、遊技者にとって通常状態よりも有利な遊技状態である特別状態を発生可能な遊技機の遊技情報を管理対象とする遊技情報表示システムにおいて、
遊技機側から出力されるゲーム信号によってゲームの実行を特定するゲーム特定手段と、
遊技機側から出力される特別状態信号によって特定される特別状態の終了時点からの前記ゲーム特定手段により特定されたゲーム数である成立後ゲーム数を計数するゲーム数計数手段と、
予め定められる日付更新条件の成立時点、又は遊技場における営業終了時点における前記成立後ゲーム数である最終ゲーム数を特定する最終ゲーム特定手段と、
遊技機に対応して設けられ、当該対応する遊技機について特定された前記最終ゲーム数を含む遊技情報を、通常の表示態様である第1の表示態様にて表示する表示手段と、
遊技機単位で遊技場における開店前に成立し得る予め定められる表示態様変更条件が成立した遊技機である表示態様変更台を特定する表示態様変更台特定手段と、
前記表示態様変更台に対応する前記表示手段により表示される遊技情報の表示態様を、前記第1の表示態様とは異なる第2の表示態様へと変更する表示態様変更手段と、を備えたことにより、
遊技者に対して前記最終ゲーム数を前記表示態様変更台以外の遊技機と同様に取り扱ってはいけない旨を示唆することを特徴とする遊技情報表示システム。
前記第2の表示態様は、前記最終ゲーム数が前記第1の表示態様にて表示された場合よりも小さな値となるように、又は前記最終ゲーム数を表示しないように遊技情報を表示する表示態様であることを特徴とする請求項1に記載した遊技情報表示システム。
遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を、前記遊技機設定値により区分けして管理するために、前記遊技機に設定された遊技機設定値を遊技機単位で入力可能な設定値入力画面を表示した上で、遊技機設定値の入力操作を受付可能な設定値入力手段と、
前記設定値入力手段による遊技機設定値の入力状況により、前記遊技機設定値が変更された遊技機、及び再設定された遊技機のうち少なくとも一方である設定更新台を特定する設定更新台特定手段と、
前記表示態様変更台を入力可能な表示変更入力画面を表示した上で、前記表示態様変更台を特定するための入力操作を受付可能な表示変更入力手段と、
前記設定値入力画面、及び前記表示変更入力画面の表示制御を行う表示制御手段と、を備え、
前記表示態様変更条件は、前記表示変更入力手段により表示態様変更台として特定される入力操作が受付けられることにより成立し、
前記表示制御手段は、前記設定値入力画面にて前記表示態様変更台を特定可能な識別表示を行う表示制御処理、及び前記表示変更入力画面にて前記設定更新台を特定可能な識別表示を行う表示制御処理のうち少なくとも一方の表示制御処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技情報表示システム。
遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を、前記遊技機設定値により区分けして管理するために、前記遊技機に設定された遊技機設定値を遊技機単位で入力可能な設定値入力画面を表示した上で、遊技機設定値の入力操作を受付可能な設定値入力手段と、
前記設定値入力手段による遊技機設定値の入力状況により、前記遊技機設定値が変更された遊技機、及び再設定された遊技機のうち少なくとも一方である設定更新台を特定する設定更新台特定手段と、
前記表示態様変更台を入力可能な表示変更入力画面を表示した上で、前記表示態様変更台を特定するための入力操作を受付可能な表示変更入力手段と、
前記設定値入力画面、及び前記表示変更入力画面の表示制御を行う表示制御手段と、を備え、
前記表示態様変更条件は、前記表示変更入力手段により表示態様変更台として特定される入力操作が受付けられることにより成立し、
前記表示制御手段は、前記設定値入力画面にて前記表示態様変更台以外の遊技機が前記設定更新台として特定された場合に、その旨を特定可能な識別表示を行う表示制御処理、及び前記表示変更入力画面にて前記設定更新台以外の遊技機が前記表示態様変更台として特定された場合に、その旨を特定可能な識別表示を行う表示制御処理のうち少なくとも一方の表示制御処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技情報表示システム。
遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を、前記遊技機設定値により区分けして管理するために、前記遊技機に設定された遊技機設定値を遊技機単位で入力可能な設定値入力画面を表示した上で、遊技機設定値の入力操作を受付可能な設定値入力手段と、
前記設定値入力手段による遊技機設定値の入力状況により、前記遊技機設定値が変更された遊技機、及び再設定された遊技機のうち少なくとも一方である設定更新台を特定する設定更新台特定手段と、
前記表示態様変更台を入力可能な表示変更入力画面を表示した上で、前記表示態様変更台を特定するための入力操作を受付可能な表示変更入力手段と、
前記設定値入力画面、及び前記表示変更入力画面の表示制御を行う表示制御手段と、を備え、
前記表示態様変更条件は、前記表示変更入力手段により表示態様変更台として特定される入力操作が受付けられることにより成立し、
前記表示制御手段は、前記設定値入力画面にて前記表示態様変更台を前記設定更新台とすることなく当該設定値入力画面を終了するための終了操作を行った場合、及び前記表示変更入力画面にて前記設定更新台を前記表示態様変更台とすることなく当該表示変更入力画面を終了するための終了操作を行った場合のうち少なくとも一方の場合に、その終了操作に伴う画面の終了処理を抑制する抑制処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技情報表示システム。
遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を、前記遊技機設定値により区分けして管理するために、前記遊技機に設定された遊技機設定値を遊技機単位で入力する設定値入力手段と、
前記設定値入力手段による遊技機設定値の入力状況により、前記遊技機設定値が変更された遊技機、及び再設定された遊技機のうち少なくとも一方である設定更新台を特定する設定更新台特定手段と、を備え、
前記表示態様変更台特定手段は、前記設定更新台として特定されることを前記表示態様変更条件の成立として前記表示態様変更台を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技情報表示システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、宵越し天井は営業日を跨ぐものの、遊技機では営業日が異なるか否かに関わらずその状態、即ち、天井までのゲーム数が維持されるために成立するが、出玉率に対応した所謂設定値(遊技機設定値)を変更したり再設定(打ち直し)したりする等ことで初期化条件が成立し、天井までのゲーム数が初期化(リセット)される場合がある。この場合、宵越し天井を狙って遊技した遊技者から見れば、天井に達しても特典が与えられなくなることから、遊技者と遊技場側との間で無用なトラブルが発生し得る虞があった。又、設定値の変更や再設定を行うことで遊技機のプログラム(制御基板)等が初期化されるので、その後の出玉率が高くなる等のオカルト的な口コミ(噂)が遊技者の間で広まっており、遊技場側においても、設定値の変更や再設定を1つの特典として遊技者に対してアピールしたいと考えている事情もある。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、所謂前日最終Sについて、無用なトラブルの発生を防止しつつも遊技場側が遊技者に対してアピールしたいと考える事項を考慮した上で、遊技情報を適切に表示することを可能とする遊技情報表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技価値を消費してゲームを実行可能であり、当該ゲームにて入賞した場合に遊技価値を付与する遊技機であって、遊技価値の付与率、及び入賞率のうち少なくとも一方を調整するための遊技機設定値を設定可能であると共に、遊技者にとって通常状態よりも有利な遊技状態である特別状態を発生可能な遊技機の遊技情報を管理対象とする遊技情報表示システムにおいて、遊技機側から出力されるゲーム信号によってゲームの実行を特定するゲーム特定手段と、遊技機側から出力される特別状態信号によって特定される特別状態の終了時点からの前記ゲーム特定手段により特定されたゲーム数である成立後ゲーム数を計数するゲーム数計数手段と、予め定められる日付更新条件の成立時点、又は
遊技場における営業終了時点における前記成立後ゲーム数である最終ゲーム数を特定する最終ゲーム特定手段と、遊技機に対応して設けられ、当該対応する遊技機について特定された前記最終ゲーム数を含む遊技情報を、通常の表示態様である第1の表示態様にて表示する表示手段と、遊技機単位で
遊技場における開店前に成立し得る予め定められる表示態様変更条件が成立した遊技機である表示態様変更台を特定する表示態様変更台特定手段と、前記表示態様変更台に対応する前記表示手段により表示される遊技情報の表示態様を、前記第1の表示態様とは異なる第2の表示態様へと変更する表示態様変更手段と、を備えたこと
により、遊技者に対して前記最終ゲーム数を前記表示態様変更台以外の遊技機と同様に取り扱ってはいけない旨を示唆することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記第2の表示態様は、前記最終ゲーム数が前記第1の表示態様にて表示された場合よりも小さな値となるように、又は前記最終ゲーム数を表示しないように遊技情報を表示する表示態様であることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載した発明は、遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を、前記遊技機設定値により区分けして管理するために、前記遊技機に設定された遊技機設定値を遊技機単位で入力可能な設定値入力画面を表示した上で、遊技機設定値の入力操作を受付可能な設定値入力手段と、前記設定値入力手段による遊技機設定値の入力状況により、前記遊技機設定値が変更された遊技機、及び再設定された遊技機のうち少なくとも一方である設定更新台を特定する設定更新台特定手段と、前記表示態様変更台を入力可能な表示変更入力画面を表示した上で、前記表示態様変更台を特定するための入力操作を受付可能な表示変更入力手段と、前記設定値入力画面、及び前記表示変更入力画面の表示制御を行う表示制御手段と、を備え、前記表示態様変更条件は、前記表示変更入力手段により表示態様変更台として特定される入力操作が受付けられることにより成立し、前記表示制御手段は、前記設定値入力画面にて前記表示態様変更台を特定可能な識別表示を行う表示制御処理、及び前記表示変更入力画面にて前記設定更新台を特定可能な識別表示を行う表示制御処理のうち少なくとも一方の表示制御処理を行うことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載した発明は、遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を、前記遊技機設定値により区分けして管理するために、前記遊技機に設定された遊技機設定値を遊技機単位で入力可能な設定値入力画面を表示した上で、遊技機設定値の入力操作を受付可能な設定値入力手段と、前記設定値入力手段による遊技機設定値の入力状況により、前記遊技機設定値が変更された遊技機、及び再設定された遊技機のうち少なくとも一方である設定更新台を特定する設定更新台特定手段と、前記表示態様変更台を入力可能な表示変更入力画面を表示した上で、前記表示態様変更台を特定するための入力操作を受付可能な表示変更入力手段と、前記設定値入力画面、及び前記表示変更入力画面の表示制御を行う表示制御手段と、を備え、前記表示態様変更条件は、前記表示変更入力手段により表示態様変更台として特定される入力操作が受付けられることにより成立し、前記表示制御手段は、前記設定値入力画面にて前記表示態様変更台以外の遊技機が前記設定更新台として特定された場合に、その旨を特定可能な識別表示を行う表示制御処理、及び前記表示変更入力画面にて前記設定更新台以外の遊技機が前記表示態様変更台として特定された場合に、その旨を特定可能な識別表示を行う表示制御処理のうち少なくとも一方の表示制御処理を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載した発明は、遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を、前記遊技機設定値により区分けして管理するために、前記遊技機に設定された遊技機設定値を遊技機単位で入力可能な設定値入力画面を表示した上で、遊技機設定値の入力操作を受付可能な設定値入力手段と、前記設定値入力手段による遊技機設定値の入力状況により、前記遊技機設定値が変更された遊技機、及び再設定された遊技機のうち少なくとも一方である設定更新台を特定する設定更新台特定手段と、前記表示態様変更台を入力可能な表示変更入力画面を表示した上で、前記表示態様変更台を特定するための入力操作を受付可能な表示変更入力手段と、前記設定値入力画面、及び前記表示変更入力画面の表示制御を行う表示制御手段と、を備え、前記表示態様変更条件は、前記表示変更入力手段により表示態様変更台として特定される入力操作が受付けられることにより成立し、前記表示制御手段は、前記設定値入力画面にて前記表示態様変更台を前記設定更新台とすることなく当該設定値入力画面を終了するための終了操作を行った場合、及び前記表示変更入力画面にて前記設定更新台を前記表示態様変更台とすることなく当該表示変更入力画面を終了するための終了操作を行った場合のうち少なくとも一方の場合に、その終了操作に伴う画面の終了処理を抑制する抑制処理を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載した発明は、遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を、前記遊技機設定値により区分けして管理するために、前記遊技機に設定された遊技機設定値を遊技機単位で入力する設定値入力手段と、前記設定値入力手段による遊技機設定値の入力状況により、前記遊技機設定値が変更された遊技機、及び再設定された遊技機のうち少なくとも一方である設定更新台を特定する設定更新台特定手段と、を備え、前記表示態様変更台特定手段は、前記設定更新台として特定されることを前記表示態様変更条件の成立として前記表示態様変更台を特定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載した発明によれば、前日最終Sを含む遊技情報を、表示態様変更条件が成立した遊技機である表示態様変更台については、通常の表示態様である第1の表示態様から当該第1の表示態様とは異なる第2の表示態様へと変更するようにした。遊技機設定値の変更や再設定(打ち直し)を行う又は行った遊技機について、遊技場の管理者が表示態様変更台として入力すると、遊技者は通常の表示態様とは異なることを察知することで、前日最終Sを通常と同様に取扱ってはいけない、即ち、遊技機設定値の変更や再設定(打ち直し)が行われたことを把握することができる。これにより、宵越し天井を超えた場合の無用なトラブルを防止することができると共に、遊技機設定値の変更や再設定により遊技者が有利になるというオカルト的な思想を持った遊技者に対して、遊技機設定値の変更や再設定を暗にアピールすることができる。
【0013】
請求項2に記載した発明によれば、前日最終Sが通常の表示態様である本来の値よりも小さく表示されるので、数値上は(実際には)宵越し天井に達していても、表示される遊技情報により特定される宵越し天井が実際の宵越し天井に達しないようにすることができ、宵越し天井を向えたことで生ずるトラブルを効果的に防止することができる。又、前日最終Sが表示されないので、同様に、宵越し天井を向えたことで生ずるトラブルを効果的に防止することができる。
【0014】
請求項3に記載した発明によれば、設定値入力画面にて表示態様変更台を特定可能な識別表示を行うようにしたので、前日最終Sの表示態様を変更した遊技機を把握した上で、遊技機設定値の入力を行うことができ、表示態様変更台の識別表示に基づいて設定更新台の入力をサポートすることができる。又、表示変更入力画面にて設定更新台を特定可能な識別表示を行うようにしたので、設定更新台を把握した上で、表示態様変更台を特定するための入力を行うことができ、設定更新台の識別表示に基づいて表示態様変更台の入力をサポートすることができる。
【0015】
請求項4に記載した発明によれば、設定値入力画面にて表示態様変更台以外の遊技機が設定更新台として特定された場合に、その旨を特定可能な識別表示を行うようにしたので、入力ミスした場合や、敢えて表示態様変更台以外の遊技機に対して遊技機設定値を入力した場合に、その旨を把握することができる。又、表示変更入力画面にて設定更新台以外の遊技機が表示態様変更台として特定された場合に、その旨を特定可能な識別表示を行うようにしたので、入力ミスした場合や、敢えて設定更新台以外の遊技機に対して表示態様を変更した場合に、その旨を把握することができる。
【0016】
請求項5に記載した発明によれば、遊技機設定値の入力と表示態様変更の入力とが対応しないまま入力の終了操作を行おうとした場合に、その終了操作に伴う画面の終了処理を抑制する抑制処理を行うようにしたので、その旨を報知することができ、注意を促すことができる。
【0017】
請求項6に記載した発明によれば、遊技機設定値の入力に応じて表示態様変更台が特定されるようになり、表示態様変更台の特定にかかる手間を省くことができ、設定更新台及び表示態様変更台を入力する際の操作性を高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、遊技情報表示システム1の全体構成を概略的に示している。遊技場には、遊技機2(スロットマシン)に対応して貸出装置3及び情報表示装置4(ゲーム特定手段、ゲーム数計数手段、最終ゲーム特定手段、表示態様変更手段に相当)が設置されている。2台の遊技機2、2台の貸出装置3及び2台の情報表示装置4は1台の中継装置5に接続されており、中継装置5はLAN6を介して管理装置7(表示態様変更台特定手段、設定値入力手段、設定更新台特定手段、表示変更入力手段、表示制御手段に相当)に接続されている。
【0020】
管理装置7は、遊技場内の例えば管理室に設置されており、主装置8、遊技場の管理者が操作するマウス9及びキーボード10、モニタ11やプリンタ(図示せず)等が組み合わされて構成されている。尚、
図1では省略しているが、数100台の遊技機2が管理装置7の管理対象となる。又、本実施形態では上記したように遊技機2がスロットマシンであることから、遊技価値(遊技媒体)はメダルである。遊技機がパチンコ機であれば、遊技価値はパチンコ玉である。
【0021】
遊技機2は、遊技者がリールを視認可能な表示窓12、有効化された入賞ラインを示す有効ライン表示部13、表示パネル14、クレジットメダルの投入を行うクレジットボタン15、クレジットメダルの精算を行う精算ボタン16、メダルを投入するメダル投入口17、スタートレバー18、左ストップボタン19、中ストップボタン20、右ストップボタン21、受け皿22等を有する。遊技機2は、以下の動作を行う。
【0022】
(1)メダルが投入されてベットされた状態でスタートレバー18が操作されると、ゲームを実行する。即ち、各リールを始動(回転)させ、発生する乱数の中から1つの乱数を抽出して内部抽選を実行すると共に、内部当選役がある場合には当該内部当選役に対応するフラグを成立させる。この状態で各ストップボタン19〜21が操作されると、対応するリールの回転を停止させる。続いて、内部当選役のフラグに応じて各リールの停止位置を決定するための図示しない停止テーブルに基づいて、所謂引込制御(すべり制御)を含む停止制御(各リールを内部当選役フラグの種類に応じた入賞図柄又はハズレ図柄で停止表示させる制御)を実行する。引込制御は、各ストップボタン19〜21の操作を検知した時点から予め規定された引込範囲(最大で4図柄まで)にある図柄を入賞ライン上に引込んで停止させることが可能な制御である。尚、内部当選役フラグに対応する図柄が引込範囲内に存在しないときは、その図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させることができないので、入賞が発生せず、所謂取りこぼしとなる。
【0023】
(2)通常状態にてボーナス役(BB役、RB役)が入賞すると、対応するボーナス状態(遊技者にとって通常状態よりも有利な遊技状態である特別状態の1つ)に移行し、ボーナスを終了させるためのボーナス終了条件(例えばセーフが330枚となる等)が成立すると、ボーナスを終了する。
【0024】
(3)通常状態にてART役が入賞すると、ART状態(ART)(遊技者にとって通常状態よりも有利な遊技状態である特別状態の1つ)に移行する。ARTは、リプレイ役等の特定役の内部当選率が高くなるRT状態と、内部当選役を入賞させるための操作報知を行うAT状態とが複合した状態であり、ARTを終了させるためのART終了条件(例えば50ゲームが経過する等)が成立すると、ARTを終了する。尚、終了時には継続抽選を行い、当選すれば新たに50ゲームが上乗せされる。
【0025】
(4)ボーナス又はARTが終了してから、ボーナス又はARTが発生しないまま所定ゲーム数(例えば1200回)が実行された場合にはAT状態へと移行する等してARTが発生し易くなるという特典(天井特典)が与えられる。天井を特定するための天井ゲームは、ボーナス及びARTの終了により初期化(リセット)され、ゲームの実行により加算される。又、天井ゲームは、遊技機2の電源リセット(オン→オフ→オンの切換)を行った場合には初期化されないが、入賞率(ゲーム数に対する入賞数の割合、内部当選率やATによる入賞率等)や出玉率(付与率に相当、後述するセーフに対するアウトの割合)のうち少なくとも一方の期待値を調整するための設定値(遊技機設定値)の変更や再設定を行った場合には初期化される。尚、設定値は、例えば「1」〜「6」の6段階であり、値が大きい程に遊技者にとって有利な設定であり、値が小さい程に遊技者にとって不利な設定である。
【0026】
貸出装置3は、動作状態を示す状態表示ランプ23、遊技者が貨幣を投入するための貨幣投入口24、遊技者が貨幣を貨幣投入口24に投入したことでメダルを遊技機2の受け皿22へと払出す払出ノズル25等を有する。又、貸出装置3は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部、遊技機2や情報表示装置4や管理装置7との間で各種信号を入出力する入出力部等を有する。
【0027】
遊技機2及び貸出装置3は、以下に示す遊技信号を出力する。
「アウト信号」:遊技機2から出力される信号であり、遊技により消費された遊技価値数(使用数、アウト)を特定可能な使用信号である。ゲームの開始操作に応じてベット状態のメダル数(3枚)分がパルス出力されるので、アウト信号数×1をアウト(消費価値)として特定する。尚、リプレイ役入賞時にも対応分が出力される。ゲームの実行を特定するためのゲーム信号である。
【0028】
「セーフ信号」:遊技機2から出力される信号であり、遊技者に付与した(遊技者が獲得した)遊技価値数(付与数、セーフ)を特定可能な付与信号である。メダルが1枚払出される毎に1パルスが出力されるので、セーフ信号数×1をセーフ(入賞付与価値)として特定する。尚、リプレイ役入賞時にも、そのゲームにて消費されたメダル分が出力される。
【0029】
「BB信号」:遊技機2から出力される信号であり、BB(ビッグボーナス)状態を特定可能な信号である。BB状態中にレベル出力されるので、BB信号入力中をBB状態中として特定する。特別状態を特定するための特別状態信号の1つである。
【0030】
「RB信号」:遊技機2から出力される信号であり、RB(レギュラーボーナス)状態を特定可能な信号である。RB状態中にレベル出力されるので、RB信号入力中をRB状態中として特定する。特別状態を特定するための特別状態信号の1つである。
【0031】
「ART信号」:遊技機2から出力される信号であり、ART中に継続して出力される状態信号である。特別状態を特定するための特別状態信号の1つである。
「売上信号」:貸出装置3から出力される信号であり、貸出メダル5枚(100円相当)毎に1パルスが出力されるので、売上信号数×100を売上金額として特定する。
【0032】
情報表示装置4は、各種の遊技情報(BBやRBの発生回数、差数の推移を示すグラフ、ARTの発生回数等)を表示する情報表示部26(表示手段に相当)、遊技場の従業員を呼出すときに遊技者が押下する呼出ボタンや情報表示部26が表示する遊技情報を切替えるときに遊技者が押下する切替ボタン等を含む操作部27、遊技場の従業員が所持する操作リモコン(図示せず)から送信されたリモコン信号を受信する受光部28等を有する。又、情報表示装置4は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部、遊技機2や貸出装置3や管理装置7との間で各種信号を入出力する入出力部等を有する。
【0033】
情報表示装置4は、制御部が予め記憶している制御プログラムを実行し、遊技機2から遊技信号(アウト信号、セーフ信号等)を入力したり、遊技者が操作部27を操作したり、操作リモコンからリモコン信号を受光部28により受信したりすることで、各種の遊技情報を情報表示部26に表示する等の処理を行う。又、情報表示装置4は、以下の動作を行う。
【0034】
(1)アウト信号に基づいてゲームの実行を特定する。即ち、別途設定される1ゲームの最大ベット数(3枚)のアウトを計数した、アウト信号の入力間期間が設定時間(例えば30秒)経過した、又はアウト信号を入力した後にセーフ信号を入力した場合に、ゲーム特定条件が成立したとしてゲームの実行を特定する。1ゲーム毎に出力されるゲーム信号に基づいてゲームの実行を特定しても良い。
【0035】
(2)BB信号、RB信号、ART信号の何れかを入力している期間を特別状態中として特定し、何れも入力していない期間を通常状態として特定する。尚、単位期間における入賞率や出玉率等や遊技機2において遊技状態が移行した場合に点灯する等の点灯状態を変移するランプの点灯状態を光センサ等により検知することにより遊技状態が移行した旨を特定することで遊技状態を特定しても良い。
【0036】
管理装置7は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部、遊技機2や貸出装置3や情報表示装置4との間で各種信号を入出力する入出力部等を有する。管理装置7は、制御部が予め記憶している制御プログラムを実行し、遊技機2側から入力する遊技信号(アウト信号、セーフ信号等)に基づいて遊技機2の遊技情報(アウト、セーフ、差数(差メダル枚数)、BB回数、RB回数、ART回数等)を集計したり売上情報を算出したりする等の処理を行う。
【0037】
図2は、遊技機2が通常状態のときに情報表示装置4が情報表示部26にて表示する遊技情報の一例を示している。情報表示部26において、BBゲーム発生回数表示部26aには当日及び1日前のBBの発生回数が表示され、RBゲーム発生回数表示部26bには当日及び1日前のRBの発生回数が表示され、推移グラフ表示部26cには差数の推移グラフ(例えば当日の推移グラフは「赤」、1日前の推移グラフは「黄」、2日前の推移グラフは「緑」というように営業日毎に識別表示される)が表示され、ART発生回数表示部26dには当日及び1日前のARTの発生回数が表示され、過去最高ART発生回数表示部26eには過去最高のARTの発生回数が表示される。又、特別状態間S表示部26fにはボーナスやARTの発生により初期化されるゲーム数である所謂大当たり間スタート(以下、大当たり間S)が表示され、前日最終S表示部26gには前営業日の閉店時における(開店から大当たりが発生する等の大当たり間Sの初期化条件が成立するまで表示される)大当たり間Sである前日最終Sが表示される。更に、テロップ表示部26hには遊技場からのメッセージ等のテロップが表示される。尚、大当たり間SはARTの発生により初期化されないようにしても良いが、遊技機2における天井ゲームが初期化される条件に応じて初期化するような初期化条件を設定することが望ましい。
【0038】
ここで、前日最終S表示部26gに表示される前日最終Sについて説明する。通常では(従来では)当日の大当たり間Sが更新されても前日最終Sは更新されない(第1の表示態様にて表示する)。尚、大当たりが発生する等の大当たり間Sの初期化条件が成立すると、大当たり間Sの初期化条件が成立しても初期化されない営業開始時からのゲーム数を示す累計Sへと表示が切替えられる。
【0039】
これに対し、本実施形態では遊技機2における設定値の変更や再設定(打ち直し)を示唆すべく前日最終Sの表示態様を
図3に示すように
図2とは異なる表示態様としている(第2の表示態様にて表示する)。即ち、設定値の変更や再設定が行われると、その設定値の変更や再設定が行われた遊技機2については、前日最終Sの表示態様を第1の表示態様から第2の表示態様へと変更する。本実施形態では第2の表示態様として以下に示す5つの表示態様を例示する。
【0040】
具体的には、
図3(a)は、前日最終Sを「0」に初期化した例である。この場合、営業開始時には「0」を表示し、ゲームの進行により大当たり間Sを更新しても前日最終Sを「0」のままに維持して更新しない。
図3(b)は、大当たり間Sを更新することに追従して前日最終Sを更新した例である。この場合、営業開始時には実際の前日最終Sである「821」を表示し、ゲームの進行により大当たり間Sを更新することに追従して前日最終Sを「821」から更新する。
図3(c)は、特別状態間S表示部26fを拡大することで、前日最終S表示部26gを省いて前日最終Sを無表示とした例である。
図3(d)は、前日最終Sの代わりに累計Sを表示した例である。この場合、営業開始時には「0」を表示し、ゲームの進行により大当たり間Sを更新することに追従して累計Sを更新する。
図3(e)は、実際の前日最終Sを表示しつつ表示色やフォントを変更(
図3(e)では斜体への変更を例示)して識別表示した例である。この場合、点滅等の識別表示としても良い。この場合、営業開始時には実際の前日最終Sである「821」を表示し、ゲームの進行により大当たり間Sを更新しても前日最終Sを「821」のままに維持して更新しない。遊技者は、このように前日最終Sの表示態様が通常とは異なることを察知することで、前日最終Sを通常と同様に取扱ってはいけないことを把握することができ、即ち、対応する遊技機2にて設定値の変更や再設定が行われたことを把握することができる。
【0041】
さて、遊技場の管理者は、何れの台番の前日最終Sの表示態様を変更するかを管理装置7にて設定する。即ち、管理装置7は、
図4及び
図5に示すように、表示変更入力画面を表示可能であり、遊技場の管理者は表示変更入力画面にて表示態様変更の入力を行う。以下、表示変更入力画面について説明する。
【0042】
(1)表示変更入力画面には、店舗名が店舗名表示部31aに表示され、日付(表示態様を変更する対象日であり、翌営業日以外であっても良い)が日付表示部31bに表示される。又、表示変更入力画面には、開始台番及び終了台番を入力するための台番入力部31c、クリア釦31d、連動釦31e、取消釦31f、前頁釦31g、次頁釦31h、戻る釦31iが形成されていると共に、遊技機2の台番を示す台番パネル(遊技機IDを特定するパネル)31jが表示されている。
【0043】
(2)台番パネル31jには、前回までに入力された設定値が表示されており、縦軸を10台単位とし、横軸を1台単位としている。
図4及び
図5では、「300」から「399」までの台番の設定値の一覧表示を例示している。
【0044】
(3)前日最終Sの表示態様を変更する場合には、対象とする台番を台番入力部31cに入力する。この場合、対象とする台番が連続しない場合には開始台番のみを入力し、対象とする台番が連続する場合には開始台番と終了台番とを入力する。開始台番や終了台番を入力した上で、クリア釦31d(
図3(b)に示した表示態様への変更を指示する釦)又は連動釦31e(
図3(c)に示した表示態様への変更を指示する釦)等の登録釦を押下すると、各釦に対応した表示態様にて台番パネル31jの該当する台番(表示態様が変更された台番)が識別表示される。尚、
図4及び
図5では、
図3(b)や(c)に示した表示態様への変更を指示する釦を示しているが、
図3(d)や(e)に示した表示態様への変更を指示する釦が対応しても良い。
【0045】
(4)台番パネル31jでは、クリア釦31dに対応した表示態様は例えば「赤」で識別表示されると共に、連動釦31eに対応した表示態様は例えば「緑」で識別表示される(
図5では、「赤」の識別表示を右上がりのハッチングにて示し、「緑」の識別表示を右下がりのハッチングにて示している)。上記した(3)の入力を繰り返すことで前日最終Sについて表示態様変更の入力を行う。
図5では、例えば「302」から「304」までの台番を含む幾つかの遊技機2について
図3(b)に示した表示態様への変更を指示し、例えば「343」から「345」までの台番を含む幾つかの遊技機2について
図3(c)に示した表示態様への変更を指示した場合を例示している。尚、台番を台番入力部31cに入力した上で取消釦31fを押下すると、対応する台番について入力した表示態様が取り消される(キャンセルされる)。
【0046】
(5)前頁釦31g及び次頁釦31hは、他の台番に対応する台番パネル31jを表示するための釦であり、前頁釦31gを押下すると、例えば「200」から「299」までの台番の設定値が一覧表示され、次頁釦31hを押下すると、例えば「400」から「499」までの台番の設定値が一覧表示される。又、戻る釦31iを押下すると、表示変更入力画面の表示(表示態様変更の入力)を終了し、例えばメインメニュー画面等の他の画面が表示される。
【0047】
又、管理装置7は、遊技信号により特定される遊技情報を設定値により区分けして管理するために、
図6及び
図7に示すように、遊技機設定値入力画面を表示可能であり、遊技場の管理者は遊技機設定値入力画面にて設定値の入力を行う。尚、上記した
図4及び
図5における表示態様変更の入力は開店前に行う必要があるが、
図6及び
図7における設定値の入力は営業中に行われることが多く、主に表示態様変更を入力した後に行われることから、遊技機設定値入力画面ではどのような表示態様であるかを特定可能に(表示態様変更の入力を反映して)識別表示されている。即ち、遊技機設定値入力画面にて表示態様変更台を特定可能な識別表示を行う表示制御処理を行う。以下、遊技機設定値入力画面について説明する。
【0048】
(1)遊技機設定値入力画面には、店舗名が店舗名表示部32aに表示され、日付(設定値を入力する(変更や再設定)する対象日であり、翌営業日以外であっても良い)が日付表示部32bに表示される。又、遊技機設定値入力画面には、開始台番及び終了台番を入力するための台番入力部32c、設定値を入力するための設定値入力部32d、登録釦32e、取消釦32f、前頁釦32g、次頁釦32h、戻る釦32iが形成されていると共に、遊技機2の台番を示す台番パネル32jが表示されている。
【0049】
(2)台番パネル32jには、前回までに入力された設定値(変更前の設定値)が表示されており、
図5に示したように前日最終Sの表示態様が変更された台番が識別表示されている。
【0050】
(3)設定値を入力する場合には、
図4と同様に対象とする台番を台番入力部32cに入力すると共に、設定値を設定値入力部32dに入力する。この場合も、対象とする台番が連続しない場合には開始台番のみを入力し、対象とする台番が連続する場合には開始台番と終了台番とを入力する。開始台番や終了台番、設定値を入力した上で、登録釦32eを押下すると、台番パネル32jの該当する台番(設定値が変更又は再設定された台番)が識別表示される。
【0051】
(4)台番パネル32jでは、設定値が入力された台番は例えば「青」で識別表示され(図
7では、「青」の識別表示を斜め方向のクロスハッチングにて示している)、更に「入力前の設定値→入力後の設定値」という態様で表示される。この場合、「303」の台番のように入力前後の設定値が異なる(設定値が変更された)場合に入力前後の設定値が表示されることは勿論であるが、「302」の台番のように入力前後の設定値が同じ(設定値が再設定された)場合にも入力前後の設定値が表示される。一方、「305」の台番のように前日最終Sの表示態様が変更されていないにも関わらず、設定値が入力された台番は例えば「紫」で識別表示され(図
7では、「紫」の識別表示を縦横方向のクロスハッチングにて示している)、同様に「入力前の設定値→入力後の設定値」という態様で表示される。上記した(3)の入力を繰り返すことで入力すべき全ての設定値を入力する。尚、台番を台番入力部32cに入力した上で取消釦32fを押下すると、対応する台番について入力した設定値が取り消される(キャンセルされる)。
【0052】
(5)戻る釦32iを押下すると、遊技機設定値入力画面の表示(設定値の入力)を終了し、例えばメインメニュー画面等の他の画面が表示される。尚、前日最終S又は宵越し天井Sを特定可能な識別表示の態様である「連動」が対応付けられた台番について設定値の変更や再設定の入力がない場合には、例えば『「連動」表示台の設定値入力が未入力ですが終了しますか?』というような終了の抑制表示を行うことで、遊技機設定値入力画面の表示を終了することを抑制する(終了操作に伴う画面の終了処理を抑制する抑制処理を行う)。この点、
図3(e)も含め前日最終S等を特定可能な表示態様の場合に抑制表示を行うことも効果的であるが、他の表示態様の場合に抑制表示を行っても良い。
【0053】
図8は、上記した
図4及び
図5に示した表示変更入力画面と、
図6及び
図7に示した遊技機設定値入力画面とを合わせた入力画面であり、表示態様変更の入力と設定値の入力とを1つの画面上で可能とする。
【0054】
(1)
図6及び
図7に示した遊技機設定値入力画面に、
図4及び
図5に示した表示変更入力画面のクリア釦31d及び連動釦31eに相当するクリア釦32k及び連動釦32lが形成されており、対象とする台番を台番入力部32cに入力すると共に、設定値を設定値入力部32dに入力した上で、クリア釦32k又は連動釦32lを押下すると、該当する台番の設定値の入力と表示態様変更の入力とが同時に行われる(例えば「302」から「304」の台番等)。
【0055】
(2)一方、対象とする台番を台番入力部32cに入力したのみで、設定値を設定値入力部32dに入力することなく、クリア釦32k又は連動釦32lを押下すると、表示態様変更の入力のみが行われる(例えば「360」や「361」の台番等)。又、設定値及び台番を台番入力部32cに入力した上で登録釦32eを押下すると、設定値の入力のみが行われる(例えば「305」の台番)。尚、台番を台番入力部32cに入力した上で取消釦32fを押下すると、対応する台番について入力した表示態様や設定値が取り消される(キャンセルされる)。
【0056】
(3)表示態様変更の入力を行ったか否かについては、
図5と同様に、着色による識別表示により示唆する。又、設定値の入力を行った否かについては、
図7と同様に、入力前後の設定値を表示する識別表示により示唆する。尚、設定値を入力することなく、連動釦32lを押下して表示態様を変更しようとする場合には、例えば『設定値が未入力ですが「連動」入力しますか?』というような表示態様変更の入力を抑制する。
【0057】
以上に説明したように本実施形態によれば、前日最終Sを含む遊技情報の表示態様を通常の第1の表示態様から当該第1の表示態様とは異なる第2の表示態様へと変更可能とした。遊技場の管理者が設定値の変更や再設定を行う遊技機2を対象として表示態様を変更すると、遊技者は通常の表示態様とは異なることを察知することで、前日最終Sを通常と同様に取扱ってはいけない、即ち、設定値の変更や再設定が行われたことを把握することができる。これにより、宵越し天井を超えた場合の無用なトラブルを防止することができると共に、設定値の変更や再設定により遊技者が有利になるというオカルト的な思想を持った遊技者に対して、設定値の変更や再設定を暗にアピールすることができる。
【0058】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
変更可能な表示態様を複数例示したが、変更可能な表示態様は1つだけであっても良い。又、
図4にて何れかの表示態様を選択した上で、
図5等で何れの表示態様を選択したかを識別可能に表示したが、選択した表示態様を特定可能に識別表示することに限らず、選択した表示態様を特定するまでもなく表示態様を変更したことだけを特定可能に識別表示しても良い。
【0059】
前日最終Sとしては予め定められる日付更新時点(例えば午前4時となったことや日付更新操作の受付等)における大当たり間Sを閉店時の大当たり間Sとして特定すれば良いが、遊技場の閉店後に試打等を行うこともあるので、日付更新時点を起点とした最新の集計終了時点、即ち、営業終了時点における大当たり間Sを記憶しておき、その営業終了時点における大当たり間Sをそのまま前日最終Sとして特定しても良い。
【0060】
図4及び
図5に示した表示態様変更を入力した後に
図7及び
図8に示した設定値を入力することを想定したが、設定値を入力した後に表示態様変更を入力する場合もあり得るので、設定値を入力した後に表示態様変更を入力する場合にも、入力前後の設定値を特定可能に表示しても良い。即ち、表示変更入力画面にて設定更新台を特定可能な識別表示を行う表示制御処理を行っても良い。
【0061】
図3(b)について、ゲームの特定に応じて更新すれば、加算更新だけでなく減算更新としても良い。この場合、
図3(b)は、
図3(a)、(c)、(d)に加えて、通常の表示態様よりも前日最終Sが小さな値となる、又は前日最終Sを表示しない表示態様となる。尚、大当たり間Sと前日最終Sとを特定可能であれば、必ずしも双方を表示する必要もないし、合計した値を表示する必要も無い。
【0062】
管理装置7において、遊技場の管理者が管理装置7を操作することで設定値を入力する場合を例示したが、設定値を特定可能な設定信号を遊技機2、又はチェーン店の本部に設けられるサーバのような外部サーバから入力することで設定値を入力しても勿論良い。
【0063】
図8に示したようにクリア釦32kや連動釦32lを設けることで表示態様変更の入力と設定値の入力とを同時に行う場合だけでなく、
図6及び
図7に示したようにクリア釦32kや連動釦32lを設けない構成でも、表示態様変更の入力と設定値の入力とを同時に行うようにしても良い。この場合、設定値に対応する表示態様を予め設定しておくと良く、例えば設定値5には
図3(b)の表示態様を対応させる一方、設定値6には
図3(c)の表示態様を対応させておいたり、設定値を遊技者にとって有利となるように変更する場合には
図3(b)の表示態様を対応させる一方、設定値を遊技者にとって不利となるように変更する場合には
図3(c)の表示態様を対応させておいたりしても良い。この場合、設定値を入力することなく、前日最終Sの表示態様を変更する場合には、別途
図4及び
図5に示した表示変更入力画面にて入力すれば良い。
【0064】
設定値を変更又は再設定した遊技機2だけに限定して前日最終Sの表示態様を変更する構成では、表示態様が変更されていない遊技機2は設定値が変更されていないことになるので、設定値を変更又は再設定していない遊技機2についても表示態様を変更可能としたが、設定値を変更又は再設定していない遊技機2については、表示態様を変更不可能としたり、表示態様変更時に設定値が変更又は再設定されていない旨を表示したりしても良い。
【0065】
対象となる遊技機2は、遊技者にとって通常状態よりも有利な遊技状態である特別状態を発生可能であれば、ボーナス(大当たり)を発生させない遊技機2であっても対象となり得る。又、スロットマシン以外にパチンコ遊技機を対象としても良い。この場合、遊技価値は玉となり、ゲームは特定の入賞口への入賞に応じた図柄変動等の役物作動数となる。又、遊技媒体を用いない点数による遊技を可能とする所謂封入式やクレジット式を対象としても良く、これらを考慮し、遊技媒体と点数とを包含する遊技価値と表現した。また、実質的に天井のない遊技機2であっても、遊技者の中にはオカルト的な発想で天井ゲームを想定することもあるので、本発明を適用しても一定の効果を見込むことができる。
【0066】
特別状態は、例示したボーナスやART等の通常状態よりも想定される出玉率が高い遊技状態に限らず、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態であればどのような状態であっても良い。又、天井による特典も例えばRTを発生させたり、設定値を報知したりする等の遊技者にとって特典となるものであればどのような特典であっても良い。尚、天井ゲームの初期化条件はボーナス、ARTの一方の発生時のみとする等、どのような条件としても良い。
【0067】
遊技機2のスペックや設定値等、例示した全ての数値、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。勿論、その他の遊技情報も、直接的、間接的を問わず適宜最適な特定方法にて特定すれば良い。更に、情報表示装置4が行う情報処理の一部を中継装置5や管理装置7にて行っても良い。