特許第6030906号(P6030906)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東洋アルミエコープロダクツ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6030906-清掃具 図000002
  • 特許6030906-清掃具 図000003
  • 特許6030906-清掃具 図000004
  • 特許6030906-清掃具 図000005
  • 特許6030906-清掃具 図000006
  • 特許6030906-清掃具 図000007
  • 特許6030906-清掃具 図000008
  • 特許6030906-清掃具 図000009
  • 特許6030906-清掃具 図000010
  • 特許6030906-清掃具 図000011
  • 特許6030906-清掃具 図000012
  • 特許6030906-清掃具 図000013
  • 特許6030906-清掃具 図000014
  • 特許6030906-清掃具 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6030906
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月24日
(54)【発明の名称】清掃具
(51)【国際特許分類】
   E03F 5/14 20060101AFI20161114BHJP
   C02F 1/40 20060101ALI20161114BHJP
   E03F 9/00 20060101ALI20161114BHJP
【FI】
   E03F5/14
   C02F1/40 Z
   E03F9/00
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-215724(P2012-215724)
(22)【出願日】2012年9月28日
(65)【公開番号】特開2014-70377(P2014-70377A)
(43)【公開日】2014年4月21日
【審査請求日】2015年8月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000222141
【氏名又は名称】東洋アルミエコープロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101409
【弁理士】
【氏名又は名称】葛西 泰二
(74)【代理人】
【識別番号】100175385
【弁理士】
【氏名又は名称】葛西 さやか
(72)【発明者】
【氏名】谷 元進
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 良幸
【審査官】 神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−131215(JP,U)
【文献】 実開昭62−083505(JP,U)
【文献】 特開2004−105939(JP,A)
【文献】 実開昭56−062107(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 5/00−5/16
C02F 1/40
E03F 9/00
E03F 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
清掃具であって、
柄部と、
前記柄部に接続され、その一方面を覆うようにゴミを収集するためのフィルタを取り付けることができる枠部と、
可撓性材料よりなり、前記枠部の一方部分から他方部分に掛け渡すように平面状に配置されるフィルタ支持部と、
前記一方部分と前記他方部分との間において、前記フィルタ支持部を前記枠部の他方面側に膨出した使用状態とすることができ、かつ、前記使用状態を解除して前記フィルタ支持部を元の状態に戻すことができるフィルタ支持部調節手段とからなる、清掃具。
【請求項2】
前記フィルタは、開口部が伸縮自在とされた袋形状を有し、前記開口部が前記枠部に脱着自在に取り付けられる、請求項1記載の清掃具。
【請求項3】
前記フィルタ支持部は、前記枠部に各々の一方端部が接続した複数本のワイヤよりなる、請求項1又は請求項2記載の清掃具。
【請求項4】
前記フィルタ支持部は、前記枠部に一方端部が接続した板ばねよりなる、請求項1又は請求項2記載の清掃具。
【請求項5】
前記フィルタ支持部調節手段は、前記柄部に内蔵され、前記複数本のワイヤの他方端部の各々に接続し、前記柄部に対してその軸方向に摺動自在である棒状体よりなる、請求項3記載の清掃具。
【請求項6】
前記枠部の先端部分は、平面視直線形状を有する、請求項1から請求項5のいずれかに記載の清掃具。
【請求項7】
前記枠部の前記柄部側の部分において、前記フィルタの前記開口部の一部分を掛け止め可能に形成されるフィルタ掛止部と、
前記フィルタ掛止部を掛け止め可能状態と掛け止め解除状態とに変化させることができるフィルタ掛止部調節手段とを更に備える、請求項2記載の清掃具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は清掃具に関し、特にグリーストラップの清掃具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
飲食店等の業務用の厨房施設から流出する廃水は、厨房施設の床下に設置されるグリーストラップを経て、ある程度汚れが除去された状態で公共の下水施設に排水される。
【0003】
図14は、そのようなグリーストラップの概略構成を示す断面図である。
【0004】
図を参照して、グリーストラップ80は、一般に、上流側から下流側に向かって生ゴミ類捕集槽81、油脂捕集槽82、排水槽83に区画されている。
【0005】
厨房施設90から流出する廃水84はまず生ゴミ類捕集槽81に流下する。生ゴミ類捕集槽81には生ゴミ捕集カゴ85が設置されており、廃水84に混入している生ゴミ類は生ゴミ捕集カゴ85によって捕集される。
【0006】
続いて、生ゴミ類が捕集された廃水84は油脂捕集槽82に流下し、ここで廃水84に混入している動植物性の油脂が捕集される。
最後に、生ゴミ類や動植物性の油脂が捕集された廃水84のみが排水槽83に到達し、排水管86を通って公共の下水施設に排水されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−245507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような従来のグリーストラップ80は、生ゴミ類捕集槽81、油脂捕集槽82、排水槽83の各々にゴミが溜まるので定期的に清掃する必要があった。尚、グリーストラップ80は床下に設置されているため、グリーストラップ80の清掃には、例えば清掃具代わりに網やザルを用いてゴミを掬い上げるといった方法が採られていた。しかし、このような方法は手が汚れやすく、又、ゴミが廃棄しにくい等清掃効率が悪く、煩わしいものであった。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ゴミの廃棄が容易となる清掃具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、清掃具であって、柄部と、柄部に接続され、その一方面を覆うようにゴミを収集するためのフィルタを取り付けることができる枠部と、可撓性材料よりなり、枠部の一方部分から他方部分に掛け渡すように平面状に配置されるフィルタ支持部と、一方部分と他方部分との間において、フィルタ支持部を枠部の他方面側に膨出した使用状態とすることができ、かつ、使用状態を解除してフィルタ支持部を元の状態に戻すことができるフィルタ支持部調節手段とからなるものである。
【0011】
このように構成すると、取り付けたフィルタの表面の位置を変化させることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、フィルタは、開口部が伸縮自在とされた袋形状を有し、開口部が枠部に脱着自在に取り付けられるものである。
【0013】
このように構成すると、フィルタが使用状態のフィルタ支持部に沿う。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、フィルタ支持部は、枠部に各々の一方端部が接続した複数本のワイヤよりなるものである。
【0015】
このように構成すると、フィルタ支持部の材料が安価なものとなる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、フィルタ支持部は、枠部に一方端部が接続した板ばねよりなるものである。
【0017】
このように構成すると、フィルタ支持部の構成が簡易なものとなる。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、フィルタ支持部調節手段は、柄部に内蔵され、複数本のワイヤの他方端部の各々に接続し、柄部に対してその軸方向に摺動自在である棒状体よりなるものである。
【0019】
このように構成すると、棒状体を摺動させるとワイヤが膨出したり元の状態に戻ったりする。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の構成において、枠部の先端部分は、平面視直線形状を有するものである。
【0021】
このように構成すると、ゴミを削り取りやすくなる。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、枠部の柄部側の部分において、フィルタの開口部の一部分を掛け止め可能に形成されるフィルタ掛止部と、フィルタ掛止部を掛け止め可能状態と掛け止め解除状態とに変化させることができるフィルタ掛止部調節手段とを更に備えるものである。
【0023】
このように構成すると、フィルタ掛止部の状態変化に応じてフィルタが脱着される。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、取り付けたフィルタの表面の位置を変化させることができるので、ゴミの廃棄が容易となる。
【0025】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、フィルタが使用状態のフィルタ支持部に沿うので、ゴミの収集量が増加して清掃効率が向上する。
【0026】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、フィルタ支持部の材料が安価なものとなるので、コスト的に有利となる。
【0027】
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、フィルタ支持部の構成が簡易なものとなるので、清掃具の製造が容易となる。
【0028】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、棒状体を摺動させるとワイヤが膨出したり元の状態に戻ったりするので、フィルタ支持部の状態変化が容易となる。
【0029】
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、ゴミを削り取りやすくなるので、清掃効率が向上する。
【0030】
請求項7記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、フィルタ掛止部の状態変化に応じてフィルタが脱着されるので、フィルタの取替えが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】この発明の第1の実施の形態による清掃具の平面図である。
図2図1で示した清掃具の正面図である。
図3図1で示したIII−IIIラインの端面図である。
図4図1で示したIV−IVラインの端面図である。
図5図1で示したフィルタ掛止部及び第1の棒状体の平面図である。
図6図1で示したフィルタ支持部及び第2の棒状体の平面図である。
図7図1で示した清掃具において、第1のハンドル及び第2のハンドルの各々を枠部の側から遠ざけた状態の清掃具の平面図である。
図8図7で示した清掃具の正面図である。
図9図1で示した清掃具にフィルタを取り付ける過程を示した模式図である。
図10図9で示した清掃具を使用状態にする過程を示した模式図である。
図11図10の(2)で示した清掃具の状態からゴミを廃棄する過程を示した模式図である。
図12図11の(2)で示したフィルタを取替える過程を示した模式図である。
図13】この発明の第2の実施の形態による清掃具の平面図であって、第1の実施の形態の図1に対応する図である。
図14】従来のグリーストラップの概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、この発明の第1の実施の形態による清掃具の平面図であり、図2は、図1で示した清掃具の正面図であり、図3は、図1で示したIII−IIIラインの端面図であり、図4は、図1で示したIV−IVラインの端面図であり、図5は、図1で示したフィルタ掛止部及び第1の棒状体の平面図であり、図6は、図1で示したフィルタ支持部及び第2の棒状体の平面図である。
【0033】
これらの図を参照して、清掃具1は、金属製の筒形状の柄部10と、金属製であって、柄部10に接続される平面視略長円形状の枠部20とを有する。
【0034】
枠部20は、その柄部10の側の部分においてはフィルタ掛止部30が、フィルタ掛止部30に対向する部分においては切り欠き21がそれぞれ形成されており、後述するフィルタを、その一方面22を覆うように取り付けることができるものとなっている。尚、フィルタ掛止部30は一対の例えばステンレス製のワイヤよりなり、その一方端部31a及び31bが枠部20の外面24に接続する。このように構成すると、フィルタ掛止部30の材料が安価なものとなるので、コスト的に有利となる。
【0035】
フィルタ掛止部30の他方端部32a及び32bは、柄部10に内蔵され、柄部10に対してその軸方向に摺動自在である第1の棒状体33(フィルタ掛止部調節手段)に接続している。このように構成すると、第1の棒状体33を摺動させるとワイヤが撓んで突出したり、後述するように枠部20の外面24に沿ったりするので、フィルタ掛止部30の状態変化が容易となる。
【0036】
第1の棒状体33には、柄部10に形成された第1の位置決め開口部11より柄部10の外方に突出する第1のハンドル34が接続されている。第1の位置決め開口部11は平面視略U字型に形成されており、第1のハンドル34は第1の位置決め開口部11の内側において移動自在となっている。尚、第1のハンドル34が枠部20の側に位置している時は、フィルタ掛止部30は枠部20の外方側に突出するように撓んだ状態(掛け止め可能状態)となる。
【0037】
枠部20の柄部10の側の一方部分25から他方部分26にかけては、フィルタ支持部40が掛け渡されるように配置されている。尚、フィルタ支持部40は複数本の例えばステンレス製のワイヤよりなり、その一方端部41が枠部20の他方端部26に接続する。このように構成すると、フィルタ支持部40の材料が安価なものとなるので、コスト的に有利となる。
【0038】
フィルタ支持部40の他方端部42は、柄部10に内蔵され、柄部10に対してその軸方向に摺動自在である第2の棒状体43(フィルタ支持部調節手段)に接続している。このように構成すると、第2の棒状体43を摺動させるとワイヤが撓んで膨出したり、後述する元の状態に戻ったりするので、フィルタ支持部40の状態変化が容易となる。
【0039】
第2の棒状体43には、柄部10に形成された第2の位置決め開口部12より柄部10の外方に突出する第2のハンドル44が接続されている。第2の位置決め開口部12は平面視略逆U字型に形成されており、第2のハンドル44は第2の位置決め開口部12の内側において移動自在となっている。尚、第2のハンドル44が枠部20の側に位置している時は、フィルタ支持部40は枠部20の一方部分25と他方部分26との間において、枠部20の他方面23の側に膨出する状態(使用状態)となる。
【0040】
図7は、図1で示した清掃具において、第1のハンドル及び第2のハンドルの各々を枠部の側から遠ざけた状態の清掃具の平面図であり、図8は、図7で示した清掃具の正面図である。
【0041】
これらの図を参照して、第1のハンドル34を枠部20の側から遠ざけるように移動させると、第1の棒状体33と共にフィルタ掛止部30の他方端部32a及び32bが柄部10の内部に引き込まれるため、フィルタ掛止部30は枠部20の外面24に沿う状態(掛け止め解除状態)となる。又、第2のハンドル44を枠部20の側から遠ざけるように移動させると、第2の棒状体43と共にフィルタ支持部40の他方端部42が柄部10の内部に引き込まれるため、フィルタ支持部40は平面状に配置された状態、すなわち使用状態を解除した元の状態となる。このように構成したことによる効果は後述する。
【0042】
図9は、図1で示した清掃具にフィルタを取り付ける過程を示した模式図であり、図10は、図9で示した清掃具を使用状態にする過程を示した模式図である。
【0043】
まず、図9の(1)を参照して、清掃具1において、第1のハンドル34が枠部20の側に位置している、すなわちフィルタ掛止部30が掛け止め可能状態となっていると共に、第2のハンドル44が枠部20の側から遠ざかった位置に位置している、すなわちフィルタ支持部40が使用状態を解除した元の平面状の状態となっている。
【0044】
フィルタ50は、後述するゴミを収集するためのものであって、ストッキング状の生地よりなり、開口部51が伸縮自在とされた袋形状を有し、開口部51が枠部20に脱着自在に取り付けられるものである。このように構成したことによる効果は後述する。
【0045】
次に、図9の(2)を参照して、フィルタ50の開口部51を枠部20の切り欠き21に引っ掛ける。このようにすると、フィルタ50が切り欠き21に挟まれて保持されるので、フィルタ50の取り付け状態が安定する。この状態からフィルタ50を図の矢印で示す柄部10の側に引っ張る。すると、開口部51は伸縮自在であるため開口部51が柄部10の側に伸びるように広がっていく。
【0046】
次に、図10の(1)を参照して、伸ばしたフィルタ50の開口部51の一部分52をフィルタ掛止部30に掛止して、枠部20の一方面22を覆うようにフィルタ50を枠部20に取り付ける。この状態で、第2のハンドル44を枠部20の側に移動させる。
【0047】
最後に、図10の(2)を参照して、第2のハンドル44の移動によりフィルタ支持部40が枠部20の他方面23側に膨出した使用状態に変化する。この状態においてフィルタ50の袋状の部分をフィルタ支持部40の側に押し下げて、清掃具1を使用状態にする。このようにすると、フィルタ50が使用状態のフィルタ支持部40の内面側に沿うので、ゴミの収集量が増加して清掃効率が向上する。
【0048】
この状態で、柄部10を把持し、例えば図14で示したグリーストラップ80の生ゴミ類捕集槽81、油脂捕集槽82、排水槽83の各々に枠部20を入れて、各々の槽に残ったゴミをフィルタ50にて収集し、掬い上げる。
【0049】
図11は、図10の(2)で示した清掃具の状態からゴミを廃棄する過程を示した模式図である。
【0050】
まず、図11の(1)を参照して、収集したゴミ55が、使用状態のフィルタ支持部40に沿うフィルタ50の内部に溜まっている。この状態で、第2のハンドル44を枠部20の側から遠ざかった位置に移動させる。
【0051】
すると、図11の(2)を参照して、フィルタ支持部40の使用状態が解除され、フィルタ支持部40が図の二点鎖線で示した形状から平面状に戻る。このようにすると、取り付けたフィルタ50の表面の位置を枠部20の他方面23の側から一方面22の側に変化させることができるので、ゴミ55が枠部20の一方面22の側に押し出され、ゴミ55の廃棄が容易となる。
【0052】
尚、ゴミ55を廃棄した後、再度第2のハンドル44を枠部20の側に移動させるとフィルタ支持部40が再び使用状態となるので、清掃具1はフィルタ50が目詰まりするまで繰り返し使用することができる。
【0053】
図12は、図11の(2)で示したフィルタを取替える過程を示した模式図である。
【0054】
まず、図12の(1)を参照して、第1のハンドル34を枠部20の側から遠ざかった位置に移動させる。
【0055】
すると、図12の(2)を参照して、フィルタ掛止部30が、図の二点鎖線で示した掛け止め可能状態から、枠部20の外面24に沿う掛け止め解除状態となり、フィルタ掛止部30からフィルタ50の開口部51の一部分52が外れる。ここで、伸張状態で取り付けられていたフィルタ50の開口部51が元の状態に戻ろうと収縮するので、フィルタ50の取り付け状態も同時に解除され、枠部20からフィルタ50が前方に移動して自動的に外れる。このように構成すると、フィルタ掛止部30の状態変化に応じてフィルタ50が脱着されるので、フィルタ50の取替えが容易となる。
【0056】
図13は、この発明の第2の実施の形態による清掃具の平面図であって、第1の実施の形態の図1に対応する図である。
【0057】
図を参照して、第1の実施の形態による清掃具1における枠部20が、その先端部分65が平面視直線形状を有する枠部60に置き換わっている。柄部10の枠部60側の端部から先端部分65までの長さは195mmに、先端部分65の幅は75mmに、枠部60の厚み(一方面62から他方面63までの幅)は10mmに、それぞれ設定されている。尚、他の清掃具1の構成要素は第1の実施の形態によるものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。このように構成すると、先端部分65でゴミを削り取りやすくなるので、清掃効率が向上する。
【0058】
尚、上記の各実施の形態では、フィルタ支持部は複数本のワイヤよりなるものであったが、可撓性材料よりなり、ある程度剛性のあるものであればよく、例えば、板ばね等からなるものであってもよい。板ばねよりなると、フィルタ支持部の構成が簡易なものとなるので、清掃具の製造が容易となる。
【0059】
又、上記の各実施の形態では、フィルタ支持部調整手段は第2の棒状体よりなるものであったが、他の手段よりなるものであってもよい。
【0060】
更に、上記の各実施の形態では、枠部は特定形状とされていたが、他の形状であってもよい。
【0061】
更に、上記の各実施の形態では、フィルタは袋形状を有するものであったが、他の形状を有するものであってもよく、例えば、単なるシート形状を有するものであってもよい。
【0062】
更に、上記の各実施の形態では、フィルタはストッキング状の生地よりなるものであったが、他の素材よりなるものでもよく、例えば網状の生地よりなるものであってもよい。
【0063】
更に、上記の各実施の形態では、フィルタ支持部は枠部において、柄部の側の一方端部から他方端部に掛け渡すように配置されていたが、他の位置に配置されていてもよく、例えば、柄部の軸方向に直交する方向において掛け渡すように配置されていてもよい。
【0064】
更に、上記の各実施の形態では、柄部及び枠部は金属よりなるものであったが、他の素材よりなるものであってもよい。
【0065】
更に、上記の各実施の形態では、枠部は、切り欠き及びフィルタ掛止部を介してフィルタを取り付けられるように構成されていたが、フィルタを取り付けられるものであればよい。
【0066】
更に、上記の各実施の形態では、フィルタ掛止部調整手段は第1の棒状体よりなるものであったが、他の手段よりなるものであってもよく、無くてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1…清掃具
10…柄部
20…枠部
22…一方面
23…他方面
25…一方部分
26…他方部分
30…フィルタ掛止部
33…第1の棒状体
40…フィルタ支持部
41…一方端部
42…他方端部
43…第2の棒状体
44…第2のハンドル
50…フィルタ
51…開口部
52…一部分
55…ゴミ
60…枠部
65…先端部分
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14