(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記掛け金具の前記フックは、前記金型吊り具本体に回動可能に支持され、前記操作レバーを係合させていない状態で、前記下金型の前記係合凸部に対して離脱した姿勢となるように当該フックの重心位置が設定された形状に形成されており、
前記掛け金具の前記操作レバーは、前記金型吊り具本体に回動可能に支持され、前記フックを回動させて前記係合凸部に係合させた状態で、前記フックに該フックが前記係合凸部より離脱しようとする方向の力が働いても当該操作レバーに対して回転方向の力が作用しないように設けられていることを特徴とする請求項1記載の鍛造用金型装置。
前記下金型が、その製品成形面側の外周部に、該外周部から側方へ突出し、前記下金型用ダイホルダーに対して当該下金型を位置決めするための少なくとも1つの位置決め用凸部を有し、
前記下金型用ダイホルダーが、その内周部に、前記下金型の前記位置決め用凸部が嵌合して前記下金型が位置決めされる位置決め用凹部を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の鍛造用金型装置。
前記下金型の前記係合溝が、断面中空倒立T字形状をなす倒立T字溝であり、前記金型吊り具の前記係合片が、該金型吊り具に回転可能に取り付けられ、倒立T字形状をなし、前記倒立T字溝内で90度回転させて該倒立T字溝と係合させる倒立T字型フックであることを特徴とする請求項6記載の鍛造用金型装置。
上金型と下金型とを、それぞれ、鍛造用プレス機に取り付けられた各金型用のダイホルダーに嵌め入れて取り付ける、鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法であって、
製品成形面を互いに向き合わせた状態で前記下金型の上に前記上金型を載置し、金型吊り具と前記上金型が載置された前記下金型とを接続する工程と、
前記上金型が載置された前記下金型を、前記金型吊り具を介して吊り上げ、前記鍛造用プレス機のボルスターに取り付けられた下金型用ダイホルダーにその上方から下降させて当該ダイホルダーに嵌め入れる工程と、
前記金型吊り具と前記上金型が載置されている前記下金型との接続を解除した後、前記金型吊り具を前記鍛造用プレス機のそばから退避させる工程と、
前記金型吊り具の退避の後、前記鍛造用プレス機のスライダーを下降させ、該スライダーに取り付けられた上金型用ダイホルダーに前記下金型の上に載置されている前記上金型を嵌め入れる工程と、
を備えたことを特徴とする鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法。
前記下金型が、複数の係合部として、その製品成形面側の外周部に該外周部から側方へ突出する複数の係合凸部を有し、また、その製品成形面側の外周部に該外周部から側方へ突出し、前記下金型用ダイホルダーに対して当該下金型を位置決めするための少なくとも1つの位置決め用凸部を有し、
前記金型吊り具が、金型吊り具本体と、前記下金型の前記複数の係合凸部のそれぞれに対して備えられ、前記金型吊り具本体に支持されたフック、及び前記係合凸部に対して前記フック部を係合・離脱させる操作レバーを有する掛け金具とを備え、
前記掛け金具の前記フックは、前記金型吊り具本体に回動可能に支持され、前記操作レバーを係合させていない状態で、前記下金型の前記係合凸部に対して離脱する姿勢となるように当該フックの重心位置が設定された形状に形成されており、
前記掛け金具の前記操作レバーは、前記金型吊り具本体に回動可能に支持され、前記フックを回動させて前記係合凸部に係合させた状態で、前記フックに該フックが前記係合凸部より離脱しようとする方向の力が働いても当該操作レバーに対して回転方向の力が作用しないように設けられており、
前記下金型用ダイホルダーが、前記下金型の外周部を囲繞し、前記下金型の前記複数の係合凸部のそれぞれに対して、その内周部に、前記係合凸部を該係合凸部に対して前記フックが係合・離脱可能なクリアランスを有して収容する係合凹部を有し、また、その内周部に、前記下金型の前記位置決め用凸部が嵌合して前記下金型が位置決めされる位置決め用凹部を有しており、
前記金型吊り具と前記上金型が載置された前記下金型とを接続する前記工程では、前記掛け金具の前記操作レバーを操作して前記フックに係合させることで該フックを回動させて前記下金型の前記係合凸部に係合さることにより、前記接続を行い、
前記金型吊り具を用いて吊り上げられている前記上金型が載置された前記下金型を、前記下金型用ダイホルダーに上方から下降させて嵌め入れる前記工程では、前記下金型用ダイホルダーの前記位置決め用凹部に前記下金型の前記位置決め用凸部を嵌合することにより、前記下金型用ダイホルダーに対して前記下金型の位置決めを行い、
前記金型吊り具と前記上金型が載置された前記下金型との接続の解除は、前記操作レバーを操作して該操作レバーと前記フックとの係合を解除することで、該フックが自ら回動して前記係合凸部に対して離脱することにより行うことを特徴とする請求項8記載の鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の課題は、鍛造用の下金型と上金型とを、それぞれ、鍛造用プレス機に取り付けられた各金型用の環状のダイホルダーに取り付けるに際し、例えば直径が1mにもなるような大型サイズで重量の大きい金型でも容易にダイホルダーに取り付けることができるようにした、鍛造用金型装置及び鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0007】
本発明
に係る鍛造用金型装置における第1の特徴は、上金型と、外周部に複数の係合部を有する下金型と、前記上金型の外周部を囲繞し、該上金型を保持する上金型用ダイホルダーと、前記下金型の外周部を囲繞し、該下金型を保持する下金型用ダイホルダーと、製品成形面を互いに向き合わせた状態で前記上金型が載置された前記下金型を、前記複数の係合部を利用して吊り上げ、移動させて、前記下金型用ダイホルダーに嵌め入れるための金型吊り具と、を備えたこ
とである。
【0008】
本発明
に係る鍛造用金型装置における第2の特徴は
、前記下金型が、前記複数の係合部として、その製品成形面側の外周部に該外周部から側方へ突出する複数の係合凸部を有し、前記金型吊り具が、金型吊り具本体と、前記下金型の前記複数の係合凸部のそれぞれに対して備えられ、前記金型吊り具本体に支持されたフック、及び前記係合凸部に対して前記フックを係合・離脱させる操作レバーを有する掛け金具とを備え、前記下金型用ダイホルダーが、前記下金型の前記複数の係合凸部のそれぞれに対して、その内周部に、前記係合凸部を該係合凸部に対して前記フックが係合・離脱可能なクリアランスを有して収容する係合凹部を有しているこ
とである。
【0009】
本発明
に係る鍛造用金型装置における第3の特徴は
、前記掛け金具の前記フックは、前記金型吊り具本体に回動可能に支持され、前記操作レバーを係合させていない状態で、前記下金型の前記係合凸部に対して離脱した姿勢となるように当該フックの重心位置が設定された形状に形成されており、前記掛け金具の前記操作レバーは、前記金型吊り具本体に回動可能に支持され、前記フックを回動させて前記係合凸部に係合させた状態で、前記フックに該フックが前記係合凸部より離脱しようとする方向の力が働いても当該操作レバーに対して回転方向の力が作用しないように設けられているこ
とである。
【0010】
本発明
に係る鍛造用金型装置における第4の特徴は
、前記下金型が、その製品成形面側の外周部に、該外周部から側方へ突出し、前記下金型用ダイホルダーに対して当該下金型を位置決めするための少なくとも1つの位置決め用凸部を有し、前記下金型用ダイホルダーが、その内周部に、前記下金型の前記位置決め用凸部が嵌合して前記下金型が位置決めされる位置決め用凹部を有しているこ
とである。
【0011】
本発明
に係る鍛造用金型装置における第5の特徴は
、前記下金型の前記係合凸部と前記位置決め用凸部とが、外周部における同一箇所に合体して形成されているこ
とである。
【0012】
本発明
に係る鍛造用金型装置における第6の特徴は
、前記下金型用ダイホルダーの前記係合凹部と前記位置決め用凹部とが兼用し得る形状に形成されているこ
とである。
【0013】
本発明
に係る鍛造用金型装置における第7の特徴は
、前記下金型が、前記上金型よりも大径をなし、前記複数の係合部として、その製品成形面側の外周部に複数の係合溝を有し、前記金型吊り具が、前記複数の係合溝にそれぞれ係合させる複数の係合片を有しているこ
とである。
【0014】
本発明
に係る鍛造用金型装置における第8の特徴は
、前記下金型の前記係合溝が、断面中空倒立T字形状をなす倒立T字溝であり、前記金型吊り具の前記係合片が、該金型吊り具に回転可能に取り付けられ、倒立T字形状をなし、前記倒立T字溝内で90度回転させて該倒立T字溝と係合させる倒立T字型フックであるこ
とである。
【0015】
上金型と下金型とを、それぞれ、鍛造用プレス機に取り付けられた各金型用のダイホルダーに嵌め入れて取り付ける、本発明
に係る、鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法における第1の特徴は
、製品成形面を互いに向き合わせた状態で前記下金型の上に前記上金型を載置し、金型吊り具と前記上金型が載置された前記下金型とを接続する工程と、前記上金型が載置された前記下金型を、前記金型吊り具を介して吊り上げ、前記鍛造用プレス機のボルスターに取り付けられた下金型用ダイホルダーにその上方から下降させて当該ダイホルダーに嵌め入れる工程と、前記金型吊り具と前記上金型が載置されている前記下金型との接続を解除した後、前記金型吊り具を前記鍛造用プレス機のそばから退避させる工程と、前記金型吊り具の退避の後、前記鍛造用プレス機のスライダーを下降させ、該スライダーに取り付けられた上金型用ダイホルダーに前記下金型の上に載置されている前記上金型を嵌め入れる工程と、を備えたこ
とである。
【0016】
本発明
に係る、鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法における第2の特徴は
、前記下金型が、複数の係合部として、その製品成形面側の外周部に該外周部から側方へ突出する複数の係合凸部を有し、また、その製品成形面側の外周部に該外周部から側方へ突出し、前記下金型用ダイホルダーに対して当該下金型を位置決めするための少なくとも1つの位置決め用凸部を有し、
前記金型吊り具が、金型吊り具本体と、前記下金型の前記複数の係合凸部のそれぞれに対して備えられ、前記金型吊り具本体に支持されたフック、及び前記係合凸部に対して前記フック部を係合・離脱させる操作レバーを有する掛け金具とを備え、
前記掛け金具の前記フックは、前記金型吊り具本体に回動可能に支持され、前記操作レバーを係合させていない状態で、前記下金型の前記係合凸部に対して離脱する姿勢となるように当該フックの重心位置が設定された形状に形成されており、
前記掛け金具の前記操作レバーは、前記金型吊り具本体に回動可能に支持され、前記フックを回動させて前記係合凸部に係合させた状態で、前記フックに該フックが前記係合凸部より離脱しようとする方向の力が働いても当該操作レバーに対して回転方向の力が作用しないように設けられており、
前記下金型用ダイホルダーが、前記下金型の外周部を囲繞し、前記下金型の前記複数の係合凸部のそれぞれに対して、その内周部に、前記係合凸部を該係合凸部に対して前記フックが係合・離脱可能なクリアランスを有して収容する係合凹部を有し、また、その内周部に、前記下金型の前記位置決め用凸部が嵌合して前記下金型が位置決めされる位置決め用凹部を有しており、
前記金型吊り具と前記上金型が載置された前記下金型とを接続する前記工程では、前記掛け金具の前記操作レバーを操作して前記フックに係合させることで該フックを回動させて前記下金型の前記係合凸部に係合さることにより、前記接続を行い、
前記金型吊り具を用いて吊り上げられている前記上金型が載置された前記下金型を、前記下金型用ダイホルダーに上方から下降させて嵌め入れる前記工程では、前記下金型用ダイホルダーの前記位置決め用凹部に前記下金型の前記位置決め用凸部を嵌合することにより、前記下金型用ダイホルダーに対して前記下金型の位置決めを行い、
前記金型吊り具と前記上金型が載置された前記下金型との接続の解除は、前記操作レバーを操作して該操作レバーと前記フックとの係合を解除することで、該フックが自ら回動して前記係合凸部に対して離脱することにより行うこ
とである。
【0017】
本発明
に係る、鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法における第3の特徴は
、前記下金型が、前記上金型よりも大径をなし、複数の係合部として、その製品成形面側の外周部に複数の、断面中空倒立T字形状をなす倒立T字溝を有し、
前記金型吊り具が、前記複数の倒立T字溝にそれぞれ係合させる複数の係合片として、該金型吊り具に回転可能に取り付けられ、倒立T字形状をなす倒立T字型フックを有し、
前記金型吊り具と前記上金型が載置された前記下金型とを接続する前記工程では、前記下金型の前記複数の倒立T字溝のそれぞれに対して、前記倒立T字型フックを前記倒立T字溝に入れて該倒立T字溝内で90度回転させて該倒立T字溝に係合させることにより、前記接続を行い、一方、前記接続の解除は、前記倒立T字型フックと前記倒立T字溝との前記係合を解除することにより行うこ
とである。
【発明の効果】
【0018】
本発明による鍛造用金型装置によれば、下金型は外周部に複数の係合部を有しており、製品成形面を互いに向き合わせた状態で上金型が載置された下金型を、金型吊り具を用いて前記係合部を利用して吊り上げ、移動させて、下金型用ダイホルダーに嵌め入れることができるので、例えば直径が1mにもなるような大型サイズで重量の大きい下金型でも、容易に下金型ダイホルダーに取り付けることができる。次いで、鍛造用プレス機のスライダーを下降させて該スライダーに取り付けられている上金型用ダイホルダーに、前記下金型の上に載置されている上金型を嵌め入れることにより、大型サイズで重量の大きい上金型でも容易に上金型用ダイホルダーに取り付けることができる。
【0019】
本発明による鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法によれば、下金型の上に前記上金型を載置した後、金型吊り具と前記下金型とを接続し、上金型が載置された該下金型を、前記金型吊り具を介して吊り上げ、鍛造用プレス機のボルスターに取り付けられている下金型用ダイホルダーにその上方から下降させて当該ダイホルダーに嵌め入れるようにしたので、例えば直径が1mにもなるような大型サイズで重量の大きい下金型でも容易に下金型用ダイホルダーに取り付けることができる。次いで、前記金型吊り具と前記下金型との接続を解除して、前記金型吊り具を前記鍛造用プレス機のそばから退避させた後、前記鍛造用プレス機のスライダーを下降させ、該スライダーに取り付けられている上金型用ダイホルダーに前記下金型の上に載置されている上金型を嵌め入れるようにしたので、大型サイズで重量の大きい上金型でも容易に上金型用ダイホルダーに取り付けることができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0022】
図1は、本発明の第一実施形態による鍛造用金型装置を構成する上下の金型と下金型用ダイホルダーとを示す図であって、製品成形面を互いに向き合わせて上金型が載置された下金型が下金型用ダイホルダーに嵌め入れられた状態を示す平面図であり、
図2は、本発明の第一実施形態による鍛造用金型装置を構成する金型吊り金具を説明するための図である。
【0023】
図1,
図2において、70は円盤状の上金型である。80は円盤状をなし、本実施形態では上金型70よりも大径の下金型である。下金型80の製品成形面側の外周部の外周縁部には、周方向180°ピッチで、この実施形態では
図1における3時と9時の位置に、外周面から側方へ突出した突出部からなる合計2つの位置決め用凸部80bが形成されている。この位置決め用凸部80bは、広幅で突出長さが短い直方体形状をなしている。
【0024】
また、この下金型80の前記外周縁部には、周方向90°ピッチで、この実施形態では
図1における12時、3時、6時及び9時の位置に、外周面から側方へ突出した突出部からなる係合部としての合計4つの係合凸部80aが形成されている。この係合凸部80aは、前記位置決め用凸部80bに比べて狭幅で突出長さが長い直方体形状をなしている。そして、前記の3時と9時の位置には、前記位置決め用凸部80bと前記係合凸部80aとが合体して平面視「凸形」形状に形成されている。
【0025】
82は、前記下金型80の外周部を囲繞し、該下金型80を保持する下金型用ダイホルダーである。下金型用ダイホルダー82は、環状をなし、平面視で外周形状が矩形で、内周形状が円形をなしている。下金型用ダイホルダー82は、図示しない鍛造用プレス機のボルスターに固定されたベースプレートに取り付けられている。
【0026】
この下金型用ダイホルダー82の内周部の内周縁部には、下金型80の前記2つの位置決め用凸部80bのそれぞれに対して、前記位置決め用凸部80bが嵌合して下金型用ダイホルダー82に対して下金型80を位置決めする位置決め用凹部82bが形成されている。この実施形態では、前記の3時と9時の位置には、前記位置決め用凸部80bと前記係合凸部80aとが合体して形成されているので、前記2つの位置決め用凹部82bは、後述の係合凹部82aと兼用し得る形状に形成されている。
【0027】
また、下金型用ダイホルダー82の内周部の内周縁部には、下金型80の前記係合凸部80aをこの係合凸部80aに対して後述するフック310(より詳しくは、
図3,
図4に示すフック310の先端部312)が係合・離脱可能なクリアランスを有して収容する中空直方体形状をなす係合凹部82aが形成されている。この実施形態では、前記の3時と9時の位置では、係合凹部82aは、前記位置決め用凹部82bと兼用し得る形状で形成されている。
【0028】
図2において、100は、製品成形面を互いに向き合わせた状態で前記上金型70が載置された前記下金型80を、前記4つの係合凸部80aを利用して吊り上げ、移動させて、前記下金型用ダイホルダー82に嵌め入れるための金型吊り具である。
この金型吊り具100は、平面視十字状をなす十字状アームで構成され、中心部にリングシャックル200aが溶接接合された金型吊り具本体200と、この金型吊り具本体200の各アーム先端部に取り付けられ、前記下金型80の前記4つの係合凸部80aのそれぞれに対して備えられた合計4個の掛け金具300(
図2では4個のうち、2個を図示してある。)とにより構成されている。
【0029】
図3は、
図2における金型吊り金具を構成する掛け金具を説明するための図であって、下金型の係合凸部に対してフックが離脱している状態を示す図であり、
図4は、掛け金具を説明するための図であって、下金型の係合凸部に対してフックが係合している状態を示す図である。
【0030】
図3,
図4において、310はフックである。320は、フック310よりも外方側に設けられた操作レバーである。前記掛け金具300は、前記金型吊り具本体200に支持されたフック310と、下金型80の前記係合凸部80aに対してフック310を係合・離脱させる操作レバー320とによって構成されている。
【0031】
前記フック310は、ブロック状の基端部311とこの基端部311から下方へ延びる長方形で板状の先端部312とからなっている。そして、フック310は、前記金型吊り具本体200のアーム先端部に固定されたピン軸201に、前記基端部311に位置する前記ピン軸201を中心として回動可能に支持され、
図3に示すように、操作レバー320を係合させていない状態で、下金型80の前記係合凸部80aに対して離脱した傾斜姿勢となるように当該フック310の重心位置が設定された形状に形成されている。
【0032】
前記基端部311の操作レバー320側の端部上面には、円弧状の窪み部311aが形成されている。また、前記先端部312には、下金型80の係合凸部80aにフック310を係合・離脱させる際に係合凸部80aに嵌脱するための貫通した係合孔312aが形成されている。
【0033】
前記操作レバー320は、前記金型吊り具本体200のアーム先端部に回転可能に支持された支点ピン321を有し、この支点ピン321を支点として回動可能に該支点ピン321に固定されている。この操作レバー320は、
図3,
図4に示すように、長辺部322と短辺部323とを有し、長辺部322を握って操作しやすいように前記支点ピン321の箇所で屈曲させた屈曲アーム状をなしている。また、前記短辺部323の先端には、前記フック310の前記窪み部311aに係合可能な形状の係止突起部323aが形成されている。
【0034】
そして、
図4に示すように、操作レバー320を時計回りに回動させて係止突起部323aをフック310の窪み部311aに嵌め入れることにより、フック310を反時計回りに回動させて、係合孔312aに下金型80の係合凸部80aを嵌め入れることができる。
【0035】
この場合、操作レバー320は、フック310との位置関係において、フック310を回動させて係合凸部80aに係合させた状態では、その支点ピン321の真下に位置した係止突起部323aの箇所でフック310による負荷を受けるように設けられている。
したがって、吊り上げ中においてフック310に該フック310が下金型80の係合凸部80aより離脱しようとする方向の力が働いても、操作レバー320に対して回転方向の力がかからず、操作レバー320によってフック310の係合凸部80aからの離脱を阻止することができる。
【0036】
この第一実施形態による鍛造用金型装置は、前記上金型70、前記下金型80、図示しない上金型用ダイホルダー、前記下金型用ダイホルダー82、及び、前記金型吊り具本体200と前記掛け金具300とを備えた前記金型吊り具100により構成されている。また、前記上金型70と前記下金型80とによって鍛造用金型が構成されている。
【0037】
このように構成される鍛造用金型装置における鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法について、
図5〜
図7、及び前記の
図1,
図3,
図4を参照しながら、以下に説明する。
図5〜
図7は、本発明の第一実施形態による取り付け方法を説明するための図である。
【0038】
金型交換にあたり、加熱炉で予熱が施され、製品成形面を互いに向き合わせた状態で上金型70が載置された下金型80が、置き台400に載せられている。
【0039】
(1)まず、
図5の(a)に示すように、チェーンブロック、クレーン等の金型搬送手段を用いて、下金型80に重ねられた上金型70の上に、下金型80の4つの係合凸部80aの位置に4個の掛け金具300をそれぞれ位置させて、金型吊り具100を載せ置く。
【0040】
(2)作業者により、4個の掛け金具300について、操作レバー320を
図4における時計回りに回動させて係止突起部323aをフック310の窪み部311aに嵌め入れることにより、フック310を反時計回りに回動させ、フック310の係合孔312aに下金型80の係合凸部80aを嵌め入れる(
図3,
図4,
図5(b)参照)。
【0041】
この場合、操作レバー320によるワンタッチ操作で下金型80の係合凸部80aにフック310を係合させることができ、予め予熱が施された高温の鍛造用金型70,80に接近した状態での玉掛け作業が短時間ですみ、作業者の負担軽減等を図ることができる。
【0042】
(3)上金型70が載置された下金型80を、前記金型搬送手段により金型吊り具100を介して吊り上げ(
図6(c)参照)、鍛造用プレス機のボルスターに取り付けられた下金型ダイホルダー82の上方へ移動させる(
図6(d)参照)。
【0043】
(4)金型吊り具100を用いて吊り上げられている上金型70が載置された下金型80を、下金型用ダイホルダー82の上方から下降させ、下金型用ダイホルダー80の位置決め用凹部82bに下金型80の位置決め用凸部80bを嵌合することにより、下金型用ダイホルダー82に対して下金型80を位置決めし、下金型用ダイホルダー82に嵌め入れる(
図1,
図7(e)参照)。そして、ピン挿入孔(図示せず)に金型固定ピン(図示せず)を挿入し、下金型用ダイホルダー82に対して下金型80を固定する。
【0044】
この場合、下金型80に位置決め用凸部80bを設け、これに対応して、下金型用ダイホルダー82に位置決め用凹部82bを設けているので、下金型用ダイホルダー82に対して下金型80を容易に位置決めすることができ、予め予熱が施された高温の鍛造用金型70,80に接近した状態での下金型用ダイホルダー82に対する下金型80の位置決め作業時間を大幅に短縮することができる。
【0045】
(5)作業者により、4個の掛け金具300について、操作レバー320を
図3における反時計回り回動させて係止突起部323aをフック310の窪み部311aから離脱させることにより、フック310が自ら時計回りに回動して下金型80の係合凸部80aから離脱する(
図4,
図3,
図7(f)参照)。
【0046】
この場合、操作レバー320によるワンタッチ操作で下金型80の係合凸部80aからフック310を離脱させることができ、予め予熱が施された高温の鍛造用金型70,80に接近した状態での作業が短時間ですみ、作業者の負担軽減等を図ることができる。
【0047】
(6)金型吊り具100を退避させた後、鍛造用プレス機のスライダーを下降させ、該スライダーに取り付けられた上金型用ダイホルダー(図示せず)に、下金型80の上に載置されている上金型70を嵌め入れる。そして、ピン挿入孔(図示せず)に金型固定ピン(図示せず)を挿入し、前記上金型用ダイホルダー82に対して上金型70を固定する。
【0048】
このように、本第一実施形態による鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法によれば、例えば直径が1mにもなるような大型サイズで重量の大きい鍛造用金型70,80であっても容易に各ダイホルダーに取り付けることができる。
また、操作レバー320によるワンタッチ操作で、下金型80の係合凸部80aに対してフック310を係合・離脱させることができる。さらに、下金型80に設けた位置決め用凸部80bと下金型用ダイホルダー82に設けた位置決め用凹部82bとにより、下金型用ダイホルダー82に対して下金型80を容易に位置決めすることができる。
よって、予め予熱が施された高温の鍛造用金型70,80に接近した状態での作業者の負担の軽減や、玉掛けや位置決めの作業時間の短縮による生産性の向上を図ることができる。
【0049】
図8は本発明の第二実施形態による鍛造用金型装置の構成を鍛造用プレス機に装着された状態で概略的に示す断面図である。
【0050】
この実施形態では、鍛造用プレス機は、前記の第一実施形態と同様に、鍛造用金型装置を用いて熱間鍛造を行うプレス機である。鍛造用金型装置の鍛造用金型は、上金型10と下金型20とにより構成されている。まず、上金型10側について説明する。
図1に示すように、この鍛造用金型装置の上金型側は、製品成形面10aを有する円盤状の上金型10と、上金型10が加熱炉にて予熱された状態で収容され、この上金型10の外周部を囲繞し、該上金型10を保持する環状の上金型用ダイホルダー12とによって構成されている。
また、13は、上金型用ダイホルダー12を貫通し、かつ、途中で上金型用ダイホルダー12とこれに収容された上金型10との境界を形成するように設けられた複数(本実施形態では2個)のピン挿入孔であり、14は、ピン挿入孔13に挿脱可能に挿入される棒状の金型固定ピンであり、11は、前記の上金型10及び上金型用ダイホルダー12を支持する金型支持部材である。
前記金型支持部材11には、上金型10を加熱するための金型加熱手段(図示せず)が組み込まれている。前記上金型用ダイホルダー12に対して前記上金型10は、いわゆる「入れ子」となっており、金型交換の際に、後述するように、上金型10が加熱炉で予熱された状態で運ばれて上金型用ダイホルダー12の内側に嵌め入れられ、金型固定ピン14をピン挿入孔13に挿入することで上金型用ダイホルダー12に固定されるようになっている。
【0051】
30は鍛造用プレス機の上下に昇降するスライダー、15はスライダー30に固定されたベースプレートである。このベースプレート15に、ボルト等からなる締結具(図示せず)を用いて、前記の金型支持部材11及び上金型用ダイホルダー12が一体に取り付けられている。
【0052】
次に、下金型20側について説明する。
図8に示すように、この鍛造用金型装置の下金型側は、前記上金型10よりも大径で、製品成形面20aを有する円盤状の下金型20と、下金型20が加熱炉で予熱された状態で収容され、この下金型20の外周部を囲繞し、該下金型20を保持する環状の下金型用ダイホルダー22とによって構成されている。
また、23は、下金型用ダイホルダー22を貫通し、かつ、途中でダイホルダー22とこれに収容された下金型20との境界を形成するように設けられた複数(本実施形態では2個)のピン挿入孔であり、24は、ピン挿入孔23に挿脱可能に挿入される棒状の金型固定ピンであり、21は、前記の下金型20及び下金型用ダイホルダー22を支持する金型支持部材である。
前記金型支持部材21には、下金型を加熱するための金型加熱手段(図示せず)が組み込まれている。前記下金型用ダイホルダー22に対して前記下金型20は、いわゆる「入れ子」となっており、金型交換の際に、後述するように、下金型20が加熱炉で予熱された状態で運ばれて下金型用ダイホルダー22の内側に嵌め入れられ、金型固定ピン24をピン挿入孔23に挿入することで下金型用ダイホルダー22に固定されるようになっている。
【0053】
40は鍛造用プレス機のボルスター、25はボルスター40に固定されたベースプレートである。このベースプレート25に、ボルト等からなる締結具(図示せず)を用いて、前記の金型支持部材21及び下金型用ダイホルダー22が一体に取り付けられている。
【0054】
そして、
図8に示すように、円盤状をなす下金型20は、同じく円盤状をなす上金型10よりも大径となされている。また、後述するように、下金型20の外周部には、複数の係合溝(係合部)として、周方向に90度ピッチで4つの倒立T字溝20bが設けられている(
図9参照)。
【0055】
この実施形態では、前記の円盤状の金型10,20は、例えばNi基耐熱合金からなっている。また、前記ダイホルダー12,22は、例えば熱間工具鋼からなり、内周が円形で外周が矩形の環状をなしている。
【0056】
図9は、本発明の第二実施形態による鍛造用金型装置を構成する上下の金型と金型吊り具とを示す斜視図である。
【0057】
図9に示すように、下金型20の製品成形面20a側の外周部には、周方向に90度ピッチで4つの係合溝としての倒立T字溝20bが設けられている。断面中空倒立T字形状をなす倒立T字溝20bは、表面及び外周面に開口し、かつ、半径方向に所要長さで延びている。
【0058】
金型吊り具50は、後述するように、上金型10が載置された下金型20を、前記倒立T字溝20bを利用して吊り上げ、移動させて、下金型用ダイホルダー22に嵌め入れるための吊り具である。金型吊り具50は、
図9に示すように、四角錐を構成する鋼製の四角錐フレーム51と、四角錐フレーム51の頂部に起立姿勢で固定された鋼製のT字型アーム52と、四角錐フレーム51の4つの底辺のコーナー部分に一端が固定された鋼製の鎖チェーン53と、4本の鎖チェーン53のそれぞれの他端に取り付けられた係合片としての鋼製厚肉の倒立T字型フック54とを備えている。
金型吊り具50は、前記四角錐フレーム51、前記T字型アーム52及び前記鎖チェーン53からなる金型吊り具本体と、前記四角錐フレーム51に前記鎖チェーン53を介して回転可能に取り付けられた前記倒立T字型フック54とによって構成されている。
【0059】
このように構成される鍛造用金型装置における鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法について、
図10〜
図12、及び前記
図9を参照しながら、以下に説明する。
図10は本発明の第二実施形態による取り付け方法を説明するための図、
図11,
図12は、本発明の第二実施形態による取り付け方法を説明するための斜視図である。
【0060】
金型交換にあたり、予め、上金型10及び下金型20は、製品成形面10a,20aを互いに向き合わせて下金型20の上に上金型10を載置した状態で加熱炉内に収容され、所要の温度になるように予熱される。
【0061】
(1)まず、前記予熱が施され、下金型20の上に上金型10を載置したものを、金型搬送手段としてのフォークリフト車(図示せず)により、このフォークリフト車の一対のフォーク(昇降腕)60に載せ、前記加熱炉から図示しない鍛造用プレス機のそばへ搬送して床面上に降ろす。なお、前記フォークリフト車は作業者によって運転・操作される。
【0062】
(2)金型吊り具50のT字型アーム52にフォークリフト車のフォーク60を差し入れて金型吊り具50を吊り下げる。そして、
図9に示すように、上金型10が載置された下金型20の上方よりこの金型吊り具50を降下させる。
【0063】
(3)金型吊り具50を降下させ、金型吊り具50に装着されている4個の倒立T字型フック54を、それぞれ、
図10(a)に示すように、下金型20の4つの倒立T字溝20bに入れる。次いで、手鉤あるいは「やっとこ」を用いて、作業者により倒立T字溝20b内にある倒立T字型フック54を90度回転させて、
図10(b)に示すように、上金型10が載置された下金型20を吊り上げ可能に、倒立T字溝20bに倒立T字型フック54を係合させる。
【0064】
(4)上金型10が載置された下金型20を、フォークリフト車のフォーク60を上昇させることにより金型吊り具50で吊り上げた後、鍛造用プレス機の前記ボルスター40に取り付けられた下金型用の前記ダイホルダー22の上方へ移動させ、
図11に示すように、フォーク60を下降させることにより、この下金型用ダイホルダー22に嵌め入れる。このとき、下金型用ダイホルダー22と下金型20との境界部分に位置ずれなく前記ピン挿入孔23を位置させるように(
図8参照)、下金型用ダイホルダー22に対して下金型20を位置決めする。
【0065】
(5)前記ピン挿入孔23に前記金型固定ピン24を挿入し(
図8参照)、下金型用ダイホルダー22に対して下金型20を固定する。
【0066】
(6)手鉤あるいは「やっとこ」を用いて、倒立T字溝20b内にある倒立T字型フック54を90度回転させて、
図10(a)に示すように、倒立T字溝20bと倒立T字型フック54との係合を解除する。その後、
図12に示すように、フォーク60に吊り下げられている金型吊り具50をフォーク60とともに鍛造用プレス機のそばから退避させる。
【0067】
(7)金型吊り具50を退避させた後、鍛造用プレス機の前記スライダー30を下降させ、該スライダー30に取り付けられた上金型用の前記ダイホルダー12に、下金型20の上に載置されている上金型10を嵌め入れる。このとき、前記ピン挿入孔13(
図8照)の位置ずれが生じないように、上金型用ダイホルダー12に対して上金型10が位置決めされるようになっている。
【0068】
(8)前記ピン挿入孔13に前記金型固定ピン14を挿入し(
図8参照)、上金型用ダイホルダー12に対して上金型10を固定する。
【0069】
このような手順で、まず、下金型20が下金型用ダイホルダー22に取り付けられ、次いで上金型10が上金型用ダイホルダー12に取り付けられる。そして、加熱炉で所要温度に加熱された鍛造用素材を下金型20の製品成形面20aに載置し、鍛造用プレス機によりこの鍛造用素材の鍛造が行われる。なお、ダイホルダー12,22からの金型10,20の取り外しは、この取り付け方法に基づいて行うようにすればよい。
【0070】
このように、本第二実施形態による鍛造用金型のダイホルダーへの取り付け方法によれば、下金型20の上に上金型10を載置した後、フォークリフト車のフォーク60に吊り下げられた金型吊り具50の倒立T字型フック54を前記下金型20の倒立T字溝20bに係合させ、上金型10が載置された該下金型20を、前記フォークリフト車により、前記金型吊り具50を介して吊り上げ、鍛造用プレス機のボルスター40に取り付けられている下金型用の環状のダイホルダー22にその上方から下降させて当該下金型用ダイホルダー22に嵌め入れるようにしたので、例えば直径が1mにもなるような大型サイズで重量の大きい下金型20でも容易にダイホルダー22に取り付けることができる。
次いで、前記倒立T字型フック54と前記倒立T字溝20bとの係合を解除した後、前記フォーク60に吊り下げられている前記金型吊り具50を鍛造用プレス機のそばから退避させた後、鍛造用プレス機のスライダー30を下降させ、該スライダー30に取り付けられている上金型用の環状のダイホルダー12に、前記下金型20の上に載置されている上金型10を嵌め入れるようにしたので、大型サイズで重量の大きい上金型10でも容易に上金型用ダイホルダー12に取り付けることができる。
【0071】
また、本第二実施形態による取り付け方法では、金型搬送手段として、フォークリフト車を用いるようにしており、フォークリフト車は、広範囲に使用されており、大型サイズで重量の大きい金型10,20の搬送、昇降などの取扱いに便利である。
なお、本第二実施形態では、金型搬送手段としてフォークリフト車を用いたが、これに限定されず、クレーンや、鍛造用プレス機の上部からのチェーンブロックなどを用いてもよい。
【0072】
また、本第二実施形態による取り付け方法では、金型吊り具50と上金型10が載置された下金型20との接続・解除は、金型吊り具50の倒立T字型フック54を、上方から下金型20の倒立T字溝20b内に差し込み、倒立T字溝20b内で90度回転させて倒立T字溝20bに係合させ、一方、これとは逆の手順で、倒立T字型フック54と倒立T字溝20bとの係合を解除するようにしたものであるから、簡易な構成により、容易、かつ確実に接続とその解除を行うことができる。
なお、このように、本第二実施形態では、下金型の係合溝と金型吊り具の係合片とをT字型の形状で構成したが、これに限定されず、前記係合溝及び前記係合片として、十字型やL字型などの形状で構成して、前記係合溝に対して前記係合片が抜き差しでき、かつ、下金型を吊り上げることができるように前記係合片を所要角度回転させて前記係合溝に係合させるようにしてもよい。
【0073】
なお、本発明は、前述した第一、第二実施形態では、熱間鍛造に用いられる鍛造用金型の場合について説明したが、これに限定されず、冷間鍛造に用いられる鍛造用金型の場合についても当然ながら適用可能である。