特許第6031113号(P6031113)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6031113プレフィルドシリンジ用外筒、プレフィルドシリンジ用穿刺具、プレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジの投与準備方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6031113
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月24日
(54)【発明の名称】プレフィルドシリンジ用外筒、プレフィルドシリンジ用穿刺具、プレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジの投与準備方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/31 20060101AFI20161114BHJP
   A61M 5/28 20060101ALI20161114BHJP
   A61M 5/34 20060101ALI20161114BHJP
   A61M 5/32 20060101ALI20161114BHJP
【FI】
   A61M5/31 500
   A61M5/31 530
   A61M5/28 530
   A61M5/34 500
   A61M5/32 510D
【請求項の数】10
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-537955(P2014-537955)
(86)(22)【出願日】2012年9月27日
(86)【国際出願番号】JP2012074909
(87)【国際公開番号】WO2014049781
(87)【国際公開日】20140403
【審査請求日】2015年9月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089060
【弁理士】
【氏名又は名称】向山 正一
(72)【発明者】
【氏名】沖原 等
(72)【発明者】
【氏名】竹本 昌史
【審査官】 鶴江 陽介
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/108575(WO,A1)
【文献】 特開2012−71046(JP,A)
【文献】 特表2002−528234(JP,A)
【文献】 実開平5−74545(JP,U)
【文献】 特開平9−28798(JP,A)
【文献】 特許第3634560(JP,B2)
【文献】 特開2002−200167(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/00−5/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端に針部を有する中空針と、前記中空針を装着し、かつ穿刺部材側係合部を有する穿刺部材本体とを備える穿刺部材が装着可能であるプレフィルドシリンジ用外筒であって、
前記プレフィルドシリンジ用外筒は、開口を有する先端部を備えた外筒本体と、前記先端部の開口を封止し、かつ、前記中空針の前記針部が刺通可能なシール部材を収納し、かつ、前記外筒本体の前記先端部に装着された外筒封止部材とを備え、前記外筒封止部材は、前記穿刺部材を装着可能な穿刺部材装着部と、前記外筒本体に装着された前記外筒封止部材の離脱および回動を規制する規制部とを有し、前記外筒封止部材は、前記プレフィルドシリンジ用外筒を前記外筒封止部材側より、前記穿刺部材内に押し込むことにより、前記穿刺部材側係合部と係合し、係合後における前記穿刺部材の前記外筒封止部材からの離脱を規制する外筒封止部材側係合部を有し、
前記シール部材は、前記外筒本体に進入する突出部を備えることを特徴とするプレフィルドシリンジ用外筒。
【請求項2】
前記外筒本体の先端部および前記外筒封止部材は、前記規制部として、回動規制用係合部および離脱規制用係合部を有している請求項1に記載のプレフィルドシリンジ用外筒。
【請求項3】
前記外筒封止部材側係合部は、前記外筒封止部材の外面に形成された環状リブであり、前記穿刺部材側係合部は、前記穿刺部材本体の内面に形成され、前記穿刺部材内に前記外筒封止部材が押し込まれることにより、前記環状リブを乗り越え可能な突出部である請求項1または2に記載のプレフィルドシリンジ用外筒。
【請求項4】
前記外筒封止部材は、前記外筒封止部材側係合部である第1の外筒封止部材側係合部と、前記第1の外筒封止部材側係合部より前記穿刺部材装着部の基端側もしくは先端側に位置する第2の外筒封止部材側係合部を備え、
前記穿刺部材が前記外筒封止部材に装着されたとき、前記第1の外筒封止部材側係合部は、前記穿刺部材に設けられた第1の穿刺部材側係合部と係合し、前記第2の外筒封止部材側係合部は、前記穿刺部材に設けられた第2の穿刺部材側係合部と係合する請求項1ないし3のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用外筒。
【請求項5】
前記第1の外筒封止部材側係合部は、前記穿刺部材装着部の外面に設けられた環状リブであり、前記第2の外筒封止部材側係合部は、前記穿刺部材装着部の外面に形成され、かつ、前記環状リブよりも基端側に位置する基端側リブであり、
前記穿刺部材が前記外筒封止部材に装着される際に、前記第1の穿刺部材側係合部である穿刺部材側リブが前記環状リブを乗り越えて前記環状リブと係合するとともに、前記第2の穿刺部材側係合部である前記穿刺部材の内面に設けられた環状凹部に前記基端側リブが進入して係合するものである請求項4に記載のプレフィルドシリンジ用外筒。
【請求項6】
前記請求項1ないし5のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用外筒と、前記外筒内に収納されかつ前記外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、前記外筒と前記ガスケットにより形成された空間内に収納された薬剤とからなることを特徴とするプレフィルドシリンジ。
【請求項7】
針部を有する中空針と、前記中空針を装着し、かつ穿刺部材側係合部を有する穿刺部材本体とを備える穿刺部材と、使用時に前記穿刺部材が装着されるプレフィルドシリンジ用外筒と、前記外筒内に収納されかつ前記外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、前記外筒と前記ガスケットにより形成された空間内に収納された薬剤を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記プレフィルドシリンジ用外筒は、開口を有する先端部を備えた外筒本体と、前記先端部の開口を封止し、かつ、前記中空針の前記針部が刺通可能なシール部材を収納し、かつ、前記外筒本体の前記先端部に装着された外筒封止部材とを備え、
前記外筒封止部材は、前記穿刺部材を装着可能な穿刺部材装着部と、前記外筒本体に装着された前記外筒封止部材の離脱を規制する規制部と、前記穿刺部材側係合部と係合可能な外筒封止部材側係合部とを有し、
前記シール部材は、前記外筒本体に進入する突出部を備え、
前記プレフィルドシリンジ用外筒を前記外筒封止部材側から前記穿刺部材内に押し込むことにより、前記シール部材が前記中空針の前記針部で刺通され、かつ、前記穿刺部材側係合部と前記外筒封止部材側係合部とが係合して前記穿刺部材の前記外筒封止部材からの離脱が規制されることを特徴とするプレフィルドシリンジ。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用外筒もしくは請求項に記載のプレフィルドシリンジの前記外筒封止部材に、使用時に装着されるプレフィルドシリンジ用穿刺具であって、
前記穿刺具は、両端に前記針部を有する前記中空針と、前記中空針を装着し、前記外筒封止部材に装着可能かつ、前記穿刺部材側係合部を有する前記穿刺部材本体とを備える前記穿刺部材と、前記穿刺部材を離脱可能に収納する収納部材とを備え、
前記外筒封止部材は、外面に形成された環状リブからなる外筒封止部材側係合部を備え、前記穿刺部材側係合部は、前記穿刺部材本体の内面に形成され、前記穿刺部材内に前記外筒封止部材が押し込まれることにより、前記環状リブを乗り越え可能な突出部であり、
さらに、前記収納部材は、前記穿刺部材が前記外筒封止部材に装着され、前記穿刺部材の前記リブと前記外筒封止部材の前記環状リブが係合した後、先端方向に引くことにより、前記穿刺部材より離脱するものであり、
かつ、前記収納部材は、前記穿刺部材より離脱後、前記穿刺部材に再装着可能であることを特徴とするプレフィルドシリンジ用穿刺具。
【請求項9】
一端に穿刺用針部、他端にシール部材刺通用針部を備える中空針と、前記中空針を装着し、かつ穿刺部材側係合部を有する穿刺部材本体とを備える穿刺部材と、前記穿刺部材を収納する収納部材とを備えた穿刺具と、前記穿刺部材が装着可能であるプレフィルドシリンジ用外筒と、前記外筒内に収納されかつ前記外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、前記外筒と前記ガスケットにより形成された空間内に収納された薬剤とを具備するプレフィルドシリンジの投与準備方法であって、
前記プレフィルドシリンジ用外筒は、開口を有する先端部を備えた外筒本体と、前記先端部の開口を封止し、かつ、前記中空針の前記シール部材刺通用針部が刺通可能なシール部材を収納し、かつ、前記外筒本体の前記先端部に装着された外筒封止部材とを備え、前記外筒封止部材は、前記穿刺部材を装着可能な穿刺部材装着部と、前記外筒本体に装着された前記外筒封止部材の離脱を規制する規制部と、前記穿刺部材側係合部と係合可能な外筒封止部材側係合部とを有し、
使用前において、前記プレフィルドシリンジ用外筒は、前記先端部に前記外筒封止部材が装着され前記先端部の前記開口が封止され、前記穿刺具は、前記収納部材内に前記穿刺部材を収納した状態であり、かつ、前記プレフィルドシリンジ用外筒と前記穿刺具とは、装着されていない状態となっており、
使用時に、前記プレフィルドシリンジ用外筒を前記外筒封止部材側から前記穿刺部材内に押し込むことにより、前記中空針の前記シール部材刺通用針部が前記シール部材を刺通し、
その後、さらに押し込むことにより、前記外筒封止部材側係合部と前記穿刺部材側係合部とが係合し、前記外筒封止部材からの前記穿刺部材の離脱が規制され、前記プレフィルドシリンジ用外筒への前記穿刺具の装着が完了し、
装着が完了した状態において、前記収納部材を引くことにより、前記収納部材が離脱して前記穿刺部材および前記穿刺用針部を露出させることを特徴とするプレフィルドシリンジの投与準備方法。
【請求項10】
請求項9に記載のプレフィルドシリンジの投与準備方法にてプレフィルドシリンジを準備し、前記プレフィルドシリンジ使用後に、前記収納部材を前記プレフィルドシリンジ用外筒に装着させてから廃棄することを特徴とするプレフィルドシリンジの廃棄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレフィルドシリンジ用外筒、プレフィルドシリンジ用穿刺具、プレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジの投与準備方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレフィルドシリンジは、薬液、薬剤溶解液などの医療用液体が充填された状態にて提供される。そして、プレフィルドシリンジとしては、例えば、先端部が、両頭針が装着可能なキャップによりシールされたものがあり、このようなタイプのプレフィルドシリンジには、両頭針を有する穿刺部材が、使用時に装着される。また、両頭針を有する穿刺部材およびその装着形態としては、特許文献1(特表2010−540122号公報、WO2009/043000)に示すようなものもある。
【0003】
【特許文献1】特表2010−540122号公報(WO2009/043000)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のものでは、穿刺部材を螺合のみによって装着するため、装着後、プレフィルドシリンジの投与操作時等に、螺合が緩み、液漏れする可能性がある。
本発明の目的は、先端部が封止部材によりシールされたシリンジの封止部材への両頭針を有する穿刺部材の装着操作が容易であり、かつ、穿刺部材の装着操作時に、シリンジ用外筒に装着された封止部材がゆるむことがなく、緩みに起因する液漏れを防止したプレフィルドシリンジ用外筒、プレフィルドシリンジ用穿刺具、プレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジの投与準備方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題点を解決するものは以下のものである。
両端に針部を有する中空針と、前記中空針を装着し、かつ穿刺部材側係合部を有する穿刺部材本体とを備える穿刺部材が装着可能であるプレフィルドシリンジ用外筒であって、前記プレフィルドシリンジ用外筒は、開口を有する先端部を備えた外筒本体と、前記先端部の開口を封止し、かつ、前記中空針の前記針部が刺通可能なシール部材を収納し、かつ、前記外筒本体の前記先端部に装着された外筒封止部材とを備え、前記外筒封止部材は、前記穿刺部材を装着可能な穿刺部材装着部と、前記外筒本体に装着された前記外筒封止部材の離脱および回動を規制する規制部とを有し、前記外筒封止部材は、前記プレフィルドシリンジ用外筒を前記外筒封止部材側より、前記穿刺部材内に押し込むことにより、前記穿刺部材側係合部と係合し、係合後における前記穿刺部材の前記外筒封止部材からの離脱を規制する外筒封止部材側係合部を有し、前記シール部材は、前記外筒本体に進入する突出部を備えるプレフィルドシリンジ用外筒。
【0006】
また、上記問題点を解決するものは以下のものである。
上記のプレフィルドシリンジ用外筒と、前記外筒内に収納されかつ前記外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、前記外筒と前記ガスケットにより形成された空間内に収納された薬剤とからなるプレフィルドシリンジ。
また、上記問題点を解決するものは以下のものである。
針部を有する中空針と、前記中空針を装着し、かつ穿刺部材側係合部を有する穿刺部材本体とを備える穿刺部材と、使用時に前記穿刺部材が装着されるプレフィルドシリンジ用外筒と、前記外筒内に収納されかつ前記外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、前記外筒と前記ガスケットにより形成された空間内に収納された薬剤を備えたプレフィルドシリンジであって、前記プレフィルドシリンジ用外筒は、開口を有する先端部を備えた外筒本体と、前記先端部の開口を封止し、かつ、前記中空針の前記針部が刺通可能なシール部材を収納し、かつ、前記外筒本体の前記先端部に装着された外筒封止部材とを備え、前記外筒封止部材は、前記穿刺部材を装着可能な穿刺部材装着部と、前記外筒本体に装着された前記外筒封止部材の離脱を規制する規制部と、前記穿刺部材側係合部と係合可能な外筒封止部材側係合部とを有し、前記シール部材は、前記外筒本体に進入する突出部を備え、前記プレフィルドシリンジ用外筒を前記外筒封止部材側から前記穿刺部材内に押し込むことにより、前記シール部材が前記中空針の前記針部で刺通され、かつ、前記穿刺部材側係合部と前記外筒封止部材側係合部とが係合して前記穿刺部材の前記外筒封止部材からの離脱が規制されるプレフィルドシリンジ。
【0007】
また、上記問題点を解決するものは以下のものである。
上記のプレフィルドシリンジ用外筒もしくは上記のプレフィルドシリンジの前記外筒封止部材に、使用時に装着されるプレフィルドシリンジ用穿刺具であって、前記穿刺具は、両端に前記針部を有する前記中空針と、前記中空針を装着し、前記外筒封止部材に装着可能かつ、前記穿刺部材側係合部を有する前記穿刺部材本体とを備える前記穿刺部材と、前記穿刺部材を離脱可能に収納する収納部材とを備え、前記外筒封止部材は、外面に形成された環状リブからなる外筒封止部材側係合部を備え、前記穿刺部材側係合部は、前記穿刺部材本体の内面に形成され、前記穿刺部材内に前記外筒封止部材が押し込まれることにより、前記環状リブを乗り越え可能なリブであり、さらに、前記収納部材は、前記穿刺部材が前記外筒封止部材に装着され、前記穿刺部材の前記リブと前記外筒封止部材の前記環状リブが係合した後、先端方向に引くことにより、前記穿刺部材より離脱するものであり、かつ、前記収納部材は、前記穿刺部材より離脱後、前記穿刺部材に再装着可能であるプレフィルドシリンジ用穿刺具。
【0008】
また、上記問題点を解決するものは以下のものである。
一端に穿刺用針部、他端にシール部材刺通用針部を有する中空針と、前記中空針を装着し、かつ穿刺部材側係合部を有する穿刺部材本体とを備える穿刺部材と、前記穿刺部材を収納する収納部材とを備えた穿刺具と、前記穿刺部材が装着可能であるプレフィルドシリンジ用外筒と、前記外筒内に収納されかつ前記外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、前記外筒と前記ガスケットにより形成された空間内に収納された薬剤とを具備するプレフィルドシリンジの投与準備方法であって、前記プレフィルドシリンジ用外筒は、開口を有する先端部を備えた外筒本体と、前記先端部の開口を封止し、かつ、前記中空針の前記シール部材刺通用針部が刺通可能なシール部材を収納し、かつ、前記外筒本体の前記先端部に装着された外筒封止部材とを備え、前記外筒封止部材は、前記穿刺部材を装着可能な穿刺部材装着部と、前記外筒本体に装着された前記外筒封止部材の離脱を規制する規制部と、前記穿刺部材側係合部と係合可能な外筒封止部材側係合部とを有し、使用前において、前記プレフィルドシリンジ用外筒は、前記先端部に前記外筒封止部材が装着され前記先端部の前記開口が封止され、前記穿刺具は、前記収納部材内に前記穿刺部材を収納した状態であり、かつ、前記プレフィルドシリンジ用外筒と前記穿刺具とは、装着されていない状態となっており、使用時に、前記プレフィルドシリンジ用外筒を前記外筒封止部材側から前記穿刺部材内に押し込むことにより、前記中空針の前記シール部材刺通用針部が前記シール部材を刺通し、その後、さらに押し込むことにより、前記外筒封止部材側係合部と前記穿刺部材側係合部とが係合し、前記外筒封止部材からの前記穿刺部材の離脱が規制され、前記プレフィルドシリンジ用外筒への前記穿刺具の装着が完了し、装着が完了した状態において、前記収納部材を引くことにより、前記収納部材が離脱して前記穿刺部材および前記穿刺用針部を露出させるプレフィルドシリンジの投与準備方法。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明のプレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジ用穿刺具の正面図である。
図2図2は、図1に示したプレフィルドシリンジの拡大縦断面図である。
図3図3は、図1に示したプレフィルドシリンジ用穿刺具の拡大縦断面図である。
図4図4は、本発明のプレフィルドシリンジ用外筒およびプレフィルドシリンジに使用される外筒の正面図である。
図5図5は、図4に示した外筒の右側面図である。
図6図6は、図4に示した外筒の拡大平面図である。
図7図7は、図4に示した外筒の斜視図である。
図8図8は、本発明のプレフィルドシリンジ用外筒およびプレフィルドシリンジに使用される外筒封止部材の拡大正面図である。
図9図9は、図8に示した外筒封止部材の右側面図である。
図10図10は、図8に示した外筒封止部材の縦断面図である。
図11図11は、図8に示した外筒封止部材の上方から見た斜視図である。
図12図12は、図8に示した外筒封止部材の下方から見た斜視図である。
図13図13は、本発明のプレフィルドシリンジ用穿刺具に用いられる穿刺部材の拡大正面図である。
図14図14は、図13に示した穿刺部材の左側面図である。
図15図15は、図13に示した穿刺部材の縦断面図である。
図16図16は、図14に示した穿刺部材の縦断面図である。
図17図17は、図13に示した穿刺部材の斜視図である。
図18図18は、本発明のプレフィルドシリンジ用穿刺具に用いられる収納部材の拡大正面図である。
図19図19は、図18に示した収納部材の縦断面図である。
図20図20は、本発明のプレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジ用注射器に使用されるプランジャの拡大正面図である。
図21図21は、本発明のプレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジ用注射器に使用されるガスケットの縦断面図である。
図22図22は、本発明のプレフィルドシリンジおよび穿刺部材に使用される構成部材を説明するための説明図である。
図23図23は、本発明のプレフィルドシリンジと穿刺部材の作用を説明するための説明図である。
図24図24は、本発明のプレフィルドシリンジと穿刺部材の作用を説明するための説明図である。
図25図25は、本発明のプレフィルドシリンジと穿刺部材の作用を説明するための説明図である。
図26図26は、本発明のプレフィルドシリンジと穿刺部材の作用を説明するための説明図である。
図27図27は、本発明のプレフィルドシリンジ用外筒包装体の斜視図である。
図28図28は、図27に示したプレフィルドシリンジ用外筒包装体の内部形態を説明するための説明図である。
図29図29は、図27に示したプレフィルドシリンジ用外筒包装体の正面図である。
図30図30は、図27に示したプレフィルドシリンジ用外筒包装体の平面図である。
図31図31は、図30のA−A線拡大断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のプレフィルドシリンジ用外筒、プレフィルドシリンジ用穿刺具、プレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジ用外筒包装体を図面に示した実施例を用いて説明する。
本発明のプレフィルドシリンジ用外筒2は、両端に針部61a,61bを有する中空針61と、中空針61を装着し、かつ穿刺部材側係合部62を有する穿刺部材本体60とを備える穿刺部材6が装着可能なものである。プレフィルドシリンジ用外筒2は、開口48を有する先端部41を備えた外筒本体4と、先端部41の開口48を封止し、かつ、中空針61の針部61bが刺通可能なシール部材10を収納し、かつ、外筒本体4の先端部41に装着された外筒封止部材5とを備える。外筒封止部材5は、穿刺部材6を装着可能な穿刺部材装着部50と、外筒本体4に装着された外筒封止部材5の離脱および回動を規制する規制部とを有する。さらに、外筒封止部材5は、外筒2を外筒封止部材5側より、穿刺部材6内に押し込むことにより、穿刺部材側係合部62と係合し、係合後における穿刺部材6の外筒封止部材5からの離脱を規制する外筒封止部材側係合部53を有している。
【0011】
また、本発明のプレフィルドシリンジ1は、上記のプレフィルドシリンジ用外筒2と、外筒2内に収納されかつ外筒内を液密に摺動可能なガスケット8と、外筒2とガスケット8により形成された空間内に収納された薬剤11とからなる。
図面に示す実施例のプレフィルドシリンジ用外筒2は、図1および図2に示すように、プレフィルドシリンジ用外筒2は、開口48を有する先端部41を備える外筒本体4と、外筒本体4の先端部41に装着された外筒封止部材5とを備える。
【0012】
外筒本体4は、図1図2図4ないし図7に示すように、本体部40と、先端部41と、フランジ46とを備える。本体部40は、ほぼ円筒状となっており、内部に液体収納空間を有している。
先端部41は、本体部40の肩部より先端方向に突出している。先端部41は、外筒内の薬液等を排出するための先端開口48を備えるとともに、ISO規格に適合したノズル部への接続部を有する医療用具への接続が不能となっている。つまり、通常のシリンジの先端部が有するルアーテーパー状となっていない。
【0013】
特に、この実施例の外筒本体4では、先端部41は、本体部40との境界部に形成された拡径部44と、拡径部44に形成された凹部47(具体的には、向かい合う2つの凹部)と、先端部41の中間部42(拡径部44より小径かつ最先端部より大径の部分)の先端付近(言い換えれば、先端部41の軸方向中央部付近)に設けられた突出部43(具体的には、向かい合う2つの突出部)が設けられている。そして、先端部41は、先端に小径部を備えており、その先端に開口48が形成されている。
【0014】
そして、この実施例の外筒本体4では、突出部43は、周方向に所定長延びるものとなっている。また、2つの凹部47は、軸方向に所定長延びるものとなっている。2つの突出部43と2つの凹部47は、軸方向に重ならないように設けられている。特に、この外筒では、各凹部47と各突出部43は、先端部41の中心軸に対して、ほぼ90度ずれたものとなっている。
そして、外筒本体4の先端部41の突出部43は、外筒側の外筒封止部材離脱規制用係合部を構成し、凹部47は、外筒側の外筒封止部材回動規制用係合部を構成している。
【0015】
フランジ46は、外筒本体4の後端全周より垂直方向に突出するように形成された楕円ドーナツ状の円盤部である。フランジ46は、図6および図7に示すように向かい合う2つの把持部を備えている。
外筒本体4は、透明もしくは半透明材料により、必要に応じて、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形成された筒状体である。
外筒本体4の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
また、外筒本体4の先端部41は、後述する外筒封止部材5によりシールされている。
【0016】
外筒封止部材5は、図1図2図8ないし図12図22に示すように、穿刺部材装着部50を有する筒状の本体部51と、本体部51内に収納されたシール部材10とを備える。シール部材10は、外筒本体の先端部の開口を封止するためのものである。
穿刺部材装着部50を有する本体部51は、筒状体であり、先端に設けられた小径の開口部57と、基端に設けられたフランジ部55と、側部に設けられた窓部53(具体的には、向かい合う2つの窓部)と、窓部53より先端側の外面に設けられた穿刺部材側係合部(環状リブ)52と、フランジ部55より先端側かつ窓部53より基端側に形成されたリブ59(複数の周方向リブ)と、本体部51の基端部の内面に設けられた軸方向に延びる突出部58(具体的には、向かい合う2つの突出部)を備えている。
【0017】
この実施例の外筒封止部材5では、窓部53は、外筒本体4の突出部43を収納し、かつ係合するためのものであり、周方向に所定長延びるものとなっている。外筒本体4の突出部43が、外筒封止部材5の窓部53に進入し、係合することにより、外筒本体4から外筒封止部材が離脱することを防止し、回動も規制している。よって、この実施例のプレフィルドシリンジ3では、外筒封止部材5は、外筒本体4より離脱不能に装着されている。
また、外筒封止部材5が外筒本体4に装着された状態では、外筒封止部材5の基端部の内面に設けられた突出部58は、外筒本体4の凹部47に進入し、係合している。このため、外筒封止部材5は、外筒本体4に対して回転不能となっている。よって、外筒本体4を回転させることにより、外筒封止部材5は、追従し回転する。
よって、外筒封止部材5の窓部53は、筒状体側の外筒封止部材離脱規制用係合部を構成し、突出部58は、筒状体側の外筒封止部材回動規制用係合部を構成している。
【0018】
そして、穿刺部材装着部50を有する本体部51の先端側部分の外面には、外筒封止部材側係合部52が設けられている。この実施例では、外筒封止部材側係合部52は、環状リブにより形成されている。また、環状リブ52の先端部は、先端方向に向かって縮径する環状傾斜面52aとなっている。また、環状リブ52の後端面は、穿刺部材の中心軸と直交する起立面となっている。外筒封止部材側係合部52は、後述する穿刺部材6の穿刺部材側係合部62と図26に示すように係合する。
また、この実施例の外筒封止部材5では、基端部側側部に、向かい合う2つの平坦部54を備えており、外筒封止部材5の把持を容易としている。
【0019】
外筒封止部材の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
【0020】
シール部材10は、穿刺部材装着部50を有する本体部51の先端部内に収納され、開口部57を封止するとともに、図2に示すように、外筒封止部材5が外筒本体4の先端部41に装着された状態では、外筒本体4の先端開口48を液密に密封する。シール部材10としては、外筒本体4の先端部41の先端開口を液密に密封可能かつ後述する穿刺部材6のシール部材刺通用針部61bが刺通可能な弾性部材により形成されている。また、シール部材10は、外筒本体4内に進入する突出部を備えるものであってもよい。このようにすることにより、外筒本体4の先端部内に形成されるデッドボリュームを減少させることができる。
シール部材の形成材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、オレフィン系エラストマーやスチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用することが好ましい。
【0021】
そして、本発明のプレフィルドシリンジ1は、図1および図2に示すように、上述した外筒封止部材5が装着されたプレフィルドシリンジ用外筒2と、外筒2内に収納されかつ外筒内を液密に摺動可能なガスケット8と、外筒2とガスケット8により形成された空間内に収納された薬剤11とからなる。また、この実施例のプレフィルドシリンジ1は、ガスケットに装着されたプランジャー9を備えている。
【0022】
ガスケット8は、図2図21に示すように、先端が閉塞するとともに、ほぼ同一外径にて延びる本体部81と、この本体部に設けられた複数の環状リブ82,83を備え、これらリブが、外筒本体4の本体部40の内面に液密に接触する。
ガスケット8の形成材料としては、弾性を有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴムなど)、熱可塑性エラストマー(例えば、SBSエラストマー、SEBSエラストマー、SEPSエラストマー等のスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが好ましい。
そして、ガスケット8には、その後端部より内部に延びる凹部が設けられ、この凹部が、プランジャ装着部84となっている。具体的には、プランジャ装着部84は、雌ねじ状となっており、プランジャ9の先端部に形成されたガスケット装着部92の外面に形成された雄ねじ部93と螺合可能となっている。両者が螺合することにより、プランジャ9は、ガスケット8に装着される。
【0023】
プランジャ9は、図20に示すように、先端部に設けられたガスケット装着部92と、断面十字状の軸方向に延びる本体部91と、本体部の先端に設けられた平板部95と、本体部91の後端部に設けられた押圧部94と、本体部91の途中に設けられた補強用リブ96,98を備えている。この実施例のプランジャでは、ガスケット装着部92の外面には、プランジャ装着部84と螺合する雄ねじ部93が形成されている。そして、プランジャ装着部84とガスケット装着部92の雄ねじ部93が螺合することにより、プランジャ9は、ガスケット8に接続される。なお、プランジャ9は、ガスケットに装着されておらず、使用時に取り付けるタイプのものであってもよい。
【0024】
外筒本体4内に充填される薬剤11としては、特に限定されるものではないが、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリンのような抗血栓剤、インシュリン、抗生物質、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、ホルモン製剤、インターフェロン製剤、ヒト免疫グロブリン製剤、血液凝固因子製剤、ワクチン製剤などのタンパク製剤等が挙げられる。
【0025】
次に、本発明のプレフィルドシリンジ用穿刺具3について、図3図13ないし図19を参照して説明する。
本発明のプレフィルドシリンジ用穿刺具3は、上述したプレフィルドシリンジ用外筒2もしくはプレフィルドシリンジ1の外筒封止部材5に装着することにより、使用される。穿刺具3は、両端に針部(具体的には、一端に穿刺用針部61aを他端にシール部材刺通用針部61b)を有する中空針61と、中空針61を装着し、外筒封止部材5に装着可能かつ、穿刺部材側係合部62を有する穿刺部材本体60とを備える穿刺部材6と、穿刺部材6を離脱可能に収納する収納部材7とを備える。収納部材7は、穿刺部材6が外筒封止部材5に装着され、穿刺部材側係合部62と外筒封止部材側係合部52が係合した後、先端方向に引くことにより、穿刺部材6より離脱するものとなっている。
そして、この実施例のものでは、外筒封止部材側係合部は、外筒封止部材5の外面に形成された環状リブ52により構成され、穿刺部材側係合部は、穿刺部材本体60の内面に形成され、穿刺部材6内に外筒封止部材5が押し込まれることにより、環状リブ52を乗り越え可能なリブ62により構成されている。
【0026】
穿刺具3は、収納部材7と、収納部材7内に収納された穿刺部材6とからなる。
収納部材7は、図3図18および図19に示すような一端が閉塞したキャップ状のものである。収納部材7は、筒状本体部71と、その先端部に形成された閉塞部75と、本体部71の先端側部分に形成された小径部73と、後端部に形成されたフランジ72を備えている。収納部材7は、穿刺部材6の全体を収納する。特に、収納部材は、穿刺用部材の中空針の刃面が露出しないように、穿刺部材を収納している。
【0027】
穿刺部材6は、図3図13ないし図17に示すように、穿刺部材本体60と、穿刺部材本体60に固定された中空針61とを備える。
穿刺部材本体60は、先端部に小径となった中空針固定部を有し、基端側部分に外筒封止部材収納部を有する筒状体である。外筒封止部材収納部は、外筒2の外筒封止部材5が装着可能な外筒封止部材装着部を備えている。
具体的には、外筒封止部材装着部は、外筒封止部材5の外面に設けられた外筒封止部材側係合部52と係合する穿刺部材側係合部62を備えている。
この実施例では、穿刺部材6は、開口部64(具体的には、向かい合う2つの開口部)を備え、開口部64の底部より内方に向かって突出するリブ62により、穿刺部材側係合部が形成されている。リブ62は、所定長周方向に延びるものとなっている。なお、穿刺部材側係合部は、上記のような短いリブに限定されるものではなかく、環状リブであってもよく、また、環状に配置された複数のリブにより構成されたものであってもよい。さらに、このリブ62の下面は、内面方向に向かう傾斜面62aとなっており、穿刺部材6の外筒封止部材5への装着時に、外筒封止部材5の環状リブ52の環状傾斜面52aと当接し、両者が傾斜面となっているため、リブ62の環状リブ52の乗り越えを誘導している。両者が乗り越えた後は、起立面となっている環状リブ52の後端面と、同様に、起立面となっているリブ62の前端面が、当接し、離脱を防止する。
【0028】
また、この実施例の穿刺部材6では、基端部付近の内面に設けられた環状凹部87を備えている。穿刺部材6が外筒封止部材5に装着されたとき、外筒封止部材5のリブ59(複数の周方向リブ)が、環状凹部87内に進入することにより、両者が係合し、穿刺部材6の外筒本体4からの離脱を防止している。
よって、この実施例の外筒封止部材5は、第1の外筒封止部材側係合部52と第1の外筒封止部材側係合部52より、外筒封止部材5の基端側に位置する第2の外筒封止部材側係合部(円弧状リブ)59を備え、穿刺部材6は、第1の外筒封止部材側係合部52と係合する第1の穿刺部材側係合部62と、穿刺部材6の基端側に位置し、第2の外筒封止部材側係合部59と係合する第2の穿刺部材側係合部(環状凹部)87を備えている。また、穿刺部材本体60の軸方向中央部の外面には、凹部67(具体的には、向かい合う2つの凹部)を備えている。
【0029】
中空針61は、穿刺部材本体60の中空針固定部63に、固着剤68により固定されており、両端に針部を備えている。具体的には、中空針61は、一端側が固定部63より先端側に突出し、先端に、生体への穿刺用針部61aを備え、中空針61の他端側は、固定部63より穿刺部材6の内方に突出し、その端部に外筒封止部材5のシール部材を刺通可能なシール部材刺通用針部61bを備えている。また、中空針61は、 穿刺部材本体60の中心軸にほぼ平行に延びるものとなっている。
そして、この実施例のプレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジ用注射器では、外筒2の外筒封止部材5に装着された穿刺部材6は、実質的に離脱不能なものとなっている。
【0030】
さらに、この実施例のプレフィルドシリンジ用外筒2および穿刺具3では、外筒封止部材側係合部52および穿刺部材側係合部62は、中空針61のシール部材刺通用針部61bが、シール部材10を刺通した後、外筒封止部材側係合部52と穿刺部材側係合部62とが係合するように配置されている。
そして、本発明のプレフィルドシリンジ用外筒2は、オートクレーブ滅菌用のプレフィルドシリンジ用外筒であることが好ましい。特に、プレフィルドシリンジ用外筒2は、オートクレーブ滅菌されているものであってもよい。同様に、本発明のプレフィルドシリンジ1は、オートクレーブ滅菌されているものであってもよい。
【0031】
次に、本発明のプレフィルドシリンジ1の作用を図1ないし図3図22ないし図26を用いて説明する。
本発明のプレフィルドシリンジ1は、図1ないし図3に示すように、外筒2は、先端部に外筒封止部材5が装着され封止され、穿刺具3は、収納部材7内に穿刺部材6を収納した状態であり、かつ、外筒2と穿刺具3は、装着されていない状態となっている。
また、外筒封止部材5は、図2に示すように、外筒本体4の先端部41に回動不能かつ離脱不能に装着されている。また、穿刺部材6は、収納部材7内に収納されている。
本発明のプレフィルドシリンジ用外筒2の先端側部分は、図22に示すように、外筒本体4の先端部41,外筒封止部材5,穿刺部材6,収納部材7により構成されている。
【0032】
そして、使用時には、図23に示すように、外筒2に、穿刺具3を押し込むことにより、穿刺部材6の中空針61のシール部材刺通用針部61bが、外筒封止部材5のシール部材10を刺通する。その後、外筒封止部材側係合部52の傾斜面52aと穿刺部材側係合部62が当接し、押し込むことにより、穿刺部材側係合部62の傾斜面62aが、外筒封止部材側係合部52の傾斜面52aを進行する。そして、穿刺部材側係合部62が、外筒封止部材側係合部52を乗り越え、外筒封止部材側係合部52と穿刺部材側係合部62が係合する。係合した状態では、外筒封止部材側係合部52の起立面と穿刺部材側係合部62とが当接し、外筒封止部材5(外筒2)からの穿刺部材6の離脱を規制する。また、上記の係合の際に、ある程度の抵抗があるため、作業者は、装着操作の終了を認識する。なお、この実施例のプレフィルドシリンジ1では、上記の係合と同時もしくは若干前に、穿刺部材6の基端部付近の内面に設けられた環状凹部87に、外筒封止部材5のリブ59(複数の周方向リブ)が、進入し、係合するものとなっており、この係合の際にも、多少の抵抗がある。よって、2つの係合機構を備えているため、より確実に、作業者は、装着操作の終了を認識することができる。外筒2への穿刺具3の装着が完了すると、図24の状態となり、この状態において、収納部材7を引くことにより、収納部材7が、離脱し、図25に示すように、穿刺部材6および穿刺用針部61aが露出し、投与準備が完了する。そして、この実施例のプレフィルドシリンジ1では、穿刺部材は、シリンジ本体(プレフィルドシリンジ用外筒)に係合した状態にて装着されるので、意図しない緩みを生じることがない。
そして、投与操作が終了後、収納部材7をシリンジ本体(シリンジ本体に装着されている穿刺部材)に装着させた後、廃棄される。
【0033】
次に、本発明のプレフィルドシリンジ用外筒が複数収納された包装体について、図面に示した実施例を図27ないし図31を用いて説明する。
本発明のプレフィルドシリンジ用外筒が複数収納された包装体100は、オートクレーブ滅菌可能なものもしくはオートクレーブ滅菌されたものとなっている。
包装体100は、上面が開口し、かつ保形性を有する容器体102と、複数のプレフィルドシリンジ用外筒2を保持可能な外筒保持部材104と、外筒保持部材104に保持された複数のプレフィルドシリンジ用外筒2と、容器体102の上面開口を気密に封止するとともに剥離可能なシート状蓋部材103とを備える。さらに、包装体100は、容器体102もしくは蓋部材103に設けられた菌不透過性かつ水蒸気流通性を有する通気部を備えている。
【0034】
本発明のプレフィルドシリンジ用外筒包装体100は、図27ないし図31に示すように、容器体102と、複数のプレフィルドシリンジ用外筒2を保持可能な外筒保持部材104と、外筒保持部材104に保持された複数のプレフィルドシリンジ用外筒2と、容器体102の上面開口を気密に封止するとともに剥離可能なシート状蓋部材103とからなる。
【0035】
容器体102は、図27ないし図31に示すように、ある程度の強度と保形性を有する所定の深さを有するトレー状のものとなっており、本体部121と、本体部121の上部に形成されたプレフィルドシリンジ用外筒を保持した外筒保持部材104の周縁部を保持するための外筒保持部材保持部126と、上面開口に設けられた環状フランジ124とを備えている。
【0036】
この実施例における容器体102は、図27および図28に示すように、矩形状をした有底の容器であり、上端開口には、環状にかつ外側に延びるように形成された薄板状の環状フランジ124が設けられている。さらに、環状フランジ124の上面には、シート状蓋部材103との固着のための環状のヒートシール用凸部125が設けられている。環状のヒートシール用凸部125は、全体が、環状フランジ部の外縁より内側となるように設けられている。また、環状のヒートシール用凸部125は、全体が、環状フランジ部の内縁より外側となるように設けられている。さらに、環状のヒートシール用凸部125の角部には、環状フランジ124の角部方向に延びる突出部125aが形成されている。
【0037】
そして、フランジ124より所定長底面側となる位置に、外筒保持部材保持部126が形成されている。この実施例の容器体102では、外筒保持部材保持部126は、環状の段差部となっており、プレフィルドシリンジ用外筒を保持した外筒保持部材104の周縁部を載置可能となっている。なお、外筒保持部材保持部は、環状に連続するものではなく、非連続のものであってもよい。
【0038】
なお、この実施例の容器体102では、蓋部材を形成する1枚の通気性封止部材を用いるものとなっており、このようにすることにより、容器体102への固着作業が容易であり好ましい。
【0039】
容器体102としては、ある程度の保形性と剛性を備えることが好ましい。また、オートクレーブ滅菌に対応するために、耐熱性(120℃以上)を有する熱可塑性材料を用いることが望ましい。ある程度の保形性と、ある程度の剛性と、耐熱性と熱可塑性を有する材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン/ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン/アイオノマー(例えば、エチレン系、スチレン系、フッ素系)/ポリエチレン、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アモルファス−ポリエチレンテレフタレート)、PP/EVOH/PP(ラミネート)等が挙げられる。この場合の容器体102の厚さとしては、0.05〜4.00mm程度が好ましく、特に、1.00〜2.00mmがより好適である。
【0040】
複数のプレフィルドシリンジ用外筒2を保持可能な外筒保持部材104は、図28および図31に示すように、基板部141と、この基板部141より上方に突出する複数の筒状部142を備えている。そして、筒状部142の上端に開口143が形成されており、また、基板部141の側部には、把持用の切欠部144が形成されている。筒状部142および開口143の内径は、保持されるプレフィルドシリンジ用外筒2の最大外径部より内径が大きいものとなっており、また、保持されるプレフィルドシリンジ用外筒2のフランジ部の通過が不能なものとなっている。このため、図31に示すように、プレフィルドシリンジ用外筒2の外筒本体4および外筒封止部材5は、筒状部142を貫通し、フランジ46が筒状部142を通過不能のため、筒状部142の開口143に、外筒のフランジが吊り下げられた状態となっている。また、図31に示すように、外筒保持部材104により保持されたプレフィルドシリンジ用外筒2の下端(外筒封止部材の先端)は、容器体102の底面に接触しないものとなっている。この外筒保持部材104の形成材料もオートクレーブ滅菌に対応するために、耐熱性(120℃以上)を有するものであることが望ましい。
【0041】
プレフィルドシリンジ用外筒2としては、上述したものが使用される。
シート状蓋部材103は、容器体102の上端開口部を被包し、封止するものであり、かつ、容器体102に対して剥離可能となっている。この包装体100では、シート状蓋部材103は、環状ヒートシール部131により、容器体102の上面開口部に剥離可能に固着されている。シート状蓋部材103は、菌および水蒸気を実質的に透過しないものであり、かつ容器体102に対して剥離可能にシール可能なものとなっている。
【0042】
シート状蓋部材103としては、オートクレーブ滅菌のために菌やウィルスなどの微粒子が透過不可能で、水蒸気流通性を有する部材が望ましい。また、容器体102にヒートシール可能であることが好ましい。例えば、合成樹脂製不織布、具体的には、タイベック(登録商標)として知られているポリオレフィン等の合成樹脂材料からなる不織布、合成樹脂製多孔質膜などが好適に使用できる。
【0043】
そして、シート状蓋部材103は、容器体102の環状フランジ124に設けられたヒートシール用凸部125にその周縁部が剥離可能にヒートシールされている。なお、この実施例では、シート状蓋部材の外縁は、容器体102の環状フランジ124には、ヒートシールされておらず、剥離を容易なものとしている。また、ヒートシール用凸部125の角部に設けられた突出部125aが、剥離開始部として機能する。シート状蓋部材103としては、厚さ0.05〜1.00mm程度が好ましく、0.10〜0.50mm程度がより好適である。
なお、上述した実施例では、通気部は、蓋部材により構成されているが、これに限定されるものではなく、容器体102に設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明のプレフィルドシリンジ用外筒は、以下のものである。
(1)両端に針部を有する中空針と、前記中空針を装着し、かつ穿刺部材側係合部を有する穿刺部材本体とを備える穿刺部材が装着可能であるプレフィルドシリンジ用外筒であって、前記プレフィルドシリンジ用外筒は、開口を有する先端部を備えた外筒本体と、前記先端部の開口を封止し、かつ、前記中空針の前記針部が刺通可能なシール部材を収納し、かつ、前記外筒本体の前記先端部に装着された外筒封止部材とを備え、前記外筒封止部材は、前記穿刺部材を装着可能な穿刺部材装着部と、前記外筒本体に装着された前記外筒封止部材の離脱および回動を規制する規制部とを有し、前記外筒封止部材は、前記プレフィルドシリンジ用外筒を前記外筒封止部材側より、前記穿刺部材内に押し込むことにより、前記穿刺部材側係合部と係合し、係合後における前記穿刺部材の前記外筒封止部材からの離脱を規制する外筒封止部材側係合部を有し、前記シール部材は、前記外筒本体に進入する突出部を備えるプレフィルドシリンジ用外筒。
上記のプレフィルドシリンジ用外筒では、シリンジ用外筒の封止部材への両頭針を有する穿刺部材の装着操作が容易であり、かつ、穿刺部材の装着操作時に、シリンジ用外筒に装着された封止部材がゆるむことがなく、緩みに起因する液漏れがない。穿刺部材のシリンジへの装着が簡便であるため、使用者の熟練度に関係なく使用しやすい器具の提供が可能となる。
また、通常の使用では穿刺部材がシリンジから脱離することがないため、穿刺部材の使い回しを防止する効果がある。これにより穿刺部材を介した患者および医療従事者への感染防止効果が期待される。
さらに、先端形状の細い穿刺用針部を選択した場合には、穿刺部材およびプランジャを装着した状態での薬液の再充填は困難となり、プレフィルドシリンジ用外筒は、1回の使用で廃棄される。先端部を使用可能範囲内で細くすることは、患者の痛み軽減だけでなく、連続使用の防止という効果もあるといえる。
【0045】
そして、上記プレフィルドシリンジ用外筒の実施形態としては、以下のものであってもよい。
(2) 前記外筒本体の先端部および前記外筒封止部材は、前記規制部として、回動規制用係合部および離脱規制用係合部を有している上記(1)に記載のプレフィルドシリンジ用外筒。
(3) 前記外筒封止部材側係合部は、前記外筒封止部材の外面に形成された環状リブであり、前記穿刺部材側係合部は、前記穿刺部材本体の内面に形成され、前記穿刺部材内に前記外筒封止部材が押し込まれることにより、前記環状リブを乗り越え可能な突出部である上記(1)または(2)に記載のプレフィルドシリンジ用外筒。
【0046】
(4) 前記外筒封止部材は、前記外筒封止部材側係合部である第1の外筒封止部材側係合部と、前記第1の外筒封止部材側係合部より前記穿刺部材装着部の基端側もしくは先端側に位置する第2の外筒封止部材側係合部を備え、前記穿刺部材が前記外筒封止部材に装着されたとき、前記第1の外筒封止部材側係合部は、前記穿刺部材に設けられた第1の穿刺部材側係合部と係合し、前記第2の外筒封止部材側係合部は、前記穿刺部材に設けられた第2の穿刺部材側係合部と係合する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用外筒。
(5) 前記第1の外筒封止部材側係合部は、前記穿刺部材装着部の外面に設けられた環状リブであり、前記第2の外筒封止部材側係合部は、前記穿刺部材装着部の外面に形成され、かつ、前記環状リブよりも基端側に位置する基端側リブであり、前記穿刺部材が前記外筒封止部材に装着される際に、前記第1の穿刺部材側係合部である穿刺部材側リブが前記環状リブを乗り越えて前記環状リブと係合するとともに、前記第2の穿刺部材側係合部である前記穿刺部材の内面に設けられた環状凹部に前記基端側リブが進入して係合するものである上記(4)に記載のプレフィルドシリンジ用外筒。
また、本発明のプレフィルドシリンジは、以下のものである。
(6) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用外筒と、前記外筒内に収納されかつ前記外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、前記外筒と前記ガスケットにより形成された空間内に収納された薬剤とからなることを特徴とするプレフィルドシリンジ。
上記のプレフィルドシリンジでは、シリンジ用外筒の封止部材への両頭針を有する穿刺部材の装着操作が容易であり、かつ、穿刺部材の装着操作時に、シリンジ用外筒に装着された封止部材がゆるむことがなく、緩みに起因する液漏れがない。
また、本発明のプレフィルドシリンジは、以下のものである。
(7) 針部を有する中空針と、前記中空針を装着し、かつ穿刺部材側係合部を有する穿刺部材本体とを備える穿刺部材と、使用時に前記穿刺部材が装着されるプレフィルドシリンジ用外筒と、前記外筒内に収納されかつ前記外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、前記外筒と前記ガスケットにより形成された空間内に収納された薬剤を備えたプレフィルドシリンジであって、前記プレフィルドシリンジ用外筒は、開口を有する先端部を備えた外筒本体と、前記先端部の開口を封止し、かつ、前記中空針の前記針部が刺通可能なシール部材を収納し、かつ、前記外筒本体の前記先端部に装着された外筒封止部材とを備え、前記外筒封止部材は、前記穿刺部材を装着可能な穿刺部材装着部と、前記外筒本体に装着された前記外筒封止部材の離脱を規制する規制部と、前記穿刺部材側係合部と係合可能な外筒封止部材側係合部とを有し、前記シール部材は、前記外筒本体に進入する突出部を備え、前記プレフィルドシリンジ用外筒を前記外筒封止部材側から前記穿刺部材内に押し込むことにより、前記シール部材が前記中空針の前記針部で刺通され、かつ、前記穿刺部材側係合部と前記外筒封止部材側係合部とが係合して前記穿刺部材の前記外筒封止部材からの離脱が規制されるプレフィルドシリンジ。
【0047】
また、本発明のプレフィルドシリンジ用穿刺具は、以下のものである。
) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用外筒もしくは上記()に記載のプレフィルドシリンジの前記外筒封止部材に、使用時に装着されるプレフィルドシリンジ用穿刺具であって、前記穿刺具は、両端に前記針部を有する前記中空針と、前記中空針を装着し、前記外筒封止部材に装着可能かつ、前記穿刺部材側係合部を有する前記穿刺部材本体とを備える前記穿刺部材と、前記穿刺部材を離脱可能に収納する収納部材とを備え、前記外筒封止部材は、外面に形成された環状リブからなる外筒封止部材側係合部を備え、前記穿刺部材側係合部は、前記穿刺部材本体の内面に形成され、前記穿刺部材内に前記外筒封止部材が押し込まれることにより、前記環状リブを乗り越え可能な突出部であり、さらに、前記収納部材は、前記穿刺部材が前記外筒封止部材に装着され、前記穿刺部材の前記リブと前記外筒封止部材の前記環状リブが係合した後、先端方向に引くことにより、前記穿刺部材より離脱するものであり、かつ、前記収納部材は、前記穿刺部材より離脱後、前記穿刺部材に再装着可能であることを特徴とするプレフィルドシリンジ用穿刺具。
【0048】
また、本発明のプレフィルドシリンジの投与準備方法は、以下のものである。
(9) 一端に穿刺用針部、他端にシール部材刺通用針部を備える中空針と、前記中空針を装着し、かつ穿刺部材側係合部を有する穿刺部材本体とを備える穿刺部材と、前記穿刺部材を収納する収納部材とを備えた穿刺具と、前記穿刺部材が装着可能であるプレフィルドシリンジ用外筒と、前記外筒内に収納されかつ前記外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、前記外筒と前記ガスケットにより形成された空間内に収納された薬剤とを具備するプレフィルドシリンジの投与準備方法であって、前記プレフィルドシリンジ用外筒は、開口を有する先端部を備えた外筒本体と、前記先端部の開口を封止し、かつ、前記中空針の前記シール部材刺通用針部が刺通可能なシール部材を収納し、かつ、前記外筒本体の前記先端部に装着された外筒封止部材とを備え、前記外筒封止部材は、前記穿刺部材を装着可能な穿刺部材装着部と、前記外筒本体に装着された前記外筒封止部材の離脱を規制する規制部と、前記穿刺部材側係合部と係合可能な外筒封止部材側係合部とを有し、使用前において、前記プレフィルドシリンジ用外筒は、前記先端部に前記外筒封止部材が装着され前記先端部の前記開口が封止され、前記穿刺具は、前記収納部材内に前記穿刺部材を収納した状態であり、かつ、前記プレフィルドシリンジ用外筒と前記穿刺具とは、装着されていない状態となっており、使用時に、前記プレフィルドシリンジ用外筒を前記外筒封止部材側から前記穿刺部材内に押し込むことにより、前記中空針の前記シール部材刺通用針部が前記シール部材を刺通し、その後、さらに押し込むことにより、前記外筒封止部材側係合部と前記穿刺部材側係合部とが係合し、前記外筒封止部材からの前記穿刺部材の離脱が規制され、前記プレフィルドシリンジ用外筒への前記穿刺具の装着が完了し、装着が完了した状態において、前記収納部材を引くことにより、前記収納部材が離脱して前記穿刺部材および前記穿刺用針部を露出させるプレフィルドシリンジの投与準備方法。
【0049】
また、本発明のプレフィルドシリンジの廃棄方法は、以下のものである。
(10) 上記(9)に記載のプレフィルドシリンジの投与準備方法にてプレフィルドシリンジを準備し、前記プレフィルドシリンジ使用後に、前記収納部材を前記プレフィルドシリンジ用外筒に装着させてから廃棄するプレフィルドシリンジの廃棄方法。
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