特許第6031115号(P6031115)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6031115
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月24日
(54)【発明の名称】オイルポンプコントロールバルブ
(51)【国際特許分類】
   F01M 1/16 20060101AFI20161114BHJP
【FI】
   F01M1/16 F
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-539871(P2014-539871)
(86)(22)【出願日】2012年11月1日
(65)【公表番号】特表2014-532830(P2014-532830A)
(43)【公表日】2014年12月8日
(86)【国際出願番号】KR2012009102
(87)【国際公開番号】WO2013066062
(87)【国際公開日】20130510
【審査請求日】2014年5月29日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0112718
(32)【優先日】2011年11月1日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514109400
【氏名又は名称】ユニック コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100067541
【弁理士】
【氏名又は名称】岸田 正行
(74)【代理人】
【識別番号】100103506
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 弘晋
(72)【発明者】
【氏名】リー,チャン フン
(72)【発明者】
【氏名】ノ,イ ドン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジ フン
【審査官】 川口 真一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−324740(JP,A)
【文献】 特開2011−122651(JP,A)
【文献】 米国特許第04596273(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0011981(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01M 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の出入りを制御するバルブと、前記バルブを作動させるソレノイドと、を含むオイルポンプコントロールバルブにおいて、
前記バルブは、
一端に形成された流入ポートと中端に形成された制御ポートとが中空の内部を介して互いに連通する管状のホルダーであって、下端内壁に固定溝が形成された管状のホルダーと、
前記ホルダーの中端内部に設置され、前記流入ポートと連結された流入口が一端に形成され、前記制御ポートと連結された吐出口が中端に形成された管状の第1のバルブシートと、
前記第1のバルブシートの内部に設置され、前記流入口を開閉するボールバルブと、
前記第1のバルブシートの開放された他端に結合され、下端外周面に前記固定溝に挿入される固定具が突出して形成された第2のバルブシートと、
前記第2のバルブシートの内部に設置され、一端が前記第2のバルブシートを貫通して前記ボールバルブに接触するロッドとを含み、
前記ソレノイドは、
外周面にコイルが巻かれたボビンと、
前記ボビンの一端に設置されるヨークと、
前記ボビンの他端に設置され、一部が前記ボビンの内部に挿入されたコアと、
前記ボビンの内部に設置され、前記ロッドの他端が結合されるプランジャーと、
前記プランジャーと前記コアとの間に設置され、前記プランジャーを弾性支持するスプリングとを含むとともに、前記ホルダーの他端に結合されており、
前記ボビンと前記プランジャーとの間には、前記プランジャーの移動を案内するガイドが設置されており、
前記ソレノイドの作動時に前記ロッドによって前記ボールバルブが移動し、前記流入口を開放し、
前記第1のバルブシートは、小径部及び大径部からなる多段の管状であって、前記流入口が前記小径部に形成され、前記吐出口が前記大径部に形成されており、
前記流入口には、前記ボールバルブが当接する第1の載置溝が形成されており、
前記第2のバルブシートの一端には、前記第1のバルブシートの開放された他端に挿入される突出部が形成され、前記突出部には、前記ボールバルブが載せられる第2の載置溝が形成されており、
前記流入ポートは、前記ホルダーの一端面に形成され、前記制御ポートは、前記ホルダーの中端外周面に形成され、前記流入ポートと前記制御ポートにフィルターが設置されており、
前記制御ポートは複数で構成され、前記制御ポートは前記ホルダーの中端外周面に沿って放射状に配置され、前記制御ポートが形成された前記ホルダーの中端外周面には環状のフィルターが設置されており、
前記ホルダーの外周面に環状の装着溝が形成され、前記装着溝にOリングが設置されており、
前記装着溝と前記Oリングは、前記ホルダーの一端と前記制御ポートとの間、前記制御ポートと前記ホルダーの他端との間に設けられ、
前記ホルダーの他端にドレインポートが形成されていることを特徴とするオイルポンプコントロールバルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイルポンプコントロールバルブに関し、より詳細には、オイルポンプから圧送されてエンジンに吐出されるオイルの圧力を一定に維持できるオイルポンプコントロールバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のエンジンは、エンジンに装着された各種部品の潤滑及び冷却のためにオイルが循環するように設計される。このようなエンジンには、オイルを循環させるためのオイルポンプと、オイルポンプによって圧送されるオイルの圧力が過度に上昇することを防止するためのリリーフバルブとが設置される。
【0003】
以下では、先行技術(例えば、特許文献1参照)を参照してオイルポンプについて説明する。図に示したように、オイルポンプ1は、移送路12が内部に形成されたハウジング10と、移送路12上に設置されたリリーフバルブ20とを含んで構成される。上述した構成によると、ハウジング10の下部に流入したオイルは、移送路12に沿って移送され、その移送過程で所定の圧力で圧縮された後、ハウジング10の側面を介して吐出される。このとき、移送路12上に設置されたリリーフバルブ20は、吐出されるオイルの圧力が過度に上昇する場合、移送されるオイルの一部を外部に排出させる。すなわち、吐出されるオイルの圧力が設定された圧力以上になると、リリーフバルブ20が作動してドレインポート22を開放することによって、オイルの一部を排出させる。
【0004】
ところが、前記のような構造のオイルポンプ1はカム軸によって作動するので、エンジンの回転数(revolutions per minute;rpm)が上昇する場合、オイルポンプ1から吐出されるオイルの圧力も上昇するようになる。したがって、エンジンで循環されるオイルの圧力が一定に維持されないので、シリンダーヘッドやシリンダーブロックなどの各種部品の潤滑及び冷却を円滑に行うことができなく、特に、各種部品に過度な圧力を印加することによって、各種部品の耐久性が大きく低下する。
【特許文献1】大韓民国特許公開公報第10―2011―0056811号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためのものであって、オイルポンプから圧送されてエンジンに吐出されるオイルの圧力を一定に維持できるオイルポンプコントロールバルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための本発明に係るオイルポンプコントロールバルブは、流体(以下、オイルともいう)の出入りを制御するバルブと、前記バルブを作動させるソレノイドとを含む。
【0007】
上述した構成要素のうち前記バルブは、一端に形成された流入ポートと中端に形成された制御ポートとが中空の内部を介して互いに連結される管状のホルダーと、前記ホルダーの中端内部に設置され、前記流入ポートと連結された流入口が一端に形成され、前記制御ポートと連結された吐出口が中端に形成された管状の第1のバルブシートと、前記第1のバルブシートの内部に設置され、前記流入口を開閉するボールバルブと、前記第1のバルブシートの開放された他端に結合される第2のバルブシートと、前記第2のバルブシートの内部に設置され、一端が前記第2のバルブシートを貫通して前記ボールバルブに接触するロッドとを含む。
【0008】
また、前記ホルダーの他端に結合される前記ソレノイドは、外周面にコイルが巻かれたボビンと、前記ボビンの一端に設置されるヨークと、前記ボビンの他端に設置され、一部が前記ボビンの内部に挿入されたコアと、前記ボビンの内部に設置され、前記ロッドの他端が結合されるプランジャーと、前記プランジャーと前記コアとの間に設置され、前記プランジャーを弾性支持するスプリングとを含む。
【0009】
上述した構成によると、ソレノイドに電源が印加されない場合、ソレノイドの内部に設置されたスプリングによってプランジャーとロッドが上昇し、ボールバルブを流入口に密着させる。したがって、流入ポートと制御ポートとの連結が遮断され、流入ポートを介して流入したオイルが制御ポートに排出されない。
【0010】
その一方、ソレノイドに電源が印加される場合、コイルで発生した磁場によってプランジャーとロッドが下降し、ボールバルブを流入口から離隔させる。したがって、流入ポートと制御ポートとが連結され、流入ポートを介して流入したオイルは、一定圧力に制御された後で制御ポートに排出される。
【発明の効果】
【0011】
上述した本発明は、電源の印加によってソレノイドが作動してロッドを昇降させることによって、流入ポートを介して流入したオイルが一定圧力に制御された後、制御ポートに排出されるので、エンジンの回転数が上昇し、オイルポンプから過度な圧力のオイルが供給されたとしても、エンジンに吐出されるオイルの圧力を一定に維持することができる。したがって、エンジンのシリンダーヘッドやシリンダーブロックなどに設置された各種部品の潤滑及び冷却を円滑に行うことができ、過度な圧力による各種部品の耐久性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施例に係るオイルポンプコントロールバルブの断面図である。
図2図1の一部を拡大した図である。
図3】本発明の一実施例に係るオイルポンプコントロールバルブの作動状態図である。
図4】従来技術に係る自動車用オイルポンプの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、添付の図面を参照して本発明に係る実施例を詳細に説明する。本発明に係る実施例を説明するにおいて、そして、各図面の各構成要素に参照符号を付加するにおいて、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されている場合にも、可能な限り同一の符号を付加した。
【0014】
図1に示したように、本発明の一実施例に係るオイルポンプコントロールバルブは、オイルの出入りを制御するバルブ100と、バルブ100を作動させるソレノイド200とを含む。
【0015】
上述した構成要素100、200のうちバルブ100は、複数の流路を有するオイルポンプ(図の符号1)のハウジング(図の符号10)に設置され、オイルポンプ1から供給されるオイルに所定の制御圧力を印加し、シリンダーヘッド(図示せず)やシリンダーブロック(図示せず)などに排出されるオイルが一定の圧力を有するようにする。
【0016】
バルブ100は、ホルダー110と、ホルダー110の内部に設置された第1のバルブシート120と、第1のバルブシート120の内部に設置されたボールバルブ130と、第1のバルブシート120の下部に設置された第2のバルブシート140と、第2のバルブシート140の内部に設置されたロッド150とを含んで構成される。
【0017】
ホルダー110は、所定長さの管状に形成されており、その内側には内部空間112が形成されている。ホルダー110の上端面には流入ポート114が形成され、中端外周面には制御ポート116が形成され、下端外周面にはドレインポート118が形成される。また、ホルダー110の上端外周面と中端外周面には環状の装着溝119が形成される。
【0018】
第1及び第2のバルブシート120、140が設置される内部空間112は、ホルダー110の長さ方向に沿って延びている。内部空間112の上端は流入ポート114と連結され、中端内壁には第1のバルブシート120が固定される固定突起112aが形成され、下端内壁には第2のバルブシート140が固定される固定溝112bが形成される。
【0019】
流入ポート114は、オイルタンク(図示せず)から供給されたオイルが流入する部分であって、上述したように、ホルダー110の上端面に形成されて内部空間112と連結される。制御ポート116は、ホルダー110から所定の圧力に制御されたオイルが排出される部分であって、ホルダー110の中端外周面に沿って放射状に多数形成されて内部空間112と連結される。また、ドレインポート118は、ロッド150の移動時に第2のバルブシート140とソレノイド200の内部にオイルが流入したり、内部のオイルが外部に排出されるようにし、バルブ内部の残圧を除去するためのものである。このために、第2のバルブシート140の下端周囲には、オイルが出入りする出入孔149が形成される。
【0020】
一方、流入ポート114が形成されたホルダー110の上端面と制御ポート116が形成されたホルダー110の中端外周面には、第1のフィルター162と第2のフィルター164がそれぞれ設置される。このフィルター162、164は、流入ポート114と制御ポート116を介して出入りするオイルに含まれた異物を除去するためのものである。このうち第1のフィルター162は、ホルダー110の上端面に付着し得る平板に製作され、第2のフィルター164は、ホルダー110の外周面を覆うように環状に製作される。
【0021】
装着溝119は、ホルダー110の外周面に沿って形成された四角断面の環状であり、上述したように、ホルダー110の上端と中端にそれぞれ形成される。装着溝119には環状のOリング170が設置されるが、このOリング170は、オイルポンプコントロールバルブとオイルポンプハウジング(図の符号10)との間にオイルが漏れることを防止するためのものである。すなわち、Oリング170は、オイルポンプコントロールバルブが設置された状態でオイルポンプハウジング(図の符号10)の設置孔(図示せず)に密着し、流入ポート114及び制御ポート116を介して出入りするオイルがオイルポンプコントロールバルブとオイルポンプハウジング(図の符号10)との間に漏れることを防止する。特に、流入ポート114に流入するオイルの一部が制御ポート116に流入したり、制御ポート116から排出されたオイルの一部が流入ポート114に流入するなど、オイルの非正常的な流動を追加的に防止することができる。
【0022】
第1のバルブシート120は、小径部と大径部からなる多段の管状である。第1のバルブシート120の内部には、ボールバルブ130が設置される作動空間122が形成される。また、第1のバルブシート120の小径部には、流入ポート114と連結された流入口124が小径部を貫通するように形成され、大径部の外周面には、制御ポート116と連結された吐出口126が形成される。このとき、作動空間122と連結された流入口124の下端周囲には、ボールバルブ130が当接する第1の載置溝128が形成される。また、ホルダー110の固定突起112aの下端と第1のバルブシート120の上端との間には、吐出口126を介して排出されるオイルが流入ポート114側に排出されることを防止するためのOリング129が設置される。
【0023】
ボールバルブ130は、第1のバルブシート120に形成された流入口124を開放または閉鎖することによって、流入ポート114と制御ポート116とを連結したり、流入ポート114と制御ポート116との連結を遮断するためのものである。このようなボールバルブ130は、完全な球状に形成され、上昇時には第1の載置溝128に挿入されて流入口124を閉鎖し、下降時には後述する第2の載置溝144に挿入されて流入口124を開放する。
【0024】
第2のバルブシート140は、所定長さを有し、上部が密閉された管状である。第2のバルブシート140の上面には、第1のバルブシート120の開放された下端に挿入される突出部142が形成され、上端面には、ボールバルブ130が載せられる第2の載置溝144が形成される。また、密閉された上部中央には、ロッド150が貫通する貫通孔146が形成され、下端外周面には、ホルダー110の固定溝112bに挿入される固定具148が突出し、第2のバルブシート140の下端周囲、すなわち、固定具148の下部には、オイルが出入りする出入孔149が形成される。
【0025】
ロッド150は、上部直径が下部直径より小さい多段で形成される。直径の小さいロッド150の上部は、第2のバルブシート140及び第1のバルブシート120を貫通してボールバルブ130に接触する。このようなロッド150は、ソレノイド200の作動時にボールバルブ130を移動させ、流入口124を開放又は閉鎖する。
【0026】
ソレノイド200は、ケース210と、ケース210の内部に設置されたボビン220と、ボビン220の外周面に巻かれたコイル230と、ボビン220の上部に結合されたヨーク240と、ボビン220の下部に結合されたコア250と、ヨーク240及びコア250の内部で上下に移動可能に設置されたプランジャー260と、コア250とプランジャー260との間に設置されるスプリング270とを含む。
【0027】
ケース210は、上部及び下部が開放された円筒状に形成され、その内部には、上述したボビン220、コイル230、ヨーク240、コア250、プランジャー260及びスプリング270が設置される。このとき、ケース210の上端と下端は、図1に示したように、ホルダー110の下端とコア250の下端を覆うようにコーキング(caulking)されるが、これは、バルブ100とソレノイド200とを一体に形成すると同時に、ケース210の内部に設置された上述した構造部品220〜270の流動を防止するためである。
【0028】
ボビン220には、上部と下部を介してヨーク240とコア250の一部が挿入されており、コイル230が巻かれる中空のスプール(spool)状に形成されている。電源印加時、つまり、コイル230に通電した時に磁場が発生する。このようなボビン220は、絶縁体であって、コイル230とヨーク240との間、そして、コイル230とコア250との間で電気が導通することを防止する。
【0029】
ヨーク240とコア250は、電源が印加される場合、可動鉄心であるプランジャー260を移動させる固定鉄心である。このとき、ヨーク240は平板状に形成され、コア250は、ガイド280の内部に挿入される多段形状に形成されるが、これは、電源印加時にコイル230で発生する磁場をヨーク240よりコア250側に集中させるためである。すなわち、電源印加時に可動鉄心であるプランジャー260をコア250側に容易に移動させるためである。また、ヨーク240を平板状に形成する場合、製作が容易であり、製作コストを削減することができる。
【0030】
プランジャー260は、コイル230で発生した磁場によってボビン220の内部で上下に移動する金属棒である。このとき、プランジャー260には、ロッド150の下端一部が挿入・結合される。すなわち、プランジャー260の移動時にロッド150も共に移動する。
【0031】
スプリング270は、通常のコイルスプリングであって、プランジャー260を上向きに弾性支持する。すなわち、ソレノイド200に電源が印加されていない平常時のプランジャー260とロッド150は、スプリング270の弾性によって上向きに支持され、ボールバルブ130を上昇させることによって流入口124を閉鎖する。
【0032】
一方、ボビン220、コア250及びプランジャー260の間にはガイド280がさらに設けられる。このガイド280は、プランジャー260の移動を案内すると同時に、外力の作用によるソレノイド200の変形を防止するためのものである。
【0033】
以下では、図1乃至3を参照して本発明の一実施例に係るオイルポンプコントロールバルブの作動過程を説明する。
【0034】
1及び2は、ソレノイド200に電源が印加されていない状態を示す。このように電源が印加されていない状態では、ソレノイド200の内部に設置されたスプリング270の弾性によってプランジャー260とロッド150が上向きに支持される。すなわち、ロッド150によってボールバルブ130が第1の載置溝128に密着することによって、流入口124を閉鎖する。この状態では流入ポート114と制御ポート116との連結が遮断されるので、流入ポート114を介してオイルPが供給されたとしても、オイルCが制御ポート116に排出されない。
【0035】
一方、上述した状態でソレノイド200に電源が印加されると、コイル230で磁場が発生し、発生した磁場によってプランジャー260が移動してロッド150を下降させる。そして、第1の載置溝128に密着していたボールバルブ130がそこから離隔して、第2の載置溝144に載置されることによって流入口124が開放され、流入ポート114と制御ポート116とが互いに連結される。したがって、流入ポート114を介して流入したオイルPが第1のバルブシート120を経る過程で所定の圧力に制御された後、制御ポート116を介してオイルCが排出される(図参照)。
【0036】
その一方、ソレノイド200に印加されていた電源が遮断されると、ソレノイド200の内部に設置されたスプリング270によってプランジャー260とロッド150が上昇し、ボールバルブ130を第1の載置溝128に密着させることによって流入口124を閉鎖する。したがって、流入ポート114と制御ポート116との連結が遮断されるので、流入ポート114を介してオイルPが供給されたとしても、オイルCは制御ポート116に排出されない(図1及び2参照)。
【0037】
以上では、本発明を望ましい実施例によって説明したが、上述した実施例は、本発明の技術的思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な変化が可能であることは、この分野で通常の知識を有する者であれば理解可能であろう。したがって、本発明の保護範囲は、特定の実施例ではなく、特許請求の範囲に記載した事項によって解釈しなければならなく、それと均等な範囲内にある全ての技術的思想も本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4