(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(要約)
本発明は、中でも、二酸化炭素およびエポキシドの共重合において活性を有する一分子触媒系およびこれを用いる方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、金属錯体の、活性のある金属中心に配位した多座配位子につながった、共触媒活性を有する活性化種を有する金属錯体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
特定の実施形態では、本発明は、一分子金属錯体および二酸化炭素およびエポキシドの共重合においてこれを使用する方法を提供する。一部の実施形態では、提供された金属錯体は以下の構造を有する
【0009】
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Mは、金属原子であり、
【0010】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
は、多座配位子を含み、
【0011】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
は、多座配位子に結合した1つまたは複数の活性化部分を表し、この中で、
【0012】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
は、配位子に共有結合的に結合したリンカー部分であり、各Zは、活性化官能基であり、mは、個々のリンカー部分上に存在するZ基の数を表す、1から4の整数である)。
【0013】
一部の実施形態では、つながっている(tethered)活性化官能基(Z)は、中性の窒素含有部分である。特定の実施形態では、中性の窒素含有部分は、
【0014】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、R
1およびR
2基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
5は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、R
5基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
7は、出現するたびに、独立して、水素、ヒドロキシル保護基であるか、またはC
1〜20アシル;C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである)
からなる群またはこれらのうちの2つ以上の組合せから選択される。
【0015】
一部の実施形態では、つながっている活性化官能基(Z)は、カチオン性の部分である。特定の実施形態では、カチオン性の部分は、
【0016】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2およびR
3は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、任意の2つ以上のR
1、R
2およびR
3基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
4は、水素または−OR
7であり、
R
4’は、水素、ヒドロキシル、または場合によって置換されているC
1〜20脂肪族であり、
R
5およびR
6は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、R
5およびR
6は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、R
5またはR
6基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
7は、出現するたびに、独立して、水素、ヒドロキシル保護基であるか、またはC
1〜20アシル;C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
R
8、R
9およびR
10は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、任意の2つ以上のR
8、R
9およびR
10基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
11は、出現するたびに、独立して、ハロゲン、−NO
2、−CN、−SR
y、−S(O)R
y、−S(O)
2R
y、−NR
yC(O)R
y、−OC(O)R
y、−CO
2R
y、−NCO、−N
3、−OR
7、−OC(O)N(R
y)
2、−N(R
y)
2、−NR
yC(O)R
y、−NR
yC(O)OR
y;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルからなる群から選択され、R
yは、出現するたびに、独立して、−Hであるか、またはC
1〜6脂肪族、3から7員の複素環、フェニル、および8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つ以上の隣接するR
11基は、一緒になって、0〜4個のヘテロ原子を含有する、場合によって置換されている飽和、部分的に不飽和、または芳香族の5から12員の環を形成することができ、
X
−は、任意のアニオンであり、
環Aは、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である)
からなる群またはこれらのうちの2つ以上の組合せから選択される。
【0017】
一部の実施形態では、活性化官能基(Z)は、亜リン酸含有官能基である。
【0018】
特定の実施形態では、亜リン酸含有官能基は、ホスフィン(−PR
y2)、ホスフィンオキシド−P(O)R
y2、ホスフィニットP(OR
7)R
y2、ホスホナイトP(OR
7)
2R
y、ホスフィットP(OR
7)
3、ホスフィナートOP(OR
7)R
y2、ホスホネート、OP(OR
7)
2R
y、リン酸塩−OP(OR
7)
3、ホスホニウム(phosponium)塩([−PR
y3]
+)からなる群から選択され、この亜リン酸含有官能基は、任意の利用可能な位置を介して金属錯体と結合し得る(例えば、亜リン酸原子を介した、または、ある場合には、酸素原子を介した直接の結合)。
【0019】
特定の実施形態では、亜リン酸含有官能基は、
【0020】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群、またはこれらのうちの2つ以上の組合せから選択される
(式中、R
1およびR
2は、上に定義された通りであり、
各R
7’は、独立して、水素、ヒドロキシル保護基であるか、またはC
1〜20アシル;C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つのR
7’基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つの場合によって置換されている環を形成することができ、R
7’基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つの場合によって置換されている環を形成することができる)。
【0021】
一部の実施形態では、亜リン酸含有官能基は、その全体が本明細書によって本明細書に参照により組み込まれている、The Chemistry of Organophosphorus Compounds第4巻Ter− and Quinquevalent Phosphorus Acids and their Derivatives、The Chemistry of Functional Group Series、Frank R.Hartley編(Cranfield University、Cranfield、U.K.).Wiley:NewYork、1996年、ISBN0−471−95706−2において開示されたものを含む。
【0022】
特定の実施形態では、亜リン酸含有官能基は、以下の構造を有する
*−(X)
b−[(R
6R
7R
8P)
+]
nQ
n−
(式中、
Xは、−O−、−N=、または−NR
z−であり、
bは、1または0であり、
各R
6、R
7およびR
8は、独立して、存在するかまたは存在せず、存在する場合、独立して、場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族、場合によって置換されているC
6〜C
14アリール、場合によって置換されている3から14員の複素環、場合によって置換されている5から14員のヘテロアリール、ハロゲン、=O、−OR
z、=NR
zおよびN(R
z)
2(式中、R
zは、水素であるか、または場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族、場合によって置換されている6から14員のアリール、場合によって置換されている3から14員の複素環、または場合によって置換されている5から14員のヘテロアリールである)からなる群から選択され、
Qは、任意のアニオンであり、
nは、1と4の間の整数である)。
【0023】
一部の実施形態では、本開示は、エポキシドおよび二酸化炭素の共重合のための方法を包含し、このような方法は、1つまたは複数のエポキシドを、二酸化炭素の存在下で、上述した触媒と接触させることを含む。
【0024】
一部の実施形態では、本開示は、エポキシドおよび二酸化炭素からの環状カーボネートの形成のための方法を包含し、このような方法は、1つまたは複数のエポキシドを、二酸化炭素の存在下で、上述した触媒と接触させることを含む。
【0025】
一部の実施形態では、本開示は、ポリエーテルの形成のための方法を包含し、このような方法は、1つまたは複数のエポキシドを、上述した触媒と接触させることを含む。
【0026】
定義
特定の官能基および化学的用語の定義は、以下により詳細に記載されている。本発明の目的のため、化学元素は、Periodic Table of the Elements、CAS version、 Handbook of Chemistry and Physics、第75版、内表紙に従い特定され、特定の官能基は、本明細書中で記載の通り、一般的に定義される。さらに、有機化学の一般的原理、ならびに特定の官能基の部分および反応性は、それぞれの全体の内容が本明細書に参照により組み込まれている、Organic Chemistry、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito、1999年、Smith and March March’s Advanced Organic Chemistry、第5版、John Wiley & Sons, Inc.、New York、2001年、Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers, Inc.、New York、1989年、Carruthers、Some Modern Methods of Organic Synthesis、第3版、Cambridge University Press、Cambridge、1987年に記載されている。
【0027】
本発明のある特定の化合物は、1つまたは複数の不斉中心を含むことができ、したがって、例えば、鏡像異性体および/またはジアステレオマーなど様々な立体異性の形態で存在することができる。したがって、本発明の化合物およびその組成物は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマーまたは幾何異性体の形態であってよく、または立体異性体の混合物の形態であってよい。特定の実施形態では、本発明の化合物は、エナンチオピュアな化合物である。特定の実施形態では、鏡像異性体またはジアステレオマーの混合物を提供する。
【0028】
さらに、ある特定の化合物は、本明細書中に記載されている通り、特に指定しない限り、ZまたはE異性体のいずれかとして存在することのできる1つまたは複数の二重結合を有し得る。本発明は、個々の異性体として、他の異性体を実質的に含まない化合物、あるいは、様々な異性体の混合物として、例えば、鏡像異性体のラセミ混合物をさらに包含する。上述の化合物それ自体に加えて、本発明はまた、1つまたは複数の化合物を含む組成物を包含する。
【0029】
本明細書で使用する場合、「異性体」という用語は、任意のおよびすべての幾何異性体および立体異性体を含む。例えば、本発明の範囲内に入るような「異性体」として、シス異性体およびトランス異性体、E異性体およびZ異性体、R鏡像異性体およびS鏡像異性体、ジアステレオマー、(D)異性体、(L)異性体、これらのラセミ混合物、ならびにこれらの他の混合物が挙げられる。例えば、化合物は、一部の実施形態では、1つまたは複数の対応する立体異性体を実質的に含まずに提供されてもよく、これを「立体化学的に強化されている」と呼んでもよい。
【0030】
ある特定の鏡像異性体が好ましい場合、これは、一部の実施形態では、反対の鏡像異性体を実質的に含まずに提供されてもよく、これを「光学的に強化されている」と呼んでもよい。「光学的に強化されている」とは、本明細書で使用する場合、この化合物は1つの鏡像異性体の著しくより大きな割合から構成されることを意味する。特定の実施形態では、この化合物は、少なくとも約90重量%の鏡像異性体で構成される。一部の実施形態では、化合物は、少なくとも約95重量%、97重量%、98重量%、99重量%、99.5重量%、99.7重量%、99.8重量%または99.9重量%の鏡像異性体で構成される。一部の実施形態では、提供される化合物の鏡像体過剰率は、少なくとも約90%、95%、97%、98%、99%、99.5%、99.7%、99.8%または99.9%である。一部の実施形態では、鏡像異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩の形成および結晶化を含めた当業者に公知の任意の方法によりラセミ混合物から単離することができ、または不斉合成により調製することができる。例えば、Jacquesら、Enantiomers、Racemates and Resolutions (Wiley Interscience、New York、1981年)、Wilen, S.H.ら、Tetrahedron 33:2725(1977年)、Eliel, E.L. Stereochemistry of Carbon Compounds (McGraw−Hill、NY、1962年)、Wilen, S.H. Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions、268頁(E.L. Eliel編、Univ. of Notre Dame Press、Notre Dame、IN、1972年)を参照されたい。
【0031】
「ハロ」および「ハロゲン」という用語は、本明細書で使用する場合、フッ素(フルオロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)およびヨウ素(ヨード、−I)から選択される原子を指す。
【0032】
「脂肪族」または「脂肪族の基」という用語は、本明細書で使用する場合、直鎖状の鎖(すなわち、非分枝)、分枝または環状(縮合、架橋およびスピロ縮合した多環式を含む)であってよく、完全に飽和していてもよく、または1つもしくは複数の不飽和の単位を含有していてもよいが、芳香族ではない炭化水素の部分を意味する。特に指定しない限り、脂肪族基は、1〜30個の炭素原子を含有する。特定の実施形態では、脂肪族基は、1〜12個の炭素原子を含有する。特定の実施形態では、脂肪族基は、1〜8個の炭素原子を含有する。特定の実施形態では、脂肪族基は、1〜6個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、脂肪族基は、1〜5個の炭素原子を含有し、一部の実施形態では、脂肪族基は、1〜4個の炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1〜3個の炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1〜2個の炭素原子を含有する。適切な脂肪族基として、直鎖状または分枝の、アルキル、アルケニルおよびアルキニル基、ならびにこれらの混成物、例えば(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニルが挙げられるが、これらに限らない。特定の実施形態では、脂肪族基という用語は、1つまたは複数の水素原子が、ハロゲン原子で置き換えられている脂肪族基を包含する。特定の実施形態では、脂肪族基という用語は、全フッ素置換化合物を含めた、塩素化したまたはフッ化した脂肪族基を包含する。
【0033】
「エポキシド」という用語は、本明細書で使用する場合、置換または非置換のオキシランを指す。このような置換されたオキシランは、一置換のオキシラン、二置換のオキシラン、三置換のオキシランおよびテトラ置換されたオキシランを含む。このようなエポキシドは、本明細書中で定義されているように、さらに場合によって置換されていてもよい。特定の実施形態では、エポキシドは、単一のオキシラン部分を含む。特定の実施形態では、エポキシドは、2つ以上のオキシラン部分を含む。
【0034】
「ポリマー」という用語は、本明細書で使用する場合、相対分子質量の高い分子を指し、この構造は、相対分子質量の低い分子から、実際または概念的に誘導された単位の複数の反復を含む。特定の実施形態では、ポリマーは、1つだけのモノマー種(例えば、ポリエチレンオキシド)を含む。特定の実施形態では、本発明のポリマーは、1つまたは複数のエポキシドのコポリマー、ターポリマー、ヘテロポリマー、ブロックコポリマーまたはテーパーヘテロポリマーである。
【0035】
「不飽和」という用語は、本明細書で使用する場合、1つまたは複数の二重結合または三重結合を有する部分を意味する。
【0036】
「脂環式」、「炭素環」または「炭素環」という用語は、単独で使用する場合、またはより大きい部分の一部として使用する場合、本明細書中に記載されているように、3から12員を有する、飽和もしくは部分的に不飽和の環状脂肪族の単環式系、二環式系または多環式系を指し、この中で、脂肪族環系は、上に定義され、本明細書中に記載されているように、場合によって置換されている。脂環式の基として、制限なしで、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、シクロオクチル、シクロオクテニルおよびシクロオクタジエニルが挙げられる。一部の実施形態では、シクロアルキルは、3〜6個の炭素を有する。「脂環式」、「炭素環」または「炭素環」という用語はまた、1つまたは複数の芳香族環または非芳香族環に縮合している脂肪族環、例えばデカヒドロナフチルまたはテトラヒドロナフチル(結合のラジカルまたは点が脂肪族環上にある)を含む。一部の実施形態では、炭素環の基は、二環式である。一部の実施形態では、炭素環の基は、三環式である。一部の実施形態では、炭素環の基は、多環式である。
【0037】
「アルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、脂肪族の部分から単一の水素原子を除去することにより誘導された飽和、直鎖状または分枝鎖の炭化水素ラジカルを指す。特に指定しない限り、アルキル基は、1〜12個の炭素原子を含有する。特定の実施形態では、アルキル基は、1〜8個の炭素原子を含有する。特定の実施形態では、アルキル基は、1〜6個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は、1〜5個の炭素原子を含有し、一部の実施形態では、アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、アルキル基は、1〜3個の炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、アルキル基は、1〜2個の炭素原子を含有する。アルキルラジカルの例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、sec−ペンチル、イソ−ペンチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−デシル、n−ウンデシル、ドデシルなどが挙げられるが、これらに限らない。
【0038】
「アルケニル」という用語は、本明細書で使用する場合、少なくとも1つの炭素炭素二重結合を有する直鎖状または分枝鎖の脂肪族の部分から、単一の水素原子を除去することにより誘導された一価の基を意味する。特に指定しない限り、アルケニル基は、2〜12個の炭素原子を含有する。特定の実施形態では、アルケニル基は、2〜8個の炭素原子を含有する。特定の実施形態では、アルケニル基は、2〜6個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルケニル基は、2〜5個の炭素原子を含有し、一部の実施形態では、アルケニル基は、2〜4個の炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、アルケニル基は、2〜3個の炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、アルケニル基は、2個の炭素原子を含有する。アルケニル基として、例えば、エテニル、プロペニル、アリル、1,3−ブタジエニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、アリル、1,3−ブタジエニル、アレニルなどが挙げられる。
【0039】
「アルキニル」という用語は、本明細書で使用する場合、少なくとも1つの炭素炭素三重結合を有する直鎖状または分枝鎖の脂肪族の部分から単一の水素原子を除去することにより誘導された一価の基を指す。特に指定しない限り、アルキニル基は、2〜12個の炭素原子を含有する。特定の実施形態では、アルキニル基は、2〜8個の炭素原子を含有する。特定の実施形態では、アルキニル基は、2〜6個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキニル基は、2〜5個の炭素原子を含有し、一部の実施形態では、アルキニル基は、2〜4個の炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、アルキニル基は、2〜3個の炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、アルキニル基は、2個の炭素原子を含有する。代表的なアルキニル基として、エチニル、2−プロピニル(プロパルギル)、1−プロピニルなどが挙げられるが、これらに限らない。
【0040】
「炭素環」および「炭素環」という用語は、本明細書で使用する場合、環が、炭素原子しか含有しない、単環式および多環式の部分を指す。特に指定しない限り、炭素環は、飽和、部分的に不飽和または芳香族であってよく、3〜20個の炭素原子を含有する。代表的な炭素環式化合物をいくつか挙げると、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、ノルボルネン、フェニル、シクロヘキセン、ナフタレンおよびスピロ[4.5]デカンなどがある。
【0041】
「アリール」という用語は、単独で、または「アラルキル」、「アラルコキシ」または「アリールオキシアルキル」において、より大きい部分の一部として使用される場合、合計6から20の環員を有する単環式および多環式の環系を指し、この系内で、少なくとも1つの環は、芳香族であり、この系内の各環は、3から12の環員を含有する。「アリール」という用語は、「アリール環」という用語と交換可能に使用してもよい。本発明の特定の実施形態では、「アリール」は、これらに限らないが、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシルなどを含む芳香環系を指し、これらは、1つまたは複数の置換基を有し得る。本明細書中で使用する場合、同様に「アリール」という用語の範囲内に含まれるのは、芳香環が、1つまたは複数の追加の環に縮合している基、例えばベンゾフラニル、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル(naphthimidyl)、フェナントリイジニル(phenantriidinyl)またはテトラヒドロナフチルなどである。
【0042】
「ヘテロ脂肪族」という用語は、本明細書で使用する場合、1つまたは複数の炭素原子が、独立して、酸素、硫黄、窒素、リンまたはホウ素からなる群から選択される1つまたは複数の原子で置き換えられている脂肪族の基を指す。特定の実施形態では、1〜6個の炭素原子は、独立して、1つまたは複数の酸素、硫黄、窒素またはリンにより置き換えられている。ヘテロ脂肪族基は、置換または非置換であり、分枝または非分枝であり、環式または非環式であってよく、飽和、不飽和もしくは部分的に不飽和の基を含む。
【0043】
「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ(heteroar−)」という用語、例えば「ヘテロアラルキル」、または「ヘテロアラルコキシ」は、単独で、またはより大きい部分の一部として使用される場合、5〜14個の環原子、好ましくは5、6または9個の環原子を有し、環状の配列内で共有されている6、10または14πの電子を有し、炭素原子に加えて、1〜5個のヘテロ原子を有する基を指す。「ヘテロ原子」という用語は、窒素、酸素または硫黄を指し、窒素または硫黄の任意の酸化型、および塩基性窒素の任意の四級化された形態を含む。ヘテロアリール基としては、制限なしで、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、ベンゾフラニルおよびプテリジニルが挙げられる。「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ(heteroar−)」という用語はまた、本明細書で使用する場合、芳香族複素環が、1つまたは複数のアリール環、脂環式環、またはヘテロシクリル環に縮合している基を含み、この環内で、結合のラジカルまたは点は、芳香族複素環上にある。非制限的な例として、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式または多環式であってよい。「ヘテロアリール」という用語は、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロ芳香族」という用語と交換可能に使用してもよく、これらの用語のいずれかは、場合によって置換されている環を含む。「ヘテロアラルキル」という用語は、ヘテロアリールで置換されたアルキル基を指し、この中で、アルキルおよびヘテロアリール部分は、独立して、場合によって置換されている。
【0044】
本明細書で使用する場合、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環ラジカル」および「複素環式環」という用語は、交換可能に使用され、飽和、部分的に不飽和または芳香族であり、炭素原子に加えて、1つまたは複数の、好ましくは1〜4個のヘテロ原子(上で定義された通り)を有する、安定した5から7員の単環式、または7から14員の二環式複素環の部分を指す。複素環式の環原子と関連して使用される場合、「窒素」という用語は、置換された窒素を含む。例えば、酸素、硫黄または窒素から選択される、0〜3個のヘテロ原子を有する、飽和、または部分的に不飽和の環において、窒素は、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルの場合のように)、NH(ピロリジニルの場合のように)、または
+NR(N置換されたピロリジニルの場合のように)であってよい。
【0045】
複素環式環は、安定した構造を生じる任意のヘテロ原子または炭素原子において、そのペンダント基に結合することができ、この環原子のいずれかは、場合によって置換されていることができる。このような飽和もしくは部分的に不飽和の複素環のラジカルの例として、制限なしで、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニルおよびキヌクリジニルが挙げられる。「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環基」、「複素環の部分」および「複素環ラジカル」という用語は、交換可能に本明細書中で使用され、ヘテロシクリル環が、結合のラジカルまたは点がヘテロシクリル環上にある1つまたは複数のアリール環、ヘテロアリール環、または脂環式の環、例えばインドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリイジニルまたはテトラヒドロキノリニルなどに縮合している基も含む。ヘテロシクリル基は、単環式または二環式であってよい。「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、ヘテロシクリルで置換されたアルキル基を指し、この中で、アルキルおよびヘテロシクリルの部分は、独立して、場合によって置換されている。
【0046】
「アシル」という用語は、本明細書で使用する場合、式−C(O)R(式中、Rは、水素であるか、または場合によって置換している脂肪族、アリール、または複素環の基である)を有する基を指す。
【0047】
本明細書で使用する場合、「部分的に不飽和である」という用語は、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む環部分を指す。「部分的に不飽和である」という用語は、複数の不飽和部位を有する環を包含することを意図するが、本明細書中で定義されたアリールまたはヘテロアリール部分を含むことを意図しない。
【0048】
当業者であれば、本明細書中に記載されている合成の方法は、様々な保護基を利用することを理解されよう。「保護基」という用語は、本明細書で使用する場合、ある特定の官能基部分、例えば、O、SまたはNが遮蔽され、または遮断されて、必要に応じて、多官能基化合物の別の反応部位で反応を選択的に行うことが可能となることを意味する。好ましい実施形態では、保護基が好収率で選択的に反応することによって、計画された反応に対して安定性のある、保護された基剤が得られ、保護基は、他の官能基を攻撃しない、容易に入手可能な、好ましくは無毒性の試薬で選択的に除去可能であることが好ましく、保護基は、分離可能な誘導体を形成し(より好ましくは、新しい不斉中心の生成なしで)、保護基は、最小の追加の官能性を有することによって、追加の反応部位を回避することが好ましい。本明細書中で詳しく記述されているように、酸素、硫黄、窒素および炭素保護基を利用し得る。ヒドロキシル保護基の非限定的な例としてメチル、メトキシルメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t−ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p−メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4−メトキシフェノキシ)メチル(p−AOM)、ガヤコールメチル(GUM)、t−ブトキシメチル、4−ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3−ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−メトキシシクロヘキシル、4−メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル、4−メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S−ジオキシド、1−[(2−クロロ−4−メチル)フェニル]−4−メトキシピペリジン−4−イル(CTMP)、1,4−ジオキサン−2−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−トリメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イル、1−エトキシエチル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、2−(フェニルセレニル)エチル、t−ブチル、アリル、p−クロロフェニル、p−メトキシフェニル、2,4−ジニトロフェニル、ベンジル、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、p−フェニルベンジル、2−ピコリル、4−ピコリル、3−メチル−2−ピコリルN−オキシド、ジフェニルメチル、p,p’−ジニトロベンズヒドリル、5−ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、p−メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p−メトキシフェニル)メチル、4−(4’−ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4’’−トリス(4,5−ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4’,4’’−トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4’,4’’−トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3−(イミダゾール−1−イル)ビス(4’,4’’−ジメトキシフェニル)メチル、1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−1’−ピレニルメチル、9−アントリル、9−(9−フェニル)キサンテニル、9−(9−フェニル−10−オキソ)アントリル、1,3−ベンゾジチオラン−2−イル、ベンゾイソチアゾリルS,S−ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ−p−キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t−ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ホルメート、ベンゾイルホルメート、アセテート、クロロアセテート、ジクロロアセテート、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテート、フェノキシアセテート、p−クロロフェノキシアセテート、3−フェニルプロピオネート、4−オキソペンタノエート(レブリネート)、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノエート(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロエート、アダマントエート、クロトネート、4−メトキシクロトネート、ベンゾエート、p−フェニルベンゾエート、2,4,6−トリメチルベンゾエート(メシトエート)、アルキルメチルカルボネート、9−フルオレニルメチルカルボネート(Fmoc)、アルキルエチルカルボネート、アルキル2,2,2−トリクロロエチルカルボネート(Troc)、2−(トリメチルシリル)エチルカルボネート(TMSEC)、2−(フェニルスルホニル)エチルカルボネート(Psec)、2−(トリフェニルホスホニオ)エチルカルボネート(Peoc)、アルキルイソブチルカルボネート、アルキルビニルカルボネートアルキルアリルカルボネート、アルキルp−ニトロフェニルカルボネート、アルキルベンジルカルボネート、アルキルp−メトキシベンジルカルボネート、アルキル3,4−ジメトキシベンジルカルボネート、アルキルo−ニトロベンジルカルボネート、アルキルp−ニトロベンジルカルボネート、アルキルS−ベンジルチオカルボネート、4−エトキシ−1−ナフチルカルボネート、メチルジチオカルボネート、2−ヨードベンゾエート、4−アジドブチレート、4−ニトロ−4−メチルペンタノエート、o−(ジブロモメチル)ベンゾエート、2−ホルミルベンゼンスルホネート、2−(メチルチオメトキシ)エチル、4−(メチルチオメトキシ)ブチレート、2−(メチルチオメトキシメチル)ベンゾエート、2,6−ジクロロ−4−メチルフェノキシアセテート、2,6−ジクロロ−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシアセテート、2,4−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノキシアセテート、クロロジフェニルアセテート、イソブチレート、モノスクシノエート、(E)−2−メチル−2−ブテノエート、o−(メトキシカルボニル)ベンゾエート、α−ナフトエート、ニトレート、アルキルN,N,N’,N’−テトラメチルホスホロジアミデート、アルキルN−フェニルカルバメート、ボレート、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4−ジニトロフェニルスルフェネート、スルフェート、メタンスルホネート(メシレート)、ベンジルスルホネート、およびトシレート(Ts)が挙げられる。1,2−または1,3−ジオールを保護するための保護基として、メチレンアセタール、エチリデンアセタール、1−t−ブチルエチリデンケタール、1−フェニルエチリデンケタール、(4−メトキシフェニル)エチリデンアセタール、2,2,2−トリクロロエチリデンアセタール、アセトニド、シクロペンチリデンケタール、シクロヘキシリデンケタール、シクロヘプチリデンケタール、ベンジリデンアセタール、p−メトキシベンジリデンアセタール、2,4−ジメトキシベンジリデンケタール、3,4−ジメトキシベンジリデンアセタール、2−ニトロベンジリデンアセタール、メトキシメチレンアセタール、エトキシメチレンアセタール、ジメトキシメチレンオルトエステル、1−メトキシエチリデンオルトエステル、1−エトキシエチルイジンオルトエステル、1,2−ジメトキシエチリデンオルトエステル,α−メトキシベンジリデンオルトエステル、1−(N,N−ジメチルアミノ)エチリデン誘導体、α−(N,N’−ジメチルアミノ)ベンジリデン誘導体、2−オキサシクロペンチリデンオルトエステル、ジ−t−ブチルシリレン基(DTBS)、1,3−(1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサニリデン)誘導体(TIPDS)、テトラ−t−ブトキシジシロキサン−1,3−ジイリデン誘導体(TBDS)、環状カルボネート、環状ボロネート、エチルボロネート、およびフェニルボロネートが挙げられる。アミノ保護基として、メチルカルバメート、エチルカルバメート、9−フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、9−(2−スルホ)フルオレニルメチルカルバメート、9−(2,7−ジブロモ)フルオロエニルメチルカルバメート、2,7−ジ−t−ブチル−[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒドロチオキサンチル)]メチルカルバメート(DBD−Tmoc)、4−メトキシフェナシルカルバメート(Phenoc)、2,2,2−トリクロロエチルカルバメート(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカルバメート(Teoc)、2−フェニルエチルカルバメート(hZ)、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルカルバメート(Adpoc)、1,1−ジメチル−2−ハロエチルカルバメート、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチルカルバメート(DB−t−BOC)、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルカルバメート(TCBOC)、1−メチル−1−(4−ビフェニリル)エチルカルバメート(Bpoc)、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−1−メチルエチルカルバメート(t−Bumeoc)、2−(2’−および4’−ピリジル)エチルカルバメート(Pyoc)、2−(N,N−ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバメート、t−ブチルカルバメート(BOC)、1−アダマンチルカルバメート(Adoc)、ビニルカルバメート(Voc)、アリルカルバメート(Alloc)、1−イソプロピルアリルカルバメート(Ipaoc)、シンナミルカルバメート(Coc)、4−ニトロシンナミルカルバメート(Noc)、8−キノリルカルバメート、N−ヒドロキシピペリジニルカルバメート、アルキルジチオカルバメート、ベンジルカルバメート(Cbz)、p−メトキシベンジルカルバメート(Moz)、p−ニトベンジルカルバメート、p−ブロモベンジルカルバメート、p−クロロベンジルカルバメート、2,4−ジクロロベンジルカルバメート、4−メチルスルフィニルベンジルカルバメート(Msz)、9−アントリルメチルカルバメート、ジフェニルメチルカルバメート、2−メチルチオエチルカルバメート、2−メチルスルホニルエチルカルバメート、2−(p−トルエンスルホニル)エチルカルバメート、[2−(1,3−ジチアニル)]メチルカルバメート(Dmoc)、4−メチルチオフェニルカルバメート(Mtpc)、2,4−ジメチルチオフェニルカルバメート(Bmpc)、2−ホスホニオエチルカルバメート(Peoc)、2−トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバメート(Ppoc)、1,1−ジメチル−2−シアノエチルカルバメート、m−クロロ−p−アシルオキシベンジルカルバメート、p−(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバメート、5−ベンゾイソオキサゾリルメチルカルバメート、2−(トリフルオロメチル)−6−クロモニルメチルカルバメート(Tcroc)、m−ニトロフェニルカルバメート、3,5−ジメトキシベンジルカルバメート、o−ニトロベンジルカルバメート、3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルカルバメート、フェニル(o−ニトロフェニル)メチルカルバメート、フェノチアジニル−(10)−カルボニル誘導体、N’−p−トルエンスルホニルアミノカルボニル誘導体、N’−フェニルアミノチオカルボニル誘導体、t−アミルカルバメート、S−ベンジルチオカルバメート、p−シアノベンジルカルバメート、シクロブチルカルバメート、シクロヘキシルカルバメート、シクロペンチルカルバメート、シクロプロピルメチルカルバメート
、p−デシルオキシベンジルカルバメート、2,2−ジメトキシカルボニルビニルカルバメート、o−(N,N−ジメチルカルボキサミド)ベンジルカルバメート、1,1−ジメチル−3−(N,N−ジメチルカルボキサミド)プロピルカルバメート、1,1−ジメチルプロピニルカルバメート、ジ(2−ピリジル)メチルカルバメート、2−フラニルメチルカルバメート、2−ヨードエチルカルバメート、イソボリンルカルバメート、イソブチルカルバメート、イソニコチニルカルバメート、p−(p’−メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバメート、1−メチルシクロブチルカルバメート、1−メチルシクロヘキシルカルバメート、1−メチル−1−シクロプロピルメチルカルバメート、1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)エチルカルバメート、1−メチル−1−(p−フェニルアゾフェニル)エチルカルバメート、1−メチル−1−フェニルエチルカルバメート、1−メチル−1−(4−ピリジル)エチルカルバメート、フェニルカルバメート、p−(フェニルアゾ)ベンジルカルバメート、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルカルバメート、4−(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバメート、2,4,6−トリメチルベンジルカルバメート、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3−フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3−ピリジルカルボキサミド、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p−フェニルベンズアミド、o−ニトフェニルアセトアミド、o−ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N’−ジチオベンジルオキシカルボニルアミノ)アセトアミド、3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3−(o−ニトロフェニル)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4−クロロブタンアミド、3−メチル−3−ニトロブタンアミド、o−ニトロシンナミド、N−アセチルメチオニン誘導体、o−ニトロベンズアミド、o−(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミド、4,5−ジフェニル−3−オキサゾリン−2−オン、N−フタルイミド、N−ジチアスクシンイミド(Dts)、N−2,3−ジフェニルマレイミド、N−2,5−ジメチルピロール、N−1,1,4,4−テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加体(STABASE)、5−置換1,3−ジメチル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、5−置換1,3−ジベンジル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、1−置換3,5−ジニトロ−4−ピリドン、N−メチルアミン、N−アリルアミン、N−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N−3−アセトキシプロピルアミン、N−(1−イソプロピル−4−ニトロ−2−オキソ−3−ピロオリン−3−イル)アミン、四級アンモニウム塩、N−ベンジルアミン、N−ジ(4−メトキシフェニル)メチルアミン、N−5−ジベンゾスベリルアミン、N−トリフェニルメチルアミン(Tr)、N−[(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N−9−フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N−2,7−ジクロロ−9−フルオレニルメチレンアミン、N−フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N−2−ピコリルアミノN’−オキシド、N−1,1−ジメチルチオメチレンアミン、N−ベンジリデンアミン、N−p−メトキシベンジリデンアミン、N−ジフェニルメチレンアミン、N−[(2−ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N−(N’,N’−ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N’−イソプロピリデンジアミン、N−p−ニトロベンジリデンアミン、N−サリチリデンアミン、N−5−クロロサリチリデンアミン、N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N−シクロヘキシリデンアミン、N−(5,5−ジメチル−3−オキソ−1−シクロヘキセニル)アミン、N−ボラン誘導体、N−ジフェニルボロン酸誘導体、N−[フェニル(ペンタカルボニルクロム−またはタングステン)カルボニル]アミン、N−銅キレート、N−亜鉛キレート、N−ニトロアミン、N−ニトロソアミン、アミンN−オキシド、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホルアミデート、ジベンジルホスホルアミデート、ジフェニルホスホルアミデート、ベンゼンスルフェンアミド、o−ニトロベンゼンスルフェンアミド(Nps)、2,4−ジニトロベンゼンスルフェンアミド、ペンタクロロベンゼンスルフェンアミド、2−ニトロ−4−メトキシベンゼンスルフェンアミド、トリフェニルメチルスルフェンアミド、3−ニトロピリジンスルフェンアミド(Npys)、p−トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6,−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6−ジメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6−テトラメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6−ジメトキシ−4−メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β−トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9−アントラセンスルホンアミド、4−(4’,8’−ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド,およびフェナシルスルホンアミドが挙げられる。代表的な保護基は、本明細書中で詳しく記述されているが、本発明は、これらの保護基に限定されることを意図せずに、むしろ、様々な追加の同等の保護基が、上記基準を用いて容易に特定でき、本発明の方法において利用できることを理解されたい。さらに、その全体が本明細書に参照により組み込まれているProtecting Groups in Organic Synthesis、 T. W. Greene and P. G. M. Wuts、第3版、John Wiley & Sons、1999年に、様々な保護基が記載されている。
【0049】
置換基が本明細書中に記載されている場合、「ラジカル」または「場合によって置換されているラジカル」という用語が使用されることもある。この文脈において、「ラジカル」とは、置換基が結合している構造への結合に利用可能な位置を有する部分または官能基を意味する。置換基が置換基というよりもむしろ独立した中性の分子である場合、一般的に結合点は、水素原子を保持することになる。したがって、「ラジカル」または「場合によって置換されているラジカル」という用語は、この文脈において、「基」または「場合によって置換されている基」と置き換えることができる。
【0050】
本明細書中に記載されているように、本発明の化合物は、「場合によって置換されている」部分を含有することができる。一般的に、「置換されている」という用語は、「場合によって」という用語が前に付いているかいないかにかかわらず、指定した部分の1つまたは複数の水素が適切な置換基で置き換えられていることを意味する。特に指定しない限り、「場合によって置換されている基」または「場合によって置換されているラジカル」は、基の置換可能な各位置で適切な置換基を有することができ、任意の所与の構造の、2つ以上の位置が、特定された基から選択される2つ以上の置換基で置換されていてもよい場合、置換基は、すべての位置で、同一であるか、異なるかのいずれかであってよい。本発明で想定される置換基の組合せは、安定した、または化学的に実現可能な化合物を形成することになるものが好ましい。「安定した」という用語は、本明細書で使用する場合、これらの生成、検出、さらに特定の実施形態では、これらの回収、精製、ならびに本明細書中に開示されている1つまたは複数の目的のための使用を可能とする条件に曝された場合、実質的に変質しない化合物を指す。
【0051】
本明細書中のいくつかの化学構造において、置換基が、描写された分子の環内の結合と交差する結合に付加していることが示されている。この慣習は、1つまたは複数の置換基が、任意の利用可能な位置で環に付加し得る(通常、親構造の水素原子の代わりに)ことを示している。このように置換された環の原子が、2つの置換可能な位置を有する場合、2つの基は、同じ環原子上に存在していてもよい。特に指定しない限り、2つ以上の置換基が存在する場合、各置換基は、もう一方から独立して定義され、それぞれ異なる構造を有し得る。環の結合と交差していることが示された置換基が−Rである場合、この置換基は、先行する段落において記載の通り、環が「場合によって置換されている」と述べられているかのごとく、同じ意味を有する。
【0052】
「場合によって置換されている」基の置換可能な炭素原子上の適切な一価の置換基は、独立して、ハロゲン;−(CH
2)
0〜4R°;−(CH
2)
0〜4OR°;−O−(CH
2)
0〜4C(O)OR°;−(CH
2)
0〜4CH(OR°)
2;−(CH
2)
0〜4SR°;R°で置換されていてもよい−(CH
2)
0〜4Ph;R°で置換されていてもよい−(CH
2)
0〜4O(CH
2)
0〜1Ph;R°で置換されていてもよい−CH=CHPh;−NO
2;−CN;−N
3;−(CH
2)
0−4N(R°)
2;−(CH
2)
0−4N(R°)C(O)R°;−N(R°)C(S)R°;−(CH
2)
0−4N(R°)C(O)NR°
2;−N(R°)C(S)NR°
2;−(CH
2)
0−4N(R°)C(O)OR°;−N(R°)N(R°)C(O)R°;−N(R°)N(R°)C(O)NR°
2;−N(R°)N(R°)C(O)OR°;−(CH
2)
0−4C(O)R°;−C(S)R°;−(CH
2)
0−4C(O)OR°;−(CH
2)
0−4C(O)N(R°)
2;−(CH
2)
0−4C(O)SR°;−(CH
2)
0−4C(O)OSiR°
3;−(CH
2)
0−4OC(O)R°;−OC(O)(CH
2)
0−4SR−,SC(S)SR°;−(CH
2)
0−4SC(O)R°;−(CH
2)
0−4C(O)NR°
2;−C(S)NR°
2;−C(S)SR°;−SC(S)SR°,−(CH
2)
0−4OC(O)NR°
2;−C(O)N(OR°)R°;−C(O)C(O)R°;−C(O)CH
2C(O)R°;−C(NOR°)R°;−(CH
2)
0−4SSR°;−(CH
2)
0−4S(O)
2R°;−(CH
2)
0−4S(O)
2OR°;−(CH
2)
0−4OS(O)
2R°;−S(O)
2NR°
2;−(CH
2)
0−4S(O)R°;−N(R°)S(O)
2NR°
2;−N(R°)S(O)
2R°;−N(OR°)R°;−C(NH)NR°
2;−P(O)
2R°;−P(O)R°
2;−OP(O)R°
2;−OP(O)(OR°)
2;SiR°
3;−(C
1−4直鎖もしくは分枝のアルキレン)O−N(R°)
2;または−(C
1−4直鎖もしくは分枝のアルキレン)C(O)O−N(R°)
2であり、これらの中で、各R°は、以下に定義された通り置換されていてもよく、独立して、水素、C
1〜8脂肪族、−CH
2Ph、−O(CH
2)
0〜1Ph、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、0〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の飽和、部分的に不飽和もしくはアリール環であり、または、上記の定義にかかわらず、独立して出現する2つのR°が、介在する原子(複数可)と一緒になって、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、0〜4個のヘテロ原子(以下に定義された通り置換されていてもよい)を有する、3から12員の飽和、部分的に不飽和もしくはアリールの単環式もしくは多環式の環を形成する。
【0053】
R°上の適切な一価の置換基(または独立して出現する2つのR°が介在する原子と一緒になることによって形成された環)は、独立して、ハロゲン、−(CH
2)
0−2R
●、−(ハロR
●)、−(CH
2)
0−2OH、−(CH
2)
0−2OR
●、−(CH
2)
0−2CH(OR
●)
2;−O(ハロR
●)、−CN、−N
3、−(CH
2)
0−2C(O)R
●、−(CH
2)
0−2C(O)OH、−(CH
2)
0−2C(O)OR
●、−(CH
2)
0−4C(O)N(R°)
2;−(CH
2)
0−2SR
●、−(CH
2)
0−2SH、−(CH
2)
0−2NH
2、−(CH
2)
0−2NHR
●、−(CH
2)
0−2NR
●2、−NO
2、−SiR
●3、−OSiR
●3、−C(O)SR
●、−(C
1−4直鎖もしくは分枝のアルキレン)C(O)OR
●、または−SSR
●(式中、各R
●は、非置換であるか、または「ハロ」が前に付いている場合、1つまたは複数のハロゲンのみで置換されており、独立して、C
1〜4脂肪族、−CH
2Ph、−O(CH
2)
0〜1Ph、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の飽和、部分的に不飽和もしくはアリールの環から選択される)である。R°の飽和した炭素原子上の適切な二価の置換基は、=Oおよび=Sを含む。
【0054】
「場合によって置換されている」基の飽和した炭素原子上の適切な二価の置換基として、=O、=S、=NNR
*2、=NNHC(O)R
*、=NNHC(O)OR
*、=NNHS(O)
2R
*、=NR
*、=NOR
*、−O(C(R
*2))
2〜3O−、または−S(C(R
*2))
2〜3S−(式中、R
*は、それぞれ独立して出現する場合、水素、以下に定義された通り置換されていてもよいC
1〜6脂肪族、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、非置換の5から6員の飽和、部分的に不飽和もしくはアリール環から選択される)が挙げられる。「場合によって置換されている」基の近接する置換可能な炭素に結合している適切な二価の置換基として、−O(CR
*2)
2〜3O−(式中、R
*は、それぞれ独立して出現する場合、水素、以下に定義された通りに置換されていてもよいC
1〜6脂肪族、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、非置換の5から6員の飽和、部分的に不飽和もしくはアリールの環から選択される)が挙げられる。
【0055】
R
*の脂肪族基上の適切な置換基として、ハロゲン、−R
●、−(ハロR
●)、−OH、−OR
●、−O(ハロR
●)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR
●、−NH
2、−NHR
●、−NR
●2または−NO
2(式中、各R
●は、非置換であるか、または、「ハロ」が前に付いている場合、1つまたは複数のハロゲンのみで置換されており、独立して、C
1〜4脂肪族、−CH
2Ph、−O(CH
2)
0〜1Ph、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の飽和、部分的に不飽和もしくはアリールの環である)が挙げられる。
【0056】
「場合によって置換されている」基の置換可能な窒素上の適切な置換基として、−R
†、−NR
†2、−C(O)R
†、−C(O)OR
†、−C(O)C(O)R
†、−C(O)CH
2C(O)R
†、−S(O)
2R
†、−S(O)
2NR
†2、−C(S)NR
†2、−C(NH)NR
†2、または−N(R
†)S(O)
2R
†(式中、各R
†は、独立して、水素、以下に定義された通り置換されていてもよいC
1〜6脂肪族、非置換の−OPh、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、非置換の5から6員の飽和、部分的に不飽和もしくはアリールの環であるか、または、上記の定義にかかわらず、2つの独立して出現するR
†が、介在する原子(複数可)と一緒になって、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、0〜4個のヘテロ原子を有する、3から12員の飽和、部分的に不飽和もしくはアリールの単環式もしくは二環式の環を形成する)が挙げられる。置換可能な窒素が、3つのR
†置換基によって置換されることによって、電荷を帯びたアンモニウム部分−N
+(R
†)
3(式中、アンモニウム部分は、適切な対イオンと共にさらに錯体を形成する)を得ることができる。
【0057】
R
†の脂肪族基上の適切な置換基は、独立して、ハロゲン、−R
●、−(ハロR
●)、−OH、−OR
●、−O(ハロR
●)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR
●、−NH
2、−NHR
●、−NR
●2、または−NO
2(式中、各R
●は、非置換であるか、または、「ハロ」が前に付いている場合、1つもしくは複数のハロゲンのみで置換されており、独立して、C
1〜4脂肪族、−CH
2Ph、−O(CH
2)
0〜1Ph、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の飽和、部分的に不飽和もしくはアリール環である)である。
【0058】
本明細書で使用する場合、「触媒」という用語は、それ自体は、消費されず、または永久的化学変化の対象とはならない一方で、その存在により、化学反応の速度および/または程度を増加させる物質を指す。
【0059】
本明細書で使用する場合、「多座」という用語は、単一の金属中心に配位することができる複数の部位を有する配位子を指す。
【0060】
本明細書で使用する場合、「活性化部分」という用語は、1つまたは複数の活性化官能基を含む部分を指す。特定の実施形態では、活性化部分は、金属錯体の触媒活性を改善する。一部の実施形態では、そのような改善した触媒活性は、活性化部分のない金属錯体と比較して、出発物質のより高い変換を特徴とする。一部の実施形態では、そのような改善した触媒活性は、活性化部分のない金属錯体と比較して、出発物質のより高い変換率を特徴とする。一部の実施形態では、そのような改善した触媒活性は、活性化部分のない金属錯体と比較して、生成物のより高い収率を特徴とする。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
構造:
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Mは、金属原子であり、
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
は、多座配位子を含み、
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
は、前記多座配位子につながった1つまたは複数の活性化部分を表し、
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
は、リンカー部分を表し、mは、リンカー部分上に存在するZ基の数を表し、1から4の間の整数(1と4も含む)であり、各(Z)は、
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2およびR
3は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つ以上のR
1、R
2およびR
3基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
4’は、水素、ヒドロキシル、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族であり、
R
5は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、R
5基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
7は、出現するたびに、独立して、水素、ヒドロキシル保護基であるか、またはC
1〜20アシル;C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、R
7基は、R
5基と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
7’は、出現するたびに、独立して、水素、ヒドロキシル保護基であるか、またはC
1〜20アシル;C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つのR
7’基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、R
7’基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
8、R
9およびR
10は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
任意の2つ以上のR
8、R
9およびR
10基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
11は、出現するたびに、独立して、ハロゲン、−NO
2、−CN、−SR
y、−S(O)R
y、−S(O)
2R
y、−NR
yC(O)R
y、−OC(O)R
y、−CO
2R
y、−NCO、−N
3、−OR
7、−OC(O)N(R
y)
2、−N(R
y)
2、−NR
yC(O)R
y、−NR
yC(O)OR
y;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルからなる群から選択され、R
yは、出現するたびに、独立して、水素、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族基、および場合によって置換されているアリール基からなる群から選択され、2つ以上の隣接するR
11基は、一緒になって、0〜4個のヘテロ原子を含有する、場合によって置換されている飽和、部分的に不飽和、または芳香族の5から12員の環を形成することができ、
Xは、アニオンであり、
環Aは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0〜4個の追加のヘテロ原子を有する、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基であり、
ただし、
Zが、
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、環Aは、イミダゾール、オキサゾールおよびチアゾールではなく、
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
が、
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
が、−CH
2−である場合、Zは、
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
ではない)からなる群から独立して選択される活性化官能基である)
を有する重合触媒を用いて、エポキシドと二酸化炭素とを接触させるステップを含む方法。
(項目2)
Mが、Cr、Mn、V、Fe、Co、Mo、W、Ru、AlおよびNiからなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目3)
Mが、Co、AlおよびCrからなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目4)
Mが、Coである、項目1に記載の方法。
(項目5)
Mが、Crである、項目1に記載の方法。
(項目6)
Mが、Alである、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
の部分が、少なくとも1個の炭素原子を含む1〜30個の原子と、場合によって、N、O、S、Si、BおよびPからなる群から選択される1つまたは複数の原子とを含有する、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
の部分が、C
2〜30脂肪族基であり、1つまたは複数のメチレン単位は、場合によっておよび独立して、−NR
y−、−N(R
y)C(O)−、−C(O)N(R
y)−、−O−、−C(O)−、−OC(O)−、−C(O)O、−S−、−Si(R
y)
2−、−SO−、−SO
2−、−C(=S)−、−C(=NR
y)−、または−N=N−で置き換えられており、R
yは、出現するたびに、独立して、−Hであるか、またはC
1〜6脂肪族、3から7員の複素環、フェニルおよび8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
の部分が、
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
S=0〜6であり、t=1〜4であり、
*は、前記配位子への結合部位を表し、各#は、活性化官能基の結合部位を表す)からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
の部分が、四座配位子を含む、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
の部分が、2つの二座配位子を含む、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記四座配位子が、サレン誘導体、サラン配位子の誘導体、ビス−2−ヒドロキシベンズアミド誘導体、Trost配位子の誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラベンゾポルフィリン配位子の誘導体、コロール配位子の誘導体、フタロシアニネート誘導体、およびジベンゾテトラメチルテトラアザ[14]アヌレン(tmtaa)誘導体からなる群から選択される、項目10に記載の方法。
(項目13)
前記四座配位子が、
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
R
2aおよびR
2a’は、独立して
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素、−OR、−NR
2、−SR、−CN、−NO
2、−SO
2R、−SOR、−SO
2NR
2;−CNO、−NRSO
2R、−NCO、−N
3、−SiR
3であるか;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
R
1a、R
1a’、R
3aおよびR
3a’は、独立して、
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、[R
2a’およびR
3a’]、[R
2aおよびR
3a]、[R
1aおよびR
2a]ならびに[R
1a’およびR
2a’]のうちのいずれかは、場合によって、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の環を形成してもよく、この環は、1つまたは複数のR
d基で置換されていてもよく、
R
dは、出現するたびに、独立して、
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素、ハロゲン、−OR、−NR
2、−SR、−CN、−NO
2、−SO
2R、−SOR、−SO
2NR
2;−CNO、−NRSO
2R、−NCO、−N
3、−SiR
3であるか;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つ以上のR
d基が、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
4bは、
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
R
cは、出現するたびに、独立して
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素、ハロゲン、−OR、−NR
2、−SR、−CN、−NO
2、−SO
2R、−SOR、−SO
2NR
2;−CNO、−NRSO
2R、−NCO、−N
3、−SiR
3であるか;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つ以上のR
c基が、これらが結合している炭素原子および任意の介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成してもよく、2つのR
c基が同じ炭素原子に結合している場合、これらの基は、これらが結合している炭素原子と共に、場合によって一緒になって、3から8員のスピロ環式環、カルボニル、オキシム、ヒドラゾンおよびイミンからなる群から選択される、場合によって置換されている部分を形成してもよく、
Rは、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはアシル;C
1〜6脂肪族;C
1〜6ヘテロ脂肪族;カルバモイル;アリールアルキル;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環;酸素保護基;および窒素保護基からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、同じ窒素原子上の2つのR基は、場合によって、一緒になって、場合によって置換されている3から7員の環を形成することができ、
Xは、エポキシドの開環が可能な求核剤であり、
Yは、−NR−、−N(R)C(O)−、−C(O)NR−、−O−、−C(O)−、−OC(O)−、−C(O)O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−SiR
2−、−C(=S)−、−C(=NR)−、または−N=N−;ポリエーテル;C
3からC
8置換もしくは非置換の炭素環;およびC
1からC
8置換もしくは非置換の複素環からなる群から選択される二価のリンカーであり、
m’は、0または1から6の整数(1と6も含む)であり、
m’は、0または1から4の整数(1と4も含む)であり、
qは、0または1から4の整数(1と4も含む)であり、
xは、0、1または2である)からなる群から選択される)
からなる群から選択される、項目10に記載の方法。
(項目14)
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
が、
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
を含む、項目13に記載の方法。
(項目15)
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
が、
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
を含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記重合触媒が、
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7aおよびR
7a’は、それぞれ独立して、
【化228】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素、ハロゲン、−OR、−NR
2、−SR、−CN、−NO
2、−SO
2R、−SOR、−SO
2NR
2;−CNO、−NRSO
2R、−NCO、−N
3、−SiR
3であるか;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、[R
1およびR
4a]、[R
1’およびR
4a’]ならびに任意の2つ以上の隣接するR
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7aおよびR
7a’基は、場合によって、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
nは、0または1から8の整数(1と8も含む)であり、
pは、0または1から4の整数(1と4も含む)であり、
この中で、少なくとも置換基は、
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
の基である)
を含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記重合触媒が、
【化230】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目15に記載の方法。
(項目18)
前記重合触媒が、
【化231】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目19)
各R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7aおよびR
7a’が、独立して、−H、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族、場合によって置換されているフェニルおよび場合によって置換されている8から10員のアリールからなる群から選択される、項目18に記載の方法。
(項目20)
各R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’が、−Hである、項目18に記載の方法。(項目21)
各R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’が−Hであり、各R
5a、R
5a’、R
7aおよびR
7a’が、独立して、−H、または場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である、項目18に記載の方法。
(項目22)
前記重合触媒が、
【化232】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目23)
各R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7aおよびR
7a’が、独立して、−H、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族、場合によって置換されているフェニルおよび場合によって置換されている8から10員のアリールからなる群から選択される、項目22に記載の方法。
(項目24)
各R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’が、−Hである、項目22に記載の方法。(項目25)
各R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’が−Hであり、各R
5a、R
5a’、R
7aおよびR
7a’が、独立して、−H、または場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である、項目22に記載の方法。
(項目26)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目27)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化234】
[この文献は図面を表示できません]
【化235】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目28)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目29)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目30)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目31)
1つまたは複数のZ基が、独立して、アミン、ホスフィン、グアニジン、ビス−グアニジン、アミジンおよび窒素含有複素環からなる群から選択される中性の官能基である、項目26から30のいずれかに記載の方法。
(項目32)
1つまたは複数のZ基が、
【化242-1】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から独立して選択される、カチオン性の部分である、項目26から30のいずれかに記載の方法。
(項目33)
各リンカー部分
【化242-2】
[この文献は図面を表示できません]
が、独立して、
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、s=0〜6であり、t=1〜4である)
からなる群から選択される、項目26から33のいずれかに記載の方法。
(項目34)
Mが、コバルト、アルミニウムおよびクロムからなる群から選択される、項目26から33のいずれかに記載の方法。
(項目35)
Mが、コバルトおよびクロムからなる群から選択される、項目26から33のいずれかに記載の方法。
(項目36)
Mが、コバルトである、項目26から33のいずれかに記載の方法。
(項目37)
Xが、塩素、臭素、場合によって置換されているC
1〜12カルボキシレート、アジド、場合によって置換されているフェノキシド、スルホネート塩、およびこれらのうちの任意の2つ以上の組合せからなる群から選択される、項目26から36のいずれかに記載の方法。
(項目38)
Xが、クロリド、アセテート、トリフルオロアセテート、アジド、ペンタフルオロベンゾエートおよびニトロフェノレートからなる群から選択される、項目26から36のいずれかに記載の方法。
(項目39)
前記重合触媒が、表1から選択される、項目1に記載の方法。
(項目40)
前記重合触媒が、全部で1から8つのZ基を含有する、項目1に記載の方法。
(項目41)
前記重合触媒が、全部で1から6つのZ基を含有する、項目1に記載の方法。
(項目42)
前記重合触媒が、全部で1から4つのZ基を含有する、項目1に記載の方法。
(項目43)
前記重合触媒が、全部で2つのZ基を含有する、項目1に記載の方法。
(項目44)
前記重合触媒が、全部で4つのZ基を含有する、項目1に記載の方法。
(項目45)
少なくとも1つのZ基が、
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目46)
少なくとも1つのZ基が、
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目1に記載の方法。
(項目47)
R
1およびR
2が、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である、項目46に記載の方法。
(項目48)
R
1およびR
2が、場合によって置換されているC
1〜10脂肪族である、項目46に記載の方法。
(項目49)
R
1およびR
2が、一緒になって、追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている環を形成する、項目46に記載の方法。
(項目50)
少なくとも1つのZ基が、
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目51)
少なくとも1つのZ基が、
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目52)
R
1およびR
2が、−Hまたは場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である、項目51に記載の方法。
(項目53)
R
1およびR
2が、−Hまたは場合によって置換されているC
1〜10脂肪族である、
項目51に記載の方法。
(項目54)
R
5が、−Hまたは場合によって置換されているC
1〜10脂肪族である、項目51に記載の方法。
(項目55)
2つ以上のR
1、R
2およびR
5が、一緒になって、追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている環を形成する、項目51に記載の方法。
(項目56)
少なくとも1つのZ基が、
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目57)
少なくとも1つのZ基が、
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目58)
R
1、R
1’、R
1’’、R
2、R
2’およびR
3が、独立して、−Hまたは場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である、項目57に記載の方法。
(項目59)
R
1、R
1’、R
1’’、R
2、R
2’およびR
3が、独立して、−Hまたは場合によって置換されているC
1〜10脂肪族である、項目57に記載の方法。
(項目60)
2つ以上のR
1、R
1’、R
1’’、R
2、R
2’およびR
3が、一緒になって、追加のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する、項目57に記載の方法。
(項目61)
少なくとも1つのZ基が、
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目62)
少なくとも1つのZ基が、
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目1に記載の方法。
(項目63)
R
1、R
1’、R
1’’、R
2およびR
2’が、独立して、−Hまたは場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である、項目62に記載の方法。
(項目64)
R
1、R
1’、R
1’’、R
2およびR
2’が、独立して、−Hまたは場合によって置換されているC
1〜10脂肪族である、項目62に記載の方法。
(項目65)
2つ以上のR
1、R
1’、R
1’’、R
2およびR
2’が、一緒になって、追加のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する、項目62に記載の方法。
(項目66)
少なくとも1つのZ基が、
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目67)
少なくとも1つのZ基が、
【化253】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目68)
前記エポキシドが、式:
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
a’は、水素であるか、またはC
1〜30脂肪族;C
1〜30ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
各R
b’、R
c’およびR
d’は、独立して、水素であるか、またはC
1〜12脂肪族;C
1〜12ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
(R
a’およびR
c’)、(R
c’およびR
d’)、ならびに(R
a’およびR
b’)のいずれかは、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができる)
を有する、項目1に記載の方法。
(項目69)
形成されたポリマーが、
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される式を有する、項目68に記載の方法。
(項目70)
R
b’、R
c’およびR
d’が、それぞれ水素である、項目68に記載の方法。
(項目71)
R
a’が、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である、項目68に記載の方法。
(項目72)
前記エポキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、1,2オクテンオキシド、3−ビニルシクロヘキセンオキシド、エピクロロヒドリンおよびこれらのうちの任意の2つ以上の混合物からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目73)
前記エポキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、またはシクロヘキセンオキシドである、項目1に記載の方法。
(項目74)
前記エポキシドが、プロピレンオキシドである、項目1に記載の方法。
(項目75)
CO
2圧が、約50から800psiの間である、項目1に記載の方法。
(項目76)
触媒のエポキシドに対する比が、約1:1000から約1:100,000の間である、項目1に記載の方法。
(項目77)
所望のポリマー分子量が達成されるまで重合を進行させるステップと、重合反応をクエンチするステップと、ポリマーを単離するステップとをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目78)
構造:
【化256】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Mは、金属原子であり、
【化257】
[この文献は図面を表示できません]
は、多座配位子を含み、
【化258】
[この文献は図面を表示できません]
は、前記多座配位子につながった、1つまたは複数の活性化部分を表し、この中で、
【化259】
[この文献は図面を表示できません]
は、リンカー部分を表し、mは、リンカー部分上に存在するZ基の数を表し、1から4の間の整数(1と4も含む)であり、各(Z)は、
【化260】
[この文献は図面を表示できません]
【化261】
[この文献は図面を表示できません]
((式中、R
1、R
2およびR
3は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つ以上のR
1、R
2およびR
3基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
4’は、水素、ヒドロキシル、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族であり、R
5は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、R
5基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
7は、出現するたびに、独立して、水素、ヒドロキシル保護基であるか、またはC
1〜20アシル;C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、R
7基は、R
5基と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
7’は、出現するたびに、独立して、水素、ヒドロキシル保護基であるか、またはC
1〜20アシル;C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つのR
7’基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、R
7’基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
8、R
9およびR
10は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、任意の2つ以上のR
8、R
9およびR
10基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
11は、出現するたびに、独立して、ハロゲン、−NO
2、−CN、−SR
y、−S(O)R
y、−S(O)
2R
y、−NR
yC(O)R
y、−OC(O)R
y、−CO
2R
y、−NCO、−N
3、−OR
7、−OC(O)N(R
y)
2、−N(R
y)
2、−NR
yC(O)R
y、−NR
yC(O)OR
y;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルからなる群から選択され、R
yは、出現するたびに、独立して、水素、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族、および場合によって置換されているアリール基からなる群から選択され、2つ以上の隣接するR
11基は、一緒になって、0〜4個のヘテロ原子を含有する、場合によって置換されている飽和、部分的に不飽和、または芳香族の5から12員の環を形成することができ、
Xは、アニオンであり、
環Aは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0〜4個の追加のヘテロ原子を有する、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基であり、
ただし、
Zが、
【化262】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、
環Aは、イミダゾール、オキサゾールおよびチアゾールではなく、
【化263】
[この文献は図面を表示できません]
が、
【化264】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
【化265】
[この文献は図面を表示できません]
が、−CH
2−である場合、
Zは、
【化266】
[この文献は図面を表示できません]
ではない)
からなる群から独立して選択される活性化官能基である)
を有する重合触媒。
(項目79)
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
が、
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
を含む、項目78に記載の重合触媒。
(項目80)
【化269】
[この文献は図面を表示できません]
が、
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
を含む、項目79に記載の重合触媒。
(項目81)
【化271】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7a、およびR
7a’は、それぞれ独立して、
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素、ハロゲン、−OR、−NR
2、−SR、−CN、−NO
2、−SO
2R、−SOR、−SO
2NR
2;−CNO、−NRSO
2R、−NCO、−N
3、−SiR
3であるか;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、[R
1およびR
4a]、[R
1’およびR
4a’]ならびに任意の2つ以上の隣接するR
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7aおよびR
7a’基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
nは、0または1から8の整数(1と8も含む)であり、
pは、0または1から4の整数(1と4も含む)であり、
この中で、少なくとも置換基は、
【化273】
[この文献は図面を表示できません]
の基である)
からなる群から選択される構造を有する、項目80に記載の重合触媒。
(項目82)
【化274】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される構造を有する、項目80に記載の重合触媒。
(項目83)
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される構造を有する、項目82に記載の重合触媒。
(項目84)
各R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7aおよびR
7a’が、独立して、−H、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族、場合によって置換されているフェニル、および場合によって置換されている8から10員のアリールからなる群から選択される、項目83に記載の重合触媒。
(項目85)
各R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’が、−Hである、項目83に記載の重合触媒。
(項目86)
各R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’が−Hであり、各R
5a、R
5a’、R
7aおよびR
7a’が、独立して、−Hまたは場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である、項目83に記載の重合触媒。
(項目87)
【化276】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目83に記載の重合触媒。
(項目88)
各R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7aおよびR
7a’が、独立して、−H、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族、場合によって置換されているフェニル、および場合によって置換されている8から10員のアリールからなる群から選択される、項目87に記載の重合触媒。
(項目89)
各R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’が、−Hである、項目87に記載の重合触媒。
(項目90)
各R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’が、−Hであり、各R
5a、R
5a’、R
7aおよびR
7a’が、独立して、−Hまたは場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である、項目87に記載の重合触媒。
(項目91)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化277】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目81に記載の重合触媒。
(項目92)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
【化279】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目81に記載の重合触媒。
(項目93)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化280】
[この文献は図面を表示できません]
【化281】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目81に記載の重合触媒。
(項目94)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化282】
[この文献は図面を表示できません]
【化283】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目81に記載の重合触媒。
(項目95)
前記重合触媒の少なくとも1つのサリチルアルデヒド由来部分が、
【化284】
[この文献は図面を表示できません]
【化285】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、項目81に記載の重合触媒。
(項目96)
1つまたは複数のZ基が、独立して、アミン、ホスフィン、グアニジン、ビス−グアニジン、アミジンおよび窒素含有複素環から選択される中性の官能基である、項目91から95のいずれかに記載の重合触媒。
(項目97)
1つまたは複数のZ基が、
【化286】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から独立して選択されるカチオン性の部分である、項目91から95のいずれかに記載の重合触媒。
(項目98)
各リンカー部分
【化287】
[この文献は図面を表示できません]
が、独立して、
【化288】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、s=0〜6であり、t=1〜4である)
からなる群から選択される、項目91から95のいずれかに記載の重合触媒。
(項目99)
Mが、コバルト、アルミニウムおよびクロムからなる群から選択される、項目91から98のいずれかに記載の重合触媒。
(項目100)
Mが、コバルトおよびクロムからなる群から選択される、項目91から98のいずれかに記載の重合触媒。
(項目101)
Mが、コバルトである、項目91から98のいずれかに記載の重合触媒。
(項目102)
Xが、塩素、臭素、場合によって置換されているC
1〜12カルボキシレート、アジド、場合によって置換されているフェノキシド、スルホネート塩、およびこれらのうちの任意の2つ以上の組合せからなる群から選択される、項目91から101のいずれかに記載の重合触媒。
(項目103)
前記触媒金属錯体が、表1の中のものから選択される構造を有する、項目83に記載の重合触媒。
(項目104)
表1の中のものから選択される構造を有する、項目79に記載の重合触媒。
(項目105)
表2の中のものから選択される構造を有する、項目79に記載の重合触媒。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本発明は、中でも、二酸化炭素およびエポキシドの共重合のための一分子金属錯体およびこれを使用する方法を提供する。特定の実施形態では、提供されている金属錯体は、1つまたは複数の活性化部分につながった金属配位子部分を含有する。一部の実施形態では、活性化部分は、リンカーおよび1つまたは複数の活性化官能基を含む。一部の実施形態では、提供されている金属錯体は、重合触媒として作用する。特定の実施形態では、つながった部分上に存在する少なくとも1つの活性化官能基が、重合共触媒として作用することができ、これによって共重合の速度を増加させる。
【0062】
特定の実施形態では、提供されている金属錯体は、多座配位子に配位した金属原子および多座配位子につながった少なくとも1つの活性化部分を含む。特定の実施形態では、提供された金属錯体は以下の構造を有する
【0063】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Mは、金属原子であり、
【0064】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
は、多座配位子を含み、
【0065】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
は、多座配位子に結合した1つまたは複数の活性化部分を表し、この中で、
【0066】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
は、配位子に共有結合的に結合したリンカー部分であり、各Zは、活性化官能基であり、mは、個々のリンカー部分上に存在するZ基の数を表す、1から4の整数である)。
【0067】
特定の実施形態では、提供されている金属錯体は、多座配位子に配位した金属原子および多座配位子につながった少なくとも1つの活性化部分を含む。一部の実施形態では、多座配位子につながった活性化部分
【0068】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
が、1から10まで存在する。特定の実施形態では、多座配位子につながったそのような活性化部分が1から8まで存在する。特定の実施形態では、多座配位子につながったそのような活性化部分が1から4まで存在する。
【0069】
I.活性化官能基
一部の実施形態では、活性化官能基は、中性の窒素含有官能基、カチオン性部分、亜リン酸含有官能基およびこれらの2つ以上の組合せからなる群から選択される。
【0070】
I.a.中性の窒素含有活性化基
一部の実施形態では、提供された金属錯体上の、1つまたは複数のつながった活性化官能基は、中性の窒素含有部分である。一部の実施形態では、このような部分は、表Z−1の1つまたは複数の構造:
【0071】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
式中、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つ以上のR
1およびR
2基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
5は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、R
5基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
7は、出現するたびに、独立して、水素、ヒドロキシル保護基であるか、またはC
1〜20アシル;C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0072】
一部の実施形態では、活性化官能基は、N結合アミノ基:
【0073】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
(式中R
1およびR
2は、上記に定義された通りである)である。
【0074】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、両方とも水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2のうちの1つのみが水素である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、5から14員のヘテロアリール、フェニル、8から10員のアリールおよび3から7員の複素環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0075】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0076】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、両方とも、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0077】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。
【0078】
具体的な実施形態では、N結合アミン活性化官能基は、
【0079】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0080】
一部の実施形態では、1つまたは複数の活性化官能基は、N結合したヒドロキシルアミン誘導体である
【0081】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
7は、上記で定義された通りである)。
【0082】
特定の実施形態では、R
7は、水素である。一部の実施形態では、R
7は、C
1〜12脂肪族、フェニル、8から10員のアリールおよび3から7員の複素環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。特定の実施形態では、R
7は、C
1〜12脂肪族である。特定の実施形態では、R
7は、C
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
7は、場合によって置換されている8から10員のアリール基である。特定の実施形態では、R
7は、場合によって置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R
7は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。
【0083】
特定の実施形態では、R
1は水素である。一部の実施形態では、R
1は、C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;5から14員のヘテロアリール、フェニル、8から10員のアリールおよび3から7員の複素環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1は、フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0084】
一部の実施形態では、R
1は、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1は、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。特定の実施形態では、R
1は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1は、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1は、場合によって置換されている8から10員のアリールである。特定の実施形態では、R
1は、場合によって置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R
1は、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、R
1は、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0085】
特定の実施形態では、R
1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1は、ブチルである。一部の実施形態では、R
1は、イソプロピルである。一部の実施形態では、R
1は、フェニルである。一部の実施形態では、R
1は、ベンジルである。一部の実施形態では、R
1は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1は、−CF
2CF
3である。
【0086】
特定の実施形態では、R
1およびR
7は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。
【0087】
特定の実施形態では、1つまたは複数のN結合ヒドロキシルアミン活性化官能基は、
【0088】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0089】
一部の実施形態では、提供された金属錯体内の活性化官能基は、アミジンである。特定の実施形態では、そのようなアミジン活性化官能基は、
【0090】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2およびR
5は、出現するたびに、上記に定義された通りである)から選択される。
【0091】
特定の実施形態では、各R
1およびR
2は、水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2のうちの1つのみが、水素である。特定の実施形態では、各R
1およびR
2は、独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、5から14員のヘテロアリール、フェニル、8から10員のアリールおよび3から7員の複素環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、各R
1およびR
2は、独立して、フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0092】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0093】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、両方とも、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0094】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。
【0095】
特定の実施形態では、R
5は、Hである。特定の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
5は、場合によって置換されている6から14員のアリールである。特定の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているフェニルである。
【0096】
一部の実施形態では、1つまたは複数のR
1またはR
2基は、R
5および介在する原子と一緒になって、場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
5は、一緒になって、場合によって置換されている5または6員の環を形成する。一部の実施形態では、R
2およびR
5は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている5または6員の環を形成する。一部の実施形態では、R
1、R
2およびR
5は、一緒になって、場合によって置換されている縮合環系を形成する。一部の実施形態では、R
1、R
2およびR
5のうちのいずれかの組合せにより形成されたこのような環は、部分的に不飽和であるか、または芳香族である。
【0097】
特定の実施形態では、活性化官能基は、N結合アミジンである。
【0098】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態では、N結合アミジン基は、
【0099】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0100】
特定の実施形態では、活性化官能基は、イミン窒素を介して結合しているアミジン部分である。
【0101】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態では、イミン結合アミジン活性化官能基は、
【0102】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0103】
特定の実施形態では、活性化官能基は、炭素原子を介して結合しているアミジン部分である。
【0104】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態では、炭素結合アミジン活性化基は、
【0105】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0106】
一部の実施形態では、1つまたは複数の活性化官能基は、カルバメートである。特定の実施形態では、カルバメートは、N結合している
【0107】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記で定義された通りである)。一部の実施形態では、カルバメートは、O結合している
【0108】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記で定義された通りである)。
【0109】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、両方とも水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2のうちの1つのみが水素である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;5から14員のヘテロアリール、フェニル、8から10員のアリールおよび3から7員の複素環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0110】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0111】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、両方ともメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0112】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。一部の実施形態では、R
2は、メチル、t−ブチル、t−アミル、ベンジル、アダマンチル、アリル、4−メトキシカルボニルフェニル、2−(メチルスルホニル)エチル、2−(4−ビフェニルイル)−プロパ−2−イル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−ブロモエチルおよび9−フルオレニルメチルからなる群から選択される。
【0113】
一部の実施形態では、活性化官能基は、グアニジンまたはビス−グアニジン基
【0114】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
式中、R
1、R
1’、R
2、R
2’、R
2’’、R
3、およびR
3’は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、任意の2つ以上のR
1、R
1’、R
2、R
2’、R
2’’、R
3、およびR
3’基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができる。
【0115】
特定の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、水素である。一部の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、水素、またはC
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、3から7員の複素環のフェニル、および8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1、R
1’、R
2、R
2’、R
2’’、R
3、およびR
3’は、出現するたびに、水素であるか、またはフェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。ある特定の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族、フェニルおよび8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって水素であるか、または場合によって置換されているC
1〜8脂肪族、フェニル、または8から10員のアリール基である。一部の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、独立して、水素であるか、または場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、水素であるか、場合によって置換されているアリール基、または場合によって置換されているC
1〜8脂肪族基である。一部の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3、およびR
3′は、出現するたびに、独立して、水素であるか、または場合によって置換されているC
1〜6脂肪族基である。一部の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、独立して、水素であるか、または場合によって置換されているC
1〜4脂肪族基である。一部の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、1つまたは複数のR
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、1つまたは複数のR
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、独立して、水素、または場合によって置換されているフェニルもしくは8から10員のアリールである。一部の実施形態では、1つまたは複数のR
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、独立して、水素、または場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールである。
【0116】
一部の実施形態では、R
1は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
1′は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
2は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
2′は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
2″は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
3は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
3′は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、出現するたびに、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。特定の実施形態では、R
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、それぞれメチルまたはエチルである。一部の実施形態では、1つまたは複数のR
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′は、パーフルオロである。
【0117】
一部の実施形態では、任意の2つ以上のR
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。
【0118】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている環を形成する。一部の実施形態では、R
2およびR
2′は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
3は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている環を形成する。一部の実施形態では、[R
2およびR
2′]ならびに[R
1およびR
3]は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている環を形成する。一部の実施形態では、3つ以上のR
1、R
1′、R
2、R
2′、R
2″、R
3およびR
3′基は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2基は、一緒になって、場合によって置換されている5または6員の環を形成する。一部の実施形態では、3つ以上のR
1および/またはR
2基は、一緒になって、場合によって置換されている縮合環系を形成する。
【0119】
特定の実施形態では、活性化官能基が、グアニジンまたはビス−グアニジン部分の場合、
【0120】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0121】
一部の実施形態では、活性化官能基は、ウレアである
【0122】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記に定義された通りである)。
【0123】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2の1つのみが、水素である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0124】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0125】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は両方とも、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0126】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。
【0127】
特定の実施形態では、活性化官能基は、オキシムまたはヒドラゾン基
【0128】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2、R
5、およびR
7は、上記に定義された通りである)である。
【0129】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、両方とも水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2のうちの1つのみが水素である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、5から14員のヘテロアリール、8から10員のアリールおよび3から7員の複素環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0130】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0131】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は両方とも、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0132】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。
【0133】
特定の実施形態では、R
5は、Hである。特定の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族であり、一部の実施形態では、R
5は、場合によって置換されている6から14員のアリールである。特定の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族であり、一部の実施形態では、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているフェニルである。
【0134】
一部の実施形態では、1つまたは複数のR
1またはR
2基は、R
5および介在する原子と一緒になって、場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
5は、一緒になって、場合によって置換されている5または6員の環を形成する。一部の実施形態では、R
2およびR
5は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている5または6員の環を形成する。一部の実施形態では、R
1、R
2およびR
5は、一緒になって、場合によって置換されている縮合環系を形成する。一部の実施形態では、R
1、R
2およびR
5のうちのいずれかの組合せにより形成したそのような環は、部分的に不飽和であるか、または芳香族である。
【0135】
特定の実施形態では、R
7は、−Hである。特定の実施形態では、R
7は、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である一方で、一部の実施形態では、R
5は、場合によって置換されている6から14員のアリールである。特定の実施形態では、R
7は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族であるか、または一部の実施形態では、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
7は、場合によって置換されているC
1〜12アシルであるか、または一部の実施形態では、場合によって置換されているC
1〜6アシルである。特定の実施形態では、R
7は、場合によって置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R
7は、ヒドロキシル保護基である。一部の実施形態では、R
7は、シリル保護基である。
【0136】
一部の実施形態では、活性化官能基は、N−オキシド誘導体
【0137】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記に定義された通りである)である。
【0138】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、両方とも水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2のうちの1つのみが、水素である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、5から14員のヘテロアリール、フェニル、または8から10員のアリールおよび3から7員の複素環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0139】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0140】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は両方とも、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0141】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。
【0142】
具体的な実施形態では、N−オキシド活性化官能基は、
【0143】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0144】
I.b.カチオン性の活性化基
一部の実施形態では、提供された金属錯体上の1つまたは複数のつながった活性化官能基は、カチオン性の部分を含む。一部の実施形態では、そのような部分は、表Z−2における1つまたは複数の構造:
【0145】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
R
1、R
2、およびR
3は、出現するたびに、以前に定義された通りであり、
R
4’は、水素、ヒドロキシル、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族であり、R
5およびR
6は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、R
5およびR
6は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、R
5またはR
6基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
8、R
9およびR
10は、出現するたびに、独立して、水素であるか、またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、任意の2つ以上のR
8、R
9およびR
10基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
R
11は、出現するたびに、独立して、ハロゲン、−NO
2、−CN、−SR
y、−S(O)R
y、−S(O)
2R
y、−NR
yC(O)R
y、−OC(O)R
y、−CO
2R
y、−NCO、−N
3、−OR
7、−OC(O)N(R
y)
2、−N(R
y)
2、−NR
yC(O)R
y、−NR
yC(O)OR
y;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルからなる群から選択され、R
yは、出現するたびに、独立して、水素または場合によって置換されているC
1〜6脂肪族基であり、2つ以上の隣接するR
11基は、一緒になって、0〜4個のヘテロ原子を含有する、場合によって置換されている飽和、部分的に不飽和、または芳香族の5から12員の環を形成することができ、
X
−は、任意のアニオンであり、
環Aは、場合によって置換されている、5から10員のヘテロアリール基である)。
【0146】
特定の実施形態では、カチオン性の活性化官能基は、プロトン化アミンである
【0147】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記に定義された通りである)。
【0148】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、両方とも水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2のうちの1つのみが水素である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、5から14員のヘテロアリール、フェニル、または8から10員のアリールおよび3から7員の複素環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0149】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0150】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、両方とも、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0151】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。
【0152】
具体的な実施形態では、プロトン化したアミン活性化官能基は、
【0153】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0154】
特定の実施形態では、活性化官能基は、グアニジウム基である。
【0155】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
一部の実施形態では、各R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、水素である。一部の実施形態では、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、出現するたびに、独立して、水素またはC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、出現するたびに、独立して、水素またはC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、出現するたびに、独立して、水素またはC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、出現するたびに、独立して、水素またはフェニルである。一部の実施形態では、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、出現するたびに、独立して、水素または8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、出現するたびに、独立して、水素または5から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、R
4、R
5、R
6、R
7およびR
8は、出現するたびに、独立して、水素または3から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
4、R
5、R
6およびR
7のうちの1つまたは複数は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。特定の実施形態では、(R
4およびR
5)、(R
5およびR
6)、(R
6およびR
7)、(R
7およびR
8)ならびに(R
4およびR
7)のいずれかは、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができる。一部の実施形態では、(R
4およびR
5)ならびに(R
6およびR
7)は、一緒になって、環を形成する。
【0157】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
として描写されている場合、すべてのこのような共鳴構造は、本開示により想定され、包含されていることを理解されたい。例えば、このような基は、
【0158】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
としても描写することができる。
【0159】
具体的な実施形態では、グアニジウム活性化官能基は、
【0160】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0161】
一部の実施形態では、活性化官能基は、スルホニウム基またはアルソニウム基である
【0162】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
8、R
9およびR
10は、上記に定義された通りである)。
【0163】
特定の実施形態では、R
8、R
9およびR
10は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
8、R
9およびR
10は、出現するたびに、独立して、水素であるか、または場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
9、R
10およびR
11は、出現するたびに、独立して、水素であるか、または場合によって置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R
9、R
10およびR
11は、出現するたびに、独立して、水素であるか、または場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
8、R
9およびR
10は、出現するたびに、独立して、水素であるか、または場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、R
9、R
10およびR
11は、出現するたびに、独立して、水素であるか、または場合によって置換されている3から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
8およびR
9は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されている3から14員の複素環、場合によって置換されているC
6〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成する。
【0164】
特定の実施形態では、R
8、R
9およびR
10は、それぞれメチルである。特定の実施形態では、R
8、R
9およびR
10は、それぞれフェニルである。
【0165】
具体的な実施形態では、アルソニウム活性化官能基は、
【0166】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0167】
一部の実施形態では、活性化官能基は、場合によって置換されている窒素含有複素環である。特定の実施形態では、窒素含有複素環は、芳香族複素環である。特定の実施形態では、場合によって置換されている窒素含有複素環は、ピリジン、イミダゾール、ピロリジン、ピラゾール、キノリン、チアゾール、ジチアゾール、オキサゾール、トリアゾール、ピラゾール(pyrazolem)、イソキサゾール、イソチアゾール、テトラゾール、ピラジン、チアジンおよびトリアジンからなる群から選択される。
【0168】
一部の実施形態では、窒素含有複素環は、四級化窒素原子を含む。特定の実施形態では、窒素含有複素環は、イミニウム部分、例えば
【0169】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
などを含む。特定の実施形態では、場合によって置換されている窒素含有複素環は、ピリジニウム、イミダゾリウム、ピロリジニウム、ピラゾリウム、キノリニウム、チアゾリウム、ジチアゾリウム、オキサゾリウム、トリアゾリウム、イソオキサゾリウム、イソチアゾリウム、テトラゾリウム、ピラジニウム、チアジニウムおよびトリアジニウムからなる群から選択される。
【0170】
特定の実施形態では、窒素含有複素環は、環窒素原子を介して、金属錯体に結合している。一部の実施形態では、結合の対象となる環窒素は、結合により四級化され、一部の実施形態では、金属錯体への結合は、N−H結合に取って代わり、これにより窒素原子は、中性のままである。特定の実施形態では、場合によって置換されているN結合している窒素含有複素環は、ピリジニウム誘導体である。特定の実施形態では、場合によって置換されているN結合窒素含有複素環は、イミダゾリウム誘導体である。特定の実施形態では、場合によって置換されているN結合している窒素含有複素環は、チアゾリウム誘導体である。特定の実施形態では、場合によって置換されているN結合窒素含有複素環は、ピリジニウム誘導体である。
【0171】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0172】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、環Aは、場合によって置換されている、5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、環Aは、場合によって置換されている、6員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、環Aは、縮合した複素環式環である。一部の実施形態では、環Aは、場合によって置換されているピリジル基である。
【0173】
一部の実施形態では、R
12は、水素である。一部の実施形態では、R
12は、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族の基である。一部の実施形態では、R
12は、C
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
12は、場合によって置換されているフェニル、8から10員のアリール、5から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、R
12は、3から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
12は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族の基である。一部の実施形態では、R
12は、ネオペンチルである。一部の実施形態では、R
12は、オキシドまたはヒドロキシルである。
【0175】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、環Aは、イミダゾール、オキサゾールまたはチアゾール以外である。
【0176】
具体的な実施形態では、窒素含有複素環の活性化官能基は、
【0177】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0179】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0180】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2およびR
5は、上記に定義された通りである)である。
【0181】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2のうちの1つのみが水素である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、5から14員のヘテロアリール、フェニル、8から10員のアリールおよび3から7員の複素環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0182】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0183】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は両方とも、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0184】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。
【0185】
特定の実施形態では、R
5は、Hである。特定の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族であり、一部の実施形態では、R
5は、場合によって置換されている6から14員のアリールである。特定の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族であり、一部の実施形態では、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
5は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
5は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
5は、−CF
2CF
3である。特定の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているフェニルである。
【0186】
一部の実施形態では、1つまたは複数のR
1またはR
2基は、R
5および介在する原子と一緒になって、場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
5は、一緒になって、場合によって置換されている5または6員の環を形成する。一部の実施形態では、R
2およびR
5は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている5または6員の環を形成する。一部の実施形態では、R
1、R
2およびR
5は、一緒になって、場合によって置換されている縮合環系を形成する。一部の実施形態では、R
1、R
2およびR
5のいずれかの組合せにより形成されたそのような環は、部分的に不飽和であるか、または芳香族である。
【0187】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0188】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記に定義された通りである)である。
【0189】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、フェニルおよび8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されている基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されている4から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されているC
3〜C
14複素環、場合によって置換されているC
6〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成することができる。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルまたはベンジルからなる群から選択される。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、−CF
2CF
3である。
【0190】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0191】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2、R
3およびR
5は、上記に定義された通りである)である。
【0192】
特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、フェニルおよび8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されている基である。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、場合によって置換されている4から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されているC
3〜C
14複素環、場合によって置換されているC
6〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成することができる。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
1、R
2、およびR
3は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルまたはベンジルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、−CF
2CF
3である。
【0193】
特定の実施形態では、R
5は、水素である。特定の実施形態では、R
5は、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されている基である。一部の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
5は、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。
【0194】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0195】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、フェニルおよび8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されている基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されている4から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されているC
3〜C
14複素環、場合によって置換されているC
6〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成することができる。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルまたはベンジルからなる群から選択される。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、−CF
2CF
3である。
【0196】
特定の実施形態では、R
5およびR
6は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、フェニルおよび8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されている基である。一部の実施形態では、R
5およびR
6は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
5およびR
6は、それぞれ独立して、を有する、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
5およびR
6は、それぞれ独立して、場合によって置換されているフェニルまたは8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
5およびR
6は、それぞれ独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、R
3およびR
4は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されているC
3〜C
14複素環、場合によって置換されているC
6〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成することができる。一部の実施形態では、R
5およびR
6は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
5およびR
6は、出現するたびに、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
5およびR
6は、出現するたびに、独立して、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
5およびR
6は、出現するたびに、独立して、−CF
2CF
3である。
【0197】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0198】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記に定義された通りである)である。
【0199】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2のうちの1つのみが、水素である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和したもしくは部分的に不飽和の単環式炭素環、7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和、もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和、もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和した、もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0200】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル、または8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている、5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0201】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は両方とも、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0202】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。
【0203】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0204】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、フェニル、および8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されている基である。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、場合によって置換されている4から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されているC
3〜C
14複素環、場合によって置換されているC
6〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成することができる。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルまたはベンジルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R
1、R
2、およびR
3は、それぞれ独立して、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1、R
2、およびR
3は、それぞれ独立して、−CF
2CF
3である。
【0205】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0206】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記に定義された通りである)である。
【0207】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ水素である。一部の実施形態では、R
1およびR
2のうちの1つのみが水素である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。
【0208】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜12脂肪族およびC
1〜12ヘテロ脂肪族からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜20ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されているフェニル基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリール基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0209】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、場合によって置換されているフェニル、または場合によって置換されているベンジルである。特定の実施形態では、R
1およびR
2は両方とも、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、フェニルまたはベンジルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれブチルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれイソプロピルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、−CF
2CF
3である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれフェニルである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれベンジルである。
【0210】
一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2C(R
y)
2C(R
y)
2−、−C(R
y)
2OC(R
y)
2−、および−C(R
y)
2NR
yC(R
y)
2−からなる群から選択される環断片を形成する。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2OCH
2−、および−CH
2NR
yCH
2−からなる群から選択される環断片を形成する。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、不飽和のリンカー部分を形成する。一部の実施形態では、生成した窒素含有環は、部分的に不飽和である。特定の実施形態では、生成した窒素含有環は、縮合した多環式複素環を含む。
【0211】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0212】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、フェニルおよび8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されている基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されている4から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されているC
3〜C
14複素環、場合によって置換されているC
6〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成することができる。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルまたはベンジルからなる群から選択される。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、−CF
2CF
3である。
【0213】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0214】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
1、R
2、およびR
3は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、フェニル、および8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されている基である。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、場合によって置換されている4から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されているC
3〜C
14複素環、場合によって置換されているC
6〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成することができる。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜6脂肪族である。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、またはベンジルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1、R
2およびR
3は、それぞれ独立して、−CF
2CF
3である。
【0215】
一部の実施形態では、活性化官能基は、
【0216】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記に定義された通りである)である。
【0217】
特定の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1〜20脂肪族、C
1〜20ヘテロ脂肪族、フェニル、および8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されている基である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、場合によって置換されている4から7員の複素環である。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されているC
3〜C
14複素環、場合によって置換されているC
6〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成することができる。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルまたはベンジルからなる群から選択される。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、パーフルオロである。一部の実施形態では、R
1およびR
2は、出現するたびに、独立して、−CF
2CF
3である。
【0218】
特定の実施形態では、Xは、任意のアニオンである。特定の実施形態では、Xは、求核剤である。一部の実施形態では、Xは、エポキシドの開環が可能な求核剤である。特定の実施形態では、Xは、存在しない。特定の実施形態では、Xは、求核性の配位子である。代表的な求核性の配位子として、−OR
x、−SR
x、−O(C=O)R
x、−O(C=O)OR
x、−O(C=O)N(R
x)
2、−N(R
x)(C=O)R
x、−NC、−CN、ハロ(例えば、−Br、−I、−Cl)、−N
3、−O(SO
2)R
xおよび−OPR
x3(式中、各R
xは、独立して、水素、場合によって置換されている脂肪族、場合によって置換されているヘテロ脂肪族、場合によって置換されているアリールおよび場合によって置換されているヘテロアリールから選択される)が挙げられるが、これらに限らない。
【0219】
特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)R
x(式中、R
xは、場合によって置換されている脂肪族、フッ化の脂肪族、場合によって置換されているヘテロ脂肪族、場合によって置換されているアリール、フッ化のアリール、および場合によって置換されているヘテロアリールから選択される)である。
【0220】
例えば、特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)R
x、(式中、R
xは、場合によって置換されている脂肪族である)である。特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)R
x(式中、R
xは、場合によって置換されているアルキルおよびフルオロアルキルである)である。特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)CH
3または−O(C=O)CF
3である。
【0221】
さらに、特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)R
x(式中、R
xは、場合によって置換されているアリール、フルオロアリールまたはヘテロアリールである)である。特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)R
x(式中、R
xは、場合によって置換されているアリールである)である。特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)R
x(式中、R
xは、場合によって置換されているフェニルである)である。特定の実施形態では、Xは、−O(C=O)C
6H
5または−O(C=O)C
6F
5である。
【0222】
特定の実施形態では、Xは、−OR
x(式中、R
xは、場合によって置換されている脂肪族、場合によって置換されているヘテロ脂肪族、場合によって置換されているアリール、および場合によって置換されているヘテロアリールから選択される)である。
【0223】
例えば、特定の実施形態では、Xは、−OR
x(式中、R
xは、場合によって置換されているアリールである)である。特定の実施形態では、Xは、−OR
x(式中、R
xは、場合によって置換されているフェニルである)である。特定の実施形態では、Xは、−OC
6H
5または−OC
6H
2(2,4−NO
2)である。
【0224】
特定の実施形態では、Xは、ハロである。特定の実施形態では、Xは、−Brである。特定の実施形態では、Xは、−Clである。特定の実施形態では、Xは、−Iである。
【0225】
特定の実施形態では、Xは、−O(SO
2)R
xである。特定の実施形態では、Xは、−OTsである。特定の実施形態では、Xは、−OSO
2Meである。特定の実施形態では、Xは、−OSO
2CF
3である。一部の実施形態では、Xは、2,4−ジニトロフェノラートアニオンである。
I.c.亜リン酸含有活性化基
一部の実施形態では、活性化官能基Zは、亜リン酸含有基である。
【0226】
特定の実施形態では、亜リン酸含有官能基は、ホスフィン(−PR
y2)、ホスフィンオキシド−P(O)R
y2、ホスフィニットP(OR
7)R
y2、ホスホナイトP(OR
7)
2R
y、ホスフィットP(OR
7)
3、ホスフィナートOP(OR
7)R
y2、ホスホネート、OP(OR
7)
2R
y、ホスフェート−OP(OR
7)
3、ホスホニウム塩([−PR
y3]
+)からなる群から選択され、亜リン酸含有官能基は、任意の利用可能な位置(例えば、亜リン酸原子を介した、またはある場合には、酸素原子を介した、直接の結合)を介して、金属錯体に結合していてもよい。
【0227】
特定の実施形態では、亜リン酸含有官能基は、
【0228】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記に定義された通りであり、
各R
7’は、独立して、水素、ヒドロキシル保護基であるか、またはC
1〜20アシル;C
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、2つのR
7’基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数のヘテロ原子を場合によって含有する、1つの場合によって置換されている環を形成することができ、R
7基は、R
1またはR
2基と一緒になって、1つの場合によって置換されている環を形成することができる)からなる群またはこれらのうちの2つ以上の組合せから選択される。
【0229】
一部の実施形態では、亜リン酸含有官能基は、その全体が本明細書によって本明細書に参照により組み込まれている、The Chemistry of Organophosphorus Compounds第4巻Ter− and Quinquevalent Phosphorus Acids and their Derivatives、The Chemistry of Functional Group Series、Frank R.Hartley編(Cranfield University、Cranfield、U.K.).Wiley:NewYork、1996年、ISBN0−471−95706−2において開示されたものを含む。
*−(X)
b−[(R
6R
7R
8P)
+]
nQ
n−
(式中、
Xは、−O−、−N=、または−NR
z−であり、
bは、1または0であり、
各R
6、R
7およびR
8は、独立して、存在するかまたは存在せず、存在する場合、独立して、場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族、場合によって置換されているフェニル、場合によって置換されているC
8〜C
14アリール、場合によって置換されている3から14員の複素環、場合によって置換されている5から14員のヘテロアリール、ハロゲン、=O、−OR
z、=NR
zおよびN(R
z)
2(式中、R
zは、水素であるか、または場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族、場合によって置換されているフェニル、場合によって置換されている8から14員のアリール、場合によって置換されている3から14員の複素環、または場合によって置換されている5から14員のヘテロアリールである)からなる群から選択され、
Qは、任意のアニオンであり、
nは、1と4の間の整数である)。
【0230】
一部の実施形態では、活性化官能基は、ホスホネート基
【0231】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2、およびR
7’は、上記に定義された通りである)である。
【0232】
具体的な実施形態では、ホスホネート活性化官能基は、
【0233】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0234】
一部の実施形態では、活性化官能基は、ホスホンジアミド基
【0235】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2、およびR
7’は、上記に定義された通りである)である。特定の実施形態では、ホスホンジアミド内の各R
1およびR
2基は、メチルである。
【0236】
一部の実施形態では、活性化官能基は、ホスフィン基
【0237】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1およびR
2は、上記に定義された通りである)である。
【0238】
具体的な実施形態では、ホスフィン活性化官能基は、
【0239】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0240】
II.リンカー部分
上述のように、各活性化部分
【0241】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
は、上述のように、少なくとも1つの活性化官能基Zと結合した、リンカー
【0242】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
を含み、mは、単一のリンカー部分上に存在する活性化官能基の数を意味する。
【0243】
上述のように、所与の金属錯体につながった、1つまたは複数の活性化部分
【0244】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
が存在してもよく、同様に、各活性化部分それ自体が、1つを超える活性化官能基Zを含有し得る。特定の実施形態では、各活性化部分は、活性化官能基を1つだけ含有する(すなわち、m=1)。一部の実施形態では、各活性化部分は、1つを超える活性化官能基を含有する(すなわち、m>1)。特定の実施形態では、活性化部分は、2つの活性化官能基を含有する(すなわち、m=2)。特定の実施形態では、活性化部分は、3つの活性化官能基を含有する(すなわち、m=3)。特定の実施形態では、活性化部分は、4つの活性化官能基を含有する(すなわち、m=4)。特定の実施形態では、活性化部分上に1つを超える活性化官能基が存在する場合、これらは、すべて同じ官能基である。一部の実施形態では、活性化部分上に1つを超える活性化官能基が存在する場合、活性化官能基のうちの2つ以上が異なる。
【0246】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
は、少なくとも1個の炭素原子を含む1〜30個の原子、および場合によって、N、O、S、Si、B、およびPからなる群から選択される1つまたは複数の原子を含有する。
【0247】
特定の実施形態では、リンカーは、場合によって置換されているC
2〜30脂肪族の基であり、1つまたは複数のメチレン単位は、場合によっておよび独立して、−NR
y−、−N(R
y)C(O)−、−C(O)N(R
y)−、−O−、−C(O)−、−OC(O)−、−C(O)O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−C(=S)−、−C(=NR
y)−、または−N=N−で置き換えられており、R
yは、出現するたびに、独立して、−Hであるか、またはC
1〜6脂肪族、3から7員の複素環、フェニルおよび8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである。特定の実施形態では、リンカー部分は、ハロゲン、−NO
2、−CN、−SR
y、−S(O)R
y、−S(O)
2R
y、−NR
yC(O)R
y、−OC(O)R
y、−CO
2R
y、−NCO、−N
3、−OR
7、−OC(O)N(R
y)
2、−N(R
y)
2、−NR
yC(O)R
yおよび−NR
yC(O)OR
y(式中、R
yは、−Hであるか、またはC
1〜6脂肪族の3から7員の複素環、フェニル、および8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルである)からなる群から選択される、1つまたは複数の部分で置換されたC
4〜C
12脂肪族の基である。
【0248】
特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
3〜C
30脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカーは、場合によって置換されているC
4〜24脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
4〜C
20脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
4〜C
12脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカーは、場合によって置換されているC
4〜10脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカーは、場合によって置換されているC
4〜8脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
4〜C
6脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
6〜C
12脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
8脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
7脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
6脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
5脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
4脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、場合によって置換されているC
3脂肪族の基である。特定の実施形態では、リンカー部分の中の脂肪族基は、場合によって置換されている直鎖状アルキル鎖である。特定の実施形態では、その脂肪族基は、場合によって置換されている分枝のアルキル鎖である。一部の実施形態では、リンカー部分は、−C(R
aR
b)−(式中、R
aおよびR
bは、それぞれ独立して、C
1〜C
4アルキル基である)で置き換えられている、1つまたは複数のメチレン基を有する、C
4からC
20アルキル基である。特定の実施形態では、リンカー部分は、1つまたは複数のジェム−ジメチル置換された炭素原子を含む、4〜30個の炭素を有する脂肪族基からなる。
【0249】
特定の実施形態では、リンカー部分は、飽和もしくは部分的に不飽和の炭素環、アリール、複素環、またはヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の場合によって置換されている環状エレメントを含む。特定の実施形態では、リンカー部分は、置換された環状エレメントからなり、一部の実施形態では、環状エレメントは、リンカー部分の他の部分を含む、1つまたは複数の非環式ヘテロ原子または場合によって置換されている脂肪族の基を有するリンカーの一部である。
【0250】
一部の実施形態では、リンカー部分は、1つまたは複数の活性化官能基が、金属錯体の金属原子付近に位置することを可能とするのに十分な長さである。特定の実施形態では、構造上の制約が、リンカー部分に組み込まれることによって、金属錯体の金属中心の付近の1つまたは複数の活性化官能基の配置および配向が制御される。特定の実施形態では、そのような構造上の制約は、環状部分、二環式部分、架橋された環状部分および三環式部分からなる群から選択される。一部の実施形態では、そのような構造上の制約は、非環式の立体相互作用の結果である。特定の実施形態では、そのような構造上の制約は、シス二重結合、トランス二重結合、シスアレン、トランスアレン、および三重結合からなる群から選択される。一部の実施形態では、そのような構造上の制約は、ジェミナルに二置換されている基、例えばスピロ環、ジェムジメチル基、ジェムジエチル基およびジェムジフェニル基を含む置換された炭素からなる群から選択される。特定の実施形態では、そのような構造上の制約は、ヘテロ原子含有官能基、例えばスルホキシド、アミドおよびオキシムからなる群から選択される。
【0251】
特定の実施形態では、リンカー部分は、
【0252】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、s=0〜6であり、t=1〜4であり、
*は、配位子への結合部位を表し、各#は、活性化官能基の結合部位を表す)からなる群から選択される。
【0253】
一部の実施形態では、sは0である。一部の実施形態では、sは1である。一部の実施形態では、sは2である。一部の実施形態では、sは3である。一部の実施形態では、sは4である。一部の実施形態では、sは5である。一部の実施形態では、sは6である。
【0254】
一部の実施形態では、tは1である。一部の実施形態では、tは2である。一部の実施形態では、tは3である。一部の実施形態では、tは4である。
【0255】
III.金属錯体
上述のように、本発明は、多座配位子に配位した金属原子を含む金属錯体と多座配位子につながった少なくとも1つの活性化部分とを包含する。特定の実施形態では、提供された金属錯体は、構造:
【0256】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
【0257】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
は、多座配位子に配位した金属原子を表す)を有する。
【0258】
III.a.金属原子
特定の実施形態では、Mは、周期表の3〜13族(3と13族も含む)から選択される金属原子である。特定の実施形態では、Mは、周期表の5〜12族(5と12族も含む)から選択される遷移金属である。特定の実施形態では、Mは、周期表の4〜11族(4と11族も含む)から選択される遷移金属である。特定の実施形態では、Mは、周期表の5〜10族(5と10族も含む)から選択される遷移金属である。特定の実施形態では、Mは、周期表の7〜9族(7と9族も含む)から選択される遷移金属である。一部の実施形態では、Mは、Cr、Mn、V、Fe、Co、Mo、W、Ru、AlおよびNiからなる群から選択される。一部の実施形態では、Mは、コバルト、クロム、アルミニウム、チタン、ルテニウム、およびマンガンからなる群から選択される金属原子である。一部の実施形態では、Mは、コバルトである。一部の実施形態では、Mは、クロムである。一部の実施形態では、Mは、アルミニウムである。
【0259】
特定の実施形態では、金属錯体は、亜鉛、コバルト、クロム、アルミニウム、チタン、ルテニウムまたはマンガン錯体である。特定の実施形態では、金属錯体は、アルミニウム錯体である。一部の実施形態では、金属錯体は、クロム錯体である。一部の実施形態では、金属錯体は、亜鉛錯体である。特定の一部の実施形態では、金属錯体は、チタン錯体である。一部の実施形態では、金属錯体は、ルテニウム錯体である。特定の実施形態では、金属錯体は、マンガン錯体である。特定の実施形態では、金属錯体は、コバルト錯体である。特定の実施形態では、金属錯体がコバルト錯体である場合、コバルト金属は、3+(すなわち、Co(III))の酸化状態を有する。一部の実施形態では、コバルト金属は、2+の酸化状態を有する。
【0260】
III.b.配位子
一部の実施形態では、金属錯体
【0261】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
は、単一の四座配位子に配位した金属原子を含み、一部の実施形態では、金属錯体は、複数の個々の配位子を含有するキレートを含む。特定の実施形態では、金属錯体は、2つの二座配位子を含有する。一部の実施形態では、金属錯体は、三座配位子を含有する。
【0262】
様々な実施形態では、本発明の金属錯体に適した四座配位子として、サレン誘導体1、サラン配位子の誘導体2、ビス−2−ヒドロキシベンズアミド誘導体3、Trost配位子の誘導体4、ポルフィリン誘導体5、テトラベンゾポルフィリン配位子の誘導体6、コロール配位子の誘導体7、フタロシアニネート誘導体8およびジベンゾテトラメチルテトラアザ[14]アヌレン(tmtaa)誘導体9または9’を挙げることができるが、これらに限らない。
【0263】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
一部の実施形態では、金属錯体に配位した金属多座配位子は、複数の分散した配位子を含んでもよい。一部の実施形態では、金属錯体は、2つの二座配位子を含む。特定の実施形態では、そのような二座配位子は、構造
【0264】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
dおよびR
1は、上記に定義された通りである)を有していてもよい。2つのこのような配位子を有する金属錯体は、いくつかの配置のうちの1つを適応していてもよく、本開示は、そのような変法を包含する。
【0265】
特定の実施形態では、2つの二座配位子を含む金属錯体は、
【0266】
【化73】
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(式中、各
【0267】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
は、配位子
【0268】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
を表す)からなる群から選択される構造を有していてもよい。
【0269】
特定の実施形態では、四座配位子は、サレン配位子である。特定の実施形態では、金属錯体は、メタロサレネートである。特定の実施形態では、金属錯体は、コバルトサレン錯体である。特定の実施形態では、金属錯体は、クロムサレン錯体である。一部の実施形態では、金属錯体は、アルミニウムサレン錯体である。
【0270】
特定の実施形態では、少なくとも1つの活性化部分は、サレン配位子のサリチルアルデヒド由来部分のフェニル環の炭素原子につながっている。特定の実施形態では、少なくとも1つの活性化部分は、ポルフィリン配位子の炭素原子につながっている。特定の実施形態では、少なくとも1つの活性化部分は、ポルフィリン配位子のピロール炭素原子につながったている。特定の実施形態では、少なくとも1つの活性化部分は、炭素原子につながって、ポルフィリン配位子のピロール環の間に架橋を形成する。
【0271】
特定の実施形態では、少なくとも1つの活性化部分は、式I:
【0272】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Mは、金属原子であり、
Xは、エポキシドの開環が可能な求核剤であり、
kは、0〜2(0と2も含む)の整数であり、
R
’は、フェニル環上に場合によって存在する、1つまたは複数の置換基を表し、各R
’は、独立して、ハロゲン、−NO
2、−CN、−SR
y、−S(O)R
y、−S(O)
2R
y、−NR
yC(O)R
y、−OC(O)R
y、−CO
2R
y、−NCO、−N
3、−OR
7、−OC(O)N(R
y)
2、−N(R
y)
2、−NR
yC(O)R
y、−NR
yC(O)OR
y;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルからなる群から選択され、2つ以上の隣接するR’基は、一緒になって、0〜4個のヘテロ原子を含有する、1つの場合によって置換されている飽和、部分的に不飽和、または芳香族の5から12員の環を形成することができ、
R
yは、−Hであるか、またはC
1〜6脂肪族、3から7員の複素環、フェニルおよび8から10員のアリールからなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
【0273】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
は、サレン配位子のジアミン部分の2個の窒素原子を結合している、場合によって置換されている部分を表し、
【0274】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
は、フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環;または場合によって置換されているC
2〜20脂肪族基(この中で、1つまたは複数のメチレン単位は、場合によっておよび独立して、−NR
y−、−N(R
y)C(O)−、−C(O)N(R
y)−、−OC(O)N(R
y)−、−N(R
y)C(O)O−、−OC(O)O−、−O−、−C(O)−、−OC(O)−、−C(O)O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−C(=S)−、−C(=NR
y)−、−C(=NOR
y)−、または−N=N−で置き換えられている)からなる群から選択され、
【0275】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
は、1つまたは複数の活性化部分を表し、この中で
【0276】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
は、C、O、N、SおよびSiからなる群から選択される、1つまたは複数の原子を含有する、共有結合のリンカーであり、Zは、活性化官能基であり、mは、各活性化部分の中に存在する、個々の活性化官能基の数を示す、1から4の整数である)
に示されている通り、サレン配位子のサリチルアルデヒド由来部分の唯一のフェニル環の1つまたは複数の炭素原子につながっている。
【0277】
特定の実施形態では、サレン配位子の両方のサリチルアルデヒド由来部分は、1つまたは複数の活性化部分
【0278】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、M、X、k、R’、
【0279】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りである)を保持している。
【0280】
一部の実施形態では、提供された金属錯体は、
【0281】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
の部分を含み、この部分は、構造
【0282】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Mは、金属原子であり、
R
1a、R
1a’、R
2a、R
2a’、R
3aおよびR
3a’は、独立して、
【0283】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素、ハロゲン、−OR、−NR
2、−SR、−CN、−NO
2、−SO
2R、−SOR、−SO
2NR
2;−CNO、−NRSO
2R、−NCO、−N
3、−SiR
3であるか;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
各Rは、独立して、水素であるか、アシル、カルバモイル、アリールアルキル、フェニル、8から10員のアリール、C
1〜12脂肪族、C
1〜12ヘテロ脂肪族、5から10員のヘテロアリール、4から7員のヘテロシクリル、酸素保護基および窒素保護基からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであるか、または、
同じ窒素原子上の2つのRは、窒素と一緒になって、3から7員の複素環式環を形成し、[R
2a’およびR
3a’]、[R
2aおよびR
3a]、[R
1aおよびR
2a]、ならびに[R
1a’およびR
2a’]のうちのいずれかは、場合によって、これらが結合している炭素原子と一緒になって、1つまたは複数の環を形成してもよく、この環は、代わって、1つまたは複数のR
20a基で置換されていてもよく、
R
4aは、
【0284】
【化86】
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(式中、
R
cは、出現するたびに、独立して、
【0285】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素、ハロゲン、−OR、−NR
2、−SR、−CN、−NO
2、−SO
2R、−SOR、−SO
2NR
2;−CNO、−NRSO
2R、−NCO、−N
3、−SiR
3であるか;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される、1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
2つ以上のR
c基が、これらが結合している炭素原子および任意の介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の環を形成してもよく、
2つのR
c基が同じ炭素原子に結合している場合、これらの基は、これらが結合している炭素原子と共に、一緒になって、3から8員のスピロ環式環、カルボニル、オキシム、ヒドラゾン、イミンからなる群から選択される部分を形成してもよく、
Xは、エポキシドの開環が可能な求核剤であり、
Yは、−NR−、−N(R)C(O)−、−C(O)NR−、−O−、−C(O)−、−OC(O)−、−C(O)O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−C(=S)−、−C(=NR)−、または−N=N−;ポリエーテル;C
3からC
8置換もしくは非置換の炭素環(C
3 to C
8 substituted or unsubstituted
carbocycle);およびC
1からC
8置換もしくは非置換の複素環(C
1 to C
8 substituted or unsubstituted heterocycle)からなる群から選択される二価のリンカーであり、
m’は、0または1から4の整数(1と4も含む)であり、
qは、0または1から4の整数(1と4も含む)であり、
xは、0、1または2である)
からなる群から選択される。
【0286】
一部の実施形態では、少なくとも1つの[R
2aおよびR
3a]ならびに[R
2a’およびR
3a’]は、一緒になって、環を形成する。一部の実施形態では、[R
2aおよびR
3a]ならびに[R
2a’およびR
3a’]の両方が、一緒になって、環を形成する。一部の実施形態では、[R
2aおよびR
3a]ならびに[R
2a’およびR
3a’]で形成された環は、置換されたフェニル環である。
【0287】
特定の実施形態では、1つまたは複数のR
1a、R
1a’、R
2a、R
2a’、R
3a、およびR
3a’は、独立して、
【0288】
【化88】
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基である。
【0289】
提供された金属錯体の特定の実施形態では、
【0290】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
の部分は、
【0291】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Mは、金属原子であり、
R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7aおよびR
7a’は、それぞれ独立して、
【0292】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素、ハロゲン、−OR、−NR
2、−SR、−CN、−NO
2、−SO
2R、−SOR、−SO
2NR
2;−CNO、−NRSO
2R、−NCO、−N
3、−SiR
3であるか;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
[R
1aおよびR
4a]、[R
1a’およびR
4a’]ならびに任意の2つの隣接するR
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7a、およびR
7a’基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができ、
nは、0または1から8(1と8も含む)の整数であり、
pは、0または1から4(1と4も含む)の整数である)
からなる群から選択される、構造を有する。
【0293】
一部の実施形態では、Mは、Coである。
【0294】
一部の実施形態では、R
1a、R
1a’、R
4a、R
4a’、R
6a、およびR
6a’は、それぞれ−Hである。一部の実施形態では、R
5a、R
5a’、R
7aおよびR
7a’は、それぞれ、場合によって置換されているC
1〜C
12脂肪族である。一部の実施形態では、R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7a、およびR
7a’は、それぞれ独立して、−H、−SiR
3、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソアミル、t−アミル、テキシルおよびトリチルからなる群から選択される。一部の実施形態では、R
1a、R
1a’、R
4a、R
4a’、R
6a、およびR
6a’は、それぞれ−Hである。一部の実施形態では、R
7aは、−H、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソアミル、t−アミル、テキシルおよびトリチルからなる群から選択される。一部の実施形態では、R
5aおよびR
7aは、独立して、−H、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソアミル、t−アミル、テキシルおよびトリチルからなる群から選択される。特定の実施形態では、1つまたは複数のR
5a、R
5a’、R
7aおよびR
7a’は、
【0295】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。一部の実施形態では、R
5aおよびR
5a’は、
【0296】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。
【0297】
提供される金属錯体の特定の実施形態では、
【0298】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
の部分は、
【0299】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される構造を有する。
【0300】
上述した式を有する錯体の特定の実施形態では、触媒のサリチルアルデヒド由来部分を含む、フェニル環のうちの少なくとも1つは、独立して、
【0301】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0302】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
【0303】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
は、サリチルアルデヒド由来のフェニル環の任意の1つまたは複数の非置換の位置に結合し得る、1つまたは複数の独立して定義された活性化部分を表す)からなる群から選択される。
【0304】
特定の実施形態では、式IIIaおよびIIIbのように、サレン配位子の1つまたは両方のサリチルアルデヒド由来のフェニル環の金属結合酸素置換基に対するオルト位につながった活性化部分が存在する
【0305】
【化99】
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(式中、
M、X、k、R
’、
【0306】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りであり、
R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6aおよびR
6a’は、それぞれ独立して、
【0307】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
の基、水素、ハロゲン、−OR、−NR
2、−SR、−CN、−NO
2、−SO
2R、−SOR、−SO
2NR
2;−CNO、−NRSO
2R、−NCO、−N
3、−SiR
3であるか;またはC
1〜20脂肪族;C
1〜20ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
任意の2つの隣接するR
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6aおよびR
6a’基は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができる)。
【0308】
式IIIaまたはIIIbを有する化合物の特定の実施形態では、R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’は、それぞれ水素であり、R
5a、R
5a’は、独立して、場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族である。
【0309】
錯体IIIaおよびIIIbの特定の実施形態では、触媒のサリチルアルデヒド由来部分を含む、少なくとも1つのフェニル環は、
【0310】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0311】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から独立して選択される。
【0312】
特定の実施形態では、構造IVaおよびIVbのように、サレン配位子の1つまたは両方のサリチルアルデヒド由来のフェニル環のフェノール酸素に対するパラ位につながった活性化部分が存在する
【0313】
【化104】
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(式中、M、X、k、R
’、R
4a、R
4a’、R
6a、R
6a’、R
7a、R
7a’、
【0314】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りである)。
【0315】
式IVaまたはIVbを有する化合物の特定の実施形態では、R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’は、水素であり、各R
7a、R
7a’は、独立して、場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族である。
【0316】
触媒IVaおよびIVbの特定の実施形態では、触媒のサリチルアルデヒド由来部分を含む、少なくとも1つのフェニル環は、
【0317】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0318】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から独立して選択される。
【0319】
一部の実施形態では、式VaまたはVbのように、サレン配位子の1つまたは両方のサリチルアルデヒド由来のフェニル環のイミン置換基に対するパラ位につながった活性化部分が存在する
【0320】
【化108】
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(式中、M、X、k、R
’、R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
7a、R
7a’、
【0321】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りである)。
【0322】
式VaまたはVbを有する化合物の特定の実施形態では、各R
4およびR
4aは、水素であり、各R
5a、R
5a’、R
7a、R
7a’は、独立して、水素または場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族である。
【0323】
触媒VaおよびVbの特定の実施形態では、触媒のサリチルアルデヒド由来部分を含む、少なくとも1つのフェニル環は、独立して、
【0324】
【化110】
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【0325】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0326】
一部の実施形態では、式VIaおよびVIbのように、サレン配位子の1つまたは両方のサリチルアルデヒド由来のフェニル環のイミン置換基に対するオルト位につながった活性化部分が存在する
【0327】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、X、k、M、R
’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7a、R
7a’、
【0328】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りである)。
【0329】
式VIaまたはVIbを有する化合物の特定の実施形態では、各R
6aおよびR
6a’は、水素であり、各R
5a、R
5a’、R
7aおよびR
7a’は、独立して、水素または場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族である。
【0330】
触媒VIaおよびVIbの特定の実施形態では、触媒のサリチルアルデヒド由来部分を含むフェニル環のうちの少なくとも1つは、独立して、
【0331】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0332】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0333】
一部の実施形態では、式VIIaおよびVIIbのように、サレン配位子の1つまたは両方のサリチルアルデヒド由来のフェニル環のフェノール酸素に対するオルト位およびパラ位につながった活性化部分が存在する
【0334】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、M、X、k、R
’、R
4a、R
4a’、R
6a、R
6a’、
【0335】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りである)。
【0336】
式VIaまたはVIbを有する化合物の特定の実施形態では、各R
6a、R
6a’、R
4a、およびR
4a’は、独立して、水素であるか、または場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族である。
【0337】
式VIIaまたはVIIbを有する化合物の特定の実施形態では、各R
6a、R
6a’、R
4a、およびR
4a’は、水素である。
【0338】
一部の実施形態では、式VIIIaおよびVIIIbのように、サレン配位子の1つまたは両方のサリチルアルデヒド由来のフェニル環のイミン置換基に対するオルト位およびパラ位につながった活性化部分が存在する
【0339】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、X、k、M、R
’、R
5a、R
5a’、R
7a、R
7a’、
【0340】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りである)。
【0341】
式VIIIaまたはVIIIbを有する化合物の特定の実施形態では、各R
5a、R
5a’、R
7a、およびR
7a’は、独立して、場合によって、水素または置換されたC
1〜C
20脂肪族である。
【0342】
上記構造VIIIaまたはVIIIb上の触媒である、本発明の特定の実施形態では、触媒のサリチルアルデヒド由来部分を含むフェニル環のうちの少なくとも1つは、独立して、
【0343】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0344】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0345】
一部の実施形態では、式IXaおよびIXbのように、サレン配位子のイミン炭素につながった活性化部分が存在する。
【0346】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、M、X、k、R
4a、R
4a’、R
5a、R
5a’、R
6a、R
6a’、R
7a、R
7a’、
【0347】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りであるが、ただし、サレン配位子に結合した活性化部分の原子は、炭素原子である)。
【0348】
式IXaまたはIXbを有する化合物の特定の実施形態では、各R
4a、R
4a’、R
6aおよびR
6a’は、水素であり、各R
5a、R
5a’、R
7aおよびR
7a’は、独立して、水素または場合によって置換されているC
1〜C
20脂肪族である。
【0349】
上記構造IXaまたはIXbの金属錯体である、本発明の特定の実施形態では、触媒のサリチルアルデヒド由来部分を含むフェニル環のうちの少なくとも1つは、独立して、
【0350】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0351】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0352】
上に示した通り、コアのサレン構造内のサリチルアルデヒド由来の、2つのフェニル環は、同じである必要はない。上記式IaからIXbには明確に示されていないが、触媒は、各2つの環上の異なる位置に結合した活性化部分を有していてもよく、このような化合物は、本発明の範囲内に具体的に包含されていることを理解されたい。さらに、活性化部分は、配位子の複数の部分上に存在することができ、例えば活性化部分は、同じ触媒の中のジアミン架橋および1つまたは両方のフェニル環上に存在することができる。
【0353】
特定の実施形態では、上記の触媒IaからIXbのサレン配位子コアは、以下に示す群から選択され、この中で任意の利用可能な位置は、独立して、上述のような、1つもしくは複数のR基または1つもしくは複数の活性化部分で置換されていてもよい
【0354】
【化126】
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(式中、M、X、およびkは、上記に定義された通りである)。
【0355】
一部の実施形態では、少なくとも1つの活性化部分は、式Xに示した通り、サレン配位子のジアミン由来部分につながっている
【0356】
【化127】
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(式中、M、X、k、R
’、
【0357】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りである)。
【0358】
特定の実施形態では、式Xのサレン配位子は、
【0359】
【化129】
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(式中、M、X、k、R
’および
【0360】
【化130】
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は、上記に定義された通りである)からなる、場合によって置換されている部分から選択される。
【0361】
式Xaの触媒のジアミン架橋である、特定の実施形態では、場合によって置換されている部分は、
【0362】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0363】
【化132】
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(式中、Mおよび
【0364】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りである)からなる群から選択される。
【0365】
特定の実施形態では、本発明のメタロサレネート錯体として、以下の表1のものが挙げられるが、これらに限らない。
【0366】
【表1-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0367】
【表1-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0368】
【表1-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0369】
【表1-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0370】
【表1-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0371】
【表1-6】
[この文献は図面を表示できません]
【0372】
【表1-7】
[この文献は図面を表示できません]
【0373】
【表1-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0374】
【表1-9】
[この文献は図面を表示できません]
【0375】
【表1-10】
[この文献は図面を表示できません]
【0376】
【表1-11】
[この文献は図面を表示できません]
【0377】
【表1-12】
[この文献は図面を表示できません]
【0378】
【表1-13】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Co−X(式中、Xは、上記に定義された通りである)である。特定の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Co−OC(O)CF
3である。特定の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Co−OAcである。特定の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Co−OC(O)C
6F
5である。特定の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Co−N
3である。特定の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Co−Clである。特定の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Co−ニトロフェノキシである。特定の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Co−ジニトロフェノキシである。
【0379】
一部の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Cr−X(式中、Xは、上記に定義された通りである)である。
【0380】
特定の実施形態では、四座配位子は、ポルフィリン配位子である。一部の実施形態では、金属錯体は、コバルトポルフィリン錯体である。特定の実施形態では、金属錯体は、クロムポルフィリン錯体である。一部の実施形態では、金属錯体は、アルミニウムポルフィリン錯体である。
【0381】
本発明のポルフィリン含有金属錯体の例として、
【0382】
【化134】
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(式中、各M、X、k、R
’、および
【0383】
【化135】
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は、上記に定義された通りである)が挙げられるが、これらに限らない。
【0384】
特定の実施形態では、多座配位子は、場合によって置換されているテトラベンゾポルフィリンである。適切な例として、
【0385】
【化136】
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(式中、M、R
’、および
【0386】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
は、上記に定義された通りである)が挙げられるが、これらに限らない。
【0387】
本明細書中に記載されているポルフィリンおよびフタロシアニン系錯体の特定の実施形態では、Mは、アルミニウムである。本明細書中に記載されているポルフィリンおよびフタロシアニン系錯体の特定の実施形態では、Mは、コバルトである。本明細書中に記載されているポルフィリンおよびフタロシアニン系錯体の特定の実施形態では、Mは、マンガンである。
【0388】
特定の実施形態では、本発明のポルフィリン錯体として、以下の表2のものが挙げられるが、これらに限らない。
【0389】
【表2-1】
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【0390】
【表2-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0391】
【表2-3】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態では、表2の錯体に対して、Mは、Co−X(式中、Xは、上記に定義された通りである)である。特定の実施形態では、表2の錯体に対して、Mは、Co−OC(O)CF
3である。特定の実施形態では、表2の錯体に対して、Mは、Co−OAcである。特定の実施形態では、表1の錯体に対して、Mは、Co−OC(O)C
6F
5である。特定の実施形態では、表2の錯体に対して、Mは、Co−N
3である。特定の実施形態では、表2の錯体に対して、Mは、Co−Clである。特定の実施形態では、表2の錯体に対して、Mは、Co−ニトロフェノキシである。特定の実施形態では、表2の錯体に対して、Mは、Co−ジニトロフェノキシである。
【0392】
特定の実施形態では、表2の錯体に対して、Mは、Al−X(式中、Xは、上記に定義された通りである)である。特定の実施形態では、表2の錯体に対して、Mは、Cr−X(式中、Xは、上記に定義された通りである)である。
【0393】
特定の実施形態では、本発明のポルフィリン錯体は、以下のスキームに示した通り合成される。
【0394】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0395】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
一部の実施形態では、本開示は、提供された金属錯体の存在下で、エポキシドを二酸化炭素に接触させることによって、ポリカーボネートを形成することを含む重合の方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、
a)以下の式のエポキシド
【0396】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
a’は、水素であるか、またはC
1〜30脂肪族;C
1〜30ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
各R
b’、R
c’およびR
d’は、独立して、水素であるか、またはC
1〜12脂肪族;C
1〜12ヘテロ脂肪族;フェニル;3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の単環式炭素環;7〜14個の炭素の、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の多環式炭素環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、5から6員の単環式ヘテロアリール環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、3から8員の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環式環;窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、6から12員の多環式の飽和もしくは部分的に不飽和の複素環;または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、8から10員の二環式ヘテロアリール環からなる群から選択される、場合によって置換されているラジカルであり、
(任意の(R
a’およびR
c’)、(R
c’およびR
d’)ならびに(R
a’およびR
b’)は、介在する原子と一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている環を形成することができる)
を提供することと、
b)本明細書中に記載されている金属錯体の存在下で、エポキシドと二酸化炭素を接触させることによって、
【0397】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される式を有するポリマーを提供すること
を含む、重合の方法を提供する。
【0398】
一部の実施形態では、提供されたポリマーは、式:
【0399】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。一部の実施形態では、提供されたポリマーは、式:
【0400】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。一部の実施形態では、二酸化炭素は、任意選択であり、提供されたポリマーは、式:
【0401】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。
【0402】
特定の実施形態では、R
b’、R
c’およびR
d’は、それぞれ水素である。一部の実施形態では、R
a’は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
a’は、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、エポキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはシクロヘキセンオキシドである。
【0403】
特定の実施形態では、R
a’、R
b’、R
c’およびR
d’のうちの1つは、水素である。特定の実施形態では、R
a’、R
b’、R
c’およびR
d’のうちの2つは、水素である。特定の実施形態では、R
a’、R
b’、R
c’およびR
d’のうちの3つは、水素である。
【0404】
特定の実施形態では、R
a’は、水素である。特定の実施形態では、R
b’は、水素である。特定の実施形態では、R
c’は、水素である。特定の実施形態では、R
d’は、水素である。
【0405】
特定の実施形態では、R
a’、R
b’、R
c’およびR
d’は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜30脂肪族の基である。特定の実施形態では、R
a’、R
b’、R
c’およびR
d’は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜20脂肪族の基である。特定の実施形態では、R
a’、R
b’、R
c’およびR
d’は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族の基である。特定の実施形態では、R
a’、R
b’、R
c’およびR
d’は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
1〜8脂肪族の基である。特定の実施形態では、R
a’、R
b’、R
c’およびR
d’は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
3〜8脂肪族の基である。特定の実施形態では、R
a’、R
b’、R
c’およびR
d’は、それぞれ独立して、場合によって置換されているC
3〜12脂肪族の基である。
【0406】
特定の実施形態では、R
a’は、場合によって置換されているC
1〜30脂肪族の基である。特定の実施形態では、R
b’は、場合によって置換されているC
1〜30脂肪族の基である。特定の実施形態では、R
c’は、場合によって置換されているC
1〜30脂肪族の基である。特定の実施形態では、R
d’は、場合によって置換されているC
1〜30脂肪族の基である。
【0407】
一部の実施形態では、同じ炭素に結合したR
a’およびR
b’は、一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている3から12員の炭素環を形成する。一部の実施形態では、同じ炭素に結合したR
a’およびR
b’は、一緒になって、2つ以上の場合によって置換されている3から8員の炭素環を含む多環式炭素環を形成する。一部の実施形態では、同じ炭素に結合したR
a’およびR
b’は、一緒になって、2つ以上の場合によって置換されている5から7員の炭素環を含む多環式炭素環を形成する。
【0408】
一部の実施形態では、同じ炭素に結合したR
a’およびR
b’は、一緒になって、2つの場合によって置換されている3から12員の炭素環を含む二環式炭素環を形成する。一部の実施形態では、同じ炭素に結合したR
a’およびR
b’は、一緒になって、2つの場合によって置換されている3から8員の炭素環を含む二環式炭素環を形成する。一部の実施形態では、同じ炭素に結合したR
a’およびR
b’は、一緒になって、2つの場合によって置換されている5から7員の炭素環を含む二環式炭素環を形成する。
【0409】
特定の実施形態では、同じ炭素に結合したR
a’およびR
b’は、一緒になって、1つの場合によって置換されている3から12員の炭素環を形成する。特定の実施形態では、同じ炭素に結合したR
a’およびR
b’は、一緒になって、1つの場合によって置換されている3から8員の炭素環を形成する。特定の実施形態では、同じ炭素に結合したR
a’およびR
b’は、一緒になって、1つの場合によって置換されている5から7員の炭素環を形成する。
【0410】
一部の実施形態では、隣接する炭素に結合したR
b’およびR
c’は、一緒になって、1つまたは複数の場合によって置換されている3から12員の炭素環を形成する。一部の実施形態では、隣接する炭素に結合したR
b’およびR
c’は、一緒になって、2つ以上の場合によって置換されている3から8員の炭素環を含む、多環式炭素環を形成する。一部の実施形態では、隣接する炭素に結合したR
b’およびR
c’は、一緒になって、2つ以上の場合によって置換されている5から7員の炭素環を形成する。
【0411】
一部の実施形態では、隣接する炭素に結合したR
b’およびR
c’は、一緒になって、2つの場合によって置換されている3から12員の炭素環を含む二環式炭素環を形成する。一部の実施形態では、隣接する炭素に結合したR
b’およびR
c’は、一緒になって、2つの場合によって置換されている3から8員の炭素環を含む二環式炭素環を形成する。一部の実施形態では、隣接する炭素に結合したR
b’およびR
c’は、一緒になって、2つの場合によって置換されている5から7員の炭素環を含む二環式炭素環を形成する。
【0412】
特定の実施形態では、隣接する炭素に結合したR
b’およびR
c’は、一緒になって、1つの場合によって置換されている3から12員の炭素環を形成する。特定の実施形態では、隣接する炭素に結合したR
b’およびR
c’は、一緒になって、1つの場合によって置換されている3から8員の炭素環を形成する。特定の実施形態では、隣接する炭素に結合したR
b’およびR
c’は、一緒になって、1つの場合によって置換されている5から7員の炭素環を形成する。
【0413】
特定の実施形態では、ポリマーは、2つの異なる繰返し単位のコポリマーを含み、この中で、2つの異なる繰返し単位のR
a’、R
b’およびR
cは、すべて同じとは限らない。一部の実施形態では、ポリマーは、3つ以上の異なる繰返し単位のコポリマーを含み、この中で、異なる各繰返し単位のR
a’、R
b’およびR
c’は、他の異なる繰返し単位のうちのいずれかのR
a’、R
b’、およびR
c’とすべて同じとは限らない。一部の実施形態では、ポリマーは、ランダムコポリマーである。一部の実施形態では、ポリマーは、テーパーコポリマーである。
【0414】
一部の実施形態では、ポリマーは、本明細書中に記載されている金属錯体を含有する。一部の実施形態では、ポリマーは、本明細書中に記載されている金属錯体の残留物を含む。一部の実施形態では、ポリマーは、有機カチオンの塩およびX(式中、Xは、求核剤または対イオンである)を含む。一部の実施形態では、Xは、2,4−ジニトロフェノレートアニオンである。
【0415】
一部の実施形態では、R
a’は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
a’は、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
a’は、場合によって置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R
a’は、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
a’は、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、R
a’は、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0416】
特定の実施形態では、R
a’は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ビニル、アリル、フェニル、トリフルオロメチル、
【0417】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
または上記のうちの任意の2つ以上から選択される。特定の実施形態では、R
a’は、メチルである。特定の実施形態では、R
a’は、エチルである。特定の実施形態では、R
a’は、プロピルである。特定の実施形態では、R
a’は、ブチルである。特定の実施形態では、R
a’は、ビニルである。特定の実施形態では、R
a’は、アリルである。特定の実施形態では、R
a’は、フェニルである。特定の実施形態では、R
a’は、トリフルオロメチルである。特定の実施形態では、R
a’は、
【0418】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
a’は、
【0419】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
a’は、
【0420】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
a’は、
【0421】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
a’は、
【0422】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
a’は、
【0423】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
である。特定の実施形態では、R
a’は、
【0424】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0425】
一部の実施形態では、R
b’は、水素である。一部の実施形態では、R
b’は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
b’は、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
b’は、場合によって置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R
b’は、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
b’は、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、R
b’は、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0426】
一部の実施形態では、R
c’は、水素である。一部の実施形態では、R
c’は、場合によって置換されているC
1〜12脂肪族である。一部の実施形態では、R
c’は、場合によって置換されているC
1〜12ヘテロ脂肪族である。一部の実施形態では、R
c’は、場合によって置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R
c’は、場合によって置換されている8から10員のアリールである。一部の実施形態では、R
c’は、場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、R
c’は、場合によって置換されている3から7員の複素環である。
【0427】
一部の実施形態では、R
a’およびR
c’は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されている3から14員の複素環、場合によって置換されているフェニル、場合によって置換されているC
8〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成する。
【0428】
一部の実施形態では、R
b’およびR
c’は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されている3から14員の複素環、場合によって置換されているフェニル、場合によって置換されているC
8〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成する。
【0429】
一部の実施形態では、R
a’およびR
b’は、介在する原子と一緒になって、場合によって置換されているC
3〜C
14炭素環、場合によって置換されている3から14員の複素環、場合によって置換されているフェニル、場合によって置換されているC
8〜C
10アリール、および場合によって置換されている5から10員のヘテロアリールからなる群から選択される、1つまたは複数の環を形成する。
【0430】
一部の実施形態では、本発明は、エポキシドからポリエーテルを合成するための方法を含む。これらの反応を実施する適切な方法が、その全体の内容が、本明細書によって本明細書に参照により組み込まれている、米国特許第7,399,822号で開示されている。
【0431】
一部の実施形態では、本発明は、上述した触媒を用いて、二酸化炭素およびエポキシドから環状カーボネートを合成するための方法を含み、この反応を実施する適切な方法が、本明細書に参照により組み込まれている、米国特許第6,870,004号で開示されている。
【実施例】
【0432】
(実施例1)
本発明の対称性コバルト(III)サレン配位子への一般的経路は、以下のスキームE1およびE2に示されている。
【0433】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
スキームE1に示されている通り、二置換のフェノールE1−aを、ホルミル化することによって、サリチルアルデヒド誘導体E1−bを得る。次いで2当量のこのアルデヒドをジアミン(この場合、1,2−ジアミノシクロヘキサン)と反応させることによって、シッフ塩基E1−cを生成する。次いでこの化合物をコバルト(II)アセテートと反応させることによって、Co(II)−サレン錯体(示されていない)を得て、トリフルオロ酢酸の存在下でこれを空気で酸化することによって、活性のあるコバルト(III)触媒を産出する。同様の化学反応を、本明細書中の上に記載されている触媒の合成に適用することができる。有機合成の当業者は、必要とされるこの化学反応を適応することによって、本明細書中に記載されている、特定の触媒を得ることができる。
【0434】
(実施例2)
不斉コバルト(III)サレン配位子に対する典型的経路が、スキームE2に示されている。
【0435】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
スキームE2に示されている通り、二置換のサリチルアルデヒド誘導体E1−bを、1当量の、1,2シクロヘキサンジアミンのモノ塩酸塩で処理する。次いで、生成したシッフ塩基E2−aを中和し、第2の異なるサリチルアルデヒド誘導体を加える。次いでこの化合物をコバルト(II)アセテートと反応させることによって、Co(II)−サレン錯体を得て、トリフルオロ酢酸の存在下でこれを空気で酸化することによって、活性のあるコバルト(III)触媒を産出する。同様の化学反応を、本明細書中の上に記載されている触媒の合成に適用することができる。有機合成の当業者は、必要とされるこの化学反応を適応することによって、本明細書中に記載されている、特定の触媒を得ることができる。
【0436】
(実施例3)
実施例3は、触媒
【0437】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
の合成を記載し、この中で、MはCo(III)であり、
【0438】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
は、salcyであり、
【0439】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【0440】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Zは、P−結合したホスホルイミン部分
【0441】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
であり、mは1であり、この中で、1または2つの
【0442】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
の基が存在する(それぞれスキームE4およびE3)。
【0443】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
スキームE3に示されている通り、トリオールE3−aをケタールとして保護することによって、一価アルコールE3−bを産出し、次いでこの化合物をブロミドE3−cでアルキレート化することによって、ベンジルエーテルE3−dを産出する。他のベンジリックアルコールの脱保護および酸化により、サリチルアルデヒドE3−eが産出し、これをシクロヘキサンジアミンで上述のように凝縮することによって、配位子E3−fを得る。次いでこのホスホルイミン窒素を四級化し、以前の通りに金属錯体が形成されることによって、触媒E3−hが得られる。ここに示されていない代替の経路では、金属がまず導入され、次いで四級化が実施される。
【0444】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
スキームE3bに示されている通り、サリチルアルデヒド(salicyladedyde)E3−e(上述の)をシクロヘキサンジアミン一塩酸塩で凝縮することによって、モノシッフ塩基の塩酸塩E4aが産出する。次いでこの塩を中和し、ジ−t−ブチルサリチルアルデヒド(salicaldehyde)で凝縮し、メチル化することによって、E4−bを得る。生成した配位子を、メタレート化し、スキームE3に対して上述されているように、酸化することによって、触媒E4−cを得る。
【0445】
(実施例4)
実施例4は、触媒の合成を記載し、この中で、Mは、Co(III)であり、
【0446】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
は、salcyであり、
【0447】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【0448】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Zは、1−[4−ジメチルアミノ−ピリジニウム]
【0449】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
または、1−[N−メチルイミダゾリウム]
【0450】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
であり、mは、1であり、この中で、1または2つの
【0451】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
の基が存在する(それぞれスキームE5およびE6)。
【0452】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
スキームE4は、化合物CS−6とCS−7の合成を示している。各化合物に対して、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン(2.0mol)を、塩化ベンジルCS−4(1.0mol)の無水エタノール溶液にゆっくりと加える。この反応物を撹拌し、3時間加熱還流し、次いで室温に冷却し、水で希釈する。この混合物をフリーザー内で一終夜冷却し、固体を濾過で収集することによって、二塩化物CS−5を産出する。この二塩化物CS−5(1.0mol)を、アセトニトリル中でN,N−ジメチルアミノピリジン(2.0mol)またはN−メチルイミダゾールと反応させる。この反応物を80℃で18時間加熱し、次いで溶媒を真空で取り除くことによって、それぞれのアルミニウム塩を得る。以前に記載された通り、これらの塩をメタレート化し、酸化することによって、触媒CS−6およびCS−7を得る。
【0453】
(実施例5)
実施例5は、触媒の合成を記載し、この中で、Mは、Co(III)であり、
【0454】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
は、salcyであり、
【0455】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【0456】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Zは、1−[N−メチルイミダゾリウム](CS−8)またはジメチルアミノ(CS−9)であり、mは、1であり、2つの
【0457】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
の基が存在する(それぞれスキームE5およびE6)。
【0458】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
スキームE5は、上に記載されたものと同様の条件を用いた、化合物CS−8およびCS−9の合成を示している。CS−8の合成:公知の化合物1−(2−メチルアミノエチル)−3−メチルイミダゾール(2.0mol)を、アセトニトリル中でCS−5(1.0mol)と合わせる。この反応物を18時間80℃に加熱し、次いで溶媒を真空で取り除き、次いでCo(OAc)
2でのメタレーションおよびTFA中での酸化を上に記載の通り実施することによって、触媒CS−8を産出する。CS−9の合成:N,N,N’−トリメチル−1,2−エタンジアミン(4.0mol)を、アセトニトリル中でCS−5(1.0mol)と合わせる。この反応物を18時間80℃に加熱し、冷却し、溶媒を真空で取り除く。この粗生成物をエーテルで希釈し、濾過することによって、アミン塩を取り除き、真空で濃縮する。残留物を、脱気したメタノール中に溶解し、Co(OAc)
2(1.0mol)と合わせる。3時間撹拌後、残留物を濾過し、メタノールで洗浄する。トリフルオロ酢酸(1.0mol)を、ジクロロメタン中の固体残留物の撹拌溶液にゆっくりと加える。大気に開放して3時間撹拌後、固体を濾過し、真空で乾燥させることによって、CS−9を生成する。
【0459】
(実施例6)
実施例6およびスキームE6は、触媒の合成を記載し、この中で、Mは、Co(III)であり、
【0460】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
は、salcyであり、
【0461】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【0462】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Zは、ジブチルアミノであり、mは、1であり、2つの
【0463】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
の基が存在する。
【0464】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
CS−10の合成:配位子CS−5(1.0mol)、3−(ジブチルアミノ)−1−プロパノール(2.0mol)、50%NaOH溶液(10mol)、テトラブチル硫酸水素アンモニウム(4mol%)およびジクロロメタンを合わせ、65℃で一終夜加熱する。この反応混合物を真空で濃縮することによって、大部分の溶媒を取り除き、水層を酢酸エチルで抽出する。有機層を分離させ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮する。シリカゲルを用いて精製後、生成物を脱気したメタノール中に溶解し、Co(OAc)
2(1.0mol)と合わせる。3時間撹拌後、残留物を濾過し、メタノールで洗浄する。トリフルオロ酢酸(1.0mol)を固体残留物のジクロロメタン溶液にゆっくりと加える。大気に開放して3時間撹拌後、固体を濾過し、真空で乾燥させることによって、CS−10を生成する。
【0465】
(実施例7)
実施例7およびスキームE7は、触媒の合成を記載し、この中でMは、Co(III)であり、
【0466】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
は、salcyであり、
【0467】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
は、一緒になることによってZ基を含む環を形成する2つの
【0468】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
の基を含み、Zは、3−[N−メチルピリジニウム]であり、mは、1であり、1つの
【0469】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
の基が存在する。
【0470】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
CS−11の合成:配位子CS−5(1.0mol)、3,5−ビス(ヒドロキシメチル)−N−メチルチルピリジニウムヨージド(2.0mol)、50%NaOH溶液(10mol)、テトラブチル硫酸水素アンモニウム(4mol%)およびジクロロメタンを合わせ、65℃で一終夜加熱する。この反応混合物を真空で濃縮することによって、大部分の溶媒を取り除き、水層を酢酸エチルで抽出する。有機層を分離させ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮する。メタレーションおよび酸化のための、上で詳細を述べた手順に従うことによって、CS−11を生成する。
【0471】
(実施例8)
実施例8およびスキームE8は、触媒の合成を記載し、この中で、Mは、Co(III)であり、
【0472】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
は、salcyであり、
【0473】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【0474】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Zは、1−[4−t−ブチルピリジニウム]であり、mは、2であり、この中で、2つの
【0475】
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
の基が存在する。
【0476】
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
AC−2の合成。中間体AC−1(0.37g、0.35mmol)、4−tブチルピリジン(0.21mL、1.41mmol)およびAcCN(4mL)を密閉したバイアル内で合わせ、18時間撹拌しながら80℃に加熱した。溶媒を真空で取り除くと、黄色の残留物が残った(0.61g、110%収率、AcCNが存在)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3, δ): 9.53 (t, 8H), 8.21 (s, 2H), 7.94 (t, 8H), 7.08 (s, 2H), 6.83 (s, 2H), 4.81 (m, 8H), 3.29 (m, 2H), 2.78 (m, 2H), 2.15 (s, 6H), 1.5−2.0 (m, 24 H), 1.36 (s, 36H);IR(ATR、AcCNから成型した膜):ν
C=N=1637cm
−1。乾燥EtOH(5mL)中の残留物溶液(0.30g、0.19mmol)を、シュレンク管内でAgBF
4(0.19g、0.85mmol)に加え、光を遮断して一終夜撹拌した。セライトを介して溶液を濾過し、溶媒を真空で取り除き、固体の残留物を得た。5:1CH
2Cl
2:EtOHを溶出液として用いて、シリカゲルの小さなプラグ上でこの残留物をフラッシュした。溶媒を取り除くことによって、固体残留物を得た(0.18g、収率67%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3, δ): 8.75 (t, 8H), 7.98 (d, 2H), 7.92
(t, 8H), 7.1−7.3 (m, 4H), 4.52 (m, 8H),
3.6 (m, 2H), 2.7 (m, 2H), 2.19 (s, 6H),
1.5−2.0 (m, 24 H), 1.38 (s, 36H);IR(ATR、CH
2Cl
2から成型した膜):ν
C=N=1641cm
−1、ν
BF4=1050cm
−1。N
2下、シュレンク管内で、乾燥EtOH(4mL)中の残留物溶液(0.18g、0.12mmol)をCo(OAc)
2(0.022g、0.12mmol)に加えた。この溶液を室温で3時間撹拌し、溶媒を真空で取り除いた。残留物をエーテルで粉砕し、真空で乾燥させ、CH
2Cl
2中に再び溶解した。CF
3CO
2H(9μL、0.12mmol)のCH
2Cl
2(80μL)中溶液を加え、溶液を大気に開放して3時間撹拌した。固体のNaO
2CCF
3(0.067g、0.49mmol)を加え、N
2下、溶液を2日間撹拌した。セライトを介して溶液を濾過し、溶媒を真空で取り除くことによって、褐色の残留物が残った(0.071g、収率37%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6, δ): 8.86 (t, 8H), 8.08 (t,
8H), 8.07 (s, 2H), 7.30 (m, 4H), 4.44 (m, 8H), 3.54 (m, 2H), 2.9 (m, 2H), 2.47 (s, 6H), 1.5−2.0 (m, 24 H), 1.29(s, 36H);IR(ATR):ν
C=O=1682cm
−1、ν
C=N=1641cm
−1。
【0477】
化合物AC−2に対して記載された条件を用いて追加の配位子AC−6からAC−11を合成した。スキームE8bおよび表E8に概要を述べる。
【0478】
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例9)
実施例9およびスキームE9は、触媒の合成を記載し、この中で、Mは、Co(III)であり、
【0479】
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
は、salcyであり、
【0480】
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【0481】
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
であり、Zは、N,N−ビス−(3−ジメチルアミノプロピル)アミノ(AC−4)、テトラメチルグアニジノ(AC−5)、N結合モルホリノ(AC−6)、またはN結合ピペリジノ(AC−14)であり、mは、2であり、この中で、2つの
【0482】
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
の基が存在する。
【0483】
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
AC−4の合成。中間体AC−3(0.45g、0.63mmol)、3,3’−イミノビス(N,N’−ジメチルプロピルアミン)(0.28mL、1.26mmol)、K
2CO
3(0.35g、2.52mmol)およびAcCN(5mL)を密閉したバイアル内で合わせ、18時間撹拌しながら80℃に加熱した。溶液を濾過し、溶媒を真空で取り除き、エーテルで粉砕し、真空で乾燥させることによって、黄色の残留物が残った(0.48g、収率91%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3, δ): 8.21 (m, 2H), 6.8−7.2 (m, 4H), 3.75 (m, 2H), 3.0−3.4 (m, 20H), 2.0−2.8 (m, 28H),
2.18 (s, 6H), 1.4−2.0 (m, 24 H);IR(ATR):ν
C=N=1600cm
−1。乾燥EtOH(10mL)中の残留物溶液(0.21g、0.25mmol)を、N
2下、シュレンク管内でCo(OAc)
2(0.045g、0.25mmol)に加えた。CH
2Cl
2(3mL)を加えて、溶液に完全に溶解した。溶液を室温で18時間撹拌し、溶媒を真空で取り除いた。残留物をエーテルで粉砕し、真空で乾燥させ、CH
2Cl
2(10mL)中に再溶解した。CF
3CO
2H(20μL、0.25mmol)を加え、大気に開放して溶液を3.5時間撹拌した。溶媒を真空で取り除き、エーテルで粉砕し、真空で乾燥させることによって、褐色の残留物が残った(0.28g、収率108%、残留CH
2Cl
2)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6, δ): 7.92 (m, 2H), 7.1−7.4 (m, 4H), 3.58 (m, 2H), 3.0−3.4 (m, 20H), 2.0−2.8 (m, 28H), 2.3 (s, 6H), 1.4−2.0 (m, 24 H);IR(ATR):ν
C=O=1688cm
−1、ν
C=N=1616cm
−1。
【0484】
AC−5の合成。中間体AC−3(0.20g、0.29mmol)、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(0.21mL、1.71mmol)、K
2CO
3(0.39g、2.85mmol)およびAcCN(2mL)を密閉したバイアル内で合わせ、残留物をヘキサンでも洗浄した以外は、AC−4の場合と同様に反応させた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3, δ): 8.23 (d, 2H), 6.95 (s, 2H), 6.80 (s, 2H), 3.35 (m, 2H), 3.1
(m, 4H), 2.7−2.8 (m, 24H), 2.48 (m, 4H), 2.20 (s, 6H), 1.4−2.0 (m, 16 H);IR(ATR):ν
C=N=1594cm
−1。残留物をAC−4の場合と同様に反応させた。IR(ATR):ν
C=O=1690cm
−1、ν
C=N=1610cm
−1。
【0485】
AC−6の合成。中間体AC−3(0.32g、0.44mmol)、モルホリン(0.16mL、1.77mmol)、K
2CO
3(0.61g、4.4mmol)およびAcCN(4mL)を密閉したバイアル内で合わせ、残留物をNaOAc緩衝(pH=4)溶液でも洗浄することによって、残留モルホリンを取り除いた以外はAC−4の場合と同様に反応させた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3, δ): 8.22
(s, 2H), 6.92 (s, 2H), 6.79 (s, 2H), 3.69 (m, 8H), 3.28 (m, 2H), 2.2−2.5 (m, 16H), 2.19 (s, 6H), 1.4−2.0 (m, 16 H).残留物をAC−4の場合と同様に反応させた。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6, δ): 7.91 (s, 2H), 7.23 (s, 2H), 7.14 (s, 2H), 3.6 (m, 2H), 3.52 (m, 8H), 2.99
(m, 2H), 2.57 (s, 6H), 2.47 (m, 4H), 2.2−2.5 (m, 12H), 1.4−2.0 (m, 16 H);IR(ATR):ν
C=O=1671cm
−1、ν
C=N=1630cm
−1。
【0486】
AC−4からAC−6の化合物に対して記載された条件を用いて、追加の配位子AC−13およびAC−14を合成した。スキームE9bおよび表E9で概要を述べる。
【0487】
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
(実施例10)
本明細書中に記載の本発明の概念、工程、方法および組成物の確認が、中でも、本発明の事例の優先日の後、他者による開示を介して提供されている。例えば、実施例10〜27は、CN101412809Aとして開示された、中国特許出願第200810229276.1号において示された実施例を記載している。追加の実験データおよび特性データは、それぞれ全体が参照により本明細書に組み込まれている、Luおよび共同研究者、J. Am. Chem. Soc.、2009年、131巻、11509〜11518頁で記載され、www.pubs.acs.orgにおいて支援情報が入手可能である。
【0488】
特定の実施形態では、ポリカーボネートの調製のための、提供された触媒および/または方法が、以下のうちの1つまたは複数により特徴づけられる:低い触媒濃度で高い触媒活性を保持すること、反応条件が比較的ゆるいこと、ポリマー生成物に対し高い選択性を有する高い触媒活性であること、ポリカーボネート生成物における代替構造は、97%より高く、分子量分布は比較的狭いこと、より高温の反応温度(例えば、50℃より上、75℃より上または100℃より上)で、二酸化炭素およびエポキシドの共重合に対する高い触媒活性を保持すること、ならびにポリカーボネートポリマーの合成のため、2つ以上のアルキレンオキシドを用いた二酸化炭素の重合を触媒するために使用することができる触媒であること。
【0489】
有効容積が200mLのステンレススチール製高圧反応器に、以下の物質を周辺温度で順次加えた:0.1ミリモルのコバルト錯体I−a(R
1は、シクロヘキシルジアミンであり、Xは、NO
3−1アニオンであり、R
2=Hであり、R
3、R
4およびR
5は、第三級ブチルであり、有機塩基性の基を含有する基は、配位子のベンゼン環の3位にあり、nは、2である)、および1モルの酸化プロピレン。次いでこの反応器に二酸化炭素を充填し、気圧を2.0MPaで一定に維持する。温度を25℃で制御した。内容物を磁気撹拌棒で6時間撹拌し、残っている二酸化炭素をゆっくりと放出した。残っているアルキレンオキシドを−20℃の冷却トラップで収集し、特定の量のメタノール/クロロホルム混合物を加え、高分子化合物を溶解した。次いで多量のジエチルエーテルを加えて、ポリカーボネートを沈殿させた。この沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで数回洗浄し、真空で一定重量へと乾燥させることによって、白色固体として、27グラムのポリカーボネートを産出した。ポリマーの平均分子量が、ゲル浸透クロマトグラフィーにより、101,000g/molと測定され、分子量分布は1.24であった。Varian INOVA−400MHz Nuclear Magnetic Resonance分光器を使用して、その
1H−NMRを測定し、その結果、代替構造が、99%を超えることが示された。
【0490】
【化197】
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(実施例11)
触媒と酸化プロピレンのモル比を1:10000から1:50000に変更した(0.02ミリモルの触媒および1モルの酸化プロピレンを使用した)以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を25℃で24時間行うことによって、分子量が223,000g/molであり、分子量分布が1.29である、21グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0491】
(実施例12)
触媒と酸化プロピレンのモル比を1:10000から1:200000に変更した(0.008ミリモルの触媒および1.6モルの酸化プロピレンを使用した)以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を50℃で10時間行うことによって、分子量が318,000g/molであり、分子量分布が1.37である、19グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0492】
(実施例13)
触媒と酸化プロピレンのモル比を1:10000から1:2000に変更した(0.5ミリモルの触媒および1モルの酸化プロピレンを使用した)以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を25℃で3時間行うことによって、分子量が52,800g/molであり、分子量分布が1.30である、48グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0493】
(実施例14)
反応温度を25℃から100℃に変更した以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用し、この反応を0.5時間行うことによって、分子量が112,400g/molであり、分子量分布が1.38である、34グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0494】
(実施例15)
反応温度を25℃から10℃に変更した以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用し、この反応を10時間行うことによって、分子量が914,000g/molであり、分子量分布が1.38である、18グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0495】
(実施例16)
酸化プロピレンを1,2−ブチレンオキシドで置き換えた以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を25℃で6時間行うことによって、分子量が127,000g/molであり、分子量分布が1.21である、31グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0496】
(実施例17)
酸化プロピレンを1,2−オクチレンオキシドで置き換えた以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を25℃で10時間行うことによって、分子量が109,000g/molであり、分子量分布が1.38である、34グラムのポリ(オクチレンカーボネート)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0497】
(実施例18)
酸化プロピレンを、酸化プロピレンとシクロヘキシレンオキシドの混合物(酸化プロピレンおよびシクロヘキシレンオキシドに対する触媒のモル比は、1:5000:5000であった)で置き換えた以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を50℃で6時間行うことによって、分子量が187,000g/molであり、分子量分布が1.29である、59グラムのポリ(プロピレン−co−シクロヘキセン(cylcohexene)カーボネート)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0498】
(実施例19)
コバルト錯体I−aのアキシャルアニオンが、硝酸ラジカルから酢酸部分へと変更した以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を25℃で6時間行うことによって、分子量が95,000g/molであり、分子量分布が1.28である、34グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0499】
(実施例20)
コバルト錯体I−aのジアミン骨格を、シクロヘキサンジアミンからエチレンジアミンへと変更した以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を25℃で6時間行うことによって、分子量が112,000g/molであり、分子量分布が1.20である、29グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0500】
(実施例21)
コバルト錯体I−aのジアミン骨格を、シクロヘキサンジアミンからo−フェニレンジアミンへと変更した以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を25℃で6時間行うことによって、分子量が92,000g/molであり、分子量分布が1.15である、25グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0501】
(実施例22)
容積が200mLのステンレススチール製高圧反応器に、以下の物質を周辺温度で順次加えた:0.1ミリモルのコバルト錯体I−b(R
1は、1,2−プロピレンジアミンであり、Xは、ジニトロフェニルアニオンであり、R
2=Hであり、R
1は、第三級ブチルであり、配位子の2つのベンゼン環の5位に有機塩基性の基が存在し、nは、0である)および1モルの酸化プロピレン。次いでこの反応器に二酸化炭素を充填し、気圧を2.0MPaで一定に維持した。反応を25℃で6時間行うことによって、白色固体として、23グラムのポリカーボネートを産出した。ポリマーの平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーにより、81,000g/molと測定され、分子量分布は1.34であった。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0502】
【化198】
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(実施例23)
容積が200mLのステンレススチール製高圧反応器に、以下の物質を周辺温度で順次加えた:0.1ミリモルのコバルト錯体I−c(R
1は、エチレンジアミンであり、Xは、ジニトロフェニルアニオンであり、R
2=Hであり、R
3は、第三級ブチルであり、配位子のベンゼン環のうちの1つの3位および5位に有機塩基性の基が存在し、nは、0である)および1モルの酸化プロピレン。次いでこの反応器に二酸化炭素を充填し、気圧を2.0MPaで一定に維持した。この反応を25℃で6時間行うことによって、白色固体として、23グラムのポリカーボネートを産出した。ポリマーの平均分子量が、ゲル浸透クロマトグラフィーにより、81,000g/molと測定され、分子量分布は1.34であった。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0503】
【化199】
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(実施例24)
容積が200mLのステンレススチール製高圧反応器に、以下の物質を周辺温度で順次加えた:0.1ミリモルのコバルト錯体I−b(R
1は、エチレンジアミンであり、Xは、ジニトロフェニルアニオンであり、R
2=Hであり、R
3およびR
4は、第三級ブチルであり、配位子の2つのベンゼン環の5位に有機塩基性の基が存在し、nは、0である)および1モルの酸化プロピレン。次いでこの反応器に二酸化炭素を充填し、気圧を2.0MPaで一定に維持した。この反応を25℃で6時間行うことによって、白色の固体として、26グラムのポリカーボネートを産出した。ポリマーの平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーにより、83,000g/molと測定され、分子量分布は1.19であった。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0504】
(実施例25)
容積が200mLのステンレススチール製高圧反応器に、以下の物質を周辺温度で順次加えた:0.1ミリモルのコバルト錯体I−a(R
1は、2,3−ブチレンジアミンであり、Xは、硝酸アニオンであり、R
2=Hであり、R
3およびR
4は、メトキシル基であり、R
1は、第三級ブチルであり、配位子のベンゼン環のうちの1つの3位に有機塩基性の基が存在し、nは、2である)および1モルの酸化プロピレン。次いでこの反応器に二酸化炭素を充填し、気圧を2.0MPaで一定に維持する。この反応を25℃で6時間行うことによって、白色固体として、22グラムのポリカーボネートを産出した。ポリマーの平均分子量が、ゲル浸透クロマトグラフィーにより、73,000g/molと測定され、分子量分布は1.14であった。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0505】
(実施例26)
気圧を2.0MPaから0.1MPaへと変更した以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を25℃で10時間行うことによって、分子量が100,400g/molであり、分子量分布が1.17である、25グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0506】
(実施例27)
気圧を2.0MPaから6.0MPaへと変更した以外は、同じ触媒および同じ条件を用いて、実施例10の場合と同様に、同じ装置および反応条件を利用した。この反応を25℃で6時間行うことによって、分子量が125,000g/molであり、分子量分布が1.25である、29グラムのポリ(炭酸プロピレン)を産出した。形成したポリマーは、99%を超えるカーボネート結合を含有した。
【0507】
【表3】
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本発明のいくつかの実施形態を記述してきたが、基本的な例を変更することによって、本発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を得ることができることは明らかである。したがって、本発明の範囲は、例を用いて提示された具体的な実施形態ではなく、添付の特許請求の範囲により定義されるものとすることを理解されたい。