(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6031604
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月24日
(54)【発明の名称】ミストサウナ装置
(51)【国際特許分類】
A61H 33/06 20060101AFI20161114BHJP
F24F 6/16 20060101ALI20161114BHJP
【FI】
A61H33/06 Q
A61H33/06 Z
F24F6/16
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-524608(P2015-524608)
(86)(22)【出願日】2013年6月28日
(65)【公表番号】特表2015-530131(P2015-530131A)
(43)【公表日】2015年10月15日
(86)【国際出願番号】CN2013078250
(87)【国際公開番号】WO2014019430
(87)【国際公開日】20140206
【審査請求日】2015年1月28日
(31)【優先権主張番号】201210267124.7
(32)【優先日】2012年7月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508123423
【氏名又は名称】広東松下環境系統有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】翁 叶帆
(72)【発明者】
【氏名】馮 ▲ゆ▼
(72)【発明者】
【氏名】袁 洪堅
(72)【発明者】
【氏名】陳 炎新
(72)【発明者】
【氏名】羅 冠華
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康浩
(72)【発明者】
【氏名】藤井 聡
【審査官】
山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−095390(JP,A)
【文献】
特開2009−078061(JP,A)
【文献】
特開2007−283022(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/029722(WO,A1)
【文献】
中国特許出願公開第102144133(CN,A)
【文献】
中国特許出願公開第101378719(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 33/06
F24F 6/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の空気を循環させる循環送風装置と、空気を加熱する加熱装置と、前記加熱装置の下流側に設けられ空気を加湿する加湿装置と、を備え、
前記加湿装置は、下部に水を貯水する貯水部が設けられるとともに、上部に前記貯水部に貯水された水を吸い上げ噴霧する加湿部が設けられ、
前記加湿装置の下流側に、室内に加湿加熱空気を吹き出す第二の吹出口が設けられ、
室内の空気は、前記循環送風装置により前記加熱装置を上方から下方へ通過した後、前記加湿装置の上部に設置された第一の吹出口まで導かれる風路を下方から上方へ通過してから、前記第二の吹出口から室内へ吹き出す経路をたどる空気流通路を形成しており、
前記加湿装置から前記第二の吹出口に導かれる風路の天面側が上側から下側に向かう方向に傾斜して設けられ、前記風路の前記天面側において上側から下側への傾斜方向に沿って延びる複数のリブが設けられることを特徴とするミストサウナ装置。
【請求項2】
前記加湿装置を通過してから上方から下方まで導かれる空気流通路の下流側に設置された前記第二の吹出口の周囲に、水回収装置としての溝が設けられることを特徴とする請求項1記載のミストサウナ装置。
【請求項3】
前記加湿装置を通過してから上方から下方まで導かれる空気流通路の下流側に設置された前記第二の吹出口の周囲に設けられる、水回収装置としての前記溝は、前記貯水部と連通していることを特徴とする請求項1または2に記載のミストサウナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサウナ装置に関わり、特にミストサウナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1に示すように、室内の空気を循環させる循環送風装置2と、空気を加熱する加熱装置3と、前記加熱装置3の空気を循環させる流れに対して下流側に設けられた加湿装置4と、を備える公知のミストサウナ装置1である。
【0003】
前記公知技術のミストサウナ装置1は、水が有効な加湿成分にならずに(即ち微細な水滴になって空気に付かずに)直接にミストサウナ装置1から排出される時、大粒水滴が直接にミストサウナ装置1の吹出口5から排出されることを防止するために、加湿装置4と吹出口5の間に密集する水フィルター6が設けられることにより大粒水滴を回収する。
【0004】
しかし、前記大粒水滴の回収方法はミストサウナ装置1の風を吹出す抵抗と騒音を増加し、長期間使用の場合に、水垢が溜まるので、長期間使用できない。
【発明の概要】
【0005】
本発明は前記公知技術のような課題を解決するため、特に水量を回収するミストサウナ装置を提供する。
【0006】
上記目的を実現するため、本発明は、室内の空気を循環させる循環送風装置と、空気を加熱する加熱装置と、前記加熱装置の下流側に設けられ空気を加湿する加湿装置と、を備えるミストサウナ装置において、前記加湿装置は、下部に水を貯水する貯水部が設けられるとともに、上部に前記貯水部に貯水された水を吸い上げ噴霧する加湿部が設けられ、前記加湿装置の下流側に、室内に加湿加熱空気を吹き出す第二の吹出口が設けられ、室内の空気は、前記循環送風装置により前記加熱装置を上方から下方へ通過した後、前記加湿装置の上部に設置された第一の吹出口まで導かれる風路を下方から上方へ通過してから、前記第二の吹出口から室内へ吹き出す経路をたどる空気流通路を形成しており、前記加湿装置から前記第二の吹出口に導かれる風路の天面側に複数のリブが設けられることを特徴とするミストサウナ装置を提供する。
【0007】
前記加湿装置から前記第二の吹出口に導かれる風路の前記天面側が傾斜して設けられる。
【0008】
前記加湿装置を通過してから上方から下方まで導かれる空気流通路の下流側に設置された前記第二の吹出口の周囲に、水回収装置としての溝が設けられる。
【0009】
前記加湿装置を通過してから上方から下方まで導かれる空気流通路の下流側に設置された前記第二の吹出口の周囲に設けられる、水回収装置としての前記溝は、前記貯水部と連通している。
【0010】
本発明の効果は出きるだけ微細な水滴を排出し、大粒水滴を回収することができる。加熱装置により得られた熱を再利用できるため、熱ロスが少なく、効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2A】
図2Aは本発明の異なる角度から見た全体の立体概略図
【
図2B】
図2Bは本発明の異なる角度から見た全体の立体概略図
【発明を実施するための形態】
【0012】
図2A、2Bは本発明の異なる角度から見た全体の立体概略図である。図に示すように、本発明のミストサウナ装置10は、室内の空気を循環させる循環送風装置11と、空気を加熱する加熱装置12と、前記加熱装置12の下流側に設けられ空気を加湿する加湿装置20と、を備える。加湿装置20は、下部に水を貯水する貯水部21が設けられるとともに、上部に前記貯水部21に貯水された水を吸い上げ噴霧する加湿部22が設けられる。
【0013】
図3は本発明の風路の頂面側の概略図の一である、
図4は本発明の風路の頂面側の概略図の二である、
図5は本発明の第二の吹出口を示す概略図の一である。図に示すように、前記加湿装置20の下流側には室内に加湿加熱空気を吹き出す第二の吹出口200が設けられている。室内の空気は、前記循環送風装置11により前記加熱装置12を上方から下方へ通過した後、前記加湿装置20の上部に設置された第一の吹出口100まで導かれる風路を下方から上方へ通過してから、第二の吹出口200から室内へ吹き出す経路をたどる空気流通路を形成している。前記加湿装置20から第二の吹出口200に導かれる風路の天面側210に複数のリブ220が設けられる。
【0014】
加湿部22は下部に設けられた貯水部21から水を吸い上げ霧化する回転状のものである。空気が前記加湿装置20の上部に設置された第一の吹出口100まで導かれる風路を下方から上方へ通過する場合、加湿部22から吐出され、有効な加湿成分にならない(即ち微細な水滴になって空気に付かない)水滴は、外側における天面側210の風路形成外郭側に衝突して、空気流に衝突する。前記加湿装置20から前記第二の吹出口200に導かれる風路の天面側210に複数のリブ220が設けられ、且つ天面側210が傾斜に設置されるので、捕集された大粒水滴は天面側210に設けられたリブ220に沿って下降することとなる。
【0015】
また、前記天面側210の温度が前記加熱装置12により加熱された空気の温度より低いので、前記天面側210の内壁面に結露が形成しやすい。前記加湿装置20から前記第二の吹出口200に導かれる風路の天面側210に複数のリブが設けられ、且つ天面側210が傾斜に設置されることにより、結露が天面側210に任意に流れ、ミストサウナ装置10の第二の吹出口200から流れることではなく、傾斜した天面側210に設けられたリブ220に沿って下降することとなって、貯水部21に捕集される。
【0016】
したがって、ミストサウナ装置10の第二の吹出口200からは大粒水滴が滴下することではなく、微細な水滴のみを吹き出す。また、加熱装置12により得られた熱を再利用できるため、熱ロスが少なく、効率を向上させることができる。
【0017】
図6は本発明の第二の吹出口の概略図の二である。
図5、
図6に示すように、第二の吹出口200の周囲に水回収装置としての溝230が設けられ、前記溝230は貯水部21と連通している。
【0018】
加湿装置20の上部に設置された第一の吹出口100まで導かれる風路を下方から上方へ導かれる時に、外側における天面側210の風路形成外郭側に衝突して、空気流に衝突し、天面側210に設けられたリブ220に沿って下降する大粒水滴は、第二の吹出口200の周囲に設けられた溝230に捕集される。前記溝230に回収された水は貯水部21に戻ることができ、貯水部21に溜まった水は再び吸い上げられ噴霧されることとなる。