(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の広告システム1の基本構成を説明する図である。
図2は、第1実施形態の掲示部30、ポスタ40を示す図である。
図2(a)は、掲示部30の正面図である。
図2(a1)は、左側X1から見た断面図である。
図2(a2)は、正面図(手前側Y1から見た図)である。
図2(b)は、ポスタ40の正面図である。
図2(c)は、ポスタ40の掲示部30への掲示を説明する図である。
なお、
図2(b)、
図2(c)は、ポスタ40の裏面に配置されたループアンテナ41、ICチップ42を透視して実線で示す。
図3は、第1実施形態の携帯端末20、掲示部30、ポスタ40が通信する構成を説明する断面図(
図2(a2)のIII−III部断面図)である。
図1に示すように、広告システム1(情報配信システム)は、利用者が携行する携帯電話機等の携帯端末20が、掲示部30、ポスタ40のICチップ32,42を利用して、配信サーバ50、解析サーバ60と通信するシステムである。配信サーバ50及び解析サーバ60は、インターネット等の通信網2を介して情報通信できる。また、携帯端末20及び配信サーバ50は、基地局3を含む通信網2を介して情報通信できる。
【0010】
広告システム1は、携帯端末20、掲示部30、ポスタ40(掲示媒体)、配信サーバ50、解析サーバ60を備える。
携帯端末20は、利用者が携行する携帯電話機、PDA等の情報通信端末である。
携帯端末20は、ループアンテナ21(端末ループアンテナ)、表示部22(情報伝達部)、アンテナ23、制御部24を備える。
【0011】
ループアンテナ21は、電磁誘導方式で通信を行うループコイル式のアンテナである。ループアンテナ21は、その両端が制御部24に接続される。
ループアンテナ21は、携帯端末20に内蔵されている。ループアンテナ21は、掲示部30のループアンテナ31(後述する)との間の信号伝達、ポスタ40のループアンテナ41(後述する)との間の信号伝達を行う。
【0012】
表示部22は、例えば、液晶表示装置である。表示部22は、携帯端末20の操作情報を表示したり、後述するように配信情報を表示して利用者に伝達する。
アンテナ23は、携帯端末20が通信網2に接続するために、基地局3との間で情報を無線で通信するためのものである。
制御部24は、携帯端末20を統括的に制御する制御部であり、例えばCPU等から構成される。
【0013】
掲示部30は、ポスタ40を取り付けるための掲示板等である。
掲示部30は、ループアンテナ31(掲示部ループアンテナ)、ICチップ32(掲示部ICチップ)、フレーム34、パネル35を備える。
ループアンテナ31は、携帯端末20のループアンテナ21と同様なアンテナである。ループアンテナ31は、ループアンテナ21との間で電磁誘導方式により信号伝達(結合)する。ループアンテナ31は、例えば、エッチング等の手法により、プリント配線基板上に銅パターンを配線して形成される。
【0014】
ICチップ32は、電磁誘導方式で通信可能な半導体集積回路である。ICチップ32は、その動作に必要なプログラム、情報等を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することによりその動作を統括的に制御する制御部とを備える。ICチップ32は、ループアンテナ31の両端に接続されている。
後述するように、ICチップ32の記憶部は、掲示部30の設置場所情報を記憶している。
【0015】
図2(a)に示すように、フレーム34、パネル35は、設定場所の壁面39等に、ネジ止め等によって設置(固定)される。フレーム34、パネル35は、個別に形成され組み合わされていても、同一部材により一体的に形成されてもよい。
フレーム34は、掲示部30の縁部を形成する枠体部材である。フレーム34の内枠の大きさは、ポスタ40の外形とほぼ等しい。このため、ポスタ40は、フレーム34の内枠に合わせて掲示されることにより、掲示部30に対して位置決めされる。
パネル35は、掲示部30の底部を形成する板状部材である。パネル35の表面(手前側Y1の面)には、ポスタ40が掲示される。
【0016】
ループアンテナ31、ICチップ32は、パネル35表面を窪ませた凹部35a内に収容される。
ポスタ40をフレーム34に合うように掲示した状態で、ZX平面において、掲示部30のループアンテナ31は、ポスタ40のループアンテナ41(後述する)の位置に対応している。すなわち、鉛直方向Zにおいて、フレーム34内でのループアンテナ31の中心位置Z31は、ポスタ40のループアンテナ41の中心位置Z41に等しい。
また、奥行方向Yにおいて、掲示部30のループアンテナ31は、ポスタ40のループアンテナ41に対して、十分に近接して配置される。これらの距離は、携帯端末20がポスタ40にかざされた状態で、携帯端末20のループアンテナ21が、ループアンテナ31及びループアンテナ41との間で、同時に信号伝達できる程度に短い(
図3参照)。
つまり、掲示部30は、作業者がポスタ40をフレーム34の内枠に合わせて掲示すれば、ループアンテナ31及びループアンテナ41を、ZX平面において位置を合わせて配置し、かつ、奥行方向Yにおいて、十分に近接して配置できるようになっている。
これにより、作業者は、従来の電波ポスタと同様に、ポスタ40を簡単に取り付けできる。
【0017】
なお、掲示部30は、必要に応じて、ループアンテナ31の背面側(奥側Y2)に、シート状の磁性体を配置してもよい。これは、金属等に形成された壁面39であっても、電磁誘導による信号伝達をできるようにするためである。
【0018】
図2(b)、
図2(c)に示すように、ポスタ40は、表面である広告面40aに印刷等による広告表示が施されている。ポスタ40は、画鋲、接着テープ等によって、パネル35に交換可能に取り付けられる。
ポスタ40は、紙等の印刷シートの裏面(印刷がされた表面とは反対側の面)に、ループアンテナ41(媒体ループアンテナ)、ICチップ42(媒体ICチップ)を備える。ループアンテナ41及びICチップ42は、ポスタ40に直接形成してもよいし、ICカード状に形成してポスタ40に貼付してもよい。
【0019】
ループアンテナ41は、かざし領域46(
図2(b)参照)の裏面に配置されている。ループアンテナ41は、掲示部30のループアンテナ31と同様なアンテナである。ループアンテナ41の大きさは、掲示部30のループアンテナ31とほぼ同等である。ループアンテナ41は、携帯端末20のループアンテナ21との間で電磁誘導方式により信号伝達(結合)する。
なお、ループアンテナ41及び31は、重なり合った際の携帯端末との通信が良好となるように、ループアンテナ41と31とが重なり合った際の共振周波数が13〜16MHzとなることが望ましい。
ICチップ42は、ICチップ32と同様な集積回路である。ICチップ42の入出力部(リードフレーム等)は、ループアンテナ41に電気的に接続されている。
ICチップ42の記憶部は、携帯端末20の接続先である配信サーバ50にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)情報42a(接続先情報)を記憶している。
広告主である百貨店は、URL情報42aが異なるICチップ42のポスタ40に交換すれば、携帯端末20の接続先を変更し、表示部22の表示内容を変更できる。
【0020】
広告面40aは、宣伝領域45、かざし領域46を有する。
宣伝領域45には、小売店(○×百貨店)のバーゲンの広告が印刷されている。
かざし領域46は、利用者が携帯端末20をかざす領域である。広告面には、利用者がかざし領域46を視認できるように、四角形の印刷46aが施されている。
ポスタ40が掲示された状態において、かざし領域46は、ループアンテナ31に対応するように配置されている。つまり、フレーム34の内枠内におけるループアンテナ31の中心位置(X31,Z31)と、印刷46aの中心位置(X46,Z46)とは、等しい。
また、上記配置関係によって、ポスタ40が掲示された状態では、ループアンテナ41及びICチップ42は、パネル35の凹部35a内に配置される。
【0021】
(通信方法)
携帯端末20と、掲示部30及びポスタ40との間の通信方法について説明する。
携帯端末20のループアンテナ21及び掲示部30のループアンテナ31間、携帯端末20のループアンテナ21及びポスタ40のループアンテナ41間は、以下のように、それぞれ電磁誘導方式によって非接触で接続される。これらの電磁誘導方式を用いた通信方式は、ISO/IEC14443、ISO/IEC15693、ISO/IEC18092にて規格化されており、13.56MHzの信号周波数が用いられる。
【0022】
図3に示すように、利用者が携帯端末20をポスタ40のかざし領域46(
図2参照)にかざすと、ループアンテナ21が形成する磁界によって、掲示部30のループアンテナ31に電流が発生して、ICチップ32にICチップ駆動電力及び信号が供給される。これにより、ICチップ32は、携帯端末20と情報の送受信を行なう。必要な情報は、この磁界に乗せられる。
同様に、ポスタ40のループアンテナ41に電流が発生して、ICチップ42に電力が供給され、ICチップ42は、携帯端末20と情報の送受信を行なう。
【0023】
なお、携帯端末20は、異なるICチップ32,42と通信するために、アンチコリジョン機能を有する。つまり、携帯端末20は、ICチップ32,42を個別に指定して通信するようになっている。
【0024】
図4は、第1実施形態の広告システム1のブロック図である。
広告システム1は、異なる設置場所P(P1〜P3)に設置された4つの掲示部30(30−P1(1),30−P1(2),30−P2,30−P3)及びポスタ40の組みを備える。なお、
図4には、広告システム1は、簡略して4組みである例を説明するが、実際にはより多くの組みを備える。掲示部30は、それぞれ設置場所P(駅の出口)の壁面39(
図2参照)に配置される。
掲示部30−P1(1),30−P1(2)は、同じ設置場所P1の壁面に、例えば数十mm間隔で左右に隣合うように、近接して配置される。設置場所P1は、設置場所P2,P3よりも人通りが多い。このため、広告主は、ポスタ40を2枚配置して、広告効果(掲示効果)の向上を図っている。なお、掲示部30−P1(1),30−P1(2)は、上下に並べて配置されていてもよい。
一方、掲示部30−P2,30−P3は、設置場所P2,P3にそれぞれ単独で配置される。
【0025】
掲示部30のICチップ32は、それぞれ設置場所Pに対応した設置場所情報を記憶している。設置場所情報は、テキスト情報である。
掲示部30−P1(1)のICチップ32−P1(1)の設置場所情報P1(1)は、「A駅東口左側」というテキスト情報であり、また、掲示部30−P1(2)のICチップ32−P1(2)の設置場所P1(2)は、「A駅東口右側」というテキスト情報である。このため、広告システム1は、ICチップ32−P1(1),32−P1(2)の情報に基づいて、近接する掲示部30であっても判別できる。
一方、掲示部30−P2のICチップ32−P2の設置場所情報P2は、「B駅西口」というテキスト情報であり、また、掲示部30−P3のICチップ32−P3の設置場所情報P3は、「C駅南口」というテキスト情報である。
【0026】
ポスタ40は、全て同じものである。このため、ポスタ40のICチップ42のURL情報42aは、同一である。
【0027】
配信サーバ50は、WEBサーバとして機能するコンピュータである。
配信サーバ50は、記憶部51、制御部52を備える。
記憶部51は、配信サーバ50の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子、ハードディスク等の記憶装置である。
記憶部51は、URL情報51a、配信情報記憶部51bを有する。
【0028】
URL情報51aは、ICチップ42のURL情報42aに対応した情報を記憶する記憶領域である。
配信情報記憶部51bは、URL情報51aに対応付いた配信情報を記憶する記憶領域である。つまり、配信情報は、ICチップ42に記憶したURL情報42aに対応付いている。
配信情報は、画像情報である。配信情報は、ポスタ40の広告の詳細な情報を記憶している。ポスタ40は、バーゲン広告に関するものであるので、配信情報は、バーゲンの商品の詳細な情報や、百貨店での催し等に関する情報である。従って、配信情報は、主に、百貨店によって管理される。
なお、配信情報は、画像内にリンク等を設けて、広告のさらに詳細な情報を提供できるようにしてもよい。
【0029】
このように、広告システム1は、配信情報をICチップ42ではなく配信サーバ50に記憶するので、容量の大きい配信情報を記憶できる。また、広告システム1は、日付毎に配信情報を書き換えれば、伝達内容を臨機応変に変更できる。
【0030】
制御部52は、配信サーバ50を統括的に制御するための制御装置であり、例えばCPU等から構成される。制御部52は、記憶部51に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0031】
解析サーバ60は、携帯端末20の接続履歴に関する解析処理を行うコンピュータである。
解析サーバ60は、記憶部61、制御部62を備える。
記憶部61は、解析サーバ60の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子、ハードディスク等の記憶装置である。
記憶部61は、配信履歴テーブル61aを有する。
配信履歴テーブル61aは、携帯端末20からの接続履歴を記憶するテーブルである。
配信履歴テーブル61aは、設置場所情報Pと、接続数とを対応付けて記憶している。
【0032】
制御部62は、解析サーバ60を統括的に制御するための制御装置であり、例えばCPU等から構成される。制御部62は、記憶部61に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
解析サーバ60は、広告システム1を運営し、百貨店に提供するシステム運営者(例えば通信事業者等)が管理する。
【0033】
広告システム1の処理、利用方法について説明する。
(携帯端末20、配信サーバ50の処理)
図5は、第1実施形態の携帯端末20、配信サーバ50の処理のフローチャートである。
最初に、利用者は、携帯端末20をかざし領域46にかざす(
図3参照)。これにより、携帯端末20のループアンテナ21と、ポスタ40のループアンテナ41及び掲示部30のループアンテナ31とが信号伝達可能な程度に近付く。
ステップS(以下「S」という)1において、携帯端末20の制御部24は、ループアンテナ21及びポスタ40のループアンテナ41を介して、ポスタ40のICチップ42から接続先情報42aを読み出して取得する。また、制御部24は、ループアンテナ21及び掲示部30のループアンテナ41を介して、掲示部30のICチップ32から設置場所情報Pを読み出して取得する。制御部24は、同時若しくはステップ的にこれらを読み出す。
S2において、携帯端末20の制御部24は、URL情報42aに基づいて配信サーバ50に接続し、設置場所情報P及びURL情報42aを配信サーバ50に送信する。
【0034】
S3において、配信サーバ50の制御部52は、携帯端末20から接続されると、設置場所情報P及びURL情報42aを受信する。
S4において、配信サーバ50の制御部52は、受信したURL情報42aに基づいて、URL情報51aに対応付いた配信情報記憶部51bから、配信情報を読み出して携帯端末20に配信する。
S5において、配信サーバ50の制御部52は、設置場所情報Pを解析サーバ60に送信する。
S6において、配信サーバ50の制御部52は、配信サーバ50側の処理を終了する。
【0035】
S7において、携帯端末20の制御部24は、配信情報を受信すると表示部22に表示する。
S8において、携帯端末20の制御部24は、携帯端末20側の処理を終了する
以上の処理によって、携帯端末20は、ポスタ40の広告のより詳細な配信情報を、利用者に対して伝達できる。
【0036】
(解析サーバ60の処理)
解析サーバ60の制御部62は、配信サーバ50が送信した設置場所情報P(S5参照)を受信すると、設置場所情報P毎に接続数をカウントし、配信履歴テーブル61aを更新する。つまり、制御部62は、携帯端末20が配信情報を閲覧する毎に、設置場所情報P毎に接続数をカウントすることになる。このようにして、制御部62は、設置場所P毎の接続数を解析する。
なお、解析方法は、これに限定されない。例えば、解析サーバ60は、設置場所情報Pの各受信履歴を記憶しておいて、管理者等によるキーボード等の操作部の操作に応じて、設置場所情報P毎に受信履歴をカウントしてもよい。
【0037】
このように、システム運営者は、この接続数、つまりポスタ40の設置場所P毎の利用頻度の解析結果を、広告システム1のサービスの一環として、百貨店に提供できる。百貨店は、利用頻度の解析結果を、広告効果(どの位置に掲示したポスタ40を利用者がよく見ているか等)を調べることができる。
また、広告システム1は、掲示部30−P1(1),30−P1(2)等のように、数十mm間隔で近接して配置したものや、上下に配置したものであっても判別して接続数を解析できる。これにより、広告システム1は、例えばGPS機能を利用するよりも、より詳細に解析できる。
【0038】
以上説明したように、本実施形態の広告システム1によれば、利用者は、携帯端末20をポスタ40にかざすことにより、広告に関するより詳細な情報を得ることができる。また、最寄りの店舗情報など広告及び設置場所に応じた詳細な情報を簡易的に入手することができる。一方、広告主、システム運営者等は、各ポスタ40の利用頻度、すなわち広告の効果を調べることができる。
【0039】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第2実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾(下2桁)に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0040】
図6は、第2実施形態の広告システム201の基本構成を説明する図である。
なお、図示及び詳細な説明は省略するが、広告システム201は、第1実施形態と同様に、複数の設置場所に配置された掲示部230と、掲示部230に掲示されたポスタ240を備える。また、広告システム201は、第1実施形態と同様な配信サーバ、解析サーバを備え、携帯端末220がこれらと通信する。
ポスタ240は、電気的に接続された2つのループアンテナ241a(媒体第1ループアンテナ)、ループアンテナ241b(媒体第2ループアンテナ)を備える。
ループアンテナ241aは、携帯端末220のループアンテナ221との間で信号伝達するためのものである。
このため、ポスタ240の広告面は、ループアンテナ241aに対応したかざし領域(
図2(b)に示すかざし領域46参照)に、印刷(
図2(b)に示す印刷46a参照)を有する。
【0041】
ループアンテナ241bは、掲示部230のループアンテナ231との間で信号伝達するためのものである。ループアンテナ221の電磁誘導によって、ループアンテナ241aに交流の電流が流れると、これに応じて、ループアンテナ241bにも交流の電流が流れる。これにより、ループアンテナ241bと、掲示部230のループアンテナ231とが信号伝達できる。
【0042】
掲示部230のループアンテナ231は、ループアンテナ241bに対応した位置に配置される。
また、図示及び詳細な説明は省略するが、パネルの凹部(
図2(b)に示すパネル35の凹部35a参照)は、ポスタ240が掲示部230に取り付けられた状態で、2つのループアンテナ241a,241bを収容できるように、開口面積を大きくしている。
【0043】
上記構成により、携帯端末220の制御部224は、ポスタ240のループアンテナ241aを介して、ポスタ240のICチップ242からURL情報を取得する。
また、携帯端末220の制御部224は、ポスタ240ループアンテナ241a,241b及び掲示部230のループアンテナ231を介して、掲示部230のICチップ242から設置場所情報を取得する。
このため、携帯端末220のループアンテナ221は、ループアンテナ241aに接続すれば、ループアンテナ231にも確実に接続できる。そのため、携帯端末220は、ICチップ232及びICチップ242の一方のみと通信することが抑制されるので、安定して通信でき、ICチップ232,242の両方から確実に情報を取得できる。
【0044】
以上説明したように、本実施形態の広告システム201は、携帯端末220と、掲示部230のICチップ232及びポスタ240のICチップ242とが、安定して通信できる。
【0045】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0046】
(変形形態)
(1)実施形態において、設置場所情報は、テキスト情報である例を示したが、これに限定されない。例えば、設置場所情報は、緯度経度の情報でもよい。また、設置場所情報は、掲示部の識別情報(数値等)であってもよい。この場合には、解析サーバの記憶部に、掲示部の識別情報と、設置場所の地名等とを対応付けて記憶しておけば、解析サーバは、掲示部の識別情報に基づいて、設置場所を特定できる。
【0047】
(2)実施形態において、各ループアンテナは、電磁誘導方式で通信する例を示したが、これに限定されない。例えば、各ループアンテナは、電磁結合方式で可能してもよい。
【0048】
(3)実施形態において、表示媒体は、ポスタである例を示したが、これに限定されない。表示媒体は、例えば、POP広告等であってもよい。
【0049】
(4)実施形態において、配信情報は、画像データの例を示したが、これに限定されない。例えば、配信情報は、音声情報や、動画データであってもよい。配信情報が音声情報である場合には、情報端末のスピーカ等が、音声情報を出力すればよい。