(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記サイドフレーム及び上記メインフレームは、上記幅方向における上記ガイド部と同位置において締結手段によって固定されている請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、搬送路に詰まったシートが搬送路を形成するガイド部材に貼り付いている場合、搬送路に配置されたローラ対を構成するローラの一方を他方から離間させたり、ローラ対のニップ圧を小さくしたりしても、詰まったシートを外部に取り出すことは困難である。なぜなら、詰まったシートがガイド部材に貼り付いているために、ユーザが当該シートを把持することが困難であるからである。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、内部で詰まったシートを容易に取り出すことのできる装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明に係る搬送装置は、シートが搬送される搬送路の少なくとも一部を形成する第1ガイド部材と、上記第1ガイド部材と対向して配置されており、上記搬送路の少なくとも一部を形成する第2ガイド部材と、上記搬送路に配置されており、シートを挟持して搬送するローラ対であって、当該ローラ対を構成するローラの一方が他方を押圧する第1状態、及び上記ローラの一方の他方に対する押圧力が上記第1状態のときよりも小さいまたは上記ローラの一方が他方から離間している第2状態に状態変化可能なローラ対を有する搬送部と、上記ローラ対を上記第1状態とする第1位置、及び上記ローラ対を上記第2状態とする第2位置の間で移動可能な可動部材と、を備える。上記可動部材は、上記搬送部と当接して、上記ローラ対を上記第1状態及び上記第2状態に状態変化させる当接部と、上記第1位置において上記第1ガイド部材の少なくとも一部を形成しており、上記第2位置において上記第1位置のときよりも上記第2ガイド部材から離間するガイド部と、を備える。
【0008】
本構成によれば、第1ガイド部材の一部を形成するガイド部は、第2位置において第1位置のときよりも第2ガイド部材から離間している。これにより、シートが第1ガイド部材に貼り付いた状態で詰まっていたとしても、可動部材が第1位置から第2位置へ移動されることにより、当該シートは、ガイド部が形成された位置において、貼り付きが解除された状態となる。その結果、ユーザは、貼り付きが解除された位置において詰まったシートを把持することによって、当該シートを容易に取り出すことができる。
【0009】
(2) 上記当接部は、上記搬送部のうち上記ローラの一方と当接して、上記ローラ対を上記第1状態及び上記第2状態に状態変化させる。
【0010】
本構成によれば、当接部はローラと直接当接するため、ローラ対をより確実に状態変化させることができる。
【0011】
(3) 上記第1ガイド部材は、湾曲した上記搬送路の湾曲内側を形成している。上記第2ガイド部材は、湾曲した上記搬送路の湾曲外側を形成しており、上記第1ガイド部材とともに上記搬送路を形成する第3位置、及び上記第3位置よりも上記第1ガイド部材から離間している第4位置に移動可能である。
【0012】
本構成によれば、湾曲した搬送路を搬送されているシートが搬送路の湾曲内側を形成している第1ガイド部材に貼り付いた状態で詰まった場合であっても、本構成によれば、上記(1)で説明したように、当該シートを容易に取り出すことができる。
【0013】
また、搬送路の一部が本構成のように湾曲されている場合、可動部材の移動方向とガイド部の第2ガイド部材に対する離間方向とを異なる方向とする構成が、容易に実現可能である。その結果、可動部材が移動されるとガイド部が第2ガイド部材から離間するように可動部材を構成することが容易となる。
【0014】
(4) 上記第2ガイド部材は、上記第4位置において上記搬送路を開放可能である。
【0015】
本構成によれば、第2ガイド部材を第4位置に移動させることによって、搬送路に詰まったシートを容易に取り出すことができる。
【0016】
(5) 上記ガイド部は、シートの搬送向きと直交する幅方向における上記第1ガイド部材の両端部を形成している。
【0017】
本構成によれば、可動部材を第1ガイド部材の幅方向の全域に亘って設ける必要がないため、可動部材を小型化できる。
【0018】
(6) 上記当接部は、上記可動部材の移動方向と交差する傾斜面を有する。
【0019】
本構成によれば、可動部材の当接部を傾斜面にするという簡易な方法によって、ローラ対の状態変化を実現することができる。
【0020】
(7) 本発明に係る画像記録装置は、上記搬送装置と、上記搬送路を搬送されるシートに画像を記録する記録部と、上記記録部を支持する支持フレームと、上記支持フレームの下方にシートの搬送向きと直交する幅方向において対向して設けられており、上記支持フレームを支持する一対のサイドフレームと、上記サイドフレームの下方に設けられており、上記サイドフレームを支持するメインフレームと、を備える。上記可動部材は、上面を上記支持フレームによって位置決めされ、側面を上記サイドフレームによって位置決めされ、下面を上記メインフレームによって位置決めされ、上記メインフレームに沿って移動する。
【0021】
本構成によれば、可動部材が3方向において位置決めされているため、可動部材の位置決め精度を高くすることができる。ここで、位置決めとは、可動部材の上面、側面、及び下面が各フレームと当接することによって、可動部材の位置が定まること、或いは、可動部材の上面、側面、及び下面が各フレームと所定の間隔を空けるように可動部材が配置されることによって、可動部材の位置が当該所定の間隔の範囲に定まることである。なお、可動部材は、ある面においてフレームと当接する一方、別の面においてフレームと所定の間隔を空けて配置されてもよい。
【0022】
(8) 上記サイドフレーム及び上記メインフレームは、上記幅方向における上記ガイド部と同位置において締結手段によって固定されている。
【0023】
本構成によれば、サイドフレームとメインフレームとの固定は、幅方向におけるガイド部と同位置において行われている。そのため、サイドフレームとメインフレームとの固定のためのみに、幅方向のスペースは不要である。その結果、画像記録装置を幅方向において小型化することができる。
【0024】
(9) 上記ローラ対は、上記搬送路に沿って複数配置されている。上記可動部材は、複数の上記ローラ対のそれぞれを上記第1状態及び上記第2状態に状態変化させるものである。
【0025】
本構成によれば、画像記録装置にローラ対が複数配置されている場合であっても、可動部材を移動させて各ローラ対のニップ圧を変化させることによって、詰まったシートを容易に取り出すことができる。
【0026】
(10) 本発明に係る画像記録装置は、上記搬送路へ給送されるシートを支持し且つ当該画像記録装置に対して挿抜可能なトレイと、上記トレイを収容可能な収容部と、当該画像記録装置の外部から上記収容部へ通じる開口と、を更に備える。上記可動部材は、移動方向における上記開口側の端部に上記収容部に対して露出された状態で設けられ且つ移動のために上記開口からアクセスされて把持される把持部を備える。
【0027】
本構成によれば、把持部を把持することによって可動部材を容易に移動させることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、装置の内部で詰まったシートが搬送路を形成するガイド部材に貼り付いた状態であっても、当該シートを容易に取り出すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(
図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
【0031】
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10(本発明の画像記録装置の一例)は、薄型の直方体に概ね形成されており、下部にプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、プリント機能として、インクジェット方式で記録用紙12(
図2参照)の片面に画像を記録する機能を有している。なお、複合機10は、記録用紙12の両面に画像を記録するものであってもよい。また、記録用紙12に画像を記録する方式は、インクジェット方式に限らず、電子写真方式などの他の方式であってもよい。また、プリント機能以外の機能の有無は任意である。複合機10には、搬送装置が設けられている。搬送装置は、記録用紙12を複合機10の内部において搬送させる装置であって、後述する各ガイド部材18、19、搬送部80、及び可動部材90を備える。
【0032】
[メインフレーム74及びサイドフレーム55]
プリンタ部11は、メインフレーム74(
図3(B)参照)と、メインフレーム74に取り付けられる一対のサイドフレーム55(
図3(B)参照)と、メインフレーム74を覆うように取り付けられる外装カバー14(
図1参照)とを備えている。
【0033】
本実施形態において、メインフレーム74は、樹脂によって一体成形されている。なお、メインフレーム74は、樹脂以外の材質、例えば金属によって構成されていてもよいし、一体成形されていなくてもよい。
図3(B)に示されるように、メインフレーム74は、前上部75と、前上部75の右側に前上部75と接合された右側部76と、前上部75の左側に前上部75と接合された左側部77と、前上部75の後方に配置された後上部79とを備えている。後上部79は、右端を右側部76と接合され、左端を左側部77と接合されている。
【0034】
一対のサイドフレーム55は、メインフレーム74の上側に取り付けられている。詳細には、一対のサイドフレーム55は、後上部79の右端部及び左端部の上面に、左右方向9(本発明の幅方向の一例)において互いに対向して取り付けられている。本実施形態において、サイドフレーム55は金属製であるが、金属以外、例えば樹脂製であってもよい。また、サイドフレーム55は、概ね90度に屈曲した板状の部材である。つまり、サイドフレーム55は、後上部79に取り付けられた状態において、前後方向8及び左右方向9に拡がる板状の底部81と、底部81から上向きに立設されており上下方向7及び前後方向8に拡がる板状の側部82とを備えている。
【0035】
底部81には、孔が形成されている。また、サイドフレーム55がメインフレーム74に取り付けられた状態において、後上部79における底部81の孔と同位置にも、孔が形成されている。そして、底部81の孔と後上部79の孔とにビス83が挿入されることによって、サイドフレーム55は、メインフレーム74に固定される。以上より、底部81の孔、後上部79の孔、及びビス83は、本発明の締結手段の一例である。
【0036】
なお、
図4に示されるように、サイドフレーム55の底部81の上面には、後述する可動部材90のガイド部91が支持される。つまり、サイドフレーム55とメインフレーム74とは、左右方向9におけるガイド部91と同位置においてビス83によって固定されている。
【0037】
[給送トレイ20]
図1、
図5、及び
図8に示されるように、プリンタ部11の正面には、開口13が形成されている。
図3(B)及び
図5に示されるように、プリンタ部11における開口13の奥側には、メインフレーム74の前上部75、右側部76、及び左側部77によって区画された空間である収容部78が形成されている。つまり、収容部78は、複合機10の外部から開口13を介してアクセス可能な空間である。換言すると、開口13は、プリンタ部11の外部から収容部78へ通じる経路上に形成されている。
【0038】
図1に示されるように、各種サイズの記録用紙12を支持可能な給送トレイ20が、プリンタ部11を介して後向きに移動することによって、開口13を介して収容部78に収容可能である。つまり、給送トレイ20は、プリンタ部11に対して前後方向8に挿抜可能である。給送トレイ20は、上方が開放された箱形状の部材であり、その底面に記録用紙12が支持される。なお、給送トレイ20の前側且つ上側には、排出トレイ21が支持されている。排出トレイ21は、給送トレイ20と一体に移動する。排出トレイ21には、後述する記録部24によって画像を記録された記録用紙12が排出される。
【0039】
[給送部16]
図2に示されるように、給送部16は、収容部78に収容された給送トレイ20の上方であって後述する記録部24の下方に設けられている。給送部16は、給送ローラ25、給送アーム26、及び駆動伝達機構27とを備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部で軸支されている。給送アーム26は、基端部に設けられた支軸28を中心として、矢印29の方向に回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20または当該給送トレイ20に支持された記録用紙12に対して、当接及び離間が可能である。
【0040】
給送ローラ25は、複数のギヤが噛合されてなる駆動伝達機構27によって、搬送用モータ(不図示)の駆動力が伝達されて回転する。これにより、給送トレイ20に載置された記録用紙12が、後述する搬送路65へ給送される。なお、給送ローラ25は、搬送用モータとは別に設けられたモータから駆動力を付与されて回転してもよい。
【0041】
[搬送路65]
図2に示されるように、給送トレイ20の後端部から搬送路65が延出されている。搬送路65は、湾曲部33と直線部34とを備える。湾曲部33は、後側を湾曲外側とし前側を湾曲内側として湾曲しつつ延びている。直線部34は、前後方向8に延びている。
【0042】
湾曲部33は、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18(本発明の第2ガイド部材の一例)と内側ガイド部材19(本発明の第1ガイド部材の一例)とによって形成されている。外側ガイド部材18は、湾曲部33の湾曲外側を形成している。内側ガイド部材19は、湾曲部33の湾曲内側を形成している。以上より、各ガイド部材18、19は、搬送路65の少なくとも一部を形成している。直線部34は、記録部24が配置されている位置では所定間隔を隔てて互いに対向する記録部24とプラテン42とによって形成されている。
【0043】
各ガイド部材18、19は、
図2における紙面と直交する方向である左右方向9に延設されている。また、
図4に示されるように、内側ガイド部材19の一部、具体的には左右方向9における両端部は、後述する可動部材90のガイド部91によって形成されている。
【0044】
図2に示されるように、給送トレイ20に支持された記録用紙12は、湾曲部33を下方から上方へUターンするように搬送された後、直線部34を前後方向8に搬送されて記録部24に搬送される。記録部24により画像記録が行われた記録用紙12は、直線部34を前後方向8に搬送されて排出トレイ21に排出される。つまり、記録用紙12は、
図2に一点鎖線の矢印で示される搬送向き15に沿って搬送される。
【0045】
外側ガイド部材18は、以下に詳述するように、メインフレーム74に回動可能に支持されている。外側ガイド部材18の下端部における左右方向9の両端に、左右方向9に延びた軸84が形成されている。本実施形態において、軸84は、当該両端から左右方向9の外側に向けて突出した突起である。軸84は、メインフレーム74に形成された孔に挿入されている。以上より、外側ガイド部材18は、
図2に実線で示される第3位置と、
図2に破線で示されており、第3位置よりも内側ガイド部材19から離間している第4位置とに回動する。
【0046】
第3位置の外側ガイド部材18は、対向する内側ガイド部材19とともに搬送路65の湾曲部33を形成する。一方、外側ガイド部材18が第4位置のとき、内側ガイド部材19は、プリンタ部11の外部に対して露出されている。つまり、外側ガイド部材18は、第4位置において搬送路65の湾曲部33を開放可能である。これにより、複合機10のユーザは、湾曲部33に詰まった記録用紙12を取り出すことができる。
【0047】
なお、外側ガイド部材18は、回動以外によって、第3位置及び第4位置に移動してもよい。例えば、外側ガイド部材18は、メインフレーム74に対して取り外し可能に構成されており、メインフレーム74から取り外されることによって第3位置から第4位置に移動し、メインフレーム74に取り付けられることによって第4位置から第3位置に移動してもよい。
【0048】
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、直線部34の上側に設けられている。記録部24の下側且つ記録部24と対向する位置には、プラテン42が設けられている。プラテン42は、搬送路65の直線部34を搬送される記録用紙12を支持する部材である。記録部24は、キャリッジ40と記録ヘッド38とを備えている。キャリッジ40は、記録ヘッド38を搭載して主走査方向である左右方向9へ往復移動する。キャリッジ40は、2つのガイドレール56、57(本発明の支持フレームの一例、
図3(A)参照)によって支持されている。2つのガイドレール56、57は、前後方向8に間隔を空けて配置されている。キャリッジ40は、2つのガイドレール56、57を跨ぐようにして、2つのガイドレール56、57上を左右方向9に摺動可能に設けられている。
【0049】
図3(A)に示されるように、2つのガイドレール56、57は、一対のサイドフレーム55の上方に配置されており、左右両端部を一対のサイドフレーム55によって支持されている。2つのガイドレール56、57は、ビスなどによって一対のサイドフレーム55に取り付けられている。
【0050】
図2に示されるように、記録ヘッド38は、キャリッジ40に搭載されている。記録ヘッド38には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド38の下面には、ノズル39が形成されている。キャリッジ40が左右方向9に移動しているときに、記録ヘッド38は、ノズル39からインク滴をプラテン42に向けて吐出する。これにより、プラテン42に支持された記録用紙12に画像が記録される。
【0051】
[搬送部80]
搬送部80は、搬送路65の直線部34における記録部24よりも搬送向き15の上流側に配置された搬送ローラ対59(
図2参照)と、直線部34における記録部24よりも搬送向き15の下流側に配置された排出ローラ対44(
図2参照)と、ローラホルダ85(
図8及び
図9参照)と、シャフト87(
図8及び
図9参照)とを備えている。搬送ローラ対59及び排出ローラ対44は、本発明のローラ対の一例である。つまり、本発明のローラ対は、搬送路65に沿って複数配置されている。
【0052】
図2に示されるように、搬送ローラ対59は、直線部34の下側に配置された搬送ローラ60と、直線部34の上側に搬送ローラ60と対向して配置されたピンチローラ61とを備えている。ピンチローラ61は、後述するコイルばね73(
図8参照)によって搬送ローラ60のローラ部36を押圧している。なお、ピンチローラ61は、コイルばね以外の弾性部材によってローラ部36に圧接してもよい。排出ローラ対44は、直線部34の下側に配置された排出ローラ62と、直線部34の上側に排出ローラ62と対向して配置された拍車63とを備えている。拍車63は、弾性部材(不図示)によって排出ローラ62のローラ部67を押圧している。
【0053】
搬送ローラ60及び排出ローラ62は、搬送用モータ(不図示)から駆動力が伝達されて回転する。搬送ローラ対59に記録用紙12が挟持されている状態で搬送ローラ60が回転すると、当該記録用紙12は、搬送ローラ対59によってプラテン42上に、つまり搬送向き15に搬送される。また、排出ローラ対44に記録用紙12が挟持されている状態で排出ローラ62が回転すると、当該記録用紙12は、排出ローラ対44によって搬送向き15に搬送される。
【0054】
図8に示されるように、搬送ローラ60は、左右方向9に延びた軸35と、当該軸35を覆うように取り付けられたローラ部36とを備えている。搬送ローラ60は、左右両端部において、一対のサイドフレーム55に回転可能に支持されている。
【0055】
ピンチローラ61は、左右方向9に間隔を空けて複数設けられている。本実施形態では、4つのピンチローラ61A〜61Dが設けられている。
図8及び
図9に示されるように、各ピンチローラ61は、ローラホルダ85によって回転可能に支持されている。本実施形態では、各ピンチローラ61に対応した4つのローラホルダ85A〜85Dが設けられている。
【0056】
図9に示されるように、ローラホルダ85は、前端部88においてピンチローラ61を回転可能に支持しており、後端部89においてガイドレール56に取り付けられている。ローラホルダ85は、後端部89を中心として前端部88において上下方向7に撓むことが可能に構成されている。ローラホルダ85の上側にはコイルばね73(
図8参照)が取り付けられている。当該コイルばね73は、下端部をローラホルダ85に取り付けられており、上端部をガイドレール56に取り付けられている。以上より、ローラホルダ85の前端部88は、搬送ローラ60とピンチローラ61とによって挟持される記録用紙12の厚みに応じて、当該記録用紙12に押されることにより上向きに撓む。
【0057】
図9に示されるように、ローラホルダ85には、左右方向9に穿たれた孔86が形成されている。
図8及び
図9に示されるように、当該孔86には左右方向9に延びたシャフト87が挿通されている。
図7に示されるように、シャフト87は、その左右両端部において、後述する可動部材90に支持されており、後述するように当該可動部材90の移動に連動して上下方向7に移動する。
【0058】
ピンチローラ61が搬送ローラ60のローラ部36を押圧している状態において、シャフト87が上向きに移動すると、ローラホルダ85がシャフト87に押されることにより、ローラホルダ85の前端部88がコイルばね73の付勢力に抗って上向きに撓む。これにより、ローラホルダ85に支持されたピンチローラ61が上向きに移動する。その結果、搬送ローラ対59を構成するローラの一方であるピンチローラ61は、
図9(B)に示されるように、搬送ローラ対59を構成するローラの他方である搬送ローラ60のローラ部36から離間する。このときの搬送ローラ対59の状態が第2状態である。
【0059】
一方、ピンチローラ61が搬送ローラ60のローラ部36から離間した状態において、シャフト87が下向きに移動すると、シャフト87がローラホルダ85の孔86の上縁から離間することでローラホルダ85にかかるコイルばね73の付勢力によって、ローラホルダ85が下向きに撓む。これにより、ローラホルダ85に支持されたピンチローラ61が下向きに移動する。その結果、搬送ローラ対59を構成するローラの一方であるピンチローラ61は、コイルばね73の付勢力によって、
図9(A)に示されるように、搬送ローラ対59を構成するローラの他方である搬送ローラ60のローラ部36を押圧する。このときの搬送ローラ対59の状態が第1状態である。以上より、搬送ローラ対59は、第1状態及び第2状態に状態変化可能である。
【0060】
図7に示されるように、排出ローラ62は、左右方向9に延びた軸64と、当該軸64を覆うように取り付けられた複数のローラ部67とを備えている。ローラ部67は、左右方向9に間隔を空けて軸64に取り付けられている。軸64は、左右両端部において、一対のサイドフレーム55に回転可能に支持されている。また、軸64は、後述する可動部材90に形成された開口72(
図6参照)を挿通している。そして、軸64は、後述するように当該可動部材90の移動に連動して上下方向7に移動する。
【0061】
図2に示されるように、拍車63は、左右方向9に延びた軸68に取り付けられている。軸68には、複数の拍車63が左右方向9に間隔を空けて取り付けられている。各拍車63は、複数のローラ部67の各々と対応して設けられている。軸68は、左右両端部において、一対のサイドフレーム55に回転可能且つ上下方向7に移動可能に支持されている。
【0062】
排出ローラ62のローラ部67が拍車63に押圧された状態において、排出ローラ62の軸64が下向きに移動すると、排出ローラ62のローラ部67は、拍車63から離間する。一方、排出ローラ62のローラ部67が拍車63から離間した状態において、排出ローラ62の軸64が上向きに移動すると、排出ローラ62のローラ部67は、拍車63によって押圧された状態となる。
【0063】
[可動部材90]
図7に示されるように、可動部材90は、サイドフレーム55の底部81の上面(
図3(B)参照)に支持されている。可動部材90は、一対のサイドフレーム55の各々に対応して一対として設けられている。右側の可動部材90は、右側のサイドフレーム55の側部82の左側に設けられており、左側の可動部材90は、左側のサイドフレーム55の側部82の右側に設けられている。
【0064】
可動部材90は、サイドフレーム55に支持された状態において、その下面がサイドフレーム55の底部81と当接しており、その側面がサイドフレーム55の側部82と当接しており、その上面がガイドレール56、57の下面と当接している。ここで、上述したようにサイドフレーム55はメインフレーム74によって支持且つ固定されている。以上より、可動部材90は、上面をガイドレール56、57によって位置決めされ、側面をサイドフレーム55によって位置決めされ、下面をメインフレーム74によって位置決めされている。つまり、可動部材90の上下方向7及び左右方向9における位置が定まる。なお、可動部材90の上面及び側面は、ガイドレール56、57及びサイドフレーム55の側部82との間に間隔があってもよい。この場合、可動部材90の位置が当該間隔の範囲に定まる。
【0065】
可動部材90は、サイドフレーム55の底部81の上面に沿って、換言するとメインフレーム74におけるサイドフレーム55を固定している面に沿って、前後方向8に移動可能である。可動部材90は、
図4(A)に示される第1位置、及び当該第1位置よりも前側であり
図4(B)に示される第2位置の間で移動可能である。
【0066】
図6に示されるように、可動部材90は、前後方向8及び左右方向9に拡がる板状であって前後方向8の長さが左右方向9の長さよりも長い第1板部94と、当該第1板部94の前端部及び後端部から上向きに立設された第2板部95とを備えている。また、可動部材90は、第2板部95に形成された当接部93と、第1板部94の後端部に形成されたガイド部91と、第1板部94の前端部、つまり可動部材90の移動方向における開口13(
図5参照)側の端部から左右方向9におけるプリンタ部11の中央側に延びた把持部92とを備える。
【0067】
当接部93は、下側からシャフト87と当接することでシャフト87を支持する第1当接部93Aと、上側から軸64と当接する第2当接部93Bとを備えている。当接部93は、可動部材90の移動方向である前後方向8と交差する傾斜面である。詳細には、第1当接部93Aは、前側が後側よりも下方である傾斜面であり、第2当接部93Bは、前側が後側よりも上方である傾斜面である。また、当接部93は、第1当接部93Aの前側において第1当接部93Aと連続しており、可動部材90が第1位置のときにシャフト87を支持する第1水平面93Cと、第1当接部93Aの後側において第1当接部93Aと連続しており、可動部材90が第2位置のときにシャフト87を支持する第2水平面93Dとを備えている。以上より、当接部93は、搬送部80と当接する。
【0068】
ガイド部91には、内側ガイド部材19における記録用紙12の当接面17(
図2〜
図4参照)と概ね同じように湾曲した湾曲面96が形成されている。ガイド部91の湾曲面96は、可動部材90が第1位置において内側ガイド部材19の少なくとも一部を形成している。詳述すると、本実施形態では、
図4(A)に示されるように、右側の可動部材90のガイド部91の湾曲面96は、可動部材90が第1位置のときに、内側ガイド部材19の右側に位置している。一方、
図4(A)では隠れて見えないが、左側の可動部材90のガイド部91の湾曲面96は、可動部材90が第1位置のときに、内側ガイド部材19の左側に位置している。そして、ガイド部91の湾曲面96は、内側ガイド部材19の当接面17と左右方向9において隣接しており、当該当接面17及び外側ガイド部材18とともに搬送路65の湾曲部33を形成している。以上より、ガイド部91の湾曲面96は、搬送向き15と直交する左右方向9における内側ガイド部材19の両端部を形成している。
【0069】
図5に示されるように、把持部92は、右側の可動部材90の第1板部94から左側に延びており、左側の可動部材90の第1板部94から右側に延びている。把持部92は、収容部78に対して露出された状態で設けられている。これにより、複合機10のユーザは、開口13から収容部78にアクセスして把持部92を把持することによって、可動部材90を前後方向8に移動させることができる。
【0070】
[可動部材90の移動]
図4(A)に示されるように、可動部材90が第1位置に位置しているとき、ガイド部91の湾曲面96は左右方向9における内側ガイド部材19の両端部を形成している。
【0071】
また、
図7(A)に示されるように、可動部材90が第1位置に位置しているとき、シャフト87が第1水平面93Cによって支持されている。このとき、ピンチローラ61(
図9(A)参照)は、コイルばね73(
図8参照)の付勢力によって搬送ローラ60のローラ部36に圧接されている。また、排出ローラ62の軸64は、第2当接部93Bから離間した状態である。このとき、拍車63は、排出ローラ62のローラ部67に圧接されている。以上より、可動部材90が第1位置に位置しているとき、各ローラ対59、44は、第1状態である。
【0072】
複合機10がユーザが把持部92を把持して第1位置に位置する可動部材90を前向きに引っ張ることによって、可動部材90が第1位置から前向きに移動すると、シャフト87は第1水平面93Cから離間して第1当接面93Aと当接する。可動部材90が更に前向きに移動すると、シャフト87は、第1当接面93Aにガイドされることによって、上向きに移動する。可動部材90が更に前向きに移動して第2位置に到達した状態において、シャフト87は、
図7(B)に示されるように、第1当接面93Aから離間して第2水平面93Dに支持された状態となる。このとき、
図9(B)に示されるように、ピンチローラ61は、搬送ローラ60のローラ部36から離間している。
【0073】
また、可動部材90が第1位置から前向きに移動すると、排出ローラ62の軸64は、第2当接部93Bと当接する。可動部材90が更に前向きに移動すると、軸64は、第2当接部93Bに上側から押されることによって、下向きに移動する。可動部材90が更に前向きに移動して第2位置に到達した状態において、軸64は、
図7(B)に示されるように、第2当接部93Bの後端部、つまり最も下方に位置する部分と当接した状態となる。このとき、排出ローラ62は、拍車63から離間している。以上より、可動部材90が第2位置に位置しているとき、各ローラ対59、44は、第2状態である。
【0074】
また、可動部材90が第1位置から前向きに移動して第2位置に位置した状態になると、
図4(B)に示されるように、ガイド部91の湾曲面96は、内側ガイド部材19の当接面17よりも前方に位置した状態となる。つまり、可動部材90が第2位置のとき、ガイド部91は、可動部材90が第1位置のときよりも外側ガイド部材18から離間する。
【0075】
複合機10のユーザが把持部92を把持して第2位置に位置する可動部材90を後向きに押すことによって、可動部材90が第2位置から第1位置に移動すると、シャフト87は、第2水平面93Dから第1当接面93Aを経て第1水平面93Cに支持された状態となる。また、軸64は、第2当接面93Bから離間した状態となる。つまり、各ローラ対59、44は、第2状態から第1状態に状態変化する。また、ガイド部91は、
図4(B)に示される状態から
図4(A)に示されるように湾曲面96が左右方向9における内側ガイド部材19の両端部を形成した状態となる。
【0076】
以上より、可動部材90は、複数のローラ対59、44のそれぞれを第1状態及び第2状態に状態変化させるものである。また、可動部材90の当接部93は、搬送部80を構成するシャフト87及び軸64と当接することによって、各ローラ対59、44を第1状態及び第2状態に状態変化させるものである。また、可動部材90の当接部93は、搬送部80を構成するローラの一方である排出ローラ62の軸64と当接して、排出ローラ対44を第1状態及び第2状態に状態変化させるものである。
【0077】
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、内側ガイド部材19の一部を形成するガイド部91は、第2位置において第1位置のときよりも外側ガイド部材18から離間している。これにより、記録用紙12が内側ガイド部材19に貼り付いた状態で詰まっていたとしても、可動部材90が第1位置から第2位置へ移動することにより、当該記録用紙12は、ガイド部91が形成された位置において、貼り付きが解除された状態となる。その結果、ユーザは、貼り付きが解除された位置において詰まった記録用紙12を把持することによって、当該記録用紙12を容易に取り出すことができる。
【0078】
また、本実施形態によれば、当接部93Bは排出ローラ62の軸64と他の部材を介さずに直接当接するため、排出ローラ対44をより確実に状態変化させることができる。
【0079】
また、本実施形態によれば、搬送路65の湾曲部33を搬送されている記録用紙12が湾曲部33の湾曲内側を形成している内側ガイド部材19に貼り付いた状態で詰まった場合であっても、本実施形態によれば、上述したように、当該記録用紙12を容易に取り出すことができる。
【0080】
また、搬送路65の一部が本実施形態の構成のように湾曲されている場合、可動部材90の移動方向とガイド部91の外側ガイド部材18に対する離間方向とを異なる方向とする構成が、容易に実現可能である。その結果、可動部材90が移動されるとガイド部91が外側ガイド部材18から離間するように可動部材90を構成することが容易となる。
【0081】
また、本実施形態によれば、外側ガイド部材18を第4位置に移動させることによって、搬送路65の湾曲部33に詰まった記録用紙12を容易に取り出すことができる。
【0082】
また、本実施形態によれば、可動部材90を内側ガイド部材19の左右方向9の全域に亘って設ける必要がないため、可動部材90を小型化できる。
【0083】
また、本実施形態によれば、可動部材90の当接部93を傾斜面にするという簡易な方法によって、ローラ対の状態変化を実現することができる。
【0084】
また、本実施形態によれば、可動部材90が3方向(上側、下側、及び左側または右側)において位置決めされているため、可動部材90の位置決め精度を高くすることができる。ここで、位置決めとは、可動部材90の上面、側面、及び下面が各フレーム55、74と当接することによって、可動部材90の位置が定まること、或いは、可動部材90の上面、側面、及び下面が各フレーム55、74と所定の間隔を空けるように可動部材90が配置されることによって、可動部材90の位置が当該所定の間隔の範囲に定まることである。なお、可動部材90は、ある面においてフレーム55、74と当接する一方、別の面においてフレーム55、74と所定の間隔を空けて配置されてもよい。
【0085】
また、本実施形態によれば、サイドフレーム55とメインフレーム74との固定は、左右方向9におけるガイド部91と同位置において行われている。そのため、サイドフレーム55とメインフレーム74との固定のためのみに、左右方向9のスペースは不要である。その結果、複合機10を左右方向9において小型化することができる。
【0086】
また、本実施形態によれば、複合機10にローラ対が複数配置されている場合であっても、可動部材90を移動させて各ローラ対59、44のニップ圧を変化させることによって、詰まった記録用紙12を容易に取り出すことができる。
【0087】
また、本実施形態によれば、把持部92を把持することによって可動部材90を容易に移動させることができる。
【0088】
[変形例]
上述の実施形態では、第2状態でローラ対59、44を構成するローラの一方が他方から離間したが、第2状態でローラ対59、44を構成するローラの一方の他方に対する押圧力が第1状態のときよりも小さくてもよい。例えば、ローラの一方がコイルばねによってローラの他方を押圧している場合、第2状態におけるコイルばねの長さが、第1状態におけるコイルばねの長さよりも長く且つ自然長よりも短くなるように、コイルばねを選定及び配置すればよい。
【0089】
上述の実施形態では、ピンチローラ61及び排出ローラ62が移動したが、搬送ローラ60及び拍車63が移動してもよいし、各ローラ対59、44を構成するローラの双方が互いに接離するように移動してもよい。
【0090】
上述の実施形態では、各ローラ対59、44を構成するローラ(ピンチローラ61及び排出ローラ62)が上下方向7に移動したが、ローラ対59、44を第1状態及び第2状態に状態変化させるのであれば、各ローラ対59、44を構成するローラは、上下方向7以外、例えば前後方向8に移動してもよい。
【0091】
上述の実施形態では、ピンチローラ61は、シャフト87及びローラホルダ85を介して間接的に可動部材90によって状態変化させられていた。しかし、ピンチローラ61は、その軸が可動部材90の当接部93と当接することによって直接的に可動部材90によって状態変化させられてもよい。なお、この場合、ピンチローラ61の軸は、排出ローラ62の軸64と同様に1本であることが望ましい。また、上述の実施形態では、排出ローラ62は、軸64が可動部材90の当接部93と当接することによって直接的に可動部材90によって状態変化させられていたが、シャフト87のような部材を介して間接的に可動部材90に状態変化させられてもよい。
【0092】
上述の実施形態では、ガイド部91は、内側ガイド部材19の左右両端部を形成していたが、内側ガイド部材19の左右両端部に限らない。例えば、内側ガイド部材19の左右方向9における中央部を形成していてもよいし、内側ガイド部材19の代わりとして湾曲部33の湾曲内側の全てを形成していてもよい。また、ガイド部91は、内側ガイド部材19の少なくとも一部を形成していたが、内側ガイド部材19以外のガイド部材の少なくとも一部を形成していてもよい。
【0093】
例えば、記録部24が配置されていない位置において直線部34の上側及び下側を形成する上側ガイド部材31及び下側ガイド部材32がプリンタ部11に設けられている場合、
図10に示されるように、可動部材90が、下側ガイド部材32の左右両端部に配置されており、前後方向8に対して傾斜した方向に移動可能であるものであってもよい。この場合、ローラ対97を構成する一方のローラ98の軸99は、可動部材90に形成された前後方向8に長い長孔100に挿通される。そして、
図10(A)及び
図10(C)に示される状態から、可動部材90が矢印101の向きに移動すると、ガイド部91は上下方向7において下方に移動する(
図10(B)及び
図10(D)参照)。その結果、ローラ98は、ローラ対97を構成する他方のローラ102から離間する。なお、
図10(B)及び
図10(D)において、ローラ対97は省略されている。
【0094】
上述の実施形態では、ローラ対は、搬送路65に沿って2つ(搬送ローラ対59及び排出ローラ対44)配置されていたが、ローラ対は、1つだけ配置されていてもよいし、3つ以上配置されていてもよい。そして、これらのローラ対の少なくとも1つが、可動部材90によって第1状態及び第2状態に状態変化されてもよい。
【0095】
上述の実施形態では、当接部93は、第1当接部93A、第1水平面93C、及び第2水平面93Dを備えており、可動部材90の位置に関わらず、シャフト87と当接して支持していたが、当接部93は、このような構成に限らない。例えば、当接部93は、可動部材90が第1位置と第2位置との間を移動しているときだけシャフト87やローラの軸と当接してこれらを支持してもよい。なお、この場合、シャフト87やローラの軸は、第1位置及び第2位置において可動部材90以外の部材、例えばサイドフレーム55によって支持される。
【0096】
上述の実施形態では、当接部93は傾斜面であったが傾斜面でなくてもよい。例えば、当接部93は、
図10(A)、(B)に示されるような水平面に構成されていてもよい。