特許第6032508号(P6032508)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6032508
(24)【登録日】2016年11月4日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】コンテナ扉開閉具のカムとカム受け
(51)【国際特許分類】
   E05B 83/10 20140101AFI20161121BHJP
   E05C 9/08 20060101ALI20161121BHJP
   E05B 83/14 20140101ALI20161121BHJP
   B60J 5/10 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
   E05B83/10
   E05C9/08
   E05B83/14
   B60J5/10 H
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-215093(P2015-215093)
(22)【出願日】2015年10月15日
【審査請求日】2016年3月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】594171643
【氏名又は名称】金 龍明
(72)【発明者】
【氏名】金 龍明
【審査官】 家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭56−041072(JP,U)
【文献】 特公昭62−056310(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00−85/28
E05C 1/00−21/02
B60J 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロックロッド上下端に設けられたカム両側には二股に分かれた爪、及び、二股に分かれた係合部が設けられ、他方、カム受けにはカムを受け入れる凹所が構成され、その一側の部材は側面から見るとT字を90度横に回転させた形に構成され、当該T字形部材のT字の縦線の下端に相当する部分がドアヘッダー、又は、ドアシルに固着され、カムとカム受けが噛み合うとき、カムの二股に分かれた爪がT字形部材のT字の縦線部を挟み、且つ、T字形部材のT字の横線の左部分と右部分に相当する部分の後面に二股に分かれた爪の前面がそれぞれ当接する構成となし、又、凹所の他側にはカムの二股に分かれた係合部の股部分に係合する突起がドアヘッダー、又は、ドアシルに固着されているドアロック装置において、カム受けのT字形部材の、T字の横線と縦線の交点部分の横線に相当する部分に凹所方向であり、且つ、カム受けの前面手前方向である方向に突起を設け、ロックロッドを回動させロックロッド上下端のカムを上下のカム受けに噛み合わせようとするとき、上端、下端どちらかのカムの爪がカム受けと噛み合わず、カムの爪の後面とカム受けのT字形部材の前面とが接触しながら回転する場合に当該突起は二股に分かれたカムの爪の間に位置し、且つ、二股に分かれた爪の股部分を抑止し、因って、カムの動き、及び、ロックロッドの回動を抑止する構成となしたカムとカム受け。
【請求項2】
カムの二股に分かれた爪の股部分の側面と後面とによって角を構成し突起となした請求項1のカムとカム受け。
【請求項3】
カムの二股に分かれた爪の股部分と二股に分かれた係合部の股部分との間の前面にカムの軸線と交差する方向に窪みを設けた請求項1、又は、請求項2のカムとカム受け。
【請求項4】
カム受けのT字形部材の前面に、T字の縦線と横線の交点部分からT字の横線の左右端に相当する部分にかけて、ドアヘッダー、又は、ドアシル方向に傾斜する傾斜面を構成し、当該傾斜面に適合する傾斜面をカムの二股に分かれた爪のそれぞれの後面に設けた請求項1、又は、請求項2、又は、請求項3のカムとカム受け。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテナ扉の部品であるカムとカム受けの構造に関するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
輸出入コンテナの内、図17、又は、図18のように扉の閉じ方が不完全なものが一定程度発生している。図17の矢印(8)が示す部分の拡大写真が図19であるが、閉じ方が不完全だと矢印(9)が示す部分に隙間が出来、輸送途中に風雨や波浪に因ってコンテナ内の貨物に濡れ損等のカーゴダメージを発生させてしまう。扉が不完全な閉じ方をしているコンテナが発見された場合、図18のようにアルミテープとシーラー等によって隙間を塞ぐ処置を施すが手間がかかり、なお且つ、カーゴダメージを完全に防ぐことは出来ていない。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本課題を解決するためカムとカム受けの構造を次の様にする。請求項2に基づく実施例によって説明すると、従来品のカムとカム受けに、図8のようにカム(4)には突起(1)を設け、カム受け(5)には突起(2)を設ける。このようにすると、コンテナ扉を閉める際、カムとカム受けが噛み合わず、カム受け(5)の前面にカム(4)の後面が接触しながら回転すると図13のように突起(1)が突起(2)に引っ掛かり、図16のようにドアハンドル(6)がドア面と角度を成すためドアハンドル(6)をハンドル受け(7)に掛けられなくなる。結果的にコンテナ扉を閉める動作をやり直さざるを得なくなるため不完全な閉じ方を防止できる。また、請求項1のカムとカム受けではカム(4)に突起(1)は設けられていないが、コンテナ扉を閉める際、ドアハンドル(6)によってロックロッド(14)を回動させ、ロックロッド(14)の上下端に設けられたカム(4)がカム受け(5)と噛み合い損ね、カム受け(5)の前面にカム(4)の後面が接触しながらカム(4)が回転したとき、カム(4)に突起(1)が無くてもカム(4)の二股に分かれた爪(12)の股部分(17)がカム受け(5)の突起(2)に抑止される構成としたものである。
【0004】
なお、カム受け(5)に突起(2)を設けるとコンテナ扉を閉めようとする際、図9図10のように突起(2)とカム(4)とが干渉する恐れがあるが、図5図8のようにカム(4)に窪み(3)を設けることによって干渉を防げる。
【0005】
また、図14のB−B線による左側から見た断面図、図11において、図12のようにカム受け(5)のT字形部材(15)の前面にT字に擬えると、縦線と横線の交点部分より横線の左右端にかけてそれぞれコンテナ本体方向に傾斜する傾斜を設け、当該傾斜に適合する傾斜をカム(4)の二股に分かれた爪(12)のそれぞれの後面に設けることによって、コンテナ扉を閉めようとする際、カム(4)とカム受け(5)が噛み合い損ねた場合、突起(1)と突起(2)が引っ掛かりやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】コンテナ扉の従来品のカムの斜視図
図2】コンテナ扉の従来品のカム受けの斜視図
図3】従来品のカムとカム受けが正常に噛み合っている状態の正面図
図4図3のC−C線による断面図
図5】コンテナ扉の、本発明のカムの斜視図
図6】コンテナ扉の、本発明のカム受けの斜視図
図7】本発明のカムとカム受けが噛み合っている状態の正面図
図8図7のA−A線による断面図
図9】本発明の、突起(1)を設けたカム(4)と突起(2)を設けたカム受け(5)を備えたコンテナ扉を閉めようとする時のカム(4)とカム受け(5)の動作説明平面図
図10】本発明の、突起(1)を設けたカム(4)と突起(2)を設けたカム受け(5)を備えたコンテナ扉を閉めようとする時のカム(4)とカム受け(5)の動作説明平面図
図11図14のB−B線による左側から見た断面図
図12図11において、カム(4)の二股に分かれた爪(12)の後面とカム受け(5)のT字形部材(15)の前面に傾斜を設けたときの断面図
図13図16の部分(11)の拡大斜視図
図14図16の部分(11)の拡大正面図
図15図14のD−D線による断面図
図16】本発明のカム(4)の突起(1)とカム受け(5)の突起(2)が引っ掛かり、コンテナ扉のドアハンドル(6)が扉面と角度を成す状態となった右扉の斜視図
図17】コンテナの右扉の上部のカムとカム受けが正常に噛み合っていない状態のコンテナを斜め上から見たときの写真
図18】コンテナの右扉が正常に閉まっておらず、右扉の上部と左右扉の合わせ目にアルミテープとシーラーによって隙間を塞ぐ仮修理を施したコンテナ扉の写真
図19図17の矢印(8)が示す部分を上から見た拡大写真
図20図18の矢印(10)が示す部分を斜め下から見た拡大写真
【符号の説明】
【0007】
1 突起
2 突起
3 窪み
4 カム
5 カム受け
6 ドアハンドル
7 ハンドル受け
8 矢印
9 矢印
10 矢印
11 カムとカム受けが正常に噛み合っていない部分
12 カムの二股に分かれた爪
13 カムの二股に分かれた係合部
14 ロックロッド
15 T字形部材
16 カム受けの突起
17 二股に分かれた爪の股部分
18 二股に分かれた係合部の股部分
19 カム受けの凹所
【要約】      (修正有)
【課題】主に海上コンテナで、コンテナ扉を閉めた時の確認不足が原因で、コンテナ扉が正常に閉まっておらず、扉とコンテナ本体との間に隙間が生じている状態が発生するのを防止する。
【解決手段】コンテナ扉のカム(4)には突起(1)を設け、カム受け(5)には突起(2)を設ける。これにより、コンテナ扉を閉める際、カムとカム受けが咬み合わず、カム受け(5)の表側にカム(4)の裏側が接触しながら回転すると突起(1)が突起(2)に引っ掛かりドアハンドルがドア面と角度を成すためドアハンドルをハンドル受けに掛けられなくなる。結果的にコンテナ扉を閉める動作をやり直さざるを得なくなるため不完全な閉じ方を防止できる。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20