特許第6032641号(P6032641)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6032641
(24)【登録日】2016年11月4日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】非接触給電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/10 20160101AFI20161121BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20161121BHJP
   H02J 50/90 20160101ALI20161121BHJP
【FI】
   H02J50/10
   H02J50/40
   H02J50/90
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-244705(P2012-244705)
(22)【出願日】2012年11月6日
(65)【公開番号】特開2014-93912(P2014-93912A)
(43)【公開日】2014年5月19日
【審査請求日】2015年2月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】安倍 秀明
(72)【発明者】
【氏名】秋山 稔博
(72)【発明者】
【氏名】小原 弘士
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 潔
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 保
(72)【発明者】
【氏名】辻本 豊彦
(72)【発明者】
【氏名】薮田 明
【審査官】 田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−081947(JP,A)
【文献】 特開2009−195034(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/001565(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00− 7/12
7/34− 7/36
50/00−50/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1次コイルに高周波電流を流して交番磁束を給電面から発生させ、電気機器に必要な電源仕様の電源を生成する受電装置に設けられた2次コイルに対して、前記交番磁束を交鎖させて誘起電圧を発生させて給電を行う非接触給電装置であって、
前記1次コイルと対峙する前記給電面を、前記1次コイルの全体又は前記1次コイルの外周部が透視できる透明又は半透明の透視部材で形成し、前記1次コイルを前記受電装置側から前記透視部材を介して目視できるように、前記透視部材の近傍位置に1次コイルの外周形状を照明する発光部を設け、操作スイッチ又は明るさセンサに基づいて前記発光部を発光制御する照明制御回路を設けたことを特徴とする非接触給電装置。
【請求項2】
請求項1に記載の非接触給電装置において、
前記1次コイルは、回路基板に実装され、その回路基板は、構造材に形成した収容凹部に配置されるとともに、その収容凹部の開口部を前記透視部材にて塞いだことを特徴とする非接触給電装置。
【請求項3】
請求項2に記載の非接触給電装置において、
前記1次コイルを実装した回路基板は、前記1次コイルとともに、前記1次コイルに流す前記高周波電流を生成する制御回路部が実装され、その制御回路部が前記透視部材にて前記1次コイルとともに目視できるようにしたことを特徴とする非接触給電装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の非接触給電装置において、
前記1次コイルを実装した回路基板は、非接触給電装置の筐体内に設けられ、その筐体が、前記構造材に形成した前記収容凹部に配置されるとともに、前記筐体の収容凹部の開口部側の給電面を前記透視部材にて形成したことを特徴とする非接触給電装置。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1つに記載の非接触給電装置において、
前記1次コイルを実装した回路基板は、前記回路基板の面積より大きい面積の前記透視部材に対して対向配置され、前記回路基板は、前記透視部材の範囲内で移動可能に配置されたことを特徴とする非接触給電装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載の非接触給電装置において、
前記透視部材は、色づけ、模様、文字のいずれかの意匠が施されていることを特徴とする非接触給電装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の非接触給電装置において、
前記透視部材は、前記1次コイルの交番磁束と交鎖して誘起電圧を発生する第3のコイルとその第3のコイルが発生する誘起電圧を信号処理する信号処理回路を設けていることを特徴とする非接触給電装置。
【請求項8】
請求項2項〜7のいずれか1つに記載の非接触給電装置において、
前記透視部材は、前記収容凹部又は筐体に対して着脱可能に取着されていることを特徴とする非接触給電装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つに記載の非接触給電装置において、
前記1次コイルは、複数個であることを特徴とする非接触給電装置。
【請求項10】
請求項に記載の非接触給電装置において、
前記複数個の1次コイルは一列に配置されおり、前記発光部が一列に並ぶように、前記発光部は各1次コイルの内側または外側に設けられることを特徴とする非接触給電装置。
【請求項11】
請求項に記載の非接触給電装置において、
前記照明制御回路は、発光部の発光照度を時間の経過に伴って低下させるよう、前記発光部を発光制御することを特徴とする非接触給電装置。
【請求項12】
1次コイルに高周波電流を流して交番磁束を給電面から発生させ、電気機器に必要な電源仕様の電源を生成する受電装置に設けられた2次コイルに対して、前記交番磁束を交鎖させて誘起電圧を発生させて給電を行う非接触給電装置であって、
前記1次コイルと対峙する前記給電面を、前記1次コイルの全体又は前記1次コイルの外周部が透視できる透明又は半透明の透視部材で形成し、前記1次コイルを前記受電装置側から前記透視部材を介して目視できるようにし、
前記1次コイルは給電中でないとき、前記透視部材を介して前記1次コイルが目視できないように、遮蔽部材を設けたことを特徴とする非接触給電装置。
【請求項13】
請求項12に記載の非接触給電装置において、
前記遮蔽部材は、液晶シャッターであって、駆動スイッチ又は電気機器検知センサに基づいて前記液晶シャッターをシャッター制御する遮蔽制御回路を設けたことを特徴とする非接触給電装置。
【請求項14】
請求項12に記載の非接触給電装置において、
前記遮蔽部材は、透明電極と有機ELにて形成された透明ディスプレーであって、駆動スイッチ又は電気機器検知センサに基づいて前記透明ディスプレーを駆動制御する遮蔽制御回路を設けたことを特徴とする非接触給電装置。
【請求項15】
請求項12に記載の非接触給電装置において、
前記遮蔽部材は、前記透視部材の上側又は下側に設けた開閉板であって、駆動スイッチ又は電気機器検知センサに基づいて前記開閉板をスライド開閉させることを特徴とする非接触給電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非接触給電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、給電装置から受電装置へ非接触にて給電を行う非接触給電システムが種々提案されている(例えば、特許文献1)。特に、非接触給電システムにおいて、携帯電話等のモバイル機器を中心にコードレス置くだけで充電の実用化が、近年広く進んでいる。
【0003】
これらの実用化の進んでいる非接触システムでは、1次コイルに高周波電流を流し、電磁誘導を用いて2次コイルを通じて、非接触で電気機器に給電するものである。この原理のため、2次コイルは給電エリアの1次コイルの磁束を十分受ける場所に設置しなければ安定給電はできない。そのために、電気機器を置く場所にLED等を使い、この発光上やこれに囲まれた部分へ機器を置かせるようにユーザに置き場所を認識させる方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3416863号公報
【特許文献2】特許第4240748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この方法は有効であるが、給電装置のハウジングや給電装置を組み込んだ家具や構造材にLED発光のみでの電気機器の誘導配置は、デザイン性が限られる。また、ユーザにとっても今ひとつ、その位置に安定した給電ができる給電部が確実にその場所にあるという実感が持てなかった。
【0006】
このことから、電気機器が確実に安定動作できる、安心感のある給電部の位置をユーザに認識させるとともに、給電装置やこれを内蔵する家具や住空間の構造材の意匠性を両立する非接触給電装置が求められている。
【0007】
この発明は、こうした問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、利用する電気機器の置き場所が容易に認識でき、デザインもハイテク感をイメージさせることができる非接触給電装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の非接触給電装置は、1次コイルに高周波電流を流して交番磁束を給電面から発生させ、電気機器に必要な電源仕様の電源を生成にする受電装置に設けた2次コイルに対して、前記交番磁束を交鎖させて誘起電圧を発生させて給電を行う非接触給電装置であって、前記1次コイルと対峙する前記給電面を、前記1次コイルの全体又は前記1次コイルの外周部が透視できる透明又は半透明の透視部材で形成し、前記1次コイルを前記受電装置側から前記透視部材を介して目視できるように、前記透視部材の近傍位置に1次コイルの外周形状を照明する発光部を設け、操作スイッチ又は明るさセンサに基づいて前記発光部を発光制御する照明制御回路を設けた
【0009】
また、上記構成において、前記1次コイルは、回路基板に実装され、その回路基板は、構造材に形成した収容凹部に配置されるとともに、その収容凹部の開口部を前記透視部材にて塞いだことが好ましい。
【0010】
また、上記構成において、前記1次コイルを実装した回路基板は、前記1次コイルとともに、前記1次コイルに流す前記高周波電流を生成する制御回路部が実装され、その制御回路部が前記透視部材にて前記1次コイルとともに目視できるようにしたことが好ましい。
【0011】
また、上記構成において、前記1次コイルを実装した回路基板は、非接触給電装置の筐体内に設けられ、その筐体が、前記構造材に形成した前記収容凹部に配置されるとともに、前記筐体の収容凹部の開口部側の給電面を前記透視部材にて形成したことが好ましい。
【0012】
また、上記構成において、前記1次コイルを実装した回路基板は、前記回路基板の面積より大きい面積の前記透視部材に対して対向配置され、前記回路基板は、前記透視部材の範囲内で移動可能に配置されたことが好ましい。
【0013】
また、上記構成において、前記透視部材は、色づけ、模様、文字のいずれかの意匠が施されていることが好ましい。
また、上記構成において、前記透視部材は、前記1次コイルの交番磁束と交鎖して誘起電圧を発生する第3のコイルとその第3のコイルが発生する誘起電圧を信号処理する信号処理回路を設けていることが好ましい。
【0014】
また、上記構成において、前記透視部材は、前記収容凹部又は筐体に対して着脱可能に取着されていることが好ましい。
また、上記構成において、前記1次コイルは、複数個であることが好ましい。
【0015】
また、上記構成において、前記複数個の1次コイルは一列に配置されおり、前記発光部が一列に並ぶように、前記発光部は各1次コイルの内側または外側に設けられることが好ましい。
【0016】
また、上記構成において、前記照明制御回路は、発光部の発光照度を時間の経過に伴って低下させるよう、前記発光部を発光制御することが好ましい。
また、本発明の非接触給電装置は、1次コイルに高周波電流を流して交番磁束を給電面から発生させ、電気機器に必要な電源仕様の電源を生成にする受電装置に設けた2次コイルに対して、前記交番磁束を交鎖させて誘起電圧を発生させて給電を行う非接触給電装置であって、前記1次コイルと対峙する前記給電面を、前記1次コイルの全体又は前記1次コイルの外周部が透視できる透明又は半透明の透視部材で形成し、前記1次コイルを前記受電装置側から前記透視部材を介して目視できるようにし、前記1次コイルは給電中でないとき、前記透視部材を介して前記1次コイルが目視できないように、遮蔽部材を設けたことが好ましい。
【0017】
また、上記構成において、前記遮蔽部材は、液晶シャッターであって、駆動スイッチ又は電気機器検知センサに基づいて前記液晶シャッターをシャッター制御する遮蔽制御回路を設けたことが好ましい。
【0018】
また、上記構成において、前記遮蔽部材は、透明電極と有機ELにて形成された透明ディスプレーであって、駆動スイッチ又は電気機器検知センサに基づいて前記透明ディスプレーを駆動制御する遮蔽制御回路を設けたことが好ましい。
【0019】
また、上記構成において、前記遮蔽部材は、前記透視部材の上側又は下側に設けた開閉板であって、駆動スイッチ又は電気機器検知センサに基づいて前記開閉板をスライド開閉させることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、利用する電気機器の置き場所が容易に認識でき、デザインもハイテク感をイメージさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態の非接触給電装置を説明するための全体斜視図。
図2】同じく、机の天板に設けられた給電装置の正面図。
図3】同じく、給電装置と電気機器の電気的構成を示す電気ブロック回路図。
図4】他の実施形態の非給電装置を説明するための全体斜視図。
図5】他の実施形態の非給電装置を説明するための全体斜視図。
図6】他の実施形態の非給電装置を説明するための全体斜視図。
図7】他の実施形態の非給電装置を説明するための全体斜視図。
図8】(a)(b)は同じく、非給電装置の別例を説明するための説明図。
図9】(a)(b)は同じく、非給電装置の配置例を示す図。
図10】(a)(b)は他の実施形態を説明するための説明図。
図11】(a)(b)は他の実施形態を説明するための説明図。
図12】(a)(b)は他の実施形態を説明するための説明図。
図13】他の実施形態を説明するための一部切欠き要部説明図。
図14】(a)(b)(c)は他の実施形態の使用例を説明するための説明図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の非接触給電装置を具体化した実施形態を図1図3に従って説明する。
図1及び図2に示すように、机1の天板2には、非接触給電装置(以下、給電装置という)10が、天板2の後側において左右方向に凹設された収容凹部に収容されている。
【0023】
給電装置10は筐体11を有している。筐体11は、左右方向に長い直方体の箱体であって、天板2と同一面を有する透明(半透明でもよい)の上板11aが形成されている。ここで、透明(半透明でもよい)の上板11aを、特に透視板Wという。従って、天板2と同一面となる透明の透視板Wの上面12から筐体11内が視認することができる。なお、筐体11は、透視板Wを除く、前後左右側枠11b、下板11cは透明であってもよく、また、なくてもよい。
【0024】
左右方向に長い筐体11内には、複数個(本実施形態では8個)の1次コイルL1が、左右方向に沿って一列に配列配置されている。筐体11内の右端部には、各1次コイルL1を個々に高周波電流を通電制御するための制御回路部13が配置されている。ここで、各1次コイルL1及び制御回路部13は、図2に示すように回路基板14上に実装されていて、その回路基板14が、筐体11の下板11cの内底面に固定されている。
【0025】
筐体11内に左右方向一列に配置された各1次コイルL1は、そのコイル面が透視板W(天板2)と相対向しかつ平行となるように配置されている。そして、各1次コイルL1は、高周波電流が通電されることによって、それぞれ交番磁束を発生し、その交番磁束を筐体11の透視板Wから上方に向かって放射する。従って、筐体11の透視板Wの上面12であって、各1次コイルL1と対向する位置にある領域が給電面12aとなる。
【0026】
筐体11の透視板Wの上面12であって制御回路部13と対向する位置には、制御回路部13の動作状態を示すLED等の発光素子よりなる報知ランプ15a,15bが設けられている。また、天板2であって透視板Wの給電面12aに沿って各1次コイルL1の配置位置に対応する位置に、1次コイルの動作状態を示すLED等の発光素子よりなる表示ランプ16がそれぞれ設けられている。
【0027】
図1に示すように、給電装置10(1次コイルL1)からの交番磁束と交鎖して2次電力を受電する電気機器(本実施形態では扇風機)20は、天板2のどの位置でも配置できる基台21を備えている。電気機器20は、その基台21の底部内側に2次コイルL2を設けている。2次コイルL2のコイル面は、天板2に電気機器20が載置されたとき、天板2の面(透視板Wに上面12)と平行となるように、底部内側において配置されている。
【0028】
従って、電気機器20を透明の透視板W(給電面12a)に上に載置したとき、2次コイルL2のコイル面は、給電面12a下側に配置された1次コイルL1のコイル面と平行に対峙する。そして、2次コイルL2は、下側に位置する1次コイルL1が発生した交番磁束と交鎖して、誘起電圧を出力し、その誘起電圧に基づいて電気機器20の負荷(扇風機のモータ等)Zを駆動させる。
【0029】
次に、上記のように構成した給電装置10と電気機器20の電気的構成を説明する。
まず、給電装置10について説明する。図3に示すように、給電装置10は、回路基板14に実装された制御回路部13は、複数の高周波インバータ30と、各高周波インバータ30を統括制御するシステム制御部31を有している。また、制御回路部13は、各高周波インバータ30及びシステム制御部31の駆動電源を生成する電源回路32を有している。
【0030】
電源回路32は、整流回路及びDC/DCコンバータを有し、外部から商用電源を入力して整流回路にて整流する。電源回路32は、整流した直流電圧をDC/DCコンバータにて所望の電圧に変換した後、その直流電圧を駆動電源としてシステム制御部31及び各高周波インバータ30に出力する。
【0031】
システム制御部31は、マイクロコンピュータよりなり、各高周波インバータ30を制御する。また、システム制御部31は、同システム制御部31が各種処理動作を行う際のプログラムデータ及びその時々の処理結果のデータを記憶するメモリを有している。
【0032】
複数の高周波インバータ30は、図3に示すように、1次コイルL1の数(本実施形態では8個)だけ設けられ、対応する1次コイルL1に対して高周波電流を生成し、その対応する1次コイルL1に生成した高周波電流をそれぞれ流すようになっている。各高周波インバータ30は、システム制御部31との間でデータの授受を行い、システム制御部31にてそれぞれ制御されている。
【0033】
各高周波インバータ30は、本実施形態ではフルブリッジ回路(図示せず)を有し、フルブリッジ回路にて高周波電流を生成しその生成した高周波電流を対応する1次コイルL1に流すようになっている。
【0034】
各高周波インバータ30は、システム制御部31からの励磁制御信号にてフルブリッジ回路(図示せず)が駆動制御されるようになっている。つまり、本実施形態では、システム制御部31は、電気機器20に給電する給電時には、高周波インバータ30のフルブリッジ回路をフルブリッジ動作させるための励磁制御信号を出力する。
【0035】
また、システム制御部31は、電気機器20への給電を行わない待機時には、高周波インバータ30のフルブリッジ回路をフルブリッジ動作からハーフブリッジ動作させるための励磁制御信号を出力する。
【0036】
この待機時に、フルブリッジ回路のハーフブリッジ動作は、待機中は隣接している1次コイルL1との磁気結合による干渉の低減を図り、給電面12aに載置された電気機器20の存在検知精度を上げるためである。
【0037】
ちなみに、給電面12a上に電気機器20が載置されると、空間的に結合されるその電気機器20によって、1次コイルL1に流れる電流値が変化する。詳述すると、給電面12aに何も載置されていない時(電気機器20がないオープンの時)、1次コイルL1に流れる電流値が最大となる。一方、給電面12aに電気機器20が載置された時、1次コイルL1に流れる電流値が小さくなる。
【0038】
ここで、システム制御部31が高周波インバータ30に対してフルブリッジ動作をさせるための励磁制御信号を出力している時、高周波インバータ30は1次コイルL1を連続励磁駆動させるようになっている。
【0039】
また、システム制御部31が高周波インバータ30に対してハーフブリッジ動作をさせるための励磁制御信号を出力している時、高周波インバータ30は一定の期間毎に1次コイルL1を間欠励磁駆動させるようになっている。
【0040】
この1次コイルL1の間欠励磁駆動は、給電面12aに電気機器20が載置された時に該電気機器20を検知できる程度の大きさであって、該電気機器20の負荷Zを直ちに駆動できる誘起電圧ではない大きさである。
【0041】
また、高周波インバータ30は、1次コイルL1に流れる電流を検出し、その検出電流の電流値を電圧に変換して存在検出信号としてシステム制御部31に出力するようになっている。詳述すると、1次コイルL1が励磁駆動されているとき、1次コイルL1(給電面12a)上に電気機器20が載置されていないとき、空間的に結合されるその電気機器20がないことによって、1次コイルL1に流れる電流値が大きくなる。反対に、1次コイルL1(給電面12a)上に電気機器20が存在しているとき、空間的に結合される電気機器20によって、1次コイルL1に流れる電流値が小さくなる。
【0042】
従って、高周波インバータ30は、1次コイルL1(給電面12a)上に電気機器20がない時には大きな値の存在検出信号をシステム制御部31に出力する。反対に、高周波インバータ30は、1次コイルL1(給電面12a)上に電気機器20がある時には小さな値の存在検出信号をシステム制御部31に出力する。
【0043】
システム制御部31は、存在検出信号を入力し、存在検出信号が基づいて給電面12aに電気機器20が載置されたかどうかを判断する。
システム制御部31は、存在検出信号に基づいて給電面12aに電気機器20が載置されていると判断されていると、該存在検出信号を出力している高周波インバータ30に対して、フルブリッジ動作のための励磁制御信号を出力する。従って、上方に電気機器20が位置している1次コイルL1は高周波電流が流され交番磁束を発生する。
【0044】
一方、システム制御部31は、存在検出信号に基づいて給電面12aに電気機器20が載置されていないと判断されていると、該存在検出信号を出力している高周波インバータ30に対して、ハーフブリッジ動作のための励磁制御信号を出力する。
【0045】
システム制御部31は、報知ランプ15a、15bと接続され、各高周波インバータ30からの存在検出信号に基づいて報知ランプ15a、15bを点灯制御する。そして、システム制御部31は、全ての1次コイルL1が待機中の場合には、報知ランプ15aを点灯するとともに、いずれか1つの1次コイルL1が給電中の場合には報知ランプ15bを点灯するようになっている。
【0046】
システム制御部31は、各1次コイルL1に対応して設けられた表示ランプ16とそれぞれ接続され、各高周波インバータ30からの存在検出信号に基づいて各表示ランプ16を点灯制御する。そして、システム制御部31は、給電中の1次コイルL1に対応する表示ランプ16を点灯するようになっている。
【0047】
図3において、電気機器20は、受電装置34を備える。受電装置34は、給電装置10の1次コイルL1が発生する交番磁束と交鎖して誘起電圧を発生する2次コイルL2と、その2次コイルL2と接続する受電回路35を有している。
【0048】
受電回路35は、整流平滑回路部、DC/AC変換回路を有している。受電回路35は、整流平滑回路部にて2次コイルL2が発生する誘起電圧をリップルのない直流電圧に変換しDC/AC変換回路にて電気機器20の電源仕様のための交流電圧に変換する。受電回路35は、DC/AC変換した交流電圧を駆動電源として電気機器(扇風機)20の負荷Zに供給する。
【0049】
次に、上記のように構成した非接触給電システムの作用について説明する。
今、机1の天板2から露出した給電装置10の透視板Wが透明であることから、ユーザは筐体11内の1次コイルL1の配置している場所を視認することできる。そして、各1次コイルL1を確認しながら、希望する1次コイルL1が位置する透視板Wの給電面12a上に載置する。
【0050】
これによって、電気機器20の真下に位置される1次コイルL1が通電され、該1次コイルL1から交番磁束が発生する。1次コイルL1が発生する交番磁束によって、該1次コイルL1の真上に位置する電気機器20の2次コイルL2は、その交番磁束と交鎖して誘起電圧を発生する。
【0051】
電気機器20の受電回路35は、誘起電圧に基づいて負荷Zの駆動電源を生成し、該負荷Zに出力する。これによって、電気機器20は、駆動可能になる。
次に、上記のように構成した実施形態の効果について記載する。
【0052】
(1)本実施形態によれば、給電装置10の筐体11の給電面12aを有する上板11aを透視板Wで形成した。そして、筐体11の透視板Wを机1の天板2と面一となるように同天板2から露出させた。
【0053】
従って、給電装置10の筐体11内の各1次コイルL1の配置されている箇所を目視できる。その結果、給電装置10から給電を受ける電気機器20を希望する載置位置であって、受電効率の最も高い位置に確実に載置できる。
【0054】
(2)本実施形態によれば、表示ランプ16を各1次コイルL1に対応して設けた。そして、給電中の1次コイルL1に対応する表示ランプ16を点灯させるようにした。従って、載置された電気機器20の直下の1次コイルL1が給電中であるかどうかを確認できる。
【0055】
(3)本実施形態によれば、報知ランプ15a,15bを設けた。そして、全ての1次コイルL1が待機中の場合には、報知ランプ15aを点灯させるとともに、いずれか1つの1次コイルL1が給電中の場合には報知ランプ15bを点灯させるようにした。
【0056】
従って、給電装置10が、給電中か待機中かを確認できる。
(4)本実施形態によれば、天板2から露出させた筐体11の給電面12aを有する上板11aを透視板Wで形成して筐体11内の1次コイルL1を天板2の上から目視できるようにした。従って、給電装置10は内部構造が透けて見えるスケルトン構造となり、ハイテク感をイメージさせる意匠にすることができる。
【0057】
(別の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように実施してもよい。
○上記実施形態では、筐体11の透視板Wが給電面12aを含む全ての範囲で透明であって、各1次コイルL1の他に制御回路部13もあわせて目視できるようにした。
【0058】
これを、図4に示すように、各1次コイルL1と対峙する給電面12aのみ透明又は半透明の透視部とする透視板Wにして実施してもよい。
上記実施形態では、天板2に筐体11を上面12(給電面12a)が露出するように埋め込んだ。これを、天板2に左右方向に長い収容凹部を凹設し、その収容凹部に、各1次コイルL1及び制御回路部13を実装した回路基板14を内設し、収容凹部の開口部に透明又は半透明のアクリル板を嵌めこんで実施してもよい。この場合にも、アクリル板を介して各1次コイルL1等が視認することができる。さらに、この場合には、給電装置10は、天板2の収容凹部とアクリル板が筐体11の役目をするため、上記実施形態のような筐体11が不要になる。
【0059】
○上記実施形態では、1次コイルL1の給電の有無を表示する表示ランプ16を対応する1次コイルL1に隣接する天板2上に形成した。
これを、図5に示すように、各表示ランプ16を天板2上の一箇所にまとめて設けて実施してもよい。
【0060】
○上記実施形態において、1次コイルL1を実装する回路基板14に、図6に示すように、LED等の発光素子よりなる照明ランプ40を設けて実施してもよい。詳述すると、回路基板14であって、各1次コイルL1の内側(外側でもよい)にコイル形状にあわせた照明ランプ40を実装する。また、天板2に、操作スイッチ41と明るさセンサ42を設ける。そして、操作スイッチ41をオン操作したとき、システム制御部31がこのオン信号に基づいて照明ランプ40を点灯させる。また、明るさセンサ42が、周囲が予め定めた暗さを検出したとき、システム制御部31がこの検出信号に基づいて照明ランプ40を点灯させる。
【0061】
これによって、ユーザの意思で操作スイッチ41をオン操作し各照明ランプ40を点灯させる。そして、各照明ランプ40がそれぞれ点灯するとともに各1次コイルL1を明るく照らすことで、ユーザはより各1次コイルL1の外周部等を目視できる。特に、周囲が暗いときには、より各1次コイルL1を目視できる。
【0062】
また、周囲が予め定めた暗さになったとき、明るさセンサ42にて各照明ランプ40を点灯させる。そして、照明ランプ40がそれぞれ点灯するとともに各1次コイルL1を明るく照らすことで、周囲が暗いときでも、各1次コイルL1を目視できる。
【0063】
しかも、このように、照明ランプ40がそれぞれ点灯するとともに各1次コイルが照明ランプ40にてそれぞれ明るく照らされることで、給電装置10はハイテク感をイメージさせる意匠とすることができる。
【0064】
なお、例えば、操作スイッチ41のオン操作時は照明ランプ40を最も明るく発光照度で発光させ、時間が経過するにしたがって、その照度を低下させていき、やがて消灯させるようにシステム制御部31にて制御するようにしてもよい。
【0065】
また、照明ランプ40に代えて、図1に示す表示ランプ16を利用して実施してもよい。つまり、操作スイッチ41と明るさセンサ42によって、表示ランプ16を明るく発光させて、周囲が暗いときでも、各1次コイルL1を目視できるようにする。
【0066】
○上記実施形態の筐体11を、図7に示すように、偏平の筐体11にして実施してもよい。詳述すると、偏平の筐体11内に配置された回路基板14の中央位置に横一列に複数の1次コイルL1を配列し実装するとともに、その前後両側に高周波インバータ30、システム制御部31、電源回路32を実装する。
【0067】
そして、筐体11の上板11aであって複数の1次コイルL1が配列された領域に対向する範囲を給電面12aとし、その給電面12aの領域部分の上板11aを透明(半透明でもよい)にして透視部Waとしている。また、各1次コイルL1の給電の有無を表示する各表示ランプ16は上板11a上の一箇所にまとめて設けられている。
【0068】
このように、偏平の筐体11からなる給電装置10は、可搬性であって、そのまま、天板2の上に置いたり、床の上に置いたり使用できる。また、図9(a)に示すように、部屋45の壁46に嵌め込んで使用したり、図9(b)に示すように、机1の天板2に嵌め込んで使用したりしてもよい。勿論、その他、床、家具等の構造材に嵌め込んだりして使用してもよいことは勿論である。
【0069】
また、図8(a)(b)に示すように、筐体11内に透視部Waを遮蔽する遮蔽板47が図8(a)に示す遮蔽位置と図8(b)破線で示す開放位置の間をスライド可能に配置されている。そして、筐体11に設けた駆動スイッチ48をオン操作させることによって、システム制御部31が図示しない開閉機構を駆動して遮蔽板47を遮蔽位置と開放位置の2位置にスライド移動させる。そして、開放位置に遮蔽板47をスライド移動させることによって、透視部Waを露出させて、1次コイルL1を目視できるようにしてもよい。
【0070】
○上記実施形態の透視板W(透視部Wa)の上側(下側でもよい)に、図10(a)に示すように、フィルム状の液晶シャッター50を設けて実施してもよい。そして、天板2に、駆動スイッチ51を設ける。そして、駆動スイッチ51をオン操作したとき、システム制御部31がこのオン信号に基づいて液晶シャッター50を開くようにする。図10(b)に示すように、駆動スイッチ51のオン操作によって液晶シャッター50が開くことで、天板2に埋め込まれた各1次コイルL1が液晶シャッター50及び透視板W(透視部Wa)を介して目視することができる。
【0071】
また、図11(a)(b)に示すように、給電装置10のシステム制御部31が、高周波インバータ30からの存在検出信号に基づいて電気機器20の載置を検出したとき、システム制御部31にて液晶シャッター50を開くようにしてもよい。これによって、電気機器20の載置によって液晶シャッター50が開くことで、天板2に埋め込まれた各1次コイルL1が液晶シャッター50及び透視板W(透視部Wa)を介して目視することができる。
【0072】
ここでは、透視板W(透視部Wa)の上側(下側でもよい)にフィルム状の液晶シャッター50を重ね合わせたが、液晶シャッター50自身が透視板W(透視部Wa)の代わりとなるようにして実施してもよい。
【0073】
なお、上記液晶シャッター50に代えて、透明電極と有機ELにて形成された透明ディスプレーで実施しても勿論よい。勿論、該透明ディスプレー自身が透視板W(透視部Wa)であってもよい。
【0074】
さらに、図12(a)(b)に示すように、透視板Wの上側に、同透視板Wを覆うスライド可能なスライド開閉板53を設ける。そして、天板2に設けた駆動スイッチ51をオン操作させることによって、システム制御部31が図示しない開閉機構を駆動してスライド開閉板53を図12(a)に示す矢印方向にスライド移動させる。そして、図12(b)に示すように、透視板Wを露出させて、1次コイルL1を目視できるようにしてもよい。
【0075】
○上記実施形態において、図13に示すように、透視板W(透視部Wa)の各1次コイルL1と対峙する裏面に1次コイルL1の交番磁束と交鎖する第3のコイルL3を印刷して実施してもよい。さらに、これにあわせて、第3のコイルL3が発生する誘起電圧を信号処理する信号処理回路55を透視板W(透視部Wa)に印刷して実施してもよい。なお、第3のコイルL3及び信号処理回路55は、透視板W(透視部Wa)の表面に印刷してもよい。また、第3のコイルL3及び信号処理回路55は、透視板W(透視部Wa)の中に埋め込んでも形成してもよい。
【0076】
そして、信号処理回路55は第3のコイルL3が発生する誘起電圧に基づいて金属検知を行ったり、通電状態の検知を行ったり、電気機器20との間のデータ通信として使用することができる。また、第3のコイルL3が発生する誘起電圧に基づいて1次コイルL1に隣接して設けられた例えば表示ランプ16を表示させたりすることができる。
【0077】
○上記実施形態の図7に示す給電装置10は、筐体11のであって、上板11aの一部に透視部Waを形成した。これを、図14(a)〜(c)に示すように、上板11a全てを透明の透視板Wにする。そして、各1次コイルL1を実装する回路基板14を前後方向(図14において上下方向)に筐体11内でスライド移動可能に配置する。また、筐体11に駆動スイッチ51を設ける。
【0078】
そして、駆動スイッチ51をオン操作させることによって、システム制御部31が図示しない開閉機構を駆動して回路基板14を前後方向に筐体11内をスライド移動させるようにして実施してもよい。これによって、例えば、図14(a)(b)(c)に示す位置に回路基板14(1次コイルL1)を配置でき、ユーザにとって、給電を受ける電気機器20の配置する自由度が向上する。
【0079】
また、天板2の前面又は一定の範囲に回路基板14がスライド移動できる凹部を凹設し、凹部に1次コイルL1を実装した回路基板14を配置して、部の開口部に透明又は半透明のアクリル板を嵌め込む。そして、凹部内において、スライド配置するように実施してもよい。勿論、机1以外の構造材、例えば、家具、床、壁、鴨居、柱等の構造材に応用してもよいことは勿論である。
【0080】
上記実施形態おいて、金属検知器を設け、給電面12aに金属異物が載置されたこと検知し、1次コイルL1の給電動作を停止させる機能を設けて実施してもよい。
上記実施形態では、1次コイルL1は複数個であったが1個の1次コイルL1だけの給電装置10に具体化しても勿論可能である。また、上記実施形態は複数の1次コイルL1をライン状に配置したが、2次元方向に複数の1次コイルL1を配置したり、3次元方向(例えば、円柱状の面、球面状の面)に複数の1次コイルL1を配置したりした給電装置10に具体化しても勿論可能である。
【0081】
上記実施形態において、電気機器20に設けた受電装置34内の2次コイルL2が外部から視認できるようにした電気機器20と組合せて利用してもよい。これによって電気機器20は、さらに効率良い受電ができる。
【0082】
上記実施形態の透明又は半透明の透視板W(透視部Wa)に、印刷や塗装等によって、1次コイルL1を視認できる状態を保ちながら、色づけや模様、文字等を施して実施してもよい。色づけや模様、文字等の意匠を施すことによって、給電装置10の意匠性がさらに増すことになる。
【0083】
また、筐体11の透視板Wを、筐体11(又は構造材)に対して着脱可能にして、単に透明又は半透明の透視板Wと上記模様等を施した透視板Wのいずれかに取り替え可能にして実施してもよい。これによって、透視板Wの選択の自由度が増え、さらに、給電装置10の意匠性を増すことができる。
【0084】
上記実施形態では、透明又は半透明の透視板W(透視部Wa)の材質について特に限定しなかったが、1次コイルL1の発生する交番磁束を給電面12aから放出できる透明又は半透明材料であればよい。例えば、アクリル等のプラスチックやガラス等の材料からなる透視板W(透視部Wa)である。また、透視板W(透視部Wa)が熱や圧力によって、表面の色の濃度が変わり、中に1次コイルL1が見るようにする材質であってもよい。
【0085】
上記実施形態において、透視板W(透視部Wa)に偏光レンズを設け、筐体11内の1次コイルL1がどの角度からみても見えるようにしたり、真上等の限られた方向のみから視認できるようにしたりするようにして実施してもよい。
【0086】
○上記実施形態では、その多くは給電装置10が什器や構造材に内蔵された場合であったが、図7に示す可搬可能な独立した給電装置10も含まれることは勿論である。
○さらに、上記実施形態では、1次コイルL1が回路基板14に一体化された例を示したが、1次コイルL1が視認できるということは必ずしも回路基板14が見える必要はなく、少なくとも外から1次コイルL1や1次コイルL1の磁性コアのみが見えておればよいことは勿論である。また、回路基板14からリード線を通じて、1次コイルL1のみが回路基板14とは別の場所に配置され、この1次コイルL1が外から視認できるものであれば本発明に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0087】
1…机、2…天板、10…非接触給電装置(給電装置)、11…筐体、W…上板(透視板)、11b…前後左右側枠、11c…下板、12…上面、12a…給電面、13…制御回路部、14…回路基板、15…報知ランプ、16…表示ランプ、20…電気機器、21…基台、30…高周波インバータ、31…システム制御部(照明制御回路及び遮蔽制御回路)、32…電源回路、34…受電装置、35…受電回路、40…照明ランプ(発光部)、41…操作スイッチ、42…明るさセンサ、45…部屋、46…壁、47…遮蔽板(遮蔽部材)、48…駆動スイッチ、50…液晶シャッター(遮蔽部材)、51…駆動スイッチ、53…開閉板(遮蔽部材)、55…信号処理回路、L1…1次コイル、L2…2次コイル、L3…第3のコイル、W…透視板(透視部材)、Wa…透視部(透視部材)。
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
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図10
図11
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