(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態に係る撮像装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本一実施形態に係るカメラ10の内部の一構成例を示すブロック図である。
図2は、本一実施形態に係るカメラ10の処理の流れの概略を示す図である。
図1に示すように、カメラ10は、交換レンズ100と、カメラボディ200と、外部ファインダーユニット300uと、を具備する。
【0014】
前記交換レンズ100は、フォーカシングレンズ101と、絞り機構102と、フォーカス駆動機構103と、絞り駆動機構104と、レンズCPU105と、を有している。
前記フォーカシングレンズ101は、図示しない被写体からの光を、カメラボディ200内部の撮像素子2041に結像させるための光学系である。このフォーカシングレンズ101は、図の一点鎖線で示す光軸方向に駆動され、その焦点位置が調整される。
【0015】
前記絞り機構102は、フォーカシングレンズ101を介して撮像素子2041に入射する被写体からの光の光量を調整する。
前記フォーカス駆動機構103は、モータ等を有し、レンズCPU105の制御のもと、フォーカスレンズをその光軸方向に駆動させる。
【0016】
前記絞り駆動機構104は、モータ等を有し、レンズCPU105の制御のもと、絞り機構102を開閉駆動させる。
前記レンズCPU105は、交換レンズ100がカメラボディ200に装着された際に通信端子106を介してカメラボディ200内のシーケンスコントローラ(ボディCPU)2201と通信自在に接続される。このレンズCPU105は、CPUからの制御に従ってフォーカス駆動機構103や絞り駆動機構104の動作を制御する。
【0017】
前記カメラボディ200は、フォーカルプレーンシャッター(シャッター)201と、シャッター駆動機構202と、撮像ユニット204と、撮像素子駆動回路205と、前処理回路206と、SDRAM207と、フラッシュメモリ209と、記録媒体208と、モニタ駆動回路210と、ファインダー液晶モニタ211と、接眼レンズ212と、接眼センサー213と、背面液晶モニタ214と、操作部301と、着脱検知スイッチ217と、制御回路220と、防塵フィルタ駆動回路254と、ボディ振動センサー251と、ボディ防振制御回路252と、ボディ防振機構253と、を有している。ここで、ファインダー液晶モニタ211と接眼レンズ212と接眼センサー213とは、内蔵ファインダーユニット200uを構成している。
【0018】
前記撮像ユニット204は、撮像素子2041と、フィルタ群2042と、防塵フィルタ2043と、を備える。
前記撮像素子2041は、複数の画素が配置された光電変換面を有し、フォーカシングレンズ101を介して光電変換面上に結像された被写体からの光を電気信号(画像信号)に変換する。
【0019】
前記フィルタ群2042は、フォーカシングレンズ101を介して入射してくる光の赤外成分を除去する赤外カットフィルタやフォーカシングレンズ101を介して入射してくる光の高周波成分を除去するローパスフィルタといった複数のフィルタから成るフィルタ群である。
【0020】
前記防塵フィルタ2043は、撮像ユニット204に塵が付着しないように防塵動作をする部材である。撮像素子2041は例えばガラス製の防塵フィルタ2043によって塵等から保護されている。この防塵フィルタ2043の周縁部には、この防塵フィルタ2043を所定の振動周波数で振動させるための圧電素子2043pが取り付けられている。
【0021】
前記防塵フィルタ駆動回路254は、圧電素子2043pの駆動回路である。この防塵フィルタ駆動回路254の制御は、制御回路220によって行われる。この防塵フィルタ駆動回路254によって圧電素子2043pを振動させることによって、防塵フィルタ2043が振動する。これによって、防塵フィルタ2043の表面に付着した塵埃が払い落とされる。
【0022】
ここで、撮像素子2041と圧電素子2043pとは、防塵フィルタ2043を一面とするケース内に一体的に収納されている。これにより、撮像素子2041への塵埃の付着を確実に防止することができる。
前記ボディ振動センサー251は、角速度センサーを含み、該角速度センサーを用いて手ぶれ検出を行い、該検出結果を示す手振れ検出信号を生成する。このボディ振動センサー251により生成された手ぶれ検出信号は、ボディ防振制御回路252に出力される。
【0023】
前記ボディ防振制御回路252は、ボディ振動センサー251から出力された手ぶれ検出信号に基づいて、撮像ユニット204を移動させて手ぶれ補正をする為の制御信号を生成する。
前記ボディ防振機構253は、ボディ防振制御回路252から出力された制御信号に基づいて、撮像ユニット204を移動させて手ぶれ補正を実行する。
【0024】
前処理回路206は、撮像素子駆動回路205を介して撮像素子2041から読み出される画像信号に対してノイズ除去や増幅等のアナログ処理や、アナログ処理した画像信号をデジタル信号(画像データ)に変換する処理といった前処理を行う。
前記撮像素子駆動回路205は、入出力回路2211を介したボディCPU2201からの指示に従って撮像素子2041を駆動制御するとともに、撮像素子2041で得られる画像信号の読み出しを制御する。
【0025】
前記シャッター201は、撮像素子2041の光電変換面に対して進退自在に配置されている。このシャッター201は、シャッター駆動機構202によって駆動されて撮像素子2041の光電変換面を露出状態又は遮光状態とする。シャッター駆動機構202は、ボディCPU2201の制御に従ってシャッター201を開閉駆動させる。
【0026】
前記SDRAM207は、前処理回路206において得られたデータ等を一時格納しておくためのバッファメモリである。
前記フラッシュメモリ209は、ボディCPU2201によって読み出される制御プログラムやカメラボディ200の各種の設定値等を記憶する。
【0027】
前記記録媒体208は、例えばカメラボディ200に対して着脱自在に構成されたメモリカードであり、圧縮伸長回路2207において圧縮された画像データを記録する。
前記モニタ駆動回路210−1は、ビデオ信号出力回路2208から入力されたビデオ信号に従ってファインダー液晶モニタ211及び外部ファインダーユニット300uが備えるファインダー液晶モニタ311を駆動してそれぞれのモニタの画面上に画像表示を行う。
【0028】
前記モニタ駆動回路210−2は、ビデオ信号出力回路2208から入力されたビデオ信号に従って背面液晶モニタ214を駆動してモニタの画面上に画像表示を行う。
すなわち、これら表示ドライバーたるモニタ駆動回路210−1,210−2は、
図2に示すように画像処理回路2206から出力された“画像データに対応した画像”と、情報表示演算部たるボディCPU2201から出力される“設定状態情報”とを、ファインダー液晶モニタ211,311/背面液晶モニタ214に表示させる為の表示ドライバーとして機能する。
【0029】
なお、詳細は後述するが、モニタ駆動回路210−1,210−2は
図2に示すように、ファインダー液晶モニタ211,311及び背面液晶モニタ214のうち何れのモニタに表示を行うかを、接眼センサー213,313による検出結果に応じて決定することもある。
【0030】
前記ファインダー液晶モニタ211は、覗き込み型のファインダー用のモニタである。すなわち、ファインダー液晶モニタ211は、ユーザによって覗き込まれた状態で画像が視認される。このファインダー液晶モニタ211としては例えば液晶モニタが用いられる。このファインダー液晶モニタ211は、モニタ駆動回路210−1によって駆動されて、撮像素子2041を介して得られる被写体観察用の画像を表示する。
【0031】
本一実施形態におけるファインダー液晶モニタ211は、被写体観察中のAF(オートフォーカス)設定を行うための表示やパラメータ設定を行うための画面の表示も行う。
前記接眼レンズ212は、ファインダー液晶モニタ211の画面上に表示されている画像をユーザの眼に結像させるための接眼光学系である。
【0032】
前記接眼センサー213は、ユーザがファインダーを覗いているか否かを検出するためのセンサーである。この接眼センサー213としては、例えば赤外線センサーを用いることが可能である。
前記背面液晶モニタ214は、第2の表示部として機能するモニタであり、カメラボディ200の背面に露出するように配置されている。この背面液晶モニタ214は、モニタ駆動回路210−2によって駆動されて、圧縮伸長回路2207で伸長された画像等の各種の画像を表示する。この背面液晶モニタ214は、ファインダー液晶モニタ211と異なり、ユーザによって覗き込まれることなく、画像が視認される。また、本一実施形態における背面液晶モニタ214は、被写体観察中のAF(オートフォーカス)設定を行うための表示やパラメータ設定を行うための画面の表示も行う。
【0033】
前記操作部301は、例えば電源スイッチ301a(
図4参照)、シャッターボタン301b(
図4参照)、設定ボタン(不図示)及び操作ダイヤル(不図示)等の各種操作部である。電源スイッチ301aは、ユーザがカメラボディ200の電源のオン/オフを指示するための操作部である。シャッターボタン301bは、ユーザが撮影実行の指示をするための操作部である。設定ボタン(不図示)は、ユーザが各種のパラメータ設定等を行うための操作部群である。操作ダイヤル(不図示)は、ダイヤル式の操作部である。この操作ダイヤル(不図示)も例えば各種のパラメータ設定等に用いられる。
【0034】
前記着脱検知スイッチ217は、カメラボディ200に交換レンズ100が装着された際にオンするスイッチであり、オンすることによってカメラボディ200に交換レンズ100が装着されたことを示す信号をスイッチ検知回路2210−1に出力する。
前記制御回路220は、カメラボディ200の各種の動作を制御する。この制御回路220は、シーケンスコントローラ(ボディCPU)2201と、コントラストAF回路2202と、SDRAM制御回路2203と、フラッシュメモリ制御回路2204と、記録媒体制御回路2205と、画像処理回路2206と、ビデオ信号出力回路2208と、圧縮伸長回路2207と、スイッチ検知回路2210−1,2210−2と、入出力回路2211と、通信回路2212と、データバス2213と、を有している。
【0035】
前記ボディCPU2201は、制御回路220内の各回路の動作を統括して制御する。また、本一実施形態におけるボディCPU2201は、制御部としての機能も有し、ファインダー液晶モニタ211や背面液晶モニタ214における指標の表示位置の更新も行う。この指標は、後述するカメラ10の設定を変更したり確定したりするために用いられる。
【0036】
前記コントラストAF回路2202は、撮像素子2041を介して得られる画像データから画像のコントラストを評価するための評価値を算出する。ボディCPU2201は、この評価値に従ってフォーカスレンズのAF制御を行う。
前記SDRAM制御回路2203は、SDRAM207へのデータの書き込み及び読み出しを制御する。
【0037】
前記フラッシュメモリ制御回路2204は、フラッシュメモリ209へのデータの書き込み及び読み出しを制御する。
前記記録媒体制御回路2205は、記録媒体208へのデータの書き込み及び読み出しを制御する。
前記画像処理回路2206は、前処理回路206において得られ、SDRAM207に格納された画像データに対して各種の画像処理を施す。この画像処理は、画像の色バランスを補正するホワイトバランス補正処理、画像の色を補正する色補正処理、画像の階調を補正する階調補正処理等が含まれる。この画像処理回路2206において画像処理された画像データはSDRAM207に再び格納される。
【0038】
前記ビデオ信号出力回路2208は、SDRAM207から画像データを読み出し、読み出した画像データをビデオ信号に変換してモニタ駆動回路210−1,210−2に出力する。
前記圧縮伸長回路2207は、画像処理後の画像データを読み出し、読み出した画像データをJPEG方式等の所定の圧縮形式で圧縮する。また、圧縮伸長回路2207は、画像の再生時には、圧縮済みの画像データを読み出し、読み出した画像データを伸長することも行う。
【0039】
前記スイッチ検知回路2210−1は、操作部301の各操作部の操作状態を検知し、検知結果をボディCPU2201に通知する。スイッチ検知回路2210−1を介して操作部の操作が検知された場合に、ボディCPU2201は、操作された操作部の操作内容に応じた制御を実行する。
【0040】
前記スイッチ検知回路2210−2は、カメラボディ200が備える接眼センサー213及び外部ファインダーユニット300uが備える接眼センサー313のセンシング状態を検知し、その検知結果をボディCPU2201に通知する。スイッチ検知回路2210−2を介して接眼センサー213,313のセンシング状態が検知された場合に、ボディCPU2201は、そのセンシング状態に応じた制御を実行する。
【0041】
前記入出力回路2211は、撮像素子駆動回路205やシャッター駆動機構202の制御を行うための信号を制御回路220から出力するためのインターフェース回路である。
前記通信回路2212は、カメラボディ200のボディCPU2201と交換レンズ100のレンズCPU105との通信を行うための各種処理を行う。
【0042】
前記データバス2213は、前処理回路206において得られた画像データや画像処理回路2206で処理された画像データ等の種々のデータを転送するための転送路である。
前記外部ファインダーユニット300uは、ファインダー液晶モニタ311と、接眼レンズ312と、接眼センサー313と、を備える外付け型のファインダーユニットである。
【0043】
前記ファインダー液晶モニタ311は、覗き込み型のファインダー用のモニタであり、通信端子306を介してカメラボディ200のモニタ駆動回路210−1と通信自在に接続される。すなわち、ファインダー液晶モニタ311は、ユーザによって覗き込まれた状態で画像が視認される。このファインダー液晶モニタ311としては例えば液晶モニタが用いられる。このファインダー液晶モニタ311は、モニタ駆動回路210−1によって駆動されて、撮像素子2041を介して得られる被写体観察用の画像を表示する。
【0044】
本一実施形態におけるファインダー液晶モニタ311は、被写体観察中のAF(オートフォーカス)設定を行うための表示やパラメータ設定を行うための画面の表示も行う。
前記接眼レンズ312は、ファインダー液晶モニタ311の画面上に表示されている画像をユーザの眼に結像させるための接眼光学系である。
【0045】
前記接眼センサー313は、ユーザがファインダーを覗いているか否かを検出するためのセンサーであり、通信端子308を介してカメラボディ200のスイッチ検知回路2210−2と通信自在に接続される。この接眼センサー313としては、例えば赤外線センサーを用いることが可能である。
【0046】
以下、本一実施形態に係るカメラ10の主動作に係る一連の処理について説明する。
図3A及び
図3Bは、本一実施形態に係るカメラ10の主動作に係る一連の処理のフローチャートを示す図である。
ここで、本一実施形態においては、上述の外部ファインダーユニット300uについては当該カメラ10に装着されていないとして、以降の説明をする。なお、外部ファインダーユニット300uが当該カメラ10に装着されている場合の処理については、後に
図13、
図14A、及び
図14Bを参照して説明する。
【0047】
まず、電源スイッチ301aがオンに設定されると、ボディCPU2201は、入出力回路2211を介して撮像素子駆動回路205を制御することによって撮像素子2041を駆動させ、撮像動作を開始させる(ステップS1)。続いて、ボディCPU2201は、撮像素子2041によって取得され前処理回路206を経て画像処理回路2206に取り込まれた画像データについて、当該画像処理回路2206に測光処理(ライブビュー用測光処理)を開始させ、画像データの露出量を制御する(ステップS2)。そして、ボディCPU2201は、画像処理回路2206による当該画像データの各種画像処理を開始させる(ステップS3)。
【0048】
さらに、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を制御して、ファインダー液晶モニタ211を駆動させ、モニタの画面上における画像表示を開始させる(ステップS4)。
ここにおいて、ファインダー液晶モニタ211におけるライブビュー表示が開始され(ステップS5)、ボディCPU2201はレリーズスイッチをオンすることにつき受け付けを開始するよう制御する。すなわち、ボディCPU2201は、シャッターボタン301bが操作されたか否か(レリーズスイッチがオンされたか否か)を判定する(ステップS6)。
【0049】
図4は、本一実施形態に係るカメラ10のモニタ表示についての状態遷移の一例を示す背面図である。上述したステップS1乃至ステップS6を経た時点では、当該カメラ10は、内蔵ファインダーユニット200uのみにライブビュー表示を行う状態、すなわち
図4上段右側に示されるモニタ表示状態となる。
【0050】
本一実施形態に係るカメラ10においては、このように電源スイッチ301aがオンに設定されて当該カメラ10が起動される際に、接眼センサー213の検出結果等の種々の条件に関わらず、強制的に内蔵ファインダーユニット200uのファインダー液晶モニタ211のみにライブビュー画像を表示させるよう制御する。この表示は、ステップS7において撮影動作が実行されるまで行われる(少なくとも当該カメラ10の起動後、一定の時間は実行される)。
【0051】
これにより、背面液晶モニタ214の表示に係る処理や各種演算に要する処理/時間を省くことができ、起動後すぐにシャッターチャンスが訪れたとしても当該シャッターチャンスを逃がしてしまうことを防止することができる。
ところで、
図5はライブビュー画像を取得する際の被写体撮影の様子を示す図である。
図6は、ステップS5において表示を開始するライブビュー画像の生成処理の一例を示す図である。
【0052】
図5に示すように被写体Sの後方に窓Wが存在する状態でフレーミングをする際に、光学ファインダーによる場合であれば、
図6において示された表示Imのように逆光等の被写体がアンダーであるような場合でもそのまま表示されてしまう。
本一実施形態に係るカメラ10では、
図6に示すように1表示フレーム期間において、所謂アンダー露光となる第1の露出時間(蓄積時間)t1と、所謂オーバー露光となる第2の露出時間t2とでそれぞれ撮像を行う(互いに異なる露出時間で計2回の撮像を実行する)。
【0053】
この撮像により、1表示フレーム期間において、アンダー露光の画像データである第1の参照画像データD1と、オーバー露光の画像データである第2の参照画像データD2とが得られる。そして、第1の参照画像データD1における黒潰れ部分以外の部分と、第2の参照画像データD2における白飛び部分以外の部分とを合成してライブビュー画像D3を生成する。
【0054】
これにより、光学ファインダーによる場合であれば
図6に示す表示Imのように視認性の悪いライブビュー表示となるところ、本一実施形態に係るカメラ10によればライブビュー画像D3に示すように視認性が良好なライブビュー表示となる。従って、被写体S、及び、窓Wの後方の景色を構成する枝Bや雲Cについて良好な視認性のライブビュー表示を提供することができる。
【0055】
前記ステップS6をYESに分岐する場合(レリーズスイッチがオンされた場合)、ボディCPU2201は、ステップS1乃至ステップS5において実行したライブビュー表示に係る動作を終了させ、撮影動作を実行するよう当該カメラ10の各部を制御する(ステップS7)。なお、このステップS7の撮影動作に係る処理については、
図11を参照して後述する。
【0056】
一方、前記ステップS6をNOに分岐する場合(レリーズスイッチがオフとなっている場合)、及び、前記ステップS7の処理を完了した後、ボディCPU2201は、“情報表示演算”を行って“設定状態情報(後述する)”を算出し、SDRAM207に格納する(ステップS8)。
【0057】
この“情報表示演算”とは、ボディCPU2201が当該カメラ10の設定状態を検出し、該検出結果を示すモニタ表示用のデータである“設定状態情報”を生成する処理である。なお、この“設定状態情報”の具体例としては、例えば“ISO感度”、“プログラムモード”、“絞り値”、及び“シャッター速度”等の当該カメラ10の状態を示す各種情報を挙げることができる。
【0058】
前記ステップS8における処理を終えると、ボディCPU2201は、接眼センサー213の出力に基づいて、ユーザがファインダー液晶モニタ211を利用した撮影(以下、ファインダー撮影と称する)を行おうとしているか否か、即ち、ユーザがファインダー液晶モニタ211を覗き込んでいるか否かを判定する(ステップS9)。
【0059】
ここで、該ステップS9における判定に係る具体的な状況を、
図7乃至
図9を参照して説明する。
図7は、ステップS9をYESに分岐する場合(ユーザが内蔵ファインダーユニット200uを用いて撮影を行おうとしている場合)における、当該カメラ10の使用態様を示す図である。
図7に示す例では、ユーザの眼Eは内蔵ファインダーユニット200uに近接されており(接眼状態となっており)、この状態が接眼センサー213によって検出される。この接眼センサー213から出力された検出信号に基づいて、ボディCPU2201はステップS9をYESに分岐する。
【0060】
図8は、ステップS9をNOに分岐する場合(ユーザが当該カメラ10の設定確認/変更を、背面液晶モニタ214を用いて行おうとしている場合)における、当該カメラ10の使用態様を示す図である。
図8に示す例では、ユーザの眼Eは内蔵ファインダーユニット200uから離間しており(接眼状態となっておらず)、この状態が接眼センサー213によって検出される。この接眼センサー213から出力された検出信号に基づいて、ボディCPU2201はステップS9をNOに分岐する。
【0061】
図9は、ステップS9をNOに分岐する場合(ユーザが背面液晶モニタ214をファインダーとして用いて撮影を行おうとしている場合)における、当該カメラ10の使用態様を示す図である。
図9に示す例では、ユーザの眼Eは内蔵ファインダーユニット200uから離間しており(接眼状態となっておらず)、この状態が接眼センサー213によって検出される。この接眼センサー213から出力された検出信号に基づいて、ボディCPU2201はステップS9をNOに分岐する。
【0062】
ところで、前記ステップS9をYESに分岐する場合(ユーザがファインダー撮影を行おうとしている場合)、ボディCPU2201は、ビデオ信号出力回路2208を介してモニタ駆動回路210−1を制御し、ファインダー液晶モニタ211の表示をオンさせる(ステップS10)。この際、ボディCPU2201は、入出力回路2211を介して撮像素子駆動回路205を制御することによって撮像素子2041を駆動させる。そして、撮像素子2041を介して得られた画像データを画像処理回路2206において処理し、その後、処理した画像データに基づく画像をファインダー液晶モニタ211に表示させる。
【0063】
前記ステップS10においてファインダー液晶モニタ211の表示をオンさせた際に、ボディCPU2201は、ステップS8において生成した“設定状態情報”のファインダー液晶モニタ211における表示も開始させる(ステップS11)。
上述したステップS10及びステップS11における処理の際に、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−2を介して背面液晶モニタ214を消灯制御する(ステップS12)。
【0064】
ステップS10乃至ステップS12における表示制御により、
図4の下段左側に示されるように当該カメラ10は、ファインダー液晶モニタ211によって被写体の観察を行うことが可能となると共に、設定状態情報dの表示によって当該カメラ10の状態も同時に確認することが可能となる。さらに、背面液晶モニタ214が消灯制御されている為、背面液晶モニタ214の点灯によるファインダー液晶モニタ211の視認性の悪化もなく、且つ、省電力及び処理負担の軽減も達成している。
【0065】
ところで、前記ステップS9をNOに分岐する場合(ユーザがファインダー撮影を行わない場合)、ボディCPU2201は、ビデオ信号出力回路2208を介してモニタ駆動回路210−2を制御し、背面液晶モニタ214の表示をオンさせる(ステップS13)。この際、ボディCPU2201は、入出力回路2211を介して撮像素子駆動回路205を制御することによって撮像素子2041を駆動させる。そして、撮像素子2041を介して得られた画像データを画像処理回路2206において処理し、その後、処理した画像データに基づく画像を背面液晶モニタ214に表示させる。
【0066】
前記ステップS13において背面液晶モニタ214の表示をオンさせた際に、ボディCPU2201は、ステップS8において生成した“設定状態情報”の背面液晶モニタ214における表示も開始させる(ステップS14)。
上述したステップS13及びステップS14における処理の際に、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を介してファインダー液晶モニタ211を消灯制御する(ステップS15)。なお、この消灯制御の際に、ボディCPU2201は、当該ファインダー液晶モニタ211における輝度を漸次低下させていく制御を行うことで、フェードアウト表示としてもよい。
【0067】
ステップS13乃至ステップS15における表示制御により、
図4の下段右側に示されるように当該カメラ10は、背面液晶モニタ214によって被写体の観察を行うことが可能となると共に、設定状態情報dの表示によって当該カメラ10の状態も同時に確認することが可能となる。さらに、ファインダー液晶モニタ211が消灯制御されている為、省電力及び処理負担の軽減も達成している。
【0068】
ここで、
図4の下段右側に示されている当該カメラ10の3つの表示モードは、左側から順に、所謂古典一眼レフレックススタイルの表示を行う“第1の表示モード”、通常のデジタル一眼レフレックススタイルの表示を行う“第2の表示モード”、所謂EVF付きミラーレス一眼レフレックススタイルの表示を行う“第3の表示モード”によるモニタ表示例を示している。
【0069】
ところで、ステップS12またはステップS15における処理を完了した後、ボディCPU2201は、シャッターボタン301bが操作されたか否か(レリーズスイッチがオンされたか否か)を判定する(ステップS17)。
前記ステップS17をYESに分岐する場合(1stまたは2ndレリーズスイッチがオンされた場合)、ボディCPU2201は、ステップS10乃至ステップS15において実行したライブビュー表示に係る動作を終了させ、撮影動作を実行するよう当該カメラ10の各部を制御する(ステップS7)。なお、このステップS7の撮影動作に係る処理については、
図11を参照して後述する。
【0070】
一方、前記ステップS17をNOに分岐する場合(レリーズスイッチがオフとなっている場合)、及び、前記ステップS7の処理を完了した後、ボディCPU2201は、電源スイッチがオフにされたか否かを判定する(ステップS19)。このステップS19をYESに分岐する場合、ボディCPU2201は、当該カメラ10をパワーオフする(ステップS29)。このステップS29において実行するパワーオフに係る一連の処理は、
図12に示すフローチャートを参照して後述する。
【0071】
前記ステップS19をNOに分岐する場合、ボディCPU2201は、所定のスリープタイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS20)。このステップS21をNOに分岐する場合(スリープタイマがタイムアップしていない場合)、前記ステップS9へ移行する。他方、ステップS21をYESに分岐する場合(スリープタイマがタイムアップした場合)、ボディCPU2201は、当該カメラ10を、省電力モードである“スリープモード”に設定する(ステップS21)。このスリープモードにおいては、当該カメラ10の主要各部は省電力状態で保持され、且つ、SDRAM207の記録内容も保持される。
【0072】
図10は、本一実施形態に係るカメラ10がスリープモードに設定されている場合の接眼センサー213の検出間隔の一例を示す図である。同図に示す一例では、接眼センサー213による検出間隔を、スリープモード時には通常状態におけるそれよりも長い時間間隔に設定している。このように設定することで、例えば接眼センサー213による接眼状態の検出を当該カメラ10のパワーオンのトリガーとして用いる場合に、短時間(例えば接眼センサー213の検出間隔未満の時間)の接眼状態では当該カメラ10はパワーオンにならない為、ユーザに撮影を行う意図が実際にあるか否かを判定することが可能となる。
【0073】
当該カメラ10がスリープモードに設定された後、ボディCPU2201は、電源スイッチがオフにされたか否かを判定する(ステップS22)。このステップS22をYESに分岐する場合(電源スイッチ301aがオフにされた場合)、ボディCPU2201は、当該カメラ10をパワーオフする(ステップS29)。換言すれば、スリープモードの解除要因が“電源スイッチ301aのオフ”であった場合には当該カメラ10をそのままパワーオフする。
【0074】
一方、ステップS22をNOに分岐する場合(例えばユーザにより操作部301等の操作で割り込み処理が為された場合)、ボディCPU2201はスリープモードを解除し、当該カメラ10を通常状態に復帰させる。なお、スリープモードの解除要因としては、操作部301等の操作以外にも、例えば接眼センサー213による接眼状態の検出を挙げることができる。すなわち、接眼センサー213によって接眼状態が検出された場合にも、当該カメラ10を通常状態に復帰させるとしてもよい。
【0075】
割り込み処理によってスリープモードが解除されると、ボディCPU2201は、入出力回路2211を介して撮像素子駆動回路205を制御することによって撮像素子2041を駆動させ、撮像動作を開始させる(ステップS23)。
続いて、ボディCPU2201は、撮像素子2041によって取得され前処理回路206を経て画像処理回路2206に取り込まれた画像データについて、当該画像処理回路2206に測光処理(ライブビュー用測光処理)を開始させる(ステップS24)。そして、ボディCPU2201は、画像処理回路2206による当該画像データの各種画像処理を開始させる(ステップS25)。
【0076】
さらに、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を制御して、ファインダー液晶モニタ211を駆動させ、モニタの画面上における画像表示を開始させる(ステップS26)。その後、ステップS9へ戻る。
以下、
図3A,3Bに示されているフローチャートにおけるステップS7の“撮影動作”のサブルーチンについて説明する。
図11は、
図3A,3Bに示されているフローチャートにおけるステップS7の“撮影動作”のサブルーチンのフローチャートを示す図である。
【0077】
まず、ボディCPU2201は、所謂コントラストAFを実行する(ステップS31)。すなわち、ボディCPU2201は、通信回路2212及び通信端子106を介してレンズCPU105を制御し、フォーカス駆動機構103によって、フォーカシングレンズ101をコントラストピーク位置(撮像により取得した画像データのコントラストが最大となるレンズ位置)に移動させる。
【0078】
続いて、ボディCPU2201は、撮像素子2041によって取得され前処理回路206を経て画像処理回路2206に取り込まれた画像データについて、当該画像処理回路2206に測光処理を実行させ、該測光処理結果に基づいて適正露出を得られるシャッタースピード、絞り値、感度等を算出する(ステップS32)。
【0079】
そして、ボディCPU2201は、2ndレリーズスイッチがオン(シャッターボタン301bが全押し)されたか否かを判定する(ステップS33)。このステップS33をNOに分岐する場合(2ndレリーズスイッチがオンされていないと判定した場合)、CPU2201は、1stレリーズスイッチがオン(シャッターボタン301bが半押し)されたか否かを判定する(ステップS34)。
【0080】
前記ステップS34をYESに分岐する場合、前記ステップS33へ戻る。一方、前記ステップS34をNOに分岐する場合、その時点においてシャッターボタン301bが解放されている(1stレリーズスイッチ及び2ndレリーズスイッチがオフされている)状態であるので、
図3A,3Bに示すフローチャートへ戻る。
【0081】
ところで、前記ステップS33をYESに分岐する場合、ボディCPU2201は、シャッター駆動機構202を制御して、シャッター201を閉じる。その後、ボディCPU2201は、絞り駆動機構104を制御して、絞り機構102を前記ステップS32で算出した絞り値まで絞り込む(ステップS35)。
【0082】
続いて、ボディCPU2201は、シャッター駆動機構202を制御して、シャッター201を前記ステップS32で算出した開放時間だけ開放しつつ、撮像素子2041による撮像(露光)を行う(ステップS36)。そして、ボディCPU2201は、シャッター駆動機構202を制御し、前記ステップS35において絞り込んだ絞り機構102を開放させる(ステップS37)。
【0083】
その後、ボディCPU2201は、撮像素子2041によって得られた画像データを画像処理回路2206に読み込み(ステップS38)、当該画像処理回路2206によって所定の画像処理を施し且つ所定のフォーマットデータ(例えばJPEG等)に変換する(ステップS39)。そして、ボディCPU2201は、画像処理回路2206によって処理された画像データを記録媒体208に記録する(ステップS40)。
【0084】
以下、
図3Bに示されているフローチャートにおけるステップS29の“パワーオフ”のサブルーチンについて説明する。
図12は、
図3Bに示されているフローチャートにおけるステップS29の“パワーオフ”のサブルーチンのフローチャートを示す図である。
【0085】
まず、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−2を介して背面液晶モニタ214を消灯制御する(ステップS51)。
続いて、ボディCPU2201は、内蔵ファインダーユニット200uを用いてライブビュー画像の表示を行っているか否かを判定する(ステップS52)。このステップS52をYESに分岐する場合、ボディCPU2201は、上述のステップS11において開始させたファインダー液晶モニタ211における“設定状態情報”の表示を終了させる(ステップS53)。
【0086】
ここで、ボディCPU2201は、所定時間のファインダータイマの計時を開始させ(ステップS54)、当該ファインダータイマがタイムアップするのを待つ(ステップS55)。ボディCPU2201は、このステップS55においてタイムアップしたと判定した時点で、内蔵ファインダーユニット200uを用いたライブビュー画像の表示を終了させる(ステップS56)。
【0087】
ところで、前記ステップS52をNOに分岐する場合、及び、前記ステップS56における処理を完了した後、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1の動作を停止させる制御をし(ステップS57)、撮像ユニット204の動作を停止させる制御をし(ステップS58)、当該カメラ10の各部への給電を停止させる制御をする(ステップS59)。
【0088】
パワーオフの際に上述したステップS51乃至ステップS59の一連の処理を実行することによって、内蔵ファインダーユニット200uにおけるライブビュー画像の表示を突然消灯させず、所定時間だけ当該表示を続行させた後に、当該表示を消灯させることができる。つまり、ユーザにとって、より自然な態様で当該カメラ10をパワーオフさせることができる。
【0089】
以上説明したように、本一実施形態によれば、撮像装置の起動時におけるEVFへのライブビュー画像の表示に要する時間を短縮化した撮像装置及び撮像方法を提供することができる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。
《第1変形例》
以下、前記一実施形態の第1変形例に係る撮像装置及び撮像方法について説明する。説明の重複を避ける為、前記一実施形態との相違点について説明する。
【0090】
本第1変形例においては、カメラ10に実際に外部ファインダーユニット300uが装着されて用いられることを想定している。
図13は、カメラ10に装着されて実際に用いられる外部ファインダーユニット300uの使用態様の一例を示す図である。同図に示すように、外部ファインダーユニット300uは、例えばカメラ10の上面側に装着される。ユーザは、被写体Sをフレーミングする際に、
図13に示すように当該外部ファインダーユニット300uを所謂ウエストレベルファインダーとして用いることが可能となる。
【0091】
以下、本第1変形例に係るカメラ10の主動作に係る一連の処理について説明する。
図14A及び
図14Bは、本第1変形例に係るカメラ10の主動作に係る一連の処理のフローチャートを示す図である。
まず、電源スイッチ301aがオンに設定されると、ボディCPU2201は、入出力回路2211を介して撮像素子駆動回路205を制御することによって撮像素子2041を駆動させ、撮像動作を開始させる(ステップS101)。続いて、ボディCPU2201は、撮像素子2041によって取得され前処理回路206を経て画像処理回路2206に取り込まれた画像データについて、当該画像処理回路2206に測光処理(ライブビュー用測光処理)を開始させる(ステップS102)。そして、ボディCPU2201は、画像処理回路2206による当該画像データの各種画像処理を開始させる(ステップS103)。さらに、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1の動作を開始させる(ステップS104)。
【0092】
ここにおいて、ボディCPU2201は、当該カメラ10に外部ファインダーユニット300uが装着されているか否かを判定する(ステップS105)。このステップS105をYESに分岐する場合(外部ファインダーユニット300uが装着されている場合)、ボディCPU2201は、外部ファインダーユニット300uが備えるファインダー液晶モニタ311においてライブビュー表示を開始させる(ステップS106)。
【0093】
一方、ステップS105をNOに分岐する場合(外部ファインダーユニット300uが装着されていない場合)、ボディCPU2201は、内蔵ファインダーユニット200uが備えるファインダー液晶モニタ211においてライブビュー表示を開始させる(ステップS107)。
【0094】
上述のステップS106またはステップS107においてライブビュー表示を開始させた後、ボディCPU2201は、レリーズスイッチをオンすることにつき受け付けを開始するよう制御する。すなわち、ボディCPU2201は、シャッターボタン301bが操作されたか否か(1stまたは2ndレリーズスイッチがオンされたか否か)を判定する(ステップS108)。
【0095】
本第1変形例に係るカメラ10においては、このように電源スイッチ301aがオンに設定されて当該カメラ10が起動される際に、外部ファインダーユニット300uが装着されている場合には、強制的に外部ファインダーユニット300uのファインダー液晶モニタ311のみにライブビュー画像を表示させるよう制御する。これにより、敢えて当該カメラ10に外部ファインダーユニット300uを装着させたユーザの意思を尊重した表示態様となる。また、背面液晶モニタ214の表示に係る処理や各種演算に要する処理/時間を省くことができ、起動後すぐにシャッターチャンスが訪れたとしても当該シャッターチャンスを逃がしてしまうことを防止することができる。
【0096】
前記ステップS108をYESに分岐する場合(レリーズスイッチがオンされた場合)、ボディCPU2201は、ライブビュー表示に係る動作を終了させ、撮影動作を実行するよう当該カメラ10の各部を制御する(ステップS7)。なお、このステップS7の撮影動作に係る処理については、
図11を参照して上述した通りである。
【0097】
一方、前記ステップS108をNOに分岐する場合(レリーズスイッチがオフとなっている場合)、及び、前記ステップS7の処理を完了した後、ボディCPU2201は、“情報表示演算”を行って“設定状態情報(後述する)”を算出し、SDRAM207に格納する(ステップS110)。
【0098】
ここで、ボディCPU2201は、当該カメラ10に外部ファインダーユニット300uが装着されているか否かを判定する(ステップS111)。このステップS111をYESに分岐する場合(外部ファインダーユニット300uが装着されている場合)、ボディCPU2201は、外部ファインダーユニット300uの接眼センサー313の出力に基づいて、ユーザがファインダー液晶モニタ311を利用した撮影を行おうとしているか否か、即ち、ユーザがファインダー液晶モニタ311を覗き込んでいるか否かを判定する(ステップS112)。
【0099】
前記ステップS112をYESに分岐する場合(ユーザが外部ファインダーユニット300uによるファインダー撮影を行おうとしている場合)、ボディCPU2201は、ビデオ信号出力回路2208を介してモニタ駆動回路210−1を制御し、ファインダー液晶モニタ311の表示をオンさせる(ステップS113)。
【0100】
前記ステップS113においてファインダー液晶モニタ311の表示をオンさせた際に、ボディCPU2201は、ステップS110において生成した“設定状態情報”のファインダー液晶モニタ311における表示も開始させる(ステップS114)。
上述したステップS113及びステップS114における処理の際に、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を介してファインダー液晶モニタ211を消灯制御し(ステップS115)、且つ、モニタ駆動回路210−2を介して背面液晶モニタ214を消灯制御する(ステップS116)。
【0101】
ところで、ステップS111をNOに分岐した場合、及び、ステップS112をNOに分岐した場合には、ボディCPU2201は、接眼センサー213の出力に基づいて、ユーザがファインダー液晶モニタ211を利用した撮影を行おうとしているか否か、即ち、ユーザがファインダー液晶モニタ211を覗き込んでいるか否かを判定する(ステップS117)。
【0102】
前記ステップS117をYESに分岐する場合(ユーザが内蔵ファインダーユニット200uによるファインダー撮影を行おうとしている場合)、ボディCPU2201は、ビデオ信号出力回路2208を介してモニタ駆動回路210−1を制御し、ファインダー液晶モニタ211の表示をオンさせる(ステップS118)。
【0103】
前記ステップS118においてファインダー液晶モニタ211の表示をオンさせた際に、ボディCPU2201は、ステップS110において生成した“設定状態情報”のファインダー液晶モニタ211における表示も開始させる(ステップS119)。
上述したステップS118及びステップS119における処理の際に、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を介してファインダー液晶モニタ311を消灯制御し(ステップS120)、且つ、モニタ駆動回路210−2を介して背面液晶モニタ214を消灯制御する(ステップS121)。
【0104】
ところで、前記ステップS117をNOに分岐する場合(ユーザが背面液晶モニタ214によるファインダー撮影を行おうとしている場合)、ボディCPU2201は、ビデオ信号出力回路2208を介してモニタ駆動回路210−2を制御し、背面液晶モニタ214の表示をオンさせる(ステップS123)。
【0105】
前記ステップS123において背面液晶モニタ214の表示をオンさせた際に、ボディCPU2201は、ステップS110において生成した“設定状態情報”の背面液晶モニタ214における表示も開始させる(ステップS124)。
上述したステップS123及びステップS124における処理の際に、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を介してファインダー液晶モニタ311及びファインダー液晶モニタ211を消灯制御する(ステップS125,ステップS126)。
【0106】
ところで、ステップS116、ステップS121、またはステップS126における処理を完了した後、ボディCPU2201は、シャッターボタン301bが操作されたか否か(1stまたは2ndレリーズスイッチがオンされたか否か)を判定する(ステップS127)。
【0107】
前記ステップS127をYESに分岐する場合(レリーズスイッチがオンされた場合)、ボディCPU2201は、ライブビュー表示に係る動作を終了させ、撮影動作を実行するよう当該カメラ10の各部を制御する(ステップS7)。なお、このステップS7の撮影動作に係る処理については、
図11を参照して上述した通りである。
【0108】
一方、前記ステップS127をNOに分岐する場合(レリーズスイッチがオフとなっている場合)、及び、前記ステップS7の処理を完了した後、ボディCPU2201は、電源スイッチ301aがオフにされたか否かを判定する(ステップS129)。このステップS129をYESに分岐する場合、ボディCPU2201は、当該カメラ10をパワーオフする(ステップS29)。
【0109】
前記ステップS129をNOに分岐する場合、ボディCPU2201は、所定のスリープタイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS130)。このステップS130をNOに分岐する場合(スリープタイマがタイムアップしていない場合)、前記ステップS111へ移行する。他方、ステップS130をYESに分岐する場合(スリープタイマがタイムアップした場合)、ボディCPU2201は、当該カメラ10を、省電力モードである“スリープモード”に設定する(ステップS131)。
【0110】
当該カメラ10がスリープモードに設定された後、ボディCPU2201は、電源スイッチ301aがオフにされたか否かを判定する(ステップS132)。このステップS132をYESに分岐する場合、ボディCPU2201は、当該カメラ10をパワーオフする(ステップS29)。換言すれば、スリープモードの解除要因が“電源スイッチ301aのオフ”であった場合には当該カメラ10をそのままパワーオフする。
【0111】
一方、ステップS132をNOに分岐する場合は、ユーザにより操作部301等の操作で割り込み処理が為された場合である。このような場合に、ボディCPU2201はスリープモードを解除し、当該カメラ10を通常状態に復帰させる。
割り込み処理によってスリープモードが解除されると、ボディCPU2201は、入出力回路2211を介して撮像素子駆動回路205を制御することによって撮像素子2041を駆動させ、撮像動作を開始させる(ステップS133)。
【0112】
続いて、ボディCPU2201は、撮像素子2041によって取得され前処理回路206を経て画像処理回路2206に取り込まれた画像データについて、当該画像処理回路2206に測光処理(ライブビュー用測光処理)を開始させる(ステップS134)。そして、ボディCPU2201は、画像処理回路2206による当該画像データの各種画像処理を開始させる(ステップS135)。
【0113】
さらに、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を制御して、ファインダー液晶モニタ211を駆動させ、モニタの画面上における画像表示を開始させる(ステップS136)。その後、ステップS111へ戻る。
以上説明したように、本第1変形例によれば、上述の一実施形態に係る撮像装置及び撮像方法と同様の効果を奏する上に、例えば外部ファインダーユニット300u等の外部装置が装着された際には当該外部装置が最優先でEVFに利用される。このように、敢えて当該カメラ10に外部ファインダーユニット300uを装着させたユーザの意図を反映させた制御を行うことで、ユーザが外部ファインダーユニット300uをEVFに使用する為の設定操作を行う必要を省くことができる。
なお、ボディCPU2201は、外部ファインダーユニット300uが当該カメラ10に装着されたことを検出した場合に、当該カメラ10を起動させてもよい。このように構成した場合、電源スイッチ301aがオンされた場合、または、外部ファインダーユニット300uが当該カメラ10に装着された場合に、当該カメラ10は起動されることとなる。
《第2変形例》
以下、前記一実施形態の第2変形例に係る撮像装置及び撮像方法について説明する。説明の重複を避ける為、前記一実施形態との相違点について説明する。
【0114】
本第2変形例においては、接眼センサー213による検出結果に基づいて、ライブビュー画像を表示するモニタをファインダー液晶モニタ211から背面液晶モニタ214に切り替えた場合であっても、ファインダー液晶モニタ211には所定時間だけライブビュー画像の表示を継続させる。
【0115】
以下、本第2変形例に係るカメラ10の主動作に係る一連の処理について説明する。
図15A及び
図15Bは、本第2変形例に係るカメラ10の主動作に係る一連の処理のフローチャートを示す図である。
まず、電源スイッチ301aがオンに設定されると、ボディCPU2201は、入出力回路2211を介して撮像素子駆動回路205を制御することによって撮像素子2041を駆動させ、撮像動作を開始させる(ステップS201)。続いて、ボディCPU2201は、撮像素子2041によって取得され前処理回路206を経て画像処理回路2206に取り込まれた画像データについて、当該画像処理回路2206に測光処理(ライブビュー用測光処理)を開始させる(ステップS202)。そして、ボディCPU2201は、画像処理回路2206による当該画像データの各種画像処理を開始させる(ステップS203)。
【0116】
さらに、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を制御して、ファインダー液晶モニタ211を駆動させ、モニタの画面上における画像表示を開始させる(ステップS204)。
ここにおいて、ファインダー液晶モニタ211におけるライブビュー表示が開始され(ステップS205)、ボディCPU2201はレリーズスイッチをオンすることにつき受け付けを開始するよう制御する。すなわち、ボディCPU2201は、シャッターボタン301bが操作されたか否か(1stまたは2ndレリーズスイッチがオンされたか否か)を判定する(ステップS206)。
【0117】
前記ステップS206をYESに分岐する場合(レリーズスイッチがオンされた場合)、ボディCPU2201は、ステップS201乃至ステップS205において実行したライブビュー表示に係る動作を終了させ、撮影動作を実行するよう当該カメラ10の各部を制御する(ステップS7)。なお、このステップS7の撮影動作に係る処理については、
図11を参照して上述した通りである。
【0118】
一方、前記ステップS206をNOに分岐する場合(レリーズスイッチがオフとなっている場合)、及び、前記ステップS7の処理を完了した後、ボディCPU2201は、“情報表示演算”を行って“設定状態情報(後述する)”を算出し、SDRAM207に格納する(ステップS208)。
【0119】
ここで、ボディCPU2201は、所定のファインダータイマの計時を開始させる(ステップS209)。そして、ボディCPU2201は、接眼センサー213の出力に基づいて、ユーザがファインダー液晶モニタ211を利用した撮影を行おうとしているか否か、即ち、ユーザがファインダー液晶モニタ211を覗き込んでいるか否かを判定する(ステップS210)。
【0120】
このステップS210をYESに分岐する場合(ユーザがファインダー撮影を行おうとしている場合)、ボディCPU2201は、ビデオ信号出力回路2208を介してモニタ駆動回路210−1を制御し、ファインダー液晶モニタ211の表示をオンさせる(ステップS211)。
【0121】
前記ステップS211においてファインダー液晶モニタ211の表示をオンさせた際に、ボディCPU2201は、ステップS208において生成した“設定状態情報”のファインダー液晶モニタ211における表示も開始させる(ステップS222)。
ここで、ボディCPU2201は、所定のファインダータイマの計時を開始させる(ステップS223)。さらに、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−2を介して背面液晶モニタ214を消灯制御する(ステップS224)。
【0122】
ところで、前記ステップS210をNOに分岐する場合(ユーザがファインダー撮影を行わない場合)、ボディCPU2201は、ビデオ信号出力回路2208を介してモニタ駆動回路210−2を制御し、背面液晶モニタ214の表示をオンさせる(ステップS225)。
【0123】
前記ステップS225において背面液晶モニタ214の表示をオンさせた際に、ボディCPU2201は、ステップS208において生成した“設定状態情報”の背面液晶モニタ214における表示も開始させる(ステップS226)。
ここにおいて、ボディCPU2201は、ファインダータイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS227)。このステップS227をYESに分岐する場合(ファインダータイマがタイムアップした場合)、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を介してファインダー液晶モニタ211を消灯制御する(ステップS228)。
【0124】
ところで、ステップS224またはステップS228における処理を完了した後、ボディCPU2201は、シャッターボタン301bが操作されたか否か(レリーズスイッチがオンされたか否か)を判定する(ステップS229)。
前記ステップS229をYESに分岐する場合(レリーズスイッチがオンされた場合)、ボディCPU2201は、ライブビュー表示に係る動作を終了させ、撮影動作を実行するよう当該カメラ10の各部を制御する(ステップS7)。なお、このステップS7の撮影動作に係る処理については、
図11を参照して上述した通りである。
【0125】
一方、前記ステップS229をNOに分岐する場合(レリーズスイッチがオフとなっている場合)、及び、前記ステップS7の処理を完了した後、ボディCPU2201は、電源スイッチ301aがオフにされたか否かを判定する(ステップS231)。このステップS231をYESに分岐する場合、ボディCPU2201は、当該カメラ10をパワーオフする(ステップS29)。
【0126】
前記ステップS231をNOに分岐する場合、ボディCPU2201は、所定のスリープタイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS232)。このステップS232をNOに分岐する場合(スリープタイマがタイムアップしていない場合)、前記ステップS210へ移行する。他方、ステップS232をYESに分岐する場合(スリープタイマがタイムアップした場合)、ボディCPU2201は、当該カメラ10を、省電力モードである“スリープモード”に設定する(ステップS233)。
【0127】
当該カメラ10がスリープモードに設定された後、ボディCPU2201は、電源スイッチ301aがオフにされたか否かを判定する(ステップS234)。このステップS22をYESに分岐する場合(電源スイッチ301aがオフにされた場合)、ボディCPU2201は、当該カメラ10をパワーオフする(ステップS29)。
【0128】
一方、ステップS231をNOに分岐する場合(例えばユーザにより操作部301等の操作で割り込み処理が為された場合)、ボディCPU2201はスリープモードを解除し、当該カメラ10を通常状態に復帰させる。割り込み処理によってスリープモードが解除されると、ボディCPU2201は、入出力回路2211を介して撮像素子駆動回路205を制御することによって撮像素子2041を駆動させ、撮像動作を開始させる(ステップS235)。
【0129】
続いて、ボディCPU2201は、撮像素子2041によって取得され前処理回路206を経て画像処理回路2206に取り込まれた画像データについて、当該画像処理回路2206に測光処理(ライブビュー用測光処理)を開始させる(ステップS236)。そして、ボディCPU2201は、画像処理回路2206による当該画像データの各種画像処理を開始させる(ステップS237)。
【0130】
さらに、ボディCPU2201は、モニタ駆動回路210−1を制御して、ファインダー液晶モニタ211を駆動させ、モニタの画面上における画像表示を開始させる(ステップS238)。その後、ステップS210へ戻る。
以上説明したように、本第2変形例によれば、上述の一実施形態に係る撮像装置及び撮像方法と同様の効果を奏する上に、下記の効果を奏する撮像装置及び撮像方法を提供することができる。
【0131】
すなわち、本第2変形例に係る撮像装置及び撮像方法によれば、内蔵ファインダーユニット200uのファインダー液晶モニタ211において一旦ライブビュー画像の表示が行われると(ユーザが一旦、内蔵ファインダーユニット200uの接眼レンズ212を覗くと)、その後にライブビュー画像の表示が背面液晶モニタ214に切り替わったとしても、内蔵ファインダーユニット200uのファインダー液晶モニタ211におけるライブビュー画像の表示が所定時間(前記ファインダータイマがタイムアップするまでの時間)だけ継続する。
【0132】
これにより、例えばユーザが僅かな時間だけ内蔵ファインダーユニット200uから顔を離間させてしまい、ライブビュー画像の表示が背面液晶モニタ214へ切り替わってしまったとしても、当該ユーザはファインダー液晶モニタ211を利用したフレーミングを即座に再び行うことが可能となる。
【0133】
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示した複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示す全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。