(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6032968
(24)【登録日】2016年11月4日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】包装袋供給装置
(51)【国際特許分類】
B65B 43/18 20060101AFI20161121BHJP
B65H 1/08 20060101ALI20161121BHJP
B65H 3/08 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
B65B43/18
B65H1/08
B65H3/08 310C
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-145109(P2012-145109)
(22)【出願日】2012年6月28日
(65)【公開番号】特開2014-8972(P2014-8972A)
(43)【公開日】2014年1月20日
【審査請求日】2015年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000142850
【氏名又は名称】株式会社古川製作所
(72)【発明者】
【氏名】熊田哲史
【審査官】
長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭57−077416(JP,A)
【文献】
特開2004−026290(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 43/18
B65H 1/08
B65H 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送り方向後方へ傾倒するように縦列に並べた包装袋を載置するベルトコンベアと、前記ベルトコンベアに載置された包装袋を繰り出しベルトで押圧しながら搬送する繰り出し装置と、前記ベルトコンベアの送り方向前方で包装袋を当接させるストッパと、前記ストッパに当接した包装袋を吸着する下降位置と吸着した前記包装袋を持ち上げた上昇位置とを上下動する吸着手段と、を備えた包装袋供給装置であって、
前記吸着手段は、下降位置で最上位の包装袋を吸着して上昇し、前記最上位の包装袋の下位の包装袋が前進できる程度の隙間が空くように前記下降位置と前記上昇位置との中間位置で停止し、前記下位の包装袋がストッパ側に前進するように前記ベルトコンベアと繰り出しベルトが回転することを特徴とする包装袋供給装置。
【請求項2】
前記中間位置は、前記吸着手段が吸着した最上位の包装袋が前記ストッパの上端より下にある位置とする請求項1に記載の包装袋供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルトコンベア上の多数の包装袋を、送り方向後方へ傾倒するように縦列に並べて載置し、前記ベルトコンベアの送り方向前方に設置されたストッパに最上位の包装袋を正確に送り込む包装袋供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図3に示すように、ロータリー式自動包装機12は、回転する充填テーブル26の外周縁部にクランプ27を備える。包装袋供給装置11から吸着手段25で吸着した包装袋13を、受渡し装置28で前記クランプ27に受け渡す。続いて前記充填テーブル26の回転により移送されながら前記包装袋13は、袋口が開口装置29により開口され、被包装物が充填装置30により充填され、シール装置31により袋口をシールされ、冷却装置32により袋口を冷却され、機外に搬出される。
【0003】
前記包装袋供給装置11の一形式として、
図1に示すように、送り方向後方へ傾倒するように縦列に並べた包装袋13を載置するベルトコンベア14と、前記ベルトコンベア14を駆動するローラー33と、前記ベルトコンベア14の上方に設置した繰り出し装置15と、前記ベルトコンベア14の送り方向前方に設置されたストッパ16とからなる装置が存在する。
【0004】
図5に示すように、前記吸着手段25は、アーム40に備えられた支持棒41に支持され、前記アーム40は回動軸42に軸支されている。前記回動軸42は図示しない駆動源に連結されている。
【0005】
前記吸着手段25は、前記包装袋供給装置11に載置された最上位の前記包装袋13を吸着する下降位置と、吸着した前記最上位の包装袋13を前記受渡し装置28に受け渡す上昇位置とを、前記回動軸42の回動によって上下動する。
【0006】
また、
図2に示すように、前記繰り出し装置15は、ハウジング17に設けた支持軸18にレバー19を上下方向に揺動可能に組み付けられている。また、前記ハウジング17に内蔵した図示しないモータに連結しかつ前記支持軸18に同心の駆動プーリ20を備える。前記レバー19の右下端部には先端プーリ22を備える。前記駆動プーリ20と前記先端プーリ22との間の前記レバー19には2段プーリ溝構造の中間プーリ21を備える。前記駆動プーリ20と前記中間プーリ21の一方のプーリ溝とに駆動ベルト23を掛け渡し、前記中間プーリ21の他方のプーリ溝と前記先端プーリ22とに繰り出しベルト24を掛け渡している。
【0007】
次に作用を説明すると、この包装袋供給装置11では、
図1に示すように、前記ベルトコンベア14に載置された包装袋13が前記繰り出しベルト24に押圧され、上下から前記両ベルト14,24に挟まれた状態になり、前記両ベルト14,24の回転によって前記包装袋13は前記ストッパ16に当接するまで搬送される。
【0008】
前記ストッパ16に当接した最上位の包装袋13を、前記ストッパ16に備えた図示しないセンサーが検知すると、前記両ベルト14,24の回転は停止する。前記ストッパ16に当接した最上位の前記包装袋13を前記吸着手段25が下降位置に移動して吸着する。最上位の前記包装袋13は前記ストッパ16に当接した定められた所定位置に停止しているので、前記吸着手段25は前記包装袋13の袋口から吸着位置までの距離が一定になっている。前記吸着手段25が上昇位置に移動して吸着した前記包装袋13を前記受渡し装置28に受け渡し、前記受渡し装置28が前記ロータリー式自動包装機12の前記クランプ27に前記包装袋13を受け渡す。
【0009】
また、最上位の包装袋13が前記ストッパ16に当接すると、当該包装袋13の袋底部の後端は前記繰り出しベルト24で押圧されるエリアを丁度通過しているので、たとえ前記センサーの検知後に前記繰り出しベルト24が惰性で回転し続けても前記最上位の包装袋13は前進せず、最上位の前記包装袋13は前記ストッパ16に当接した定められた所定位置に停止している。
【0010】
この場合、前記繰り出しベルト24は、最上位の包装袋13より下位の包装袋13を押圧しているので、前記繰り出しベルト24が惰性で回転した場合には、前記下位の包装袋13が前記最上位の包装袋13の下に潜り込むように前進する。
【0011】
また、前記吸着手段25が下降位置のときは、当該吸着手段25が前記最上位の包装袋13を押さえつけており、この状態で下位の包装袋13を前記繰り出しベルト24で前進させると、当該下位の包装袋13に無理な力が加わり、皺や折れ曲がりが発生するので、前記両ベルト14,24を停止して前記下位の包装袋13を前進させないようにし、前記吸着手段25が上昇位置のときに、前記両ベルト14,24を回転させるようにしてある。
【0012】
なお、前記ハウジング17と前記レバー19の上端とに掛け渡した引っ張りバネ34は、前記レバー19や前記先端プーリ22などの重量を相殺し、前記繰り出しベルト24の包装袋13への押圧力を調整するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】実開平05−000608号公報
【特許文献2】実登3127824号公報
【特許文献3】特開2004−26290号公報
【特許文献4】特開2006−036299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
図6に示すように、前記吸着手段25が上昇している間に、前記両ベルト14,24で最上位の前記包装袋13を前記ストッパ16に向けて前進させると、前記包装袋13がたまたま上向きに湾曲していた場合、前記包装袋13が前記ストッパ16を乗り越えることがある。前記ストッパ16を乗り越えた前記包装袋13が上昇位置から下降位置に移動中の前記吸着手段25に押さえつけられ、下降位置に移動した前記吸着手段25が前記包装袋13を吸着すると、前記包装袋13は前記ストッパ16に当接していなかったので、前記吸着手段25は前記包装袋13の袋口から吸着位置までの距離が所定よりずれてしまっている。かかる状態で前記吸着手段25が下降位置から上昇位置に移動して前記受渡し装置28に前記包装袋13を受け渡し、前記受渡し装置28が前記ロータリー式自動包装機12の前記クランプ27に受け渡すと、前記クランプ27は正常に当該包装袋13を掴めないおそれがある。
【0015】
また、
図7に示すように、最上位の前記包装袋13がたまたま下向きに湾曲していた場合、下位の包装袋13が前記ストッパ16に当接してセンサーが検知するまで前記両ベルト14,24の回転は停止しない。この場合も前記
図6で説明したのと同様に、前記包装袋13は前記ストッパ16に達せず当接していないので、前記吸着手段25は前記包装袋13の袋口から吸着位置までの距離が所定よりずれてしまっているので、前記クランプ27は正常に当該包装袋13を掴めないおそれがある。
【0016】
本発明はかかる問題点に鑑み、最上位の包装袋13がストッパ16に当接した定められた所定位置へ正確に搬送することが可能な包装袋供給装置11を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の包装袋供給装置は、送り方向後方へ傾倒するように縦列に並べた包装袋を載置するベルトコンベアと、前記ベルトコンベアに載置された包装袋を繰り出しベルトで押圧しながら搬送する繰り出し装置と、前記ベルトコンベアの送り方向前方で包装袋を当接させるストッパと、前記ストッパに当接した包装袋を吸着する下降位置と吸着した前記包装袋を持ち上げた上昇位置とを上下動する吸着手段と、を備えた包装袋供給装置であって、
前記吸着手段は、下降位置で最上位の包装袋を吸着して上昇し、前記最上位の包装袋の下位の包装袋が前進できる程度の隙間が空くように前記下降位置と前記上昇位置との中間位置で停止し、前記下位の包装袋がストッパ側に前進するように前記ベルトコンベアと繰り出しベルトが回転することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、前記構成により、最上位の包装袋をストッパに正確に送り込むことができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
基本構成は前記背景技術で述べたものと同じであるので、図面の符号を同じくして相違点を中心に説明する。
図5に示すように、前記吸着手段25は、前記アーム40に固定された前記支持棒41に支持され、前記アーム40は前記回動軸42に軸支されている。図示しない駆動源に連結した前記回動軸42の回動によって、前記吸着手段25は上昇位置と下降位置とを上下動することができるのは、前記背景技術で説明したとおりである。
【0021】
本発明は、前記図示しない駆動源による前記回動軸42の回動を、前記吸着手段25の上昇位置と下降位置とに加えて中間位置で停止できるようにしてある。なお、前記駆動源については、カム、サーボモーター、シリンダーなどのいずれの手段でもよく、前記の上昇位置と下降位置と中間位置とで停止できるものであればよい。
【0022】
前記中間位置を詳細に説明すると、前記吸着手段25が下降位置で最上位の包装袋13を吸着し、吸着した最上位の前記包装袋13を、前記両ベルト14,24の回転で下位の包装袋が前進できる程度の隙間が空くように前記吸着手段25を下降位置から持ち上げた位置である。
【0023】
最上位の包装袋13を吸着した吸着手段25が前記中間位置にある状態で、
図6に示す上向きに湾曲癖のある下位の包装袋13が前進した場合であっても、前記ストッパ16の上端より下に前記吸着手段25が吸着した包装袋13があるので、前記下位の包装袋13が前記ストッパ16を乗り越えることはない。しかも、前記に説明したように最上位の前記包装袋13がわずかな隙間が空く程度しか持ち上げられていないため、湾曲癖のある下位の前記包装袋13はまっすぐに伸びた状態で前記両ベルト14,24の作用で前進し、まっすぐに伸びた状態の下位の前記包装袋13は前記ストッパ16によって定められた所定位置に停止する。
【0024】
また、前記中間位置の状態で、下向きに湾曲癖のある下位の包装袋13が前進した場合であっても、当該下位の包装袋13の上位に前記吸着手段25が吸着した包装袋13があるので、前記下位の包装袋13は上下を規制されたまっすぐに伸びた状態になっているので、前記ストッパ16によって定められた所定位置に停止することができる。
【0025】
次に
図4の(A)〜(D)を用いて動作説明をする。
(A)
前記回動軸42の回動によって前記アーム40が回動し、前記アーム40に固定された支持棒41に支持された前記吸着手段25が上昇位置から下降位置に移動を開始する。
(B)
下降位置に移動した前記吸着手段25が最上位の包装袋13を吸着し、中間位置に移動を開始する。
(C)
中間位置に移動した前記吸着手段25が停止する。前記吸着手段25が最上位の包装袋13を持ち上げた後、前記最上位の包装袋13の下位の包装袋13の前進を前記両ベルト14,24の回転によって開始する。なお、
図4(C)では、説明を分かりやすくする為に、吸着手段25で極端に包装袋13を持ち上げた中間位置の状態を示している。この場合でも問題ないが、中間位置は先に説明したように、下位の包装袋が湾曲することなく前進できる程度が好ましい。
(D)
前記下位の包装袋13が前進して前記ストッパ16に当接して停止する。前記吸着手段25が上昇位置に移動を開始する。
【0026】
また、包装袋供給装置11の送り方向前方が包装袋13の袋口部で、包装袋供給装置11の送り方向後方が包装袋13の袋底部として包装袋13の載置方向を説明したが、ロータリー式自動包装機の種類によっては載置方向が前後逆になったり横になったりすることもあり、その場合も本発明に含まれる。また、包装機にロータリー式自動包装機12を用いて説明したが、包装機はロータリー式自動包装機12である必要はなく、包装袋を直線状に搬送しながら包装する包装機であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、ベルトコンベア上の多数の包装袋を例えばロータリー式自動包装機に供給する包装袋供給装置において有用である。
【符号の説明】
【0028】
11・・包装袋供給装置
12・・ロータリー式自動包装機
13・・包装袋
14・・ベルトコンベア
15・・繰り出し装置
16・・ストッパ
21・・中間プーリ
22・・先端プーリ
24・・繰り出しベルト
25・・吸着手段