特許第6033209号(P6033209)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6033209
(24)【登録日】2016年11月4日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】携帯用端末装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20161121BHJP
【FI】
   G06T19/00 600
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-256113(P2013-256113)
(22)【出願日】2013年12月11日
(65)【公開番号】特開2015-114823(P2015-114823A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2015年12月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094916
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 啓吾
(74)【代理人】
【識別番号】100073759
【弁理士】
【氏名又は名称】大岩 増雄
(74)【代理人】
【識別番号】100127672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 憲治
(74)【代理人】
【識別番号】100088199
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 岑生
(72)【発明者】
【氏名】國本 健太
【審査官】 千葉 久博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−133471(JP,A)
【文献】 特開2009−8674(JP,A)
【文献】 特開2006−285787(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0127161(US,A1)
【文献】 米国特許第6094625(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00−19/20
G06F 3/01,3/048−3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用端末装置であって、ユーザが保持する前記携帯用端末装置の第1の位置情報である現在位置の緯度、経度、高度の情報を取得する位置情報取得部と、前記携帯用端末装置の第2の位置情報である現在位置の仰角、方位角、回転角を取得する姿勢情報取得部と、不可視物を覆う部材に設けられた複数のマークを含む所定領域の画像を撮影する撮影部と、前記マークの位置情報を入力し、基準平面を設定するとともに、前記第1の位置情報および前記第2の位置情報とから得られる前記携帯用端末装置の保持状態情報と、前記撮影部の画角とから、動画像表示部に表示される領域の平面座標の演算を行う演算部と、前記基準平面のデータが記憶される記憶部と、前記平面座標内における前記不可視物の設備情報を設備情報データベースから取得する設備情報取得部と、前記設備情報を基に仮想画像を生成する仮想画像生成部と、前記所定領域の画像を補正情報入力画面として表示する前記動画像表示部と、前記補正情報入力画面に表示された補正対象体がタッチされることによって得られるデータを入力して写像変換し、前記基準平面からの補正量を取得する重畳補正部と、前記設備情報の内の前記補正対象体のデータに、前記補正量を前記仮想画像に反映して重畳用仮想画像が前記仮想画像生成部によって生成されるとともに、前記重畳用仮想画像の基準点と、前記動画像表示部で表示される基準点とを重畳することで現実空間の画像を生成する画像重畳部とが設けられたことを特徴とする携帯用端末装置。
【請求項2】
前記設備情報取得部は、前記平面座標内における前記不可視物の設備図面を前記設備情報として、前記設備情報データベースから取得することを特徴とする請求項1に記載の携帯用端末装置。
【請求項3】
前記第1の位置情報および前記第2の位置情報の取得は、前記携帯用端末装置に内蔵されGPSからの電波を利用した3点測量を可能とする機能によってなされることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯用端末装置。
【請求項4】
前記第1の位置情報および前記第2の位置情報の取得は、GDPSまたはRTK−GPSのいずれかの測位方法によって取得されたものを入力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯用端末装置。
【請求項5】
前記画像重畳部が生成する現実空間の画像は、前記設備情報取得部を介して、前記設備情報データベースに格納されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の携帯用端末装置。
【請求項6】
前記携帯用端末装置に設けられた前記位置情報取得部、前記姿勢情報取得部、前記撮影部、前記動画像表示部は、一体化されて眼鏡型端末装置に収納されているとともに、残る前記設備情報取得部、前記仮想画像生成部、前記重畳補正部、前記画像重畳部、前記演算部、前記記憶部は、携帯型端末装置に収納されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の携帯用端末装置。
【請求項7】
前記撮影部が撮影する複数のマークは、前記不可視物を覆う既存設備自体とすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の携帯用端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば道路に埋設され直視できない不可視物である上下水道管や電線、通信ケーブル等設備の補修点検や、あるいは部分交換作業を実施する際、前記設備の埋設位置、形状や変形変位状態を現実空間の動画像として可視化する携帯用端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、道路下の地下埋設物である上水道管や、ガス管、光ファイバーケーブル等が存在している現場において、道路改良工事や地下埋設物の補修工事等で道路を掘削する場合、不可視物である地下埋設物を直観的に確認できて、さらに仮想画像の表示位置精度を適切なものとすることのできる画像合成装置、画像合成プログラム、および画像合成システムとして、実空間画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段の位置および姿勢を計測する計測手段と、空間モデルを記憶する記憶手段と、演算処置を行い表示画面で遠近表示された透視図となるように仮想空間画像を作成する画像作成手段と、実空間画像と遠近表示された仮想空間画像とを表示画面に重畳して表示される表示手段とを備えたものが示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−133471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に示された技術は、不可視物である地下埋設物を仮想的に可視化した仮想画像を、現実空間の動画像に重畳表示するものであり、地下埋設物の位置情報の測定誤差によりずれが発生することを防ぐため、仮想画像を前後左右にずらして補正を行っているが、深さ方向の補正が不可能であり、例えば上水道管の漏水箇所の補修点検作業において、どの程度道路を掘り下げればよいか、上記特許文献1に示された技術では、適切な対応を可能とするものではないという問題点がある。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、道路に埋設されている不可視物設備の補修点検や部分交換の作業を実施する際、不可視物設備を現実空間の画像に重畳表示する場合において、補正作業の効率化、省力化を可能とした携帯用端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、携帯用端末装置であって、ユーザが保持する携帯用端末装置の第1の位置情報である現在位置の緯度、経度、高度の情報を取得する位置情報取得部と、携帯用端末装置の第2の位置情報である現在位置の仰角、方位角、回転角を取得する姿勢情報取得部と、不可視物を覆う部材に設けられた複数のマークを含む所定領域の画像を撮影する撮影部と、マークの位置情報を入力し、基準平面を設定するとともに、第1の位置情報および第2の位置情報とから得られる携帯用端末装置の保持状態情報と、撮影部の画角とから、動画像表示部に表示される領域の平面座標の演算を行う演算部と、基準平面のデータが記憶される記憶部と、平面座標内における不可視物の設備情報を設備情報データベースから取得する設備情報取得部と、設備情報を基に仮想画像を生成する仮想画像生成部と、所定領域の画像を補正情報入力画面として表示する動画像表示部と、補正情報入力画面に表示された補正対象体がタッチされることによって得られるデータを入力して写像変換し、基準平面からの補正量を取得する重畳補正部と、設備情報の内の補正対象体のデータに、補正量を仮想画像に反映して重畳用仮想画像が仮想画像生成部によって生成されるとともに、重畳用仮想画像の基準点と、動画像表示部で表示される基準点とを重畳することで現実空間の画像を生成する画像重畳部とが設けられたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係る携帯用端末装置は、上記のような構成を備えているので、道路に埋設されている例えば上下水道管や通信ケーブルあるいは、鉄筋コンクリート装設備の鉄筋等外部から直視できない不可視物の位置を、現実空間の画像として動画像表示部に表示でき、俯瞰した画像となり、地震等自然災害発生による例えば液状化現象による上水道管の浮き上がりの補修工事において、上水道管の初期布設時からの深度変位を正確に把握でき、補修工法の設定、工期の見積もりの確度向上、現場作業の効率化ひいては、コストの低減につながるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1による携帯用端末装置を示すブロック図である。
図2】実施の形態1による上水道管の浮き上がり状態を示す図である。
図3】実施の形態1による携帯用端末装置の動画像表示部を示す図である。
図4】実施の形態1による動作ステップを示すフローチャートである。
図5】実施の形態1による仮想画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
以下、この発明を図に基づいて説明する。
図1は実施の形態1による道路工事等の現場作業を支援するための携帯用端末装置(以下、端末と称す)100を示すブロック図であり、図1において、端末100は後述する例えば、道路に埋設された不可視物である上水道管32が、地震等の自然災害発生に伴い部分的な損傷を受け、水漏れ現象が発生した場合の補修作業において、現場技術員(以下ユーザと称す)が端末100によって撮影する第1、第2の位置情報から得られる保持状態情報と、前記上水道管32の埋設時の位置情報を格納する設備情報データベース1とを比較して、埋設当時の位置からの変位を特定するものである。
この端末100が用いられる現場の1例を図2に示す。図2は地震発生による地面液状化現象によって上水道管32が地表面方向に持ち上がった状態を示しており、マンホール31のマンホール蓋31aは本来ならば道路面33と同じ高さにあるべきだが、液状化現象によってマンホール31、および上水道管32とともに、持ち上がっている状態である。不可視物を覆う部材に相当する道路面33には3箇所以上の複数箇所にペンキ等で描かれたマーク(標識)34が設けられており、このマーク34は基準平面を決定するのに利用される。ユーザ30は端末100を保持して利用し、この端末100によって図2に示すようにマーク34を含む所定領域内の撮影角度θ内の道路面33を撮影し、後述の演算等によって所要の補正が行われて上水道管32の変位を特定する構成を有している。
【0010】
端末100を構成する各要素を図1に基づいて説明する。位置情報取得部2は、端末100に内蔵されているGPS(全地球測位システム)や無線LANあるいは携帯電話基地局からの電波を利用した3点測量を可能とする機能を備え、端末100の現在位置の緯度、経度、高度情報を取得する。設備情報取得部3は、前記位置情報取得部2および後述する姿勢情報取得部4が取得した保持状態情報とをキーとして、その位置における前記上水道管32の埋設時の設備情報を格納している設備情報データベース1より、設備情報12を取得する。この際、前記設備情報取得部3は3点以上の座標で指定された領域、つまり、マーク34が設けられた領域に埋設されている設備に関する情報であって、この場合、領域内における上水道管32の布設の始点、終点、管の寸法、材質や道路面33からの深さ等の情報を取得する。姿勢情報取得部4は、端末100に内蔵された地磁気センサ、加速度センサ等を利用して、端末100の仰俯角、方位角、回転角を取得する。仮想画像生成部5は、設備情報12を基に仮想画像を生成する。重畳補正部6は後述する画像重畳部7でもって、仮装画像と現実空間の動画像を重畳した場合に、仰俯角や方位角、回転角によっては正しく重畳できない場合があり、それを補正するパラメータを生成するとともに、動画像表示部9を介して補正量の入力可能となるような機能を備えている。撮影部8は、端末100に設けられたカメラであり、静止画および動画像撮影を行う。図3に示す動画像表示部9は前記撮影部8で撮影した動画像および現実空間と仮想画像を重畳した動画像を表示する。尚、撮影部8は端末100の裏面に設けられている。演算部10は各種演算を行うものであり、その結果は記憶部11に記憶される。
【0011】
次に端末100を用いた現場作業の支援動作を、次の動作STおよび図4に基づいて説明を行う。
ST0.後述する基準平面を設定する際の基準点となるマーク34をユーザ30によって道路面33にペンキ等で3箇所以上の複数箇所を記入するステップ。
ST1.位置情報取得部2によってユーザ30が保持する端末100の第1の位置情報である現在位置の緯度、経度、高度の情報を取得するステップ。
ST2.姿勢情報取得部4によって、端末100の第2の位置情報である仰角、方位角、回転角の情報を取得するステップ。
ST3.撮影部8によって道路面33に記入された複数のマーク34を含む所定領域の画像を撮影し、前記マーク34の位置情報を入力する演算部10は基準平面を設定し、その基準平面のデータが記憶部11に記憶されるステップ。
ST4.演算部10は、ST1、ST2で取得した第1の位置情報および第2の位置情報とから得られる端末100の保持状態情報と、撮影部8の画角とから、動画像表示部9に表示される領域の平面座標を演算するステップ。
ST5.設備情報取得部3は、ST4で得られた平面座標内における道路面33下の上水道管の布設始点、終点、管の寸法、道路面33からの深さ等の設備情報12を設備情報データベース1から取得するステップ。
ST6.仮想画像生成部5はST5の設備情報12を基にして、仮想画像を生成するステップ。
ST7.動画像表示部9にユーザ30によって撮影された図2に示す撮影角θ内の所定領域の画像が図5に示すように、補正情報入力画面として表示されるステップ。
ST8.ST7の補正情報入力画面に表示され、所望の補正の対象体である道路面33から浮き上がっているマンホール蓋31aまでの部分を指または他の手段によってタッチされることで、前記ST3で設定された基準平面からのマンホール蓋31aの浮き上がりを求め、この値を入力する重畳補正部6は写像変換にて高さのでデータに変換、補正量を取得するステップ。
ST9.ST5で取得した設備情報12の内の上水道管32の埋設深さのデータに、ST8で得られた補正量をST6で作成した仮想画像に反映して、仮想画像生成部5で重畳用の仮想画像を生成するステップ。
ST10.画像重畳部7にて、ST9で生成した重畳用の仮想画像の基準点であるマンホール31と、動画像表示部9で表示される基準点であるマンホール31とを重畳することによって現実空間の動画像とするステップ。
【0012】
以上のように、この実施の形態1によれば、ユーザ30は道路面33にマーク34の設置と端末100を用いた動画像表示部9上での操作によって、埋設された上水道管32の道路面33からの深さ方向の補正が容易に行えるとともに、前記ST11において動画像表示部9上で視認可能となり、例えば地震発生後の地下埋設物である上水道管32の初期布設時からの深度変位の正確な把握が可能となり、作業工法の設定、工期の見積もり等の現場作業の効率化がはかれ、ひいてはコスト低減につながるという効果がある。
【0013】
実施の形態2.
前述した実施の形態1における端末100は、この端末100に内蔵されたGPSや、無線LANあるいは携帯電話局からの電波を利用した3点測量が可能なものであった。この実施の形態2では、スマートフォンやタブレットで利用可能なGPSに加え、GPS専用端末で実現されているGDPS(Differential GPS)やRTK−GPS(Real Time Kinematic−GPS)等の測位方法によって取得した位置情報を設備情報取得部3の入力として利用する構成としてもよい。これにより、より高精度な位置合わせが可能で画像の重畳もより正確となる。
【0014】
実施の形態3.
実施の形態1では不可視物である上水道管32の埋設された位置の深度情報を補正して、端末100の動画像表示部9に表示するものであるが、この実施の形態3では前述したST10で得られた前記動画像表示部9の画像情報を入力する設備情報取得部3は、設備情報12として設備情報データベース1に格納する、すなわち書き戻す機能を備えたものである。この場合、設備情報データベース1は端末100に設けてもよく、あるいは通信回線を介してアクセス可能な場所に配置されているものであってもよい。
このように、この実施の形態3によって、深度補正された上水道管32の位置情報が、設備情報データベース1に書き戻されることで、最新の情報が格納され次施工時等における作業効率が向上する。
【0015】
実施の形態4.
実施の形態1では端末100が図2に示したように、いわゆる携帯型であったがこの実施の形態4では、端末100に設けられた要素機能を2つに分け、一方を眼鏡型に収納し、残りを図2に示したようないわゆる携帯型に収納したものである。すなわち図1に示した各構成要素の内、位置情報取得部2、姿勢情報取得部4、撮影部8、動画像表示部9とが一体化された眼鏡型端末装置に収納され、設備情報取得部3、仮想画像生成部5、重畳補正部6、画像重畳部7、演算部10、記憶部11を図2に示したような携帯型端末装置に収納したものである。この場合、携帯型端末装置に設けられる前記設備情報取得部3、仮想画像生成部5、重畳補正部6、画像重畳部7、演算部10、記憶部11は必ずしも作業現場に配置する必要はなく、例えば、作業現場に隣接した事務所内や市役所に配置して通信手段によるアクセス可能な方式を採用してもよい。
以上のように2分割構造とすることにより可能性が向上し、ユーザ30が端末100を保持する必要がなく作業効率が上昇する効果がある。
【0016】
実施の形態5.
実施の形態1では、マーク(標識)34を道路面33にペンキ等で描く場合について述べたが、不可視物を覆う部材であって既存設備である道路のセンタラインや横断歩道等の目印となるものを利用して基準平面が設定されるようにしてもよい。このことにより、端末100の利便性が向上する。
【0017】
実施の形態6.
前述した実施の形態1のST5において、設備情報取得部3が取得する上水道管32に関する設備情報12は、上水道管32の布設の始点、終点、管の寸法、道路面33からの深度等であったが、この実施の形態6では前記取得する設備情報に代替して、設備情報データベース1に格納されている設備図面とするものである。すなわち、設備情報データベース1には加えて、前記不可視物の設備情報である設備図面が格納されており、ユーザ30は端末100を操作することによって、設備情報取得部3を介して、設備情報データベース1より前述した平面座標内における、設備図面を設備情報12として取得し、引き続き実施の形態1で述べたST7の設備情報12に代替して取得した設備図面を基にして仮想画像生成部5で仮想画像を生成するものである。すなわち、前述した実施の形態1における現場作業のステップにおいて、ST5とST6とを以下のST5a、ST6aとしたものであり、これ以外は、実施の形態1と同様である。
ST5a.設備情報取得部3は、前記ST4で得られた平面座標内における不可視物の設備図面を設備情報12として設備情報データベース1から取得するステップ。
ST6a.ST5aの設備図面を仮想画像生成部5で仮想画面として生成するステップ。
以上のように、この実施の形態6では設備情報データベース1に格納されている設備図面を設備情報12として取得するので、ST10で得られる現実空間の動画像には、設備図面に記載されている上水道管32以外であって、この上水道管32に隣接して設けられている他の埋設物も表示されることになり、補修作業実施時のより安住性が確保できるという効果がある。尚、設備図面は前記設備情報データベース1に格納されている例を示したが、別途設けられた設備図面データベースから取得するものであってもよい。
【0018】
上記実施の形態1〜6は、道路下に布設された上水道管32を不可視物としたが、これに限らず置物等における鉄筋コンクリートの鉄筋等であってもよい。
【0019】
尚、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、その実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
【符号の説明】
【0020】
1 設備情報データベース、2 位置情報取得部、3 設備情報取得部、
4 姿勢情報取得部、5 仮想画像生成部、6 重畳補正部、7 画像重畳部、
8 撮影部、9 動画像表示部、10 演算部、12 設備情報、31 マンホール、
31a マンホール蓋、32 上水道管、33 道路面、34 マーク、100 端末。
図1
図2
図3
図4
図5