(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報表示システムの構成図である。当該情報表示システムは、情報表示制御装置10と、それに接続される第1画像表示装置21a、第2画像表示装置21b、音声出力装置22、第1操作入力装置23aおよび第2操作入力装置23bと、情報表示制御装置10と連携(リンク)可能な通信端末30とを含んでいる。
【0014】
情報表示制御装置10は、第1画像表示装置21aおよび第2画像表示装置21bに表示させる画像、並びに、音声出力装置22に出力させる音声を制御する。第1操作入力装置23aおよび第2操作入力装置23bは、ユーザが情報表示制御装置10に対する操作、もしくは情報表示制御装置10を介しての通信端末30のリモート操作を行うためのユーザインターフェイスである。第1操作入力装置23aは、第1画像表示装置21aに対応付けされており、第2操作入力装置23bは、第2画像表示装置21bに対応付けされている。つまり、第1操作入力装置23aは、第1画像表示装置21aの表示に基づく操作に用いられ、第2操作入力装置23bは、第2画像表示装置21bの表示に基づく操作に用いられる。
【0015】
情報表示制御装置10、第1画像表示装置21a、第2画像表示装置21b、音声出力装置22、第1操作入力装置23aおよび第2操作入力装置23bはいずれも車両に搭載可能である。情報表示制御装置10が組み込まれる具体的な製品としては、例えば、カーナビゲーション装置、デジタルテレビ、テレビゲーム機などが考えられる。
【0016】
第1画像表示装置21a、第2画像表示装置21b、音声出力装置22、第1操作入力装置23aおよび第2操作入力装置23bは、情報表示制御装置10に内蔵されていてもよいし、外付けのデバイスであってもよい。第1画像表示装置21a、第2画像表示装置21b、音声出力装置22、第1操作入力装置23aおよび第2操作入力装置23bが外付けのデバイスの場合、それらと情報表示制御装置10との間の接続(通信)は、それぞれ有線方式でも無線方式でもよい。
【0017】
第1および第2画像表示装置21a,21bとしては、液晶表示装置が代表的であるが、画像表示機能を有する任意の装置(例えば、テレビジョン表示装置、スマートフォン、タブレット端末、車両のインストルメントパネルの表示部、画面付きのゲームコントローラなど)を利用してもよい。音声出力装置22は、スピーカやヘッドフォン等が一般的であるが、これも音声出力機能を有する任意の装置を利用してもよい。
【0018】
第1および第2操作入力装置23a,23bは、基本的に情報表示制御装置10の操作に用いられるが、情報表示制御装置10が通信端末30とリンクしている状態では、ユーザは、それらを介して通信端末30をリモート操作することもできる。第1および第2操作入力装置23a,23bは、操作ボタン、操作スティック、キーボード、トラックパッド等のハードウェアでもよいし、画面に表示されるアイコンを用いたソフトウェアキーでもよい。第1操作入力装置23aとしてのソフトウェアキーを第1画像表示装置21aに表示させる場合、第1画像表示装置21aと第1操作入力装置23aは、両者の機能を兼ね備えた1つのタッチパネルとしてもよい。同様に、第2画像表示装置21bと第2操作入力装置23bも、1つのタッチパネルとしてもよい。
【0019】
情報表示制御装置10は、制御部11、通信部12、画像処理部13、画像記憶部14、音声処理部15、通信端末情報解析部16、通信端末制御部17および記憶部18を備えている。情報表示制御装置10はコンピュータを用いて構成されており、情報表示制御装置10の各要素は、コンピュータが、記憶部18に記憶されている制御プログラム181に従って動作することにより実現される。なお、記憶部18は、ハードディスク、リムーバブルディスク、メモリなどのハードウェアによって構成される。
【0020】
制御部11は、制御プログラム181に従って情報表示制御装置10の全体を制御する機能を有する。また、制御部11は、記憶部18に記憶されている情報表示制御装置10用のアプリケーションプログラム182を実行することもできる。
【0021】
通信部12は、情報表示制御装置10が通信端末30とリンクするのに必要な通信を行う機能を有し、通信端末30との間で、画像データ、音声データ、制御命令など各種の情報をやりとりする。通信部12と通信端末30との間の通信方式は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルやLAN(Local Area Network)ケーブルなどを用いる有線通信でもよいし、無線LANやBluetooth(登録商標)などの無線通信でもよい。
【0022】
画像処理部13は、第1および第2画像表示装置21a,21bに画像を表示させるための画像信号を生成する機能を有している。特に、情報表示制御装置10が通信端末30とリンクした状態では、画像処理部13は、通信端末30で動作しているアプリケーションが出力する画像(アプリケーション画像)を、通信部12を介して取得し、第1画像表示装置21aまたは第2画像表示装置21bに表示させることができる。また、リンク中の通信端末30でイベントが発生したときには、画像処理部13は、通信部12を介して通信端末30からイベントの発生を示す画像(イベント画像)を取得し、それを第1画像表示装置21aまたは第2画像表示装置21bに表示させることができる。
【0023】
画像記憶部14は、情報表示制御装置10が通信端末30とリンクしている間、通信端末30から取得したアプリケーション画像(スクリーンショット)を随時記憶する機能を有している。
【0024】
実施の形態1では、第1および第2画像表示装置21a,21bは、その片方がアプリケーション画像を表示させるための表示装置(アプリケーション用表示装置)として規定され、もう片方がイベント画像を表示させるための表示装置(イベント用表示装置)として規定される。ここでは、第1画像表示装置21aがアプリケーション用表示装置であり、第2画像表示装置21bがイベント用表示装置であるものとする。
【0025】
画像処理部13が、通信部12を介して通信端末30から取得したアプリケーション画像を第1画像表示装置21a(アプリケーション用表示装置)に表示させているときに、通信端末30で所定のイベントが発生すると、画像処理部13は、通信部12を介して通信端末30からイベント画像を取得し、それを第2画像表示装置21b(イベント用表示装置)に表示させる。このとき、画像処理部13は、第1画像表示装置21aにおけるアプリケーション画像の表示を継続するが、イベント発生中は通信端末30からのアプリケーション画像の送信が中断され、通信端末30からアプリケーション画像を取得できなくなる。その場合、画像処理部13は、通信端末30からのアプリケーション画像の代わりに、画像記憶部14に記憶されているイベント発生直前のアプリケーション画像を表示させる。
【0026】
音声処理部15は、音声出力装置22に音声を出力させるための音声信号を生成する機能を有している。特に、情報表示制御装置10が通信端末30とリンクした状態では、音声処理部15は、通信端末30で動作しているアプリケーションが出力する音声を、通信部12を介して取得し、音声出力装置22から出力させることができる。さらに、通信端末30で所定のイベントが発生した場合、音声処理部15は、そのイベントの発生をユーザに通知する音声を音声出力装置22から出力させることもできる。
【0027】
通信端末情報解析部16は、通信部12を介して通信端末30から取得した情報(データ)に基づき、通信端末30の識別や状態判断を行う。通信端末情報解析部16が通信端末30から取得する情報としては、例えば、通信端末30で実行中のアプリケーションの属性情報(アプリケーションの種別など)や、通信端末30の属性情報(機種名、機能、電話番号、所有者名など)、各イベント(電話着信、メール着信、電池切れ、通信不可など)の発生情報等が挙げられる。なお、イベントの発生情報は画像処理部13へも送られ、それにより、画像処理部13はイベントの発生状況に応じた処理を行うことができる。
【0028】
通信端末制御部17は、通信部12を介して通信端末30へ各種の制御命令やデータを送信することにより、通信端末30を制御する機能を有している。情報表示制御装置10が通信端末30とリンクした状態では、ユーザは、第1操作入力装置23aを用いて、第1画像表示装置21aに表示された通信端末30の操作画面の画像に基づく操作を行うことができ、第2操作入力装置23bを用いて、第2画像表示装置21bに表示された通信端末30の操作画面の画像に基づく操作を行うことができる。このユーザの操作内容は、通信端末制御部17が通信端末30に伝達し、通信端末30がその操作内容に応じた動作を行う。その結果、第1操作入力装置23aまたは第2操作入力装置23bを用いた通信端末30のリモート操作が実現される。
【0029】
なお、実施の形態1では、第1画像表示装置21aはアプリケーション用表示装置であるので、第1画像表示装置21aに表示される通信端末30の操作画面の画像は、通信端末30で動作しているアプリケーションの操作画面の画像である。また、第2画像表示装置21bはイベント用表示装置であるので、第2画像表示装置21bに表示される通信端末30の操作画面の画像は、通信端末30で発生したイベントに対する操作画面の画像である。
【0030】
通信端末30は、スマートフォンや携帯電話などであり、通信網41(通信端末30が在圏するネットワーク)を介した遠端側通信装置42との通信機能の他、情報表示制御装置10とリンクするための通信機能を有している。また、通信端末30は、通信端末30用のアプリケーションを実行することによって、電話機能や、電子メール(Eメール)の送受信機能、インターネットの閲覧機能(ブラウザ機能)、GPS(Global Positioning System)43を利用して経路案内を行うナビゲーション機能などの様々な機能を発揮することができる。
【0031】
通信端末30の構成は、例えば一般的なスマートフォンと同様でよいため詳細な説明は省略するが、
図1では、本発明と特に関係する表示部31、操作部32および制御部33を図示している。
【0032】
表示部31は、通信端末30で実行中のアプリケーションの画像を表示したり、イベント発生時には当該イベントの通知画面や操作画面の画像を表示したりする。操作部32は、通信端末30のユーザインターフェイスであり、ユーザは、操作部32を用いてアプリケーションやイベントに対する操作を行うことができる。制御部33は、通信端末30用の制御プログラムを実行することで、通信端末30の基本的な機能(通信機能や通話機能など)の制御を行うと共に、各種のアプリケーションを実行することにより、上記した様々な機能を通信端末30に発揮させることができる。
【0033】
次に、実施の形態1に係る情報表示システムの動作を説明する。以下の説明では、情報表示制御装置10、第1画像表示装置21a、第2画像表示装置21b、音声出力装置22、第1操作入力装置23aおよび第2操作入力装置23bはいずれも車載装置であり、通信端末30はスマートフォンであると仮定する。
【0034】
また、第1画像表示装置21aと第1操作入力装置23aは、一つのタッチパネル(後述の「第1タッチパネル装置212a」)として構成され、第2画像表示装置21bと第2操作入力装置23bも、一つのタッチパネル(後述の「第2タッチパネル装置212b」)として構成されているものとする。同様に、通信端末30の表示部31および操作部32も、一つのタッチパネル(タッチパネル部312)として構成されているものとする。
【0035】
また、以下の説明では、通信端末30で動作するアプリケーションとして、経路案内を行うナビゲーション用アプリケーションを例示し、通信端末30に発生するイベントとして、電話着信を例示する。但し、本発明の適用は、そのアプリケーションとイベントの組み合わせに限定されるものではない。例えば、通信端末30用アプリケーションは、ブラウザや画像ビューワや動画再生アプリケーションなどでもよく、通信端末30に発生するイベントとしては、Eメール着信などでもよい。
【0036】
まず、情報表示制御装置10と通信端末30との連携(リンク)機能の概要を説明する。情報表示制御装置10と通信端末30とが有線または無線により物理接続され、双方の通信によってリンクが確立すると、
図2に示すように、情報表示制御装置10に接続したアプリケーション用表示装置である第1タッチパネル装置212a(第1画像表示装置21a)に、通信端末30のタッチパネル部312(表示部31)と同じ画像が表示される。なお、イベント用表示装置である第2タッチパネル装置212b(第2画像表示装置21b)は、通信端末30でイベントは発生していないときは非表示状態にされる。
【0037】
情報表示制御装置10と通信端末30とがリンクしている間、通信端末30が出力する画像や音声などのコンテンツは情報表示制御装置10へ送信され、情報表示制御装置10は当該コンテンツを第1タッチパネル装置212aおよび音声出力装置22を用いて出力することができる。
【0038】
さらに、ユーザは、情報表示制御装置10と通信端末30とがリンクしている間、第1タッチパネル装置212a(第1操作入力装置23a)を操作することによって、通信端末30のタッチパネル部312(操作部32)を操作するのと同じ感覚で、通信端末30をリモート操作することができる。なお、リンクが確立している間も通信端末30のタッチパネル部312の操作は可能であり、通信端末30は、タッチパネル部312からも第1タッチパネル装置212aからも操作可能な状態になる。
【0039】
例えば、
図2に示した状態から、ユーザが第1タッチパネル装置212aに表示された「ナビゲーション」のアイコンにタッチすると、通信端末30のタッチパネル部312を操作したときと同じように、通信端末30でナビゲーション用アプリケーションが起動する。すると、
図3のように、通信端末30のタッチパネル部312に当該アプリケーションの画像(ここでは地図)が表示され、それと共に、第1タッチパネル装置212aにも通信端末30のタッチパネル部312と同じ画像が表示される。また、当該アプリケーションが、例えば経路案内のための音声を出力すると、その音声が情報表示制御装置10に接続された音声出力装置22から出力される。
【0040】
このように、情報表示制御装置10と通信端末30とがリンクした状態では、情報表示制御装置10と通信端末30とが互いに連携した動作を行う。
【0041】
次に、通信端末30とのリンク中に、通信端末30で所定のイベントが発生した場合における情報表示制御装置10の動作を説明する。
【0042】
情報表示制御装置10は、リンク中の通信端末30で所定のイベントが発生すると、第1タッチパネル装置212aにおいて通信端末30のアプリケーション画像の表示を継続しつつ、当該イベントの発生を示すイベント画像を第2タッチパネル装置212bに表示させる。イベント画像としては、イベント発生の通知のみを目的とする画像に限らず、イベントの操作画面(ユーザインターフェイス)の画像であってもよい。
【0043】
例えば、
図3の状態から、通信端末30で電話着信のイベントが発生すると、
図4のように、通信端末30のタッチパネル部312には、電話着信を通知する画面(着信画面)の画像が表示される。ここでは、着信画面の画像として、発信者の名前および電話番号を表す文字と「通話開始」および「保留」の操作ボタン(アイコン)とからなる画像を例示している。
【0044】
一方、情報表示制御装置10は、通信端末30で電話着信のイベントが発生すると、
図4のように、通信端末30から取得したイベント画像(着信画面の画像)を第2タッチパネル装置212bに表示させる。このとき情報表示制御装置10は、第1タッチパネル装置212aにおけるアプリケーション画像の表示を維持させるが、通信端末30からのアプリケーション画像の送信は中断されるため、電話着信の直前に画像記憶部14に記憶されたアプリケーション画像を表示させる。このようにアプリケーション画像とイベント画像とがそれぞれ異なる画面に表示されることで、各画面の表示をシンプルにでき、アプリケーション画像およびイベント画像の両方の見易さを確保できる。
【0045】
ユーザは、第2タッチパネル装置212bに表示されているイベント画像にタッチすることにより、通信端末30のリモート操作が可能である。例えば
図4の状態で、ユーザが第2タッチパネル装置212bに表示されたイベント画像の「通話開始」ボタンにタッチすると、通信端末30を用いたハンズフリー通話を開始させることができる。
【0046】
図5は、通信端末30とのリンク中における、実施の形態1に係る情報表示制御装置10の画像表示動作を示すフローチャートである。
【0047】
情報表示制御装置10と通信端末30とのリンクが確立すると、情報表示制御装置10の画像処理部13は、通信端末30でイベントが発生していない間、
図3に示したように、通信端末30から受信したアプリケーション画像(以下「受信アプリケーション画像」)をアプリケーション用表示装置である第1画像表示装置21a(第1タッチパネル装置212a)に表示させる(ステップS11,S12)。このとき、イベント用表示装置である第2画像表示装置21b(第2タッチパネル装置212b)には何も表示しない。
【0048】
通信端末30でイベントが発生すると(ステップS12でYES)、画像処理部13は、
図4に示したように、画像記憶部14に記憶されたアプリケーション画像(以下「記憶アプリケーション画像」)を第1画像表示装置21aに表示させると共に(ステップS13)、イベント画像を第2画像表示装置21bに表示させる(ステップS14)。このステップS13,S14は、通信端末30のイベントが終了するまで繰り返し実行される(ステップS15)。
【0049】
その後、イベントが終了すると(ステップS15でYES)、ステップS11へ戻り、情報表示制御装置10は、次のイベントが発生するまで、第1画像表示装置21aに受信アプリケーション画像を表示させる(第2画像表示装置21bは非表示の状態に戻る)。
【0050】
本実施の形態では、情報表示制御装置10に、アプリケーション用表示装置(第1画像表示装置21a)とイベント用表示装置(第2画像表示装置21b)とが1つずつ接続される構成を示したが、それらはそれぞれ複数個であってもよい。アプリケーション用表示装置が複数個の場合、上記のステップS11,S13において、複数のアプリケーション用表示装置のそれぞれにアプリケーション画像が表示される。また、イベント用表示装置が複数個の場合、ステップS16において、複数のイベント用表示装置のそれぞれにイベント画像が表示される。
【0051】
実施の形態1に係る情報表示制御装置10によれば、通信端末30のアプリケーション画像とイベント画像とがそれぞれ異なる表示装置に表示されるので、各表示装置における画面表示はシンプルになり、アプリケーション画像とイベント画像の両方の見易さを確保できる。
【0052】
また、アプリケーションの画像とイベント画像とを、それぞれ異なる位置(向き)に表示させることもでき、利便性の向上に寄与できる。例えば、アプリケーション用表示装置(第1画像表示装置21a)を複数の者から見える位置に配置し、イベント用表示装置(第2画像表示装置21b)を通信端末30の所有者だけから見える位置に配置することで、電話の着信画面(発信者の名前や電話番号など)を他人に見られることが防止され、通信端末30の所有者のプライバシー保護を図ることができる。
【0053】
具体的には、車載の情報表示制御装置10に運転者の通信端末30をリンクさせ、通信端末30でナビゲーション用アプリケーションを実行させる場合に、アプリケーション用表示装置を車両のダッシュボード(前面パネル)に配置し、イベント用表示装置を運転席に配置することが考えられる。この場合、ダッシュボードのアプリケーション用表示装置に表示される地図は運転者と同乗者が共に見ることができ、運転席のイベント用表示装置に表示される電話の着信画面は運転者(通信端末30の所有者)だけが見ることができる。もちろん、情報表示制御装置10にリンクさせる通信端末30が、車両の助手席にいる同乗者の所有物である場合は、イベント用表示装置を助手席に配置するとよい。
【0054】
また、車載の情報表示制御装置10に運転者の通信端末30をリンクさせ、運転者が気をとられるようなアプリケーション画像(例えばテレビ放送の画面や、ゲームのプレイ画面など)をアプリケーション用表示装置に表示させる場合は、アプリケーション用表示装置を運転手から見えない位置(助手席や後部座席など)に配置し、イベント用表示装置を運転席に配置することが考えられる。それにより、運転への注意力が散漫になることを防止すると共に、運転者のプライバシーを保護することができる。
【0055】
以上の説明では、第1および第2画像表示装置21a,21bを、それぞれ個別の表示装置として説明したが、第1および第2画像表示装置21a,21bは、例えば、一つの画面用いて2つの画像をそれぞれ異なる方向(例えば運転席側と助手席側)に表示するスプリットビューモニタで実現されていてもよい。
【0056】
[第1の変形例]
通信端末30で発生するイベントの中には、ユーザへの通知が不要なものもある。例えば、アプリケーションのアップデート情報の受信など、緊急性の低いものはユーザに通知する必要性も低い。また電話着信のイベントの中にも、特定の発信者からの電話着信や、発信者番号非通知の電話着信は、ユーザが通知の拒否を希望することが考えられる。
【0057】
そこで、第1の変形例では、イベント画像を表示させるか否かを、通信端末30で発生したイベントの内容も考慮して判断する。具体的には、ユーザへの通知が不要なものとして特定のイベントを予め定めておき、その特定のイベントが発生した場合には、イベント用表示装置(第2画像表示装置21b)を非表示のままにする。つまり、ユーザへの通知が不要な特定のイベントが発生したときは、
図5のステップS14を省略する。
【0058】
例えば
図3の状態から、ユーザへの通知が不要な特定のイベント(ここでは発信者番号非通知の電話着信)が発生した場合、
図6のように、第2画像表示装置21b(第2タッチパネル装置212b)にイベント画像(着信画面の画像)を表示させることなく、第1画像表示装置21a(第1タッチパネル装置212a)にアプリケーション画像を表示させる。この場合も、通信端末30からのアプリケーション画像の送信は、電話着信により中断されるため、電話着信の直前に画像記憶部14に記憶された記憶アプリケーション画像を使用する。
【0059】
なお、どのイベントを通知するか(又は、どのイベントを通知しないか)は、ユーザが任意に設定できるようにするとよい。
【0060】
[第2の変形例]
図1では、第1および第2操作入力装置23a,23bはそれぞれ個別の装置として示したが、
図7のように、それらを単体の操作入力装置23として構成してもよい。すなわち、単体の操作入力装置23が、必要に応じて、第1操作入力装置23aとして機能する動作モード、または第2操作入力装置23bとして機能する動作モードに、切り替えられる構成としてもよい。
【0061】
この動作モードの切り替えは、ユーザの操作によって行われてもよいし、制御部11が自動的に行ってもよい。動作モードの自動的な切り替えの方法としては、例えば、通常は第1操作入力装置23aとして機能する動作モードにし、第2画像表示装置21bにイベント画像を表示させる間は第2操作入力装置23bとして機能する動作モードに切り替える方法などが考えられる。
【0062】
[第3の変形例]
図1では、情報表示制御装置10に単体の音声出力装置22が接続された構成を示したが、
図8のように、第1画像表示装置21aに対応付けされる第1音声出力装置22aと、第2画像表示装置21bに対応付けされる第2音声出力装置22bとをそれぞれ設けてもよい。
【0063】
図1の情報表示システムでは、通信端末30のアプリケーションの音声(アプリケーション音声)とイベントを通知する音声(イベント音声)との両方を音声出力装置22から出力させていたが、
図8の情報表示システムでは、アプリケーション音声を第1音声出力装置22aから出力させ、イベント音声は第2音声出力装置22bから出力させる。
【0064】
図8の情報表示システムによれば、第1画像表示装置21a、第1音声出力装置22aおよび第1操作入力装置23aの一式(セット)と、第2画像表示装置21b、第2音声出力装置22bおよび第2操作入力装置23bの一式とを、別々のユーザが使用できるため、マルチユーザ対応のシステムを構築できる。
【0065】
[第4の変形例]
情報表示制御装置10に接続された第1および第2画像表示装置21a,21bを配置する位置は任意でよいが、それらが車載装置である場合、それらの片方または両方を、スピードメータ等が配設されるインストゥルメントパネルに配置してもよい。例えば
図9は、インストゥルメントパネル50の一部に、第2画像表示装置21b(イベント用表示装置)を組み込んだ例である。
【0066】
インストゥルメントパネルに、第2画像表示装置21bと第2操作入力装置23bとからなるタッチパネル(第2タッチパネル装置212b)を組み込んでもよい。ハンドルの前に位置する一般的なインストゥルメントパネルは操作の用途には適さないため、タッチパネルを組み込む有用性は低いかもしれないが、ダッシュボードの中央部に配置されるセンターメーター型のインストゥルメントパネルは操作が容易であるため、タッチパネルを組み込むことの有用性は高いと言える。
【0067】
なお、第1〜第4の変形例は、下記の実施の形態2〜4の情報表示システムに対しても適用可能である。
【0068】
<実施の形態2>
実施の形態1では、第1画像表示装置21aがアプリケーション用表示装置であり、第2画像表示装置21bがイベント用表示装置であるという割り当ては固定であったが、実施の形態2では、その割り当てを入れ替え可能にする。
【0069】
実施の形態2に係る情報表示システムの構成は
図1と同様でよい。但し、実施の形態2の情報表示システムは、ユーザが、情報表示制御装置10に対し、第1画像表示装置21aの表示内容と第2画像表示装置21bの表示内容と入れ替えを命じる「表示入れ替え要求」を、第1操作入力装置23aまたは第2操作入力装置23bから入力可能なように構成されている。
【0070】
情報表示制御装置10は、表示入れ替え要求が入力されると、第1および第2画像表示装置21a,21bにおけるアプリケーション用表示装置とイベント用表示装置の割り当て(どれをアプリケーション用表示装置にし、どれをイベント用表示装置にするか)を入れ替える。
【0071】
図10は、通信端末30とのリンク中における、実施の形態2に係る情報表示制御装置10の画像表示動作を示すフローチャートである。
【0072】
情報表示制御装置10と通信端末30とのリンクが確立すると、情報表示制御装置10の画像処理部13は、通信端末30でイベントが発生していない間、
図3に示したように、通信端末30から受信したアプリケーション画像(受信アプリケーション画像)をアプリケーション用表示装置である第1画像表示装置21a(第1タッチパネル装置212a)に表示させる(ステップS21,S22)。このとき、イベント用表示装置である第2画像表示装置21b(第2タッチパネル装置212b)には何も表示しない。
【0073】
通信端末30でイベントが発生すると(ステップS22でYES)、画像処理部13は、画像記憶部14に記憶されたアプリケーション画像(記憶アプリケーション画像)をアプリケーション用表示装置(ここでは第1画像表示装置21a)に表示させると共に(ステップS23)、イベント画像をイベント用表示装置(ここでは第2画像表示装置21b)表示させる(ステップS24)。
【0074】
また、情報表示制御装置10は、表示入れ替え要求が入力されたかどうかを随時確認する(ステップS25)。表示入れ替え要求が入力されていなければ(ステップS25でNO)、現在のアプリケーション用表示装置およびイベント用表示装置の割り当てを維持する。表示入れ替え要求が入力されていれば(ステップS25でYES)、その割り当てを入れ替える(ステップS26)。
【0075】
上記のステップS23〜S26は、通信端末30のイベントが終了するまで繰り返し実行される(ステップS27)。
【0076】
例えば、
図4のように、第1画像表示装置21aにアプリケーション画像が表示され、第2画像表示装置21bにイベント画像が表示された状態(第1画像表示装置21aがアプリケーション用表示装置であり、第2画像表示装置21bがイベント用表示装置である状態)で、ユーザが表示入れ替え要求を入力すると、アプリケーション用表示装置とイベント用表示装置の割り当てが入れ替えられる。すなわち、第1画像表示装置21aがイベント用表示装置になり、第2画像表示装置21bがアプリケーション用表示装置になる。よって、通信端末30のイベントが終了しておらず(ステップS27でNO)、次にステップS23,S24が実行されるときは、
図11のように、第1画像表示装置21aにイベント画像が表示され、第2画像表示装置21bにアプリケーション画像が表示される。
【0077】
さらに、
図11の状態から、ユーザが表示入れ替え要求を再度入力すると、第1画像表示装置21aがアプリケーション用表示装置であり、第2画像表示装置21bがイベント用表示装置である元の状態に戻る。よって、次にステップS23,S24が実行されるときは、第1および第2画像表示装置21a,21bの表示は
図4の状態に戻る。
【0078】
その後、イベントが終了すると(ステップS27でYES)、ステップS21へ戻り、情報表示制御装置10は、次のイベントが発生するまで、第1画像表示装置21aに受信アプリケーション画像を表示させる(第2画像表示装置21bは非表示になる)。なお、イベントの終了時にアプリケーション用表示装置とイベント用表示装置の割り当てが入れ替わった状態であった場合には、元の状態(第1画像表示装置21aがアプリケーション用表示装置であり、第2画像表示装置21bがイベント用表示装置である状態)に戻される。
【0079】
このように、アプリケーション用表示装置とイベント用表示装置の割り当ての入れ替えが可能になると、ユーザはアプリケーション画像とイベント画像とを同じ画面で切り替えて確認することができるようになり、利便性が向上する。
【0080】
図10のフローでは、イベントの終了時に、アプリケーション用表示装置とイベント用表示装置の割り当てが元の状態に戻るようにしたが、イベント終了前の状態を維持するようにしてもよい。また、実施の形態2では、アプリケーション用表示装置とイベント用表示装置の入れ替えを、イベントの発生中に可能にした例を示したが、イベントが発生していないときも可能にしてよい。
【0081】
<実施の形態3>
実施の形態3では、第1および第2画像表示装置21a,21bにおけるアプリケーション用表示装置とイベント用表示装置の割り当ての設定を、ユーザが任意に行えるようにする。
【0082】
図12は、実施の形態3に係る情報表示システムの構成図である。当該システムの構成は基本的に
図1と同様であるが、記憶部18に、アプリケーション用表示装置とイベント用表示装置の割り当てを示す情報(割り当て情報)を格納する割り当て情報テーブル183が記憶されている。
【0083】
割り当て情報は、具体的には、情報表示制御装置10に接続された各画像表示装置の識別子(例えば装置名やMACアドレス(Media Access Control address)など)とそれに表示させる画像の内容(表示内容(アプリケーション画像またはイベント画像))とを関連付けた情報である。例えば、
図12のように情報表示制御装置10に2つの画像表示装置(第1および第2画像表示装置21a,21b)が接続されている場合、割り当て情報テーブル183は
図13のような構成となる。
図13に示す割り当て情報テーブル183の例では、第1画像表示装置21aの割り当て情報の「表示内容」が「アプリケーション画像」に設定され、第2画像表示装置21bの割り当て情報の「表示内容」が「イベント画像」に設定されている。
【0084】
情報表示制御装置10は、記憶部18内の割り当て情報テーブル183から、各画像表示装置の割り当て情報を読み出し、当該割り当て情報に基づいて、各画像表示装置をアプリケーション用表示装置またはイベント用表示装置に設定する。第1および第2画像表示装置21a,21bの割り当て情報が
図13のように設定されている場合、情報表示制御装置10は、第1画像表示装置21aをアプリケーション用表示装置に割り当て、第2画像表示装置21bをイベント用表示装置に割り当てる。
【0085】
割り当て情報テーブル183に格納される割り当て情報は、ユーザによって変更可能である。例えば、割り当て情報テーブル183を、
図13の内容から、
図14のように、第1画像表示装置21aの割り当て情報の「表示内容」を「イベント画像」に変更し、第2画像表示装置21bの割り当て情報の「表示内容」を「アプリケーション画像」に変更することができる。割り当て情報テーブル183が
図14のように変更されると、情報表示制御装置10は、第1画像表示装置21aをイベント用表示装置に変更し、第2画像表示装置21bをアプリケーション用表示装置に変更する。
【0086】
また、例えば情報表示制御装置10に5つの画像表示装置(第1〜第5画像表示装置)が接続されている場合には、
図15のように、5つの画像表示装置の割り当て情報を含む割り当て情報テーブル183が作成される。
図15に示すように、割り当て情報の「表示内容」は「表示なし」と設定することもできる。「表示なし」に設定された画像表示装置にはアプリケーション画像の表示にもイベント画像の表示にも使用されない。
【0087】
図16は、通信端末30とのリンク中における、実施の形態3に係る情報表示制御装置10の画像表示動作を示すフローチャートである。
【0088】
情報表示制御装置10と通信端末30とのリンクが確立すると、情報表示制御装置10の制御部11は、記憶部18内の割り当て情報テーブル183にアクセスし、情報表示制御装置10に接続されている各画像表示装置の割り当て情報を読み出す(ステップS31)。制御部11は、割り当て情報に基づいて、どの画像表示装置をアプリケーション用表示装置に割り当て、どの画像表示装置をイベント用表示装置に割り当てるかを決定し(ステップS32)、それを画像処理部13に通知する。
【0089】
通信端末30でイベントが発生していない間、画像処理部13は、通信端末30から受信したアプリケーション画像(受信アプリケーション画像)をアプリケーション用表示装置に表示させる(ステップS33)。このとき、イベント用表示装置には何も表示しない。例えば、割り当て情報テーブル183の割り当て情報が
図13のように設定されていれば、
図3のように、第1画像表示装置21a(第1タッチパネル装置212a)にアプリケーション画像が表示され、第2画像表示装置21b(第2タッチパネル装置212b)は非表示状態になる。
【0090】
制御部11は、割り当て情報テーブル183に格納されている割り当て情報がユーザによって変更されていないかを随時確認する(ステップS34)。割り当て情報に変更がなければ(ステップS34でNO)、現在のアプリケーション用表示装置およびイベント用表示装置の割り当てを維持する。変更があった場合には(ステップS34でYES)、再び割り当て情報を読み出し(ステップS31)、アプリケーション用表示装置およびイベント用表示装置を決定して(ステップS32)、それを画像処理部13に通知する。例えば、割り当て情報テーブル183の割り当て情報が
図13の内容から
図14の内容に変更された場合には、
図3とは逆に、第1画像表示装置21aは非表示状態となり、第2画像表示装置21bにアプリケーション画像が表示される。
【0091】
上記のステップS31〜34は、通信端末30でイベントが発生していない間、繰り返し実行される(ステップS35)。
【0092】
通信端末30でイベントが発生すると(ステップS35でYES)、画像処理部13は、画像記憶部14に記憶されたアプリケーション画像(記憶アプリケーション画像)をアプリケーション用表示装置に表示させると共に(ステップS36)、イベント画像をイベント用表示装置に表示させる(ステップS37)。このステップS36,S37は、通信端末30のイベントが終了するまで繰り返し実行される(ステップS38)。
【0093】
実施の形態3に係る情報表示システムによれば、ユーザが割り当て情報テーブル183の内容(割り当て情報)を変更することによって、アプリケーション用表示装置とイベント用表示装置とを自由に指定することができ、利便性が向上する。
【0094】
なお、
図16では、イベントが発生していない状態で割り当て情報の変更が行われることを前提とした例を示したが、イベント発生中にも割り当て情報を変更できるようにしてもよい。
【0095】
ところで、実施の形態3の情報表示システムにおいて、情報表示制御装置10に対する画像表示装置の接続(増設)や切り離しを、情報表示制御装置10の電源を入れたまま可能にする、いわゆるホットプラグの技術を取り入れることが考えられる。この場合、情報表示制御装置10に対する画像表示装置の接続や切り離しに合わせて、割り当て情報テーブル183の更新(割り当て情報の追加または削除)が必要となる。以下では、割り当て情報テーブル183の更新処理について説明する。
【0096】
図17は、割り当て情報テーブル183の更新処理を示すフローチャートである。
【0097】
ホットプラグ対応の情報表示制御装置10では、制御部11は、画像表示装置の接続と切り離しの有無を常時監視している(ステップS41,S42)。
【0098】
情報表示制御装置10に画像表示装置が新たに接続されると(ステップS41でYES)、制御部11は、新たに接続された画像表示装置の割り当て情報(「表示内容」の項目)を設定するように、ユーザへ要求し(ステップS43)、ユーザによる割り当て情報の設定(入力)を待つ(ステップS44)。
【0099】
ユーザは、新たに接続された画像表示装置をアプリケーション用表示装置にする場合は、その割り当て情報の「表示内容」を「アプリケーション画像」に設定し、イベント用表示装置にする場合は「イベント画像」に設定する。また、新たに接続された画像表示装置を使用しない場合には、その割り当て情報の「表示内容」を「表示なし」に設定することもできる。
【0100】
新たに接続された画像表示装置の割り当て情報が設定されると(ステップS44でYES)、それを割り当て情報テーブル183に追加して、割り当て情報テーブル183を更新する(ステップS45)。例えば、2つの画像表示装置(第1および第2画像表示装置)が接続された状態から、もう1つの画像表示装置(第3画像表示装置)が新たに接続され、その割り当て情報の「表示内容」が「イベント画像」に設定されると、
図18のように、割り当て情報テーブル183に、新たに接続された画像表示装置の割り当て情報が追加される。
【0101】
一方、情報表示制御装置10から画像表示装置が切り離されると(ステップS42でYES)、制御部11は、切り離された画像表示装置の割り当て情報を、割り当て情報テーブル183から削除して、割り当て情報テーブル183を更新する(ステップS46)。例えば、3つの画像表示装置(第1〜第3画像表示装置)が接続された状態から、1つの画像表示装置(第3画像表示装置)が切り離されると、
図19のように、割り当て情報テーブル183から、切り離された第3画像表示装置の割り当て情報が削除される。
【0102】
このように、画像表示装置の接続および切り離しに応じて、割り当て情報テーブル183を更新することにより、情報表示制御装置10をホットプラグ対応とすることができ、利便性が向上する。
【0103】
<実施の形態4>
上記の各実施の形態では、情報表示システムにイベントが発生していない間のイベント用表示装置や、割り当て情報の「表示内容」が「表示なし」に設定された画像表示装置は、使用されない期間(非表示状態となる期間)を有することになる。また、実施の形態1の第1の変形例では、イベントが発生しても、それがユーザへ通知しないイベントであれば、イベント用表示装置は非表示状態に維持される。そこで、本実施の形態では、使用されていない画像表示装置を省電力モード(例えば、パワーダウンモード、スリープモード、低輝度モードなど)に移行させ、情報表示システムの消費電力低減を図る。
【0104】
図20は、実施の形態4に係る情報表示システムの構成図である。実施の形態4の情報表示システムでは、情報表示制御装置10に接続される画像表示装置は、自己を省電力モードで動作させる省電力部を備えるものとする。
図20では、情報表示制御装置10に、省電力部211aを備える第1画像表示装置21aと、省電力部211bを備える第2画像表示装置21bとが接続された例を示している。
【0105】
例えば、第1画像表示装置21aがアプリケーション用表示装置に割り当てられ、第2画像表示装置21bがイベント用表示装置に割り当てられている場合、イベント画像の表示を行わない間は、第2画像表示装置21bが使用されないので、制御部11が省電力部211bを制御して第2画像表示装置21bを省電力モードにする。逆に、第1画像表示装置21aがイベント用表示装置に割り当てられ、第2画像表示装置21bがアプリケーション用表示装置に割り当てられている場合、イベント画像の表示を行わない間は、第1画像表示装置21aが使用されないので、制御部11が省電力部211aを制御して、第1画像表示装置21aを省電力モードにする。
【0106】
本実施の形態によれば、情報表示システムの省電力化を図ることができる。例えば、情報表示制御装置10が電動車両に搭載され、電動車両のバッテリから電源の供給を受けている場合には、電動車両の航続距離を伸ばす効果も得られる。
【0107】
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
【0108】
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。