(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プレーヤ部における前記可搬性情報記録媒体の再生時に、前記可搬性情報記録媒体に記録されているコンテンツアプリの実行に伴って発行されるインターネット接続要求に含まれるインターネット接続先情報としてのネットワークファイルエントリを抽出するアクセス解析部と、
前記アクセス解析部によって抽出された前記ネットワークファイルエントリを記憶するネットワークファイルエントリ記憶部と、
前記抽出されたネットワークファイルエントリを前記ネットワーク接続部を介して送信する他の送受信部と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
前記プレーヤ部における前記可搬性情報記録媒体の再生時に、前記可搬性情報記録媒体に記録されているコンテンツアプリの実行に伴って発行されるインターネット接続要求に含まれるインターネット接続先情報としてのネットワークファイルエントリを抽出し、前記ネットワークファイルテーブル記憶部に記憶させるアクセス解析部をさらに有し、
前記送受信部は、前記抽出されたネットワークファイルエントリを前記ネットワーク接続部を介して送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
前記情報再生装置は、移動しながら使用可能な映像再生装置であり、前記他の情報再生装置は決められた場所に設置されて使用されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報再生装置。
前記第2の中央制御部は、前記第2のプレーヤ部における前記可搬性情報記録媒体の再生時に、前記可搬性情報記録媒体に記録されているコンテンツアプリに基づくインターネット接続要求に含まれるネットワークファイルエントリが、前記ネットワークファイルテーブルに存在しないと判断した場合に、前記ネットワークファイルテーブルに存在しないと判断された前記ネットワークファイルエントリによって特定されるネットワークファイルを、インターネット上から取得し、前記第2のプレーヤ部に提供することを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載の情報再生システム。
前記アクセス解析装置が、前記アクセス解析装置に渡されたインターネット接続要求の要求元がコンテンツアプリと判別された接続要求に対してのみアクセス解析を行う工程をさらに有することを特徴とする請求項15に記載の情報再生方法。
前記アクセス解析装置が、ダウンロードされたネットワークファイルの解析の結果、前記ネットワークファイル内にネットワーク接続先情報が得られた場合に、前記ネットワーク接続先情報をもとにネットワークファイルエントリを抽出する工程をさらに有することを特徴とする請求項15に記載の情報再生方法。
前記第2のプレーヤ部における前記可搬性情報記録媒体の再生時に、前記可搬性情報記録媒体に記録されている再生対象ファイルに対応するネットワークファイルエントリが前記ネットワークファイルテーブルに存在しないと判断した場合に、前記可搬性情報記録媒体に記録されているコンテンツアプリに基づくインターネット接続要求に含まれるネットワークファイルエントリによって特定されるネットワークファイルを、インターネット上から取得し、前記第2のプレーヤ部に提供する工程を有することを特徴とする請求項14から17のいずれか1項に記載の情報再生方法。
前記第2の情報再生装置は、インターネットと通信可能であるときに、前記ネットワークファイルエントリ送信要求の送信と、前記ネットワークファイルの取得を実行することを特徴とする請求項14から18のいずれか1項に記載の情報再生方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
《1》実施の形態1.
《1−1》実施の形態1の構成
図1は、本発明の実施の形態1に係る映像再生システム(情報再生システム)の構成を概略的に示す図である。
図1に示されるように、実施の形態1に係る映像再生システム(情報再生システム)は、ネットワークとしてのインターネット700を介して互いに通信可能な家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)200と車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100とを有する。家庭用映像再生装置200は、例えば、家20の中に設置されており、移動しながら使用せず、インターネット700と有線又は無線で通信でき、可搬性情報記録媒体としての光学ディスク(例えば、BD、DVD、CD、BDMV規格に準拠したBD−ROMなど)900を再生することができる装置である。車載映像再生装置100は、例えば、自動車10内に設置されており、移動しながら使用することもあり、インターネット700と無線で通信でき、可搬性情報記録媒体としての光学ディスク(例えば、BD、DVD、CD、BDMV規格に準拠したBD−ROMなどなど)900を再生することができる装置である。なお、可搬性情報記録媒体は、情報再生装置に装着(挿入)及び脱着(引出し)可能な情報記録媒体であれば、磁気ディスク、半導体記憶装置などのような他の情報記録媒体であってもよい。また、家庭用映像再生装置200に代表される第1の情報再生装置の設置場所は、屋内に限定されない。また、車載映像再生装置100に代表される第1の情報再生装置の設置場所は、自動車に限定されず、ユーザーが持ち歩くように設計された情報再生装置、又は、他の移動体(例えば、船舶、自転車など)に設置される情報再生装置であってもよい。
【0016】
図2は、実施の形態1に係る家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)200の構成を概略的に示すブロック図である。
図2に示されるように、家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)200は、インターネット700に接続するためのネットワーク接続部(第1のネットワーク接続部)220と、光学ディスク900に記録されている再生対象ファイルである主コンテンツとインターネット700上から取得されたネットワークファイルである追加コンテンツとを再生するプレーヤ部(第1のプレーヤ部)210と、プレーヤ部210における光学ディスク900の再生時に、光学ディスク900に記録されているコンテンツアプリに基づくインターネット接続要求に含まれるインターネット接続先情報としてのネットワークファイルエントリ(NFエントリ)を抽出するアクセス解析部231と、アクセス解析部231によって抽出されたNFエントリを記憶するNFエントリ記憶部232と、ネットワーク接続部220を介して情報を送信する送信部(第1の送受信部)233と、NFエントリ送信要求を受信したときに、送受信部233に、NFエントリ記憶部232に記憶されているネットワークファイルエントリを送信させる中央制御部(第1の中央制御部)234とを有する。また、プレーヤ部210は、光学ディスクドライブ211と、ネットワークファイル(NF)取得部212と、光学ディスク900に記録されている再生対象ファイル(主コンテンツ)、及び/又は、インターネット700上から取得(ダウンロード)されたネットワークファイル(追加コンテンツ)を、別々に、及び/又は、互いに関連付けて(例えば、同時に重ねて又は同時に並べて)再生するコンテンツ再生部213と、プレーヤ部210の全体を制御する再生制御部214とを有する。なお、
図2において、符号260は、ユーザー入力が行われる入力部(例えば、リモコン又は装置本体の操作ボタン)を示し、符号270は、プレーヤ部210から出力された映像信号に基づく画像を表示するモニタを示す。なお、家庭用映像再生装置200は、映像再生装置付きのテレビ、又は、パーソナルコンピュータなどのように、モニタ270を一体的に備えてもよい。
【0017】
次に、
図2の家庭用映像再生装置200の構成要素について詳細に説明する。プレーヤ部210は、光学ディスク900の再生を行う。光学ディスク900のコンテンツアプリがネットワークファイルの取得を要求した場合には、ネットワーク接続部220にNF取得要求を送るが、このときNF取得要求をアクセス解析部231にも渡す。
【0018】
ネットワーク接続部220は、プレーヤ部210からNF取得要求を受けて、インターネット700からネットワークファイルを取得する。実施の形態1においては、ネットワーク接続部220はインターネットに有線通信によって接続されるが、無線通信を使用してもよい。
【0019】
アクセス解析部231は、プレーヤ部210がインターネット接続要求を行ったときに要求内容を解析し、この要求内容がNF取得要求である場合には、ネットワークファイル(NF)のURLを取得してNFエントリを生成し、NFエントリ記憶部232に格納する。
【0020】
NFエントリ記憶部232は、アクセス解析部231が生成したNFエントリを格納し、ネットワークファイル(NF)_URL送信部としての送受信部233から要求があれば、格納されたNFエントリを送受信部233に渡す。
【0021】
送受信部233は、NFエントリ送信要求を車載映像再生装置100から受信したならば、NFエントリ記憶部232からNFエントリを取得し、ネットワーク接続部220を通じて車載映像再生装置100に送信する。
【0022】
本願におけるNFエントリとは、1つのネットワークファイル(NF)について、当該ネットワークファイルの「ネットワークファイルURL」、「NF記憶部132上のファイルパス」、「ファイル最終更新日時」、「取得日時」、「ファイルサイズ」、「取得状況」の各項目を付与して1単位とした情報であり、また、NFテーブル134a(NFT)とは、複数のNFエントリのそれぞれにIDを付与し、一覧としてまとめた単位の情報である。
【0023】
ここで、「取得日時」とは、当該のネットワークファイルをNF記憶部132に格納した日時を格納する項目である。当該ネットワークファイルがNF記憶部132に格納されていない場合には、当該ネットワークファイルが未取得である旨を示す符号を格納する。
【0024】
また、NFエントリの「取得状況」項目は、各NFエントリに対応するネットワークファイルについて、
(1)インターネット700からNF記憶部132への格納(取得)が完了していない(
図4における「未取得」に対応)、
(2)インターネット700からNF記憶部132への格納(取得)が完了しており、かつ、取得されたネットワークファイルは、現在インターネット700に存在するファイルと同一である(
図4における「取得済」に対応)、
(3)インターネット700からNF記憶部132への格納(取得)は完了しているが、取得されたネットワークファイルが現在インターネット700上で提供されているものより古いものである(
図4における「未更新」に対応)、
の3通りの状態のいずれかであることを示す符号である。
【0025】
図3は、実施の形態1に係る車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100の構成を概略的に示すブロック図である。また、
図4は、実施の形態1に係る車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100のNFテーブル記憶部134が記憶するネットワークファイルテーブル(NFテーブル)134a及びネットワークファイルエントリ(NFエントリ)の一例を示す図である。
図3に示されるように、車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100は、可搬性情報記録媒体としての光学ディスク900に記録されている再生対象ファイルである主コンテンツとインターネット700上から取得されたネットワークファイルである追加コンテンツとを再生するプレーヤ部(第2のプレーヤ部)110と、インターネットに接続するためのネットワーク接続部(第2のネットワーク接続部)120と、第2のネットワーク接続部120を介して情報を送受信する送受信部133と、NFエントリをNFテーブル134aとして記憶するNFテーブル記憶部134と、送受信部133にNFエントリ送信要求を家庭用映像再生装置200宛てで送信させる処理と、送受信部133がNFエントリを受信したときに、受信されたNFエントリを用いてNFテーブル134aを更新させる処理を制御する中央制御部(第2の中央制御部)137と、ネットワークファイル(NF)を記憶するNF記憶部132と、NFテーブル記憶部134に記憶されているNFエントリに基づいて、インターネット700上からネットワーク接続部120を介してNFを取得し、取得されたNFをNF記憶部132に記憶させるNF事前取得部136とを有する。また、プレーヤ部110は、光学ディスクドライブ111と、ネットワークファイル(NF)取得部112と、光学ディスク900に記録されている再生対象ファイル(主コンテンツ)、及び/又は、インターネット700上から取得(ダウンロード)されたネットワークファイル(追加コンテンツ)を、別々に、及び/又は、互いに関連付けて(例えば、同時に重ねて又は並べて)再生するコンテンツ再生部113と、プレーヤ部110の全体を制御する再生制御部114とを有する。なお、
図3において、符号160は、ユーザー入力が行われる入力部を示し、符号170は、プレーヤ部110から出力された映像信号に基づく画像を表示するモニタを示す。なお、車載映像再生装置100は、映像再生装置付きのテレビ、又は、パーソナルコンピュータなどのように、モニタ170を一体的に備えてもよい。
【0026】
中央制御部137は、プレーヤ部110における光学ディスク900の再生時に、光学ディスク900に記録されている再生対象ファイルに対応するNFエントリがNFテーブル134aに存在すると判断した場合に、再生対象ファイルに対応するNFエントリによって特定されるNFをNF記憶部132から読み出し、プレーヤ部110に提供する代理応答部131を含む。また、中央制御部137は、プレーヤ部110における光学ディスク900の再生時に、光学ディスク900に記録されている再生対象ファイルに対応するNFエントリがNFテーブル134aに存在しないと判断した場合に、光学ディスク900に記録されているコンテンツアプリに基づくインターネット接続要求に含まれるNFエントリによって特定されるネットワークファイルをインターネット700上から取得し、プレーヤ部110に提供する。
【0027】
プレーヤ部110は、光学ディスク900から、光学ディスク900に記録されている情報(内容)を読み出し、光学ディスク900に記録されている再生制御指示及び入力部160で入力された再生制御指示に従って光学ディスク900の再生を行う。ここで、「再生」とは、光学ディスク900に記録されている静止画像、動画像、音声のそれぞれについて光学ディスク900から読み出しを行い、それぞれが圧縮記録されている場合に復号を行った上で、定められた順序で重畳し、モニタ170に出力する動作をいう。また、再生制御指示がJavaプログラム等で記述されており、このJavaプログラムがインターネット700からの情報取得指示を行った場合には、中央制御部137は、ネットワーク接続部120及び代理応答部131に情報取得要求を行う。
【0028】
本願では、光学ディスク900に、Javaプログラムによる再生制御が記述されている場合を説明する。Javaプログラムは、コンテンツアプリの一例である。また、コンテンツアプリの指示によってプレーヤ部110がインターネット700から取得することを要求する情報が、ネットワークファイル(NF)である。
【0029】
ネットワーク接続部120は、車載映像再生装置100の外部にあるネットワークに接続するための構成要素であり、車載映像再生装置100においては、プレーヤ部110、代理応答部131を含む中央制御部137、送受信部133、ネットワークファイル(NF)事前取得部136のそれぞれから、外部のネットワークとの情報の送受信要求に応じて情報の送受信を行い、受信した情報をそれぞれ要求元に提供する。ネットワーク接続部120は、例えば、インターネット700に直接接続可能な携帯電話端末、又は、無線LAN端末などのような、無線通信を可能とする端末である。また、外部のネットワークとは、インターネット700、又は、インターネット700と接続されているローカルエリアネットワーク(後述する
図11におけるネットワーク710など)である。
【0030】
代理応答部131は、プレーヤ部110から情報取得要求R110を受け取ったときにNFテーブル記憶部134に格納されたNFテーブル134a及びネットワークファイル(NF)記憶部132を参照し、プレーヤ部110から受け取った情報取得要求R110に合致するネットワークファイルがNF記憶部132に存在する場合には、NF記憶部132から情報取得要求R110に合致したネットワークファイルをプレーヤ部110に送信する。情報取得要求に合致するネットワークファイルがNF記憶部132に存在しない場合には、ネットワーク接続部120にNF取得要求を行う。
【0031】
NF記憶部132は、NF事前取得部136によって取得されたネットワークファイルを格納し、代理応答部131からネットワークファイルの取得要求があったときにネットワークファイルを、代理応答部131を通じてプレーヤ部110に送信する。
【0032】
送受信部133は、NFエントリ取得要求R133を家庭用映像再生装置200に送信するとともに、家庭用映像再生装置200からNFエントリE200を受信し、NFテーブル記憶部134に格納されたNFテーブル134aに受信したNFエントリE200を追記格納する。
【0033】
NFテーブル記憶部134は、送受信部133によってNFエントリE200が追記格納されたNFテーブル134aを格納する。NFテーブル134aは、代理応答部131、送受信部133、NF事前取得部136からの要求に応じて参照される。
【0034】
ネットワーク接続状態判定部135は、ネットワーク接続部120が現在インターネット700に接続されているか否かを示すネットワーク接続状態判定情報をネットワーク接続部120から取得し、このネットワーク接続状態判定情報を、要求に応じて、代理応答部131、送受信部133、NF事前取得部136に提供する。
【0035】
NF事前取得部136は、NFテーブル記憶部134のNFテーブル134aを参照し、未取得のネットワークファイルがあればネットワーク接続部120を通じてインターネット700から取得を行い、NF記憶部132に格納する。
【0036】
図4は、実施の形態1に係る車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100が扱うネットワークファイルテーブル(NFテーブル)及びネットワークファイルエントリ(NFエントリ)の一例を示す図である。
図4に示す表は、上記を説明したNFテーブル134aの一例である。表全体がNFテーブル134aに相当し、表の各行がNFエントリに相当する。
図4にしめされるように、NFテーブル134aは、1つのネットワークファイル(NF)について、当該ネットワークファイルの「ネットワークファイルURL」、「NF記憶部132上のファイルパス」、「元ファイル最終更新日時」、「取得日時」、「ファイルサイズ」、「取得状況」の項目を含む情報を1単位とした場合に、NFテーブル134aは、複数のNFエントリのそれぞれにIDを付与し、一覧としてまとめた単位の情報である。
【0037】
《1−2》実施の形態1の動作
図5は、実施の形態1に係る映像再生システム(情報再生システム)の動作及び情報再生方法を概略的に示すシーケンス図である。
図5に示されるように、実施の形態1に係る映像再生システムは、互いに通信可能な第1の情報再生装置としての家庭用映像再生装置200及び第2の情報再生装置としての車載映像再生装置100を有するシステムである。家庭用映像再生装置200と車載映像再生装置100との間の通信方式は、限定されないが、家庭用映像再生装置200と車載映像再生装置100の各々は、通信相手となる装置を特定するための情報を予め保持している。また、映像再生システムを構成する映像再生装置の台数は2台に限定されず、3台以上であってもよい。
図5において、P11は、家庭用映像再生装置200による可搬性情報記録媒体としてのBD(光学ディスクの一例)の再生処理を示し、P12は、車載映像再生装置100による再生開始前の準備処理を示し、P13は、車載用映像再生装置100によるBDの再生処理を示す。
【0038】
図5の処理P11に示されるように、家庭用映像再生装置200が光学ディスク900としてのBDを再生するときには、家庭用映像再生装置200は、BDが挿入された後、NFエントリをNFエントリ記憶部232(
図2)に格納し、BDに記録されているコンテンツアプリ(例えば、Java(登録商標)プログラム)によるダウンロード要求にしたがって、インターネット700にネットワークファイル(NF)のダウンロード要求を送信し、インターネット700上のコンテンツ提供者のサーバーからネットワークファイルをダウンロードする。家庭用映像再生装置200は、ネットワークファイルのダウンロード完了後、BDに記録されている再生対象データである主コンテンツとダウンロードされたネットワークファイルに含まれる追加コンテンツとを、互いに関連付けながら(例えば、同期させて)再生して、モニタに再生信号を出力する。
【0039】
図5の処理P12に示されるように、車載映像再生装置100による再生開始前の準備処理では、車載映像再生装置100は、家庭用映像再生装置200にNFエントリ送信要求を送信し、NFエントリ送信要求を受信した家庭用映像再生装置200は、NFエントリを車載映像再生装置100に送信する。NFエントリを受信した車載映像再生装置100は、受信したNFエントリを用いてNFテーブルを更新する(例えば、NFエントリを追加する)。その後、車載映像再生装置100は、インターネット700にネットワークファイル(NF)のダウンロード要求を送信し、インターネット700上からネットワークファイルをダウンロードし、NF記憶部に記憶する。
【0040】
図5の処理P13に示されるように、車載映像再生装置100が光学ディスク900としてのBDを再生するときには、車載映像再生装置100は、BDが挿入された後、BDに記録されているコンテンツアプリによるダウンロード要求にしたがって、ネットワークファイル(NF)のダウンロード要求をするが、NF記憶部132に要求対象のネットワークファイルが存在する場合には、NF記憶部132に記憶されているネットワークファイルを再生のために使用する(代理応答部131による代理応答)。NF記憶部132に要求対象のネットワークファイルが存在しない場合には、代理応答できないので、インターネット700上からネットワークファイルをダウンロードする。車載映像再生装置100は、代理応答後、又は、ネットワークファイルのダウンロード完了後、BDに記録されている再生対象データである主コンテンツとダウンロードされたネットワークファイルに含まれる追加コンテンツとを、互いに関連付けながら(例えば、同期させて)再生して、モニタに再生信号を出力する。代理応答の場合には、BD挿入からBD再生の開始までに要する時間を短縮できる。
【0041】
実施の形態1では、家庭用映像再生装置200と車載映像再生装置100がそれぞれインターネット700に直接接続されており、インターネット700を介して互いに通信可能である場合(
図1の場合)、又は、家庭用映像再生装置200と車載映像再生装置100が同一のローカルネットワーク(例えば、LAN)に接続されていて互いに通信可能であり、かつ、ローカルネットワークを通じてインターネット700との通信が可能である場合(後述する
図11の場合)を説明する。
【0042】
図6は、実施の形態1に係る家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)200における、NFエントリを取得する処理を示すフローチャートである。
図6において、光学ディスク900に含まれるコンテンツアプリの実行中にコンテンツアプリがインターネット700との通信要求を起こしたとき(ステップS101)に、通信要求は、プレーヤ部210からネットワーク接続部220に渡され、コンテンツアプリの要求に従った通信が行われるが、同時に、通信要求は、プレーヤ部210からアクセス解析部231にも渡され、アクセス解析部231によって通信要求の内容が解析される(ステップS102)。
【0043】
アクセス解析部231の解析の結果、通信要求の内容がネットワークファイルのダウンロード要求であった場合には(ステップS103)、通信要求の内容からネットワークファイルのURLを抽出し、NFエントリ記憶部232に渡す(ステップS105)。NFエントリ記憶部232では、渡されたネットワークファイルのURLに仮のエントリIDのみを付加してNFエントリを生成し、NFエントリ記憶部232に格納する。これを光学ディスク900の再生が終了するまで繰り返す(ステップS106)。なお、仮のエントリIDは、NFエントリ記憶部232上で各エントリを区別するために付加するIDであり、車載映像再生装置100では使用されない。
【0044】
図7は、実施の形態1に係る家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)200における、NFエントリを車載映像再生装置(第2の情報再生装置100)に送信する処理を示すフローチャートである。
図7において、家庭用映像再生装置200の送受信部233が車載映像再生装置100からネットワークファイルURL送信要求(NFエントリ送信要求)を受信したとき(ステップS111)、送受信部233は、NFエントリ記憶部232に格納されているNFエントリに含まれるURLの全てを、ネットワーク接続部220を通じて車載映像再生装置100に送信する。送信が終了したNFエントリは、NFエントリ記憶部202から消去する(ステップS112)。家庭用映像再生装置200が稼働中であれば(ステップS113)、送受信部233が新たなネットワークファイルURL送信要求(NFエントリ送信要求)を受信するまで待機し(ステップS114)、家庭用映像再生装置200が稼動している限り、ステップS111からステップS114までの処理を繰り返す。
【0045】
図8は、実施の形態1に係る車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100における、NFエントリを受信し、NFテーブル134aに格納する処理を示すフローチャートである。車載映像再生装置100が稼働中に、インターネット700に接続可能であれば(ステップS201)、送受信部133は、家庭用映像再生装置200に対してNFエントリ送信要求を送信し(ステップS203)、家庭用映像再生装置200からNFエントリを受信する(ステップS204)まで待機する。ステップS201において、インターネット700への接続が不可能な状態であれば、車載映像再生装置100は、インターネット700に接続可能になるまで待機し、インターネット700に接続可能になったとき、処理をステップS203に進める。
【0046】
中央制御部137は、ステップS204で送受信部133がNFエントリを受信したら、NFテーブル記憶部134から受信したNFエントリと同一のURLを持つNFエントリを検索し、同一のNFエントリがなければ受信したNFエントリに新規のエントリIDを付与し、「NF記憶部132上のファイルパス」、「元ファイル最終更新日時」、「取得日時」、「ファイルサイズ」の項目を空白として新規のNFエントリを生成、NFテーブル134aに追記した上でNF記憶部132に格納する(ステップS205)。
【0047】
NFテーブル記憶部134に同一のURLを持つNFエントリがあった場合、NFエントリの追記を行わず、処理を終了する。なお、
図8で示される処理は、車載映像再生装置100が稼動中は、例えば、定期的に繰り返される。
【0048】
図9は、実施の形態1に係る車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100における、NFテーブルに基づきネットワークファイル(NF)をダウンロードする処理を示すフローチャートである。以下の説明では、繰り返し処理の説明のために、変数として自然数の変数iと変数nを使用する。変数iは、繰り返し処理のカウンタであり、0以上、n以下の値をとり得る。変数nは、変数iのカウントの最大値であり、NFテーブル134aに格納されているNFエントリの総数を格納する。
【0049】
車載映像再生装置100が稼動中に、
図8に示されるNFテーブル134aへの追記格納が行われたことを契機に(ステップS211)、NF事前取得部136は、NFテーブル記憶部134からNFテーブル134aを読み出す(ステップS212)。次に、変数Nは、読み出されたNFテーブル134aに格納されているNFエントリの総数を格納し、変数iは、0で初期化される(ステップS213)。
【0050】
ステップS214では、変数iの値と変数Nの値を比較し、変数iの値が変数Nの値より少であれば、処理をステップS215に進める。
【0051】
ステップS214では、NFテーブル134a上のi番目のNFエントリについて、「取得状況」項目が未取得であれば、ステップS216でインターネット700に接続可能か否かを確認し、インターネット700に接続可能であればNF事前取得部136は、ステップS217で「ネットワークファイルURL」に記述されているURLから、ネットワークファイルのダウンロードを行って、NF記憶部132に格納する。ネットワークファイルのダウンロードが完了すれば、ステップS218でi番目のNFエントリについて「取得状況」項目を「取得済」に変更し、「NF記憶部132上のファイルパス」項目にNF記憶部132上でのダウンロードされたネットワークファイルの位置を、「元ファイル最終更新日時」項目には、ダウンロードされたネットワークファイルに記された最終更新日時を、「取得日時」項目には、ダウンロード完了時点での時刻を、「ファイルサイズ」項目には、ダウンロードされたネットワークファイルのファイルサイズをそれぞれ記入する。
【0052】
最後に、変数iをインクリメントしてステップS214の判定に戻り、全てのNFエントリについてステップS215からステップS218までの処理を繰り返す。全てのNFエントリについて処理が行われた場合、変数iの値が変数Nの値と等しくなるためステップS214の判定が否(NO)となって処理が終了する。
【0053】
ステップS216でインターネット700が接続不可能と判断された場合には、それまでに更新されたNFエントリについては、NFテーブル134aを更新して、以降のファイルのダウンロードを行わずに処理を終了する。
【0054】
以上の処理により、車載映像再生装置100では、プレーヤ部110がコンテンツアプリによってネットワークファイルの取得を要求したときに、NF記憶部132から以下の手順でネットワークファイルを提供することが可能となる。
【0055】
図10は、実施の形態1に係る車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100における、コンテンツアプリがネットワークファイルを取得する処理を示すフローチャートである。
図10のステップS221において、コンテンツアプリの再生制御によりプレーヤ部110がネットワーク接続要求を行ったときに、ネットワーク接続要求は、代理応答部131に送られて、分析される(ステップS222)。その結果、ネットワーク接続要求がNF取得要求であれば(ステップS223)、代理応答部131は、NFテーブル記憶部134からNFテーブル134aを取得し、ステップS224でNF取得要求によって要求されたURLと合致するネットワークファイルURLを持つNFエントリがNFテーブル134a上に存在するか否か検索を行う。
【0056】
NFテーブル134a上にNF取得要求で要求されたURLと合致するNFエントリが存在する場合には(ステップS224)、代理応答部131は、さらにNFエントリについて「取得状況」項目の内容を確認し(ステップS225)、取得済であれば(ステップS226においてYES)、NFエントリの「NF記憶部132上のファイルパス」を確認し、NF記憶部132から該当するネットワークファイルを読み出し、プレーヤ部110に提供し(ステップS226)、処理をステップS229に進める。
【0057】
ステップS224においてNFテーブル134a上にNF取得要求で要求されたURLと合致するNFエントリが存在しない場合、インターネット700への接続が可能であれば(ステップS227)、プレーヤ部110は、ネットワーク接続部120を通じてインターネット700からNF取得を行い(ステップS228)、処理をステップS229に進める。ステップS227でインターネット700接続が不可能と判断されたらば、NF取得を行わずに、処理をステップS229に進める。
【0058】
ステップS229では、コンテンツアプリが実行中であるかを確認し、コンテンツアプリが実行中であれば、処理をステップS221に戻し、次のネットワーク接続要求まで待機する。コンテンツアプリが実行中でなければ、処理を終了する。
【0059】
以上で述べた処理では、NF事前取得部136が動作するタイミングが車載映像再生装置100に光学ディスク900を挿入したタイミングと無関係である。すなわち、光学ディスク900を車載映像再生装置100に挿入するよりも前に光学ディスク900のコンテンツアプリが要求するネットワークファイルを車載映像再生装置100が取得することが可能になるため、光学ディスク900のコンテンツアプリが要求するネットワークファイルを取得して、プレーヤ部110における再生を開始するまでに要する時間を短縮することができる。また、インターネット700に接続可能なタイミングで事前にネットワークファイルを取得しているため、光学ディスク900が車載映像再生装置100に挿入されたときにインターネット700接続が不可能な場合であっても、必要とするネットワークファイルが取得済である場合には、プレーヤ部110における再生を開始するまでに要する時間を短縮することができる。
【0060】
なお、車載映像再生装置100では、「インターネット700に接続可能か」を判定するために、ネットワーク接続状態判定部135を使用している。
【0061】
また、ネットワークファイルの最終更新日時を考慮して、以下のような処理を行うようにしてもよい。まず、家庭用映像再生装置200側では、
図6のステップS105において、ネットワークファイルのURLをNFエントリ記憶部232に格納するとき、ネットワークファイルが持つタイムスタンプを付加して、送受信部133は、ネットワークファイルURLを車載映像再生装置100に送信する。
次に、車載映像再生装置100側では、送受信部133がネットワークファイルURLをNFエントリとしてNFテーブル記憶部134に追記格納するとき、ネットワークファイルURLが同一のNFエントリに対してタイムスタンプを「ネットワークファイル最終更新日時」項目に上書きする。同時に、「取得日時」項目と上書きされた「ネットワークファイル最終更新日時」を比較し、「取得日時」項目の方が古ければ「取得状況」項目を未更新とする。NF事前取得部136がNFテーブル134aの「取得状況」項目を確認する際に、「取得状況」項目が未更新であれば、NF記憶部132に既に当該ファイルを取得済みであっても、これを破棄して当該ファイルをインターネット700から再度取得する。
【0062】
《1−3》実施の形態1の効果
以上に説明したように、実施の形態1に係る映像再生システム、映像再生方法、及び映像再生装置100によれば、光学ディスク900に記録されているコンテンツアプリの要求に応じてインターネット上から取得されるべき追加コンテンツを事前に取得してNF記憶部132に格納しているので、光学ディスク900の再生時に、この光学ディスク900に記録されている再生対象ファイルとコンテンツアプリの要求に応じて取得されたネットワークファイルとを互いに関連付けながら(例えば、同期させながら)再生することができる。また、実施の形態1に係る映像再生システム、映像再生方法、及び映像再生装置100によれば、光学ディスク900を映像再生装置100に挿入してから再生が開始されるまでの時間を短縮することができる。
【0063】
《1−4》実施の形態1の変形例
上記説明では、家庭用映像再生装置200がネットワークファイルのタイムスタンプを取得する例を説明したが、車載映像再生装置100のNF事前取得部136がネットワークファイルURL毎にネットワークファイルの提供元に問い合わせを行って、NF記憶部132に記憶されるネットワークファイルのタイムスタンプを取得してもよい。
【0064】
また、
図9に関する上記説明では、NF事前取得部136がNFテーブル134aを参照してネットワークファイルを取得する際に、NFエントリをNFテーブル134aの登録順に取得する処理を記述したが、NFエントリの取得の順番は、他の順番であってもよい。例えば、NF事前取得部136は、NFテーブル134aの生成時又は更新時に、NFエントリの各々に優先順位情報を付加し、付加された優先順位情報に従う順番でネットワークファイルを取得するように構成してもよい。
また、例えば、NFテーブル134aのNFエントリの「ファイルサイズ」の項目に着目し、ファイルサイズが小さいほど、NFエントリに対応するネットワークファイルをダウンロードする順番が早くなるように、NFエントリの各々に優先順位情報を付加し、付加された優先順位情報に従う順番でネットワークファイルを取得するように構成してもよい。このような方法を採用することで、インターネット700が接続可能な状態において、短時間で多くのネットワークファイルを取得することができる。
【0065】
図11は、実施の形態1の変形例に係る映像再生システム(情報再生システム)の構成を概略的に示す図である。
図11において、
図1に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には同じ符号を付す。
図11に示される映像再生システム(情報再生システム)は、家庭用映像再生装置200及び車載映像再生装置100がネットワーク710(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)など)によって互いに通信可能であり、家庭用映像再生装置200及び車載映像再生装置100がネットワーク710を通してインターネット700に接続されている点が、
図1に示される実施の形態1に係る映像再生システム(情報再生システム)と相違する。他の点は、
図1に示される映像再生システム(情報再生システム)と同じである。
【0066】
《2》実施の形態2.
《2−1》実施の形態2の構成
図12は、本発明の実施の形態2に係る映像再生システムの構成を概略的に示す図である。
図12において、
図1(実施の形態1)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。
図12に示されるように、実施の形態2に係る映像再生システムは、第1及び第2の車載映像再生装置400,300の各々が、実施の形態1における家庭用映像再生装置200と車載映像再生装置100の両方の構成を兼ね備えている点が、実施の形態1に係る映像再生システムと相違する。
【0067】
図12に示されるように、実施の形態2に係る映像再生システム(情報再生システム)は、ネットワークとしてのインターネット700を介して互いに通信可能な第1の車載映像再生装置(第1の情報再生装置)400と第2の車載映像再生装置(第2の情報再生装置)300とを有する。第1の車載用映像再生装置400は、例えば、自動車40内に設置されており、自動車40を移動しながら使用可能であり、インターネット700と無線通信でき、可搬性情報記録媒体としての光学ディスク(例えば、BD、DVD、CDなど)900を再生することができる装置である。第2の車載映像再生装置300は、第1の車載用映像再生装置400と同様の構成を有し、例えば、自動車30内に設置されており、自動車30を移動させながら使用することが可能であり、インターネット700と無線通信でき、可搬性情報記録媒体としての光学ディスク(例えば、BD、DVD、CDなど)900を再生することができる装置である。なお、第1及び第2の車載映像再生装置400,300に代表される第1及び第2の情報再生装置は、車載の装置に限定されず、ユーザーが持ち歩くように設計された情報再生装置、又は、他の移動体(例えば、船舶、自転車、列車など)に設置される情報再生装置であってもよい。
【0068】
図13は、実施の形態2に係る第1及び第2の車載映像再生装置(第1及び第2の情報再生装置)400,300の構成を概略的に示すブロック図である。
図13において、
図3(実施の形態1)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。実施の形態2に係る第1及び第2の車載映像再生装置400,300は、互いに同じ構成を持つ。
図13に示されるように、実施の形態2に係る第1及び第2の車載映像再生装置400,300は、アクセス解析部231、NFエントリ記憶部232、及びNF_URLを送信する送受信部233を有する点において、
図3(実施の形態1)に示される車載映像再生装置100と相違する。アクセス解析部231、NFエントリ記憶部232、及び送受信部233の機能は、実施の形態1において、
図2を用いて説明済みである。
【0069】
《2−2》実施の形態2の動作
図14は、実施の形態2に係る映像再生システム(情報再生システム)の動作及び情報再生方法を概略的に示すシーケンス図である。
図14に示されるように、実施の形態2に係る映像再生システム(情報再生システム)は、互いに通信可能な第1の情報再生装置としての第1の車載映像再生装置400及び第2の情報再生装置としての第2の車載映像再生装置300を有するシステムである。
図14において、P21は、第1の車載映像再生装置400によるBD(光学ディスクの一例)の再生処理を示し、P22は、第2の車載映像再生装置300による再生開始前の準備処理を示し、P23は、第2の車載映像再生装置300によるBD(光学ディスクの一例)の再生処理を示す。
【0070】
図14の処理P21に示されるように、第1の車載映像再生装置400が光学ディスク900としてのBDを再生するときには、第1の車載映像再生装置400は、BDが挿入された後、NFエントリをNFエントリ記憶部232(
図13)に格納し、BDに記録されているコンテンツアプリによるダウンロード要求にしたがって、インターネット700にネットワークファイル(NF)のダウンロード要求を送信し、インターネット700上からネットワークファイルをダウンロードする。第1の車載映像再生装置400は、ネットワークファイルのダウンロード完了後、BDに記録されている再生対象データである主コンテンツとダウンロードされたネットワークファイルに含まれる追加コンテンツとを、互いに関連付けながら(例えば、同期させて)再生して、モニタに再生信号を出力する。
【0071】
図14の処理P22に示されるように、第2の車載映像再生装置300による再生開始前の準備処理では、第
2の車載映像再生装置
300は、第
1の車載映像再生装置
400にNFエントリ送信要求を送信し、NFエントリ送信要求を受信した第1の車載映像再生装置400は、NFエントリを第2の車載映像再生装置300に送信する。NFエントリを受信した第2の車載映像再生装置300は、受信したNFエントリを用いてNFテーブルを更新する(例えば、NFエントリを追加する)。その後、第2の車載映像再生装置300は、インターネット700にネットワークファイル(NF)のダウンロード要求を送信し、インターネット700上からネットワークファイルをダウンロードし、ネットワークファイル132aをNF記憶部132に記憶させる。
【0072】
図14の処理P23に示されるように、第2の車載映像再生装置300が光学ディスク900としてのBDを再生するときには、第2の車載映像再生装置300は、BDが挿入された後、BDに記録されているコンテンツアプリによるダウンロード要求にしたがって、ネットワークファイル(NF)のダウンロード要求をするが、NF記憶部132に要求対象のネットワークファイルが存在する場合には、NF記憶部132に記憶されているネットワークファイルを再生のために使用する(代理応答部131による代理応答)。NF記憶部132に要求対象のネットワークファイルが存在しない場合には、代理応答できないので、インターネット700上からネットワークファイルをダウンロードする。第2の車載映像再生装置300は、代理応答後、又は、ネットワークファイルのダウンロード完了後、BDに記録されている再生対象データである主コンテンツとダウンロードされたネットワークファイルに含まれる追加コンテンツとを、互いに関連付けながら(例えば、同期させて)再生して、モニタに再生信号を出力する。代理応答の場合には、BD挿入からBD再生の開始までに要する時間を短縮できる。
【0073】
なお、実施の形態2では、第1の車載映像再生装置400と第2の車載映像再生装置300がそれぞれインターネット700に直接接続されており、インターネット700を介して互いに通信可能である場合(
図12の場合)、又は、第1の車載映像再生装置400と第2の車載映像再生装置300が同一のローカルネットワークに接続されていて互いに通信可能であり、かつ、ローカルネットワークを通じてインターネット700との通信が可能である場合を説明する。
【0074】
実施の形態2におけるNFテーブル134a、NFエントリの処理については、
図6〜
図9に示されるプロセスと同様のプロセスによって実行される。
図6〜
図9における「家庭用映像再生装置」を「第1の車載映像再生装置400」とし、
図6〜
図9における「車載映像再生装置」を「第2の車載映像再生装置300」と読み替えることで、略同一となる。ただし、ネットワークファイルURLを第2の車載映像再生装置300に送信する際に、ネットワーク接続状態判定部135によってネットワーク接続状態を確認する必要がある点が、実施の形態1の場合と異なる。
【0075】
図15は、実施の形態2に係る第1の車載映像再生装置(第1の情報再生装置)400における、NFエントリを取得する処理を示すフローチャートである。
図15に示されるように、実施の形態2におけるNFエントリを取得する処理は、ステップS111の前にステップS201及びS202が存在する点、ステップS113とステップS114との間にステップS203が存在する点において、
図7(実施の形態1)の場合と相違する。
【0076】
第1の車載映像再生装置400は、ネットワーク接続状態判定部135によってインターネット700への接続可能状態と判定されたら(ステップS201)、送受信部233は、第2の車載映像再生装置300からのNFエントリ送信要求の受信を待つ。インターネット700への接続が可能な状態でなければ、インターネット700が接続可能になるまで待機し(ステップS202)、処理をステップS111に進める。
【0077】
第2の車載映像再生装置300からネットワーク送信要求を受信したならば(ステップS111)、送受信部233は、NFエントリ記憶部232に記憶されているNFエントリを取得し、このNFエントリをネットワーク接続部120を通じて第2の車載映像再生装置300に送信した後、送信済みのNFエントリをNFエントリ記憶部232から消去する(ステップS112)。
【0078】
ステップS112の後に、第1の車載映像再生装置400が稼働中であれば(ステップS113)、再度インターネット700に接続が可能か否かを確認し(ステップS203)、インターネット700に接続可能なら、送受信部233は、再度、第2の車載映像再生装置300からのNFエントリ送信要求を待機する(ステップS114)。インターネット700への接続が不可能ならば、処理はステップS202に進み、再びインターネット700接続が可能になるまで待機する。ステップS113で第1の車載映像再生装置400が稼動していなければ処理を終了する。
【0079】
《2−3》実施の形態2の効果
以上に説明したように、実施の形態2に係る映像再生システム、映像再生方法、及び映像再生装置400,300によれば、光学ディスク900に記録されているコンテンツアプリの要求に応じてインターネット上から取得されるべき追加コンテンツを事前に取得してNF記憶部132に格納しているので、光学ディスク900の再生時に、この光学ディスク900に記録されている再生対象ファイルとコンテンツアプリの要求に応じて取得されたネットワークファイルとを互いに関連付けながら(例えば、同期させながら)再生することができる。また、実施の形態2に係る映像再生システム、映像再生方法、及び映像再生装置400,300によれば、光学ディスク900を映像再生装置に挿入してから再生が開始されるまでの時間を短縮することができる。
【0080】
《2−4》実施の形態2の変形例
実施の形態2の変形例として、実施の形態1と同様に、NF事前取得部136がネットワークファイルの最終更新日時を考慮して、取得済みのネットワークファイルについても更新があるものは、再度取得するようにしてもよい。この処理により、NF記憶部132に格納されたネットワークファイルとインターネット700上のネットワークファイルを同期させることができる。
【0081】
また、実施の形態2の変形例として、実施の形態1と同様に、NF事前取得部136がネットワークファイルのファイルサイズを考慮して、ファイルサイズが小さいものを優先的に取得するようにしてもよい。この処理により、インターネット700に接続可能な短時間により多くのネットワークファイルを取得できる。
【0082】
《3》実施の形態3.
《3−1》実施の形態3の構成
図16は、本発明の実施の形態3に係る映像再生システム(情報再生システム)の構成を概略的に示す図である。
図16において、
図1(実施の形態1)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。
図16に示されるように、実施の形態3に係る映像再生システムは、第1及び第2の車載映像再生装置(第1及び第2の情報再生装置)600,500の構成を簡素化した点において、実施の形態2に係る映像再生システムと相違する。
【0083】
図16に示されるように、実施の形態3に係る映像再生システム(情報再生システム)は、ネットワークを介して、又は、インターネット700を介して、互いに通信可能な第1の車載映像再生装置(第1の情報再生装置)600と第2の車載映像再生装置(第2の情報再生装置)500とを有する。第1の車載用映像再生装置600は、例えば、自動車60内に設置されており、自動車60の移動中でも使用でき、インターネット700と無線通信でき、可搬性情報記録媒体としての光学ディスク(例えば、BD、DVD、CDなど)900を再生することができる装置である。第2の車載映像再生装置500は、例えば、自動車50内に設置されており、自動車50の移動中でも使用でき、インターネット700と無線で通信でき、可搬性情報記録媒体としての光学ディスク(例えば、BD、DVD、CDなど)900を再生することができる装置である。なお、第1及び第2の車載映像再生装置600,500に代表される第1及び第2の情報再生装置の設置場所は、自動車内に限定されず、ユーザーが持ち歩くように設計された情報再生装置、又は、他の移動体(例えば、船舶、自転車、列車など)に設置される情報再生装置であってもよい。
【0084】
実施の形態2に係る映像再生装置400,300は、NFエントリ記憶部とNFテーブル記憶部の両方を有しているが、これらの記憶内容に重複があるため、記憶部の記憶領域が無駄に使われている。実施の形態3では、NFテーブル記憶部134をNFエントリ記憶部(例えば、
図13における232)としても使用可能な構成としている。
【0085】
図17は、実施の形態3に係る第1及び第2の車載映像再生装置(第1及び第2の情報再生装置)600,500の構成を概略的に示すブロック図である。
図17において、
図13(実施の形態2)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。
図17に示される第1及び第2の車載映像再生装置600,500は、NFエントリ記憶部(例えば、
図13における232)が備えられていない点が、実施の形態2に係る車載映像再生装置400,300と相違する。また、アクセス解析部431は、取得したNFエントリに含まれるネットワークファイルURLを渡す宛先が、NFテーブル記憶部134である。また、NFエントリの送信は、送受信部433から行われる。
【0086】
《3−2》実施の形態3の動作
図18は、実施の形態3に係る映像再生システム(情報再生システム)の動作及び情報再生方法を概略的に示すシーケンス図である。
図17に示されるように、実施の形態3に係る映像再生システム(情報再生システム)は、互いに通信可能な第1の情報再生装置としての第1の車載映像再生装置600及び第2の情報再生装置としての第2の車載映像再生装置500を有するシステムである。
図18において、P31は、第1の車載映像再生装置600によるBD(光学ディスクの一例)の再生処理を示し、P32は、第2の車載映像再生装置500による再生開始前の準備処理を示し、P33は、第2の車載用映像再生装置500によるBD(光学ディスクの一例)の再生処理を示す。
【0087】
図18の処理P31に示されるように、第1の車載映像再生装置600が光学ディスク900としてのBDを再生するときには、第1の車載映像再生装置600は、BDが挿入された後、NFエントリをNFテーブル記憶部134(
図13)に格納し、BDに記録されているコンテンツアプリによるダウンロード要求にしたがって、インターネット700にネットワークファイル(NF)のダウンロード要求を送信し、インターネット700上からネットワークファイルをダウンロードする。第1の車載映像再生装置600は、ネットワークファイルのダウンロード完了後、BDに記録されている再生対象データである主コンテンツとダウンロードされたネットワークファイルに含まれる追加コンテンツとを、互いに関連付けながら(例えば、同期させて)再生して、モニタに再生信号を出力する。
【0088】
図18の処理P32に示されるように、第2の車載映像再生装置500による再生開始前の準備処理では、第
2の車載映像再生装置
500は、第
1の車載映像再生装置
600にNFエントリ送信要求を送信し、NFエントリ送信要求を受信した第1の車載映像再生装置600は、NFエントリを第2の車載映像再生装置500に送信する。NFエントリを受信した第2の車載映像再生装置500は、受信したNFエントリを用いてNFテーブルを更新する(例えば、NFエントリを追加する、又は、NFエントリを最新のものに置き換える)。その後、第2の車載映像再生装置500は、ネットワークファイルのダウンロード要求を発生させ、インターネット700にネットワークファイル(NF)のダウンロード要求を送信し、インターネット700上からネットワークファイルをダウンロードし、NF記憶部132に記憶させることによって、NF事前取得を実行する。
【0089】
図18の処理P33に示されるように、第2の車載映像再生装置500が光学ディスク900としてのBDを再生するときには、第2の車載映像再生装置500は、BDが挿入された後、BDに記録されているコンテンツアプリによるダウンロード要求にしたがって、ネットワークファイル(NF)のダウンロード要求をするが、NF記憶部132に要求対象のネットワークファイルが存在する場合には、NF記憶部132に記憶されているネットワークファイルを再生のために使用する(代理応答部131による代理応答)。NF記憶部132に要求対象のネットワークファイルが存在しない場合には、代理応答できないので、インターネット700上からネットワークファイルをダウンロードする。第2の車載映像再生装置500は、代理応答後、又は、ネットワークファイルのダウンロード完了後、BDに記録されている再生対象データである主コンテンツとダウンロードされたネットワークファイルに含まれる追加コンテンツとを、互いに関連付けながら(例えば、同期させて)再生して、モニタに再生信号を出力する。代理応答の場合には、BD挿入からBD再生の開始までに要する時間を短縮できる。
【0090】
なお、実施の形態3では、第1の車載映像再生装置600と第2の車載映像再生装置500がそれぞれインターネット700に直接接続されており、インターネット700を介して互いに通信可能である場合(
図16の場合)、又は、第1の車載映像再生装置600と第2の車載映像再生装置500が家庭用映像再生装置200と車載映像再生装置100が同一のローカルネットワークに接続されていて互いに通信可能であり、かつ、ローカルネットワークを通じてインターネット700との通信が可能である場合を説明する。
【0091】
図19は、実施の形態3に係る第1の車載映像再生装置(第1の情報再生装置)600における、NFエントリを取得する処理を示すフローチャートである。また、
図20は、実施の形態3に係る第1の車載映像再生装置(第1の情報再生装置)における、NFエントリを送信する処理を示すフローチャートである。第1の車載映像再生装置600で実行される処理(
図19、
図20)は、
図6、
図7で説明されているものと類似処理であるため、同一処理については、
図6、
図7と同一の符号を付加した。
【0092】
まず、NFエントリの生成について
図19を用いて説明する。
図19のステップS101、S102、S103では、それぞれ
図6における同一符号のステップと同一の処理を行う。ステップS301において、アクセス解析部431は、まずプレーヤ部110のネットワーク接続要求を解析して得られたネットワークファイルURLについて、NFテーブル記憶部134からNFテーブル134aを読み出して同一のネットワークファイルURLを持つNFエントリが存在するか否か検索し(ステップS301)、存在しない場合には、新規のエントリIDを生成、NFエントリとしてNFテーブル134aに追加格納する(ステップS104)。以降のステップS106は、
図6におけるステップS106と同様の処理であり、コンテンツアプリ実行中は、
図19の処理を繰り返す。
【0093】
次に、
図20のフローにおいて、第1の車載映像再生装置600は、第2の車載映像再生装置500からNFエントリ送信要求を受信したら(ステップS111)、送受信部
433は、NF
テーブル記憶部
134に記憶されているNFエントリの全てを取得し、このNFエントリをネットワーク接続部120を通じて第2の車載映像再生装置500に送信する(ステップS303)。このとき、実施の形態3においては、実施の形態2と異なり、送信済みNFエントリの消去は、行わない。
【0094】
ステップS111の後、第1の車載映像再生装置400が稼働中であれば(ステップS113)、再度、インターネット700に接続が可能か否かを確認し(ステップS304)、インターネット700に接続可能ならば、NFエントリ送信部としての送受信部433は、再度、第2の車載映像再生装置500からのNFエントリ送信要求を待つ(ステップS114)。インターネット700が接続が不可能ならば、ステップS302に進み、再び、インターネット700接続が可能になるまで待機する。ステップS113において、第1の車載映像再生装置600が稼動していなければ当然処理を終了する。
【0095】
なお、実施の形態3における、NFエントリの受信、NFの事前取得、NFのプレーヤ部への提供は、実施の形態1の場合と同様である。
【0096】
《3−3》実施の形態3の効果
以上に説明したように、実施の形態3に係る映像再生システム、映像再生方法、及び映像再生装置600,500によれば、光学ディスク900に記録されているコンテンツアプリの要求に応じてインターネット上から取得されるべき追加コンテンツを事前に取得してNF記憶部132に格納しているので、光学ディスク900の再生時に、この光学ディスク900に記録されている再生対象ファイルとコンテンツアプリの要求に応じて取得されたネットワークファイルとを互いに関連付けながら(例えば、同期させながら)再生することができる。また、実施の形態3に係る映像再生システム、映像再生方法、及び映像再生装置600,500によれば、光学ディスク900を映像再生装置に挿入してから再生が開始されるまでの時間を短縮することができる。
【0097】
また、実施の形態3に係る映像再生システム、映像再生方法、及び映像再生装置600,500によれば、実施の形態2において備えられているNFエントリ記憶部を省略し、NFエントリの管理をNFテーブル記憶部に一元化することで、記憶部の数を減らし、実装コストを削減することができる。
【0098】
《3−4》実施の形態3の変形例
実施の形態3の変形例として、実施の形態1と同様に、NF事前取得部がネットワークファイルの最終更新日時を考慮して、取得済みのネットワークファイルについても更新があるものは、再度取得するようにしてもよい。この処理により、NF記憶部132に格納されたネットワークファイルとインターネット700上のネットワークファイルを同期させることができる。
【0099】
また、実施の形態3の他の変形例として、実施の形態1と同様に、NF事前取得部がネットワークファイルのファイルサイズを考慮して、ファイルサイズが小さいものを優先的に取得するようにしてもよい。この処理により、インターネット700に接続可能な期間が短時間であっても、多くのネットワークファイルを取得できる。
【0100】
《4》実施の形態4.
《4−1》実施の形態4の構成
実施の形態1では、コンテンツアプリのネットワークアクセス要求を、再生装置内部で解析してNFEを生成、記憶し、他の再生装置からの要求に対して提供するように構成された映像再生装置及びネットワークシステムを示した。しかし、コンテンツアプリのネットワークアクセス要求を解析する要素は必ずしも再生装置内部に存在する必要はなく、再生装置の外部装置として存在してもよい。実施の形態4では、アクセス解析を行う構成要素が映像再生装置から独立しているネットワークシステムについて説明する。
【0101】
図21は、本発明の実施の形態4に係る映像再生システム(情報再生システム)の構成を概略的に示す図である。
図21において、
図1(実施の形態1)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、
図1に示される符号と同じ符号を付す。
図21に示されるように、実施の形態4に係る映像再生システムは、実施の形態1における家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)200に相当する要素として、2つの分離された構成要素、すなわち、家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)1200とアクセス解析装置1100とを備える点において、実施の形態1に係る映像再生システムと相違する。
【0102】
図22は、実施の形態4に係る家庭用映像再生装置1200とアクセス解析装置1100の構成を概略的に示すブロック図である。
図22において、
図2(実施の形態1)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、
図2に示される符号と同じ符号を付す。
【0103】
図22における家庭用映像再生装置1200は、
図2におけるプレーヤ部210に含まれる構成要素と同一の構成要素211〜214に加えて、ネットワーク接続部1220を備えている。家庭用映像再生装置1200の構成要素の内の、ネットワーク接続部1220以外の構成要素については、
図2におけるプレーヤ部210の構成要素と同一の作用を行うため、説明を省略する。ネットワーク接続部1220は、NF取得部212からのNF取得要求を受けて、アクセス解析装置1100を介してインターネット700からネットワークファイルを取得する。実施の形態1と同様に、ネットワーク接続部1220はインターネットに有線通信によって接続されるが、無線通信によって接続されてもよい。
【0104】
アクセス解析装置1100は、
図2における家庭用映像再生装置200の構成要素の内のプレーヤ部210以外の部分における同一の構成要素231〜233に加えて、アクセス元判別部1131、ネットワークファイル解析部1132、内部ネットワーク接続部1133、及び外部ネットワーク接続部1134で構成される。アクセス解析装置1100の構成要素の内の、アクセス元判別部1131、ネットワークファイル解析部1132、内部ネットワーク接続部1133、及び外部ネットワーク接続部1134以外の構成要素については、
図2における同一符号の構成要素と同一の作用を行うため、説明を省略する。
【0105】
アクセス元判別部1131は、内部ネットワーク接続部1133を通過するインターネット接続要求を分析し、前記インターネット接続要求の要求元が家庭用映像再生装置1200で実行されるコンテンツアプリか否かを判別し、要求元が前記コンテンツアプリであれば接続要求の内容をアクセス解析部231へ渡す。
【0106】
ネットワークファイル解析部1132は、外部ネットワーク接続部1134からの通信を受けてその内容を解析し、ネットワークファイルURLとして認識できる文字列が存在すれば前記文字列をNFエントリ記憶部232へ渡す。
【0107】
内部ネットワーク接続部1133は、内部ネットワーク接続部1133に接続されているネットワーク機器からの通信を、外部ネットワーク接続部1134及びアクセス元判別部1131へ渡すとともに、外部ネットワーク接続部1134からの通信を受け取って、前記ネットワーク機器へ渡す。実施の形態4においては、ネットワーク機器とは家庭用映像再生装置1200を指す。
【0108】
外部ネットワーク接続部1134は、インターネット700からの通信を内部ネットワーク接続部1133へ渡すとともに、ネットワークファイル解析部1132へ渡す。
【0109】
実施の形態4における車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100は、実施の形態1におけるものと同一である。
【0110】
《4−2》実施の形態4の動作
実施の形態4におけるアクセス解析装置1100の動作は、実施の形態1における
図6で示した動作と類似するが、次に述べる3つの相違点の違いがある。第1の相違点は、アクセス解析装置1100はコンテンツアプリの実行状態を把握せず、アクセス解析装置1100を介する通信の内容全般を把握する点である。第2の相違点は、インターネット接続要求の要求元がコンテンツアプリであるか否かを判定するアクセス元判別部1131による判定がアクセス解析部231の動作の前に入る点である。第3の相違点は、家庭用映像再生装置1200からのアクセス要求だけでなく、ネットワークファイル解析部1132によってダウンロードしたネットワークファイルも解析対象とする点である。
【0111】
まず、家庭用映像再生装置1200からのインターネットアクセスを解析してネットワークファイルエントリを生成する流れについて
図23を用いて説明する。
図23は、実施の形態4に係る家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)1200における、インターネット接続要求からNFエントリを取得する処理を示すフローチャートである。
図23において、
図6に示されるステップと同一の処理内容であるステップについては、
図6に示される符号と同じ符号を付す。
【0112】
アクセス解析装置1100は、動作中に常に内部ネットワーク接続部1133へ渡されるネットワーク接続要求の発生を待機する。内部ネットワーク接続部1133に通信要求が渡されたとき(ステップS101)に、通信要求は内部ネットワーク接続部1133から外部ネットワーク接続部1134に渡され、コンテンツアプリの要求に従った通信が行われるが、同時に、通信要求は、アクセス元判別部1131へも渡される。
【0113】
アクセス元判別部1131は、渡されたインターネット接続要求の内容を分析し(ステップS301)、コンテンツアプリからの接続要求と判断した場合には、これをアクセス解析部231へ渡す(ステップS102)。アクセス元判別部1131は、インターネット接続要求がコンテンツアプリからの接続要求でないと判断した場合には、これを破棄する。
【0114】
インターネット接続要求の要求元がコンテンツアプリであるか否かは、たとえば、インターネット接続要求に含まれるUser−Agent等の符号を使用して行うことができる。また、事前にアクセス解析装置1100に対して、映像再生装置1200が持つネットワーク上の識別符号(IPアドレス等)を記憶させておき、これを元にインターネット接続要求の要求元がコンテンツアプリであるか否かを判別する方法を採用してもよい。
【0115】
アクセス解析部231の解析の結果、通信要求の内容がネットワークファイルのダウンロード要求であった場合には(ステップS103)、通信要求の内容からネットワークファイルのURLを抽出し、NFエントリ記憶部232に渡す(ステップS105)。これ以降の動作は、
図6の動作と同一とであり(ステップS104、ステップS105)、アクセス解析装置1100の動作が継続されている限り、ステップS101からの動作を繰り返す(ステップS302)。
【0116】
次にネットワークファイル解析の動作について
図24を用いて説明する。
図24は、実施の形態4に係る家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)1200における、ダウンロードしたNFからNFエントリを取得する処理を示すフローチャートである。アクセス解析装置1100は、動作中は常に外部ネットワーク接続部1134から渡されるネットワークファイルダウンロードの発生を待機する(ステップS303)。外部ネットワーク接続部1134がネットワークファイルのダウンロードを開始すると、前記ダウンロードしたネットワークファイルは、ネットワークファイル解析部1132にも渡され、その内容が解析される(ステップS304)。
【0117】
前記ダウンロードしたNFがテキストファイルであり(ステップS304)、かつ、NF内にダウンロード対象となるファイルのURLを含む場合には、ネットワークファイル解析部1132は前記URLを前記NFから抽出し、これをNFエントリ記憶部232へ提供する。これ以降の動作は、
図6及び
図23の動作と同様(ステップS306、S307)であり、アクセス解析装置1100の動作が継続されている限り、ステップS303からの動作を繰り返す(ステップS308)。
【0118】
ステップS304にて、ダウンロードしたNFがテキストファイルとして認識できない場合には、ネットワークファイル解析部1132は、前記ダウンロードしたNFを破棄する。同様に、ステップS305において、NF内にダウンロード対象となるファイルのURLが含まれない場合には、ネットワークファイル解析部1132は、前記ダウンロードしたNFを破棄する。
【0119】
図21の車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100の構成及び動作は、実施の形態1のものと同様である。なお、実施の形態4では、実施の形態1における「家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)200に含まれる送受信部233」及び「家庭用映像再生装置(第1の情報再生装置)200に含まれるNFエントリ記憶部232」という記載を、それぞれ「アクセス解析装置1100に含まれる送受信部233」及び「アクセス解析装置1100に含まれるNFエントリ記憶部232」と読み替えればよい。
【0120】
《4−3》実施の形態4の効果
以上に説明したように、実施の形態4に係る映像再生システム、映像再生方法、映像再生装置100、及びアクセス解析装置1100によれば、NFエントリ提供側では既存の家庭用映像再生装置にアクセス解析装置を併設するのみで実施の形態1と同一の効果を持つシステムを実現できる。
【0121】
また、実施の形態4では、アクセス元判別部1131により、コンテンツアプリが要求するNFに限定してNFEを生成するため、コンテンツアプリにとって不要なNFを車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100がダウンロードするのを防止し、帯域の利用効率を向上することが可能になる。
【0122】
また、実施の形態4では、ネットワークファイル解析部1132により、コンテンツアプリが実行中にダウンロード要求しなかったNFに対してもNFエントリを生成するため、車載映像再生装置(第2の情報再生装置)100でのNF再生可能な機会をより多くすることが可能になる。