(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6033566
(24)【登録日】2016年11月4日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】フラボングリコシドを含有する風味組成物
(51)【国際特許分類】
A23L 27/20 20160101AFI20161121BHJP
A61Q 11/00 20060101ALI20161121BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20161121BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20161121BHJP
A23L 27/10 20160101ALI20161121BHJP
A23L 5/00 20160101ALI20161121BHJP
A23G 4/00 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
A23L27/20 H
A61Q11/00
A61K8/60
A61K47/26
A23L27/10 E
A23L27/10 C
A23L27/20 E
A23L5/00 H
A23G3/30
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-74319(P2012-74319)
(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公開番号】特開2012-228244(P2012-228244A)
(43)【公開日】2012年11月22日
【審査請求日】2015年3月27日
(31)【優先権主張番号】13/078,526
(32)【優先日】2011年4月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502451731
【氏名又は名称】インターナショナル フレーバーズ アンド フラグランシズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100193493
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 健史
(74)【代理人】
【識別番号】100090516
【弁理士】
【氏名又は名称】松倉 秀実
(72)【発明者】
【氏名】キャスリーン バーズリー
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン スコット デルチャンプス
(72)【発明者】
【氏名】チーフア リウ
(72)【発明者】
【氏名】ネーリマ マナヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ホウ ウォー
【審査官】
太田 雄三
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−340639(JP,A)
【文献】
特表2011−516092(JP,A)
【文献】
特表2008−537951(JP,A)
【文献】
特開2011−045388(JP,A)
【文献】
米国特許第06159509(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 5/00−35/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
WPIDS/WPIX(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
温感化合物と式Iの温感エンハンサーを含んでなる温感組成物:
【化1】
ここで、R
1は、H及びCH
3からなる群から選択され、
R
2は、H及びOHからなる群から選択され、
R
3は7−O−グリコシドを表わ
し、
前記温感化合物が、トウガラシ抽出物、黒又は白コショウ抽出物、ショウガ抽出物、バニリルブチルエーテル、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【請求項2】
食料品、チューインガム、歯科衛生用品又は口腔衛生用品、及び医薬品からなる群から選択される材料に対し、温感効果を増強し又は変更する方法であって、有効量の温感化合物と嗅覚的有効量の式Iの温感エンハンサーを取り込む工程を含んでなる方法であって、
【化2】
R1は、H及びCH3からなる群から選択され、
R2は、H及びOHからなる群から選択され、
R3は7−O−グリコシドを表わし、
前記温感化合物が、トウガラシ抽出物、黒又は白コショウ抽出物、ショウガ抽出物、バニリルブチルエーテル、及びそれらの混合物からなる群から選択される、方法。
【請求項3】
食料品、チューインガム、歯科衛生用品又は口腔衛生用品、及び医薬品からなる群から選択される材料に更に取り込まれた、請求項1記載の温感組成物。
【請求項4】
前記温感エンハンサーを1重量ppbを超えるレベルで含む、請求項1記載の温感組成物。
【請求項5】
前記温感エンハンサーを10重量ppb〜100重量ppmのレベルで含む、請求項1記載の温感組成物。
【請求項6】
前記温感エンハンサーを50重量ppb〜10重量ppmのレベルで含む、請求項1記載の温感組成物。
【請求項7】
前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が少なくとも1:1000である、請求項1記載の温感組成物。
【請求項8】
前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が100:1〜1:100である、請求項1記載の温感組成物。
【請求項9】
前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が20:1〜1:20である、請求項1記載の温感組成物。
【請求項10】
前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が5:1〜1:5である、請求項1記載の温感組成物。
【請求項11】
前記温感エンハンサーが、アピゲニン7−O−グルコシド、アカセチン7−O−グルコシド、ルテオリン7−O−ルチノシド、及びアカセチン7−O−ルチノシドの混合物である、請求項1記載の温感組成物。
【請求項12】
前記温感エンハンサーが1重量ppbを超えるレベルで取り込まれる、請求項2記載の方法。
【請求項13】
前記温感エンハンサーが10重量ppb〜100重量ppmのレベルで取り込まれる、請求項2記載の方法。
【請求項14】
前記温感エンハンサーが50重量ppb〜10重量ppmのレベルで取り込まれる、請求項2記載の方法。
【請求項15】
前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が少なくとも1:1000である、請求項2記載の方法。
【請求項16】
前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が100:1〜1:100である、請求項2記載の方法。
【請求項17】
前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が20:1〜1:20である、請求項2記載の方法。
【請求項18】
前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が5:1〜1:5である、請求項2記載の方法。
【請求項19】
前記温感エンハンサーが、アピゲニン7−O−グルコシド、アカセチン7−O−グルコシド、ルテオリン7−O−ルチノシド、及びアカセチン7−O−ルチノシドの混合物である、請求項2記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食料品、チューインガム、歯科衛生用品及び口腔衛生用品、並びに医薬品等の経口的に消費可能な組成物の温感(warming)効果を増強又は変更するためのフラボングリコシドの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
香辛料業界においては、温感化合物等の新たな風味化合物を同定する必要性が継続して存在しており、これらの化合物は温覚を提供することが知られている。既に報告された温感化合物としては、1’−アセトキシカビコールアセテート、1’−アセトキシオイゲノールアセテート誘導体、多価アルコール、トウガラシ粉、トウガラシチンキ、トウガラシ抽出物、カプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、ノナノイルバニリルアミド、ノナン酸バニリルエーテル;バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル、バニリルペンチルエーテル及びバニリルヘキシルエーテル等のバニリルアルコールアルキルエーテル誘導体;イソバニリルアルコールアルキルエーテル、エチルバニリルアルコールアルキルエーテル、ベラトリルアルコール誘導体、置換ベンジルアルコール誘導体、置換ベンジルアルコールアルキルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、ショウガ抽出物、ジンジャー油、ジンゲオール(gingeol) 、ジンゲロン、及び黒又は白コショウ抽出物等が挙げられる(米国特許第6,504,048号及び第6,838,106号;米国特許公開公報第2009/0054498号)。しかし、これら温感化合物は、多量に使用すると刺激を引き起こす場合があり、一方少量で使用すると短時間の効果又は不十分な強度を示す。刺激のような負の属性がない場合に、持続性のある強力な温感効果を提供する新規な温感組成物を開発するという課題が残っている。このように、温感風味を増強又は変更し、好ましくは様々な食品中の温感化合物のレベルを低減して、有利な特性と使用の節約を提示する新たな温感エンハンサーを同定する必要性が特に存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、以下に説明する式Iで表されるフラボングリコシドが予想外の有利な温感の増強特性及び変更特性を有することを見出した:
【0004】
【化1】
【0005】
ここで、R
1は、H及びCH
3からなる群から選択され、R
2は、H及びOHからなる群から選択され、R
3は7−O−グリコシドである。
本発明の1つの実施形態は、温感化合物と先に提示した式Iで表される温感エンハンサ
ーを含んでなる温感組成物に関する。
【0006】
本発明の別の実施形態は、食料品、チューインガム、歯科衛生用品又は口腔衛生用品、及び医薬品からなる群から選択される材料に対し、温感効果を増強し又は変更する方法であって、有効量の温感化合物と嗅覚的有効量の先に提示した式Iの温感エンハンサーを取り込む工程を含んでなる方法、に関する。
【0007】
本発明の上記及びその他の実施形態は、以下の明細書を読むことにより明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0008】
先に定義した式Iは以下のような化合物を提供することは当事者に知られている:
【0013】
式IIはアピゲニン7−O−グルコシドを表し、
式IIIはアカセチン7−O−グルコシドを表し、
式IVはルテオリン7−O−ルチノシドを表し、
式Vはアカセチン7−O−ルチノシドを表す
ことは当事者に知られている。
【0014】
本発明の化合物は、例えば、ブプレウルム・マージナーツム(Bupleurum marginatum)、オオアレチノギク、ナガミキンカン、マラバイラ・スアベオレンス(Malabaila suaveolens)、ヒヨドリジョウゴ、シリアンオレガノ(Origanum syriacum)、リョウリギク、オリーブ、テウクリウム・ザノニ(Teucrium zanonii)、ハニーブッシュ(Cyclopia subternata)、ハナヤブジラミ(Caucalis platycarpos L.)、ホザキモクセイソウ(Reseda
luteola L.)、シャクヤク(Paeonia section Moutan)、ニチニチソウ、雪蓮花(Saussurea medusa)、ドゥアバンガ、セイヨウキンミズヒキ、シコウカ、カシワバゴムノキ、及びネトルツリー(Celtis australis)等の天然植物から得ることができるが、これらに限定されない[Lin, et al., Food Chemistry 120(1): 319-326 (2010); Liu, et al., Journal of Molecular Structure 883-884: 38-47 (2008)]。
【0015】
本発明の化合物は一般にも市販されている。例えば、アピゲニン7−O−グルコシド(
式II)とアカセチン7−O−ルチノシド(式V)は、インドファインケミカルカンパニー(INDOFINE Chemical Co., Inc.)(米国)から入手可能であり、アカセチン7−O−グルコシド(式III)はアピン・ケミカルズ社(Apin Chemicals Ltd.)(英国)から入手可能であり、ルテオリン7−O−ルチノシド(式IV)はアナリティコン・ディスカバリー社(AnalytiCon Discovery GmbH)(ドイツ)から入手可能である。
【0016】
驚くべきことに、本発明の化合物は、風味の温感効果を増強及び変更するという予想外の特性を有することが判明し、このことは風味の増強と好ましい全体的な風味像(flavor
profile)を提供することにより、食料品、チューインガム、口腔衛生用品及び医薬品において、味の増強効果又は体性知覚効果を増大又は付与するのに有利であることが実証されている。
【0017】
本発明の化合物は、単独又は混合物として、温感化合物又は温感化合物の混合物と組み合わせて使用することができる。例えば、多量のトウガラシ抽出物は刺激のような悪影響を引き起こす場合があるため、前記化合物をトウガラシ抽出物の認知された温感効果を増強するために使用してもよい。好ましい実施形態では、前記化合物は、少なくとも約1:1000、好ましくは約100:1〜約1:100、より好ましくは約20:1〜約1:20、更により好ましくは約5:1〜約1:5の重量比で、トウガラシ含油樹脂のようなトウガラシ抽出物と組み合わせて使用される。
【0018】
本明細書中で使用される温感化合物は、温覚を提供する化合物を意味すると理解される。温感エンハンサーは、温感化合物の温感効果を増強又は変更する化合物を意味すると理解される。
【0019】
「風味組成物」及び「風味配合物」なる用語は、食料品、医薬品及び化粧品に風味特性を提供することを目的とする配合物と同じものを意味し、これらを参照するものと理解される。
【0020】
「温感組成物」及び「温感配合物」なる用語は、食料品、医薬品及び化粧品に温感効果を提供することを目的とする配合物と同じものを意味し、これらを参照するものと理解される。本発明の温感組成物は、本発明の温感エンハンサーを含んでなる組成物である。
【0021】
「温感配合物を増強又は変更すること」という言い回しの「増強すること」なる用語は、温感配合物の有効性をより強化し、又は温感特性が改善された温感配合物を提供することを意味すると理解される。「変更すること」なる用語は、温感配合物をより望ましい特性に引き上げることを意味すると理解される。
【0022】
「有効量の温感化合物」なる言い回しは、温感化合物の量が人間による検出閾値を超えており、それ故に本発明の化合物の添加による増強が可能であることを意味すると理解される。味覚認識は主観的となり得ることから、この閾値は同じ温感化合物であっても、また、更に温感化合物を含有する製品の性質と形態に伴って個人により必然的に変化する。
【0023】
本明細書中で使用する嗅覚的有効量とは、組成物の特性を変化させ、又は組成物中の別の成分により生じる風味、味及び香りの反応を増強若しくは変更する風味組成物中の化合物の量を意味すると理解される。組成物の全体的な風味、味及び香りの効果は、全風味成分の合計の効果となるであろう。嗅覚的有効量は、その他の成分、それらの相対量及び所望される効果を包含する多くの要因に依存して変化するであろう。
【0024】
本発明の化合物の使用レベルは、前記化合物が使用される製品に依存して変化する。一般に、製品中で使用される化合物のレベルは、約1重量ppbを超えており、好ましくは
約10重量ppb〜約100重量ppm、より好ましくは約50重量ppb〜約10重量ppmである。
【0025】
本明細書中で使用される食料品には、人間又は動物のための固体状と液状両方の摂取可能な物質が包含され、この物質は通常は栄養価を有するが、栄養価を有する必要はない。故に、食料品には、肉、肉汁、スープ、インスタント食品、麦芽、アルコール性及びその他の飲料、牛乳及び乳製品、魚、甲殻類、軟体動物等を包含する海産物、キャンディー、野菜、穀類、ソフトドリンク、軽食、ペットフード(dog and cat food)、その他の動物用医薬品(veterinary product)などの食品が包含される。
【0026】
本発明の化合物が経口的に消費可能な組成物中で使用される場合には、それらを当該技術分野で周知の従来の風味成分又はアジュバントと組み合せることができる。このような風味成分及びアジュバントの要件は:(1)それらが本発明の化合物と感覚受容的に適合し得るものであり、これにより化合物が添加される最終的に消費され得る組成物の風味が、このような風味成分及びアジュバントの使用によりひどく悪影響を受けることがないこと;及び(2)それらが摂取可能であり、そのため毒性を示さず、あるいは非有害性であること、である。更に、経口的に消費可能な組成物には、その他の風味物質、溶媒(vehicle)、安定化剤、増粘剤、界面活性剤、調整剤(conditioner)及び風味増強剤(flavor
intensifier)が広く包含され得る。
【0027】
本発明の特定の実施形態としては、以下のものが提供される。本発明のその他の変更は当事者に直ちに明らかとなるであろう。このような変更は本発明の範囲内であることが理解される。本明細書中で使用される全てのパーセンテージは、特に断りのない限り重量パーセントであり、ppmは百万分率を意味するものと理解される。
【0028】
実施例
トウガラシ含油樹脂(2ppm)をアピゲニン7−O−グルコシド(式II)、アカセチン7−O−グルコシド(式III)、ルテオリン7−O−ルチノシド(式IV)及びアカセチン7−O−ルチノシド(式V)のそれぞれと組み合わせた温感組成物を、訓練された官能検査パネル(sensory panel)により、0〜5の強度スケール、ここで0=なし、1=最小、3=中程度、及び5=強いである、を用いて評価した。トウガラシ含油樹脂(2ppm)の単独を対照として使用した。官能検査スコアを以下に報告した。
【0030】
上記のように、式II、III,IV及びVは、全てトウガラシ含油樹脂の温感効果を増強した。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕温感化合物と式Iの温感エンハンサーを含んでなる温感組成物:
【化1】
ここで、R1は、H及びCH3からなる群から選択され、
R2は、H及びOHからなる群から選択され、
R3は7−O−グリコシドを表わす。
〔2〕前記温感エンハンサーがアピゲニン7−O−グルコシドである、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔3〕前記温感エンハンサーがアカセチン7−O−グルコシドである、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔4〕前記温感エンハンサーがルテオリン7−O−ルチノシドである、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔5〕前記温感エンハンサーがアカセチン7−O−ルチノシドである、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔6〕食料品、チューインガム、歯科衛生用品又は口腔衛生用品、及び医薬品からなる群から選択される材料に更に取り込まれた、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔7〕前記温感エンハンサーを約1重量ppbを超えるレベルで含む、前記〔6〕記載の温感組成物。
〔8〕前記温感エンハンサーを約10重量ppb〜約100重量ppmのレベルで含む、前記〔6〕記載の温感組成物。
〔9〕前記温感エンハンサーを約50重量ppb〜約10重量ppmのレベルで含む、前記〔6〕記載の温感組成物。
〔10〕前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が少なくとも約1:1000である、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔11〕前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が約100:1〜約1:100である、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔12〕前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が約20:1〜約1:20である、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔13〕前記温感エンハンサーと前記温感化合物の重量比が約5:1〜約1:5である、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔14〕温感化合物と温感エンハンサーを含んでなる温感組成物であって、前記温感エンハンサーが、
アピゲニン7−O−グルコシド、
アカセチン7−O−グルコシド、
ルテオリン7−O−ルチノシド、
アカセチン7−O−ルチノシド、及び
それらの混合物
からなる群から選択される、温感組成物。
〔15〕前記温感化合物が、トウガラシ抽出物、黒又は白コショウ抽出物、ショウガ抽出物、バニリルブチルエーテル、及びそれらの混合物からなる群から選択される、前記〔1〕記載の温感組成物。
〔16〕食料品、チューインガム、歯科衛生用品又は口腔衛生用品、及び医薬品からなる群から選択される材料に対し、温感効果を増強し又は変更する方法であって、有効量の温感化合物と嗅覚的有効量の式Iの温感エンハンサーを取り込む工程を含んでなる方法:
【化2】
ここで、R1は、H及びCH3からなる群から選択され、
R2は、H及びOHからなる群から選択され、
R3は7−O−グリコシドを表わす。
〔17〕前記温感エンハンサーが、
アピゲニン7−O−グルコシド、
アカセチン7−O−グルコシド、
ルテオリン7−O−ルチノシド、
アカセチン7−O−ルチノシド、及び
それらの混合物
からなる群から選択される、前記〔16〕記載の方法。
〔18〕前記温感化合物が、トウガラシ抽出物、黒又は白コショウ抽出物、ショウガ抽出物、バニリルブチルエーテル、及びそれらの混合物からなる群から選択される、前記〔16〕記載の方法。