(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記本体は、前記リングの前記複数の端部の少なくとも一方を収容するように構成される凹部を含み、それによって、前記ヒンジ結合部が前記第1位置にある時、前記リングと前記本体の相対的な揺動を制限する請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続装置。
前記複数のアームは、前記ヒンジ結合部を前記スロットに沿って動かし、それによって前記ヒンジ結合部を前記第1位置に容易に移動させる際に、前記リングに対して力を及ぼすように構成される請求項11に記載の接続装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好ましい実施態様の詳細な説明
図面を参照すると、類似した符号が数個の図にわたる類似した部品とアセンブリを示しているが、
図1は、本書ではコネクタとも呼ばれる、対象物の保持用接続装置40の好ましい実施態様を示している。コネクタ40は、例えば、キー、ドッグタグまたは同種のもののような様々なタイプの対象物を保持することができる。
図1に示されたコネクタ40は、クローズ位置にあり、キー42が保持されている。キー42は、キー42のベース46に少なくとも貫通孔44を有する従来のタイプのものである。貫通孔44は、コネクタ40とキー42を効果的に相互接続するために、貫通孔44の中にリング50を収容するように構成される。
【0016】
コネクタ40は、概して、本体48とリング50を有する。本体48は、リング50をアーチ形の2つのリング部52、54に2等分するのは好ましい。本書に示されたコネクタ40の実施態様は、リング50を2等分する本体48を有するのに対して、コネクタ40の別の実施態様は、本体48から伸びる1つのリング部52だけを有しても良い。しかしながら、開示された実施態様では、各リング部52、54は、複数の対象物を保持することができる。
図1に示されたコネクタ40は、キー42を保持しているが、コネクタ40の実施態様は、様々にサイズ化された寸法に形成された対象物を保持する必要性を満たすために、様々なサイズがあっても良いことが理解される。
【0017】
図2は、コネクタ40のリング50と本体48を別々に示している。まず、リング50を参照すると、リング50は、使用中にその形状や形態を保持することがほぼできる軽量の材料から構成されるのが好ましい。好ましくは、リング50は、金属製であり、射出成形法によって形成することができる。しかしながら、他の適切な材料と製造技術を使用して、本発明の考え方から外れずに、リング50を作ることができる。例えば、別の形として、リング50を金属または複合材料から機械加工または鋳造することができるかもしれない。リング50は、形状が実質的に環状であるのが好ましいが、例えば、犬用の骨または動物キャラクタのような任意の形状に自由に構成されても良い。同様に、リング50のアーチ形の2つのリング部52、54は、それらの軸に沿って略円筒状であるように示されているが、リング50は、対象物を保持することができれば、いかなる形状でも良い。例えば、別の形として、2つのリング部52、54は、多角形の断面形状でも良い。
【0018】
リング50は、間隔を開けて離間した各端部56、58で終端するアーチ形の2つのリング部52、54を有する。リング50の両端部56、58は、コネクタ40に保持しようとした様々な対象物の追加と取り外しに対応するようにサイズ化された寸法に形成された開口部60を定義する。本書にさらに詳細に後述されているように、コネクタ40がオープン状態にある時、対象物を各リング部52、54の一方にレシーブする(収容する)ことによって、リングの開口部60は、コネクタ40に対して効果的にアクセスさせる。反対に、コネクタ40に保持された対象物が取り外される時、対象物は、リングの両端部56、58が定義するリングの開口部60を通って取り外される。
【0019】
リング50の両端部56、58は、対象物をコネクタ40に容易に追加できるようにするために、半球状であるのが好ましい。このように、リングの両端部56、58は、対象物を2つのリング部52、54に収容するようにより適切に構成された、実質的に滑らかなドーム形状を有するので、リング50の半球状の両端部56、58は、対象物をコネクタ40に追加する際に、邪魔になったり引っ掛かったりしにくくなる。しかしながら、リングの両端部56、58は、任意の形状や形態で良いことが理解される。
【0020】
引き続き
図2を参照すると、リング50は、操作中にコネクタ40のリング50を揺動することができるヒンジ端部62を有する。ヒンジ端部62は、リング50のリングの開口部60の反対側にあるのが好ましいが、ヒンジ端部62は、リング50に沿った他の場所に位置しても良い。ヒンジ端部62は、各リング部52、54の間に位置するヒンジ部64を有する。ヒンジ部64は、両側が各突起部66、68に隣接している。両側の突起部66、68は、リング50の全周囲に連続的で、エンドレスに伸びているのが好ましい。ヒンジ部64は、リング50の一部として一体的に形成されるように本書に図示されているが、他の構築物では、例えば、非一体的なヒンジ部64のように、本発明の対象物を適切に達成しても良い。ヒンジ部64は、リング50の各アーチ形のリング部52、54の直径より大きい直径を有するのが好ましい。さらに、ヒンジ部64は、実質的に直線的であるのが好ましいが、別の形として、ヒンジ部64は、非直線的であり、好ましい実施態様の指針を引き続き本書で具体化しても良い。
【0021】
図示された実施態様において、リングの両側の突起部66、68のそれぞれは、ヒンジ部64の端部の、ヒンジ部64と対応するアーチ形のリング部との間に位置している。しかしながら、別の形として、両側の突起部66、68は、本発明の範囲から逸脱せずに位置することができる。リングの両側の突起部66、68のそれぞれは、外周のインデックス面70、72と、半径方向に伸びる、対向する両側の位置合わせ面74、76とを有する。両側の突起部66、68の各インデックス面70、72は、その各外周が滑らかであっても良いが、ファセット化され、複数の面78を有するのが好ましい。一方のインデックス面70、72の複数の面78のそれぞれは、他方のインデックス面70、72の複数の面78のそれぞれの外周を位置合わせされるのが好ましい。本書にさらに記載されているように、各平坦な面と他の平坦な面が同時に本体48に係合することができるように、各平坦な面は、他の平坦な面と全く正反対に位置するのが好ましい。さらに、インデックス面の複数の面78は、実質的に平坦な面82と実質的にアーチ形の面84とを交互に組み合わせたものであるのが好ましい。しかしながら、コネクタ40の他の実施態様は、面を交互に組み合わせていない両側のインデックス面70、72を有しても良い。さらに、コネクタ40の他の実施態様は、各突起部66、68上に両側のインデックス面70、72を有していなくても良い。本書にさらに詳細に後述されているように、コネクタ40が開いていて、リング50と本体48を相対的に揺動している時、各インデックス面70
、72の複数の面7
8は、他の構造物と協力して、リング50と本体48の様々な位置を維持するインデックス機能を提供する。
【0022】
引き続き、
図2に示されたリング50を参照すると、両側の突起部66、68の両側の位置合わせ面74、76は、背面側で対向するのが好ましく、リング50の外周面に実質的に垂直であるのが好ましい。しかしながら、両側の位置合わせ面74、76は、リング50の外周面に垂直である必要はない。むしろ、リング50の軸に対するどんな半径方向の構成要素でも、各位置合わせ面74、76を十分与えることができる。両側の突起部66、68の間のスペースは、本体48の少なくとも一部に収容するような寸法に形成される。本書にさらに詳細に説明されているように、両側の位置合わせ面74、76は、本体48と協力して、リング50の軸に沿った本体48の相対的な移動を防ぐ。このように、リング50と本体48のヨー方向の位置合わせ不良は、最小化され、コネクタ40を容易に操作できるようにするために、リング50と本体48が協力してリングの開口部60に位置合わせした状態に維持される。
【0023】
ここで
図2に示された本体48を参照すると、本体48は、本書に記載されている方法で操作するのに十分な弾力性を有する軽量の材料(例えば、金属)から構成されるのが好ましい。より具体的には、本体48は、プラスチックのような合成樹脂材料から形成される。本体48は、射出成形法で一体的に形成されるのがより好ましい。図示された本体48は、一般に、上面86、下面88、各側面90、92および2つの端面94、96を有し、その各面は、それぞれの外側の面を有する。本体48の一方の端面94は、ヒンジ端部98を形成し、他方の端面96は、ブロッキング端部100を形成する。
【0024】
本体48のブロッキング端部100は、ブロッキング部102を有する。ブロッキング部102は、コネクタ40がクローズ位置にある時、リングの開口部60を実質的に橋渡しするような寸法に形成される。さらに、ブロッキング部102は、本体48のブロッキング部102の各側面90、92に1対の凹部104、106を有する。1対の凹部104、106は、コネクタ40がクローズ位置にある時、リング50の各端部56、58を収容するようにサイズ化され、構成される。1対の凹部104、106は、本体48のブロッキング部102の対向する両側面90、92に互いに対向して位置合わせされるのが好ましい。さらに、ブロッキング部102は、各凹部104、106に隣接した位置に、ブロッキング部102の外側の面に位置する1対の面取り108、110を有するのが好ましい。1対の凹部の面取り108、110は、リング50と本体48がクローズ位置まで相対的に揺動された時、リングの各端部56、58を1対の凹部104、106の中にガイドする。
【0025】
ここで
図2と
図5を参照すると、本体48のヒンジ端部98は、好ましくは、本体48の一部として一体的に形成された2つのアーム116、118を有する。2つのアーム116、118は、協力してスロット124を定義する対向する壁120、122を有する。スロット124は、リング50のヒンジ部64を収容するように構成され、ヒンジ部64と2つのアーム116、118は、協力して本体48とリング50の間にヒンジ結合部126を形成する。さらに留意すべきことは、リング50のヒンジ部64が動くことができるように、スロット124が構成され、それによってヒンジ結合部126が移動することができるようにすることである。
図4と
図5に示されているように、
嵌め込みエリア128は、ヒンジ結合部126の第1位置130に対応する第1の位置にリング50のヒンジ部64を収容するように、スロット124の一方の端部に隣接した位置に形成されるのが好ましい。後述されているように、ヒンジ結合部126のこの位置は、コネクタ40のクローズ状態と一致する(リングの両端部56、58が1対の凹部104、106に位置合わせされたと仮定した場合)。好ましい実施態様では、対向する壁120、122の2つのアーム116、118は、弾性的に屈曲され、(ヒンジ部64の相対的に拡大した直径によって強められ、)ヒンジ部64を嵌め込みエリア128に留まるように移動させる。さらに、スロット124は、2つのアーム116、118の対向する壁120、122が嵌め込みエリア128から離れるにつれて次第に近づく結果として、次第に狭くなるのが好ましい。次第に狭くなるスロット124は、屈曲された対向する壁120、122が与えた移動動作と協力して、ヒンジ部64を嵌め込みエリア128までガイドする。
【0026】
図2、
図4および
図5に示されているように、スロット124は、開口端部を有するのが好ましいが、他の実施態様は、閉じられた端部のスロット124を有する本体48を有しても良い。コネクタ40の操作中に、リング50のヒンジ部64がスロット124から移動されて外されないように制限するために、2つのアーム116、118は、ヒンジ端部98に定義されたスロット124の端部を実質的に取り囲む対向する肩部132、134を有するのが好ましい。図示されているように、対向する肩部132、134の内側は、協力してヒンジ結合部126のための嵌め込みエリア128を形成する。
【0027】
スロット124の反対側の端部は、本体の複数の内側の壁138、140が本体48内に定義する空洞136と連通する。図示された実施態様では、本体48は、ヒンジ結合部126を第1位置130にロックするためのロック機構142を備えている。後述されているように、不注意で対象物をリング50から取り外すのを防ぐために、ロック機構142は、コネクタ40をクローズ状態で固定するのに役立つ。さらに、ロック機構142は、本発明のある態様については必要ない。ロック機構142の少なくとも一部は、空洞136内に位置している。空洞136は、ロック機構142が動作するのに十分な空間を与えるために、本体48内の開口部144と連通している。本書に記載されている空洞136は、完全に包み込まれてはいないが、コネクタ40の別の実施態様は、本体48内に完全に包み込まれたロック機構を有しても良い。
【0028】
好ましいロック機構142は、一般的に、リング50のヒンジ部64に係合するように構成されたロック部材146、ロック部材146にバイアスをかけてロック位置まで屈曲させることができるバイアス部材148、およびロック機構142を手動操作するためのアクチュエータ150を有する。
図5は、ロック機構142、本体48、およびリング50のヒンジ部64の構成要素の関係を示している。ロック機構142は、本体48の一部として一体的に形成されるのが好ましい。まず、ロック部材146をバイアスをかけられた位置に回転すると、図示されたバイアス部材148は、片持ちのバネ構成を定義する複数の内側の壁138、140のうちの1つから突出する。バイアス部材148の片持ちの端部152は、ロック部材146を担持する。さらに、バイアス部材148のもう1つの端部は、本体48の複数の内側の壁138、140のうちの1つに支持されるのが好ましい。片持ちのバイアス部材148の弾性は、ロック部材146をロック位置に維持し、バイアス部材148を屈曲させることによって、ロック部材146がロック位置から移動することができるようにする。本書に記載されているコネクタ40の好ましい実施態様は、片持ちのバネを使用しているのが好ましいが、当業者は、ロック機構142用にバイアスをかける動作をするために、機械式バネ、電気機械式スイッチ、または磁気デバイスのような、他の多数のデバイスを適切に使用することができることを直ぐに認識するであろう。
【0029】
ユーザがより容易にアクチュエータ150にアクセスして、ロック機構142を解除することができるように、
図2と
図4により明確に示されたアクチュエータ150は、本体48の開口部144を通り抜け、本体48の上面86よりも上方に突出するのが好ましい。アクチュエータ150は、支援端部154から離間した位置でバイアス部材148から突出する。従って、アクチュエータ150がユーザによって押される時、バイアス部材148とロック部材146は、移動してバイアス部材148の弾性的な屈曲を引き起こす。しかしながら、アクチュエータ150は、本体48上の他の場所に動作しやすく位置するか、そうでなければ別の形として構成されても良いことが理解される。
図2と
図3に示されているように、上面86の少なくとも一部は、アクチュエータ150に隣接した位置に傾斜面156を有するのが好ましい。アクチュエータ150がユーザによって押下される時、アクチュエータ150が過度に押下され、潜在的にロック機構142を破損するリスクを負わないように、傾斜面156は、ストッパとして動作するように形成されるのが好ましい。さらに、ユーザがアクチュエータ150を押下する時、ユーザの指が傾斜面156から無意識のうちに滑り落ちて再度ロック機構142を係合させないように、傾斜面156は、波形であるのが好ましい。当業者は、傾斜面156の波形を、その目的を実現するために適切なあらゆる構造、例えば、傾斜面の点刻や荒仕上げと取り替えることができることに直ぐに気付くであろう。
【0030】
図4と
図5は、両方ともロック部材146がロック位置にある状態を示し、そこでは、ロック部材146は、スロット124内に配置され、ヒンジ部64をブロックする関係にある。特に、ロック部材146は、先端部158を有する。ヒンジ部64をスロット124に沿って移動させ、開口端部から離す場合、ロック部材146の先端部158は、ヒンジ部64に係合するように構成される。このように、ロック部材146は、スロット124の嵌め込みエリア128内の第1の位置からヒンジ部64が動くのを選択的に防ぐように構成される。
図5に示されているように、ヒンジ部64が第1の位置にあり、リング50の両端部56、58が本体48のブロッキング端部100にある各凹部104、106によって固定されている時、バイアス部材148によってロック位置に保持されているロック部材146は、不注意でコネクタ40を開くのを防ぐ。しかしながら、バイアス部材148のバイアスに対してロック部材146をロック位置から十分に移動させるように、アクチュエータ150を手動で押すことによって、リング50のヒンジ部64をスロット124に沿って移動させ、第1の位置から外すことができるようにする(例えば、
図7を参照すること)。
【0031】
さらに
図2を参照すると、2つのアーム116、118は、さらに、スロット124に隣接したそれらの両側面90、92に沿って位置する、背面側で対向する溝160、162を有する。背面側で対向する溝160、162のそれぞれは、スロット124の長さの少なくとも一部に伸びる溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170を有する。背面側で対向する溝160、162は、さらに、外側で対向する溝の内側の壁172、174を有する。溝の上側の壁164、166、溝の下側の壁168、
170、および外側で対向する溝の内側の壁172、174は、それぞれ、少なくとも部分的に平面的であり、平坦である。好ましいのは、溝の上側の壁164と溝の下側の壁168は、嵌め込みエリア128から離れるにつれて次第に狭くなり、それによってヒンジ結合部126の第1位置130への移動をさらに強めるように、背面側で対向する溝が次第に狭くなる。本書にさらに詳細に後述されているように、リングの各突起部66、68は、インデックス機能とリング位置合わせ機能を提供するために、背面側で対向する溝160、162の中に収容される。
【0032】
コネクタ40の好ましい実施態様を示す構造は、上述のリング50と本体48の結合によって組み立てられる。本発明の主要な実施態様を記載する際に、完全性のためにのみ、リング50と本体48のアセンブリが示されていることが理解される。しかしながら、本発明の範囲は、本書に記載されているような好ましい組み立て技術によって限定されない。そのために、本発明の好ましい実施態様を組み立てるために、リング50のヒンジ部64は、本体48のヒンジ端部98に結合可能に係合される。特に、リング50のヒンジ部64は、最初にヒンジ部64を通すことによってスロット124内に挿入され、開口端部を有するスロット124を通り抜け、2つのアーム116、118の対向する肩部132、134を通り過ぎる。ヒンジ部64が対向する肩部132、134を取り過ぎ、かなりの力でスロット124の中に移動せざるを得ないように、2つのアーム116、118は、好ましくは、かつ効果的には、互いに弾性的な屈曲力を有するので、互いに向かって対向する肩部132、134を移動させる。2つのアーム116、118の弾性的な屈曲力が一旦打ち勝つと、リング50のヒンジ部64は、対向する肩部132、134を通り過ぎ、スロット124内の嵌め込みエリア128に着座し、本書に記載されているようなさらなる使用の準備ができる。2つのアーム116、118が屈曲され、ヒンジ部64に対する屈曲力を有し、それによってヒンジ部64をスロット124内で把持するように、好ましくは、ヒンジ部64の直径は、補足的にサイズ化されたスロット124よりもわずかに大きな寸法に形成される。
【0033】
一旦結合可能に係合されると、リングの両側の突起部66、68は、本体48の背面側で対向する各溝160、162内に補足的に着座する。リングの両側の突起部66、68は、背面側で対向する各溝160、162内の溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170に両側のインデックス面70、72をぴったりフィットさせるような寸法に形成され、構成される。ぴったりしたフィットは、本書にさらに記載されているように、本体48とリング50を複数のインデックス位置にインデックスさせるのに役立つ。
【0034】
コネクタ40の好ましい実施態様をさらに示すと、背面側で対向する溝160、162の外側で対向する溝の内側の壁172、174は、コネクタ40が組み立てられた時、協力してリングの両側の位置合わせ面74、76に相互係合する。具体的には、リングの両側の位置合わせ面74、76と外側で対向する溝の内側の壁172、174との相互係合は、コネクタ40の使用中にブロッキング部102のヨー方向の位置合わせ不良を防ぐ。より具体的には、リングの両側の位置合わせ面74、76は、リング50の軸に沿って移動可能に動くことから本体48を制限するために、外側で対向する溝の内側の壁172、174に相互係合する。コネクタ40の使用中に本体48がリング50に沿って移動すると、ブロッキング部102がリング50の開口部60の少なくとも一部をブロックする位置まで、リング50と本体48が適切に揺動できないかもしれないので、ユーザはコネクタ40を適切に閉じることができないかもしれない。さらに、リング50と本体48の間のヨー方向の位置合わせ不良は、リングの両端部56、58が1対の凹部104、106内に適切に嵌らないようにするかもしれない。リングの両側の位置合わせ面74、76と外側で対向する溝の内側の壁172、174の間の相互係合は、ブロッキング部102の条件を満たす位置合わせを実現するために、必ずしもぴったりする必要はないことが理解される。もっと正確に言えば、外側で対向する溝の一方の内側の壁172とそのリングの一方の位置合わせ面74との間、または、外側で対向する溝の両方の内側の壁172、174とそれらのリングの各位置合わせ面74、76との間には、ある余裕が存在しても良い。本書に記載されている位置合わせの機能は、いくつかが本書にさらに詳細に後述されている多数の別の方法で実現されても良い。
【0035】
恐らく
図3に最も良く示されているように、本体48の両側面90、92は、内側に次第に狭くなり、各側面90、92の表面の長さの少なくとも一部に沿った本体の各窪み176、178を有する。両側の窪み176、178は、少なくとも2つの顕著な機能に役立つ。第1は、両側の窪み176、178がコネクタ40の能力を高め、より大きな対象物をコネクタ40の各リング部52、54に保持できるようにすることである。第2は、両側の窪み176、178によって、コネクタ40の各アーチ形のリング部52、54に保持された対象物が2つのリング部52、54を移動する自由度が増加し、それによってコネクタ40を容易に使用でき、保持された複数の対象物のうちのいずれか1つに容易にアクセスできるようにすることである。両側の窪み176、178は、本体48の両側面90、92上に形成されるのが好ましい。しかしながら、本体48の一方の側面90だけが片側の窪み176を有しても良いことが理解される。
【0036】
前述のように、コネクタ40が閉じられている時、リングの両端部56、58は、本体48のブロッキング部102の各凹部104、106に補足的に収容される(
図3を参照すること)。
【0037】
図3に示されているように、ヒンジ端部98とブロッキング端部100の2つの端面94、96は、アーチ形であり、アーチ形の2つのリング部52、54の周囲輪郭に類似した曲率半径を有するのが好ましい。従って、コネクタ40は、閉じられている時、より統一された形状を有する。そのユーザが、視覚的により楽しいと感じ、コネクタ40に隣接した他の対象物を邪魔したり引っ掛けたりしにくいと感じるかもしれない。本体48の2つの端面94、96は、リング50の輪郭と一致するようなどんな形状になっても良いし、リング50と全く一致しないように構成されても良いことが理解される。
【0038】
使用中、(対象物がアーチ形の2つのリング部52、54の一方から取り外されたり、その一方に取り付けられたりするために、)コネクタ40を開きたい時、コネクタ40のユーザは、線uに沿った力を加えてコネクタ40を開錠する。より具体的には、アクチュエータ150は、加えられた力をロック部材146とバイアス部材148に伝える。力が線uに沿って加えられるので、アクチュエータ150は、本体の開口部144内に移動し、バイアス部材148を空洞136内の下側に弾性的に屈曲させる。バイアス部材148が屈曲するので、ロック部材146は、スロット124から動かされて外され、もはやリング50のヒンジ部64をブロックする関係にない位置に動かされる。これは、コネクタ40の開錠状態を表わす。
【0039】
ロック部材146は、上面180を有する。図示されているように、コネクタ40が開錠状態にある時、ロック部材146の上面180は、スロット124の下側に少なくとも部分的に位置しているので、リング50のヒンジ部64に対して動かすことができるようなスロット124に沿った開いた経路を与える。
【0040】
しかしながら、前述のように、対向する壁120、122の2つのアーム116、118は、屈曲され、ヒンジ部64を嵌め込みエリア128内に留まるように移動させる。スロット124が次第に狭くなることも、ヒンジ部64を嵌め込みエリア128内に解放可能に保持するのに役立つ。ヒンジ部64が第1の位置から動いて離れる際に、2つのアーム116、118によって与えられた復元力が次第に増加するように、ヒンジ部64が開口端部から動いて離れる際に、2つのアーム116、118は、次第に分離し、それによって屈曲する必要がある(それは、次第に狭くなることによってさらに強められる)。従って、コネクタ40が開錠状態になるように、ロック機構142を解除するにもかかわらず、コネクタ40の好ましい実施態様は、ヒンジ部64を嵌め込みエリア128内に留めさせるバイアスに打ち勝つように、ヒンジ部64に対して力を加える必要がある。
【0041】
コネクタ40が開錠状態であり、ヒンジ部64が嵌め込みエリア128内に留まり、ユーザがコネクタ40を開錠するための線uに沿った力を加えるのを止める場合、バイアス部材148の弾性は、ロック機構142を
図5に示されたロック状態に戻す原因となるであろう。このように、アクチュエータ150が押下されない時、ロック機構142がロック位置に自動的に戻るので、コネクタ40のユーザは、コネクタ40を積極的に施錠する必要がないのが好ましい。
【0042】
一方、アクチュエータ150が押下されると、ヒンジ部64は、スロット124に沿って動かされ、嵌め込みエリア128から外れることができる(
図7を参照すること)。特に、コネクタ40が開錠状態である時、線sに沿った力がリング50のヒンジ部64に加えられると、ヒンジ部64は、スロット124に沿って動き、嵌め込みエリア128から離れることができる。線sに沿った力は、ヒンジ部64を嵌め込みエリア128まで移動させる2つのアーム116、118の前述の弾性的な屈曲力に十分効果的に打ち勝つものである。ヒンジ部64がスロット124に沿って動き、ロック部材146の上面180に隣接した位置に配置される。恐らく
図4と
図5に最も良く示されているように、ロック部材146の上面180とヒンジ部64との係合は、バイアス部材148のバイアスをかける動作の結果として、ロック部材146が嵌め込みエリア128から外れたヒンジ部64の動きを不注意に止める原因とならないように、ロック部材146の上面180は、傾斜しているのが好ましい。さらに、アクチュエータ150がもはや押下されず、線sに沿った力がもはや加えられない時、ロック部材146の上面180の傾斜は、屈曲された対向する壁120、122の移動力と同様に、2つのアーム116、118の対向する壁120、122が次第に狭くなることと協力して、ヒンジ部64が嵌め込みエリア128に弾性的に戻されることを保証する。
【0043】
引き続き
図7を参照すると、ヒンジ部64は、嵌め込みエリア128から外れ、スロット124に沿ってヒンジ結合部126の第2位置182に動かされ、リングの各端部56、58は、ブロッキング部102の各凹部104、106から協調的に動かされて外される。しかしながら、必要に応じて、リング50と本体48は、ヒンジ結合部126が第2位置182にある時、リングの両端部56、58が1対の凹部104、106内にわずかに保持されるように形成され、それによって、リング50と本体48が
図7に示された位置から相対的に揺動される際に、リングの両端部56、58および/または本体48のブロッキング部102を変形させる力を必要としても良い。この構成で、リングの両端部56、58を本体48から「ポップする」ために、
図8の線oに沿って力を加え、その結果として、リング50と本体48をヒンジ結合部126の周りに自由に揺動させることができる。このように、ブロッキング部102がもはやリングの開口部60を橋渡ししないので、コネクタ40がオープン状態にあって、対象物を追加および/または取り外しできるように、リング50と本体48は、相対的に揺動されても良い。
【0044】
コネクタ40は、
図8に開いて示されている。コネクタ40が開いている時、リングの両側の突起部66、68の両側のインデックス面70、72は、溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170に相互係合し、コネクタ40のインデックス機能を提供する。具体的には、溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170は、両側の突起部66、68の両側のインデックス面70、72の対向する各面78に係合する。好ましくは、両側のインデックス面70、72は、実質的に平坦な面82と実質的にアーチ形の面84を交互に組み合わせた8つの各面を有する。
図8に示されているように、両側のインデックス面70、72は、2つの対向する平坦な面82が同時に溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170に係合するように構成される。2つの平坦な面82は、実質的平坦な溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170と協力して、リング50と本体48をそれぞれの好ましい90°、180°および270°の構成に配置する複数のインデックス位置を定義するのが好ましい。溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170と各インデックス面70、72の各面が協力して係合することによって定義された個別のインデックス位置を定義するために、別の面構成を使用しても良いことが理解される。
【0045】
インデックスの機能性は、対向する溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170を互いに向かって協調的に移動させる屈曲された2つのアーム116、118によって少なくとも一部が提供される。さらに、リング50が線oに沿って揺動する際、両側の突起部66、68の両側のインデックス面70、72は、同様に回転し、両側のインデックス面70、72のアーチ形の面84が溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170をカムとして作用させ、互いから離した結果として、2つのアーム116、118をかなりの程度に屈曲させる。リング50は、線oに沿って回転し続けるので、オーバーセンタ位置(アーチ形の面84の中間点に対応する)が存在し、そのポイントで、リング50をo方向にさらに動かすと、弾性的に屈曲された2つのアーム116、118がリング50を次のインデックス位置まで「スナップする」ことが自動的に生じるであろう。リング50を反対方向に揺動させると、同様に作動することが認識されるであろう。このように、リング50と本体48は、相対的に揺動され、複数のインデックス位置のそれぞれによって定義された複数の相対的な固定位置のうちの1つまで移動され、保持される。
【0046】
対象物は、以下のように、コネクタ40に追加したり、コネクタ40から取り外したりすることができる。第1に、ロック機構142は、アクチュエータ150を押下することによって解除される。第2に、アクチュエータ150が押下され、ヒンジ部64を嵌め込みエリア128から外すために、リング50がスロット124に沿って動かされる。このリング50の移動可能な動きは、同様に、リングの両端部56、58を動かし、各凹部104、106から外す。一旦ヒンジ部64がロック部材146よりも上方に位置すれば、ユーザは、自由にアクチュエータ150を離してもよい。第3に、リング50と本体48は、ヒンジ結合部126の周りに相対的に揺動されるので、リングの両端部56、58を動かし、ブロッキング部102から離し、リングの開口部60を露出させる。リング50と本体48が相対的に揺動されて開かれた後、アクチュエータ150を離すことができる。屈曲された2つのアーム116、118は、ロック部材146の上面180および次第に狭くなるスロット124と協力して、ヒンジ部64を嵌め込みエリア128まで戻す。この状態にある時、リング50と本体48を相対的に揺動し、両側のインデックス面70、72の2つの平坦な面82と溝の上側の壁164、166および溝の下側の壁168、170が協力して係合することによって、複数のインデックス位置のうちのあらゆる位置に、リング50と本体48を配置することができる。最後に、対象物は、リング50の各リング部52、54に収容され、または各リング部52、54から取り外される。
【0047】
コネクタ40を閉じるには、アクチュエータ150を押下してコネクタ40を開錠している間に、ユーザは、ヒンジ部64をスロット124に沿って移動させ、嵌め込みエリア128から外し、次に2つのリング部52、54を本体48のブロッキング部102に向かって揺動させ、リングの両端部56、58をブロッキング部102の1対の凹部104、106に隣接した位置に配置する。その後、ユーザは、2つのアームの対向する壁120、122が次第に狭くなることと協力して、2つのアーム116、118が屈曲することによって、ヒンジ部64を嵌め込みエリア128まで戻し、本体48のブロッキング部102をリングの開口部60に通し、リングの両端部56、58を各凹部104、106のそれぞれの中まで移動させ、それによってコネクタ40を閉じることができる。
【0048】
第2の実施態様は、
図9〜13に示されている。第2の実施態様は、第1の主要な実施態様に対する多くの構造的および機能的類似性を有している。従って、簡潔にするために、第2の実施態様の記載は、
図1〜8に示された実施態様に対する顕著な相違点にフォーカスするであろう。しかしながら、最初に記載されるのは、第2の実施態様のコネクタ200が、同様に、ヒンジ結合部206で揺動可能に相互接続したリング202と本体204を有することである。第1の実施態様と同様に、本体204は、さらに、ヒンジ結合部206を第1位置210(コネクタ200のクローズ状態に対応する)に解放可能に固定するためのロック機構208を有する。
【0049】
第2の実施態様では、本体204の2つのアーム212、214は、その間にスロット216を定義する。しかしながら、スロット216は、次第に狭くなっていないのが好ましい。第1の戻り止めエリア218と第2の戻り止めエリア220は、スロット216に沿って離間され、そのそれぞれは、2つのアーム212、214の各対向する壁に形成された対向する1対の戻り止めによって定義されるのが好ましい。第1の戻り止めエリア218は、ヒンジ結合部206の第1位置210に対応し、第2の戻り止めエリア220は、ヒンジ結合部206の第2位置222に対応する。1対の戻り止め
エリア218、220は、形状がヒンジ部224と一致するので、半円である。しかしながら、両者は多角形でも良い。ロック機構208が
図12の線uに沿った力を加えることによって解除されている時、リング202のヒンジ部224は、
図13に示されているような力sを加えることによって、スロット216内の第1と第2の戻り止めエリア218、220の間を動くことができる。この方法で、屈曲された2つのアーム212、214は、協力してヒンジ部224を2つの位置の一方まで移動させる。ヒンジ結合部206が第2位置222にある時、リング202を
図13に示された線oの方向に揺動し、対象物をコネクタ200に追加したりコネクタ200から取り外したりするために、コネクタ200を開くことができる。特に留意すべきは、ヒンジ結合部206が第2位置222にある時、ロック機構のバイアス部材226が屈曲され続けることである。ヒンジ結合部206が第2位置222に長時間あるために、バイアス部材226の弾性が劣化しないように、必要に応じて、対象物をコネクタ200に追加したりコネクタ200から取り外したりする時、ヒンジ結合部206を第1位置210に移動し、それによってバイアス部材226が屈曲されていない状態に戻ることができるようにしても良い。このように、ユーザは、ヒンジ結合部206を第1位置210に入れて、対象物をコネクタ200に追加したりコネクタ200から取り外したりすると、ユーザは、ヒンジ結合部206を第2位置222に戻してコネクタ200を閉じ、次に、バイアス部材226の弾性を劣化させずに、対象物をコネクタ200にしっかりと保持するために、ヒンジ結合部206を第1位置210に戻すことができる。
【0050】
第3の実施態様は、
図14〜19に示されている。第3の代替実施態様は、個別のヒンジ接続位置が第1と第2の戻り止めエリアによって定義されるという意味で、第2の実施態様と同様に機能する。特に留意すべきは、第3の実施態様がロック機構を有しないことである。ロック機構が存在しないので、本体の上面308と下面310は、滑らかであり、略平面であるのが好ましい。
【0051】
恐らく
図17〜19に最も良く示されているように、第1の戻り止めエリア304と第2の戻り止めエリア306は、スロット312に沿って離間され、そのそれぞれは、2つのアーム318、320の背面側で対向する各壁314、316に形成された1対の戻り止めによって定義される。前述のように、第1の戻り止めエリア304は、ヒンジ結合部324の第1位置322に対応し、第2の戻り止めエリア306は、ヒンジ結合部324の第2位置302に対応する。リング330のヒンジ部328は、スロット312内の第1と第2の戻り止めエリア304、306の間を移動可能である。ロック機構が存在しないので、ヒンジ部328を動かし、第1と第2の戻り止めエリア304、306のそれぞれから外し、さらに2つのアーム318、320をかなりの程度に弾性的に屈曲させるのに十分な力が加えられれば、リング330のヒンジ部328は、スロット312内を移動可能である。この構成は、ヒンジ結合部324を第1位置から第2位置に不注意に動かすリスクを減少させる。2つのアーム318、320の屈曲を制限するために、必要に応じて、本体332を相対的に硬質なプラスチック(アセタールのような)から形成することができる。
図19に示されているように、ヒンジ結合部324が第2位置302にある時、リングの両端部334(一方の端部は図示されていない)がもはや本体332のブロッキング部342の各凹部338(一方の凹部は図示されていない)内に収納されていないので、本体332とリング330は、相対的に揺動可能である。
【0052】
コネクタ442の第4の実施態様は、
図20〜24に示されている。第4の実施態様は、リングの位置合わせとインデックス付けが別の方法で実現される以外は、第3の実施態様と略同一である。具体的には、リング400は、ヒンジ部408の両端部404、406の中間に位置する単に1つの突起部402を有する。前述の実施態様の2つの突起部の構成と同様に、1つの突起部の両側の位置合わせ面410、412は、背面側で対向し、リング400の軸に対して実質的に垂直であるのが好ましい。しかしながら、別の形として、リング400のインデックス面414は、より小さな対向する1対の平坦な面416、418(
図23に示されているようなリング400と本体420の位置合わせされた状態に対応する)、および大きな平坦な面422と反対側のアーチ形の面424(
図24に示された垂直のオープン位置に対応する)を有するように構成される。さらに、より小さなアーチ形の面426、428は、より小さな1対の平坦な面416、418と大きな平坦な面422との間に位置する。
【0053】
2つのアーム430、432は、本体420の長さに沿って伸び、2つのアーム430、432を横に切断するノッチ434を定義する。ノッチ434は、ノッチ434が開口端部を有し、本体420のヒンジ端部440でのみアクセス可能であるように、本体420の上面436と下面438で閉じられているのが好ましい。ノッチ434は、コネクタ442が組み立てられる時、リングの1つの突起部402を補足的に収容するように寸法形成される。2つのアーム430、432は、コネクタ442が組み立てられる時、協力してリングの両側の位置合わせ面410、412に相互係合するように構成された、背面側で対向する1対の内側の壁444、446を有する。具体的には、リングの両側の位置合わせ面410、412とノッチを定義する1対の内側の壁444、446の相互係合は、コネクタ442の使用中にリング400と本体420のヨー方向の位置合わせ不良を効果的に防ぐ、別のタイプの位置合わせ機能を示している。
【0054】
図23では、コネクタ442は、リング400と本体420が相対的に揺動可能でないクローズ状態にあることが示されている。クローズ位置では、1つの突起部402は、完全にノッチ434内に位置し、インデックス面414の大きな平坦な面422は、本体の端部から離間されている。前述の実施態様のように、ヒンジ結合部448は、第1と第2の戻り止めエリア450、452の間を移動可能であり、ブロッキング部454をリングの開口部456から取り外すことができるように、第2の戻り止めエリア452(
図24を参照すること)に移動することよって、リング400と本体420を相対的に揺動させることができるにする。第1の戻り止めエリア450(
図23を参照すること)は、閉じられたコネクタ442に典型的に対応するが、リング400が
図24に示された位置に揺動された後に、ヒンジ部408を第1の戻り止めエリア450に戻すことができる。この構成では、リングの両端部458、460が本体のブロッキング端部462を通り過ぎて揺動することができないので、リング400は、本体420に対して360°揺動できないようにされるであろう。さらに、コネクタを閉じるために、ヒンジ部408は、まず第2の戻り止めエリア452に動かされ、リング400と本体420は、軸方向に位置合わせされなければならないであろう。リング400と本体420が互いに対して複数のインデックス位置の間を揺動される際に、インデックス面のアーチ形の面424、426および428は、本体420の2つのアーム430、432を屈曲させる。従って、屈曲された2つのアーム430、432は、複数のインデックス位置のうちの1つまでインデックス面414を移動させる。
【0055】
コネクタ500の第5の実施態様は、
図25と
図26に示されている。この実施態様は、
図20〜24に示された実施態様と非常に類似しているが、1つの突起部502は、本体506の開いたスロット504内にある。従って、互いに対するリング508と本体506のインデックス位置が存在しない。図示された突起部は、
図20〜24に示された突起部に類似した形状を有するが、本体とのファセット化された相互係合が存在しないので、別の形として、円形(または、さらに言えばどんな形状)でも良い。
図26の平面図に示されているように、スロット504は、本体506のヒンジ端部514で2つのアーム510、512の全体を貫通する。
【0056】
コネクタ600の第6の実施態様は、
図27〜29に示されている。第6の実施態様の主要な相違点は、本体602とリング604のヨー方向の位置合わせ不良を制限するための位置合わせ機能である。
【0057】
特に、リング604には、突起部がなく、かつ、本体には、背面側で対向する溝もノッチもない。もっと正確に言えば、本体602の対向する外側の側面606、608は、コネクタ600の位置合わせ機能を実現するために、リング604のユニークな構成と協力する。
【0058】
留意すべきは、図示されたリング604のリングの両端部610、612がたまたま半球状ではなく、平滑であることであるが、当業者は、リングの両端部610、612が本書に記載されているそれらの目的に適した別の構成を有することができることを直ぐに認識するであろう。リング604は、スロット616内の第1と第2の戻り止めエリア618、620の間を移動可能なヒンジセクション614を有する。前述の実施態様のように、ヒンジセクション614は、直線的であるのが好ましい。さらに、リングは、ヒンジセクション614とリングの両端部610、612に対して軸方向にオフセットした1対のオフセットセクション622、624を有する。1対のオフセットセクション622、624は、アーチ形の2つのリング部630、632の実質的な一部を形成する。この実施態様では、1対のオフセットセクション622、624は、同一平面上にはないが、ヒンジセクション614は、リングの両端部610、612と同一平面上にある。
【0059】
リング604の傾斜した中継部634、636は、1対のオフセットセクション622、624の各端部に定義される。これらの傾斜した中継部634、636に沿った外側のリング604の表面は、位置合わせ不良のヨー方向にリング604と本体602の何らかの相対的な動きがある場合、協力して本体602の対向する外側の側面606、608に相互係合するリングの両側の位置合わせ面638、640を有する。即ち、リングの両側の位置合わせ面638、640と本体602の対向する外側の側面606、608のそれぞれが相互係合することによって、コネクタ600の使用中にリング604の開口部644に対するブロッキング部642のヨー方向の位置合わせ不良を防ぐ。前述の実施態様と同様に、リングの両側の位置合わせ面638、640と2つのアームの外側の側面との間の相互係合は、ブロッキング部642の十分な位置合わせを実現するために、必ずしもぴったりする必要はないことが理解される。もっと正確に言えば、対向する外側の側面606、608とリングの各位置合わせ面638、640との間には、ある余裕が存在しても良い。さらに、1対のオフセットセクション622、624は、互いに対して軸方向にオフセットしている(前述のように)が、別の形として、それらは、互いに対して同一平面上にあっても良い。例えば、別の形として、ヒンジセクション614に隣接した傾斜した中継部634、636は、同じ方角に伸びても良い。
【0060】
留意すべきは、各オフセットセクション622、624は、リングの両端部610、612が同一軸に戻されるように、対応するリングの両端部610、612に隣接した傾斜した中継部634、636に結合されることである(
図29を参照すること)。即ち、逆向きに傾斜した中継部646、648が、各オフセットセクション622、624に提供される。特に、本体602の各凹部650、652のそれぞれも同様に、本体602の対向する外側の側面606、608上で位置合わせされる。
【0061】
ここで
図30と
図31を参照すると、コネクタ700の第7の実施態様が示されている。第7の実施態様のコネクタ700は、リングの両端部702、704が同一軸に戻されない以外は、第6の実施態様と同様に機能する。より具体的には、本体708のブロッキング端部706は、対向する両側面から内側に伸びる、位置合わせされていない1対の凹部710、712を有する。リング718の1対のオフセットセクション714、716は、ヒンジセクション720に対して軸方向にオフセットされているが、リングの両端部702、704まで続き、これを定義する。言いかえれば、1対のオフセットセクション714、716は、リングの両端部702、704に隣接した、逆向きに傾斜した中継部722、724に結合され、その結果として、リングの両端部702、704は、互いに位置合わせされない。従って、位置合わせされていない1対の凹部710、712は、コネクタ700が
図31に示されるようなクローズ位置にある時、本体708のブロッキング部726内の位置合わせされていないリングの両端部702、704を収容するように構成される。
【0062】
コネクタ800の第8の実施態様は、
図32〜38に示されている。特に、第8の実施態様のコネクタ800は、固定されたヒンジ結合部802を有する。リング808のリングの両端部804、806は、略半球状であるが、背面側で対向する1対の平坦な面810、812を有するように修正される。本体814は、ヒンジ端部816とブロッキング端部818を有し、ブロッキング端部818は、本体814のブロッキング部820を有する。本体814のブロッキング部820は、リングの両端部804、806を収容するように構成された挟持部(クラスプ)822を有し、コネクタ800をクローズ位置に動作しやすく維持する。特に、リングの両端部の1対の平坦な面810、812は、コネクタ800が
図32および
図36〜38に示されているようなクローズ位置にある時、クラスプ822に結合可能に係合するように、リングの両端部804、806に構成されて配置される。
【0063】
ここで
図34と
図35を参照すると、クラスプ822は、本体814のブロッキング部820に定義された固定された座面826から間隔を開けて離間した係止部(キャッチ)824を含む。キャッチ824と固定された座面826は、その間に狭窄部828を定義する。狭窄部828は、リングの両端部804、806の直径よりもわずかに小さいように、動作しやすくサイズ化される。固定された座面826とキャッチ824は、弾性的なバイアス要素830によって接続される。キャッチ824は、下面832および下面832から上側かつ外側に傾斜したカム面834を有する。カム面834は、コネクタ800の使用中にキャッチ824を容易に操作できる波形を有するのが好ましい。より具体的には、波形は、クラスプ822の使用中にユーザが無意識のうちにキャッチ824を解除するのを防ぐ。
【0064】
恐らく
図34に最も良く示されているように、クラスプ822は、さらに、固定された座面826から狭窄部828に突出した仕切り部836を有する。仕切り部836は、対向する端面838、840を有する。対向する端面838、840は、協力してリングの各端部804、806に相互係合し、コネクタ800が閉じられている時、ブロッキング部820とリングの開口部842の適切なヨー方向の位置合わせを保証する。仕切り部の対向する端面838、840とリングの両端部804、806によって提供される位置合わせ機能は、リングの両側の突起部844(一方の突起部は図示されていない)とアームの溝848(一方の溝は図示されていない)がヨー方向の位置合わせ不良を防ぐのに役立つのが好ましい。
【0065】
本体のヒンジ端部816には、スロット856をその間に定義する1対のアーム852、854がある。リング808のヒンジ部(図示されていない)(他のコネクタの実施態様に前述のヒンジ部のような)は、スロット856内に収容されて保持される。前述のコネクタの実施態様とは違って、ヒンジ部は、スロット856に沿って移動可能ではない。もっと正確に言えば、1つのヒンジ結合部の位置は、リング808と本体814が相対的に揺動可能なように、スロット856内に備えられる。1対のアーム852、854上に位置する各肩部860、862は、スロット856内にヒンジ部を保持するのに役立つ。前述の実施態様と同様に、コネクタ800は、前述のように、適切な位置合わせとインデックス付けを可能にする構造を有する。しかしながら、当業者は、前述の実施態様のうちの全てと同様に、この実施態様に関するインデックス付けと位置合わせ(もし備えられれば)を実現することができ、インデックス付けおよび/または位置合わせのいかなる1つの方法にも限定されないことを直ぐに認識するであろう。
【0066】
図36と
図37に示されているように、リング808は、コネクタ800を閉じるために、本体814に対して線cに沿って揺動される。リングの両端部804、806がクラスプ822のカム面834に係合する際に、キャッチ824は、リングの両端部804、806を狭窄部828内に配置させるために、ロック位置から自動的に移動される。即ち、リングの両端部804、806の線cに沿った連続的な揺動動作は、カム面834に力が加えられ、その力をカム面834がクラスプ822のバイアス要素830に伝え、キャッチ824を移動させ、線bに沿って固定された座面826から離す原因となる。リング808の線cに沿った連続的な揺動は、リングの両端部804、806をカム面834の下に移動させ、リングの両端部804、806をクラスプ822内の狭窄部828にアクセスさせるために、バイアス要素830を連続的に開く原因となる。
【0067】
図38は、クラスプ822内の固定された座面826に着座したリングの両端部804、806の部分断面の正面図を示している。リングの両端部804、806がキャッチ824のカム面834の全体に沿って一旦移動すると、キャッチ824は、もはや外側に移動されなくなり、バイアス要素830は、キャッチ824を固定された座面826に向かって弾性的に移動させる。従って、キャッチ824の下面832は、リングの両端部804、806の上側の平坦な面810に係合され、固定された座面826の上側に向けられた面は、リングの両端部804、806の下側の平坦な面812に係合される。従って、コネクタ800は、ロック位置にある。
【0068】
第8の実施態様のコネクタ800を開錠するためには、キャッチ824が動かされて固定された座面826から十分な距離離れ、リングの各端部804、806がキャッチ824を通り過ぎて自由に揺動し、クラスプ822から相対的に揺動されて離れることができるようにするために、バイアス要素830の弾性的な力に打ち勝つのに十分な力を
図37の線bに沿って加える。
【0069】
上述の本発明の好ましい形態は、実施例としてのみ使用されるものであり、本発明の範囲を解釈する際の限定判断に使用されるべきではない。本書に上述されているような、好適な実施態様に対する明確な修正は、本発明の考え方から逸脱せずに、当業者によって直ぐになされ得る。従って、本発明の範囲は、本書に添付された特許請求の範囲によってのみ限定されるであろう。
【0070】
以下の特許請求の範囲に記載のような本発明の文字通りの範囲から実質的に逸脱せず、その外側にある任意の装置に関して、発明者は、本書によって、本発明の合理的に公平な範囲を決定し評価する均等論に依存する意図を述べる。