特許第6033788号(P6033788)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6033788置換されたメチルアミン、セロトニン5−HT6受容体アンタゴニスト、製造のための方法及びその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6033788
(24)【登録日】2016年11月4日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】置換されたメチルアミン、セロトニン5−HT6受容体アンタゴニスト、製造のための方法及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C07C 317/36 20060101AFI20161121BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20161121BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20161121BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20161121BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20161121BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20161121BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20161121BHJP
   C07D 295/096 20060101ALI20161121BHJP
   A61K 31/495 20060101ALI20161121BHJP
   A61K 31/145 20060101ALI20161121BHJP
   C07D 213/38 20060101ALI20161121BHJP
   A61K 31/4406 20060101ALI20161121BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20161121BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20161121BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20161121BHJP
   C07D 215/42 20060101ALI20161121BHJP
   A61K 31/4706 20060101ALI20161121BHJP
   C07D 215/40 20060101ALI20161121BHJP
   C07D 413/04 20060101ALI20161121BHJP
   A61K 31/422 20060101ALI20161121BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
   C07C317/36CSP
   A61P43/00 111
   A61P25/00
   A61P25/28
   A61P25/18
   A61P25/22
   A61P3/04
   C07D295/096
   A61K31/495
   A61K31/145
   C07D213/38
   A61K31/4406
   C07D471/04 104A
   A61K31/437
   A61K31/496
   C07D215/42
   A61K31/4706
   C07D215/40
   C07D413/04
   A61K31/422
   C07D413/14
【請求項の数】15
【全頁数】77
(21)【出願番号】特願2013-546064(P2013-546064)
(86)(22)【出願日】2011年12月13日
(65)【公表番号】特表2014-508729(P2014-508729A)
(43)【公表日】2014年4月10日
(86)【国際出願番号】RU2011000981
(87)【国際公開番号】WO2012087182
(87)【国際公開日】20120628
【審査請求日】2014年7月29日
(31)【優先権主張番号】2010152052
(32)【優先日】2010年12月21日
(33)【優先権主張国】RU
(73)【特許権者】
【識別番号】509276582
【氏名又は名称】アラ・ケム・エルエルシー
(73)【特許権者】
【識別番号】513016895
【氏名又は名称】アレクサンドル・バシリエビッチ・イワシェンコ
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100135415
【弁理士】
【氏名又は名称】中濱 明子
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドル・バシリエビッチ・イワシェンコ
(72)【発明者】
【氏名】ミトキン,オレグ・ドミトリエビッチ
(72)【発明者】
【氏名】カディエバ,マディナ・ゲロルギエフナ
【審査官】 村守 宏文
(56)【参考文献】
【文献】 特表2003−514902(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0163545(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0014966(US,A1)
【文献】 特表2004−501141(JP,A)
【文献】 特表2008−510785(JP,A)
【文献】 国際公開第2002/100842(WO,A1)
【文献】 Database REGISTRY,2004年 8月 2日,RN 720672-79-7,Retrieved from STN international [online]; retrieved on 30 May 2016
【文献】 Hellwinkel, Dieter et al.,Moglichkeiten und Grenzen der anionisch induzierten Sulfonamid-Aminosulfon-Umlagerung,Chemische Berichte,1985年,vol.118 no.1,pp.66-85
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式1の置換されたメチル−アミンであって、結晶の形態であってもよい化合物、又は医薬的に受容可能なその塩:
【化1】
式中:
Wは、ナフタレン、インドリジン又はキノリンであり;
R1が、水素、フルオロ、クロロであり;
R2は、フルオロ、メチル、フェニル、チオフェン−2−イル、フラン−2−イル、ピリジル、ピペラジン−1−イル又は4−メチルピペラジン−1−イルであり;
R3は、メチルであるか;
或いは
Wが、ベンゼンであり、R3は、上記の意味を有し;
R1は、3−Clであり、R2は、3−ピペラジン−1−イル又は3−(4−メチルピペラジン−1−イル)であるか;
又は
R1が、水素であり;
R2は、フェニル又はピリジルであるか;
又は
R1が、水素、フルオロ、クロロ、メチルであり;
R2は、4−ピペラジン−1−イル又は4−(4−メチルピペラジン−1−イル)であるか;
或いは
Wが、オキサゾールであり、R3は、所望により置換されていてもよいメチルであり;
R1は、フルオロ又はクロロであり;
R2は、メチルであるか;
又は
R1が、水素、フルオロ、クロロ、メチルであり;
R2は、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イルであるか;
又は
R1が、水素、フルオロ、クロロ、メチルであり;
R2は、チオフェン−2−イルであり、
R3は、2−メトキシエチルであるか、
又は
R1は、フルオロ又はクロロであり;
R2は、チオフェン−2−イルであり、
R3は、メチルである。
【請求項2】
以下の式:
【化2】
で表される請求項1に記載の化合物であって、それぞれの式において、Wは、所望により置換された1,2−ベンゼン(1.1);1,2−ナフタン(1.2.1、1.2.2、1.3);1,2−インドリジン(1.4.1、1.4.2);3,4−キノリン(quinolinene)(1.5及び1.7)、5,6−キノリン(1.6)又は4,5−オキサゾール(1.8)であり、
式中、
R1及びR2が、Wのそれぞれの意味に対応する請求項1に記載の意味を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1=H、3−F又は3−Clである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R2が、水素、メチル、ピペラジン−1−イル又は4−メチルピペラジン−1−イルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
メチル−[3−(ピペラジン−1−イル−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(2)、
メチル−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(5)、
メチル−(4−ピペラジン−1−イル−6−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(7)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(8)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−6−(3−フルオロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(9)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(10)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(11)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−(3−フルオロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(12)、
N−メチル−N−[4−(フェニルスルホニル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]アミン1.1(13)、
メチル−(5−ピリジン−3−イル−2−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(14)、
メチル−(4−ピペラジン−1−イル−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.1(1)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(2)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(3)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.1(4)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(5)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(6)、
メチル−(5−ピペラジン−1−イル−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.2(1)、
メチル−[5−ピペラジン−1−イル−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(2)、
メチル−[5−ピペラジン−1−イル−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(3)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(4)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(5)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(6)、
メチル−(4−ピペラジン−1−イル−1−フェニルスルホニルナフタレン−2−イル)−アミン1.3(1)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−1−(1−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(2)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−1−(1−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(3)
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−フェニルスルホニルナフタレン−2−イル]−アミン1.3(4)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(5)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(6)、
メチル−(1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(1)、
メチル−[1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(2)、
メチル−[1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(3)、
メチル−(3−メチル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(4)、
メチル−[3−メチル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(5)、
メチル−[3−メチル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(6)、
メチル−(3−ピペラジン−1−イル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(7)、
メチル−[3−ピペラジン−1−イル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(8)、
メチル−[3−ピペラジン−1−イル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(9)、
メチル−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(10)、
メチル−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−クロロフェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(11)、
メチル−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−フルオロフェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(12)、
メチル−(5−メチル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.2(1)、
メチル−[5−メチル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(2)、
メチル−[5−メチル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(3)、
メチル−(5−ピペラジン−1−イル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.2(4)、
メチル−[5−ピペラジン−1−イル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(5)、
メチル−[5−ピペラジン−1−イル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(6)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(7)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(8)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(9)、
メチル−(8−ピペラジン−1−イル−3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル)−アミン1.5(1)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−3−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(2)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−3−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(3)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル]−アミン1.5(4)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(5)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(6)、
メチル−(8−ピペラジン−1−イル−5−フェニルスルホニルキノリン−6−イル)−アミン1.6(1)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−5−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(2)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−5−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(3)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−フェニルスルホニルキノリン−6−イル]−アミン1.6(4)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(5)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(6)、
メチル−(8−ピペラジン−1−イル−4−フェニルスルホニルキノリン−3−イル)−アミン1.7(1)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−4−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(2)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(3)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−フェニルスルホニルキノリン−3−イル]−アミン1.7(4)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(5)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(6)、
メチル−[2−メチル−4−(3−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(2)、
メチル−[2−メチル−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(3)、
メチル−(2−ピペラジン−1−イル−4−フェニルスルホニルオキサゾール−5−イル)−アミン1.8(4)、
メチル−[2−ピペラジン−1−イル−4−(3−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(5)、
メチル−[2−ピペラジン−1−イル−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(6)、
メチル−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−フェニルスルホニルオキサゾール−5−イル]−アミン1.8(7)、
メチル−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(8)、又は
メチル−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(9)である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
請求項1−5のいずれか1項に記載の、一般式1の置換されたメチル−アミンであって、結晶の形態であっても良い化合物、又は医薬的に受容可能なそのある、セロトニン5−HT受容体アンタゴニスト。
【請求項7】
少なくとも一つの請求項6に記載のセロトニン5−HT受容体アンタゴニストである、医薬組成物及び医薬のための活性成分。
【請求項8】
医薬的に有効な量の請求項7に記載の活性成分を含有する、CNS疾病の予防及び治療のための医薬組成物であって、その病的発生過程が5−HT受容体に関係する、認知障害及び神経変性疾患から選択されるCNS疾病の予防及び治療のための医薬組成物。
【請求項9】
医薬的に受容可能な包装中に入れられた錠剤、カプセル又は注射の形態の、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
精神障害及び統合失調症の予防及び治療のための、請求項8又は9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
不安障害の予防及び治療のための、請求項8又は9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
精神能力の改善のための、請求項8又は9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
肥満症の予防及び治療のための、請求項8又は9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項14】
少なくとも一つの請求項1−5のいずれか1項に記載の一般式1の置換されたメチルアミンであって結晶の形態であってもよい化合物又は医薬的に受容可能なその塩含んでなる、医薬。
【請求項15】
請求項1−5のいずれか1項に記載の一般式1の置換されたメチルアミンを含んでなる、セロトニン5−HT受容体阻害の分子機構の調査のための試薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願との相互参照
本出願は、2010年12月21日のロシア連邦出願RU2010152052号に対する外国出願の優先権の利益を主張する2011年12月13日に出願された国際特許出願PCT/RU2011/000981の国内段階である。優先出願は、その全てが参考文献として本明細書中に援用される。
【0002】
技術分野
本発明は、新規な置換されたメチル−アミン、新規なセロトニン5−HT受容体アンタゴニスト、新規な活性成分、医薬組成物、治療キット、治療のための方法及び分子手段に関する。新規な活性成分の薬理学的効果の起源において、中枢神経系(CNS)疾病、特にアルツハイマー病(AD)、ハンチントン病、統合失調症、他の神経変性疾患、認知障害及び肥満症の治療において重要な役割を演じるセロトニン5−HT受容体と相互作用するその能力である。
【背景技術】
【0003】
CNS疾病、特に統合失調症、AD及び他の神経変性疾患及び認知障害の治療のためのセロトニン5−HT受容体の有効な、そして選択的アンタゴニストの有用性は、臨床診療において結論的に証明され、そしてその用途は、将来の医学において非常に見込みがあるとみなされる[Holenz J.,Pauwels P.J.,Diaz J.L.,Merce R.,Codony X.,Buschmann H.Medicinal chemistry strategies to 5−HT6 receptor ligands as potential cognitive enhancers and antiobesity agents.Drug Disc.Today.2006;11:283−299]。哺乳動物において、これらの受容体は、中枢神経系(CNS)中に、そして主として訓練及び記憶のために責任のある脳の部分に排他的に位置する[Ge’rard C.,Martres M.−P.,Lefe’vre K.,Miquel M.−C.,Verge’D.,Lanfumey L.,Doucet E.,Hamon M.,El Mestikawy S.Immuno−localisation of serotonin 5−HT6 receptor−like material in the rat central nervous system.Brain Research.1997;746:207−219]。一方、5−HT受容体が、コリン作動性、ノルアドレナリン作動性、グルタミン作動性及びドーパミン作動性を含む神経介在物質系の全数の調節物質であることが示されている[Dawson L.A.,Nguyen H.Q.,Li P.The 5−HT(6)receptor antagonist SB−271046 selectively enhances excitatory neurotransmission in the rat frontal cortex and hippocampus.Neuropsychopharmacology.2001;25:662−668]。正常な認知過程におけるこれらの系の基礎的役割り及び神経変性におけるその機能障害を考慮すれば、正常及び“病的”記憶の形成における5−HT受容体の排他的役割りは明白になる。
【0004】
5−HT受容体の遮断が、訓練−記憶化−再現の各種の動物モデルにおける記憶の固定のかなりの向上に導くことが多くの最近の刊行物中に示された[Foley A.G.,Murphy K.J.,Hirst W.D.,Gallagher H.C.,Hagan J.J.,Upton N.,Walsh F.S.,Regan C.M.The 5−HT(6)receptor antagonist SB−271046 reverses scopolamine−disrupted consolidation of a passive avoidance task and ameliorates spatial task deficits in aged rats.Neuropsychopharmacology.2004;29:93−100.Riemer C.,Borroni E.,Levet−Trafit B.,Martin J.R.,Poli S.,Porter R.H.,Bos M.Influence of the 5−HT6 receptor on acetylcholine release in the cortex:pharmacological characterization of 4−(2−bromo−6−pyrrolidin−1−ylpyridine−4−sulfonyl)phenylamine,a potent and selective 5−HT receptor antagonist.J.Med.Chem.2003;46:1273−1276.King M.V.,Woolley M.L.,Topham I.A.,Sleight A.J.,Marsden C.A.,Fone K.C.5−HT6 receptor antagonists reverse delay−dependent deficits in novel object discrimination by enhancing consolidation an effect sensitive to NMDA receptor antagonism.Neuropharmacology 2004;47:195−204]。モーリス(Morrisno’s)水迷路実験における高齢のラットの認知機能のかなりな向上が、5−HT受容体アンタゴニストの作用下で起こったことも更に示されている[Foley A.G.,Murphy K.J.,Hirst W.D.,Gallagher H.C.,Hagan J.J.,Upton N.,Walsh F.S.,Regan C.M.The 5−HT(6)receptor antagonist SB−271046 reverses scopolamine−disrupted consolidation of a passive avoidance task and ameliorates spatial task deficits in aged rats.Neuropsychopharmacology.2004;29:93−100]。最近、認知過程における5−HT受容体機能の更に徹底した理解及びこれらのアンタゴニストの可能なファーマコフォア的特性に関する更に正確な概念が達成された[Holenz J.,Pauwels P.J.,Diaz J.L.,Merce R.,Codony X.,Buschmann H.Medicinal chemistry strategies to 5−HT receptor ligands as potential cognitive enhancers and antiobesity agents.Drug Disc.Today.2006;11:283−299]。これは、高度に親和性の選択的リガンド(“分子ツール”)の調製を、そしてその後の臨床的候補者をもたらした。現在、多くの5−HT受容体アンタゴニストが、AD、ハンチントン病、統合失調症(抗精神病剤)及び他の神経変性及び認知障害の治療のための潜在的成分(表1)[http://integrity.prous.com]として臨床試行の各種の相にある。
【0005】
【表1】
【0006】
5−HT受容体アンタゴニストのもう一つの魅力的特性は、過体重及び肥満を軽減するための本質的に新規な療法の開発に導くことができる食欲を、それに基づき抑制するその能力である[Vicker S.P.,Dourish C.T.Serotonin receptor ligands and the treatment of obesity.Curr.Opin.Investig.Drugs.2004;5:377−388]。この効果は、多くの調査において確認され[Holenz J.,Pauwels P.J.,Diaz J.L.,Merce R.,Codony X.,Buschmann H.Medicinal chemistry strategies to 5−HT receptor ligands as potential cognitive enhancers and antiobesity agents.Drug Disc.Today.2006;11:283−299.Davies S.L.Drug discovery targets:5−HT receptor.Drug Future.2005;30:479−495]、その作用の機構は、5−HT受容体アンタゴニストによるγ−アミノ酪酸シグナル伝達の抑制及びα−メラノサイト刺激性ホルモン放出の増加に基づき、これは、最後に、食料要求の低下をもたらす[Woolley M.L.5−HT receptors.Curr.Drug Targets CNS Neurol.Disord.2004;3:59−79]。現在二つの5−HT受容体アンタゴニストが、肥満症治療のための薬物候補として臨床試行の第1相にある(表1)[http://integrity.prous.com]。
【0007】
この文脈において、新しい選択的な、そして有効なセロトニン5−HT受容体アンタゴニストに対する探求は、広範囲なCNS疾病、特に神経性及び神経変性疾患及び認知障害を治療するための新規な薬物物質の開発に対する本来の、そして見込みのある方法であるように見受けられる。
【0008】
各種の生物学的に活性なスルホニルで置換されたアザ複素環、特にセロトニン5−HT受容体リガンドに関する多くの出願公開が存在する。例えば、置換された1−(2−アミノエチル)−4−アリールスルホニル−ピラゾール[WO2003057674A1]、7−アミノ−3−スルホニル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン[ЕР941994А1、1999]及び幾つかの置換されたメチルアミンが知られている[WO00037452A1、WO00138316A2、EP00930302A2、WO00198279A2]。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際特許出願公開WO2003057674A1;
【特許文献2】ЕР941994А1、1999;
【特許文献3】国際特許出願公開WO00037452A1;
【特許文献4】国際特許出願公開WO00138316A2;
【特許文献5】EP00930302A2;
【特許文献6】国際特許出願公開WO00198279A2。
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Holenz J.,Pauwels P.J.,Diaz J.L.,Merce R.,Codony X.,Buschmann H.Medicinal chemistry strategies to 5−HT6 receptor ligands as potential cognitive enhancers and antiobesity agents.Drug Disc.Today.2006;11:283−299;
【非特許文献2】Ge’rard C.,Martres M.−P.,Lefe’vre K.,Miquel M.−C.,Verge’D.,Lanfumey L.,Doucet E.,Hamon M.,El Mestikawy S.Immuno−localisation of serotonin 5−HT6 receptor−like material in the rat central nervous system.Brain Research.1997;746:207−219;
【非特許文献3】Dawson L.A.,Nguyen H.Q.,Li P.The 5−HT(6)receptor antagonist SB−271046 selectively enhances excitatory neurotransmission in the rat frontal cortex and hippocampus.Neuropsychopharmacology.2001;25:662−668;
【非特許文献4】Foley A.G.,Murphy K.J.,Hirst W.D.,Gallagher H.C.,Hagan J.J.,Upton N.,Walsh F.S.,Regan C.M.The 5−HT(6)receptor antagonist SB−271046 reverses scopolamine−disrupted consolidation of a passive avoidance task and ameliorates spatial task deficits in aged rats.Neuropsychopharmacology.2004;29:93−100;
【非特許文献5】Riemer C.,Borroni E.,Levet−Trafit B.,Martin J.R.,Poli S.,Porter R.H.,Bos M.Influence of the 5−HT6 receptor on acetylcholine release in the cortex:pharmacological characterization of 4−(2−bromo−6−pyrrolidin−1−ylpyridine−4−sulfonyl)phenylamine,a potent and selective 5−HT6 receptor antagonist.J.Med.Chem.2003;46:1273−1276;
【非特許文献6】King M.V.,Woolley M.L.,Topham I.A.,Sleight A.J.,Marsden C.A.,Fone K.C.5−HT6 receptor antagonists reverse delay−dependent deficits in novel object discrimination by enhancing consolidation an effect sensitive to NMDA receptor antagonism.Neuropharmacology 2004;47:195−204;
【非特許文献7】Foley A.G.,Murphy K.J.,Hirst W.D.,Gallagher H.C.,Hagan J.J.,Upton N.,Walsh F.S.,Regan C.M.The 5−HT(6)receptor antagonist SB−271046 reverses scopolamine−disrupted consolidation of a passive avoidance task and ameliorates spatial task deficits in aged rats.Neuropsychopharmacology.2004;29:93−100;
【非特許文献8】Holenz J.,Pauwels P.J.,Diaz J.L.,Merce R.,Codony X.,Buschmann H.Medicinal chemistry strategies to 5−HT6 receptor ligands as potential cognitive enhancers and antiobesity agents.Drug Disc.Today.2006;11:283−299;
【非特許文献9】http://integrity.prous.com;
【非特許文献10】Vicker S.P.,Dourish C.T.Serotonin receptor ligands and the treatment of obesity.Curr.Opin.Investig.Drugs.2004;5:377−388;
【非特許文献11】Holenz J.,Pauwels P.J.,Diaz J.L.,Merce R.,Codony X.,Buschmann H.Medicinal chemistry strategies to 5−HT6 receptor ligands as potential cognitive enhancers and antiobesity agents.Drug Disc.Today.2006;11:283−299.Davies S.L.Drug discovery targets:5−HT6 receptor.Drug Future.2005;30:479−495;
【非特許文献12】Woolley M.L.5−HT6 receptors.Curr.Drug Targets CNS Neurol.Disord.2004;3:59−79。
【発明の概要】
【0011】
新規な高度に有効な医薬の開発の目的のために、本発明の著者は、置換されたメチル−アミンの分野における広範囲な調査を行い、その結果として、5−HT受容体アンタゴニストである新規なメチル−アミン、及び医薬組成物のための新規な活性成分を見出し、そしてCNS疾病の予防及び治療のためのその使用の可能性を検討した。
【0012】
発明の開示
本発明の文脈において、用語は、一般的に以下のように定義される:
“アゴニスト”は、その特異的シグナルの伝達及び細胞の生物学的応答を起こすことを活発に促進することによって、限定的な種類の受容体と結合されるリガンドを意味する。
【0013】
“活性成分”(薬物物質)は、医薬の調製及び製造に使用される医薬組成物の活性成分である、薬理学的活性を示す合成又は他の(生物工学、植物、動物、細菌等)起源の生理学的に活性な化合物を意味する。
【0014】
“アルキル”は、1−12個の炭素原子を持つ、脂肪族炭化水素の直鎖又は分枝鎖基を意味する。分枝は、一つ又はそれより多い“低級アルキル”置換基を持つアルキル鎖を意味する。アルキル基は、ハロゲン、アルケニルオキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アロイル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アルキニルオキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニル、アルキルチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、アリールスルホニル、アルキルスルホニルヘテロアラルキルオキシ、環縮合ヘテロアリールシクロアルケニル、環縮合ヘテロアリールシクロアルキル、環縮合ヘテロアリールヘテロシクリル、環縮合アリールシクロアルケニル、環縮合アリールヘテロシクレニル、環縮合アリールヘテロシクリル、アルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、ヘテロアラルキルオキシカルボニル又はRk+1N−、Rk+1NC(=О)−、Rk+1NC(=S)−、Rk+1NSO−を含む、同一又は異なった構造の一つ又はそれより多い置換基(“アルキル置換基”)を有することができ、ここで、R及びRk+1は、互いに独立に“アミノ基置換基”を表し、この意味は、この節で定義され、例えば、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであるか、或いはR及びRk+1は、これらが接続しているN原子と一緒に、R及びRk+1を経由する4−7員のヘテロシクリル又はヘテロシクレニルを形成する。好ましいアルキル基は、メチル、トリフルオロメチル、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル、メトキシエチル、カルボキシメチル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、ベンジルオキシカルボニルメチル及びピリジルメチルオキシカルボニルメチルである。好ましい“アルキル置換基”は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、ヘテロアラルキルオキシカルボニル又はRk+1N−、Rk+1NC(=О)−、環縮合アリールヘテロシクレニル、環縮合アリールヘテロシクリルである。
【0015】
“アンタゴニスト”は、活性な細胞反応を起こさない限定的な受容体と結合されるリガンドを意味する。アンタゴニストは、アゴニスト及び受容体間の連結並びに特異的シグナル伝達を遮断することによって防止する。
【0016】
“アリール”は、6−14個、主として6から10個までの炭素原子を持つ芳香族の単環又は多環系を意味する。アリールは、同一又は異なった構造の一つ又はそれより多い“環系置換基”を有することができる。フェニル、置換されたフェニル、ナフチル、又は置換されたナフチルは、アリール基の代表である。アリールは、飽和環系又は複素環と環縮合することができる。
【0017】
“アリールスルホニル”は、アリール−SO−基を意味し、ここで、アリールの意味は、この節で定義される。
【0018】
“アリールスルファニル”は、アリール−S−基を意味し、ここで、アリールの意味は、この節で定義される。フェニルスルファニル及び2−ナフチルスルファニルは、アリールスルファニル基の代表である。
【0019】
“芳香族”ラジカルは、芳香族のC−H結合からの水素原子の除去によって誘導されるラジカルを意味する。“芳香族”ラジカルは、この節で定義されるアリール及びヘテロアリール環を含む。アリール及びヘテロアリール環は、更に置換基−この節で定義される脂肪族又は芳香族ラジカルを含むことができる。芳香族ラジカルの代表は、アリール、環縮合シクロアルケニルアリール、環縮合シクロアルキルアリール、環縮合ヘテロシクリルアリール、環縮合ヘテロシクレニルアリール、ヘテロアリール、環縮合シクロアルキルヘテロアリール、環縮合シクロアルケニルヘテロアリール、環縮合ヘテロシクレニルヘテロアリール及び環縮合ヘテロシクリルヘテロアリールを含む。
【0020】
“芳香族環”は、全ての原子がヒュッケル則による(4n+2)(nは、非負の整数)個のπ電子を含んでなる共通の共役系の構造に参加する平面の環系を意味する。ベンゼン、ナフタレン、アントラセン等は、芳香族環の代表である。“ヘテロ芳香族環”の場合、異種原子のπ電子及びp電子は、その全数が同様に(4n+2)個に等しいように共役に関与する。ピリジン、チオフェン、ピロール、フラン、チアゾール等は、このような環の代表である。芳香族環は、一つ又はそれより多い“環系置換基”を有することができ、そして非芳香族環、ヘテロ芳香族又は複素環系に環縮合することができる。
【0021】
“ハロゲン”は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味する。優先度はフッ素、塩素及び臭素に与えられる。
【0022】
“ヘテロアリール”は、一つ又はそれより多い炭素原子が一つ又はそれより多いN、S又はOのような異種原子によって置換された5−14個、好ましくは5から10個までの炭素原子を持つ芳香族の単環又は多環系を意味する。“ヘテロアリール”の前の接頭辞“アザ”、“オキサ”又は“チア”は、N、O又はSが適当な環の断片に導入されていることを意味する。ヘテロアリール環のN原子は、N−オキシドに酸化されることができる。ヘテロアリールは、同一又は異なった構造の一つ又はそれより多い“環系置換基”を有することができる。ピロリル、フラン−2−イル、チエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゼニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジニル、ピロロピリジニル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、チエノピロリル、フロピロリル等は、ヘテロアリールラジカルの代表である。
【0023】
“水和物”は、化合物又はその塩の、水との化学量論的或いは非化学量論的組成物を意味する。
【0024】
“置換基”は、骨格(断片)に接続した化学ラジカル、例えば、その意味がこの節で定義される“アルキル置換基”、“アミノ基置換基”、“カルバモイル置換基”、及び“環系置換基”を意味する。
【0025】
“医薬”は−ヒト及び動物の生理学的機能の修復、改善又は改変、並びに疾病の治療及び予防、診断、麻酔、避妊、美容術等を意図する、錠剤、カプセル、注射、軟膏及び他の薬物製品の形態の化合物(又は医薬組成物の形態の化合物の混合物)である。
【0026】
“リガンド”(ラテン語のligoから)は、受容体と相互作用し、この相互作用を特異的シグナルに転換することが可能な化学化合物(小分子、ペプチド、タンパク質、無機イオン、等)である。
【0027】
“低級アルキル”は、1−4個の炭素原子を持つ直鎖又は分枝鎖アルキルを意味する。
【0028】
“スルファニル”は、R−S−基を意味し、ここにおいて、Rは、その意味がこの節で定義されるアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、環縮合ヘテロアリールシクロアルケニル、環縮合ヘテロアリールシクロアルキル、環縮合ヘテロアリールヘテロシクレニル、環縮合ヘテロアリールヘテロシクリル、環縮合アリールシクロアルケニル、環縮合アリールシクロアルキル、環縮合アリールヘテロシクレニル、環縮合アリールヘテロシクリルである。
【0029】
“スルホニル”は、R−SO−基を意味し、ここにおいて、Rは、その意味がこの節で定義されるアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、環縮合ヘテロアリールシクロアルケニル、環縮合ヘテロアリールシクロアルキル、環縮合ヘテロアリールヘテロシクレニル、環縮合ヘテロアリールヘテロシクリル、環縮合アリールシクロアルケニル、環縮合アリールシクロアルキル、環縮合アリールヘテロシクレニル、環縮合アリールヘテロシクリルである。
【0030】
“治療キット”は、異なった機構の薬理学的作用を持ち、そして疾病の病原形成の一部である異なった生体標的を目標とする、二つ又はそれより多い薬物物質を同時に投与される組合せである。
【0031】
“シクロアルキル”は、3−10個の炭素原子からなる飽和の単環又は多環系を意味する。シクロアルキルは、同一又は異なった構造の一つ又はそれより多い“環系置換基”を有することができる。シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、デカリニル(decalynyl)、ノルボルニル(norbonyl)、アダマンタ−1−イル等は、シクロアルキル基の代表である。シクロアルキルは、芳香族環又は複素環と環縮合することができる。好ましい“環系置換基”は、その意味がこの節で定義されるアルキル、アラルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、又はRk+1Nである。
【0032】
“医薬組成物”は、少なくとも一つの一般式1の化合物、並びに医薬的に受容可能な、そして薬理学的に適合性の充填剤、溶媒、希釈剤、補助剤、分散及び感作剤、保存剤、安定剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、増粘剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、抗細菌剤、殺真菌剤、潤滑剤、及び延長供給制御物質のような供給剤から選択される少なくとも一つの成分を含んでなる組成物を意味し、これらの選択及び適した特性は、特質及び投与の経路並びに投与量に依存する。適した懸濁剤の例は:エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエテン、ソルビトール及びソルビトールエーテル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカントゴム、並びに同様にこれらの混合物である。微生物の作用に対する保護は:パラベン、クロロブタノール、ソルビン酸、並びに類似の化合物のような各種の抗細菌剤及び抗真菌剤によって得ることができる。組成物は、更に:糖、塩化ナトリウム、及び類似の化合物のような等張剤を含有することもできる。組成物の延長した効果は、活性成分の吸収を減速する薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンによって達成することができる。適した担体、溶媒、希釈剤及び供給剤の例は、水、エタノール、ポリアルコール及びこれらの混合物、天然の油(オリーブ油のような)並びに注射級有機エステル(オレイン酸エチルのような)を含む。充填剤の例は:ラクトース、乳糖、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等である。崩壊剤及び分散剤の例は:デンプン、アルギン酸及びその塩、並びにケイ酸塩である。適した潤滑剤の例は:ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク及び高分子量のポリエチレングリコールである。活性成分の経口、舌下、経皮、筋肉内、静脈内、皮下、局所又は直腸投与のための単独の或いはもう一つの活性化合物との組合せの医薬組成物は、標準的な投与形態で、又は伝統的な医薬的な担体との混合物でヒト及び動物に投与することができる。適した標準的な投与形態は、錠剤、ゼラチンカプセル、丸薬、散薬、顆粒、チューインガム、及び経口溶液又は懸濁液のような経口形態、例えば、治療キット;舌下及び頬側投与形態;エアゾール;インプラント;局所、経皮、皮下、筋肉内、静脈内、鼻腔内又は眼内形態、並びに直腸投与形態を含む。
【0033】
“医薬的に受容可能な塩”は、比較的無毒性の本発明中に開示される酸及び塩基の有機並びに無機の塩の両方を意味する。塩は、化合物の合成、単離又は精製の過程中のin situで調製することができるか、或いはこれらは、特別に調製することができる。特に、塩基の塩は、本発明において開示された化合物の精製された塩基及び適した有機又は無機酸から出発して調製することができる。この方法で調製された塩の例は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、マロン酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、スルファミン酸塩等を含む(このような塩の特質の詳細な説明は:Berge S.M.,et al.,“Pharmaceutical Salts”J.Pharm.Sci.,1977,66:1−19中に与えられている)。開示される酸の塩も、精製された酸の特異的に適した塩基との反応によって調製することができ;更に金属塩及びアミン塩も合成することができる。金属塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、リチウム及びアルミニウムの塩であり;ナトリウム及びカリウム塩が好ましい。それから金属塩を調製することができる適した無機塩基は:水酸化、炭酸、重炭酸及び水素化ナトリウム;水酸化、炭酸及び重炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛である。開示された酸の塩の調製のために適した有機塩基は、その塩基性が、適した塩を製造するために十分に塩基性の、そして医薬の目的の使用のために適した(特に、これらは、低い毒性を持たなければならない)アミン及びアミノ酸である。このようなアミンは、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ピペラジン、エチルピペリジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等を含む。一方、塩は、例えば、コリン(holine)、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、等のような、幾つかの水酸化テトラアルキルアンモニウムを使用して調製することができる。アミノ酸は、主要なアミノ酸−リシン、オルニチン及びアルギニンから選択することができる。
【0034】
本発明の目的は、5−HT受容体に対して活性を示す新規な置換されたメチル−アミンである。
【0035】
考慮する目的は、以下の一般式1の置換されたメチル−アミン、その結晶の形態及び医薬的に受容可能なその塩によって達成される:
【0036】
【化1】
【0037】
式中:
Wは、ナフタレン、インドリジン又はキノリンであり;
R1が、水素、フルオロ、クロロ、メチルであり;
R2は、水素、フルオロ、メチル、フェニル、チオフェン−2−イル、フラン−2−イル、ピリジル、ピペラジン−1−イル又は4−メチルピペラジン−1−イルであり;
R3は、メチルであるか;
或いは
Wが、ベンゼンであり、R3は、上記の意味を有し;
R1は、3−Clであり、R2は、3−ピペラジン−1−イル又は3−(4−メチルピペラジン−1−イル)であるか;
又は
R1が、水素であり;
R2は、フェニル又はピリジルであるか;
又は
R1が、水素、フルオロ、クロロ、メチルであり;
R2は、4−ピペラジン−1−イル又は4−(4−メチルピペラジン−1−イル)であるか;
或いは
Wが、オキサゾールであり、R3は、所望により置換されていてもよいメチルであり;
R1は、フルオロ又はクロロであり;
R2は、メチルであるか;
又は
R1が、水素、フルオロ、クロロ、メチルであり;
R2は、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イルであるか;
又は
R1が、フルオロ、クロロ又はメチルであり;
R2は、フラン−2−イルであるか;
又は
R1が、水素、フルオロ、クロロ、メチルであり;
R2は、フラン−2−イルであり、
R3は、(テトラヒドロフラン−2−イル)メチルであるか;
又は
R1が、水素、フルオロ、クロロ、メチルであり;
R2は、チオフェン−2−イルであり、
R3は、2−メトキシエチルであるか、
又は
R1は、フルオロ又は(of)クロロであり;
R2は、チオフェン−2−イルであり、
R3は、メチルである。
【0038】
好ましいメチル−アミンは、以下の化合物1.1−1.8:
【0039】
【化2-1】
【0040】
であり、ここで、
Wは所望により、置換された1,2−フェニレン(1.1);1,2−ナフタリン(1.2.1、1.2.2、1.3);1,2−インドリジン(1.4.1、1.4.2);3,4−キノリン(1.5及び1.7)、5,6−キノリン(1.6)又は4,5−オキサゾール(1.8)であり
【0041】
【化2-2】
【0042】
式中、R1及びR2は、Wの適当な意味に応じて上記の意味を有する。
【0043】
好ましいメチル−アミンは、更にR1=H、3−F又は3−Clである一般式1.1−1.8の化合物である。
【0044】
好ましいメチル−アミンは、更にR2が、水素、メチル、ピペラジン−1−イル又は4−メチルピペラジン−1−イルである一般式1.1−1.8の化合物である。
【0045】
一般式1.1の更に好ましいメチル−アミンは:
メチル−[3−(ピペラジン−1−イル−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(2)、
メチル−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(5):
【0046】
【化3】
【0047】
メチル−(4−ピペラジン−1−イル−6−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(7)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(8)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−6−(3−フルオロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(9)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(10)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(11)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−(3−フルオロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(12):
【0048】
【化4】
【0049】
N−メチル−N−[4−(フェニルスルホニル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]アミン1.1(13)、
メチル−(5−ピリジン−3−イル−2−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(14):
【0050】
【化5】
【0051】
からなる群から選択される化合物である。
【0052】
一般式1.2.1及び1.2.2の更に好ましいメチル−アミンは:
メチル−(4−ピペラジン−1−イル−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.1(1)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(2)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(3)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.1(4)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(5)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(6):
【0053】
【化6】
【0054】
メチル−(5−ピペラジン−1−イル−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.2(1)、
メチル−[5−ピペラジン−1−イル−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(2)、
メチル−[5−ピペラジン−1−イル−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(3)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(4)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(5)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(6):
【0055】
【化7】
【0056】
からなる群から選択される化合物である。
【0057】
一般式1.3の更に好ましいメチル−アミンは:
メチル−(4−ピペラジン−1−イル−1−フェニルスルホニルナフタレン−2−イル)−アミン1.3(1)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−1−(1−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(2)、
メチル−[4−ピペラジン−1−イル−1−(1−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(3)
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−フェニルスルホニルナフタレン−2−イル]−アミン1.3(4)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(5)、
メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(6):
【0058】
【化8】
【0059】
からなる群から選択される化合物である。
【0060】
一般式1.4.1及び1.4.2の更に好ましいメチル−アミンは:
メチル−(1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(1)、
メチル−[1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(2)、
メチル−[1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(3)、
メチル−(3−メチル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(4)、
メチル−[3−メチル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(5)、
メチル−[3−メチル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(6)、
メチル−(3−ピペラジン−1−イル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(7)、
メチル−[3−ピペラジン−1−イル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(8)、
メチル−[3−ピペラジン−1−イル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(9)、
メチル−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(10)、
メチル−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−クロロフェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(11)、
メチル−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−フルオロフェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(12):
【0061】
【化9】
【0062】
メチル−(5−メチル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.2(1)、
メチル−[5−メチル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(2)、
メチル−[5−メチル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(3)、
メチル−(5−ピペラジン−1−イル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.2(4)、
メチル−[5−ピペラジン−1−イル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(5)、
メチル−[5−ピペラジン−1−イル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(6)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(7)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(8)、
メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(9):
【0063】
【化10】
【0064】
からなる群から選択される化合物である。
【0065】
一般式1.5の更に好ましいメチル−アミンは:
メチル−(8−ピペラジン−1−イル−3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル)−アミン1.5(1)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−3−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(2)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−3−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(3)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル]−アミン1.5(4)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(5)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(6):
【0066】
【化11】
【0067】
からなる群から選択される化合物である。
【0068】
一般式1.6の更に好ましいメチル−アミンは:
メチル−(8−ピペラジン−1−イル−5−フェニルスルホニルキノリン−6−イル)−アミン1.6(1)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−5−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(2)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−5−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(3)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−フェニルスルホニルキノリン−6−イル]−アミン1.6(4)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(5)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(6):
【0069】
【化12】
【0070】
からなる群から選択される化合物である。
【0071】
一般式1.7の更に好ましいメチル−アミンは:
メチル−(8−ピペラジン−1−イル−4−フェニルスルホニルキノリン−3−イル)−アミン1.7(1)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−4−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(2)、
メチル−[8−ピペラジン−1−イル−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(3)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−フェニルスルホニルキノリン−3−イル]−アミン1.7(4)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(5)、
メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(6):
【0072】
【化13】
【0073】
からなる群から選択される化合物である。
【0074】
一般式1.8の更に好ましいメチル−アミンは:
メチル−[2−メチル−4−(3−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(2)、
メチル−[2−メチル−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(3)、
メチル−(2−ピペラジン−1−イル−4−フェニルスルホニルオキサゾール−5−イル)−アミン1.8(4)、
メチル−[2−ピペラジン−1−イル−4−(3−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(5)、
メチル−[2−ピペラジン−1−イル−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(6)、
メチル−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−フェニルスルホニルオキサゾール−5−イル]−アミン1.8(7)、
メチル−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(8)、
メチル−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(9):
【0075】
【化14】
【0076】
からなる群から選択される化合物である。
【0077】
一般式1の置換されたメチル−アミンを、公知の反応を使用して調製した。反応の結果として、一つの生成物が主に形成された場合、これを反応混合物から単離し、そして既知の方法、例えば、再結晶化又はクロマトグラフィーによる精製にかけた。二つの成分の混合物が存在した場合、これらを、例えば分離用クロマトグラフィーによって分離した。
【0078】
メチル−(3−ピペラジン−1−イル−6−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(2)を、2−ニトロ−1,4−ジフルオロベンゼン2(1)から出発して、以下に与えるスキーム1によって調製した。
【0079】
【化15】
【0080】
化合物1.1(5)を、ピペラジンの代わりにN−メチルピペラジンを使用して、類似のスキームによって調製した。
【0081】
化合物1.1(7)−1.1(12)を、2,4−ジフルオロニトロベンゼンを出発物質として使用して、類似のスキームによって合成した。
【0082】
メチル−(4−フェニルスルホニル−ビフェニル−3−イル)−アミン1.1.(13)を、2−ニトロ−4−ヨード−クロロベンゼン4(1)から出発して、以下に与えるスキーム2によって調製した。
【0083】
【化16】
【0084】
メチル−(5−ピリジン−3−イル−2−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(14)を、3−ニトロ−4−フェニルスルホニル−ヨードベンゼン4(3)から出発して、以下に与えるスキーム3によって調製した。
【0085】
【化17】
【0086】
メチル−(4−ピペラジン−1−イル−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.1(1)及びその類似体1.2.1(2)−1.2.1(3)を、2,4−ジクロロナフタレン−1−アミンから出発して、以下に与えるスキーム4によって調製した。
【0087】
【化18】
【0088】
1.2.1(4)−1.2.1(6)を、ピペラジンの代わりにN−メチルピペラジンを使用して、類似のスキームによって調製した。
【0089】
メチル−(5−ピペラジン−1−イル−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.2(1)及びその類似体1.2.2(2)−1.2.2(6)を、N−(2−ブロモ−5−ニトロナフタレン−1−イル)アセトアミドから出発して、以下に与えるスキーム5によって調製した。
【0090】
【化19】
【0091】
一般式1.3−1.3(1)−1.3(6)の化合物を、1,4−ジクロロ−2−ニトロナフタレンから出発して、以下に与えるスキーム6によって調製した。
【0092】
【化20】
【0093】
メチル−(1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(1)を、2−(クロロメチル)ピリジン6(1)から出発して、以下に与えるスキーム7によって調製した。
【0094】
【化21】
【0095】
化合物1.4.1(2)及び1.4.1(3)を、適当に置換されたチオフェノールを使用して、類似のスキームによって調製した。
【0096】
メチル−(3−メチル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(4)を、化合物6(6)から出発して、以下に与えるスキーム8によって調製した。
【0097】
【化22】
【0098】
類似の方法で、化合物1.4.1(5)及び1.4.1(6)を、3−クロロ及び3−フルオロ−チオフェノールから出発して調製した。
【0099】
化合物1.4.1(7)−1.4.1(9)を、1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−カルボン酸エチルから出発して、以下のスキーム9によって調製した。
【0100】
【化23】
【0101】
化合物1.4.1(10)−1.4.1(12)を、類似のスキームによって、2−クロロ−N−(2−クロロエチル)−N−メチルエチルアミンを使用して調製した。
【0102】
化合物1.4.2(4)−1.4.2(9)の合成のために、2−(クロロメチル)−6−フルオロピリジンを出発物質として使用し、これをスキーム7に記載された転換の連鎖の結果として5−フルオロ−N−メチル−1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−アミンに転換し、最後に、Boc−ピペリジンとの相互作用及びその後のスキーム13によって記載される転換との類似性による脱保護後、対応する化合物1.4.2(4)−1.4.2(6)を得て、そしてN−メチルピペリジンとの相互作用の結果は、化合物1.4.2(7)−1.4.2(9)である。
【0103】
メチル−(8−ピペラジン−1−イル−3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル)−アミン1.5(1)及びメチル−(3−フェニルスルホニル−8−フルオロキノリン−4−イル)−アミン1.5(8)を、3−フルオロ−アニリン7(1)から出発して、以下のスキーム10によって調製した。
【0104】
【化24】
【0105】
メチル−(3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル)−アミン1.5(7)を、アニリン8(1)から出発して、以下に与えるスキーム11によって調製した。
【0106】
【化25】
【0107】
一般式1.6−1.6(1)−1.6(6)の化合物を、5,8−ジクロロ−6−ニトロキノリンから出発して、以下のスキーム12によって合成した。
【0108】
【化26】
【0109】
一般式1.7−1.7(1)−1.7(6)の化合物を、4−クロロ−8−フルオロ−3−ニトロキノリンから出発して、以下のスキーム13によって合成した。
【0110】
【化27】
【0111】
置換されたメチル−(5−フェニルスルホニルオキサゾール−4−イル)−アミン1.8を、アミド9(1)から出発して、以下のスキーム14によって調製した。
【0112】
【化28】
【0113】
本発明の対象は、一般式1の、恐らくは更に結晶の形態又は医薬的に受容可能な塩の形態の、置換されたメチル−アミンであるセロトニン5−HT受容体アンタゴニストである。
【0114】
本発明の対象は、セロトニン5−HT受容体アンタゴニストの特性を示す少なくとも一つの一般式1の、恐らくは結晶の形態又は医薬的に受容可能な塩の形態の、置換されたメチル−アミンである医薬組成物及び医薬のための活性成分である。
【0115】
本発明の対象は、更に、認知障害及び神経変性疾患を含むその病変形成が5−HT受容体に関連するCNS疾病の予防及び治療のための、医薬的に有効な量の、少なくとも一つの一般式1の、恐らくは結晶形又は医薬的に受容可能な塩の形態の、置換されたメチル−アミンである活性成分を含んでなる医薬組成物である。
【0116】
更に好ましいものは、医薬的に受容可能な包装の中に入れられた錠剤、カプセル、又は注射の形態の上述の医薬組成物である。
【0117】
更に好ましいものは、更に、神経障害、統合失調症、不安障害の予防及び治療、知的能力の向上のための、そして更に肥満症の予防及び治療のための上述の医薬組成物である。
【0118】
医薬組成物は、医薬的に受容可能な賦形剤を含むことができる。医薬的に受容可能な賦形剤は、製薬の分野で適用される希釈剤、補助剤、及び/又は担体を意味する。本発明のよれば、医薬組成物は、一般式1の活性成分と一緒に、他の活性成分を、これらがアレルギー反応のような不都合な影響を与えないことを条件に含むことができる。
【0119】
本発明によれば、必要な場合、医薬組成物は、前記組成物を伝統的な医薬的担体と混合することによって調製される各種の形態、例えば、経口形態(錠剤、ゼラチンカプセル、丸薬、溶液又は懸濁液のような);注射のための形態(注射のための溶液又は懸濁液、或いは使用前に注射用の水の添加のみを要する注射のための乾燥粉末のような);局所形態(軟膏又は溶液のような)で臨床治療に使用することができる。
【0120】
本発明によれば、医薬組成物中に使用される担体は、普通に使用される形態の調製のために製薬の分野で使用される担体である。結合剤、潤滑剤、崩壊剤、溶媒、希釈剤、安定剤、懸濁剤、着色(colorless)剤、風味剤が、経口形態のために使用され;防腐剤、可溶化剤、安定剤が、注射のための形態で使用され;基剤物質、希釈剤、潤滑剤、防腐剤が、局所形態で使用される。
【0121】
本発明の対象は、更に、その病変形成が5−HT受容体に関連するCNS疾病の予防及び治療のための、上述の活性成分又は医薬組成物の投与からなる方法である。
【0122】
医薬組成物又は活性成分は、経口的に又は非経口的に、例えば、静脈内、皮下、腹腔内又は局所に導入することができる。活性成分又は医薬組成物の臨床投与量は:治療効率及び患者の器官内の活性成分の生体到達性、器官からのその交換及び除去速度、並びに年齢、性別、及び患者の徴候の重篤度によって修正することができる。従って、上記の有効な投与量は、本発明の医薬組成物を調製する場合、それぞれの投与単位が、10−500mg、好ましくは50−300mgの一般式1の活性成分を含有するべきであることを考慮しなければならない。医師又は薬剤師の指示に従い、これらの製剤は、規定された時間にわたって数回摂取することができる(好ましくは、1ないし6回)。
【0123】
本発明の対象は、更に、一般式1の、恐らく更に結晶の形態又は医薬的に受容可能な塩の形態の置換されたメチル−アミンであるセロトニン5−HT受容体を阻害する特性を示す生理学的に活性な化合物の特性の調査のための“分子ツール”である。
【0124】
発明の最良の態様
本発明は、以下の図によって例示される:
【図面の簡単な説明】
【0125】
図1図1は、“シャトルチャンバー中のマウスの受動的回避”試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)並びに参照物質(タクリン及びメマンチン)の影響下のBALB/c系のオスのマウスのスコポラミンによって妨害された記憶の向上である。暗室への最初の進入の潜時を示す。
図2図2は、“シャトルチャンバー中のマウスの受動的回避”試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)並びに参照物質(タクリン及びメマンチン)の影響下のBALB/c系のオスのマウスのスコポラミンによって妨害された記憶の向上である。明室中でマウスが過ごした時間を示す。
図3図3は、“シャトルチャンバー中のマウスの受動的回避”試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)並びに参照物質(タクリン及びメマンチン)の影響下のBALB/c系のオスのマウスのスコポラミンによって妨害された記憶の向上である。暗室進入の回数を示す。
図4図4は、“シャトルチャンバー中のマウスの受動的回避”試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)並びに参照物質(タクリン及びメマンチン)の影響下のBALB/c系のオスのマウスのMK−801によって妨害された記憶の向上である。暗室への最初の進入の潜時を示す。
図5図5は、“シャトルチャンバー中のマウスの受動的回避”試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)並びに参照物質(タクリン及びメマンチン)の影響下のBALB/c系のオスのマウスのMK−801によって妨害された記憶の向上である。明室中でマウスが過ごした時間を示す。
図6図6は、“シャトルチャンバー中のマウスの受動的回避”試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)並びに参照物質(タクリン及びメマンチン)の影響下のBALB/c系のオスのマウスのMK−801によって妨害された記憶の向上である。暗室進入の回数を示す。
図7図7は、“高架式十字迷路におけるマウスの行動”試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)並びに参照物質(ブスピロン及びロラゼパム)の影響下のBALB/c系のオスのマウスの行動である。いずれものアームへの進入の全回数に対する開放アームへの進入の比を示す。
図8図8は、“高架式十字迷路におけるマウスの行動”試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)並びに参照物質(ブスピロン及びロラゼパム)の影響下のBALB/c系のオスのマウスの行動である。排便の回数を示す。
図9図9は、“高架式十字迷路におけるマウスの行動”試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)並びに参照物質(ブスピロン及びロラゼパム)の影響下のBALB/c系のオスのマウスの行動である。アームへの進入の全回数を示す。
図10図10は、ラットの食欲検査の試験結果である。
図11図11は、音響刺激に対する反応における、プレパルス阻害に対する化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)の影響である。プラセボを投与されたマウスの群との差を示す:−LS−フィッシャー検定による;&−カイ平方検定による。
図12図12は、1mg/kgの化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)投与の4日後のポーソルト試験における、容器の中心及び周辺におけるマウスの鬱病様行動及び遊泳の時間を示す(平均値±標準誤差)。プラセボを投与されたマウスの群との差を示す:−p<0.05.
図13】テールサスペンション試験における、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)に対する結果である。
【発明を実施するための形態】
【0126】
本発明は、以下に、例示ではあるが、しかし本発明の範囲を制約するものではない特異的実施例によって説明される。
【実施例1】
【0127】
メチル−[3−ピペラジン−1−イル−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン塩酸塩1.1(2)・HClの合成。
【0128】
化合物2(3)−2(6)を、US2004/0014966A1に与えられた方法によって調製した。スキーム1。
【0129】
tert−ブチル−3−(3−メチルアミノ)−4−(フェニルスルホニルフェニル)ピペラジン−1−カルボキシレート2(6)(218mg、0.5mmol)、50%NaOH(0.13g)水溶液、トルエン(0.22ml)、硫酸ジメチル(53μl、0.55mmol)及び臭化テトラブチルアンモニウム(10mg、0.033mmol)の混合物を、12時間撹拌した。次いで反応混合物を5%HClの水溶液(10ml)中に注ぎ、そしてCHClで抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。反応生成物2(7)をHPLC法によって単離し、これを少量のメタノール中に溶解し、メタノール中の当量の0.2MのHCl溶液を加え、そして反応生成物1.1(2)・HClをエーテルによって沈殿させ、そして濾過して取出した。収率は97%である。LCMS(M+1)367;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.80(s,3H),3.06(m,2H),3.14(d.,d,J=3.5Hz,J=4.5 Hz,2H),3.42(m,2H),4.52(s,2H),5.82(t,J=0.39Hz,J=0.42Hz,J=8.8Hz,1H),7.06(s,1H),7.17(s,1H),7.29(d,J=0.51Hz,J=8.04Hz,1H),7.53(s,1H),7.81(s,1H),7.90(s,1H)。
【0130】
類似の方法で、3−クロロ−チオフェノール2(2)及びN−メチル−ピペラジンから出発して、化合物1.1(5)を調製した;化合物1.1(7)−1.1(9)の合成において、2,4−ジフルオロ−ニトロベンゼンを出発物質として使用した。メチル−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(5)、LCMS(M+1)351;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.30(m,3H),2.52(m,2H),2.59(d.d,J=4.5Hz,J=3.5Hz,2H),2.8(s,3H),3.11(m,2H),3.18(m,2H),5.82(d.d,J=13.2Hz,J=0.42Hz,1H),6.39(s,1H),7.07(t,J=13.3Hz,1H),7.18(d.d.,J=8.8Hz,J=1.9Hz,1H),7.29(br.s.,1H),7.53(s,1H),7.81(s,1H),7.90(d,J=13.2Hz,J=2.46Hz,1H),9.0(s,1H);メチル−(4−ピペラジン−1−イル−6−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(7),LCMS(M+1)368;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.8(s,1H),3.05(m,2H),3.14(d.d,J=4.5Hz,J=3.5Hz,2H),3.35(m,2H),3.42(m,2H),4.52(d,2H),5.83(d,J=0.42Hz,1H),7.10(d.d,J=1.9Hz,J=0.42Hz,1H),7.17(d.d,J=8.8Hz,J=1.9Hz,1H),7.37(t,J=7.58Hz,J=1.47Hz,1H),7.65(d,J=7.58Hz,1H),7.79(d.d,J=7.53Hz,J=1.25Hz,1H);メチル−[4−ピペラジン−1−イル−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(8),LCMS(M+1)337;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.8(s,3H),3.05(m,2H),3.14(m,2H),3.34(m,2H),3.42(m,2H),4.52(d,2H),5.83(d,J=0.42Hz,1H),7.06(d.d,J=1.9Hz,J=0.42Hz,1H),7.19(d.d,J=8.8Hz,J=1.9Hz,1H),7.29(t,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.52(t,J=8.04Hz,J=2.46Hz,1H),7.8(t,J=7.53Hz,J=2.46Hz,J=1.69Hz,1H),7.90(d,J=2.46Hz,1H);メチル−[4−ピペラジン−1−イル−6−(3−フルオロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(9),LCMS(M+1)321;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.8(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.04(d.d,J=7.5Hz,J=4.5Hz,2H),3.14(d.d,J=4.5Hz,J=3.5Hz,2H),3.33(m,2H),3.42(d,J=13.2Hz,2H),4.52(s,2H),5.83(d,J=0.42Hz,1H),7.12(s,1H),7.18(t,J=8.8Hz,J=1.9Hz,1H),7.27(m,1H),7.33(t,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.62(d,J=1.74Hz,1H),7.70(d,J=1.74Hz,1H);メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(10),LCMS(M+1)346;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.29(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.59(m,2H),2.8(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.11(m,2H),3.18(m,2H),5.83(d,J=0.42Hz,1H),6.39(s,1H),7.11(s,1H),7.18(t,J=8.80Hz,J=1.90Hz,2H),7.38(m,2H),7.65(d,J=7.58Hz,1H),7.79(t,J=7.53Hz,J=1.25Hz,2H);メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−(3−クロロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(11),LCMS(M+1)380;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.29(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.59(m,2H),2.8(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.11(m,2H),3.18(m,2H),5.84(d,J=0.42Hz,1H),6.39(s,1H),7.06(s,1H),7.20(t,J=8.80Hz,J=1.90Hz,1H),7.29(t,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.52(t,J=8.04Hz,J=2.46Hz,1H),7.80(t,J=7.53Hz,J=2.46Hz,1H),7.89(s,1H);メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−(3−フルオロフェニルスルホニル)フェニル]−アミン1.1(12),LCMS(M+1)364;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.29(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.59(m,2H),2.8(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.11(m,2H),3.18(m,2H),5.84(d,J=0.42Hz,1H),6.39(s,1H),7.13(s,1H),7.19(m,2H),7.26(m,1H),7.33(t,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.59(d,J=1.74Hz,1H),7.69(t,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H)。
【実施例2】
【0131】
N−メチル−N−[4−(フェニルスルホニル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]アミン1.1(13)の合成。スキーム2。
【0132】
1−クロロ−4−ヨード−2−ニトロベンゼン4(1)(5.64g、0.02mol)及びフェニルスルフィン酸Na4(2)(3.28g、0.02mol)のDMF(80ml)中の溶液を、12時間120℃で撹拌した。次いで、反応混合物を冷却し、水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。混合物をカラムクロマトグラフィーによって、溶出剤−1:4の酢酸エチル:ヘキサンで分離した。これにより、2.4g(30.6%)の4−ヨード−2−ニトロ−1−(フェニルスルホニル)ベンゼン4(3)を得た。
【0133】
フェニルボロン酸(186.5mg、1.52mmol)及びNaCO(406.8mg、3.83mmol)の水、エタノール(水3.8ml、エタノール13.7ml)中の混合物を通して、撹拌しながら30分間90℃でアルゴンを通過させ、次いで80℃に冷却し、そして化合物4(3)(732.2mg、1.89mmol)をアルゴン流下で反応混合物に加え、不活性ガスを更に10分間通過させ、次いで二塩化ビス−トリフェニルホスフィンパラジウム(33.9mg)を加え、そしてアルゴンを更に5分間通過させた。反応混合物を2時間85℃のアルゴン雰囲気下で撹拌し、冷却し、徐々に形成した固体を濾過して取出した。これをCHCl中に懸濁し、再び濾過し、母液を乾燥状態まで蒸発した。酢酸エチルを残渣に加え、そして反応生成物を濾過して取出し、これにより、340mg(52.7%)の3−ニトロ−4−フェニルスルホニルビフェニル4(4)を得て、これをFeによってアミン4(5)に還元した。Fe粉末(260mg、4.65mmol)を、化合物4(4)(315mg、0.93mmol)のAcOH(3ml)中の懸濁液に撹拌しながら少量ずつ加えた。混合物を70℃で3時間撹拌し、冷却し、水を加え、沈殿した固体を濾過して取出し、乾燥し、7:3の酢酸エチル:ヘキサンの混合物で洗浄し、これにより、185mg(64%)の4−(フェニルスルホニル)ビフェニル−3−アミン4(5)を得た。
【0134】
化合物4(5)(175mg、0.57mmol)及びギ酸(0.5ml)の混合物を、1時間還流し、そして乾燥状態まで蒸発した。CHClを残渣に加え、有機層を10%のNaHCO水溶液、水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。ヘキサンからの再結晶化により、130mg(67.7%)のN−(4−フェニルスルホニル)ビフェニル−3−イル)ホルムアミド4(6)を得た。
【0135】
ボラン−硫化メチル複合体(0.57ml、1.13mmol、2M)を、化合物4(6)(127mg、0.377mmol)の無水のTHF(2.3ml)中の混合物に加えた。混合物を12時間20℃で撹拌した。これを飽和NaHCO溶液で洗浄し、CHClで抽出し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。反応生成物−N−メチル−N−[4−(フェニルスルホニル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]アミン1.1(13)を、HPLCによって単離した。LCMS(M+1)324;H NMR(CDCl3,400MHz)δ 7.94(t,J=6.8Hz,3H),7.57(t,J=6.8Hz,3H),7.45(m,5H),6.96(d.d,J=8.4Hz,J=1.6Hz,1H),6.83(s,1H),6.45(q,J=4.8Hz,1H),2.93(d,J=4.8Hz,3H)。
【実施例3】
【0136】
メチル−(5−ピリジン−3−イル−2−フェニルスルホニルフェニル)−アミン1.1(14)の合成。スキーム3。
【0137】
アルゴンを、3−ピリジンボロン酸(187mg、1.53mmol)及びNaCO(408mg、3.84mmol)の水、エタノール(水3.74ml、エタノール14.96ml)中の混合物を通して90℃で30分間撹拌しながら通過させ、そして80℃に冷却した。4−ヨード−2−ニトロ−1−(フェニルスルホニル)−ベンゼン4(3)(734mg、1.9mmol)を反応混合物にアルゴン流中で加え、不活性ガスを更に10分間通過させ、次いで二塩化ビス−トリフェニルホスフィンパラジウム(34mg)を加え、そしてアルゴンを更に5分間通過させた。反応混合物を2時間85℃のアルゴン雰囲気下で撹拌し、次いで、冷却し、水を加え、そして沈殿した固体を濾過して取出した。反応生成物を母液からCHClで抽出し、有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。残渣をCHCl中に懸濁し、濾過して除去し、母液を蒸発し、残渣をジエチルエーテルで洗浄し、これにより、460mg(70.5%)の3−(3−ニトロ−4−(フェニルスルホニル)フェニル)ピリジン5(1)を得た。
【0138】
Fe粉末(444mg、7.94mmol)を、化合物5(1)(540mg、1.58mmol)のAcOH(6ml)中の撹拌された懸濁液に少量ずつ加えた。混合物を70℃で3時間撹拌し、冷却し、水を加え、そして反応生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして蒸発した。残渣を7:3の酢酸エチル:ヘキサン混合物で洗浄し、これにより、290mg(59%)の2−(フェニルスルホニル)−5−(ピリジン−3−イル)フェニル−アミン5(2)を得た。(合成は、Heterocycles 1996,Vol.43,I.2,p.471−474中に与えられている方法によって行った)。
【0139】
化合物5(2)(280mg、0.91mmol)及びHCOOH(0.71ml)の混合物を1時間還流し、冷却し、NaHCOの水溶液をpH=7まで加えた。沈殿した固体を濾過して取出し、これにより、270mg(87%)のN−(2−(フェニルスルホニル)−5−(ピリジン−3−イル)フェニル)ホルムアミド5(3)を得た。
【0140】
水素化ジ−イソ−ブチル−アルミニウム(1.1ml、1.7mmol、1.5M)を、化合物5(3)(252mg、0.75mmol)の乾燥トルエン(2ml)中の混合物に加えた。混合物を24時間20℃で撹拌した。これを飽和NaHCO溶液で洗浄し、CHClで抽出し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。反応生成物−N−メチル−2−(フェニルスルホニル)−5−(ピリジン−3−イル)フェニルアミン1.1(4)−を、HPLC法によって単離した。LCMS(M+1)325;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 8.90(s,1H),8.60(s,1H),8.01(m,4H),7.60(m,4H),7.06(d,J=6 Hz,1H),6.94(s,1H),6.50(s,1H),2.89(s,3H)。
【実施例4】
【0141】
置換されたメチル−(4−ピペラジン−1−イル−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.1(1)−1.2.1(3)の合成のための一般的方法。スキーム4。
【0142】
化合物10(1)(23.32g、0.11mol)の氷状AcOH中の溶液を、過ホウ酸ナトリウム四水和物(91.3g、5当量)の撹拌された懸濁液に1時間の時間をかけて加え、反応混合物の温度を50−60℃の範囲に保った。反応混合物をホウ酸ナトリウムの分離が完了するまでこの温度で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、無機塩を濾過して除去し、そして氷水を加えた。粗製のニトロ化合物を濾過して取出し、そして短いカラムのクロマトグラフィーによって精製し、これにより、化合物10(2)を19.69g(74%)得た。
【0143】
2,4−ジクロロ−1−ニトロナフタレン(19.36g、0.08mol)及びフェニルスルフィン酸Na4(2)(13.12g、0.08mol)のDMF(320ml)中の溶液を、12時間50℃で撹拌した。反応が完結した後、混合物を冷却し、冷水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。混合物をカラムクロマトグラフィーによって、溶出剤−1:4の酢酸エチル:ヘキサンで分離した。これにより、化合物10(3)を8.4g(30.6%)得た。
【0144】
4−クロロ−1−ニトロ−2−(フェニルスルホニル)ナフタレン(6.74g、0.02mol)10(3)及びBoc−ピペラジン(3.72g、0.02mol)のDMF(80ml)中の溶液を、12時間120℃で撹拌した。反応が完結した後、混合物を冷却し、冷水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。混合物をカラムクロマトグラフィーによって、溶出剤−1:4の酢酸エチル:ヘキサンで分離し、これにより、化合物10(4)を、4.37g(43.5%)得た。調製した4−(4−ニトロ−3−(フェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル10(4)を、Feで還元した。
【0145】
Fe粉末(2.61g、0.0466mol)を、化合物10(4)(4.62g、0.0093mol)のAcOH(30ml)中の撹拌された懸濁液に少量ずつ加えた。反応混合物を70℃で3時間撹拌し、冷却し、水で希釈した;沈殿した固体を濾過して取出し、これにより、化合物10(5)を、3.35g(77%)得た。
【0146】
4−(4−アミノ−3−(フェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル10(5)(2.34g、0.5mmol)、50%NaOH(0.13g)水溶液、トルエン(0.22ml)、硫酸ジメチル(53μl、0.55mmol)及び臭化テトラブチルアンモニウム(10mg、0.033mmol)の混合物を、12時間撹拌した。その後、反応混合物を5%HCl水溶液(10ml)中に注ぎ、そしてCHClで抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。反応生成物−化合物10(6)をHPLCによって分離し、塩基を少量のメタノール中に溶解し、次いで当量のメタノール中の0.2MのHCl溶液を加えた。反応生成物1.2.1(1)・HClを、エーテルで沈殿させ、そして濾過して取出した。収率は97%であった。LCMS(M+1)367;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 3.06(t,J=7.5Hz,J=4.5Hz,2H),3.14(t,J=4.5Hz,J=3.5Hz,2H),3.42(m,2H),3.50(m,2H),3.69(s,3H),5.45(s,2H),7.21(d.d,J=8.16Hz,J=7.0Hz,1H),7.30(s,1H),7.38(s,1H),7.65(d,J=7.58Hz,1H),7.80(t,J=7.53Hz,J=1.25Hz,1H),8.12(t,J=2.18Hz,J=0.6Hz,1H),8.29(d,J=0.16Hz,1H)。
【0147】
化合物1.2.1(2)及び1.2.1(3)を、3−クロロ−及び3−フルオロ−置換されたフェニルスルフィン酸Na(R=Cl、F)をそれぞれ使用して類似の方法で調製した;メチル−[4−ピペラジン−1−イル−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(2)、LCMS(M+1)401;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 3.06(m,2H),3.14(t,J=4.5Hz,J=3.5Hz,2H),3.41(m,2H),3.50(d,J=4.5Hz,2H),3.69(s,3H),5.45(s,2H),7.22(m,1H),7.30(t,J=8.16Hz,J=0.28Hz,1H),7.53(m,1H),7.79(t,J=7.53Hz,J=2.46Hz,1H),7.89(d,J=2.46Hz,1H),8.12(d,J=2.18Hz,1H),8.29(m,1H);メチル−[4−ピペラジン−1−イル−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(3)、LCMS(M+1)385;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 3.06(d.d,J=8.16Hz,J=0.28Hz,2H),3.15(m,2H),3.42(m,2H),3.50(m,2H),3.69(s,3H),5.45(s,2H),7.22(d.d,J=8.16Hz,J=7.0Hz,1H),7.27(m,1H),7.30(d.d,J=8.16Hz,J=0.28Hz,1H),7.33(d.d,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H,7.60(d,J=1.74Hz,1H),7.69(t,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H),8.12(m,1H),8.29(m,1H)。
【0148】
化合物1.2.1(4)−1.2.1(6)を、Boc−ピペラジンの代わりにN−メチルピペラジンを使用して、類似の方法で調製した。メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.1(4)、LCMS(M+1)396;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.34(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.59(m,2H),3.19(m,2H),3.25(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),7.27(m,3H),7.38(t,J=7.53Hz,J=0.55Hz,1H),7.65(d,J=7.58Hz,1H),7.79(d,J=7.58Hz,2H),8.12(d,J=2.18Hz,1H),8.24(s,1H),8.29(t,J=8.16Hz,J=0.60Hz,1H);メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(5)、LCMS(M+1)430;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.34(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.59(m,2H),3.19(m,2H),3.25(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),7.19(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H),7.29(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H),7.30(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H),7.51(t,J=8.04Hz,J=2.46Hz,1H),7.78(d,J=7.53Hz,1H),7.88(s,1H),8.12(d,J=0.60Hz,1H),8.24(s,1H),8.29(m,1H);メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.1(6)、LCMS(M+1)414;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.34(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.59(m,2H),3.19(m,2H),3.25(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),7.21(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H),7.27(t,J=8.24Hz,J=1.74Hz,1H),7.30(m,2H),7.60(s,1H),7.71(d.d,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H),8.11(d,J=0.60Hz,1H),8.24(s,1H),8.29(m,1H)。
【実施例5】
【0149】
置換されたメチル−(5−ピペラジン−1−イル−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル)−アミン1.2.2−化合物1.2.2(1)−1.2.2(6)の合成のための一般的方法。スキーム5。
【0150】
N−(2−ブロモ−5−ニトロナフタレン−1−イル)アセトアミド11(1)(8.2g、30.7mmol)を、60%NaH(1.6mg、40mmol)のDMF(30ml)中の懸濁液に加え、そして混合物を1時間50℃で撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、次いでヨウ化メチル(5ml)を加えた。混合物を室温で15時間撹拌した。反応溶液を氷水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、そして減圧で蒸発した。得られた残渣をシリカのカラムクロマトグラフィーによって、溶出剤4:1から3:2までのヘキサン/酢酸エチルで精製し、これにより、化合物11(2)を、9.9g(96%)得た。
【0151】
N−(2−ブロモ−5−ニトロナフタレン−1−イル)−N−メチルアセトアミド11(2)(7.83g、0.024mol)、フェニルスルフィン酸Na(19.92g、0.12mol)、及びCuI(22.95g、0.12mol)のNMP(100ml)中の混合物を、150℃のアルゴン流下で3時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物をメタノールで希釈し、そして濾過した。濾液を蒸発し、そして生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶出剤−CHCl/MeOH/NHOHで精製し、これにより、化合物11(3)を、7.29g(78%)得た。調製したN−メチル−N−(5−ニトロ−2−(フェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル)アセトアミド11(3)を、Feで還元した。
【0152】
Fe粉末(5.22g、0.0932mol)を、化合物11(3)(7.15g、0.0186mol)のAcOH(60ml)中の撹拌された懸濁液に少量ずつ加えた。反応混合物を70℃で3時間撹拌し、冷却し、水で希釈した;沈殿した固体を濾過して取出し、これにより、化合物11(4)を、5.07g(77%)得た。
【0153】
N−(5−アミノ−2−(フェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル)−N−メチルアセトアミド11(4)(3.54g、1mmol)、ビス−(2−クロロエチル)−アミン塩酸塩(0.18g、1mmol)、KCO(0.14g、1mmol)、KI(0.08g、0.5mmol)及びn−ブタノール(5ml)中の混合物を、還流で72時間撹拌した。室温に冷却した後、溶媒を蒸発し、残渣を水(20ml)で処理し、そしてCHClで抽出した。精製をフラッシュクロマトグラフィーによって、溶出剤−96:4のCHCl:2Nのメタノール性NHで行い、これにより、R’=Hである化合物11(5)を、3.64g(86%)得た。
【0154】
N−メチル−N−(2−(フェニルスルホニル)−5−(ピペラジン−1−イル)ナフタレン−1−イル)アセトアミド11(5)(1.2g、2.8mmol)及び濃HCl(16.1ml)の水(16.1ml)及びエタノール(16.1ml)の混合物中の溶液を、7時間撹拌しながら還流した。反応が完結した後、溶液を冷却し、10%KOH溶液(100ml)中に注ぎ、そしてCHClで抽出した。有機層を水、NaCl飽和溶液で洗浄し、そしてNaSOで乾燥した。溶媒を減圧で蒸留し、残渣をHPLC法によって精製し、これにより、R’=Hである化合物1.2.2(1)を、0.9g(82%)得た。LCMS(M+1)382;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 3.06(m,2H),3.14(m,2H),3.42(m,2H),3.50(s,1H),3.69(s,1H),5.45(s,2H),6.91(d.d,J=7.89Hz,J=1.16Hz,1H),7.13(d,J=8.27Hz,1H),7.38(d.d,J=7.58Hz,J=1.47Hz,1H),7.65(d,J=7.58Hz,1H),7.78(m,1H),7.92(d,J=8.7Hz,1H),8.23(m,1H),8.29(m,1H)。
【0155】
化合物1.2.2(2)−1.2.2(6)を、類似の方法で、3−クロロ−及び3−フルオロ−置換されたフェニルスルフィン酸Na(R=Cl、F)を、そして更に2−クロロ−N−(2−クロロエチル)−N−メチルエチルアミンを使用して調製した;メチル−[5−ピペラジン−1−イル−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(2)、LCMS(M+1)416;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 3.06(m,2H),3.16(d.d,J=4.50Hz,J=3.50Hz,2H),3.41(m,2H),3.50(m,2H),3.69(s,3H),5.45(s,2H),6.91(d.d,J=7.89Hz,J=1.16Hz,1H),7.15(d,J=8.27Hz,1H),7.29(d.d,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.53(m,1H),7.79(d.d,J=7.53Hz,J=2.46Hz,1H),7.91(m,1H),8.19(d,J=8.7Hz,1H),8.29(d,J=8.27Hz,1H);メチル−[5−ピペラジン−1−イル−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(3)、LCMS(M+1)400;H NMR(DMSOD6,400MHz)δ 3.06(m,2H),3.16(m,2H),3.43(m,2H),3.50(m,2H),3.69(s,3H),5.45(s,2H),6.91(d.d,J=7.89Hz,J=1.16Hz,1H),7.13(d,J=8.27Hz,1H),7.27(m,1H),7.60(m,1H),7.69(d.d,J=7.53Hz,J=1.74Hz,1H),7.91(m,1H),8.23(m,1H),8.28(d,J=8.70Hz,1H);メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−フェニルスルホニルナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(4)、LCMS(M+1)396;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.34(d.d,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(t,J=7.50Hz,J=4.50Hz,2H),2.59(t,J=4.50Hz,J=3.50Hz,2H),3.19(m,2H),3.27(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),6.93(d,J=7.89Hz,1H),7.15(d,J=8.27Hz,1H),7.38(d,J=8.27Hz,1H),7.63(d,J=7.58Hz,1H),7.78(t,J=7.53Hz,J=2.15Hz,1H),7.91(d.d,J=8.70Hz,J=0.60Hz,1H),8.21(m,1H),8.24(m,1H),8.28(m,1H);メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(5)、LCMS(M+1)430;H NMR(DMSOD6,400MHz)δ 2.34(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(t,J=7.50Hz,J=4.50Hz,2H),2.59(m,2H),3.19(m,2H),3.27(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),6.92(m,1H),7.13(d,J=13.35Hz,1H),7.29(d,J=8.04Hz,1H),7.53(m,1H),7.79(d.d,J=7.53Hz,J=2.46Hz,1H),7.88(d,J=2.46Hz,1H),7.91(m,1H),8.18(m,1H),8.24(m,1H),8.29(m,1H);メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル]−アミン1.2.2(6)、LCMS(M+1)414;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.34(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.59(m,2H),3.19(m,2H),3.27(d,J=10.83Hz,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),6.93(d,J=7.89Hz,1H),7.13(d,J=8.27Hz,1H),7.27(m,1H),7.33(d.d,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.60(d,J=1.74Hz,1H),7.70(d.d,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H),8.23(m,1H),8.28(m,1H),8.29(t,J=8.27Hz,J=1.16Hz,3H)。
【実施例6】
【0156】
置換されたメチル−(4−ピペラジン−1−イル−1−フェニルスルホニルナフタレン−2−イル)−アミン1.3−1.3(1−6)の調製のための一般的方法。スキーム6。
【0157】
1,4−ジクロロ−2−ニトロナフタレン12(1)(4.84g、0.02mol)及びフェニルスルフィン酸Na4(2)(3.28g、0.02mol)のDMF(80ml)中の溶液を、12時間50℃で撹拌した。反応が完結した後、混合物を冷却し、冷水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。混合物をカラムクロマトグラフィーによって、溶出剤−1:4の酢酸エチル:ヘキサンで分離した。これにより、化合物12(2)を4.8g(69%)得た。
【0158】
4−クロロ−2−ニトロ−1−(フェニルスルホニル)ナフタレン12(2)(4.8g、0.014mol)及びBoc−ピペラジン(2.65g、0.014mol)のDMF(60ml)中の溶液を、12時間120℃で撹拌した。反応が完結した後、混合物を冷却し、冷水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。混合物をカラムクロマトグラフィーによって、溶出剤−1:4の酢酸エチル:ヘキサンで分離した。これにより、化合物12(3)(R’=Boc)を、4.8g(52%)得た。調製した4−(3−ニトロ−4−(フェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル12(3)を、Feで還元した。
【0159】
Fe粉末(2.7g、0.048mol)を、化合物12(3)(4.8g、0.0096mol)のAcOH(30ml)中の撹拌された懸濁液に少量ずつ加えた。反応混合物を70℃で3時間撹拌し、冷却し、水で希釈した;沈殿した固体を濾過して取出し、これにより、化合物12(4)を2.34g(63%)得た。
【0160】
4−(3−アミノ−4−(フェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル12(4)(1.5g、3mmol)及びギ酸(1.5ml)の混合物を1時間沸騰し、そして減圧で蒸発した。CHClを残渣に加え、溶液を10%NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。反応生成物をヘキサンから再結晶化した;これにより、化合物12(5)を、1.34g(90.5%)得た。
【0161】
4−(3−ホルムアミド−4−(フェニルスルホニル)ナフタレン−1−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル12(5)(1.2g、2.4mmol)のジオキサン(3ml)中の溶液を、5%HCl水溶液(20ml)中に注ぎ、15分間保持し、そしてCHClで抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして減圧で乾燥状態まで蒸発した。生成物をHPLCによって単離し、これにより、化合物12(6)を、0.89g(94%)得た。
【0162】
ボラン−硫化メチル複合体(3.3ml、6.6mmol、2M)を、無水のTHF(17ml)中のN−(1−(フェニルスルホニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ナフタレン−2−イル)ホルムアミド12(6)(0.89g、2.2mmol)に加え、そして得られた混合物を12時間室温で撹拌した。飽和のNaHCO溶液を加え、そして混合物をCHClで抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして減圧で乾燥状態まで蒸発した。最終生成物を酢酸エチルから再結晶化し、これにより、化合物1.3(1)を、0.54g(64.9%)得た。LCMS(M+1)382;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.06(m,2H),3.14(m,2H),3.42(m,2H),3.53(m,2H),6.02(m,2H),6.06(m,1H),7.31(d,J=7.00Hz,2H),7.38(m,2H),7.61(d.d,J=7.58Hz,J=1.25Hz,1H),7.67(m,1H),7.78(d.d,J=8.70Hz,J=1.40Hz,1H),7.83(m,2H),8.40(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H)。
【0163】
化合物1.3(2)−1.3(6)を、類似の方法で、3−クロロ−及び3−フルオロ−置換されたフェニルスルフィン酸Na(R=Cl、F)を、そして更にN−メチルピペラジンを使用して調製した;メチル−[4−ピペラジン−1−イル−1−(1−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(2)、LCMS(M+1)416;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.08(m,2H),3.13(m,2H),3.42(m,2H),3.48(m,2H),6.02(m,2H),6.06(m,1H),7.29(d,J=7.00Hz,2H),7.52(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,1H),7.67(m,1H),7.79(d.d,J=8.70Hz,J=1.40Hz,1H),7.86(d,J=2.46Hz,1H),8.41(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H);メチル−[4−ピペラジン−1−イル−1−(1−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(3)、LCMS(M+1)400;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.06(m,2H),3.14 m,2H),3.42(m,2H),3.50(m,2H),6.02(t,J=4.50Hz,J=1.52Hz,2H),6.06(d.d,J=7.50Hz,J=4.50Hz,1H),7.31(m,3H),7.58(m,1H),7.67(m,2H),7.78(d.d,J=8.70Hz,J=1.40Hz,1H),8.42(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H);メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−フェニルスルホニルナフタレン−2−イル]−アミン1.3(4)、LCMS(M+1)396;H NMR(DMSOD6,400MHz)δ 2.34(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.59(m,2H),2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.15(m,2H),3.28(m,2H),6.07(s,1H),7.31(t,J=7.00Hz,J=1.43Hz,2H),7.38(t,J=7.58Hz,J=1.47Hz,2H),7.67(m,2H),7.83(d,J=7.53Hz,2H),8.40(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H);メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−クロロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(5)、LCMS(M+1)430;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.34(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.60(m,2H),2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.16(m,2H),3.27(m,2H),6.07(s,1H),7.28(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,2H),7.31(t,J=7.00,Hz,J=0.1Hz,2H),7.53(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,1H),7.67(m,1H),7.83(d,J=7.53Hz,2H),7.87(s,1H),8.42(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H);メチル−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)ナフタレン−2−イル]−アミン1.3(6)、LCMS(M+1)414;H NMR(DMSOD6,400MHz)δ 2.34(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.51(m,2H),2.60(m,2H),2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.19(m,2H),3.27(m,2H),6.07(s,1H),7.26(t,J=8.24Hz,J=1.69Hz,2H),7.32(m,2H),7.59(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,1H),7.69(d,J=7.53Hz,1H),7.80(d,J=8.70Hz,1H),8.42(t,J=8.16Hz,J=2.18Hz,1H)。
【実施例7】
【0164】
メチル−(1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(1)の合成。スキーム7。
【0165】
チオフェノール2(2)(2.77g、0.025mol)、炭酸セシウム(24.65g、0.075mol)及び触媒量のフッ化セシウムを、2−クロロメチルピリジン6(1)(1.13g、0.017mol)の無水のDMF(28ml)中の溶液に連続して加えた。反応混合物を50−60℃で2時間アルゴン流中で撹拌し、そして一晩20℃で放置した。溶媒を真空中で除去し、残渣を水中に溶解し、反応生成物をCHClで抽出し、MgSOで乾燥し、溶媒を真空中で蒸発した。これにより、2−フェニルスルホニルメチルピリジン6(2)を、3.2g(95%)得た。
【0166】
3−クロロペルオキシ安息香酸(5.7g、0.033mol)を、化合物6(2)(3.06g、0.0152mol)の乾燥CHCl(82.6ml)中の前もって0℃に冷却された溶液に、−5−0℃の範囲の温度を保ちながら分割して加えた。添加が完了した後、反応混合物を同じ温度で6時間撹拌し、酢酸エチル(98ml)及び飽和NaHCO溶液(152ml)で希釈した;有機層を分離し、飽和NaHCO溶液で更に洗浄し、NaSOで乾燥し、溶媒を真空中で除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤5:1のCHCl−酢酸エチル)によって精製した。これにより、2−(フェニルスルホニルメチル)−ピリジン6(3)を、2g(57%)得た。
【0167】
ブロモピルビン酸エチル(4.52g、0.026mol)を、スルホン6(3)(1.87g、0.008mol)のTHF(26.8ml)中の溶液に加え、反応混合物を還流で18時間撹拌し、この時点で塩が沈殿し、反応物質を冷却し、KCO(2.2g、0.016mol)を加え、そして得られた混合物を24時間還流し、次いで冷却し、水で5倍に希釈した;沈殿した固体を濾過して取出し、水で洗浄し、そして乾燥した。これにより、1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−カルボン酸エチル6(4)を、1.85g(70%)得た。
【0168】
KOH(0.35g、0.00625mol)の水(6.25ml)中の溶液を、エステル6(4)(1.65g、0.005mol)のメタノール(6.25ml)中の懸濁液に加え、反応混合物を50℃で固体が完全に溶解するまで(約8時間)撹拌した;冷却し、水で希釈し、そして濃HClで酸性化した;沈殿した固体を濾過して取出し、水で洗浄し、そして乾燥した。これにより、1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−カルボン酸6(5)を、1.02g(68%)得た。
【0169】
アジ化ジフェニルホスホリル(0.0033mol)を、酸6(5)(1.01g、0.0033mol)及びトリエチルアミン(0.34g、0.0033mol)のtert−ブタノール(23.5ml)中のアルゴン流中の溶液に加えた。反応混合物を20時間沸騰し、溶媒を真空中で蒸発し、残渣をベンゼン中に溶解し、クエン酸溶液、水、及び飽和NaHCO溶液で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、溶媒を真空中で蒸発し、残渣をフラッシュ−クロマトグラフィー(溶出剤ベンゼン−酢酸エチル、20:1)によって精製した。これにより、1−(フェニルスルホニル)インドリジン(indolisin)−2−イルカルバミン酸tert−ブチルを、0.83g(67%)得た。
【0170】
N−Boc−アミノインダゾール6(6)(0.74g、0.002mol)を、水素化アルミニウムリチウム(0.38g、0.01mol)の無水のTHF(50ml)中の懸濁液に、水による外部冷却を使用して加えた。添加が完了した後、冷却を取り外し、反応混合物を12時間還流し、冷却し、水で分解し、1時間撹拌した;無機の固体を濾過して除去した;溶媒を真空中で除去した;残渣をクロマトグラフィー的に(溶出剤−ベンゼン−酢酸エチル、25:1)精製した。これにより、0.26g(45%)のメチル−1−(フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(1)を得た。LCMS(M+1)287;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 8.27(d,J=6.4Hz,1H),7.91(d.d,J=8Hz,J=1.2Hz,2H),7.28(d,J=8.8Hz,1H),7.54(m,3H),7.09(td,J=7.2Hz,J=1.2Hz,1H),6.95(s,1H),6.77(dt,J=6.8Hz,J=1.2Hz,1H),5.39(q,J=4.8Hz,1H),2.73(d,J=5.2Hz,3H)。アミン1.4.1(1)を、ジオキサン中のHCl溶液中に溶解し、混合物を1時間撹拌し、エーテルで希釈し、沈殿した固体を濾過して取出し、エーテルで洗浄し、そして乾燥した。これにより、メチル−(5−メチル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン塩酸塩1.4.1(1)・HClを、定量的収量(0.29g)で得た。
【0171】
化合物1.4.1(2)及び1.4.1(3)を、類似の方法で、3−クロロ−又は3−フルオロ−チオフェノールからそれぞれ出発して調製した;メチル−[1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(2)、LCMS(M+1)321;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.98(d,J=13.35Hz,3H),6.47(t,,J=6.78Hz,J=1.25Hz,1H),7.31(d.d,J=9.50Hz,J=6.70Hz,1H),7.37(d.d,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.52(d.d,J=8.04Hz,J=2.46Hz,1H),7.95(t,J=7.53Hz,J=2.46Hz,1H),8.06(d.d,J=9.50Hz,J=1.25Hz,1H),8.14(s,1H),8.44(d,J=1.18Hz,1H);メチル−[1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(3)、LCMS(M+1)305;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.98(d,J=13.35Hz,3H),6.47(t,J=6.78Hz,J=1.25Hz,1H),7.27(m,1H),7.33(d.d,J=9.50Hz,J=1.01Hz,1H),7.41(m,1H),7.76(d,J=1.74Hz,1H),7.86(d,J=7.53Hz,1H),8.06(d.d,J=9.50Hz,J=1.25Hz,1H),8.14(s,1H),8.43(d,J=1.18Hz,1H)。
【実施例8】
【0172】
メチル−(3−メチル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(4)の合成。スキーム8。
【0173】
鉱油中の60%懸濁液としての水素化ナトリウム(0.022mol)を、N−Boc−アミノインダゾール6(6)(3.72g、0.01mol)のTHF(100ml)中のアルゴン流中の溶液に少量ずつ加えた。反応混合物を20℃で1時間撹拌し、次いでCHI(4.26g、0.03mol)を加え、そして撹拌を40℃で12時間続け、反応混合物を水で希釈し、沈殿した固体を濾過して取出し、水で洗浄し、そして乾燥した。これにより、3.2g(80%)のメチル−(3−メチル−1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−イル)カルバミン酸tert−ブチル6(7)を得た。
【0174】
濃HCl溶液(12ml)を、化合物6(7)(3.2g、0.008mol)のイソ−プロパノール(50ml)中の懸濁液に加え、反応混合物を40℃で2時間撹拌し、溶媒を真空中で蒸発し、残渣をNaHCO水溶液で中和し、沈殿した固体を濾過して取出し、水で洗浄し、そして乾燥し、これにより、2.26g(94%)のメチル−(3−メチル−1−フェニルスルホニル)インドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(4)を得た。LCMS(M+1)301;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.51(d,J=2.88Hz,3H),2.98(d,J=13.35Hz,3H),6.72(t,J=6.70Hz,J=1.25Hz,1H),7.08(d,J=1.18Hz,1H),7.30(t,J=9.50Hz,J=1.75Hz,1H),7.44(m,1H),7.60(d,J=7.58Hz,1H),7.90(d,J=9.50Hz,1H),8.0(t,J=7.53Hz,J=1.25Hz,1H)。
【0175】
化合物1.4.1(5)及び1.4.1(6)を、類似の方法で、3−クロロ−及び3−フルオロ−チオフェノールから出発して調製した;メチル−[3−メチル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(5)、LCMS(M+1)335;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.51(d,J=2.88Hz,3H),2.97(d,J=13.35Hz,3H),6.74(t,J=6.70Hz,J2=1.25Hz,1H),7.08(m,1H),7.28(t,J=9.50Hz,J=1.75Hz,1H),7.39(t,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.53(t,J=8.04Hz,J=2.46Hz,1H),7.89(d,J=9.50Hz,2H),8.02(d,J=2.46Hz,1H);メチル−[3−メチル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(6)、LCMS(M+1)319;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.51(d,J=2.88Hz,3H),2.97(d,J=13.35Hz,3H),6.74(t,J=6.70Hz,J=1.25Hz,1H),7.07(d,J=1.18Hz,1),7.27(d,J=8.24Hz,1H),7.41(t,J=8.2Hz,J=0.51Hz,1H),7.74(s,1H),7.84(d,J=7.53Hz,1),7.90(t,J=9.5Hz,J=1.18Hz,1H)。
【実施例9】
【0176】
置換されたメチル−(3−ピペラジン−1−イル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.1(7)−1.4.1(9)の調製のための一般的方法。スキーム9。
【0177】
1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−カルボン酸エチル6(4)(3.62g、0.0116mol)のDMF(100ml)中の溶液を、水素化ナトリウム(0.56g、0.014mol)の0−10℃の範囲の温度で懸濁液に5分の間に加えた。混合物を室温に温め、そして2時間撹拌した。O−(4−ニトロベンゾイル)ヒドロキシルアミン(2.51g、0.013mol)のDMF(17.5ml)中の溶液を、前もって−5℃に冷却された調製した溶液に1時間の間に加えた。この時間の間に、発生する濃厚な固体を撹拌するために、更なる量のDMFを加えた。得られた懸濁液を室温に温め、そして12時間撹拌し、その後、水(60ml)中に注ぎ、そして酢酸エチル(3×20ml)で抽出した。有機抽出物を混合し、そして約30mlの体積まで蒸発し、水及び飽和の食塩溶液で洗浄し、MgSOで乾燥し、そして乾燥状態まで蒸発した;これにより、化合物6(8)を殆ど定量的収率で得た(4g)。
【0178】
3−アミノ−1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−カルボン酸エチル6(8)(3.44g、10mmol)、ビス−(2−クロロエチル)−アミン塩酸塩(1.8g、10mmol)、KCO(1.4g、10mmol)、KI(0.8g、5mmol)及びn−ブタノール(50ml)の混合物を、還流で72時間撹拌した。室温に冷却した後、溶媒を蒸発し、残渣を水(200ml)で処理し、そしてCHClで抽出した。精製をフラッシュクロマトグラフィーによって、溶出剤−96:4のCHCl:2Nメタノール性NHで行い、これにより、3.5g(86%)の化合物6(9)を得た。
【0179】
トリエチルアミン(1.12ml、8.1mmol)及びBocO(1.47g、6.7mmol)を、1−(フェニルスルホニル)−3−(ピペラジン−1−イル)インドリジン−2−カルボン酸エチル6(9)(2.77g、6.7mmol)のCHCl(20ml)中の溶液に一つずつ加えた。得られた混合物を3時間撹拌し、飽和NaHCO溶液及び飽和の食塩溶液で洗浄した;MgSOで乾燥し、減圧で乾燥状態まで蒸発した;これにより、3.38gの化合物6(10)を得て、収率は殆ど定量的である。
【0180】
水(10.5ml)中のKOH(7.5mmol)溶液を、3−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−カルボン酸エチル6(10)(3.07g、6mmol)のメタノール(15ml)中の懸濁液に加え、反応混合物を50℃で固体の溶解が完了するまで撹拌し(約8時間)、冷却し、水で希釈し、そして濃HClで酸性化した。沈殿した固体を濾過して取出し、水で洗浄し、そして乾燥し、これにより、1.98g(68%)の化合物6(11)を得た。
【0181】
アジ化ジフェニルホスホリル(4mmol)を、3−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−カルボン酸6(11)(1.94g、4mmol)及びトリエチルアミン(4mmol)のtert−ブタノール(28ml)中の不活性ガス流中の溶液に加えた。反応混合物を撹拌しながら20時間沸騰し、溶媒を真空中で除去し、残渣をベンゼン中に溶解し、クエン酸溶液、水及び飽和NaHCO溶液で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、溶媒を真空中で除去し、残渣をフラッシュ−クロマトグラフィーによって、溶出剤−ベンゼン:酢酸エチル、20:1で精製し、これにより、1.5g(67%)のカルバミン酸塩6(12)を得た。
【0182】
鉱油中の60%懸濁液としての水素化ナトリウム(5.7mol)を、4−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−(フェニルスルホニル)インドリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル6(12)(1.46g、2.63mmol)のTHF(28ml)中の不活性ガス流中の溶液に分割して加えた。反応混合物を20℃で1時間撹拌した後、ヨウ化メチル(1.1g、7.8mmol)を加え、そして撹拌を40℃で12時間続けた。次いで、混合物を水で希釈し、固体を濾過して取出し、水で洗浄し、そして乾燥し、これにより、1.2g(80%)の化合物6(13)を得た。
【0183】
濃HCl(3ml)を、4−(2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)−1−(フェニルスルホニル)インドリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル6(13)(1.14g、2mmol)のイソ−プロパノール(12.5ml)中の懸濁液に加え、そして反応混合物を40℃で2時間撹拌し、次いで溶媒を真空中で除去し、残渣をNaHCO水溶液の添加によって中和した。沈殿した固体を濾過して取出し、水で洗浄し、そして乾燥し、これにより、0.69g(94%)の化合物1.4.1(7)を得た。LCMS(M+1)371;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.93(m,2H),2.95(d,J=13.35Hz,3H),3.04(m,2H),3.73(m,2H),3.85(m,2H),6.38(t,J=7.0Hz,J=1.25Hz,1H),7.09(t,J=9.50Hz,J=1.18Hz,1H),7.21(m,2H),7.43(m,3H),7.61(m,1H),7.91(d,J=1.18Hz,1H),8.01(d,J=7.53Hz,1H)。
【0184】
化合物1.4.1(8)及び1.4.1(9)を、類似の方法によって、1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−カルボン酸エチル及び1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−カルボン酸エチルからそれぞれ出発して調製した;
メチル−[3−ピペラジン−1−イル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(8)、LCMS(M+1)405;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.93(m,2H),2.95(d,J=13.35Hz,3H),3.06(m,2H),3.73(m,2H),3.84(m,2H),6.39(t,J=7.0Hz,J=1.25Hz,1H),7.09(t,J=9.50Hz,J=1.18Hz,1H),7.21(m,2H),7.40(m,3H),7.53(t,J=8.04Hz,J=2.46Hz,1H),7.92(m,1H),8.01(s,1H);メチル−[3−ピペラジン−1−イル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(9)、LCMS(M+1)389;H NMR(DMSOD6,400MHz)δ 2.93(m,2H),2.95(d,J=13.35Hz,3H),3.05(m,2H),3.71(m,2H),3.86(m,2H),6.40(t,J1=7.0Hz,J2=1.25Hz,1H),7.09(t,J=9.50Hz,J=1.18Hz,1H),7.21(m,2H),7.29(m,1H),7.41(t,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.76(d,J=1.74Hz,1H),7.85(t,J=7.53Hz,J=1.74Hz,1H),7.93(d,J=1.18Hz,1H)。
【0185】
化合物1.4.1(10)−1.4.1(12)を、類似の方法によって、2−クロロ−N−(2−クロロエチル)−N−メチルエチルアミンを使用して調製した;
メチル−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(10)、LCMS(M+1)385;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.32(d,J=13.35Hz,3H),2.51(m,2H),3.05(m,2H),2.62(m,2H),2.95(d,J=13.35Hz,3H),4.11(m,2H),4.21(m,2H),6.39(t,J=7.0Hz,J=1.25Hz,1H),7.09(t,J=9.50Hz,J=1.18Hz,1H),7.44(m,2H),7.60(d,J=7.58Hz,1H),7.91(d,J=7.58Hz,1H),7.91(d,J=1.18Hz,1H),8.00(t,J=7.53Hz,J=1.25Hz,1H);メチル−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−クロロフェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(11)、LCMS(M+1)419;H NMR(DMSO−D6,400 MHz)δ 2.32(d,J=13.35Hz,3H),2.55(m,2H),2.61(m,2H),2.95(d,J=13.35Hz,3H),4.15(m,2H),4.22(m,2H),6.39(t,J=7.0Hz,J=1.25Hz,1H),7.07(t,J=9.50Hz,J=1.18Hz,1H),7.40(m,2H),7.53(t,J=8.04Hz,J=2.46Hz,1H),7.93(m,2H),8.05(d,J=2.46Hz,1H);メチル−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−フルオロフェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.1(12)、LCMS(M+1)403;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.32(d,J=13.35Hz,3H),2.51(m,2H),2.62(m,2H),2.95(d,J=13.35Hz,3H),4.14(m,2H),4.21(m,2H),6.39(t,J=7.0Hz,J=1.25Hz,1H),7.09(t,J=9.50Hz,J=1.18Hz,1H),7.27(m,1H),7.41(t,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),(m,2H),7.75(d,J=1.74Hz,1H),7.86(t,J=7.53Hz,J=1.74Hz,1H),(m,2H),7.93(d,J=1.18Hz,1H)。
【0186】
化合物1.4.2(1)−1.4.2(3)を、2−(クロロメチル)−6−メチルピリジンから、実施例7及びスキーム7に与えた方法によって調製した:
メチル−(5−メチル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.2(1)、LCMS(M+1)301;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.38(t,J=2.88Hz,J=0.38Hz,3H),2.98(d,J=13.35Hz,3H),6.17(t,J=7.0Hz,J=1.25Hz,1H),7.30(d,J=9.50Hz,1H),7.50(m,2H),7.61(d,J=7.58Hz,3H),7.89(t,J=9.50Hz,J=1.25Hz,1H),8.02(m,2H),9.37(s,1H);メチル−[5−メチル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(2)、LCMS(M+1)335;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.38(t,J=2.88Hz,J=0.38Hz,3H),2.98(d,J=13.35Hz,3H),6.17(t,J=7.0Hz,J=1.25Hz,1H),7.29(d,J=9.50Hz,1H),7.37(t,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.53(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,1H),7.90(m,2H),8.02(s,1H),9.37(s,1H);メチル−[5−メチル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(3)、LCMS(M+1)319;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.38(t,J=2.88Hz,J=0.38Hz,3H),2.98(d,J=13.35Hz,3H),6.17(t,J=7.0Hz,J=1.25Hz,1H),7.29(m,2H),7.42(t,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.74(d,J=1.74Hz,1H),7.87(m,2H),8.02(m,1H),9.37(s,1H)。
【0187】
化合物1.4.2(4)−1.4.2(9)の合成のために、2−(クロロメチル)−6−フルオロピリジンを出発物質として使用し、これは、実施例7に記載された転換の結果として、5−フルオロ−N−メチル−1−(フェニルスルホニル)インドリジン−2−アミンに転換され、最後に、実施例14に記載された転換との類似性によるBoc−ピペラジンとの相互作用及びその後の脱保護で、対応する化合物1.4.2(4)−1.4.2(6)を得て、そしてN−メチルピペラジンとの相互作用により、化合物1.4.2(7)−1.4.2(9)を得た。
【0188】
メチル−(5−ピペラジン−1−イル−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル)−アミン1.4.2(4)、LCMS(M+1)371;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.93(m,2H),2.98(s,3H),3.04(m,2H),3.37(m,2H),3.51(m,2H),5.96(m,2H),6.14(t,J=7.30Hz,J=1.56Hz,1H),7.08(d,J=7.30Hz,1H),7.47(m,3H),7.60(t,J=7.58Hz,J=1.25Hz,1H),8.01(t,J=2.15Hz,J=1.25Hz,1H),8.34(s,1H);メチル−[5−ピペラジン−1−イル−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(5)、LCMS(M+1)405;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.91(m,2H),2.98(d,J=13.35Hz,3H),3.01(m,2H),3.40(m,2H),3.47(m,2H),5.96(m,2H),6.16(t,J=7.30Hz,J=1.56Hz,1H),7.07(d,J=7.30Hz,1H),7.40(m,2H),7.53(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,1H),7.95(t,J=2.46Hz,J=1.69Hz,1H),8.04(t,J=2.46Hz,J=0.51Hz,1H),8.34(s,1H);メチル−[5−ピペラジン−1−イル−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(6)、LCMS(M+1)389;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.91(m,2H),2.98(d,J=13.35Hz,3H),3.04(m,2H),3.37(m,2H),3.50(m,2H),5.96(m,2H),6.15(t,J=7.30Hz,J=1.56Hz,1H),7.08(t,J=9.50Hz,J=7.30Hz,1H),7.29(t,J=8.24Hz,J=1.74Hz,1H),7.44(t,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.74(t,J=1.74Hz,J=0.51Hz,1H),7.83(d,J=1.74Hz,1H),8.34(s,1H);メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−フェニルスルホニルインドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(7)、LCMS(M+1)385;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.32(s,3H),2.52(m,2H),2.62(m,2H),2.98(d,J=13.35Hz,3H),3.76(m,2H),3.89(m,2H),6.15(t,J=7.30Hz,J=1.56Hz,1H),7.07(t,J=9.50Hz,J=7.30Hz,1H),7.46(m,3H),7.62(t,J=7.58Hz,J=1.25Hz,1H),8.02(t,J=2.15Hz,J=0.55Hz,1H),8.34(s,1H),9.37(s,1H);メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−クロロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン1.4.2(8)、LCMS(M+1)419;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.32(m,3H),2.54(m,2H),2.61(m,2H),2.98(d,J=13.35Hz,3H),3.80(m,2H),3.87(m,2H),6.14(m,1H),7.08(d,J=7.30Hz,1H),7.41(m,2H),7.51(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,1H),7.96(t,J=7.53Hz,J=2.46Hz,1H),8.03(t,J=2.46Hz,J=0.51Hz,1H),8.34(s,1H),9.37(s,1H);メチル−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−(3−フルオロフェニルスルホニル)インドリジン−2−イル]−アミン 1.4.2(9)、LCMS(M+1)403;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.32(m,3H),2.51(m,2H),2.59(m,2H),2.98(d,J=13.35Hz,3H),3.80(m,2H),3.88(m,2H),6.16(t,J=7.30Hz,J=1.56Hz,1H),7.08(t,J=9.50Hz,J=7.30Hz,1H),7.24(t,J=8.24Hz,J=1.69Hz,1H),(m,2H),7.41(m,1H),7.77(t,J=1.74Hz,J=0.51Hz,1H),7.86(d,J=1.74Hz,1H),8.34(s,1H)9.37(s,1H)。
【実施例10】
【0189】
メチル−(3−フェニルスルホニル−8−フルオロキノリン−4−イル)−アミン1.5(8)の合成。スキーム10。
【0190】
2−フルオロアニリン7(1)(3.82g、0.0344mol)及び2−フェニルスルホニル−3−エトキシ−アクリル酸メチル7(2)(9.59g、0.0355mol)を、ビフェニルエーテル(21.5ml)中で一緒に混合した。混合物を開放フラスコ中で6時間250−270℃で撹拌した。最初の30分間にエタノールが蒸留された。反応が完結した後(LCMS制御)、混合物を冷却し、形成した固体を濾過して取出し、エタノール中に溶解し、そして溶液を木炭と共に沸騰した。木炭からの濾過後、エタノールを蒸発し、残渣をシリカのクロマトグラフィーに、溶出剤−CHCl:酢酸エチル=10:1から5:1への溶剤系の勾配でかけた。最終生成物を含んでなる画分の蒸発後の残渣をエタノールで洗浄し、これにより、345mg(3.3%)の4−ヒドロキシ−3−フェニルスルホニル−8−フルオロキノリン7(3)を得た。
【0191】
化合物7(3)(340mg、1.12mmol)を、塩化オキサリル(1.92ml、2.84mmol)とCHCl(12ml)中で混合した。混合物を3時間還流した。反応の完全さをTLC(溶媒系は、CHCl:酢酸エチル=5:1、R=0.8である)によって制御した。反応が完結した後、過剰の塩化オキサリル及びCHClを真空中で蒸留した。残渣をエーテルで洗浄し、これにより、310mg(85%)の3−フェニルスルホニル−8−フルオロ−4−クロロキノリン7(4)を得た。
【0192】
メチルアミンのTHF中の溶液(835μl、1.99mmol)(濃度74mg/ml)を、化合物7(4)(305mg、0.949mmol)のTHF(6.1ml)中の懸濁液に加えた。反応を20℃で撹拌しながら12時間行った(LCMS制御)。これが完結した後、形成された固体を濾過して取出し、CHCl中に溶解し、水で洗浄し、NaSOで乾燥し、そして蒸発し、これにより、250mg(83%)のメチル−(3−フェニルスルホニル−8−フルオロキノリン−4−イル)−アミン1.5(8)を得た:LCMS(M+1)317;1H NMR(СDCl3,400MHz)δ 9.04(s,1H),8.05(d,J=8.0Hz,1H),7.93(d,J=7.6Hz,2H),7.8(br.s,1H),7.59(m,1H),7.52(m,2H),7.42(m,1H),7.34(m,1H),3.45(d,J=5.2Hz,3H)。
【実施例11】
【0193】
メチル−(8−ピペラジン−1−イル−3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル)−アミン二塩酸塩1.5(1)・2HClの合成。スキーム10。
【0194】
化合物1.5(8)(210mg、0.665mmol)及びピペラジン(572mg、6.65mmol)を、スルホラン(7.5ml)中に溶解した。反応を180℃で14時間行った(LCMS制御)。これが完結した後、反応物質を水と混合し、生成物をCHClで抽出し、抽出物をNaSOで乾燥し、そして蒸発した。更なる精製をHPLC法によって行い、これにより、172mgの生成物をトリフルオロ酢酸塩の形態で得て、これをアセトン(5ml)中に溶解し、そして二塩酸塩を、180μlのジオキサン中のHCl溶液(3M)によって沈殿させた。これにより、103mg(66%)のメチル−(8−ピペラジン−1−イル−3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル)−アミン二塩酸塩1.5(1)・2HClを得た:LCMS(M+1)383;H NMR(DMSO−d,400MHz)δ 9.46(br.s,2H),8.91(s,1H),8.40(d,J=7.6Hz,1H),8.14(d,J=6.8Hz,2H),7.82(t,J=7.2Hz,1H),7.78(d,J=7.2Hz,1H),7.68(m,3H),3.49(br.m,7H),3.20(br.m,4H)。
【0195】
化合物1.5(2)−1.5(6)を、類似の方法で、2−(3−クロロフェニルスルホニル)−3−エトキシ−アクリル酸メチル及び2−(3−フルオロフェニルスルホニル)−3−エトキシ−アクリル酸メチルから、そして更にN−メチルピペラジンから出発して調製した;メチル−[8−ピペラジン−1−イル−3−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(2)、LCMS(M+1)417;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 3.06(m,2H),3.14(m,2H),3.42(m,2H),3.50(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),5.85(m,2H),6.54(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),6.94(d.d,J=7.90Hz,J=0.28Hz,1H),7.38(t,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.52(d.d,J=8.04Hz,J=2.46Hz,1H),7.92(t,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H),8.01(d,J=2.46Hz,1H),8.15(d,J=7.90Hz,1H),8.78(s,1H);メチル−[8−ピペラジン−1−イル−3−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(3)、LCMS(M+1)401;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 3.06(m,2H),3.14(m,2H),3.42(m,2H),3.50(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),5.85(m,2H),6.53(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),6.96(d.d,J=7.90Hz,J=0.28Hz,1H),7.27(m,1H),7.42(d.d,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.71(d,J=1.74Hz,1H),7.82(t,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H),8.16(t,J=7.90Hz,J=1.46Hz,1H),8.84(s,1H);メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル]−アミン1.5(4)、LCMS(M+1)397;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.28(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.54(m,2H),2.61(m,2H),3.40(m,2H),3.48(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),6.55(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),6.94(d.d,J=7.90Hz,J=0.28Hz,1H),7.47(m,2H),7.60(d.d,J=7.58Hz,J=1.25Hz,1H),7.97(t,J=7.53Hz,J=1.25Hz,1H),8.16(m,1H),8.82(s,1H),9.04(s,1H);メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(5)、LCMS(M+1)431;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.28(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.55(m,2H),2.62(m,2H),3.43(m,2H),3.52(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),6.55(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),6.96(d.d,J=7.90Hz,J=0.28Hz,1H),7.38(t,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.53(d.d,J=8.04Hz,J=2.46Hz,1H),7.93(t,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H),8.02(s,1H),8.16(t,J=7.90Hz,J=1.46Hz,1H),8.78(s,1H),9.04(s,1H);メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−4−イル]−アミン1.5(6)、LCMS(M+1)415;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.28(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.55(m,2H),2.63(m,2H),3.43(m,2H),3.52(m,2H),3.69(d,J=13.35Hz,3H),6.55(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),6.94(d.d,J=7.90Hz,J=0.28Hz,1H),7.27(t,J=8.61Hz,J=1.74Hz,1H),7.42(d.d,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.71(t,J=12.08Hz,J=1.74Hz,1H),7.82(d,J=7.53Hz,1H),8.14(m,1H),8.84(s,1H),9.04(s,1H)。
【実施例12】
【0196】
メチル−(3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル)−アミン1.5(7)の合成。スキーム11。
【0197】
4−ヒドロキシキノリン8(4)を、アニリン8(1)から、J.Org.Chem.2000,23,8005中に記載されている方法によって、3−ブロモ−4−ヒドロキシキノリン8(5)を−J.Am.Chem.Soc.1946,1229−1231中に与えられている方法によって調製した。
【0198】
化合物8(5)(3.01g、0.135mol)及びKチオフェノラート2(2)(2g、0.135mol)のジメチルスルホキシド(40ml)中の溶液を、120℃でマイクロ波オーブン中で3時間加熱した。反応が完結した後、混合物を水中に注ぎ、沈殿した固体を濾過して取出した。生成物をカラムクロマトグラフィー(溶出剤−7:3の酢酸エチル:ヘキサン)によって単離した。これにより、1.55g(45%)の3−フェニルチオキノリン−4−オール8(6)を得た。
【0199】
化合物8(6)(1.4g、5.55mmol)及びペルヒドロール(3.78ml、33.3mmol)のAcOH(60ml)中の溶液を、75℃で12時間撹拌した。次いで、反応混合物を冷却し、水を加え、沈殿した固体を濾過して取出し、これにより、1.32g(83%)の、3−(フェニルスルホニル)キノリン−4−オール8(7)を得た。
【0200】
化合物8(7)(0.85g、3mmol)のPOCl(3ml)中の溶液を、湯浴上で0.5時間加熱し、冷却し、水に注ぎ、アンモニア水(5ml)を加えた。生成物をエーテルで抽出し、そして適当な処理後、これをヘキサンから再結晶化した。これにより、0.86g(88.8%)の4−クロロ−3−(フェニルスルホニル)キノリン8(8)を得た。
【0201】
化合物8(8)(600mg、2mmol)、20%メチルアミン溶液(320mg、2mmol)、トリエチルアミン(280μl)のイソ−プロパノール(20ml)中の混合物を、12時間還流し、冷却し、沈殿した固体を濾過して取出し、これにより、280mg(46.9%)のメチル−(3−フェニルスルホニルキノリン−4−イル)−アミン1.5(7)を得た:LCMS(M+1)299;H NMR(СDCl3,400MHz)□ 9.01(s,1H),8.26(d,J=8Hz,1H),7.94(m,3H),7.73(t,J=7.6Hz,2H),7.67(br.s.,1H),7.59(t,J=7.6Hz,1H),7.51(t,J=7.6Hz,2H),7.42(t,J=7.6Hz,1H),3.45(d,J=5.6Hz,3H)。
【実施例13】
【0202】
置換されたメチル−(8−ピペラジン−1−イル−5−フェニルスルホニルキノリン−6−イル)−アミン1.6(1−6)の調製のための一般的方法。スキーム12。
【0203】
5,8−ジクロロ−6−ニトロキノリン13(1)(6.02g、0.0248mol)及びフェニルスルフィン酸Na4(2)(4.06g、0.0248mol)のDMF(100ml)中の溶液を、120℃で12時間撹拌した。反応混合物を冷却し、水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして減圧下で乾燥状態まで蒸発した。混合物をシリカのカラムクロマトグラフィーによって、溶出剤−1:4の酢酸エチル:ヘキサンで分離し、これにより、3.8g(43.8%)の化合物13(2)を得た。
【0204】
8−クロロ−6−ニトロ−5−(フェニルスルホニル)キノリン13(2)(3.46g、9.93mmol)及びBoc−ピペラジン(18.45g、0.099mol、10当量)のスルホラン(11.25ml)中の溶液を、180℃で4時間撹拌した。反応の完全さをLCMS法によって制御した。反応が完了した後、混合物を水と混合し、生成物をCHClで抽出し、抽出物をNaSOで乾燥し、そして減圧下で蒸発した。更なる精製をHPLC法によって行い、これにより、3.27g(66%)の化合物13(3)を、トリフルオロ酢酸塩として得た。調製された4−(6−ニトロ−5−(フェニルスルホニル)キノリン−8−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル13(3)を、Feで還元した。
【0205】
Fe粉末(2.85g、0.051mol)を、化合物13(3)(5.06g、0.01mol)のAcOH(33ml)中の撹拌された懸濁液に少量ずつ加えた。反応混合物を70℃で3時間撹拌し、冷却し、水で希釈した;沈殿した固体を濾過して取出し、これにより、3g(63%)の化合物13(4)を得た。
【0206】
4−(6−アミノ−5−(フェニルスルホニル)キノリン−8−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル13(4)(2.8g、6mmol)及びギ酸(3ml)の混合物を、1時間還流し、そして減圧で蒸発した。CHClを残渣に加え、溶液を10%NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。生成物をヘキサンから再結晶化し、これにより、2.54g(90.5%)の化合物13(5)を得た。
【0207】
濃HCl(6ml)を、4−(6−ホルムアミド−5−(フェニルスルホニル)キノリン−8−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル13(5)(1.98g、4mmol)のイソ−プロパノール(25ml)中の懸濁液に加え、そして反応混合物を40℃で2時間撹拌し、溶媒を真空中で除去し、残渣をNaHCO水溶液で中和した。沈殿した固体を濾過して取出し、水で洗浄し、そして乾燥し、これにより、1.49g(94%)の化合物13(6)(R’=H)を得た。
【0208】
ボラン−硫化メチル複合体(3.3ml、6.6mmol、2M)を、N−(5−(フェニルスルホニル)−8−(ピペラジン−1−イル)キノリン−6−イル)ホルムアミド13(6)(0.87g、2.2mmol)の無水のTHF(17ml)中の混合物に加え、そして得られた混合物を12時間20℃で撹拌した。次いで飽和NaHCO溶液を加え、そして混合物をCHClで抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして減圧下で乾燥状態まで蒸発した。最終生成物を酢酸エチルから再結晶化し、これにより、0.55g(64.9%)の化合物1.6(1)を得た。LCMS(M+1)383;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.05(m,2H),3.14(m,2H),3.41(m,2H),3.51(m,2H),6.02(m,2H),6.49(s,1H),7.39(m,2H),7.61(m,2H),7.78(t,J=8.61Hz,J=1.11Hz,1H),7.93(d,J=7.53Hz,2H),8.11(d,J=4.43Hz,1H)。
【0209】
化合物1.6(2)−1.6(6)を、類似の方法で、3−クロロ−及び3−フルオロ−置換されたフェニルスルフィン酸Na(R=Cl、F)を、そして更にN−メチルピペラジンを使用して調製した;メチル−[8−ピペラジン−1−イル−5−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(2)、LCMS(M+1)417;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.06(m,2H),3.14(m,2H),3.42(m,2H),3.51(m,2H),6.02(m,2H),6.49(s,1H),7.28(t,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.52(d,J=2.46Hz,1H),7.59(t,J=8.61Hz,J=0.28Hz,1H),7.78(t,J=8.61Hz,J=1.11Hz,1H),7.86(t,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H),7.95(s,1H),8.11(d,J=2.46Hz,1H);メチル−[8−ピペラジン−1−イル−5−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(3)、LCMS(M+1)401;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.06(m,2H),3.14(m,2H),3.42(m,2H),3.50(m,2H),6.02(m,2H),6.49(s,1H),7.27(d,J=1.74Hz,1H),7.32(t,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.60(t,J=8.61Hz,J=0.28Hz,1H),7.67(t,J=12.08Hz,J=1.74Hz,1H),7.78(m,2H);メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−フェニルスルホニルキノリン−6−イル]−アミン1.6(4)、LCMS(M+1)397;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.28(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.52(m,2H),2.63(m,2H),2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.42(m,2H),3.53(m,2H),6.50(s,1H),7.38(d.d,J=7.53Hz,J=1.47Hz,1H),7.60(m,2H),7.79(t,J=8.61Hz,J=1.11Hz,1H),7.92(d,J=7.53Hz,2H),8.11(d,J=4.43Hz,1H),9.38(s,1H);メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(5)、LCMS(M+1)431;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.28(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.55(m,2H),2.63(m,2H),2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.44(m,2H),3.51(m,2H),6.50(s,1H),7.28(d.d,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.52(d,J=2.46Hz,1H),7.59(t,J=8.61Hz,J=4.43Hz,1H),7.78(t,J=8.61Hz,J=1.11Hz,1H),7.86(t,J=7.53Hz,J=2.46Hz,1H),7.96(d,J=2.46Hz,1H),8.11(d,J=4.43Hz,1H),9.38(s,1H);メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−6−イル]−アミン1.6(6)、LCMS(M+1)415;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.28(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.52(m,2H),2.63(m,2H),2.80(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.44(m,2H),3.51(m,2H),6.49(s,1H),7.25(d,J=1.74Hz,1H),7.32(t,J=8.24Hz,J=0.51Hz,1H),7.59(t,J=8.61Hz,J=4.43Hz,1H),7.66(m,1H),7.77(m,2H),8.11(d,J=4.43Hz,1H),9.38(s,1H)。
【実施例14】
【0210】
置換されたメチル−(8−ピペラジン−1−イル−4−フェニルスルホニルキノリン−3−イル)−アミン1.7(1−6)の調製のための一般的方法。スキーム13。
【0211】
4−クロロ−8−フルオロ−3−ニトロキノリン14(1)(4.53g、0.02mol)及びフェニルスルフィン酸Na4(2)(3.28g、0.02mol)のDMF(80ml)中の溶液を、120℃で12時間撹拌した。反応混合物を冷却し、水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして減圧下で乾燥状態まで蒸発した。混合物をシリカのクロマトグラフィーによって、溶出剤−1:4の酢酸エチル:ヘキサンで分離し、これにより、2.91g(43.8%)の化合物14(2)を得た。
【0212】
8−フルオロ−3−ニトロ−4−(フェニルスルホニル)キノリン14(2)(2.19g、6.62mmol)及びBoc−ピペラジン(12.3g、0.066mol、10当量)のスルホラン(7.5ml)中の溶液を、180℃で4時間撹拌した。反応の完全さをLCMS法によって制御した。反応が完了した後、混合物を水と混合し、生成物をCHClで抽出し、抽出物をNaSOで乾燥し、そして減圧下で蒸発した。更なる精製をHPLC法によって行い、これにより、2.7g(66%)の化合物14(3)を、トリフルオロ酢酸塩として得た。調製された4−(3−ニトロ−4−(フェニルスルホニル)キノリン−8−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル14(3)を、Feによって還元した。
【0213】
Fe粉末(1.34g、0.0238mol)を、化合物14(3)(2.37g、0.0047mol)のAcOH(15.5ml)中の撹拌された懸濁液に少量ずつ加えた。反応混合物を70℃で3時間撹拌し、冷却し、水で希釈した;沈殿した固体を濾過して取出し、これにより、1.4g(63%)の化合物14(4)を得た。
【0214】
4−(3−アミノ−4−(フェニルスルホニル)キノリン−8−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル14(4)(1.4g、3mmol)及びギ酸(1.5ml)の混合物を、1時間還流し、そして減圧下で蒸発した。CHClを残渣に加え、溶液を10%NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで蒸発した。生成物をヘキサンから再結晶化し、これにより、1.27g(90.5%)の化合物14(5)を得た。
【0215】
濃HCl(4ml)を、4−(3−ホルムアミド−4−(フェニルスルホニル)キノリン−8−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル14(5)(1.23g、2.47mmol)のイソ−プロパノール(15.5ml)中の懸濁液に加え、そして反応混合物を40℃で2時間撹拌し、溶媒を真空中で除去し、残渣をNaHCO水溶液で中和した。沈殿した固体を濾過して取出し、水で洗浄し、そして乾燥し、これにより、0.91g(94%)の化合物14(6)(R’=H)を得た。
【0216】
ボラン−硫化メチル複合体(3.3ml、6.6mmol、2M)を、N−(4−(フェニルスルホニル)−8−(ピペラジン−1−イル)キノリン−3−イル)ホルムアミド14(6)(0.87g、2.2mmol)の無水のTHF(17ml)中の混合物に加え、そして得られた混合物を12時間20℃で撹拌した。次いでNaHCO飽和溶液を加え、そして混合物をCHClで抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、そして減圧下で乾燥状態まで蒸発した。最終生成物を酢酸エチルから再結晶化し、これにより、0.55g(64.9%)の化合物1.7(1)を得た。LCMS(M+1)383;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.98(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.07(m,2H),3.14(m,2H),3.41(m,2H),3.50(m,2H),5.26(m,2H),6.63(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),7.22(d.d,J=8.16Hz,J=0.28Hz,1H),7.38(t,J=7.58Hz,J=1.47Hz,2H),7.55(s,1H),7.61(t,J=7.58Hz,J=1.25Hz,1H),7.79(d,J=0.16Hz,1H),7.94(t,J=7.53Hz,J=1.25Hz,2H)。
【0217】
化合物1.7(2)−1.7(6)を、類似の方法で、3−クロロ及び3−フルオロ−置換されたフェニルスルフィン酸Na(R=Cl、F)を、そして更にN−メチルピペラジンを使用して調製した;メチル−[8−ピペラジン−1−イル−4−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(2)、LCMS(M+1)417;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.98(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.06(m,2H),3.14(m,2H),3.42(m,2H),3.50(m,2H),5.26(m,2H),6.64(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),7.27(m,3H),7.55(s,1H),7.67(t,J=12.08Hz,J=1.74Hz,1H),7.77(m,2H);メチル−[8−ピペラジン−1−イル−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(3)、LCMS(M+1)401;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.98(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.06(m,2H),3.12(m,2H),3.39(m,2H),3.50(m,2H),5.26(m,2H),6.65(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),7.20(t,J=8.16Hz,J=0.28Hz,1H),7.30(m,2H),7.56(s,1H),7.66(m,1H),7.76(t,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H),7.78(m,1H);メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−フェニルスルホニルキノリン−3−イル]−アミン1.7(4)、LCMS(M+1)397;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ2.29(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.53(m,2H),2.63(m,2H),2.98(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.42(m,2H),3.52(m,2H),6.65(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),7.22(d.d,J=8.16Hz,J=0.28Hz,1H),7.38(m,2H),7.55(s,1H),7.63(d.d,J=7.58Hz,J=1.25Hz,1H),7.78(d,J=0.16Hz,1H),7.86(m,2H),7.93(d,J=7.53Hz,1H);メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−クロロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(5)、LCMS(M+1)431;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.28(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.55(m,2H),2.63(m,2H),2.98(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.41(m,2H),3.50(m,2H),6.65(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),7.22(d.d,J=8.16Hz,J=0.28Hz,1H),7.28(t,J=8.04Hz,J=0.51Hz,1H),7.52(d,J=2.46Hz,1H);7.55(m,1H),7.79(d,J=0.16Hz,1H),7.85(m,2H),7.94(s,1H);メチル−[8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)キノリン−3−イル]−アミン1.7(6)、LCMS(M+1)415;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.28(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.55(m,2H),2.63(m,2H),2.98(t,J=13.35Hz,J=0.39Hz,3H),3.44(m,2H),3.50(m,2H),6.63(t,J=7.80Hz,J=1.46Hz,1H),7.22(d.d,J=8.16Hz,J=0.28Hz,1H),7.30(m,2H),7.56(m,1H);7.67(m,1H),7.76(t,J=7.53Hz,J=1.69Hz,1H),7.78(m,1H),7.86(s,1H)。
【実施例15】
【0218】
メチル−(4−フェニルスルホニルオキサゾール−5−イル)−アミン1.8の調製のための一般的方法。スキーム14。
【0219】
ベンゼンスルフィン酸Na9(2)(0.1mol)の水(50ml)中の溶液及び臭化テトラブチルアンモニウム(0.01mol)を、N−(1,2,2,2−テトラクロロエチル)−アミド9(1)(0.1mol)のベンゼン(50ml)中の溶液に加えた。混合物を1時間20℃で、そして3時間60℃で撹拌した。有機層を分離し、MgSOで乾燥し、溶媒を真空中で留出し、残渣をエタノールから再結晶化し、これにより、N−(1−フェニルスルフィニル−2,2,2−トリクロロ−エチル)−アミド9(3)を、収率65−70%で得た。
【0220】
CO(0.25mol)を、化合物9(3)(0.1mol)のDMF(50ml)中の溶液に撹拌しながら加え、得られた混合物を3時間還流し、その後反応混合物を真空中で蒸発し、水を残渣に加え、そして15分間撹拌した後、沈殿した固体を濾過して取出し、水で洗浄し、真空中で乾燥し、そしてエタノールから再結晶化した。これにより、5−クロロオキサゾール9(4)を、収率70−75%で得た。
【0221】
5−クロロオキサゾール9(4)(1mmol)、KCO(2mmol)及びメチルアミン(1.5mmol)のDMF(5ml)中の混合物を、100℃で4時間加熱し、次いで、反応混合物を真空中で蒸発し、水を加え、沈殿した固体を濾過して取出し、そしてイソ−プロパノールから再結晶化し、これにより、適当なメチル−(4−フェニルスルホニルオキサゾール−4−イル)−アミン1.8を、収率60−85%で得た。
【0222】
化合物1.8(2)−1.8(9)を、類似の方法で、N−(1,2,2,2−テトラクロロエチル)アセトアミド、又は4−アセチル−N−(1,2,2,2−テトラクロロエチル)ピペラジン−1−カルボキシアミド或いは4−メチル−N−1,2,2,2−テトラクロロエチル)ピペラジン−1−カルボキシアミドのいずれかをアミド9(1)として、そして更に3−クロロ及び3−フルオロフェニルスルフィン酸Naを使用して調製した;メチル−[2−メチル−4−(3−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(2)、LCMS(M+1)287;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.41(d,J=2.88Hz,3H),3.01(d,J=13.35Hz,3H),6.58(s,1H),7.52(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,1H),7.58(d,J=7.53Hz,1H),7.83(t,J=7.53Hz,J=2.46Hz,1H),8.23(t,J=2.46Hz,J=0.51Hz,1H);メチル−[2−メチル−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(3)、LCMS(M+1)271;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.41(d,J=2.88Hz,3H),3.01(d,J=13.35Hz,3H),6.58(s,1H),7.26(t,J=8.24Hz,J=1.69Hz,1H),7.65(d,J=7.53Hz,1H),7.73(m,2H);メチル−(2−ピペラジン−1−イル−4−フェニルスルホニルオキサゾール−5−イル)−アミン1.8(4)、LCMS(M+1)323;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.93(m,2H),3.01(d,J=13.35Hz,3H),3.03(m,2H),3.54(m,2H),3.66(m,2H),5.90 s,2H),7.69(t,J=7.58Hz,J=1.25Hz,1H),7.77(d,J=7.53Hz,2H),7.95(m,2H);メチル−[2−ピペラジン−1−イル−4−(3−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(5)、LCMS(M+1)357;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.94(m,2H),3.01(d,J=13.35Hz,3H),3.04(m,2H),3.56(m,2H),3.68(m,2H),5.90(m,2H),7.51(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,1H),7.58(d,J=7.53Hz,2H),7.86(m,1H),8.25(t,J=2.46Hz,J=0.51Hz,1H);メチル−[2−ピペラジン−1−イル−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(6)、LCMS(M+1)341;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.94(m,2H),3.01(d,J=13.35Hz,3H),3.04(m,2H),3.56(m,2H),3.68(m,2H),5.90(m,2H),7.25(t,J=8.24Hz,J=1.69Hz,1H),7.62(m,1H),7.79(m,2H);メチル−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−フェニルスルホニルオキサゾール−5−イル]−アミン1.8(7)、LCMS(M+1)337;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.36(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.47(m,2H),2.55(m,2H),3.01(d,J=13.35Hz,3H),3.63(m,2H),3.73(m,2H),7.69(t,J=7.58Hz,J=1.51Hz,1H),7.77(m,2H),7.94(m,2H),9.26(s,1H);メチル−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(8)、LCMS(M+1)371;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.36(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.47(m,2H),2.55(m,2H),3.01(d,J=13.35Hz,3H),3.63(m,2H),3.71(m,2H),7.52(t,J=8.04Hz,J=1.69Hz,1H),7.59(d,J=7.53Hz,1H),7.87(m,2H),8.26(s,1H),9.26(s,1H);メチル−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−フルオロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(9)、LCMS(M+1)355;H NMR(DMSO−D6,400MHz)δ 2.36(t,J=13.35Hz,J=0.99Hz,3H),2.47(m,2H),2.55(m,2H),3.01(d,J=13.35Hz,3H),3.65(m,2H),3.73(m,2H),7.26(t,J=8.24Hz,J=1.69Hz,1H),7.63(m,1H),7.80(m,2H),9.26(s,1H)。
【0223】
メチル−(2−フラン−2−イル−4−フェニルスルホニル−オキサゾール−5−イル)]−アミン及びメチル−(2−チオフェン−2−イル−4−フェニルスルホニル−オキサゾール−5−イル)]−アミンを、類似の方法で、但し、N−(1,2,2,2−テトラクロロエチル)フラン−2−カルボキシアミド及びN−(1,2,2,2−テトラクロロエチル)チオフェン−2−カルボキシアミドを9(1)−アミドとしてそれぞれ使用して調製した。メチル−[4−(4−メチルフェニルスルホニル)−2−フラン−2−イル−オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(7):LCMS(M+1)319;H NMR(DMSO−d,400MHz)δ 7.84(d.d,J=1.8Hz,J=0.8Hz,1H),7.77(d,J=8.2Hz,2H),7.48(br.s,1H),7.40(d,J=8.2Hz,2H),6.98(d.d,J=3.6Hz,J=0.8Hz,1H),6.64(d.d,J=3.6Hz,J=1.8Hz,1H),2.96(s,3H),2.36(s,3H)。メチル−[2−フラン−2−イル−4−(4−クロロフェニルスルホニル)−オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(9):LCMS(M+1)339;H NMR(DMSO−d,400MHz)δ 7.89(m,2H),7.85(d.d,J=2.0Hz,J=0.8Hz,1H),7.68(m,2H),7.59(br.s,1H),7.00(d.d,J=3.6Hz,J=0.8Hz,1H),6.65(d.d,J=3.6Hz,J=2.0Hz,1H),2.97(s,3H)。メチル−[2−チオフェン−2−イル−4−(4−クロロフェニルスルホニル)オキサゾール−5−イル]−アミン1.8(11):LCMS(M+1)355;H NMR(DMSO−d,400MHz)δ 7.89(m,2H),7.69(m,3H),7.59(br.s,1H),7.54(d.d,J=3.8Hz,J=0.6Hz,1H),7.15(d.d,J=4.6Hz,J=3.8Hz,1H),2.98(s,3H)。
【実施例16】
【0224】
セロトニン5−HT受容体に対する一般式1の置換されたメチル−アミンのアンタゴニスト活性の決定。
【0225】
一般式1の化合物を、セロトニンによる5−HT受容体活性化を防止するその能力に対して試験した。セロトニンによるその活性化が細胞内cAMPの濃度の増加に導く、人工的に発現した5−HT受容体を伴う、HEK293細胞(ヒト胎児腎臓の細胞)を使用した。細胞内cAMPのレベルを、試薬キットLANCE cAMP(Perkin Elmer)を使用して、キットの製造業者によって記載された方法://las.perkinelmer.com/content/Manuals/−MAN_LANCEcAMP384KitUser.pdf]によって決定した。化合物の有効性を、セロトニンによって誘発される細胞内cAMPのレベルを減少するその能力によって推定した。表2は、機能アッセイの設定におけるセロトニン5−HT受容体に対する一般式1の幾つかの化合物に対するアンタゴニスト活性Kに関するデータである。
【0226】
【表2-1】
【0227】
【表2-2】
【0228】
【表2-3】
【0229】
【表2-4】
【0230】
【表2-5】
【0231】
【表2-6】
【0232】
表2に与えたデータは、試験化合物が、セロトニン5−TH受容体に対して高いアンタゴニスト活性を示すことを示す。
【実施例17】
【0233】
錠剤の形態の医薬組成物の調製。
【0234】
デンプン(1600mg)、粉砕ラクトース(1600mg)、タルク(400mg)及び化合物1.5(1)(1000mg)を一緒に混合し、そして棒状に圧縮した。得られた棒を顆粒に粉砕し、そして篩を通して篩い分けして、14−16メッシュの顆粒を収集した。このようにして得た顆粒を、それぞれ560mgの重量の適した形態の錠剤に成形した。
【実施例18】
【0235】
カプセルの形態の医薬組成物の調製。
【0236】
化合物1.5(1)及びラクトース粉末を、2:1の比で注意深く混合した。得られた粉末状混合物を、カプセルに対して300mgで適した大きさのゼラチンカプセルに充填した。
【実施例19】
【0237】
筋肉内、腹腔内又は皮下注射のための組成物の形態の医薬組成物の調製。
【0238】
化合物1.5(1)(500mg)、クロロブタノール(300mg)、ポリエチレングリコール(2ml)、及び注射用水(100ml)を一緒に混合した。得られた溶液を濾過し、そして1mlのアンプルに入れ、これを密封し、そしてオートクレーブ中で滅菌した。
【実施例20】
【0239】
“シャトルチャンバー内のマウスの受動的回避”試験における一般式1の化合物の向知性作用(スコポラミンによって妨害された記憶の向上)。
【0240】
二つの区域からなるシャトルチャンバー(Ugo Basile,Italy)を使用した。一つの区域の壁は不透明であり、一方他の区域は、透明なカバーを有していた。区域は、縦の扉によって重ねることができる穴を通して繋がっていた。暗区域の床は、横方向の金属の棒でできていて、これにはDC電流のパルスを供給することができた。実験を、20−25gの体重のBALB/c系の高齢のオスのマウスで行った。
【0241】
実験の最初の日、訓練の30分前に、マウスに生理的溶液、スコポラミン(0.3mg/kg)、又は化合物1.5(1)と組合せたスコポラミンを腹腔内に注射した。それぞれの群は、少なくとも8匹のマウスからなっていた。マウスを明区域におき、そして暗室への最初の進入の潜時を記録した。次いで、縦の扉を閉じ、そしてマウスを0.6mAのDC電流で3秒間罰した。その後、マウスをそのホームケージに戻した。22−24時間内に、同じマウスをシャトルチャンバーの明区域に再び入れ、そして暗区域への最初の進入の潜時、明区域中のその滞在の全時間、及び暗区域への進入の回数を記録した。それぞれのモニターを5分間続けた。
【0242】
実験は、隔離された研究所中で日中に、ヒトの可聴閾値より約70dB上の強度の“ホワイトノイズ”を使用して行われた。
【0243】
スコポラミンは、記憶の妨害を起こし、これは、暗区域への最初の進入の潜時の減少、明区域での滞在の全時間の減少及び暗区域への進入の回数の増加の形態で表示される。
【0244】
類似の実験を、化合物1.1(9)及び1.8(7)に対して行った。スコポラミンによって妨害された訓練を改善するための化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)の特性は、これらの向知性作用の証拠と考えられる。得られた結果(図1−3)は、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)の向知性作用を更に効果的に産生する特性の指標である。
【実施例21】
【0245】
一般式1の化合物の向知性作用(MK−801によって妨害された記憶の向上)。
【0246】
実験を、実施例20のように行った。実験の最初の日、訓練の30分前に、マウスにMK−801の生理的溶液(0.1mg/kg)を腹腔に注射した。並行して、マウスの独立の群に化合物1.5(1)と組合せたMK−801の生理的溶液を訓練の前に腹腔に注射した。上記のような実験を、化合物1.1(9)及び1.8(7)に対しても行った。得られた結果(図4−6)は、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)が向知性作用を産生する特性を証明する。
【実施例22】
【0247】
“高架式十字迷路におけるマウスの行動”試験における一般式1の化合物の抗不安(静穏化)作用。
【0248】
化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)を実験に使用した。アームの長さは30cm、幅−5cm、壁の高さ−15cmであった。二つの対向するアームは両側で閉じられ、そして末端の表面は透明なプレキシガラスであった;他方の二つは、明るく、そして開放されていた。一匹のマウスを迷路の中心に置き、そして5分の時間をかけて開放及び閉鎖アーム進入の回数、並びに開放及び閉鎖アーム進入の時間を記録した。これらのデータを使用して、開放アームの優先度の指数を、開放アームへの進入の回数、並びにマウスが開放アームで過ごした時間と、両方の種類のアームへの進入の全回数との、又は開放及び閉鎖アーム中で過ごした全時間との比としてそれぞれ計算した。正常な状態において、マウスは開放アームを回避する(優先度の指数は0.2−0.3となる)。抗不安活性(静穏化活性)を持つ化合物は、この値を0.5−0.6まで、そしてそれより多くに上昇し、そして更に全体的身体活動性(アーム進入の一般的回数)を変化することなく排便の回数を減少する。
【0249】
得られた結果(図7−9)は、ブスピロン及びロラゼパムの活性に匹敵する抗不安(静穏化)活性を示す、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)の活性を証明する。
【実施例23】
【0250】
食欲制御試験。
【0251】
体重230−360gのVistar系のオスのラットを、食欲試験の直前の短期間の(16時間)の食物剥脱期間を除き使用可能な水及び食物を伴う標準的なホームケージに収容した。食欲試験を、その適所に顆粒の一部が挿入されるワイヤーで作られた上部カバーを持つ個別のケージで行った。大量の顆粒を30分毎に3時間試験した。これらの測定に基づいて、食物の消費を推定し、そして体重kg当たりの食物のグラム数で記述した。プラセボ及び化合物1.5(1)(投与量10mg/kg)を試験の60分前に腹腔内に注射した。ラットのそれぞれの実験群は、10匹のラットからなっていた。化合物を滅菌した水に溶解した。注入体積は10ml/kgであった。食物剥脱を受けないインタクトなラット、及び食物剥脱後の、しかし滅菌水を注射されたラットを、対照として使用した。食物剥脱を受けず、そして滅菌水を注射されたインタクトなラットを対照として使用した。実験を、更に化合物1.1(9)及び1.8(7)を使用して行った。試験結果(図10)は、化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)がラットの食欲増進を防止することが可能であることを示す。
【実施例24】
【0252】
“マウスの驚愕反応のプレパルス阻害”試験における一般式1の化合物の抗精神病活性。
【0253】
体重約24−30gのSHK系のマウスを試験に使用した。実験を、マウスの日周の明期に行った。アポモルヒネ塩酸塩及びハロペリドールをSigma Chemicals Company,(USA)から受領した。アポモルヒネ塩酸塩を滅菌水で調製されたアスコルビン酸の0.1%溶液中に溶解した;これを試験の15分前に皮下に導入した。ハロペリドールを乳化剤Twin80を使用して滅菌水中に溶解し、これを試験の60分前に腹腔内に導入した。化合物1.5(1)を滅菌水中に溶解し、これを試験の60分前に皮下に導入した。注入体積は、10ml/kgであった。滅菌水及びTwin80で調製したアスコルビン酸の溶液を、対照群のマウスに注射した。
【0254】
試験装置は、透明なプレキシガラス(製造業者−Columbia Instruments Company,USA)で製造され、そしてプラットフォーム上に置かれた部屋からなっていた;後者は遮音室内に格納されていた。音響刺激を伝達する高周波数音響カラムは、プラットフォームから2cm離して置かれた。マウスの驚愕は、プラットフォームの振動をもたらし、これはアナログ変換器で検出され、そしてコンピューターによって記録された。バックグラウンドノイズのレベルは65dBを構成した。それぞれのマウスは、一回が50ミリ秒の時間及び105dBの試験(パルス)刺激、又は20ミリ秒の時間及び85dBのプレパルス刺激(プレ−パルス)、続いてその後の30ms内の、50ミリ秒の時間及び105dBのパルス刺激の、4回の刺激を受けた。繰返しのパルス又はパルス刺激と組合せたプレパルス間の時間間隔は、10秒を構成した。プレパルス−プラス−パルス刺激に反応する驚愕の阻害は、孤立したパルス刺激に反応する驚愕の大きさに対するパーセントで計算された。精神病様症状のモデル化のためのマウスに実験において使用したアポモルヒネの投与は、驚愕のプレパルス阻害の減少を起こし、これは、感覚的刺激を濾過するCNSの能力の低下を反映した。実験は、更に化合物1.1(9)及び1.8(7)を使用して行った。実験の結果(図11)は、ハロペリドール(1mg/kg)及び試験化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)(1mg/kg)が、アポモルヒネによって起こされた驚愕のプレパルス阻害を防止することを示す。
【実施例25】
【0255】
ポーソルト強制水泳試験における一般式1のアンタゴニストの抗鬱病作用。
【0256】
試験装置は、20−22℃で18cmの高さまで水を満たしたプラスチック容器であった。実験を、体重20−24グラムのBALB/c系の高齢のオスのマウスで行った。マウスを水中に入れ、そして15分間、水中の不動の懸垂の時間−鬱病様状態の測定値と考えられるいわゆる行動的絶望を記録した。試験の最後の5分間を推定のために使用した。ビデオ装置による行動の自動化コンピューター化検出及びAny−Mazeプログラムを試験に使用した。1mg/kgの投与量のこれらの4日の投与後の、所定のパラメーターを減少する化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)の能力(図12)は、これらの抗鬱病作用の証拠と考えられる。
【実施例26】
【0257】
テールサスペンション試験における一般式1の化合物の抗鬱病作用。
【0258】
実験を、体重20−24グラムのBALB/c系の高齢のオスのマウスで行った。試験において、マウスを、約40cmの高さの水平の表面の保持器に、尾によってスコッチテープで懸垂し、そして3分間、鬱病様状態の測定値と考えられる完全な不動の出来事の全時間を記録した。ビデオ装置による行動の自動化コンピューター化検出及びAny−Mazeプログラムを試験に使用した。0.1mg/kgの投与量のこれらの4日の投与後のマウスの完全な不動の時間を減少する化合物1.1(9)、1.5(1)及び1.8(7)の能力(図13)は、これらの抗鬱病作用の証拠と考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0259】
本発明は、医学、獣医学、生化学において使用することができる。
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