【文献】
菊澤 隆司 他,レイヤ2Ethernetにおける高速切替機能の試作,電子情報通信学会技術研究報告,日本,社団法人電子情報通信学会,2005年 8月19日,Vol.105 No.241,p.17-20,CS2005-14
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
パケットトランスポートネットワークにおける保護スイッチング装置であって、ハードウェアユニットとソフトウェアユニットを含み、前記ハードウェアユニットは、運用管理とメンテナンス(OAM)送受信パケットモジュール、アラーム検出モジュール、交換処理モジュール、アラーム繁殖モジュール、及び保護グループ決定モジュールを含み、前記ソフトウェアユニットは、保護グループサービスサポートモジュールとOAMサポートモジュールを含み、
前記OAM送受信パケットモジュールは、OAMメッセージ処理モジュール及び高速OAMメッセージ生成モジュールを含み、
前記高速OAMメッセージ生成モジュールは、前記OAMサポートモジュールにより設定されたOAM設定情報に従ってOAMメッセージを生成して送信し、前記OAM設定情報にOAMメッセージテンプレート及び送信周期を含むように設定され、及び
前記OAMメッセージ処理モジュールは、受信したOAMメッセージを識別して解析し、且つ解析したOAMアラームを前記アラーム検出モジュールに送信するように設定され、
前記アラーム検出モジュールは、受信した前記OAMアラームをOAMインスタンス番号に従って記憶するように設定され、
前記アラーム繁殖モジュールは、各サービスに対して、前記アラーム検出モジュールにより検出されたOAMアラーム又は前記サービスに関連するサービス層の経路失効状況によって、前記サービスに関連する作動経路と保護経路の経路失効状況を判断し、且つ前記経路失効状況を前記保護グループ決定モジュールにおける前記サービスが所在する保護グループに更新するように設定され、
前記アラーム繁殖モジュールは、
前記サービスのフローポイント番号をアドレスとし、各サービスに関連する各経路に対して、まず、前記経路がシングルポイント信号失効状態にあるかどうかを判断し、前記経路がシングルポイント信号失効状態ではないことを判断する際、前記経路が前記サービスの所属層でOAMアラームに関連されるかどうかを判断し、前記経路が前記サービスの所属層で既にOAMアラームに関連されることを判断した場合は、関連するOAMインスタンス番号をアドレスとし、且つ前記アラーム検出モジュールから前記経路の失効状況を取得し、前記経路が前記サービスの所属層でOAMアラームに関連されないことを判断した場合は、前記経路がサービス層に関連されるかどうかを判断し、前記経路がサービス層に関連されることを判断した場合は、前記アラーム繁殖モジュールにおいて、前記経路のフローポイント番号を用いてクエリーし、且つ前記経路の失効状況を取得する、という形態で、各サービスに対して、前記アラーム検出モジュールにより検出されたOAMアラーム又は前記サービスに関連するサービス層の経路失効状況により、前記サービスに関連する作動経路と保護経路の経路失効状況を判断するように設定され、
前記保護グループ決定モジュールは、取得した各経路失効状況に対して、保護形態によりスイッチング決定を確定し、前記スイッチング決定を前記交換処理モジュールに通知するように設定され、及び
前記OAMサポートモジュールは、前記OAM送受信パケットモジュールへOAM設定情報を送信し、且つ前記OAM設定情報に従ってOAMメッセージを送受信するように前記OAM送受信パケットモジュールを指示するように設定される、
ことを特徴とするパケットトランスポートネットワークにおける保護スイッチング装置。
【背景技術】
【0002】
PTNデバイスは、通常、ネットワーク保護(即ち、NNI(Network Node Interface、ネットワークノードインタフェース)の保護)、アクセスリンク保護(即ち、UNI(User Node Interface、ユーザノードインタフェース)の保護)、及びデバイスレベル保護という3種類の保護形態をサポートする必要がある。ネットワーク保護は、線形保護(例えば、経路線形保護、サブネットワーク接続保護など)、リングネットワーク保護(例えば、シングルリング保護、リング交差保護、リング正接保護等)、及びTE‐FRR(Traffic Engineer Fast ReRoute、トラフィックエンジニアリング高速リルート)保護に分けられる。アクセスリンク保護は、リンクアグリゲーショングループ(Link Aggregation Group、LAGと略称する)保護と線形MSP(Multiplexing Section Protection、多重化セクション保護)に分けられ、デュアルホーミング保護は、線形保護とアクセスリンク保護の機能組み合わせである。ネットワーク保護は、主にビジネス層OAM(Operation Administration and Maintenance、運用管理とメンテナンス)検出技術によりトリガーする。MPLS−TP(Multi-Protocol Label Switching-Transport Profile、マルチプロトコルラベルスイッチングトランスポートプロトコル)ネットワークは、通常、CC(Continuity Check、連続性チェック)形態を採用し、MPLS/IP(Internet Protocol、インターネットプロトコル)ネットワークは、通常、BFD(Bidirectional Forwarding Detection、双方向フォワーディング検出)形態を採用する。
【0003】
PTNデバイスは、Hold‐off(遅延時間)タイマーが0である場合に、シングルポイント信号失効(SF、Signal Fail)によるサービス中断からサービスを保護して再び回復する時間は50msを超えてはいけないことを要求する。
図1に示すように、関連技術において、PTN保護スイッチング装置は、ハードウェアユニット11とソフトウェアユニット12に分けられる。ハードウェアユニット11は、アラーム検出モジュール110、OAM送受信パケットモジュール111、作動経路112、保護経路113、及び交換処理モジュール114などを備える。ソフトウェアユニット12は、アラーム繁殖モジュール121、保護グループ決定モジュール122、及び保護グループサービスサポートモジュール123などを備える。該装置を用いて保護スイッチングする処理プロセスは、以下のステップを含む。
【0004】
ステップ1: 保護グループサービスサポートモジュールは、保護グループサービスを交換処理モジュールに設定し、且つサービスにOAMを設定する。
【0005】
ステップ2: ソースのOAM送受信パケットモジュールは、設定したタイミングに基づいてOAMメッセージを送信し、ネットワークを監視し、シンクの交換処理モジュールは、作動経路、保護経路からOAMメッセージを収集した後、OAMメッセージをシンクのOAM送受信パケットモジュールに転送する。
【0006】
ステップ3: シンクのOAM送受信パケットモジュールは、受信したOAMメッセージを解析し、抽出した関連情報をシンクのアラーム検出モジュールに送信する。
【0007】
ステップ4: シンクのアラーム検出モジュールにおけるハードウェアチップ(例えばFPGA(Field−Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はNP(Network Processor、ネットワークプロセッサ))は、高速OAMアラームを検出し、アラームは、通常、3.3msに設定して送信され、10msがアラームの検出周期である。
【0008】
ステップ5: CPU(Central Processing Unit、中央プロセッサ)ソフトウェアは、シンクのアラーム繁殖モジュールをタイミングポーリング(通常、10ms、又はさらに長い)によって、中断又はメッセージ送信の形態によりOAMアラーム情報を読み取り、且つ繁殖するように駆動する。例えば、出願番号がCN200810218273である発明特許出願が開示するOAMメッセージタイミング処理システム及び方法においては、交換処理モジュールを採用してOAMアラームを検出し、且つテンプレートメッセージ送信の形式によりCPUに通知する。
【0009】
ステップ6: CPUソフトウェアは、該アラーム繁殖モジュールにより読み取られたOAMアラームの属する保護グループを検索する。
【0010】
ステップ7: シンクの保護グループ決定モジュールは、現在の作動保護経路状態により保護を実行するかどうかのスイッチング決定を生成し、且つ該スイッチング決定をシンクの保護グループサービスサポートモジュールに送信する。例えば、ある保護グループ作動経路に対応のOAMがSFアラームを有し、且つ保護経路が正常である場合、保護グループ決定モジュールは、作動経路から保護経路に切り替えるスイッチング決定を生成する。
【0011】
ステップ8: シンクの保護グループサービスサポートモジュールは、切り替え通知により保護スイッチング情報をシンクの交換処理モジュールに送信し、切り替えを行うことを通知する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記プロセスにおいて、ステップ1〜4がハードウェアで完成する以外、残りのステップはいずれもCPUソフトウェアで実行するので、従来の方式は以下の問題が存在する。
【0013】
(1) アラーム検出モジュールと保護グループ決定モジュールは、それぞれハードウェアとソフトウェアで実現されるものであるので、ソフトウェアは、アラームを取得しようとすると、ポーリング又は中断の形態でしか達成することができない。CPUの他のプロセスシリアル処理を考えて、通常、ポーリング周期は10ms以上に設定する必要がある。中断形態に対して、サービスに大量の保護グループを設定すると、大量のOAMアラームを発生する場合に、必ず大量の中断を発生することになり、それによりCPUの稼働率が過大となり、他のプロセスの正常処理に影響する。
【0014】
(2) ソフトウェアは、アラームを取得した後、更に関連のサービス層アラームをクライアント層に繁殖し、且つ対応の保護グループを検索し、さらに場合によって決定する必要がある。この過程は複雑で、比較的に長い時間を必要する。
【0015】
(3) CPUシリアル処理の特性により、サービス容量が不断に増加することに従って、複数の保護グループの設定が存在する際、複数のOAMアラーム状態を処理して且つ決定を生成する必要があると、CPUが重い負荷に耐えられなくなり、必然的にシステム全体のボトルネックになり、全ての保護グループが50msであるスイッチング要求を満たし難い。処理速度がより速いCPU、又はマルチコアCPUを選択することにより、このボトルネックを緩和することができるが、必然的にコスト増加の問題をもたらすとともに、解決程度が限られる。出願番号がCN201110202397.9である中国発明特許出願には、同じソースおよびシンクPW(Pseudo-Wire、疑似線)の保護方法を提示し、PER(Provider Edge Router、プロバイダーエッジルータ)における同じソースおよびシンクの作動PWを一体にバインディングし、且つその中の1つの作動PWのみにOAM 検出を設定する。この方法は、同じソースおよびシンクの経路のみに効果があり、大部分の実際のネットワーキングの場合は、この条件を満たすことができないので、該問題を根本的に解決することができない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の実施例は、従来のPTNが保護スイッチングを行う際、CPUの過負荷の問題を解決するためのPTN保護スイッチング装置と方法を提供する。
【0017】
本発明の実施例は、パケットトランスポートネットワーク保護スイッチング装置を提供し、ハードウェアユニットとソフトウェアユニットを備え、前記ハードウェアユニットは、運用管理とメンテナンス(OAM)送受信パケットモジュール、アラーム検出モジュール、交換処理モジュール、アラーム繁殖モジュール、及び保護グループ決定モジュールを備え、前記ソフトウェアユニットは、保護グループサービスサポートモジュールとOAMサポートモジュールを備え、
前記アラーム繁殖モジュールは、各サービスに対して、前記アラーム検出モジュールが検出したOAMアラーム又は前記サービスに関連するサービス層の経路失効状況によって、前記サービスに関連する作動経路と保護経路の経路失効状況を判断し、且つ前記経路失効状況を前記保護グループ決定モジュールにおける前記サービスが所在する保護グループに更新するように設定され、
前記保護グループ決定モジュールは、取得した各経路失効状況に対して、保護形態によりスイッチング決定を確定し、更に前記スイッチング決定を前記交換処理モジュールに通知するように設定され、及び
前記OAMサポートモジュールは、前記OAM送受信パケットモジュールへOAM設定情報を送信し、且つ前記OAM送受信パケットモジュールが前記OAM設定情報に従ってOAMメッセージを送受信するように指示するように設定される。
【0018】
選択的に、
前記スイッチング決定は、
前記作動経路がシングルポイント信号失効を発生し、前記保護経路が正常である際、前記スイッチング決定は、前記サービスを前記作動経路から前記保護経路に切り替えることであり、前記保護経路がシングルポイント信号失効を発生し、前記作動経路が正常である際、前記スイッチング決定は、前記サービスを前記保護経路から前記作動経路に切り替えることを含む。
【0019】
選択的に、
前記OAM送受信パケットモジュールは、OAMメッセージ処理モジュール及び高速OAMメッセージ生成モジュールを備え、
前記高速OAMメッセージ生成モジュールは、前記OAMサポートモジュールが設定したOAM設定情報に従ってOAMメッセージを生成して送信し、前記OAM設定情報はOAMメッセージテンプレート及び送信周期を含むように設定され、及び
前記OAMメッセージ処理モジュールは、受信したOAMメッセージを識別して解析し、且つ解析したOAMアラームを前記アラーム検出モジュールに送信するように設定される。
【0020】
選択的に、
前記アラーム検出モジュールは、受信した前記OAMアラームをOAMインスタンス番号に従って記憶するように設定され、
前記アラーム繁殖モジュールは、以下の形態で各サービスに対して、前記アラーム検出モジュールが検出したOAMアラーム又は前記サービスに関連するサービス層の経路失効状況によってり、前記サービスに関連する作動経路と保護経路の経路失効状況を判断するように設定され、
前記サービスのフローポイント番号をアドレスとし、各サービスに関連する各経路に対して、まず、前記経路がシングルポイント信号失効状態にあるかどうかを判断し、前記経路がシングルポイント信号失効状態ではないことを判断する際、前記経路が前記サービスの所属層でOAMアラームに関連するかどうかを判断し、前記経路が前記サービスの所属層で既にOAMアラームに関連することを判断した場合は、関連するOAMインスタンス番号をアドレスとし、且つ前記アラーム検出モジュールへ前記経路の失効状況を取得し、前記経路が前記サービスの所属層でOAMアラームに関連しないことを判断した場合は、前記経路がサービス層に関連するかどうかを判断し、前記経路がサービス層に関連することを判断した場合は、前記アラーム繁殖モジュールにおいて、前記経路のフローポイント番号でクエリーし、且つ前記経路の失効状況を取得する。
【0021】
選択的に、
前記保護グループ決定モジュールは、高速決定判断モジュール及び高速スイッチングメッセージ生成モジュールを備え、
前記高速決定判断モジュールは、全ての保護グループの情報をメンテナンスし、受信した前記アラーム繁殖モジュールが送信した経路失効状況に対して、前記経路失効状況に相応する保護グループの情報を更新し、及びポーリングした各保護グループの情報に対して、前記保護グループが保護スイッチングを実行する必要があるかどうかを決定するように設定され、及び
前記高速スイッチングメッセージ生成モジュールは、前記高速決定判断モジュールが決定した保護スイッチングを実行する必要がある保護グループに対して、高速保護メッセージを送信する形式で、対応的に生成したスイッチング決定を前記交換処理モジュールに通知するように設定される。
【0022】
本発明の実施例は、パケットトランスポートネットワークにおける保護スイッチング方法を更に提供し、上記装置に用いられ、前記方法は、
運用管理とメンテナンス(OAM)送受信パケットモジュールが、OAMメッセージを受信すること、
アラーム検出モジュールが、前記OAM送受信パケットモジュールが受信したOAMメッセージを検出すること、
アラーム繁殖モジュールが、各サービスに対して、前記アラーム検出モジュールが検出したOAMアラーム、又は前記サービスに関連するサービス層の経路失効状況により、前記サービスに関連する作動経路と保護経路の経路失効状況を判断し、且つ前記経路失効状況を前記保護グループ決定モジュールにおける、保護グループサービスサポートモジュールにより前記アラーム繁殖モジュールに設定する前記サービスの所在する保護グループに更新すること、
前記保護グループ決定モジュールが、取得した各経路の失効状況に対して、保護形態によりスイッチング決定を確定し、且つ前記スイッチング決定を前記交換処理モジュールに通知すること、及び
前記交換処理モジュールが、受信した前記スイッチング決定により経路切り替えを実行すること、を含む。
【0023】
選択的に、
前記スイッチング決定は、
前記作動経路がシングルポイント信号失効を発生し、前記保護経路が正常である際、前記スイッチング決定は、前記サービスを前記作動経路から前記保護経路に切り替えることであり、前記保護経路がシングルポイント信号失効を発生し、前記作動経路が正常である際、前記スイッチング決定は、前記サービスを前記保護経路から前記作動経路に切り替えることであることを含む。
【0024】
選択的に、
前記OAM送受信パケットモジュールは、OAMメッセージ処理モジュール及び高速OAMメッセージ生成モジュールを備え、
前記方法は、
前記高速OAMメッセージ生成モジュールが、前記OAMサポートモジュールが設定したOAM設定情報によりOAMメッセージを生成して送信し、前記OAM設定情報はOAMメッセージテンプレート及び送信周期を含むこと、及び
前記OAMメッセージ処理モジュールが、受信したOAMメッセージを識別して解析し、且つ解析したOAMアラームを前記アラーム検出モジュールに送信すること、を更に含む。
【0025】
選択的に、
前記アラーム検出モジュールが、受信した前記OAMアラームをOAMインスタンス番号に従って記憶し、
前記アラーム繁殖モジュールが、各サービスに対して、前記アラーム検出モジュールが検出したOAMアラーム又は前記サービスに関連するサービス層の経路失効状況によって、前記サービスに関連する作動経路と保護経路の経路失効状況を判断するステップは、
前記アラーム繁殖モジュールが、前記サービスのフローポイント番号をアドレスとし、各サービスに関連する各経路に対して、まず、前記経路がシングルポイント信号失効状態にあるかどうかを判断し、前記経路がシングルポイント信号失効状態ではないことを判断する際、前記経路が前記サービスの所属層でOAMアラームに関連するかどうかを判断し、前記経路が前記サービスの所属層で既にOAMアラームに関連することを判断した場合は、関連のOAMインスタンス番号をアドレスとし、且つ前記アラーム検出モジュールへ前記経路の失効状況を取得し、前記経路が前記サービスの所属層でOAMアラームに関連しないことを判断した場合は、前記経路がサービス層に関連するかどうかを判断し、前記経路がサービス層に関連することを判断した場合は、前記アラーム繁殖モジュールにおいて、前記経路のフローポイント番号でクエリーし、且つ前記経路の失効状況を取得することを含む。
【0026】
選択的に、
前記保護グループ決定モジュールは、高速決定判断モジュール及び高速スイッチングメッセージ生成モジュールを備え、
前記方法は、
前記高速決定判断モジュールが、全ての保護グループの情報をメンテナンスし、受信した前記アラーム繁殖モジュールが送信した経路失効状況に対して、前記経路失効状況に相応する保護グループの情報を更新し、及びポーリングした各保護グループの情報に対して、前記保護グループが保護スイッチングを実行する必要があるかどうかを決定すること、及び
前記高速スイッチングメッセージ生成モジュールが、前記高速決定判断モジュールが決定した保護スイッチングを実行する必要がある保護グループに対して、高速保護メッセージを送信する形式で、対応的に生成したスイッチング決定を前記交換処理モジュールに通知することを更に含む。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施例の方式を採用することによって、以下の有益な効果を実現することができる。
【0028】
(1) OAMアラームの検出及び通知は、いずれも同一のハードウェア実体で完成され、ソフトウェアポーリングアラームの時間を節約し、頻繁な中断によるシステムの安定性問題を回避できる。且つアラーム検出タイプ及びエントリ数を柔軟に拡張することができる。
【0029】
(2) ハードウェアプログラム可能なデバイスは、アラーム検出、アラーム繁殖、及び保護グループ情報のメンテナンスを処理する際、それぞれ独立であってよく、シリアルの待ち時間を節約する。
【0030】
(3) 大量の保護グループに対して、ハードウェアプログラム可能なデバイスの並行処理能力に基づいて、繰り返し循環的に全てのOAM及び保護グループをトラバーサルすることができ、CPUのポーリング間隔時間を節約し、保護決定の実行が更にタイムリーになる。
【0031】
(4) ハードウェア形態によりOAMアラーム及び保護決定を処理することは、大幅に保護スイッチング時間を減少することができ、PTN 50msを達成して切り替え要求に影響しなく、ネットワーク品質を向上させ、ネットワークの信頼性を確保し、複雑なネットワーク、大量の保護グループサービスが共存する場面をサポートすることができ、ネットワークの拡張可能性を向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例を詳しく説明する。なお、矛盾しない場合に、本出願における実施例及び実施例における特徴を互いに任意に組み合わせることができる。
【0034】
図2に示すように、保護スイッチング装置全体は、ハードウェアユニット21とソフトウェアユニット22という2つの部分を備え、従来の保護スイッチング装置と異なるのは、ハードウェアユニット21に、アラーム検出モジュール202、OAM送受信パケットモジュール201、及び交換処理モジュール203を備える以外、更に、アラーム繁殖モジュール204及び保護グループ決定モジュール205を備え、この2つのモジュールは、いずれもハードウェアプログラム可能なデバイスで実現する。ソフトウェアユニット22は、OAM設定及び保護グループサービス設定のみを処理することに用いられる。
【0035】
PTN保護スイッチング装置のハードウェアユニット21に含まれた以上のモジュールにおいて、
OAM送受信パケットモジュール201は、主にネットワークのOAMプロトコルメッセージの送受信を監視することに用いられる。該OAMプロトコルメッセージは、CFM(Connectivity Fault Management、接続故障管理)、MPLS‐TP(Multi-Protocol Label Switching-Transport Profile、マルチプロトコルラベルスイッチングトランスポートプロトコル)OAM又はMPLS OAMなどであってよい。通常、OAMプロトコルメッセージは、3.3msの高速タイミング送信に設定される。
アラーム検出モジュール202は、ネットワークの故障状況をリアルタイムに監視することに用いられる。監視手段は、OAMプロトコルを採用してもよいし、OAMプロトコル以外の他のネットワークアラームメカニズム、例えばアグリゲートリンクアラームなどを採用してもよい。検出周期は、通常、10msに設定される。
交換処理モジュール203は、サービス交換通路及び保護決定実行実体であり、その中に受信セレクタ及び送信アクセスポイントを含む。
アラーム繁殖モジュール204は、デバイス保護グループにおける全てのサービスの作動経路及び保護経路の失効状況をメンテナンスすることに用いられる。失効状況は、サービスの所属層のアラーム検出、サービス層の失効繁殖、又はソフトウェアの設定から由来することができる。
及び、保護グループ決定モジュール205は、ポーリング保護グループの作動保護状態により、現時点で切り替える必要があるかどうか、及びどのように切り替えるかを決定することに用いられる。
【0036】
相応的に、上記PTN保護スイッチング装置を用いてPTN保護スイッチングを行う方法は、以下のステップを含む。
【0037】
第1ステップ; ソフトウェアユニットは、各保護グループにサービスを確立し、作動経路及び保護経路を含み、保護グループサービスサポートモジュール222により交換処理モジュール203に送信する。
【0038】
第2ステップ; ソフトウェアユニットは、各サービスの作動経路と保護経路にOAMを設定し、OAMサポートモジュール221により上記OAM設定をOAM送受信パケットモジュールに送信する。ソースのOAM送受信パケットモジュール201は、受信したOAM設定に基づいて所定のタイミングでOAMメッセージを送信し、シンクのOAM送受信パケットモジュール201は、受信したOAMメッセージを解析するとともに、シンクのアラーム検出モジュール202によりネットワークの状況を監視する。
【0039】
例えば、MPLS‐TPネットワークに対して、リングネットワーク保護は、TMS層(Section Level of TMPLS、マルチプロトコルラベル転換を送信するためのセグメント層)OAMを配置し、トンネル保護は、TMP層(Patch Level of TMPLS、マルチプロトコルラベル転換を送信するための通路層)OAMを配置し、疑似線保護は、TMC層 (Custom Level of TMPLS、マルチプロトコルラベル転換を送信するためのクライアント層)OAMを配置し、MPLS/IPネットワークに対して、作動経路と保護経路に相応のBFD検出メカニズムを設定する。
【0040】
第3ステップ; ある経路に問題が出現した後、シンクのアラーム検出モジュール202は、高速に故障を検出し、且つ故障をシンクのアラーム繁殖モジュール204に送信する。
【0041】
アラーム検出モジュール202がメンテナンスする必要がある故障アラームは、LOC(Loss of Continuity、連続性ロス)、MMG(Mismerge、交差間違い接続)、UNM(Unexpected MEP(Maintenance entity group End Point)、望ましくないメンテナンス実体グループエンドポイント)、RDI(Remote Defect Indicator、リモート障害指示)、AIS(Alarm Indication Signal、アラーム指示信号)、CSF(Client Signal Fail、ユーザ信号失効情報)、及びSD(Signal Degrade、信号劣化)などを含む。
【0042】
第4ステップ; シンクのアラーム繁殖モジュール204は、周期的に全てのサービスにトラバーサルしてポーリングし、故障が発生したサービスの所属層のアラーム又はサービス層のアラームにより、該サービス失効経路の番号を確定し、且つ該サービスの経路失効状況を、シンクの保護グループ決定モジュール205における該サービスが所在する保護グループに更新する。
【0043】
第5ステップ; シンクの保護グループ決定モジュール205は、周期的に全ての保護グループをポーリングし、取得した各失効経路に対して、保護形態によりスイッチング決定を確定し、かつ該スイッチング決定を交換処理モジュール203に通知し、作動経路にSFを発生するが、保護経路が正常であれば、スイッチング決定は、相応のサービスを作動経路から保護経路に切り替えることであり、保護経路にSFを発生するが、作動経路が正常であれば、スイッチング決定は、相応のサービスを保護経路から作動経路に切り替えることである。
【0044】
第6ステップ; 交換処理モジュール203は、受信したスイッチング決定により、相応のサービスに経路の切り替えを実行する。
【0045】
以下、図面を参照しながら、技術方式の実施について更に詳しく説明する。
【0046】
図3に示すように、本実施例のハードウェアユニットは、主に、交換処理モジュール、FPGA(Field−Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、及びCPUという3つのアセンブリを備える。交換処理モジュールは、サービスを交換し、OAMメッセージを転送し、且つ保護スイッチングサービスの実行者とすることに用いられる。CPUは、送信しようとするOAMメッセージテンプレート及び保護グループ情報を、FPGAに設定することに用いられる。FPGAは、本実施例の核心処理モジュールであり、アラーム検出モジュール、OAM送受信パケットモジュール、アラーム繁殖モジュール、及び保護グループ決定モジュールを備え、その中、OAM送受信パケットモジュールは、OAMメッセージ処理モジュール、及び高速OAMメッセージ生成モジュールを備え、保護グループ決定モジュールは、高速決定判断モジュール、及び高速スイッチングメッセージ生成モジュールを備える。
【0047】
OAMメッセージ処理モジュールは、受信したOAMメッセージを識別して解析することに用いられ、CFM、MPLS‐TPOAM、MPLS/IP BFDなどを含み、且つOAMメッセージにおける関連情報(例えばOAMインスタンス番号など)を抽出し、且つ関連情報をアラーム検出モジュールに送信する。
【0048】
高速OAMメッセージ生成モジュールは、タイミングに、CPUが設定したOAMメッセージテンプレートに基づいてOAMメッセージを生成して送信することに用いられる。前記モジュールは、OAMインスタンス番号をアドレスとし、CPUが設定したOAMメッセージテンプレート、送信イネーブル、及び送信周期などのOAM設定情報をキャッシュする。高速OAMメッセージ生成モジュールは、周期的にOAMインスタンス番号をポーリングし、送信を必要とするOAMメッセージがある際、上記送信周期に従ってパッケージに組み合わせてタイミング送信する。
【0049】
アラーム検出モジュールは、OAMアラームを検出することに用いられる。設定した検出周期に従って、それぞれ各OAMインスタンスのLOC、MMG、UNM、AIS、CSFなどのアラームを検出し、且つ現在のアラーム状況をインスタンス番号に従ってキャッシュする。
【0050】
アラーム繁殖モジュールは、アラーム検出モジュールが検出したOAMアラームを繁殖することに用いられる。
図4に示すように、前記モジュールは、サービスのフローポイント番号(Flow ID)をアドレスとし、周期的に各経路の失効状況をポーリングし、各サービスに対して、設定が有効である際、1つの作動経路及び保護経路に関連する。
【0051】
各サービスが関連する1つの作動経路及び保護経路に対して、まず、該経路がSF状態にあるかどうかを判断し、そうであると、該経路が失効であると判断され、サービスの所属層で該経路の失効状態をSFとする。そうでないと、該経路がサービスの所属層でOAMアラームに関連するかどうかを判断し、既に関連すると、関連するOAMインスタンス番号をアドレスとし、アラーム検出モジュールへ該経路の失効状況を取得する。該経路がサービスの所属層でOAMアラームに関連しないと判断されると、該経路がサービス層に関連したかどうかを判断し、そうであると、前記モジュールに該経路が関連するサービス層のフローポイント番号でクエリーし、該経路の失効状況を取得する。
又は、該経路が関連する全てのサービス層でいずれも失効であるかどうかを判断し、そうであると、該経路も失効であると判定され、そうでないと、該経路が失効しないと判定される。
【0052】
該サービスの作動経路と保護経路の失効状況をポーリングした後、該サービスの経路失効状況が変化したかどうかを判断し、そうであると、高速決定判断モジュールに相応的に関連の保護グループ状態情報を更新する。作業が終わった後、ポーリングアドレスを逓増する。
【0053】
高速決定判断モジュールは、全ての保護グループの情報をメンテナンスすることに用いられる。保護グループインスタンス番号をポーリングアドレスとし、周期的に各保護グループにおける全てのサービスのフローポイント番号、作動経路SF状態、保護経路SF状態、保護タイプ、遅延時間などの情報をメンテナンスする。アラーム繁殖モジュールから送信した更新情報を受信した後、作動経路又は保護経路の状態に変化があると判断すると、相応する保護グループの情報を更新する。作動経路又は保護経路の状態に変化がないと判断すると、正常なポーリング状態に進入する。なお、ポーリングした各保護グループの情報に対して、該保護グループが保護スイッチングを実行する必要があるかどうかを決定する。
【0054】
高速スイッチングメッセージ生成モジュールは、保護スイッチングを実行する必要がある保護グループに対して、高速保護メッセージを送信する形式でスイッチング決定を交換処理モジュールに通知することに用いられる。操作が終わった後、ポーリングアドレスを逓増する。具体的なプロセスは、
図5に示すようになっている。
【0055】
又、本実施例において、パケットトランスポートネットワークにおける保護スイッチング方法は、上記装置に使用され、前記方法は、
運用管理とメンテナンス(OAM)送受信パケットモジュールが、OAMメッセージを受信すること、
アラーム検出モジュールが、前記OAM送受信パケットモジュールが受信したOAMメッセージを検出すること、
アラーム繁殖モジュールが、各サービスに対して、前記アラーム検出モジュールが検出したOAMアラーム又は前記サービスに関連するサービス層の経路失効状況に基づいて、該サービスに関連する作動経路と保護経路の経路失効状況を判断し、且つ前記経路失効状況を、前記保護グループ決定モジュールにおける、保護グループサービスサポートモジュールにより前記アラーム繁殖モジュールに設定する、前記サービスの所在する保護グループに更新すること、
保護グループ決定モジュールが、取得した各経路の失効状況に対して、保護形態に基づいてスイッチング決定を確定し、且つ前記スイッチング決定を前記交換処理モジュールに通知すること、及び
前記交換処理モジュールが、受信した前記スイッチング決定に基づいて経路切り替えを実行すること、を含む。
【0056】
選択的に、
前記スイッチング決定は、
作動経路がシングルポイント信号失効を発生し、保護経路が正常である際、前記スイッチング決定は、前記サービスを作動経路から保護経路に切り替えることであり、保護経路がシングルポイント信号失効を発生し、作動経路が正常である際、前記スイッチング決定は、前記サービスを保護経路から作動経路に切り替えることであることを含む。
【0057】
選択的に、
前記OAM送受信パケットモジュールは、OAMメッセージ処理モジュール及び高速OAMメッセージ生成モジュールを備え、
前記方法は、
前記高速OAMメッセージ生成モジュールが、前記OAMサポートモジュールが設定したOAM設定情報に従ってOAMメッセージを生成して送信し、その中、前記OAM設定情報がOAMメッセージテンプレート及び送信周期を含むこと、及び
前記OAMメッセージ処理モジュールが、受信したOAMメッセージを識別して解析し、且つ解析したOAMアラームを前記アラーム検出モジュールに送信すること、を更に含む。
【0058】
選択的に、
前記アラーム検出モジュールが、受信した前記OAMアラームを、OAMインスタンス番号に従って記憶し、
前記アラーム繁殖モジュールが、各サービスに対して、前記アラーム検出モジュールが検出したOAMアラーム又は前記サービスに関連するサービス層の経路失効状況に基づいて、該サービスに関連する作動経路と保護経路の経路失効状況を判断するステップは、
前記アラーム繁殖モジュールが、サービスのフローポイント番号をアドレスとして、各サービスに関連する各経路に対して、まず、該経路がシングルポイント信号失効状態にあるかどうかを判断し、該経路がシングルポイント信号失効状態ではないことを判断する場合、該経路がサービスの所属層でOAMアラームに関連するかどうかを判断し、該経路がサービスの所属層で既にOAMアラームに関連することを判断した場合は、関連のOAMインスタンス番号をアドレスとし、且つ前記アラーム検出モジュールへ該経路の失効状況を取得し、該経路がサービスの所属層でOAMアラームに関連しないことを判断した場合は、該経路がサービス層に関連したかどうかを判断し、前記経路がサービス層に関連したことを判断した場合は、アラーム繁殖モジュールにおいて、該経路のフローポイント番号でクエリーし、且つ該経路の失効状況を取得することを含む。
【0059】
選択的に、
前記保護グループ決定モジュールは、高速決定判断モジュール及び高速スイッチングメッセージ生成モジュールを備え、
前記方法は、
前記高速決定判断モジュールが、全ての保護グループの情報をメンテナンスし、受信した、前記アラーム繁殖モジュールが送信した経路失効状況に対して、前記経路失効状況に相応する保護グループの情報を更新し、ポーリングした各保護グループの情報に対して、該保護グループが保護スイッチングを実行する必要があるかどうかを決定すること、及び
前記高速スイッチングメッセージ生成モジュールが、前記高速決定判断モジュールが決定した、保護スイッチングを実行する必要がある保護グループに対して、高速保護メッセージを送信する形式で対応的に生成したスイッチング決定を交換処理モジュールに通知することを更に含む。
【0060】
以下、常用の1+1線形保護場面に合わせて、上記幾つかのモジュールの間のコラボレーションステップを説明する。
【0061】
図6(a)と
図6(b)に示すように、ソースとシンクの間に1000個の保護グループを設定し、全ての保護グループには1+1線形保護を設定し、且つ各保護グループに1つの作動経路と保護経路を設定する。ソースは、サービスを送信する際、サービスをコピーし、同時に作動経路と保護経路にサービスを送信する。作動経路と保護経路にそれぞれ1つのTMPのOAMを設定し、即ちソースとシンクの間に周期的にOAMメッセージを送信する。保護グループ処理メカニズムは順を追ってポーリングするものであるので、保護決定のかかる時間が最長であるのは、保護グループID=1000のサービスである。仮に該保護グループの対応のサービスフローポイントがID=1000であると、該サービスの作動経路と保護経路のOAMインスタンス番号は
それぞれ2000と1999である。作動経路に故障を発生した後、シンクの各モジュールの間の組み合わせは、以下のステップを含む。
【0062】
ステップ1; アラーム検出モジュールは、ID=2000のOAMインスタンスにLOCアラームを有することを検出する。
【0063】
アラーム検出モジュールにおけるポーリングメカニズムは、周期的に全てのOAMインスタンスをポーリングし、ID=2000のOAMインスタンスにポーリングする際、該LOCアラームをアラームメンテナンス表に更新する。125Mhzの作動速度に従って計算し、LOCアラームを検出することから、該アラームにポーリングすることまで、かかる最長時間は、T1=8ns*2000=16usである。
【0064】
ステップ2; アラーム繁殖モジュールは、周期的に1000個のサービスをポーリングし、その各経路のSF状況を検索する。第1000個のサービスにポーリングする際、該サービスが関連するOAM_ID=2000にLOC状況があることを検索したが、OAM_ID=1999は正常である。即ち、作動経路がSFを発生し、保護経路は正常である。該経路失効状況を保護グループ1000に更新する。各サービスに対するポーリング及び処理が50個のCLK(クロック)を消費するならば、該失効状況が保護グループ情報を更新することにかかる最長時間は、T2=50*8ns*1000=400usである。
【0065】
ステップ3; 高速決定判断モジュールは、周期的に1000個の保護グループをポーリングする。第1000個の保護グループにポーリングする際、作動経路にSFを発生することを発見したが、保護経路は正常である。高速決定判断モジュールは、スイッチングを実行する必要があることを決定し、更に保護タイプに基づいて受信セレクタがどのように切り替えるかと、送信アクセスポイントがどのように切り替えるかを判断する。このインスタンスは1+1保護であると、受信セレクタは保護経路を選択し、送信アクセスポイントは並行送信を選択する。
【0066】
各フローポイントのポーリング及び処理が100個のCLKを消費するならば、第1000個の保護グループの作動経路SFにポーリングすることにかかる最長時間は、T3=100*8ns*1000=800usである。
【0067】
ステップ4; 高速スイッチングメッセージ生成モジュールは、高速決定判断モジュールからのスイッチング決定に基づいてパッケージ組み合わせをし、生成したスイッチングメッセージを交換処理モジュールに送信するとともに、交換処理モジュールに通知してスイッチングを実行させる。
【0068】
ステップ5; 交換処理モジュールは、受信したスイッチングメッセージに基づいて、サービスを作動経路から保護経路に切り替え、サービスが正常に回復する。
【0069】
以上から解るように、経路が故障を発生してから交換処理モジュールに通知してスイッチングを実行させるまで、費やす必要がある最長時間は、T=T1+T2+T3=1.216ms、即ち、1000個の保護グループ決定を処理することに必要とする時間である。関連技術に対して、T1、T2、T3は、いずれもソフトウェアポーリングであり、単一の保護グループ決定処理は30ms程度かかる。このため、本方法を採用することにより、大幅に保護スイッチング時間を加速することができる。
【0070】
上記図面及び実施例は単に例示説明であり、本発明の実施形態を限定するためのものではない。保護グループ、フローポイント、OAMエントリ数は、いずれも上記実施例よりも大きくしても又は少なくしてもよい。アラーム検出モジュールが検出するアラームも、関連のOAMアラームに限定されるものではなく、アラームは、更にポート、アグリゲートリンクアラームなどであってよい。保護モデルも、線形保護に限定されるものではなく、更にリングネットワーク保護、疑似線二重保護、ホットスタンバイ(Hot-Standby)保護、TE‐FRR高速リルーティング保護などであってよい。また、更にAPS(Automatic Protection Switching、自動保護切り替え)プロトコルと合わせて使用することができる。
【0071】
当業者は、上記方法における全部又は一部のステップは、プログラムが関連のハードウェアを指令することにより完成することができ、前記プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば読み出し専用メモリ、ディスク又はCDなどに記憶することができることを理解することができる。選択的に、上記実施例の全部又は一部のステップは、1つ又は複数の集積回路を採用して達成することもできる。対応的には、上記実施例における各モジュール/ユニットはハードウェアの形式で達成してよく、ソフトウェア機能モジュールの形式で達成してもよい。本発明実施例はいずれの特定形式のハードウェアとソフトウェアの組み合わせに限定されたものではない。
【0072】
上記のものは、単に本発明の好ましい実施例であるだけで、本発明の保護範囲を限定するためのものではない。本発明の発明内容により、更に他の多種の実施例を有することができ、本発明の主旨とその実質から逸脱しない場合には、当業者は、本発明実施例により各種の相応の変更と変形を行うことができ、本発明の主旨と原則にある限り、行ったいずれの修正、等価置き換え、改善などは、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。