特許第6034483号(P6034483)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6034483
(24)【登録日】2016年11月4日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1333 20060101AFI20161121BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20161121BHJP
   F21V 15/01 20060101ALI20161121BHJP
   F21V 17/12 20060101ALI20161121BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20161121BHJP
   F21Y 103/00 20160101ALN20161121BHJP
   F21Y 105/10 20160101ALN20161121BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20161121BHJP
【FI】
   G02F1/1333
   G02F1/13357
   F21V15/01 310
   F21V15/01 370
   F21V15/01 100
   F21V17/12
   F21S2/00 480
   F21Y103:00
   F21Y105:10
   F21Y115:10
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-502828(P2015-502828)
(86)(22)【出願日】2014年2月4日
(86)【国際出願番号】JP2014052487
(87)【国際公開番号】WO2014132753
(87)【国際公開日】20140904
【審査請求日】2015年4月16日
(31)【優先権主張番号】特願2013-35576(P2013-35576)
(32)【優先日】2013年2月26日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】蔭山 元康
【審査官】 三笠 雄司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−237783(JP,A)
【文献】 特開2013−156346(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/073943(WO,A1)
【文献】 特開2011−47974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1333
G02F 1/13357
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側主面に中央部に位置する表示領域および該表示領域の外側に位置する非表示領域を有する第1基板、該第1基板に対して互いに内側主面同士を対向させて配置された第2基板、ならびに前記第1基板および前記第2基板の間のうち前記表示領域に重なる部分に配置された液晶層を有する液晶パネルと、
前記液晶パネルに対して前記第2基板の前記外側主面側に配置された光源装置と、
該光源装置が配置された平板状の光源配置部および該光源配置部の周囲に位置して前記光源装置を取り囲む枠部を有する光源装置収容部材と、
前記非表示領域に重なる第1部位および前記非表示領域の外側に位置する第2部位を含む縁部と、前記第1基板の側面、前記第2基板の側面および前記光源装置収容部材の前記枠部を取り囲む外周部とを有する枠状部材と、
前記枠部と前記外周部との間に配置されたスペーサと
前記枠部と前記外周部との間で前記スペーサに対して前記液晶パネル側に配置された、前記液晶パネルを支持する内側枠状部材と、
前記枠部と前記スペーサとの間に位置した、前記内側枠状部材を支持する支持部材とを備え、
前記光源装置収容部材、前記枠状部材および前記スペーサが、前記枠部、前記スペーサおよび前記外周部を貫通した固定部材で固定されているとともに、
前記支持部材は、前記枠部、前記スペーサおよび前記外周部とともに前記固定部材で貫通されて固定されており、
前記内側枠状部材の端部が前記支持部材の端部に嵌め合わされていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記固定部材は頭部を有し、該頭部が前記枠状部材の前記外周部に埋入している請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記光源装置収容部材と前記枠状部材との間および前記光源配置部の裏面側に位置した、一端部が前記液晶パネルに接続されたフレキシブル回路基板をさらに備え、
複数の前記スペーサが、前記枠部と前記外周部との間で、前記液晶パネルの外周に沿って互いに間隔を空けて配置されており、
前記枠部と前記外周部との間に位置する前記フレキシブル回路基板は、複数の前記スペーサ同士の間に配置されている請求項1または2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記支持部材の一部は前記スペーサの上面に位置しており、
前記支持部材の前記一部に、前記内側枠状部材が配置されている請求項に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記スペーサおよび前記支持部材は嵌合部を有し、前記スペーサおよび前記支持部材は前記嵌合部同士で嵌合している請求項またはに記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記スペーサの前記嵌合部は凸部であり、前記支持部材の前記嵌合部は凹部である請求項に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記光源装置収容部材、前記スペーサおよび前記支持部材が、前記枠部、前記スペーサおよび前記支持部材を貫通する第2固定部材で固定されており、
前記第2固定部材は頭部を有し、前記第2固定部材の前記頭部が前記スペーサに埋入している請求項のいずれかに記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話、デジタルカメラ、携帯ゲーム機もしくは携帯情報端末などの様々な用途に用いられる液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、表示領域および非表示領域を有する第1基板、第1基板に対して互いに内側主面同士を対向させて配置された第2基板、ならびに第1基板および第2基板の間に配置された液晶層を有する液晶パネルと、液晶パネルに対して第2基板の外側主面側に配置された光源装置を備える。
【0003】
さらに、液晶表示装置は、光源装置が配置された光源配置部および光源装置を取り囲む枠部を有する光源装置収容部材と、非表示領域に重なる第1部位および非表示領域の外側に位置する第2部位を含む縁部ならびに液晶パネルおよび光源装置収容部材の枠部を取り囲む外周部を有する枠状部材を備えている(例えば、特開2009−170246号公報参照)。
【0004】
このような液晶表示装置では、平面視して、光源装置収容部材における枠部の一部が枠状部材における縁部の第2部位と重なっており、ネジなどの固定部材が枠部の一部および縁部の第2部位を貫通することで、光源装置収容部材および枠状部材が固定されている。
【0005】
近年、液晶表示装置に対して小型化の要望があり、特に狭額縁化について強い要望が存在する。
【0006】
しかしながら、上記のような液晶表示装置では、液晶パネルよりも外側に位置する枠状部材の第2部位に固定部材を貫通させているので、第2部位に貫通孔の面積を確保する必要があるため、第2部位の面積が大きくなり、枠状部材の縁部の面積が大きくなりやすくなる。そのため、液晶表示装置の額縁領域が大きくなる可能性があるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、額縁領域が大きくなることを抑制できる液晶表示装置を提供することである。
【発明の概要】
【0008】
本発明に係る液晶表示装置は、外側主面に中央部に位置する表示領域および該表示領域の外側に位置する非表示領域を有する第1基板、該第1基板に対して互いに内側主面同士を対向させて配置された第2基板、ならびに前記第1基板および前記第2基板の間のうち前記表示領域に重なる部分に配置された液晶層を有する液晶パネルと、前記液晶パネルに対して前記第2基板の前記外側主面側に配置された光源装置と、該光源装置が配置された平板状の光源配置部および該光源配置部の周囲に位置して前記光源装置を取り囲む枠部を有する光源装置収容部材と、前記非表示領域に重なる第1部位および前記非表示領域の外側に位置する第2部位を含む縁部と、前記第1基板の側面、前記第2基板の側面および前記光源装置収容部材の前記枠部を取り囲む外周部とを有する枠状部材と、前記枠部と前記外周部との間に配置されたスペーサとを備え、前記光源装置収容部材、前記枠状部材および前記スペーサが、前記枠部、前記スペーサおよび前記外周部を貫通した固定部材で固定されていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態における液晶表示装置を表す平面図である。
図2図1のI−I線に沿った断面図である。
図3】液晶パネルを表す平面図である。
図4図1の液晶表示装置を表す斜視図である。
図5図4から枠状部材を除いた斜視図である。
図6図4のII−II線に沿った断面図である。
図7図4のIII−III線に沿った断面図である。
図8図4のIV−IV線に沿った断面図である。
図9】スペーサを表す図であって、(a)は枠状部材側からスペーサを見た図であり、(b)光源装置収容部材側からスペーサを見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態における液晶表示装置1について、図1図9を参照しながら説明する。
【0011】
液晶表示装置1は、液晶パネル2と、液晶パネル2に向けて光を出射する光源装置3と、光源装置3を収容する光源装置収容部材4と、液晶パネル2および光源装置収容部材4を取り囲む枠状部材5と、液晶パネル2を支持する内側枠状部材6と、内側枠状部材6を支持する支持部材7と、光源装置収容部材4および枠状部材5の間に位置するスペーサ8と、光源装置収容部材4、枠状部材5およびスペーサ8を固定する固定部材9と、液晶パネル2および光源装置3の間に配置された光学シート10と、液晶パネル2に接続されたフレキシブル回路基板11と、フレキシブル回路基板11に接続された駆動回路基板12とを備えている。
【0012】
液晶パネル2は、第1基板21および第2基板22が対向配置され、第1基板21および第2基板22の間に液晶層が配置されているとともに、この液晶層を取り囲むように第1基板21および第2基板22を接合するシール材23が配置されている。また、第1基板21および第2基板22を挟んで互いに重なって第1偏光板24および第2偏光板25が配置されている。
【0013】
液晶パネル2は、信号電極および共通電極の間で電界を発生させて液晶層中の液晶分子の方向を制御することによって、画素ごとに光源装置3からの光の透過率を調整し、表示領域Eに画像を表示する。
【0014】
第1基板21は、中央部に画像を表示するための表示領域Eを有する第1主面21aおよび第1主面21aとは反対側に位置する第2主面21bを有している。第1基板21は、例えばガラス、プラスチックなどの透光性を有する材料によって形成される。
【0015】
第1基板21の第2主面21b上には、カラーフィルタ、遮光膜、平坦化膜および配向膜(不図示)などが配置されている。
【0016】
第2基板22は、第1基板21の第2主面21bに対向する第1主面22aと、第1主面22aの反対側に位置する第2主面22bとを有している。第2基板22は第1基板21と同様の材料で形成できる。
【0017】
表示領域Eに重なる第2基板22の第1主面22a上には、ゲート配線、ゲート絶縁膜、ソース配線、薄膜トランジスタ、信号電極および共通電極(不図示)などが配置されている。
【0018】
なお、本実施形態の液晶パネル2は、一対の基板のうち一方の基板に配置された信号電極および共通電極の間で電界を発生させて液晶層中の液晶分子の方向を制御するいわゆる横電界方式を採用している。また、本実施形態では横電界方式を採用しているが、これに限定されるものではなく、いかなる方式であってもよい。例えば縦電界方式を採用してもよい。
【0019】
また、本実施形態の液晶パネル2は、薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス方式を採用しているが、パッシブマトリクス方式を採用してもよい。
【0020】
液晶層は、第1基板21および第2基板22の間のうち表示領域Eに重なる部分に配置されている。液晶層はネマティック液晶などを含んでいる。
【0021】
シール材23は第1基板21および第2基板22を貼り合わせる機能を有する。また、シール材23は第1基板21および第2基板22の間に配置されている。図3に示すように、シール材23は、平面視して表示領域Eを取り囲むようにして配置されている。このシール材23はエポキシ樹脂などによって形成される。
【0022】
第1偏光板24は、所定の振動方向の光を選択的に透過させる機能を有する。図2に示すように、第1偏光板24は液晶パネル2の第1基板21に対向するように配置されている。
【0023】
第2偏光板25は、所定の振動方向の光を選択的に透過させる機能を有する。図2に示すように、第2偏光板25は、第2基板22に対向するように配置されている。
【0024】
光源装置3は液晶パネル2に向けて光を出射する機能を有する。図2に示すように、光源装置3は第2基板22の第2主面22b側に配置されている。また、本実施形態における光源装置3は光源31および実装基板32を有している。
【0025】
光源31は光を発する機能を有する。複数の光源11は実装基板32に実装されている。図2に示すように、実装基板32上に位置する光源31はY方向に配列している。また、Y方向に配列する複数の光源31が実装された複数の実装基板32はX方向に配列している。すなわち、光源31はY方向およびX方向に配列している。本実施形態では、光源31にLED素子を採用しているが、これには限られず、例えばEL(Electro-Luminescence)素子などを採用してもよいし、冷陰極管などの線光源を採用してもよい。
【0026】
実装基板32には複数の光源31が実装される。実装基板32には配線パターンが形成されており、配線パターンは光源31に接続されている。配線パターンを介して電圧が光源31に印加されると、光源31から光が出射される。
【0027】
なお、本実施形態の光源装置3は導光板を必要としない直下型を採用しているが、導光板を有するサイドライト型を採用してもよい。
【0028】
光学シート10は液晶パネル2および光源装置3の間に配置されている。本実施形態の光学シート10は拡散シート、プリズムシートおよび輝度向上シートを有している。拡散シートは光源装置3からの光の輝度を均一化する機能を有する。この拡散シート上にプリズムシートが配置されている。プリズムシートは拡散シートを通過した光をZ方向に屈折させる機能を有する。また、プリズムシート上には輝度向上シートが配置されている。輝度向上シートは、液晶パネル2で反射して光学シート10へ戻ってきた光を液晶パネル2へ反射する機能を有する。
【0029】
光源装置収容部材4は光源装置3を収容する機能を有する。光源装置収容部材4は第2基板22の第2主面22b側に配置されている。光源装置収容部材4は光源配置部41、枠部42およびシート配置部43を有する。
【0030】
光源配置部41は光源装置3が配置される板状の部位である。図2に示すように、光源配置部41および第2基板22の第2主面22bの間には、光源装置3および光学シート10が配置されている。枠部42は光源配置3の周囲に位置して光源装置3を取り囲む部位である。なお、図7に示すように、枠部42には固定部材9が貫通する貫通孔42tが形成されている。シート配置部43は光学シート10の端が配置された部位であり、光学シート10を支持している。図2に示すように、シート配置部43は枠部42からX方向に屈曲している。シート配置部43および第2基板22の第2主面22bの間には、光学シート10の端および内側枠状部材6の一部が配置されている。
【0031】
光源装置収容部材4の材料としては、例えば鋼、アルミ合金、マグネシウム合金などの金属材料およびガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチックなどのプラスチックが挙げられる。
【0032】
内側枠状部材6は液晶パネル2を支持する機能を有する。内側枠状部材6は、光源装置収容部材4と枠状部材5との間に配置されている。また、内側枠状部材6は、スペーサ8に対して液晶パネル2側に位置している。すなわち、内側枠状部材6は、スペーサ8に比べて上方に位置している。
【0033】
また、図7に示すように、本実施形態の内側枠状部材6の一部は、支持部材7を介してスペーサ8上に位置している。すなわち、スペーサ8が支持部材7を介して内側枠状部材6を支持している。これによって、内側枠状部材6が支持部材7およびスペーサ8の両方に支持されることになるので、例えば液晶表示装置1に衝撃が加わった場合でも、内側枠状部材6を安定して支持することができる。
【0034】
また、図5に示すように、内側枠状部材6はパネル配置部61およびパネル枠部62を有している。パネル配置部61は液晶パネル2の端が位置する部位である。パネル配置部61が液晶パネル2を支持している。なお、図6図7および図8に示すように、パネル配置部61および液晶パネル2の間には、クッションCが介在している。これによって、液晶表示装置1に強い衝撃が加わった場合でもクッションCが緩衝材となり液晶パネル2が破損することを低減できる。
【0035】
パネル枠部62は液晶パネル2を取り囲む部位である。また、本実施形態におけるパネル枠部62はY方向に延在しており、支持部材7に接触している。また、パネル枠部62は光源装置収容部材4の枠部42を取り囲むように配置されている。
【0036】
図6図4のII−II線に沿った断面図である。すなわち、図6は液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置されていない部分を切った断面図である。図6に示すように、液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置されていない部分では、内側枠状部材6の端部が支持部材7の端部に嵌め合わされている。これによって、内側枠状部材6および支持部材7の両者の位置が固定されている。なお、図6に示すように、液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置されていない部分で、内側枠状部材6および枠状部材5の間ならびに支持部材7および枠状部材5の間の空間には、フレキシブル回路基板11が配置されている。
【0037】
内側枠状部材6の材料としては、例えば鋼、アルミ合金、マグネシウム合金などの金属材料、および熱可塑性エンジニアリングプラスチック、ガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチックなどのプラスチックが挙げられる。
【0038】
支持部材7は内側枠状部材6を支持する機能を有する。支持部材7は、枠部42とスペーサ8との間に位置している。支持部材7は光源装置収容部材4の枠部42を取り囲むように配置されている。
【0039】
また、支持部材7の一端部はスペーサ8の上面に位置しており、この一端部上に内側枠状部材6が配置されている。図6に示すように、支持部材7の一端部は内側枠状部材6および光源装置収容部材4の枠部42の間に位置しており、内側枠状部材6の端部に嵌め合されることで、内側枠状部材6および支持部材7の位置が固定されている。
【0040】
また、図6に示すように、液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置されていない部位では、支持部材7の他端部が光源装置収容部材4の光源配置部41の裏面に接触しているとともに固定されている。
【0041】
図7図4のIII−III線に沿った断面図であり、図8図4のIV−IV線に沿った断面図である。すなわち、図7および図8は、液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置された部分を切った断面図である。また、図7はスペーサ8のY方向に延在する部位(固定部材9が貫通する部位)の断面図であり、図8はスペーサ8のX方向に延在する部位(固定部材9が貫通していない部位)の断面図である。
【0042】
また、図7および図8に示すように、液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置された部分では、支持部材7は光源装置収容部材4の枠部42およびスペーサ8の間に位置しているとともに、支持部材7の一部は内側枠状部材6およびスペーサ8の間にも位置している。図5に示すように、スペーサ8の上方において、内側枠状部材6(パネル枠部62)およびスペーサ8は離れている。内側枠状部材6(パネル枠部62)およびスペーサ8の間の空間に支持部材7の一部を配置させることで、内側枠状部材6、支持部材7およびスペーサ8の位置関係を決めることができる。
【0043】
また、図8に示すように、支持部材7には嵌合部7aが形成されており、この嵌合部7aはスペーサ8の嵌合部8bに嵌め合わされて嵌合している。なお、本実施形態では、支持部材7の嵌合部7aは凹部である。
【0044】
なお、図7に示すように、支持部材7には固定部材9が貫通する貫通孔7tが形成されている。すなわち、支持部材7は、固定部材9(9A,9B)で貫通されて固定されている。
【0045】
支持部材7の材料としては、例えば鋼、アルミ合金、マグネシウム合金などの金属材料、および熱可塑性エンジニアリングプラスチック、ガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチックなどのプラスチックが挙げられる。
【0046】
枠状部材5は液晶パネル2の外周を保護する機能を有する。また、枠状部材5は内側枠状部材6のパネル配置部61との間で液晶パネル2を挟みこむことで液晶パネル2の位置を固定している。枠状部材5は縁部51および外周部52を有する。
【0047】
縁部51は非表示領域ENDに重なる第1部位51aおよび非表示領域ENDの外側に位置する第2部位51bを有している。縁部51の第1部位51aは非表示領域ENDを保護している。縁部51の第2部位51bは第1部位51aおよび外周部52の間に位置する部位である。なお、図6図7および図8に示すように、第1部位51aおよび液晶パネル2の間には、クッションCが配置されている。液晶表示装置1に強い衝撃が加わった場合でも、クッションCが緩衝材となり、液晶パネル2が破損することを低減できる。
【0048】
外周部52は、第1基板21の側面、第2基板22の側面および光源装置収容部材4の枠部42を取り囲んでいる。図6に示すように、液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置されていない部分では、外周部52および光源装置収容部材4の枠部42の間に、内側枠状部材6および支持部材7に加えてフレキシブル回路基板11が位置している。また、図7および図8に示すように、液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置された部分では、スペーサ8、内側枠状部材6および支持部材7が位置している。
【0049】
また、外周部52には貫通孔52tが形成されているとともに、この貫通孔52tと連結した切欠き部52aが形成されている。本実施形態では、この貫通孔52tに固定部材であるネジ9Aが配置され、切欠き部52aにネジ9Aの頭部91Aが配置されている。すなわち、ネジ9Aの頭部91Aが外周部52に埋入している。ネジ9Aの頭部91Aが切欠き部52aに入り込み、ネジ9Aの頭部91Aが外周部52の外側に位置しないので、液晶表示装置1を小型化できる。なお、固定部材9Aにリベットなど頭部91Aを有する部材を採用した場合には、頭部91Aを切欠き部52aに配置すれば、上記と同様の効果を奏する。
【0050】
スペーサ8は光源装置収容部材4の枠部42および枠状部材5の外周部52の間に位置している。また、本実施形態におけるスペーサ8は支持部材7および枠状部材5の外周部52に接触している。図9に示すように、スペーサ8は、X方向に延在する部位およびY方向に延在する部位を有する。なお、スペーサ8の形状は特に限定されない。スペーサ8には固定部材9Aが位置する貫通孔8tおよび固定部材9Bが位置する貫通孔8tが形成されている。
【0051】
また、図4および図5に示すように、本実施形態におけるスペーサ8は液晶表示装置1の短手方向(X方向)の側部に2個配置されているとともに、長手方向(Y方向)の側部に4個配置されている。また、これら複数のスペーサ8は、液晶パネル2の外周(X方向およびY方向)に沿って互いに間隔を空けて配置されている。なお、スペーサ8の数はこれに限られない。
【0052】
また、図7に示すように、スペーサ8は切欠き部8aが形成されている。この切欠き部8aは貫通孔8tと連結している。この切欠き部8aに第2固定部材であるネジ9Bの頭部91Bが位置する。すなわち、ネジ9Bの頭部91Bがスペーサ8に埋入している。ネジ9Bの頭部91Bが切欠き部8aに入り込み、ネジ9Bの頭部91Bがスペーサ8の外側に位置しないので、液晶表示装置1を小型化できる。なお、固定部材9Bにリベットなど頭部91Bを有する部材を採用した場合には、頭部91Bを切欠き部8aに配置すれば、上記と同様の効果を奏する。
【0053】
また、図9(b)に示すように、スペーサ8における光源装置収容部材4側の面には2個の嵌合部8bが形成されている。図8に示すように、この嵌合部8aは支持部材7に形成された嵌合部7aに嵌合する。これによって、支持部材7に対するスペーサ8の位置を決めることができる。
【0054】
また、本実施形態では、スペーサ8の嵌合部8bは凸部である。スペーサ8に嵌合部8bとして凹部を形成すると、支持部材7に比べてサイズの小さいスペーサ8の強度が低下する可能性がある。これに対して、スペーサ8の嵌合部8bを凸部とすることで、スペーサ8の強度が低下することを低減できる。
【0055】
スペーサ8の材料としては、例えば熱可塑性エンジニアリングプラスチック、ガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチックなどのプラスチックが挙げられる。
【0056】
固定部材9は枠状部材5、スペーサ8および光源装置収容部材4を固定する機能を有している。1個の固定部材9Aは枠状部材5の外周部52、スペーサ8および光源装置収容部材4の枠部42を貫通している。また、他の1個の固定部材9Bはスペーサ8および光源装置収容部材4の枠部42を貫通している。なお、本実施形態では固定部材9A,9Bは支持部材7も貫通している。また、本実施形態における固定部材9はネジである。本実施形態における固定部材9には頭部としてのネジ山が形成されており、貫通孔52t,8t,42t,7tの内面にも頭部としてのネジ山が形成されている。また、固定部材9は貫通して固定できればネジに限定されず、例えばリベットなどでもよい。
【0057】
固定部材9の材料としては、例えば鋼、アルミ合金、マグネシウム合金などの金属材料およびガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチックなどのプラスチックなどが挙げられる。
【0058】
液晶表示装置1では、光源装置収容部材4、枠状部材5およびスペーサ8が、枠部42、スペーサ8および外周部52を貫通した固定部材9Aで固定されている。すなわち、固定部材9Aを枠状部材5の縁部51の第2部位51bを貫通させずに、光源装置収容部材4および枠状部材5を固定している。これによって、縁部51の第2部位51bに貫通孔を形成する必要がなくなり、縁部51の第2部位51bの面積を小さくできるので、液晶表示装置1の額縁領域を小さくすることができる。
【0059】
さらに、液晶表示装置1では、光源装置収容部材4の枠部42および枠状部材5の外周部52の間にスペーサ8が配置されている。これによって、スペーサ8によって枠部42および外周部52の間の間隔を一定に保つことができるので、例えば液晶表示装置1に衝撃が加わった場合でも、光源装置収容部材4および枠状部材5の間隔を一定に保持することができる。また、固定部材9Aが外周部52、スペーサ8および枠部42を貫通している。これによって、固定部材9Aが外周部52の貫通孔52tの内面および枠部42の貫通孔42tの内面だけでなく、スペーサ8の貫通孔8tの内面にも接触するので、固定部材9Aが部材に接触する面積が増加する。したがって、固定部材9Aによって光源装置収容部材4および枠状部材5の位置関係が強く固定されるので、例えば液晶表示装置1に衝撃が加わった場合でも、光源装置収容部材4および枠状部材5の位置関係を維持できることから、液晶表示装置1の機械的強度が向上する。
【0060】
また、液晶表示装置1では、固定部材9Aが支持部材7を貫通している。これによって、固定部材9Aが支持部材7の貫通孔7tの内面にも接触するので、固定部材9Aが部材に接触する面積が増加する。したがって、固定部材9Aによって光源装置収容部材4および枠状部材5の位置関係が強く固定されるので、例えば液晶表示装置1に衝撃が加わった場合でも、光源装置収容部材4および枠状部材5の位置関係を維持できることから、液晶表示装置1の機械的強度が向上する。
【0061】
加えて、液晶表示装置1では、固定部材9Bが光源装置収容部材4の枠部42およびスペーサ8を貫通している。これによって、固定部材9Bは枠部42の貫通孔42tの内面およびスペーサ8の貫通孔8tの内面に接触するので、固定部材9Bによって光源装置収容部材4およびスペーサ8の位置関係が強く固定され、例えば液晶表示装置1に衝撃が加わった場合でも、光源装置収容部材4およびスペーサ8の位置関係を維持できることから、液晶表示装置1の機械的強度が向上する。
【0062】
さらに、液晶表示装置1では、固定部材9Bが支持部材7を貫通している。これによって、固定部材9Bが支持部材7の貫通孔7tの内面にも接触するので、固定部材9Bが部材に接触する面積が増加する。したがって、固定部材9Bによって光源装置収容部材4およびスペーサ8の位置関係が強く固定され、例えば液晶表示装置1に衝撃が加わった場合でも、光源装置収容部材4およびスペーサ8の位置関係を維持できることから、液晶表示装置1の機械的強度が向上する。
【0063】
フレキシブル回路基板11は液晶パネル2および駆動回路基板12を電気的に接続させる機能を有する。フレキシブル回路基板11の一端部は第1基板21と対向して液晶パネル2に接続されており、他端部は駆動回路基板12に接続されている。フレキシブル回路基板11は、光源装置収容部材4と枠状部材5との間および光源配置部41の裏面側に配置されている。フレキシブル回路基板11は、基体、配線パターンおよび回路電極端子を有する。
【0064】
基体は、複数の配線パターンおよび複数の回路電極端子を支持する機能を有する。基体はポリイミド樹脂などの可撓性を有する絶縁性材料で形成されているので、フレキシブル回路基板11は柔軟に折り曲げることが可能となる。複数の配線パターンおよび複数の回路電極端子は例えば銅などによって形成される。
【0065】
図2図5および図6に示すように、フレキシブル回路基板11は液晶パネル2から折れ曲がって光源装置収容部材4の光源配置部41の裏面まで回り込んでおり、光源配置部41の外側に配置された駆動回路基板12に接続されている。
【0066】
枠部42と外周部52との間に位置するフレキシブル回路基板11は、スペーサ8同士の間に位置している。すなわち、図5および図6に示すように、フレキシブル回路基板11は液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置されていない部分に位置している。フレキシブル基板11をスペーサ8が配置されている部分に配置すると、スペーサ8の厚みにフレキシブル基板11の厚みが加わるので液晶表示装置1の額縁領域が大きくなる可能性がある。これに対して、フレキシブル回路基板11を液晶表示装置1の側部のうちスペーサ8が配置されていない部分に配置することで、スペーサ8の配置されていない部分にできた空間を有効に利用し、フレキシブル基板11を配置できるので、液晶表示装置1の額縁領域が大きくなることを低減できる。
【0067】
駆動回路基板12は液晶パネル2を駆動する機能を有する。図2に示すように、駆動回路基板12は光源装置収容部材4の光源配置部41の裏面に配置されている。駆動回路基板12は、例えば電源、抵抗、トランジスタ、コイル、集積回路(IC)などを有する。駆動回路基板12は、フレキシブル回路基板11に電気的に接続している。
【0068】
本発明は上記実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変更および改良が可能である。
【符号の説明】
【0069】
1、1A 液晶表示装置
2 液晶パネル
表示領域
ND 非表示領域
21 第1基板
21a 第1主面(外側主面)
21b 第2主面(内側主面)
22 第2基板
22a 第1主面(外側主面)
22b 第2主面(内側主面)
23 シール材
24 第1偏光板
25 第2偏光板
3 光源装置
31 光源
32 実装基板
4 光源装置収容部材
41 光源配置部
42 枠部
42t 貫通孔
43 シート配置部
5 枠状部材
51 縁部
51a 第1部位
51b 第2部位
52 外周部
52t 貫通孔
52a 切欠き部
6 内側枠状部材
61 パネル配置部
62 パネル枠部
7 支持部材
7t 貫通孔
7a 凹部(嵌合部)
8 スペーサ
8t 貫通孔
8a 切欠き部
8b 凸部(嵌合部)
9、9A、9B 固定部材
91A、91B 頭部
10 光学シート
11 フレキシブル回路基板
12 駆動回路基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9