【実施例】
【0139】
本願発明の1は、
通気性があり水分も通過する素材により成る包帯であるところの吸水性包帯片(1)複数個と、
通気性があり水分も通過する素材により成る紐であるところの包帯紐(2)少なくとも1本により構成される吸水性包帯(3)であって、前記吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)複数個のうち少なくとも1個はその内部に吸水性素材(6)を有しており、
前記吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)複数個のそれぞれは、前記包帯紐(2)と直接つながっているか、または前記吸水性包帯(3)の他の吸水性包帯片(1)を介して間接的に前記包帯紐(2)とつながっており、前記のつながりの箇所の少なくとも1箇所に切り離し手段が施されていることを特徴とする足指のための吸水性包帯(3)である。
【0140】
すなわち、吸水性包帯(3)は、
通気性があり水分も通過する素材により成る包帯であるところの吸水性包帯片(1)複数個と、
通気性があり水分も通過する素材により成る紐であるところの包帯紐(2)少なくとも1本により構成される。
前記の吸水性包帯片(1)とは、吸水性を有する包帯であり、使用者の足指および足指股周辺の皮膚表面の水分を吸収するための構成要素である。
また包帯紐(2)とは紐であり、吸水性包帯(3)が全体として紐の形態を維持するための構成要素である。
前記吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)はその内部に吸水性素材(6)を有している。前記吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)複数個のうち少なくとも1個はその内部に吸水性素材(6)を有するものであるが、通常は前記吸水性包帯片(1)複数個の全てにおいてその内部に吸水性素材(6)を包含するのが好適である。
前記吸水性包帯片(1)複数個のそれぞれは前記包帯紐(2)と直接つながっているか、または、前記吸水性包帯片(1)複数個のそれぞれは前記吸水性包帯(3)の他の吸水性包帯片(1)を介して間接的に前記包帯紐(2)とつながっている。
また、前記のつながりの箇所の少なくとも1箇所に切り離し手段が施されている。
切り離し手段とは、素材に対して切れ目もしくはミシン目等の工夫を施すことであり、その他にも切り離し部分に切り離しテープを施して切り離しテープを切り離すことで素材を切り離すことができるものであってもよい。超音波エネルギーを付加することで容易に作製することができるため切れ目が好適であるが、しかしながらこれら以外の手段でもよいものとする。
【0141】
ここで、つながるとは、次の3つの形態で
素材がつながる場合を意味する。すなわち、接続することでつながっている場合、同一素材で連続することでつながっている場合、組み合わすことでつながっている場合である。
【0142】
接続することでつながっている場合とは、2つの
素材を、超音波エネルギーを付与することで接合するか、もしくは接着剤で接着するか、もしくは接着テープで接着するか、もしくは面ファスナーにより接合するか、もしくは両面接着テープにより接着するか等の接続手段を施してつながっていることを指す。このうち超音波エネルギーを付与することで接合する方法が構成要素が増えないために好適であるが、しかしこれら以外の接続方法でもよいものとする。
【0143】
同一素材で連続することでつながっている場合とは、同一の
素材により作製されていることを指す。見た目上は2つの構成要素がつながっているようにも見えるのであるが、もともと同一の、同種類という意味でなく、もともと同一の
素材で作製されている状態である。同一であるから同種類でもある。
【0144】
組み合わすことでつながっている場合とは、2つの
素材に関して、一方の少なくとも1箇所において、穴、もしくは切れ目、もしくは輪等の組み合わせ用の箇所を施し、他方が前記組み合わせ用の箇所を通る等の組み合わせ手段により組み合わされることを指す。一方に切れ目を施し他方がこれを通る方法が作製上容易であるために好適であるが、しかしながらこれら以外の組み合わせ方法でもよいものとする。
【0145】
以上のように、本願発明の吸水性包帯(3)の各吸水性包帯片(1)はその少なくとも1箇所において、前記包帯紐(2)と、もしくは前記吸水性包帯(3)の他吸水性包帯片(1)と、前記の3種の方法のいずれかによりつながっている。
また、各吸水性包帯片(1)は、少なくとも1枚の
素材を折るかまたは巻くかまたは重ねる等の重ね合わせを施されてできた包帯であり、前記
素材の重ね合わせの間の空間に、吸水性を有する吸水性素材(6)を有している。
ここで
通気性があり水分も通過する素材の例としては不織布、紙、綿布、織布、低反発性ポリウレタン、ウレタン不織布、スポンジ等である。不織布が性能とコストおよび加工性の面から好適であるが、しかしながらこれら以外の
通気性があり水分も通過する素材でもよいものとする。一般に
これらの素材は通気性を持ち、水分も通過することが出来、加工性に優れている。
また、吸水性素材(6)とは、吸水性を有する素材である。吸水性素材(6)としては、ポリアクリル酸系の高吸水性高分子化合物を始めとして種々の素材がある。ポリアクリル酸系の高吸水性高分子化合物が性能とコストの面から好適であるが、しかしながらこれら以外でもよいものとする。
また、包帯紐(2)とは、
通気性があり水分も通過する素材により成る紐であるが、
ここで例としては不織布、紙、綿布、織布、低反発性ポリウレタン、ウレタン不織布、スポンジ等である。不織布が性能とコストおよび加工性の面から好適であるが、しかしながらこれら以外の
通気性があり水分も通過する素材でもよいものとする。
【0146】
前記の構成と構造により成ることから、本願発明の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用すると、使用者は足指および足指股周辺の皮膚表面の水分を吸収することが出来、さらに加えて各吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりすることが出来る。
【0147】
すなわち、前記吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用する際、使用者は前記吸水性包帯(3)の各吸水性包帯片(1)の前記吸水性包帯(3)における位置や向き等の配置を動かすことが出来る。
または、前記吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用する際、使用者は前記吸水性包帯(3)の各吸水性包帯片(1)の前記のつながりの箇所を切るかもしくは部分的に切ることで、前記吸水性包帯片(1)を前記吸水性包帯(3)から部分的に切り離すことが出来、そのため前記吸水性包帯片(1)の前記吸水性包帯(3)における位置や向き等の配置を動かすことが出来る。
または、前記吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用する際、使用者は前記吸水性包帯(3)の各吸水性包帯片(1)の前記のつながりの箇所を切ることで、前記吸水性包帯片(1)を前記吸水性包帯(3)から切り離すことが出来る。
以上のようにして、前記吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用する際、使用者は前記の適用上の調整、すなわち各吸水性包帯片(1)を動かすか、部分的に切り離し動かすか、切り離すか、これらの適用上の調整を行うことが出来る。
その結果として、本願発明の吸水性包帯(3)は、足指にあてがい巻いて適用する用品として当該用品が持つべき前記の特徴のひとつを有する。すなわち、痛みを回避することが出来る。そのため快適な装着に関する適用性を満たす。
従って、本願発明の吸水性包帯(3)は紐状であることに加えて、前記の痛みを回避することが出来る特徴を有するため、足指にあてがい巻いて適用する用品として当該用品が持つべき前記の特徴の全てを有することになる。
【0148】
(追加段落)
なお、切り離す、切る、というとき、これは手でちぎるとかハサミのような道具を用いて切るとかを始めとする広く一般的な仕方で切ることを意味する。
【0149】
本願発明の1の実施例を
図1から
図6に示す。
なお図7から図13は参考例である。このうち、吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりする例は、
図1の図(4)、
図3の図(2)、
図4の図(2)、
図5の図(2)、
図6の図(2)、
図7の図(4)、
図9の図(2)、
図10の図(2)、
図11の図(2)、
図12の図(2)、および
図13の図(2)である。
本願発明の1の実施例で、吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用する例を
図1の図(5)、および
参考例として図7の図(5)に示す。他の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用する様子もほぼ同様である。
【0150】
本願発明の2は、前記吸水性包帯(3)において、前記のつながりの箇所の少なくとも1箇所が、接続することでつながっていることを特徴とする本願発明の1に記載の足指のための吸水性包帯(3)である。
【0151】
接続することでつながっている場合とは、2つの
素材を、超音波エネルギーを付与することで接合するか、もしくは接着剤で接着するか、もしくは接着テープで接着するか、もしくは面ファスナーにより接合するか、もしくは両面接着テープにより接着するか等の接続手段を施してつながっていることを指す。このうち超音波エネルギーを付与することで接合する方法が構成要素が増えないために好適であるが、しかしこれら以外の接続方法でもよいものとする。
接続することでつながっている例としては
図7、8、10、11、12、および13の吸水性包帯(3)である。
【0152】
本願発明の3は、前記吸水性包帯(3)において、前記のつながりの箇所の少なくとも1箇所が、同一素材で連続することでつながっていることを特徴とする本願発明の1または2に記載の足指のための吸水性包帯(3)である。
【0153】
同一素材で連続することでつながっている場合とは、同一の
素材により作製されていることを指す。見た目上は2つの構成要素がつながっているようにも見えるのであるが、もともと同一の、同種類という意味でなく、もともと同一の
素材で作製されている状態である。同一であるから同種類でもある。
同一素材で連続することでつながっている例としては
図1、2、3、4、5、および6の吸水性包帯(3)である。当図の吸水性包帯片(1)と前記包帯紐(2)とは同一の繊維素材からできているものである。
【0154】
本願発明の4は、前記吸水性包帯(3)において、前記のつながりの箇所の少なくとも1箇所が、組み合わすことでつながっていることを特徴とする本願発明の1から3のいずれかに記載の足指のための吸水性包帯(3)である。
【0155】
組み合わすことでつながっている場合とは、2つの
素材に関して、一方の少なくとも1箇所において、穴、もしくは切れ目、もしくは輪等の組み合わせ用の箇所を施し、他方が前記組み合わせ用の箇所を通る等の組み合わせ手段により組み合わされることを指す。一方に切れ目を施し他方がこれを通る方法が作製上容易であるために好適であるが、しかしながらこれら以外の組み合わせ方法でもよいものとする。
組み合わすことでつながっている例としては
図9、
図10である。当図では図としての見やすさのため穴を施した例を示している。
【0158】
本願発明の5は、前記吸水性包帯(3)において、前記吸水性包帯片(1)の少なくとも1個について、その吸水性包帯片(1)が内部に、吸水性素材(6)として、ポリアクリル酸系、ポリスルホン酸系、無水マレイン酸系、ポリアクリルアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリエチレンオキシド系、ポリアスパラギン酸系、ポリグルタミン酸系、ポリアルギン酸系、デンプン系、セルロース系の各高吸水性樹脂の種類の粒状体のいずれか、または前記各種類の粒状体の任意の組み合わせによる混合体か、または前記各種類の粒状体もしくは前記の混合体のいずれかと綿状パルプとの混合体か、または前記各種類の粒状体および前記の混合体の任意の組み合わせによる多層体か、以上の各種類の粒状体または混合体または多層体のうち少なくともひとつを有することを特徴とする
本願発明の1から4のいずれかに記載の足指のための吸水性包帯(3)である。
【0159】
すなわち、本願発明の吸水性包帯(3)は、前記吸水性包帯片(1)の少なくとも1個について、以下のうちのいずれかを包含している。
すなわち、その吸水性包帯片(1)の内部に、吸水性素材(6)として、ポリアクリル酸系、ポリスルホン酸系、無水マレイン酸系、ポリアクリルアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリエチレンオキシド系、ポリアスパラギン酸系、ポリグルタミン酸系、ポリアルギン酸系、デンプン系、セルロース系の各高吸水性樹脂の種類の粒状体のいずれかを包含している。
または、その吸水性包帯片(1)の内部に、前記各種類の粒状体の任意の組み合わせによる混合体を包含している。
または、その吸水性包帯片(1)の内部に、前記各種類の粒状体もしくは前記の混合体のいずれかと、綿状パルプとの混合体を包含している。
または、その吸水性包帯片(1)の内部に、前記各種類の粒状体および前記の混合体の任意の組み合わせによる多層体を包含している。
本願発明の吸水性包帯(3)は、前記吸水性包帯片(1)の少なくとも1個について、その吸水性包帯片(1)の内部に、以上の各種類の粒状体または混合体または多層体のうち少なくともひとつを有する。
ここで粒状体とは、上記の各高吸水性樹脂の粒子の集まった状態とその集合体を指す。
【0160】
本願発明の5の実施例は
図1から
図6であり、参考例は図7から図13である。図1の図(2)、
図2の図(1)、(5)、(6)、および(7)、
図7の図(2)、
図8の図(1)、(5)、(6)、および(7)では、吸水性包帯片(1)の内部に吸水性素材(6)が含まれていることを断面図により示している。
【0161】
吸水性素材(6)としては、高吸水性高分子化合物と綿状パルプの混合体がその一例である。綿状パルプと高吸水性高分子化合物を混合した混合体を用いるのは高吸水性高分子化合物を吸水性包帯片(1)の内部に偏らずほぼ均一に配置するためである。
吸水性包帯片(1)をより薄くするためには綿状パルプを除いて高吸水性高分子化合物のみ、すなわち高吸水性高分子化合物の粒状体のみを吸水性包帯片(1)の内部に配置すればよいと考えるのであるが、しかし高吸水性高分子化合物の粒状体のみでは吸水性包帯片(1)の内部で粒状体が偏る恐れがある。これが偏らないようにするためには吸水性包帯片(1)の内部に立毛不織布(10)を配置しその毛羽立つ繊維毛層に混じり込むように高吸水性高分子化合物の粒状体を配置すればよい。この工夫により吸水性包帯片(1)の内部で偏らずほぼ均一に分布した高吸水性高分子化合物の粒状体層を得ることが出来る。
図2の図(7)、および
図8の図(7)では、吸水性包帯片(1)の内部に立毛不織布(10)が配置され、その中に高吸水性高分子化合物粒状体(9)が単独で包含されている状態の
例を示している。なお、立毛不織布(10)は起毛不織布ともいい、表面の繊維毛が毛羽立つ不織布である。
【0162】
本願発明の6は、前記吸水性包帯(3)において、前記吸水性包帯片(1)の少なくとも1個について、その吸水性包帯片(1)に、
通気性があり水分も通過する素材により成る紐であるところの補助紐(12)が少なくとも1本つながっていることを特徴とする
本願発明の1から5のいずれかに記載の足指のための吸水性包帯(3)である。
【0163】
ここで、つながるとは、前記の3つの形態で
素材がつながる場合を意味する。すなわち、接続することでつながっている場合、同一素材で連続することでつながっている場合、組み合わすことでつながっている場合、以上である。補助紐(12)のつながりの仕方については、同一素材で連続することでつながる場合がコストと作製効率から好適であるが、しかしながら他の方法でつながっている場合でもよいものとする。
また、補助紐(12)とは、
通気性があり水分も通過する素材により成る紐であるが、
ここで例としては不織布、紙、綿布、織布、低反発性ポリウレタン、ウレタン不織布、スポンジ等である。不織布が性能とコストおよび加工性の面から好適であるが、しかしながらこれら以外の
通気性があり水分も通過する素材でもよいものとする。
【0164】
本願発明の6の実施例は、
図5、
図6、
参考例は図12、および
図13である。
図5、
図6、
図13では補助紐(12)は本体の吸水性包帯(3)と同一素材で連続することでつながっている例を示している。
図12は補助紐(12)が吸水性包帯片(1)に接続することによりつながっている例を示している。
【0165】
本願発明の7は、前記吸水性包帯(3)において、前記補助紐(12)の少なくとも1本が、そのつながっている吸水性包帯片(1)と、接続することでつながっていることを特徴とする
本願発明の6のいずれかに記載の足指のための吸水性包帯(3)である。
【0166】
前記吸水性包帯片(1)について、その吸水性包帯片(1)に、
通気性があり水分も通過する素材により成る紐であるところの補助紐(12)が接続することでつながっている場合とは、吸水性包帯片(1)に補助紐(12)を、超音波エネルギーを付与することで接合するか、もしくは接着剤で接着するか、もしくは接着テープで接着するか、もしくは面ファスナーにより接合するか、もしくは両面接着テープにより接着するか等の接続手段を施してつながっていることを指す。このうち超音波エネルギーを付与することで接合する方法が構成要素が増えないために好適であるが、しかしこれら以外の接続方法でもよいものとする。
【0167】
本願発明の7の
参考例は
図12である。
図12は補助紐(12)が吸水性包帯片(1)に超音波エネルギーを付与することで接合するかもしくは接着剤で接着するか等の接続手段によりつながっている例を示している。
【0168】
本願発明の8は、前記吸水性包帯(3)において、前記補助紐(12)の少なくとも1本が、そのつながっている吸水性包帯片(1)と、同一素材で連続することでつながっていることを特徴とする
本願発明の6または7に記載の足指のための吸水性包帯(3)である。
【0169】
前記吸水性包帯片(1)について、その吸水性包帯片(1)に、
通気性があり水分も通過する素材により成る紐であるところの補助紐(12)が、同一素材で連続することでつながっている場合とは、同一の
素材により作製されていることを指す。見た目上は2つの構成要素がつながっているようにも見えるのであるが、もともと同一の、同種類という意味でなく、もともと同一の
素材で作製されている状態である。同一であるから同種類でもある。
【0170】
本願発明の8の実施例は、
図5、
図6、および
参考例は図13である。
図5、および
図6では補助紐(12)は本体の吸水性包帯(3)と同一素材で連続することでつながっている例を示している。
図13では補助紐(12)が吸水性包帯片(1)と同一素材で連続することでつながっている他の例を示している。
【0171】
本願発明の9は、前記吸水性包帯(3)において、前記補助紐(12)の少なくとも1本について、その補助紐(12)が前記吸水性包帯(3)とつながる箇所に切り離し手段が施されていることを特徴とする
本願発明の6から8のいずれかに記載の足指のための吸水性包帯(3)である。
【0172】
切り離し手段とは、
素材に対して切れ目もしくはミシン目等の工夫を施すことであり、その他にも切り離し部分に切り離しテープを施して切り離しテープを切り離すことで
素材を切り離すことができるものであってもよい。超音波エネルギーを付加することで容易に作製することができるため切れ目が好適であるが、しかしながらこれら以外の工夫でもよいものとする。
【0173】
本願発明の9の実施例は、
図5および
図6である。
図5の図(1)、および
図6の図(1)では補助紐(12)は本体の吸水性包帯(3)と同一素材で連続することでつながっている例を示している。それらの補助紐(12)はその周囲の、吸水性包帯(3)とつながっている箇所に切り離し手段が施されている。
図5および
図6のうちのそれぞれの図(2)では、切り離し手段が施してある箇所を切ることで、補助紐(12)を生じせしめている。
【0174】
本願発明の10は、前記吸水性包帯(3)において、前記吸水性包帯片(1)の少なくとも1個に薬品が付加されていることを特徴とする
本願発明の1から9のいずれかに記載の足指のための吸水性包帯(3)である。
【0175】
本願発明の吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)に薬品が付加されていることとは、吸水性包帯片(1)の表面または内部の少なくとも1つの箇所に薬品が付加されていることを指す。
ここで薬品とは、対象とする皮膚疾患に対する治療薬、および芳香剤、消臭剤等を指す。これらの薬品が付加されているとは、薬品が吸水性包帯片(1)の表面に塗布、浸潤、散布等されていること、もしくは、薬品が吸水性包帯片(1)の内部に包含されていることを指す。
薬品が治療薬であり吸水性包帯片(1)の表面に塗布されている場合、皮膚表面に治療薬が適用され治療効果がある。薬品が芳香剤、消臭剤等であり吸水性包帯片(1)の内部に包含されている場合、皮膚疾患の悪臭を防ぐ効果がある。どちらの場合も当然ながら足指および足指股周辺の皮膚表面の水分は吸収される。
【0176】
本願発明の10の実施例は図としては例示していないが、
図1から
図13のどの例の吸水性包帯(3)についても、その吸水性包帯片(1)に薬品が付加されていてよい。例えば
図1の図(4)の吸水性包帯(3)の表面に薬品として治療薬を塗布することができる。
【0177】
本願発明の吸水性包帯(3)を作製する基本的な方法のひとつとして、吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)を同一の
素材から作製する方法がある。
この場合、吸水性素材(6)を前記
素材の上に複数箇所配置し、前記
素材を折るかまたは巻くかまたは重ねる等の重ね合わせを施し、前記
素材の重ね合わせの間の空間に、吸水性素材(6)が複数箇所配置されている状態を形成する。この吸水性素材(6)が外に出ないようにその周囲に対し、超音波エネルギーを付与することで接合するかもしくは接着剤で接着するか等の接続手段を施し、さらに切れ目もしくはミシン目等の切り離し手段を施すことで吸水性包帯片(1)複数個と包帯紐(2)とから成る吸水性包帯(3)を作製する。
図1から
図6の吸水性包帯(3)はこの作製方法によるものであり、
図2はその作製工程例を示すものである。
【0178】
前記の第1の作製方法の
手順の参考例を以下に記載する。
(手順1)補助的な紐すなわち補助紐(12)をあらかじめ有しているかまたは有していない少なくとも1枚の繊維素材を折るかまたは巻くかまたは重ねる等の重ね合わせを施し、前記繊維素材の重ね合わせの間の空間に、吸水性を有する吸水性素材(6)を複数箇所配置する手順と、
(手順2)前記の重ね合された繊維素材を、内部の前記吸水性素材(6)が外に出ないように前記吸水性素材(6)の周囲において、超音波エネルギーを付与することで接合するかもしくは接着剤で接着するか等の接続手段を施して接続し、内部に前記吸水性素材(6)を有する吸水性包帯片(1)の複数個よりなる吸水性包帯(3)を作製する手順と、
(手順3)前記吸水性包帯(3)において、前記吸水性包帯片(1)の周囲箇所の繊維素材に切れ目またはミシン目等の切り離し手段を施し、少なくとも1本の包帯紐(2)を生じせしめて、前記包帯紐(2)と前記吸水性包帯片(1)の複数個により構成される吸水性包帯(3)を作製する手順と、
(手順4)前記吸水性包帯(3)において、前記吸水性包帯片(1)同士のつながりの箇所、または前記吸水性包帯片(1)と前記包帯紐(2)とのつながりの箇所、これらのつながりの箇所の少なくとも1つのつながりの箇所において切れ目もしくはミシン目等の切り離し手段を施すことで吸水性包帯(3)を作製する手順と、
(手順5)前記吸水性包帯(3)において、少なくともひとつの前記吸水性包帯片(1)において、繊維素材により成る紐で補助的な紐すなわち補助紐(12)をつなげるか、または、前記吸水性包帯片(1)の周囲の箇所に切れ目もしくはミシン目等の切り離し手段を施すことで後に使用者が前記切り離し手段の箇所を切ることで前記補助紐(12)を生じさせ得る状態を作製するか、これらのうちの少なくともひとつの方法により前記吸水性包帯(3)が前記補助紐(12)を有するようにする手順と、
(手順6)前記吸水性包帯片(1)複数個の少なくとも1つの吸水性包帯片(1)に薬品を付加する手順と、
以上の手順1から6から成る作製方法で、少なくとも手順1および2は必須とし、他は任意とし、任意の手順についてはその実施順序を入れ替えてもよいとする作製方法が、本願発明の足指のための吸水性包帯(3)の作製方法の第1の作製方法の
手順の参考例である。
なお、吸水性包帯片(1)の内部に薬品を包含する場合は、手順6は手順1と同時に行われる。
【0179】
また、本願発明の吸水性包帯(3)の他の基本的な作製方法として、吸水性包帯片(1)複数個と包帯紐(2)を別々に作製して、これらをつなげて吸水性包帯(3)を作製する方法がある。
この場合、吸水性素材(6)を
素材の上に配置し、前記
素材を折るかまたは巻くかまたは重ねる等の重ね合わせを施し、前記
素材の重ね合わせの間の空間に、吸水性素材(6)が配置されている状態を形成する。この吸水性包帯片(1)の内部の吸水性素材(6)が外に出ないようにその周囲に対し、超音波エネルギーを付与することで接合するかもしくは接着剤で接着するか等の接続手段を施す。このようにして出来た吸水性包帯片(1)複数個と包帯紐(2)をつなげて吸水性包帯(3)を作製する。
図7から
図13の吸水性包帯(3)はこの作製方法によるものであり、
図8はその作製工程例を示すものである。
【0180】
前記の第2の作製方法の
手順の参考例を以下に記載する。
(手順1)補助的な紐すなわち補助紐(12)をあらかじめ有しているかまたは有していない少なくとも1枚の繊維素材を折るかまたは巻くかまたは重ねる等の重ね合わせを施し、前記繊維素材の重ね合わせの間の空間に、吸水性を有する吸水性素材(6)を少なくとも1箇所配置する手順と、
(手順2)前記の重ね合された繊維素材を、内部の前記吸水性素材(6)が外に出ないように前記吸水性素材(6)の周囲において、超音波エネルギーを付与することで接合するかもしくは接着剤で接着するか等の接続手段を施して接続し、内部に前記吸水性素材(6)を有する吸水性包帯片(1)を作製する手順と、
(手順3)前記吸水性包帯片(1)複数個と、繊維素材により成る紐である包帯紐(2)少なくとも1本とを用い、前記吸水性包帯片(1)と前記包帯紐(2)とをつなげるか、または前記吸水性包帯片(1)同士でつなげるかして、前記吸水性包帯片(1)複数個と前記包帯紐(2)とにより構成される吸水性包帯(3)を作製する手順と、
(手順4)前記吸水性包帯(3)において、前記吸水性包帯片(1)と前記包帯紐(2)とのつながりの箇所、または、前記吸水性包帯片(1)同士のつながりの箇所、これらのつながりの箇所の少なくとも1つのつながりの箇所において切れ目もしくはミシン目等の切り離し手段を施すことで吸水性包帯(3)を作製する手順と、
(手順5)前記吸水性包帯(3)において、少なくともひとつの前記吸水性包帯片(1)において、繊維素材により成る紐で補助的な紐すなわち補助紐(12)をつなげるか、または、前記吸水性包帯片(1)の周囲の箇所に切れ目もしくはミシン目等の切り離し手段を施すことで後に使用者が前記切り離し手段の箇所を切ることで前記補助紐(12)を生じさせ得る状態を作製するか、これらのうちの少なくともひとつの方法により前記吸水性包帯(3)が前記補助紐(12)を有するようにする手順と、
(手順6)前記吸水性包帯片(1)複数個の少なくとも1つの吸水性包帯片(1)に薬品を付加する手順と、
以上の手順1から6から成る作製方法で、少なくとも手順1、2、および3は必須とし、他は任意とし、任意の手順についてはその実施順序を入れ替えてもよいとする作製方法が、本願発明の足指のための吸水性包帯(3)の第2の作製方法の
手順の参考例である。
なお、吸水性包帯片(1)の内部に薬品を包含する場合は、手順6は手順1と同時に行われる。
【0181】
前記の2つの作製方法に従えば、またはこれらの作製方法を組み合わせることで、本願発明の吸水性包帯(3)を作製することが出来る。
図でいうと、
図1の吸水性包帯(3)は前記第1の作製方法の手順1から4によって作製される。
図2の図(1)から(4)は、
図1の吸水性包帯(3)の作製工程例であり、前記第1の作製方法の手順1から4に相当する。
図3、
図4の吸水性包帯(3)は前記第1の作製方法の手順1から4によって作製される。
図5、
図6の吸水性包帯(3)は補助紐(12)を有することから分かるように前記第1の作製方法の手順1から5によって作製される。
【0182】
なお、前記第1の作製方法の手順1から手順2の2つの手順のみでも
図13の吸水性包帯(3)と類似の吸水性包帯(3)を作製することができる。この場合吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)とが同一素材で連続することでつながっている吸水性包帯(3)となる。
【0183】
図7の吸水性包帯(3)は前記第2の作製方法の手順1から3によって作製される。
図8の図(1)から(4)は、
図7の吸水性包帯(3)の作製工程例であり、前記第2の作製方法の手順1から3に相当する。ただし
図8の図(4)は、包帯紐(2)に吸水性包帯片(1)をひとつつなげた状態であり、吸水性包帯(3)の完成状態ではなくさらに追加の吸水性包帯片(1)をつなげることで吸水性包帯(3)が完成するものである。
図9、および
図10の吸水性包帯(3)は前記第2の作製方法の手順1から3によって作製される。
図11の吸水性包帯(3)は前記第2の作製方法の手順1から4によって作製される。
図12の吸水性包帯(3)は補助紐(12)を有することから分かるように前記第2の作製方法の手順1から3、および手順5によって作製される。
図13の吸水性包帯(3)は前記第2の作製方法の手順1から3によって作製される。なお
図13の補助紐(12)は前記第2の作製方法の手順1において、補助紐(12)を有している繊維素材を用いて吸水性包帯片(1)を作製するという手順を経て作製されるものである。
【0184】
本願発明の吸水性包帯(3)を作製するに当たっては、前記の2つの基本的な作製方法があり、またこれらの作製方法を組み合わせて吸水性包帯(3)を作製することも出来る。
このようにして、吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)の素材、形、大きさ、数、およびそれらがつながる箇所と方法、吸水性素材(6)の種類と量、これらを様々に工夫することにより、
図1から
図13の
実施例および参考例に示すように、吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりすることが出来るという本願発明の特徴を持った様々な吸水性包帯(3)を作製することが出来る。
【0185】
次に
図1から
図13について説明する。
図1は本願発明の吸水性包帯(3)の例である。
図1の図中の図(1)は正面図である。図(1)は複数の吸水性包帯片(1)と1本の包帯紐(2)とが同一素材で連続することでつながって吸水性包帯(3)が構成されていることを示している。
各吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)とのつながりの箇所には切れ目(4)が施してある。図中で切れ目(4)に対して符号4を付与しているが、全ての切れ目(4)に対して符号4を付与しているものではない。これは図が煩雑になることを回避するためであることを了解されたい。他の図においても図の煩雑性を回避するために一部の符号を省略することがあるが了解されたい。
また図(1)では包帯紐(2)を指し示す符号2の複数個が記載されているが、これは包帯紐(2)が複数本あるということではなく包帯紐(2)は1本のみである。この記載方法については他の図でも同様な場合がある。なお
図4の吸水性包帯(3)については包帯紐(2)は2本である。
大きさとしては、吸水性包帯(3)の幅はおおよその目安として約1センチメートルから約1.5センチメートルである。これはおおよその目安であり、吸水性包帯(3)の幅はこれよりも太くとも細くともよい。このことは他の例でも同様である。吸水性包帯(3)の長さはおおよその目安として約30センチメートルから約40センチメートルである。これはおおよその目安であり、用品として提供する長さはこれに限らずより長い長さでもより短い長さでもよい。長い場合は使用者がこれを切って適切な長さにして用いることが出来る。このことは他の例でも同様である。
包帯紐(2)の幅はおおよその目安として約0.3センチメートルから約0.6センチメートルである。これはおおよその目安であり、包帯紐(2)の幅はこれよりも太くとも細くともよい。このことは他の例でも同様である。
包帯紐(2)の長さは吸水性包帯(3)の長さと意味的にはほぼ同等であるので長さはほぼ吸水性包帯(3)と同じである。吸水性包帯(3)の端において吸水性包帯片(1)がなく包帯紐(2)のみがやや長めに余裕を持ってあるような形態も作製可能である。この場合、吸水性包帯(3)を足指に巻く際に、最も端の吸水性包帯片(1)を足指に巻いた後にさらに端の包帯紐(2)の余裕の部分を足指に巻くことで、前記の最も端の吸水性包帯片(1)をしっかりとずれないように巻くことができる。このことは他の例でも同様である。
また包帯紐(2)の厚さはごく薄いものであり、薄口の不織布や紙程度かまたはそれよりも薄く、靴下よりも薄いものが好適である。これはおおよその目安であり、その厚さはこれよりも厚くとも薄くともよいものとするが、包帯紐(2)は足指に巻いたときに痛みを感じない程度の薄さを持つ必要がある。このことは他の例でも同様である。
吸水性包帯片(1)の長さはおおよその目安として約1センチメートルから約10センチメートルである。これはおおよその目安であり、吸水性包帯(3)の長さはこれよりも長くてもまたは短くてもよい。このことは他の例でも同様である。
図(1)は吸水性包帯片(1)の長さがそれぞれ同じである例であるが、それぞれの長さが異なっているようにしてもよい。このことは他の例でも同様である。
また、吸水性包帯(3)を構成する吸水性包帯片(1)、包帯紐(2)、および補助紐(12)は、すなわちそれらを構成する繊維素材は、足指にあてがい巻いて適用し一日を過ごしたときに破れない程度の強度を持つ必要がある。しかしそのために極端に厚さが増えたりしてはならないし、また硬い繊維素材を用いてはならない。本願発明の吸水性包帯(3)を足指に適用するとき、痛みを回避するために、使用者は各吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりすることが出来るのであるが、そうであるとしても当該用品は足指にあてがい巻いて適用し一日を過ごしたときに不快感がない程度の柔らかさを持つ必要がある。その繊維素材の厚さや強度や柔らかさは例えば市販の紅茶バッグの不織布等が参考となる。
【0186】
図1の図中の図(2)は図(1)のA−A断面図である。この例では吸水性包帯片(1)が不織布(7)で出来ていること、そしてその中に吸水紙(5)があり、さらにその中に吸水性素材(6)が配置されていることを示している。吸水性素材(6)とは例えば高吸水性高分子化合物と綿状パルプの混合体である。
当該図中の図(3)は上から見た平面図である。吸水性包帯片(1)毎に膨らみ、その間のつながりの部分は厚さが薄い。これは各吸水性包帯片(1)の周辺で中の吸水性素材(6)が外に出ないように前記の接続手段により接合または接着しているためである。
吸水性包帯(3)の厚い部分の厚さはおおよその目安として約0.3センチメートルから約0.6センチメートルである。これはおおよその目安であり、吸水性包帯(3)の厚さはこれよりも厚くてもまたは薄くてもよい。このことは他の例でも同様である。
上記の大きさの数値はおおよその目安であり、老若男女の足指にあてがい巻いて適用するのに適切な大きさとするものとする。
当該図中の図(4)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりする様子を示している。切り離した吸水性包帯片(1)は図に含めていない。切り離した吸水性包帯片(1)を図に含めない点については以下の他の例でも同様である。
足指に適用する場合、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するのであるが、必要に応じて図(4)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
当該図中の図(5)は、前記吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用した例を示す。右図が右足の甲の側から見た図であり、左図が右足の裏の側から見た図である。図(5)では親指および小指の側面で靴に当たる側の2つの吸水性包帯片(1)を切り離して適用した例を示している。また、吸水性包帯(3)の両端の始末は吸水性包帯(3)自身に絡めて収めるなどの簡単な方法で済ませることが出来ることを示している。
本願発明の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用した様子は
図1および
図7にて示し、他の図では省略しているが、他の例でもほぼこれと同様の様子となる。
【0187】
図2は
図1の吸水性包帯(3)を作製する工程の例である。
図2の図中の図(1)は不織布(7)の上に吸水紙(5)を配置し、その吸水紙(5)の上に吸水性素材(6)、例として高吸水性高分子化合物と綿状パルプの混合体を配置した状態である。
当該図中の図(2)は図(1)を折り畳んだ様子を表している。図(1)における吸水紙(5)と吸水性素材(6)は内側にあるために見えない様子を表している。
当該図中の図(3)は図(2)の各吸水性包帯片(1)に当たる部分の周辺を超音波エネルギーによって接合した状態を示している。接合部分の位置を説明するためにその位置を図中に接合部分(8)として点線で示している。図では点線で示してあるが実際は接合部分(8)そのものに隙間はなく、接合したことにより内部の吸水性素材(6)が外に出ないようにする。次に切れ目(4)を施すが、切れ目(4)を施した部分において接合部分(8)が切れて内部の吸水性素材(6)が外に出ないようにするため接合部分(8)は適切な幅を持つ必要がある。
当該図中の図(4)は図(3)の吸水性包帯片(1)の周辺に切れ目(4)を施した状態であり、吸水性包帯(3)が完成した状態である。この図(4)は
図1の図(1)に同じである。
当該図中の図(5)は図(3)のB−B断面図である。この例では吸水性包帯片(1)としては不織布(7)で出来ていること、その中に吸水紙(5)があり、さらにその中に吸水性素材(6)が配置されていることを示している。
当該図中の図(6)は図(3)のB−B断面図であるが、図(1)において吸水紙(5)を省略した場合の例を示している。
当該図中の図(7)は図(3)のB−B断面図であるが、図(1)において吸水紙(5)の変わりに立毛不織布(10)を用い、吸水性素材(6)として高吸水性高分子化合物の粒状体のみを用いた場合の吸水性包帯片(1)の断面図を示している。高吸水性高分子化合物の粒状体は図中で高吸水性高分子化合物粒状体(9)として示している。立毛不織布(10)とは表面が毛羽立つ不織布であり、少なくとも片面、すなわち高吸水性高分子化合物の粒状体が接する側の面の繊維が毛羽立っている必要がある。図(7)ではその様子を示している。また図(7)では高吸水性高分子化合物粒状体(9)は点描により示している。
【0188】
図3は
図1の吸水性包帯(3)の例と類似した他の例を示している。
図3の図中の図(1)は、複数の吸水性包帯片(1)が包帯紐(2)と同一素材で連続することでつながって構成されている状態を示している。複数の吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)の境にはミシン目(11)が施されている。
当該図中の図(2)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したり出来る様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。前記吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用した状態は
図1の図(5)にほぼ同様であるので省略しているが、これは以下の他の例でも同様である。
図3は
図1に類似の製品であるため、正面図は示したが断面図や上方から見た平面図は省略している。これは以下の他の例においても同様である。
【0189】
図4は
図1の吸水性包帯(3)の例と類似した他の例を示している。
図4の図中の図(1)は、複数の吸水性包帯片(1)が包帯紐(2)と同一素材で連続することでつながって構成されている状態を示している。この例では、包帯紐(2)は2本である。複数の吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)の境には切れ目(4)が施されている。
当該図中の図(2)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したり出来る様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
【0190】
図5は
図1の吸水性包帯(3)の例と類似した他の例を示している。
図5の図中の図(1)は、複数の吸水性包帯片(1)が包帯紐(2)と同一素材で連続することでつながって構成されている状態を示している。この例では、包帯紐(2)は1本である。複数の吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)の境には切れ目(4)が施されている。
当該図は、補助紐(12)が吸水性包帯(3)と同一素材で連続することでつながっている例でもある。補助紐(12)は吸水性包帯片(1)を部分的に切り離す際に生じている。
補助紐(12)とは
通気性があり水分も通過する素材により成る補助的な紐であり、補助紐(12)を共に足指に巻くため吸水性包帯片(1)が足指からより外れにくくなる効果を得ることが出来る。
補助紐(12)の幅はおおよその目安として約0.3センチメートルから約0.6センチメートルである。長さはおおよその目安として約5センチメートルから約8センチメートルである。これらはおおよその目安であるので、幅はこれよりも太くとも細くともよい。また長さはこれよりも長くとも短くともよい。
また補助紐(12)の厚さはごく薄いものであり、薄口の不織布や紙程度かまたはそれよりも薄く、靴下よりも薄いものが好適である。これはおおよその目安であり、その厚さはこれよりも厚くとも薄くともよいものとするが、補助紐(12)は足指に巻いたときに痛みを感じない程度の薄さを持つ必要がある。このことは他の例でも同様である。
補助紐(12)は吸水性包帯片(1)と素材の段階から同一素材で連続することでつながっていてもよいし、あるいは吸水性包帯片(1)が完成した後に補助紐(12)をつなげてもよい。当該図では補助紐(12)が吸水性包帯片(1)に素材の段階から同一素材で連続することでつながっている例を示している。
当該図中の図(2)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したり出来る様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
【0191】
図6は
図1の吸水性包帯(3)の例と類似した他の例を示している。
図6の図中の図(1)は、複数の吸水性包帯片(1)が包帯紐(2)と同一素材で連続することでつながって構成されている状態を示している。この例では、包帯紐(2)は1本である。複数の吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)の境には切れ目(4)が施されている。
当該図は、補助紐(12)が吸水性包帯(3)と同一素材で連続することでつながっている他の例を示している。補助紐(12)は切れ目(4)のある箇所でつながっており、図(2)のように切れ目(4)を切ることで補助紐(12)を生じさせることが出来る。
当該図中の図(2)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したり出来る様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
【0192】
図7は本願発明の吸水性包帯(3)の別の例である。
図7の図中の図(1)は正面図である。図(1)では複数の吸水性包帯片(1)が1本の包帯紐(2)と接続することでつながって構成されている状態を示している。
当該図中の図(2)は図(1)のC−C断面図である。この例では吸水性包帯片(1)が不織布(7)で出来ていること、そしてその中に吸水紙(5)があり、さらにその中に吸水性素材(6)が配置されていることを示している。吸水性素材(6)とは例えば高吸水性高分子化合物と綿状パルプの混合体である。
当該図中の図(3)は上から見た平面図である。吸水性包帯片(1)毎に膨らむ様子があるが、これは各吸水性包帯片(1)の周辺で中の吸水性素材(6)が外に出ないように前記の接続手段により接合または接着しているためである。
当該図中の図(4)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりする様子を示している。
足指に適用する場合、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するのであるが、必要に応じて図(4)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
当該図中の図(5)は、前記吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用した例を示す。右図が右足の甲の側から見た図であり、左図が右足の裏の側から見た図である。図(5)では親指および小指の側面で靴に当たる側の2つの吸水性包帯片(1)を切り離した吸水性包帯(3)を適用した様子の例を示している。また、吸水性包帯(3)の両端の始末は吸水性包帯(3)自身に絡めて収めるなどの簡単な方法で済ませることが出来ることを示している。
吸水性包帯片(1)、包帯紐(2)、および吸水性包帯(3)の長さ、幅、厚さ等については、
図1における説明と同様であるので
図1の説明を参照されたい。
【0193】
図8は
図7の吸水性包帯(3)を作製する工程の例である。
図8の図中の図(1)は不織布(7)の上に吸水紙(5)を配置し、その吸水紙(5)の上に吸水性素材(6)、例として高吸水性高分子化合物と綿状パルプの混合体を配置した状態である。
当該図中の図(2)は図(1)を折り畳んだ様子を示している。図(1)における吸水紙(5)と吸水性素材(6)は内側にあるために見えない様子を表している。
当該図中の図(3)は図(2)の吸水性包帯片(1)の周辺を超音波エネルギーによって接合した状態を示している。接合部分の位置を説明するためにその位置を図中に接合部分(8)として点線で示している。図では点線で示してあるが実際は接合部分(8)そのものに隙間はなく、接合したことにより内部の吸水性素材(6)が外に出ないようにする。
当該図中の図(4)は図(3)の吸水性包帯片(1)のひとつを包帯紐(2)につなげた状態である。同様にして複数の吸水性包帯片(1)を作製し前記包帯紐(2)に次々とつなげることで吸水性包帯(3)が完成する。当該図の例では完成した吸水性包帯(3)は
図7の図(1)に相当する。
当該図中の図(5)は図(3)のD−Dの断面図である。この例では吸水性包帯片(1)としては不織布(7)で出来ていること、その中に吸水紙(5)があり、さらにその中に吸水性素材(6)が配置されていることを示している。
当該図中の図(6)は図(3)のD−D断面図であるが、図(1)において吸水紙(5)を省略した場合の例を示している。
当該図中の図(7)は図(3)のD−D断面図であるが、図(1)において吸水紙(5)の変わりに立毛不織布(10)を用い、吸水性素材(6)として高吸水性高分子化合物の粒状体のみを用いた場合の吸水性包帯片(1)の断面図を示している。図(7)の断面図は
図2の図(7)と類似であるので、
図2の図(7)の説明を参照されたい。
【0194】
図9は
図7の吸水性包帯(3)の例と類似した他の例を示している。
図9の図中の図(1)は、複数の吸水性包帯片(1)が包帯紐(2)と組み合わすことでつながって構成されている状態を示している。各吸水性包帯片(1)にはその端に2箇所、穴が施してあり、包帯紐(2)がその穴を通っている。
当該図中の図(2)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したり出来る様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。前記吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用した状態は
図7の図(5)にほぼ同様であるので省略しているが、これは以下の他の例でも同様である。
図9は
図7に類似の製品であるため、正面図は示したが断面図や上方から見た平面図は省略している。これは以下の他の例においても同様である。
【0195】
図10は
図7の吸水性包帯(3)の例と類似した他の例を示している。
図10の図中の図(1)は、複数の吸水性包帯片(1)が包帯紐(2)と接続することでつながっている方法と、組み合わすことでつながっている方法の2つの方法で構成されている状態を示している。各吸水性包帯片(1)はその1箇所において包帯紐(2)と接続しており、他の1箇所において穴が施してあり、包帯紐(2)がその穴を通っている。
当該図中の図(2)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したり出来る様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
【0196】
図11は
図7の吸水性包帯(3)の例と類似した他の例を示している。
図11の図中の図(1)は、複数の吸水性包帯片(1)が包帯紐(2)と接続することでつながって構成されている状態を示している。ただし吸水性包帯片(1)の中には包帯紐(2)とつながっていないものもあるという例を示している。
当該図中の図(2)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したり出来る様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
【0197】
図12は
図7の吸水性包帯(3)の例と類似した他の例を示している。
図12の図中の図(1)は、複数の吸水性包帯片(1)が包帯紐(2)と接続することでつながって構成されている状態を示している。
図12の吸水性包帯(3)は、吸水性包帯片(1)に補助紐(12)がつながっている。
当該図では吸水性包帯片(1)に後から補助紐(12)を接続することでつなげた例を示している。
当該図中の図(2)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したり出来る様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
【0198】
図13は
図7の吸水性包帯(3)の例と類似した他の例を示している。
図13の図中の図(1)は、複数の吸水性包帯片(1)が包帯紐(2)に接続することでつながって構成されている状態を示している。また補助紐(12)が各吸水性包帯片(1)と同一素材で連続することでつながっている。これは前記第2の作製方法の手順1において、補助紐(12)を有している繊維素材を用いて吸水性包帯片(1)が作製された例である。
図13の吸水性包帯(3)ではどの部分をも切ることなく吸水性包帯片(1)を動かすことが出来る。
当該図中の図(2)は、吸水性包帯(3)の吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したり出来る様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
図13の描写においては吸水性包帯片(1)の向いている方向と包帯紐(2)の方向とがある一定の角度を持って並び接続されているように描かれているが、これは説明のための図としてある一定の角度を持って吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)とを並び描いているものである。実際の作製に当たってはこの例のようであってもよいし、また吸水性包帯片(1)の方向と包帯紐(2)とを平行にすることも出来る。後者であれば足指にあてがい巻く用品としてより巻き易くなるものである。
【0199】
以上、
図1から
図13により吸水性包帯(3)の形態とその作製の例を示した。
このようにして、吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)の素材、形、大きさ、数、およびそれらがつながる箇所と方法、吸水性素材(6)の種類と量、これらを様々に工夫することにより、
図1から
図13の
実施例および参考例に示すように、吸水性包帯片(1)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりすることが出来るという本願発明の特徴を持った様々な吸水性包帯(3)を作製することが出来る。
このように作製された本願発明の用品すなわち吸水性包帯(3)は、構成および構造がシンプルであり、そのため作製も容易であり、そして最も重要であることとして足指および足指股周辺の皮膚表面の水分を吸収するための用品が持つべき前記の特徴の全てを有している。
【0200】
以上のように、本願発明の用品である吸水性包帯(3)は、その主要な構成要素である吸水性包帯片(1)を、用品を適用する際または適用中に動かすか、または部分的に切り離し動かすか、または切り離すことが出来るという、これまでに想像されなかった機能性を有する発明である。
すなわち、本願発明の用品は、足指に吸水性の用品をあてがうだけの受け身的で固定的な適用形態の用品ではなく、使用者にとって不利益となる部分に対して使用者自身が変化を加えたり除外したりすることが出来るという、そしてそれにより使用者にとって最も適した状態に能動的に変化せしめて適用することが出来るという、これまでとは反対の性質を持った用品である。
このように本願発明は、これまでとは異なる独自の着想を経て成る発明であり、本願発明の図面からも分かるように、この独創性により幅広い種類の形態や形状を生み出すことができる基盤的技術として提供されるものである。
【0201】
(追加段落)
本願発明の11は、
本願発明の1から10のいずれかに記載の吸水性包帯(3)複数個により構成される吸水性包帯群(14)であって、前記吸水性包帯群(14)の吸水性包帯(3)複数個のそれぞれは前記吸水性包帯群(14)の他の吸水性包帯(3)と直接的に、または
通気性があり水分も通過する素材により成る紐であるところの補助包帯紐(15)を介在して間接的に、つながっていることを特徴とする足指のための吸水性包帯群(14)である。
【0202】
(追加段落)
すなわち、
本願発明の11は、前記吸水性包帯(3)複数個により構成される吸水性包帯群(14)である。また前記吸水性包帯群(14)の吸水性包帯(3)複数個のそれぞれは前記吸水性包帯群(14)の他の吸水性包帯(3)と直接的に、または
通気性があり水分も通過する素材により成る紐であるところの補助包帯紐(15)を介在して間接的に、つながっている。
【0203】
(追加段落)
ここで、つながるとは、前記と同様に3つの形態で
素材がつながる場合を意味する。すなわち、接続することでつながっている場合、同一素材で連続することでつながっている場合、組み合わすことでつながっている場合である。
また、前記吸水性包帯群(14)の吸水性包帯(3)複数個のそれぞれは前記吸水性包帯群(14)の他の吸水性包帯(3)と直接的につながっている、というとき、そのつながりとは、吸水性包帯片(1)と吸水性包帯片(1)とのつながり、吸水性包帯片(1)と包帯紐(2)とのつながり、包帯紐(2)と包帯紐(2)とのつながりの、これらの3種のつながりを指す。
また、前記吸水性包帯群(14)の吸水性包帯(3)複数個のそれぞれは前記吸水性包帯群(14)の他の吸水性包帯(3)と補助包帯紐(15)を介在して間接的につながっている、というとき、そのつながりとは、吸水性包帯片(1)と補助包帯紐(15)とのつながり、包帯紐(2)と補助包帯紐(15)とのつながり、これらの2種のつながりのどれかを経て吸水性包帯(3)同士が補助包帯紐(15)を介在して間接的につながることを指す。
なお、補助包帯紐(15)とは包帯紐(2)と同様に
通気性があり水分も通過する素材により成る紐である。
ここで例としては不織布、紙、綿布、織布、低反発性ポリウレタン、ウレタン不織布、スポンジ等である。不織布が性能とコストおよび加工性の面から好適であるが、しかしながらこれら以外の
通気性があり水分も通過する素材でもよいものとする。
【0204】
(追加段落)
本願発明の11の吸水性包帯群(14)は、その構成要素の吸水性包帯(3)の数を増やすことで全体の大きさを広げてシート状にすることができる。また、
本願発明の11の吸水性包帯群(14)は、吸水性包帯群(14)単独で足指に巻くことのできる程度の大きさで製品化することも出来る。
製品として作製する際に生産性の効率向上の観点から、シート状の吸水性包帯群(14)を作製し提供する場合、使用者側はこのシート状の吸水性包帯群(14)から部分的に、自分の足指に適した吸水性包帯群(14)または吸水性包帯(3)を切り取り、これらのいずれかを足指に巻いて適用することができる。
図14がシート状の吸水性包帯群(14)の例である。
製品として作製する際に、吸水性包帯群(14)単独で足指に巻くことのできる程度の大きさで製品化し提供する場合、使用者側はこの吸水性包帯群(14)をそのまま足指に適用するか、または、これから部分的に自分の足指に適した吸水性包帯群(14)または吸水性包帯(3)を切り取り、これらのいずれかを足指に巻いて適用することができる。
図15は単独で足指に巻くことのできる吸水性包帯群(14)の例である。
図15では、1本の補助包帯紐(15)を介在して吸水性包帯群(14)複数個が間接的につながっている様子を示している。
本願発明の11の吸水性包帯群(14)を、前記のように、そのままか、あるいは部分的に切り取った吸水性包帯群(14)としてか、または部分的に切り取った吸水性包帯(3)としてか、いずれかの方法にて足指にあてがい巻いて適用する際、使用者は前記の適用上の調整を行うことが出来る。すなわち各吸水性包帯(3)または各吸水性包帯片(1)を動かすか、部分的に切り離し動かすか、切り離すことが出来る。
このように、
本願発明の11の吸水性包帯群(14)は、その構成要素が前記吸水性包帯(3)であるため、前記に記載した吸水性包帯(3)の特徴を全て有している。
【0205】
(追加段落)
本願発明の11の実施例を
図14および
図15に示す。
図14の吸水性包帯群(14)は
図3に示したタイプの吸水性包帯(3)複数個により構成した吸水性包帯群(14)である。
図14の吸水性包帯群(14)はシート状であり、この中から部分的に吸水性包帯群(14)または吸水性包帯(3)を切り取って使用することができる。
図15の吸水性包帯群(14)は
図1に示したタイプの吸水性包帯(3)複数個により構成した吸水性包帯群(14)である。
図15の吸水性包帯群(14)は、前記のように、そのままとしてか、あるいは部分的に切り取った吸水性包帯群(14)としてか、または部分的に切り取った吸水性包帯(3)として、足指にあてがい巻いて適用することができる。
【0206】
(追加段落)
図14は吸水性包帯群(14)の例を示している。
図14の図(1)は吸水性包帯(3)3本により吸水性包帯群(14)が構成されている様子を示している。すなわち3本の吸水性包帯(3)がつながってひとつのシート状の吸水性包帯群(14)を構成している。そしてそのつながりの箇所には切り離し手段としてミシン目(11)が施してある。それぞれの吸水性包帯片(1)の中には吸水性素材(6)があり、それが外に出ないように各吸水性包帯片(1)の周囲には前記の接続手段が施されている。なお、
図14で符号3とその線分により示す対象は部分的な吸水性包帯片(1)でなく吸水性包帯(3)である点を了解されたい。
図14の図(2)は、図(1)の吸水性包帯群(14)から切り取った1本の吸水性包帯(3)と残りの吸水性包帯群(14)を示している。この切り取られた吸水性包帯(3)は
図3の吸水性包帯(3)に類似であるので、この吸水性包帯(3)を足指にあてがい巻いて適用する仕方は
図3の説明の通りである。
図14の例で示したシート状の吸水性包帯群(14)の作製方法は
図2で示した方法と類似である。すなわち、1本の吸水性包帯(3)を作製する方法を拡張し、複数本の吸水性包帯(3)がつながった形で作製し、ミシン目等の切り離し手段を施すことで吸水性包帯群(14)を作製することができる。
【0207】
(追加段落)
図15は吸水性包帯群(14)の例を示している。
図15の図(1)は、1本の補助包帯紐(15)に複数個の吸水性包帯(3)がつながっている様子を示している。
補助包帯紐(15)の幅はおおよその目安として約0.3センチメートルから約0.6センチメートルである。これはおおよその目安であり、補助包帯紐(15)の幅はこれよりも太くとも細くともよい。
補助包帯紐(15)の長さは吸水性包帯群(14)を作製するにあたり適切な長さとする。補助包帯紐(15)の長さはおおよその目安として約30センチメートルから約40センチメートルである。これはおおよその目安であり、用品として提供する長さはこれに限らずより長い長さでもより短い長さでもよい。長い場合は使用者がこれを切って適切な長さにして用いることが出来る。
また補助包帯紐(15)の厚さはごく薄いものであり、薄口の不織布や紙程度かまたはそれよりも薄く、靴下よりも薄いものが好適である。これはおおよその目安であり、その厚さはこれよりも厚くとも薄くともよいものとするが、補助包帯紐(15)は足指に巻いたときに痛みを感じない程度の薄さを持つ必要がある。
図15の図(2)は、適用する場合の様子を示しており、各吸水性包帯(3)を適宜動かしたり、切り離したりしている様子を示している。
使用者は、図(1)の吸水性包帯群(14)を足指にあてがい巻いて適用するが、必要に応じて図(2)のように吸水性包帯片(1)または吸水性包帯(3)を動かしたり、部分的に切り離し動かしたり、切り離したりして適用することが出来る。
図15の描写においては吸水性包帯(3)の向いている方向と補助包帯紐(15)の方向とがある一定の角度を持って並び接続されているように描かれているが、これは説明のための図としてある一定の角度を持って吸水性包帯(3)と補助包帯紐(15)とを並び描いているものである。実際の作製に当たってはこの例のようであってもよいし、また吸水性包帯(3)の方向と補助包帯紐(15)とを平行にすることも出来る。後者であれば足指にあてがい巻く用品としてより巻き易くなるものである。