(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第3ウェルは、基板上のディープNウェル上に形成されたNウェルであり、前記第1ウェル及び前記第2ウェルは、前記ディープNウェル上に形成されたPウェルである、
請求項1記載の不揮発性メモリセル。
プログラム動作、消去動作、読み取り動作の間、前記ディープNウェルに電圧が印加され、前記第1ウェル、前記第2ウェル、及び前記第3ウェルおける順方向リーク電流の生成を回避する、
請求項8記載の不揮発性メモリセル。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照する。
図1は、本発明の実施形態に係る不揮発性メモリのブロック図を示す。
不揮発性メモリ10は、カップリング装置11、読み取り装置12、プログラムモジュール13及び消去装置14を備える。読み取り装置12は第1ビットライン(BLr:Bit Line for Read)と第1ワードライン(WLr:Word Line for Read)に接続されうる。カップリング装置11は、読み取り装置12と、ソースライン(SL)に接続されうる。
プログラムモジュール13は第2ビットライン(BLp:Bit Line for Program)と第2ワードライン(WLp: Word Line for Program)に接続されうる。消去装置14は、カップリング装置11、プログラムモジュール13、及び消去ライン(EL)に接続されうる。プログラムモジュール13は、カップリング装置11及び消去装置14と接続される浮遊ゲート(フローティングゲート:Floating Gate)装置と、フローティングゲート装置に接続されるプログラム装置とを備える。
読み取り装置12とプログラム装置はそれぞれ独立して動作する。不揮発性メモリ10は、ビットライン(BLr、BLp)を介して、データ入力又は出力バッファー又は検知増幅器と接続される。不揮発性メモリ10は、第1ワードライン(WLr)を介して読み取り用のワードラインと接続され、第2ワードライン(WLp)を介してプログラム用のワードラインと接続される。
【0012】
不揮発性メモリセル10は下記の動作を含むことができるが、含まれる動作はこれらの動作に限られない。
<読み取り動作>:読み取り装置12及びカップリング装置11が活動状態(Activate)にし、プログラムモジュール13を非活動状態(停止状態:Deactivate)にする。
<プログラム動作>:プログラムモジュール13を活動状態にし、読み取り装置12を非活動状態にする。
<消去動作>:消去装置14を活動状態にし、読み取り装置12を非活動状態にする。
<プログラム禁止動作>:プログラムモジュール13を非活動状態にする。
【0013】
なお、動作は独立して実行される。動作の順番は固定されていない。消去動作はプログラム動作又はプログラム禁止動作の前に実行される。読み取り動作は、消去動作、プログラム動作、又はプラグラム禁止動作の後に実行される。または、不揮発性メモリ10によって受信された入力電圧に応じて、動作は繰り返される。
【0014】
図2を参照する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る不揮発性メモリ100の構造を示す。不揮発性メモリセル100は基板上に形成されうる。基板はP型又はN型である。
不揮発性メモリセル100は、カップリング装置D11、読み取り装置D12、浮遊ゲート装置D13、プログラム装置D14、及び消去装置D15を有しうる。
カップリング装置D11と読み取り装置D12とは、第1ウェル110上に形成されている。浮遊ゲート装置D13とプログラム装置D14とは第2ウェル120上に形成されている。消去装置D15は、第3ウェル130上に形成されている。第1ウェル110及び第3ウェル130はNウェル(NW)である。第2ウェル120はPウェル(PW)である。
第1拡散領域111、第2拡散領域112及び第3拡散領域113は第1ウェル110上に形成される。第4拡散領域121、第5拡散領域122及び第6拡散領域123は第2ウェル120上に形成される。第7拡散領域131及び第6拡散領域132は第3ウェル130上に形成される。
【0015】
カップリング装置D11は、第1拡散領域111、第2拡散領域112及び浮遊ゲート(共通浮遊ゲート)114の第1の部分によって形成される。読み込み装置D12は、第2拡散領域112、第3拡散領域113及びゲート115によって形成されている。浮遊ゲート装置D13は、第4拡散領域121、第5拡散領域122及び浮遊ゲート114の第2の部分によって形成されている。プログラム装置D14は、第5拡散領域122、第6拡散領域123及びゲート124によって形成される。消去装置D15は、第7拡散領域131、第8拡散領域132及び浮遊ゲート114の第3の部分によって形成される。
【0016】
ソースライン(SL)はカップリング装置D11に電気的に接続されている。第1ビットライン(BLr)は読み取り装置D12に電気的に接続されている。第1ワードライン(WLr)は読み取り装置D12のゲート115に電気的に接続されている。第2ビットライン(BLp)はプログラム装置D14に電気的に接続されている。第2ワードライン(WLp)はプログラム装置D14のゲート124に電気的に接続されている。消去ライン(EL)は消去装置D15に電気的に接続されている。
【0017】
図3〜
図6を参照する。
図3〜
図6は、
図2示した不揮発性メモリセル100の断面図である。
図3は、
図2に示した不揮発性メモリセル100を3−3’線で切断した断面図である。3―3’線は、カップリング装置D11と読み取り装置D12を通っており、
図3には第1ウェル110上に形成されたカップリング装置D11と読み取り装置D12の断面が示されている。なお、
図3の拡散領域111及び113の外側の逆台形状の部分は、例えば、浅いトレンチ分離領域(Shallow Trench Isolation:STI)等の素子分離領域を表している。素子分離領域により、それぞれのウェルは、孤立している。以降の断面図においても同様である。
【0018】
図4Aは
図2に示した不揮発性メモリセル100を4―4’線で切断した断面図である。
図4Bは不揮発性メモリセル100を4―4’線で切断した、本発明の別の実施形態の断面図である。4−4’線は、プログラム装置D14と浮遊ゲート装置D13を通っており、
図4A及び
図4Bには第2ウェル120上のプログラム装置D14と浮遊ゲート装置D13の断面が示されている。別の実施形態(
図4B)では、浮遊ゲート装置D13が容量装置(Capacitor Device)として機能するように、浮遊ゲート装置D13の第4拡散領域121が省略されている。
【0019】
図5Aは
図2に示した不揮発性メモリセル100を5―5’線で切断した断面図である。
図5Bは不揮発性メモリセル100を5―5’線で切断した、本発明の別の実施形態の断面図である。5−5’線は、消去装置D15を通っており、
図5A及び
図5Bには第3ウェル130上の消去装置D15の断面が示されている。別の実施形態(
図5B)では、消去装置D15が容量装置として機能するように、消去装置D15の第8拡散領域132が省略されている。
【0020】
要するに、
図4Aと
図5Aは、浮遊ゲート装置D13と消去装置D15とがMOSFET装置として製造されている。また、
図4Bと
図5Bは、浮遊ゲート装置D13と消去装置D15とは、コンデンサ(MOSコンデンサ)として製造されている。
【0021】
図6は
図2に示した不揮発性メモリセル100を6―6’線で切断した断面図である。
6―6’線は、浮遊ゲート114を通っており、
図6には、第1ウェル110、第2ウェル120及び第3ウェル130を通る、浮遊ゲート114の断面が示されている。
【0022】
図7を参照する。
図7は、
図2に示した不揮発性メモリセル100の回路図を示す。不揮発性メモリセル100はカップリング装置D11、読み取り装置D12、浮遊ゲート装置D14及び消去装置D15を有しうる。カップリング装置D11は、第1PMOS装置(PMOSトランジスタ)P11であって、第1端子、第2端子、バルク端子及びゲート端子を有する。
本発明の別の実施形態において、カップリング装置D11のバルク端子は、第1PMOS装置P11の第2端子に接続されている。読み取り装置D12は、第2PMOS装置(PMOSトランジスタ)P12であって、第1端子と、前記第1MOS装置P11の第1端子に接続された第2端子と、第1PMOS装置P11のバルク端子に接続されたゲート端子とバルク端子とを有する。プログラム装置D14は、第1NMOS装置(NMOSトランジスタ)N11であって、第1端子、第2端子、ゲート端子及びバルク端子を有する。浮遊ゲート装置D13は、第2NMOS装置(NMOSトランジスタ又はNMOSコンデンサ)であって、前記第1NMOS装置N11の第2端子に接続された第1端子と、第1NMOS装置N11のバルク端子に接続されたゲート端子とバルク端子とを有する。他の実施形態では、第2NMOS装置N12はさらに、第2端子を有する。消去装置D15は、第3PMOS装置P13(PMOSトランジスタ又はPMOSコンデンサ)であって、第1端子と、第3PMOS装置P13の第1端子に接続されたバルク端子と、第2NMOS装置N12のゲート端子及び第1PMOS装置P11のゲート端子に接続されたゲート端子とを有する。ある実施形態は第3PMOS装置P13はさらに第2端子を有してもよい。
【0023】
ソースライン(SL)は第1PMOS装置P11の第2端子に接続されている。第1ビットライン(BLr)は第2PMOS装置P12の第1端子に接続されている。第1ワードライン(WLr)は、第2PMOS装置P12のゲート端子に接続されている。第2ビットライン(BLp)は、第1NMOS装置N11の第1端子に接続されている。第2ワードライン(WLp)は、第1NMOS装置N11のゲート端子に接続されている。そして、消去ライン(EL)は、第3PMOS装置P13の第1端子に接続されている。第2NMOS装置N12の第2端子はフローティング(電位が独立している不定状態:Floating)である。第1PMOS装置P11のバルク端子及び第2PMOS装置P12のバルク端子は、第1ウェル110に接続されている。第2NMOS装置N12のバルク端子と第1NMOS装置N11のバルク端子は第2ウェル120に接続されている。
【0024】
不揮発性メモリセル100のために、ソースライン電圧がソースライン(SL)に印加される。第1ウェル電圧が第1ウェル110に印加される。第1ビットライン電圧が第1ビットライン(BLr)に印加される。第1ワードライン電圧が第1ワードライン(WLr)に印加される。第2ビットライン電圧が第2ビットライン(BLp)に印加される。第2ワードライン電圧が第2ワードライン(WLr)に印加される。消去ライン電圧が消去ライン(EL)に印加される。第2ウェル電圧が第2ウェル120に印加される。
【0025】
不揮発性メモリセル100のプログラム動作の間、浮遊ゲート装置D13のゲート絶縁層を通ってファウラー・ノルトハイムトンネリング(Fowler Norheim Tunneling)を実行するために、浮遊ゲート114と浮遊ゲート装置D13の第1端子との間に、電界が形成される。
例えば、ソースライン電圧、第1ウェル電圧及び消去ライン電圧は0V〜25Vの範囲にある。第2ビットライン電圧及び第2ウェル電圧は0Vである。第2ワードライン電圧は、0V〜8Vの範囲であって、プログラム装置をONさせる。第1ビットライン電圧は、浮遊であるか、あるいは0V〜25Vの範囲にある。第1ワードライン電圧は、フローティングであるか、あるいは0V〜25Vの範囲にある。他の実施形態として、プログラム動作を実現するために、ソースライン電圧と第1ビットライン電圧のバイアス条件は、入れ替わるか、又は同じレベルに設定される。さらに他の実施形態として、プログラム動作を実現するために、ビットライン(BL)又はソースライン(SL)のうち1つが第1ウェル110の電気的に接続されている。
【0026】
プログラム動作の一例として、第2ビットライン電圧は0Vであり、第2ワードライン電圧は、3.3Vである。ソースライン電圧、第1ウェル電圧、及び消去ライン電圧は10Vである。プログラム装置D14は、第2ワードライン(WLp)と第2ビットライン(BLp)の電圧差により、活動状態になる。浮遊ゲート114に接続された電圧が十分に高いので、ファウラー・ノルトハイム(F−N)トンネリングが実行される。従って、浮遊ゲート114に電子が注入される(書き込み)。プログラム動作の間、第1ビットラインBLrがフローティングであり、読み取り経路が非活動状態になるので、読み取り装置D12は非活動状態になる。
【0027】
不揮発性メモリセル100においてプログラム禁止動作の間、浮遊ゲート装置D13のゲート絶縁層を通るファウラー・ノルトハイムトンネリングを禁止するように、浮遊ゲート114と浮遊ゲート装置D13の第1端子の間に電荷が形成されることが防がれる。例えば、ソースライン電圧、第1ウェル電圧及び消去ライン電圧は0V〜25Vの範囲にある。第2ビットライン電圧及び第2ワードライン電圧は0〜8Vである。第2ウェル電圧は0Vである。第1ビットライン電圧は、フローティングであるか、あるいは0V〜25Vの範囲にある。
第1ワードライン電圧は、フローティングであるか、あるいは0V〜25Vの範囲にある。
他の実施形態として、プログラム禁止動作を実現するために、ソースライン電圧と第1ビットライン電圧のバイアス条件は、入れ替わるか、又は同じレベルに設定される。さらに他の実施形態として、プログラム禁止動作を実現するために、ビットライン(BL)又はソースライン(SL)のうち1つが第1ウェル110の電気的に接続されている。
【0028】
プログラム禁止動作の一例として、第2ビットライン電圧及び第2ワードライン電圧が3.3Vにする。ソースライン電圧、第1ウェル電圧、消去ライン電圧は10Vである。第2ワードラインWLpと第2ビットラインBLpとの間の電圧差がゼロなので、プログラム装置D14が不活動状態になる。
浮遊ゲート装置D13上のチャネル形成は、一定のバイアスレベルを維持することを妨げる。従って、良好なプログラム禁止動作を保証するために、浮遊ゲートデバイスD13のゲート誘電体層を横切るファウラーノルドハイムトンネリングのための電界の構築が回避される。
【0029】
不揮発性メモリセル100の消去動作の間、消去装置D15のゲート絶縁層を通るファウラー・ノルトハイムトンネリングを実行するため、浮遊ゲート114と消去装置D15の第1端子との間に電界が形成される。例えば、ソースライン電圧、第1ウェル電圧及び第2ウェル電圧は0Vである。消去ライン電圧は0V〜25Vの範囲にある。第1ビット電圧、第1ワードライン電圧、第2ビットライン電圧及び第2ワードライン電圧は浮遊、又は0Vである。他の実施形態では、同じ消去動作を可能にするため、ソースライン電圧及び第1ビットライン電圧のバイアス条件を交換する。
【0030】
消去動作の一例として、消去ライン電圧は10Vである。ソースライン電圧、第1ウェル電圧、及び第2ウェル電圧は0Vである。ファウラー・ノルトハイムトンネリングを実行できるように、消去装置D15は、浮遊ゲート114の第2の部分を通る高い電圧を有している。電子は浮遊ゲート114から第3ウェル130へ注入される。
【0031】
不揮発性メモリセル100の読み取り動作の間、電流検出経路が、第1ビットライン(BLr)とソースライン(SL)との間に形成される。例えば、ソースライン電圧と第1ウェル電圧は0V〜8Vの間である。第2ワードライン電圧、第2ビットライン電圧は、フローティングであるか又は0V〜8Vの範囲である。消去ライン電圧は0V〜8Vの間である。第1ビットライン電圧は0V〜8Vの間であって、ソースライン電圧との電圧差を引き起こす。第1ワードライン電圧は0V〜8Vの間であって、読み取り装置D12を活動状態にさせる。第3ウェル電圧は0Vである。
【0032】
不揮発性メモリセル100の状態は、カップリング装置D11及び読み取り装置D12を流れる電流によって区別される。読み取り動作の一例として、読み取り動作D11はPMOS装置である。従って、第1ワードライン電圧、と第1ビットライン電圧は0Vで読み取り装置D12を活動状態にさせる。読み取り動作の一例として取り上げると、ソースライン電圧及び消去ライン電圧は1.8Vである。カップリング装置D11の電圧は、浮遊ゲート114に保存される電荷に制御されるカップリング装置D11の閾値に基づいて、導電しているか、OFFのままである。さらに、読み取りの間、プログラム装置D13は、不活動状態である。
【0033】
上述のプログラム動作、消去動作、及び読み取り動作に基づいて、プログラム経路、消去経路、及び読み取り経路が分割されて、不揮発性メモリセル100の性能を向上させる。
【0034】
<第2実施形態>
図8を参照する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る不揮発性メモリセル300の構造を示す。不揮発性メモリセル300は基板上に形成されうる。基板はP型又はN型である。不揮発性メモリセル300は、カップリング装置D31、読み取り装置D32、浮遊ゲート装置D33、プログラム装置D34、及び消去装置D35を有しうる。
カップリング装置D31と読み取り装置D32とは、第1ウェル310上に形成されている。浮遊ゲート装置D33とプログラム装置D34とは第2ウェル320上に形成されている。消去装置D35は、第3ウェル330上に形成されている。第1ウェル310及び第2ウェル320は、第2のタイプの導性、例えばPウェル(PW)である。第3ウェル330は、第1のタイプの導性、例えば、Nウェル(NW)である。
第1ウェル310、第3ウェル320及び第3ウェル330は、第4ウェル340上に形成されている。第4ウェル340は、ディープNウェル(DNW)である。
第1拡散領域311、第2拡散領域312及び第3拡散領域313は第1ウェル310上に形成される。第4拡散領域321、第5拡散領域322及び第6拡散領域323は第2ウェル320上に形成される。第7拡散領域331及び第6拡散領域332は第3ウェル330上に形成される。
【0035】
カップリング装置D31は、第1拡散領域311、第2拡散領域312及び浮遊ゲート(共通浮遊ゲート)314の第1の部分によって形成される。読み込み装置D32は、第2拡散領域312、第3拡散領域313、及びゲート315によって形成されている。
浮遊ゲート装置D33は、第4拡散領域321、第5拡散領域322及び浮遊ゲート314の第2の部分によって形成されている。他の実施形態として、浮遊ゲート装置D33が容量装置として機能するように、浮遊ゲート装置D33の第4拡散領域321は、省略してもよい。
プログラム装置D34は、第5拡散領域322、第6拡散領域323及びゲート324によって形成される。消去装置D35は、第7拡散領域331、第8拡散領域332及び浮遊ゲート314の第3の部分によって形成される。他の実施形態として、消去装置D35は容量装置として機能するように、消去装置D35の第8拡散領域332は、省略してもよい。
【0036】
ソースライン(SL)は、カップリング装置D31に、電気的に接続されている。第1ビットライン(BLr)は読み取り装置D32に、電気的に接続されている。第1ワードライン(WLr)は読み取り装置D32のゲート115に電気的に接続されている。第2ビットライン(BLp)はプログラム装置D34と電気的に接続されている。第2ワードライン(WLp)はプログラム装置D34のゲート324に電気的に接続されている。消去ライン(EL)は消去装置D35に電気的に接続されている。
【0037】
図9〜
図12を参照する。
図9〜
図12は、
図8に示した不揮発性メモリセル300の断面図である。
図9は、
図8に示した不揮発性メモリセル300を9−9’線で切断した断面図である。9―9’線は、カップリング装置D31と読み取り装置D32を通っており、
図9には第1ウェル310上に形成されたカップリング装置D31と読み取り装置D32の断面が示されている。
図10は
図8に示した不揮発性メモリセル300を10―10’線で切断した断面図である。10−10’線は、消去装置D35を通っており、
図10には第3ウェル330上の消去装置D35の断面が示されている。
図11は
図8に示した不揮発性メモリセル300を11―11’線で切断した断面図である。11−11’線は、プログラム装置D34と浮遊ゲート装置D33を通っており、
図11には第2ウェル320上のプログラム装置D34と浮遊ゲート装置D33の断面が示されている。
図12は
図8に示した不揮発性メモリセル300を13―13’線で切断した断面図である。11−11’線は、浮遊ゲート314を通っており、
図12には第1ウェル310、第2ウェル320及び第3ウェル330を通る浮遊ゲート314の断面が示されている。
【0038】
図13を参照する。
図13は、
図8に示した不揮発性メモリセル300の回路図を示す。不揮発性メモリセル300はカップリング装置D31、読み取り装置D32、浮遊ゲート装置D34及び消去装置D35を有しうる。
カップリング装置D31は、第1NMOS装置N31であって、第1端子、第2端子、バルク端子及びゲート端子を有する。本発明の別の実施形態において、カップリング装置D31のバルク端子は、第1NMOS装置N31の第2端子に接続されている。
読み取り装置D32は、第2NMOS装置N32であって、第1端子と、前記第1NMOS装置N31の第1端子に接続された第2端子と、前記第1NMOS装置N31のバルク端子に接続されたゲート端子とバルク端子とを有する。
プログラム装置D14は、第3NMOS装置N33であって、第1端子、第2端子、ゲート端子及びバルク端子を有する。
浮遊ゲート装置D13は、第4NMOS装置N34(NMOSトランジスタ又はNMOSコンデンサ)であって、前記第3NMOS装置N33の第2端子に接続された第1端子と、第3NMOS装置N33のバルク端子に接続されたゲート端子とバルク端子とを有する。他の実施形態では、第4NMOS装置N34はさらに、第2端子を有する。
消去装置D35は、PMOS装置P31(PMOSトランジスタ又はPMOSコンデンサ)であって、第1端子と、第4NMOS装置N34の第1端子に接続されたバルク端子と、第4NMOS装置N34のゲート端子及び第1NMOS装置N31のゲート端子に接続されたゲート端子とを有する。ある実施形態は、PMOS装置P31はさらに第2端子を有してもよい。
【0039】
ソースライン(SL)は第1NMOS装置N31の第2端子に接続されている。第1ビットライン(BLr)は第2NMOS装置N32の第1端子に接続されている。第1ワードライン(WLr)は、第2NMOS装置N32のゲート端子に接続されている。第2ビットライン(BLp)は、第3NMOS装置N33の第1端子に接続されている。第2ワードライン(WLp)は、第3NMOS装置N33のゲート端子に接続されている。そして、消去ライン(EL)は、PMOS装置P31の第1端子に接続されている。
第4NMOS装置N34の第2端子はフローティングである。第1NMOS装置N31のバルク端子及び第2NMOS装置N32のバルク端子は、第1ウェル310に接続されている。第4NMOS装置N34のバルク端子と第3NMOS装置N33のバルク端子は第2ウェル320に接続されている。
【0040】
不揮発性メモリセル300のために、ソースライン電圧がソースライン(SL)に印加される。第1ウェル電圧が第1ウェル310に印加される。第1ビットライン電圧が第1ビットライン(BLr)に印加される。第1ワードライン電圧が第1ワードライン(WLr)に印加される。第2ビットライン電圧が第2ビットライン(BLp)に印加される。
第2ワードライン電圧が第2ワードライン(WLr)に印加される。消去ライン電圧が消去ライン(EL)に印加される。第2ウェル電圧が第2ウェル320に印加される。第4ウェル電圧が第4ウェル340に印加される。
【0041】
不揮発性メモリセル300のプログラム動作の間、浮遊ゲート装置D13のゲート絶縁層を通ってファウラー・ノルトハイムトンネリングを実行するために、浮遊ゲート314と浮遊ゲート装置D33の第1端子との間に、電界が形成される。
ここで、実施の一例を示す。ソースライン電圧、第1ウェル電圧、消去ライン電圧、及び第4ウェル電圧は0V〜25Vの範囲にある。第2ビットライン電圧及び第2ウェル電圧は0Vである。第2ワードライン電圧は、0V〜8Vの範囲であって、プログラム装置をONさせる。第1ビットライン電圧は、フローティング(不定状態)であるか、あるいは0V〜25Vの範囲にある。第1ワードライン電圧は、フローティングであるか、あるいは0V〜25Vの範囲にある。
他の実施形態として、プログラム動作を実現するために、ソースライン電圧と第1ビットライン電圧のバイアス条件は、入れ替わるか、又は同じレベルに設定される。さらに他の実施形態として、同じプログラム動作を実現するために、ビットライン(BL)又はソースライン(SL)のうち1つが第1ウェル310の電気的に接続されている。
【0042】
プログラム動作の一例として、第2ビットライン電圧は0Vであり、第2ワードライン電圧は、3.3Vである。ソースライン電圧、第1ウェル電圧、及び消去ライン電圧は10Vである。プログラム装置D34は、第2ワードライン(WLp)と第2ビットライン(BLp)の電圧差により、活動状態になる。
浮遊ゲート314に接続された電圧が十分に高いとき、ファウラー・ノルトハイム(F−N)トンネリングが実行される。従って、浮遊ゲート314の第2の部分に電子が注入される。プログラム動作の間、第1ビットラインBLrがフローティングであり、読み取り経路が不活動状態になるので、読み取り装置D32は不活動状態になる。
【0043】
不揮発性メモリセル300においてプログラム禁止動作の間、浮遊ゲート装置D33のゲート絶縁層を通るファウラー・ノルトハイムトンネリングを禁止するように、浮遊ゲート114と浮遊ゲート装置D13の第1端子の間に電荷が形成されることが防がれる。
例えば、ソースライン電圧、第1ウェル電圧、消去ライン電圧及び第4ウェル電圧は0V〜25Vの範囲にある。第2ビットライン電圧及び第2ワードライン電圧は0〜8Vである。第2ウェル電圧は0Vである。第1ビットライン電圧は、フローティングであるか、あるいは0V〜25Vの範囲にある。第1ワードライン電圧は、フローティングであるか、あるいは0V〜25Vの範囲にある。他の実施形態として、プログラム禁止動作を実現するために、ソースライン電圧と第1ビットライン電圧のバイアス条件は、入れ替わるか、又は同じレベルに設定される。さらに他の実施形態として、プログラム禁止動作を実現するために、ビットライン(BL)又はソースライン(SL)のうち1つが第1ウェル310の電気的に接続されている。
【0044】
プログラム禁止動作の一例として、第2ビットライン電圧及び第2ワードライン電圧が3.3Vにする。ソースライン電圧、第1ウェル電圧、消去ライン電圧は10Vである。
第2ワードラインWLpと第2ビットラインBLpとの間の電圧差がゼロなので、プログラム装置D34が不活動状態になる。
浮遊ゲート装置D33上のチャネル形成は、一定のバイアスレベルを維持することを妨げる。従って、良好なプログラム禁止動作を保証するために、浮遊ゲートデバイスD33のゲート誘電体層を横切るファウラーノルドハイムトンネリングのための電界の構築が回避される。
【0045】
不揮発性メモリセル300の消去動作の間、消去装置D35のゲート絶縁層を通るファウラー・ノルトハイムトンネリングを実行するため、浮遊ゲート314と消去装置D35の第1端子との間に電界が形成される。例えば、ソースライン電圧、第1ウェル電圧及び第2ウェル電圧は0Vである。消去ライン電圧及び第4ウェル電圧は0V〜25Vの範囲にある。第1ビット電圧、第1ワードライン電圧、第2ビットライン電圧及び第2ワードライン電圧はフローティングであるか、又は0Vである。他の実施形態では、消去動作を可能にするため、ソースライン電圧及び第1ビットライン電圧のバイアス条件を交換する。
【0046】
消去動作の一例として、消去ライン電圧は10Vである。ソースライン電圧、第1ウェル電圧、及び第2ウェル電圧は0Vである。ファウラー・ノルトハイムトンネリングを実行できるように、消去装置D35は、浮遊ゲート314の第3の部分を通る高い電圧を有している。電子は浮遊ゲート314の第3の部分から第3ウェル330へ注入される。
【0047】
不揮発性メモリセル100の読み取り動作の間、電流検出経路が、第1ビットライン(BLr)とソースライン(SL)との間に形成される。例えば、ソースライン電圧と第1ウェル電圧は0V〜8Vの間である。
第2ワードライン電圧、第2ビットライン電圧は、浮遊又は0V〜8Vの範囲である。消去ライン電圧と第4ウェル電圧は0V〜8Vの間である。第1ビットライン電圧は0V〜8Vの間であって、ソースライン電圧との電圧差を引き起こす。第1ワードライン電圧は0V〜8Vの間であって、読み取り装置D32を活動状態にさせる。
【0048】
不揮発性メモリセル300の状態は、カップリング装置D31及び読み取り装置D32を流れる電流によって区別される。読み取り動作の一例として、読み取り動作D31はNMOS装置である。第1ワードライン電圧、と第1ビットライン電圧は1.8Vでカップリング装置D31を活動状態にさせる。読み取り動作の一例として取り上げると、ソースライン電圧及び消去ライン電圧は0Vである。読み取り装置D32の電圧は、浮遊ゲート114に保存される電荷に制御されるカップリング装置D31の閾値に基づいて、導電しているか、OFFのままである。さらに、読み取りの間、プログラム装置D33は、不活動状態である。
【0049】
なお、4つのウェル310,320,330,340間のフォーワードバイアスの漏れ電流を防止するため、不揮発性メモリセル300のいずれかの動作を実施する前に、第4ウェル電圧は第4ウェル340に供給される。
【0050】
上述のプログラム動作、消去動作、及び読み取り動作に基づいて、プログラム経路、消去経路、及び読み取り経路が分割されて、不揮発性メモリセル300の性能を向上させる。
【0051】
<第3実施形態>
図14を参照する。
図14は、本発明の第3実施形態に係る不揮発性メモリ500の構造を示す。不揮発性メモリセル500は基板上に形成されうる。基板はP型又はN型である。不揮発性メモリセル500は、カップリング装置D51、読み取り装置D52、浮遊ゲート装置D53、プログラム装置D54、消去装置D55及びアシスタント装置D56を有しうる。
カップリング装置D51と、アシスタント装置D56と読み取り装置D52とは、第1ウェル510上に形成されている。浮遊ゲート装置D53とプログラム装置D54とは第2ウェル520上に形成されている。消去装置D55は、第3ウェル530上に形成されている。第1ウェル510及び第3ウェル530はNウェル(NW)である。第2ウェル520はPウェル(PW)である。
第1拡散領域511、第2拡散領域512及び第3拡散領域513は第1ウェル510上に形成される。第4拡散領域521、第5拡散領域522及び第6拡散領域523は第2ウェル520上に形成される。第7拡散領域531及び第6拡散領域532は第3ウェル530上に形成される。
【0052】
カップリング装置D51は、第1拡散領域511、第2拡散領域512及び浮遊ゲート(共通浮遊ゲート)514の第1の部分によって形成される。
アシスタント装置D56は、第1拡散領域511と浮遊ゲート514の第4の部分によって形成される。ある実施形態では、アシスタント装置D56は、第10拡散領域と浮遊ゲート514の第4の部分によって形成されてもよい。第10拡散領域と第1の拡散領域511が、用いられる製造技術での接点および金属層を利用することで、電気的に結合することができる。
読み込み装置D52は、第2拡散領域512、第3拡散領域513、及びゲート515によって形成されている。浮遊ゲート装置D53は、第4拡散領域521、第5拡散領域522及び浮遊ゲート514の第2の部分によって形成されている。プログラム装置D14は、第5拡散領域522、第6拡散領域523及びゲート524によって形成される。消去装置D55は、第7拡散領域531、第8拡散領域532及び浮遊ゲート514の第3の部分によって形成される。他の実施形態において、消去装置D55が容量装置として機能するように、消去装置D55の第8拡散領域532は省略されてもよい。
【0053】
ソースライン(SL)は、カップリング装置D51とアシスタント装置D56とに電気的に接続されている。第1ビットライン(BLr)は読み取り装置D52に、電気的に接続されている。第1ワードライン(WLr)は読み取り装置D52のゲート515に電気的に接続されている。第2ビットライン(BLp)はプログラム装置D54と電気的に接続されている。第2ワードライン(WLp)はプログラム装置D54のゲート524に電気的に接続されている。消去ライン(EL)は消去装置D55に電気的に接続されている。
【0054】
図15を参照する。
図15は、
図14に示した不揮発性メモリセル500の回路図を示す。不揮発性メモリセル500はカップリング装置D51、読み取り装置D52、アシスタント装置D56、浮遊ゲート装置D54及び消去装置D15を有しうる。
カップリング装置D51は、第1PMOS装置P51であって、第1端子、第2端子、バルク端子及びゲート端子を有する。
アシスタント装置D56は、第3PMOS装置P53(PMOSトランジスタ又はPMOSコンデンサ)であって、第1PMOS装置P51の第1端子に接続される第1端子と、第1PMOS装置P51のバルク端子に接続されるバルク端子と、及び第1PMOS装置P51のゲート端子に接続されるゲート端子とを有している。他の実施形態として、第3PMOS装置P53は、さらに第2端子を有していてもよい。第3PMOS装置P53の第2端子は、第1PMOS装置P51の第2端子と接続されている。
読み取り装置D52は、第2PMOS装置P52であって、第1端子と、前記第1MOS装置P51の第1端子に接続された第2端子と、前記第1PMOS装置P51のバルク端子に接続されたゲート端子とバルク端子とを有する。
プログラム装置D54は、第1NMOS装置N51であって、第1端子、第2端子、ゲート端子及びバルク端子を有する。浮遊ゲート装置D53は、第2NMOS装置N52(NMOSトランジスタ又はNMOSコンデンサ)であって、前記第1NMOS装置N51の第2端子に接続された第1端子と、第1NMOS装置N51のバルク端子に接続されたゲート端子とバルク端子とを有する。他の実施形態では、第2NMOS装置N52はさらに、第2端子を有してもよい。
消去装置D55は、第4PMOS装置P54(PMOSトランジスタ又はPMOSコンデンサ)であって、第1端子と、第4PMOS装置P54の第1端子に接続されたバルク端子と、及び第2NMOS装置N52のゲート端子及び第1PMOS装置P51のゲート端子に接続されたゲート端子とを有する。ある実施形態は第4PMOS装置P54はさらに第2端子を有してもよい。
【0055】
ソースライン(SL)は第1PMOS装置P51の第2端子に接続されている。第1ビットライン(BLr)は第2PMOS装置P52の第1端子に接続されている。第1ワードライン(WLr)は、第2PMOS装置P52のゲート端子に接続されている。第2ビットライン(BLp)は、第1NMOS装置N51の第1端子に接続されている。第2ワードライン(WLp)は、第1NMOS装置N51のゲート端子に接続されている。そして、消去ライン(EL)は、第4PMOS装置P54の第1端子に接続されている。
第2NMOS装置N52の第2端子はフローティングである。第1PMOS装置P51のバルク端子及び第2PMOS装置P52のバルク端子は、第1ウェル510に接続されている。第2NMOS装置N52のバルク端子と第1NMOS装置N51のバルク端子は第2ウェル520に接続されている。
【0056】
不揮発性メモリセル50のために、ソースライン電圧がソースライン(SL)に印加される。第1ウェル電圧が第1ウェル510に印加される。第1ビットライン電圧が第1ビットライン(BLr)に印加される。第1ワードライン電圧が第1ワードライン(WLr)に印加される。第2ビットライン電圧が第2ビットライン(BLp)に印加される。第2ワードライン電圧が第2ワードライン(WLr)に印加される。消去ライン電圧が消去ライン(EL)に印加される。第2ウェル電圧が第2ウェル520に印加される。
【0057】
不揮発性メモリセル500は、不揮発性メモリセル100と追加されたアシスタント装置D56とによって形成されている。アシスタント装置D56は寄生容量装置であるため、不揮発性メモリセル500の動作は、不揮発性メモリセル100の動作と同様である。
不揮発性メモリセル500のための、ソースライン電圧、第1ワードライン電圧、消去ライン電圧、第1ビットライン電圧、第2ビットライン電圧、第1ウェル電圧、第2ウェル電圧及び第2ワードライン電圧の値は、不揮発性メモリセル100において、プログラム動作、プログラム禁止動作、消去動作、及び読み取り動作で印加する電圧値と同じ値である。
【0058】
<第4実施形態>
図16を参照する。
図16は、本発明の第4実施形態に係る不揮発性メモリセル700の構造を示す。不揮発性メモリセル700は基板上に形成されうる。基板はP型又はN型である。不揮発性メモリセル700は、カップリング装置D71、読み取り装置D72、浮遊ゲート装置D73、プログラム装置D74、消去装置D75及びアシスタント装置D76を有しうる。
カップリング装置D71と、アシスタント装置D76と、読み取り装置D72とは、第1ウェル710上に形成されている。浮遊ゲート装置D73とプログラム装置D74とは第2ウェル720上に形成されている。消去装置D75は、第3ウェル730上に形成されている。第1ウェル710及び第2ウェル720は、第2のタイプの導性、例えばPウェル(PW)である。第3ウェル730は、第1のタイプの導性、例えば、Nウェル(NW)である。第1ウェル710、第3ウェル720及び第3ウェル730は、第4ウェル740上に形成されている。第4ウェル740は、ディープNウェル(DNW)である。
第1拡散領域711、第2拡散領域712及び第3拡散領域713は第1ウェル710上に形成される。第4拡散領域721、第5拡散領域722及び第6拡散領域723は第2ウェル720上に形成される。第7拡散領域731及び第6拡散領域732は第3ウェル730上に形成される。
【0059】
カップリング装置D71は、第1拡散領域711、第2拡散領域712及び浮遊ゲート(共通浮遊ゲート)714の第1の部分によって形成される。アシスタント装置D76は、第1拡散領域711及び浮遊ゲート714の第4の部分によって形成されている。本発明の別の実施形態においては、アシスタント装置D56は、第10拡散領域と浮遊ゲート714の第4の部分によって形成されてもよい。
第10拡散領域と第1拡散領域711が、用いられる製造技術での接点および金属層を利用することで、電気的に結合することができる。
読み込み装置D72は、第2拡散領域712、第3拡散領域713、及びゲート715によって形成されている。浮遊ゲート装置D73は、第4拡散領域721、第5拡散領域722及び浮遊ゲート714の第2の部分によって形成されている。他の実施形態として、浮遊ゲート装置D73が容量装置として機能するように、浮遊ゲート装置D73の第4拡散領域721は、省略してもよい。プログラム装置D74は、第5拡散領域722、第6拡散領域723及びゲート724によって形成される。消去装置D75は、第7拡散領域731、第8拡散領域732及び浮遊ゲート714の第3の部分によって形成される。他の実施形態として、消去装置D75は容量装置として機能するように、消去装置D75の第8拡散領域732は、省略してもよい。
【0060】
ソースライン(SL)は、カップリング装置D71及びアシスタント装置D76に、電気的に接続されている。第1ビットライン(BLr)は読み取り装置D72に、電気的に接続されている。第1ワードライン(WLr)は読み取り装置D72のゲート715に電気的に接続されている。第2ビットライン(BLp)はプログラム装置D74と電気的に接続されている。第2ワードライン(WLp)はプログラム装置D74のゲート724に電気的に接続されている。消去ライン(EL)は消去装置D75に電気的に接続されている。
【0061】
図17を参照する。
図17は、
図6に示した不揮発性メモリセル700の回路図を示す。不揮発性メモリセル300はカップリング装置D31、アシスタント装置D76、読み取り装置D32、浮遊ゲート装置D34及び消去装置D35を有しうる。
カップリング装置D71は、第1NMOS装置N71であって、第1端子、第2端子、バルク端子及びゲート端子を有する。読み取り装置D72は、第2NMOS装置N72であって、第1端子と、前記第1NMOS装置N31の第1端子に接続された第2端子と、前記第1NMOS装置N71のバルク端子に接続されたゲート端子とバルク端子とを有する。
アシスタント装置D76は、第3NMOS装置N73(NMOSトランジスタ又はNMOSコンデンサ)であって、第1端子と、第1NMOS装置N71のバルク端子に接続されたバルク端子と、第1NMOS装置N71のゲート端子に接続されたゲート端子とを有する。ある実施形態では、第3NMOS装置N73はさらに第2端子を有してもよい。
第3NMOS装置N73の第1端子及び第2端子とは、第1NMOS装置N71の第2端子に接続されている。
プログラム装置D74は、第4NMOS装置N74であって、第1端子、第2端子、ゲート端子及びバルク端子を有する。浮遊ゲート装置D73は、第5NMOS装置N75(NMOSトランジスタ又はNMOSコンデンサ)であって、前記第4NMOS装置N74の第2端子に接続された第1端子と、第4NMOS装置N74のバルク端子に接続されたゲート端子とバルク端子とを有する。他の実施形態では、第5NMOS装置N75はさらに、第2端子を有してもよい。
消去装置D75は、PMOS装置P71(PMOSトランジスタ又はPMOSコンデンサ)であって、第1端子と、第5NMOS装置N75の第1端子に接続されたバルク端子と、第5NMOS装置N75のゲート端子、第1NMOS装置N71のゲート端子、及び第3NMOS装置N73のゲート端子に接続されたゲート端子とを有する。ある実施形態は、PMOS装置P71はさらに第2端子を有してもよい。
【0062】
ソースライン(SL)は第1NMOS装置N71の第2端子に接続されている。第1ビットライン(BLr)は第2NMOS装置N72の第1端子に接続されている。第1ワードライン(WLr)は、第2NMOS装置N72のゲート端子に接続されている。第2ビットライン(BLp)は、第4NMOS装置N74の第1端子に接続されている。第2ワードライン(WLp)は、第4NMOS装置N74のゲート端子に接続されている。そして、消去ライン(EL)は、PMOS装置P31の第1端子に接続されている。第5NMOS装置N75の第2端子はフローティングである。第1NMOS装置N71のバルク端子、第2NMOS装置N72のバルク端子、及び第3NMOS装置N73のバルク端子は、第1ウェル710に接続されている。第5NMOS装置N75のバルク端子と第4NMOS装置N74のバルク端子は第2ウェル720に接続されている。
【0063】
不揮発性メモリセル700のために、ソースライン電圧がソースライン(SL)に印加される。第1ウェル電圧が第1ウェル710に印加される。第1ビットライン電圧が第1ビットライン(BLr)に印加される。第1ワードライン電圧が第1ワードライン(WLr)に印加される。第2ビットライン電圧が第2ビットライン(BLp)に印加される。第2ワードライン電圧が第2ワードライン(WLr)に印加される。消去ライン電圧が消去ライン(EL)に印加される。第2ウェル電圧が第2ウェル720に印加される。第4ウェル電圧が第4ウェル740に印加される。
【0064】
不揮発性メモリセル700は、不揮発性メモリセル300と追加されたアシスタント装置D76とによって形成されている。アシスタント装置D76は寄生容量装置として取り扱われるため、不揮発性メモリセル700の動作は、不揮発性メモリセル300の動作と同様である。
不揮発性メモリセル700のための、ソースライン電圧、第1ワードライン電圧、消去ライン電圧、第1ビットライン電圧、第2ビットライン電圧、第1ウェル電圧、第2ウェル電圧、第2ワードライン電圧及び第4ウェル電圧の値は、不揮発性メモリセル300において、プログラム動作、プログラム禁止動作、消去動作、及び読み取り動作で印加する電圧値と同じ値である。
【0065】
<第5実施形態>
図18を参照する。
図18は、本発明の第5実施形態に係る不揮発性メモリ800の構造を示す。不揮発性メモリセル800は基板上に形成されうる。基板はP型又はN型である。不揮発性メモリセル800は、カップリング装置D81、読み取り装置D82、浮遊ゲート装置D83、プログラム装置D84、及び消去装置D85を有しうる。
カップリング装置D81は、第1ウェル810上に形成されている。浮遊ゲート装置D83とプログラム装置D84と読み取り装置D82とは第2ウェル820上に形成されている。消去装置D85は、第3ウェル830上に形成されている。
第1ウェル810及び第3ウェル830はNウェル(NW)である。第2ウェル820はPウェル(PW)である。第1拡散領域811、第2拡散領域812は第1ウェル810上に形成される。第3拡散領域813、第9拡散領域816、第4拡散領域821、第5拡散領域822及び第6拡散領域823は第2ウェル820上に形成される。第7拡散領域831及び第8拡散領域832は第3ウェル830上に形成される。
【0066】
カップリング装置D81は、第1拡散領域811、第2拡散領域812及び浮遊ゲート(共通浮遊ゲート)814の第1の部分によって形成される。読み取り装置D82は、第9拡散領域816、第3拡散領域813、及びゲート815によって形成されている。読み取り装置D82はカップリング装置D81と電気的に接続されている。第9拡散領域816と第2拡散領域812が、用いられる製造技術の接点および金属層を利用することで、電気的に結合することができる。
浮遊ゲート装置D83は、第4拡散領域821、第5拡散領域822及び浮遊ゲート814の第2の部分によって形成されている。ある実施形態において、浮遊ゲート装置D83が容量装置になるように、浮遊ゲート装置D83の第4拡散領域821は省略されてもよい。
プログラム装置D84は、第5拡散領域822、第6拡散領域823及びゲート824によって形成される。消去装置D85は、第7拡散領域831、第8拡散領域832及び浮遊ゲート814の第3の部分によって形成される。ある実施形態において、消去装置D85はさらに、第8拡散領域832を含んでもよい。
【0067】
ソースライン(SL)は、カップリング装置D81に、電気的に接続されている。第1ビットライン(BLr)は読み取り装置D82に、電気的に接続されている。第1ワードライン(WLr)は読み取り装置D82のゲート815に電気的に接続されている。第2ビットライン(BLp)はプログラム装置D84と電気的に接続されている。第2ワードライン(WLp)はプログラム装置D84のゲート824に電気的に接続されている。消去ライン(EL)は消去装置D85に電気的に接続されている。
【0068】
図18に示すように、読み取り装置D82は第2ウェル820上に形成されている。
読み取り装置D82はカップリング装置D81に電気的に接続されているが、別々のウェル上に配置される。なお、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態の不揮発性メモリセルもまた、夫々の実施形態は、読み取り装置は第2ウェル上に形成されてもよい。
【0069】
<不揮発性メモリ>
図19を参照する。
図19は、本発明のある実施形態に係る複数の不揮発性メモリセル910を備える不揮発性メモリ900の構造を示す。各不揮発性メモリセル100は基板上に形成されうる。基板はP型又はN型である。
不揮発性メモリセル910は、第1ウェル920、第2ウェル930、第3ウェル940を備える。さらに不揮発性メモリ910は、第1ウェル920上に形成されたカップリング装置921、第1ウェル920上に形成された読み取り装置922、第2ウェル930上に形成されたプログラム装置931、第2ウェル930上に形成された浮遊ゲート装置932、及び第3ウェル940上に形成された消去装置941を有しうる。
本発明のある実施形態では、例えば、カップリング装置921、消去装置941及び浮遊ゲート装置932の間等の装置間のゲート領域要求を補償するために、カップリング装置921は、アシスタント装置に接続されてもよい。
不揮発性メモリ900は、不揮発性メモリセル910のN×Mアレイを有する。Nは、不揮発性メモリセル910の行(Row)の数を示し、Mは、不揮発性メモリセル910の列(Column)の数を示す。夫々の不揮発性メモリセルの行は、カップリングリング装置921を介してソースライン(SL)、消去装置941を介して消去ライン(EL)、読み取り装置922を通る第1ワードライン(WLr)、プログラム装置931を通る第2ワードライン(WLp)が夫々接続されている。不揮発性メモリセルの列は、読み取り装置922を通る第1ビットライン(BLr)及びプログラム装置931を通る第3ビットライン(BLp)が接続されている。
【0070】
第1ワードライン(WLr)又は第2ワードライン(WLp)は、不揮発性メモリセル910の行の特定に用いられる。そして、第1ビットライン(BLr)又は第2ビットライン(BLp)は、不揮発性メモリセル910の列の特定に用いられる。
行及び列の選択は、不揮発性メモリセル910が読み取り動作又はプログラム動作を実行するかの特定に用いられる。不揮発性メモリセル910の全体の行はページとしてもよい。
【0071】
消去動作は、10Vの消去ライン電圧が消去ライン(EL)に印加されることで、ページ上で実行される。残留電圧電源は、0Vである。ページ上で消去動作を実行することを、ページ消去動作としてもよい。
【0072】
読み取り動作を実行すると、複数の不揮発性メモリセル910の夫々のページが共通ソースライン(SL)を共有しているので、ページ上のプログラム動作とプログラム禁止動作とは可能である。0Vより多いソースライン電圧がソースライン(SL)に印加されたときに、ページ上の読み取り動作、プログラム動作、及びプログラム禁止動作は、実行される。
【0073】
選択されたページでのプログラム動作として、ソースライン(SL)及びページの第1ウェル920には10Vのソースライン電圧が印加される。消去ライン電圧及び第1ワード電圧は10Vである。第1ビット電圧はフローティング(不定状態)である。第2ワードライン電圧は3.3Vであり、第2ビットライン電圧は0Vである。
【0074】
選択されたページでのプログラム禁止動作として、ページのソースライン(SL)及び第1ウェル920には10Vのソースライン電圧が印加される。消去ライン電圧及び第1ワード電圧は10Vである。第1ビット電圧はフローティングである。第2ワードライン電圧、及び第3ビットライン電圧は3.3Vである。
【0075】
プログラム動作/及びプログラム禁止動作の間、選択されていないページの全ての第1ビットライン(BLr)はフローティングであり、第2ビットライン(BLp)は0V又は3.3Vであり、残留電圧源は、0Vである。
【0076】
選択されたページの読み取り動作として、ページのソースライン(SL)には1.8Vのソースライン電圧が印加される。消去ライン電圧は1.8Vである。選択された不揮発性メモリセルは、選択されたメモリセルの第1ビットラインには0Vの第1ビット電圧が印加される。選択されていない不揮発性メモリセルにおいて、第1ビットラインは、フローティングである。
【0077】
なお、各ページの複数の不揮発性メモリセル910の共通ソースライン(SL)、共通第1ウェル、共通消去ライン(EL)は共有しているので、アレイでのプログラム動作及び消去動作は、ページプログラムモード又はページ消去モードにおいて実行される。
【0078】
本発明において、不揮発性メモリセルはソースライン(SL)及び消去ライン(EL)に対してプログラム電圧又は消去電圧を印加できる。対応する動作中、浮遊電圧ウェルを規定するために、カップリング装置の浮遊ゲートキャパシタンス全体に対するカップリング装置の面積比率は装置自体において大面積をもたらす50%よりも大きいことが好ましい。
しかし、いくつかのケースでは、カップリング装置は、読出し経路の一部としての設計の柔軟性のために小さいことが好ましいことがあるため、面積およびカップリング装置のアスペクト比とのトレードオフの問題を誘発するが、この問題は、アシスタント装置を追加することによって、解決することができる。この追加により、浮遊ゲート装置及び/又は消去装置に対するカップリング装置の比率を増加させ、又は安定化させるためにセルを助ける。なお、所与の値は、明確にするために、本発明の態様を説明するための一例であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0079】
プログラム動作において、ファウラー・ノルトハイムトンネリングが浮遊装置で発生する。浮遊ゲート装置は、拡散領域を介して、プログラム装置に直列接続して、プログラム装置に接続された第2ビットライン(BLp)は、FNトンネリングが発生するのが可能になるように、接地される。電子は浮遊ゲートに注入される。
【0080】
消去動作において、消去ライン電圧が消去ライン(EL)に印加されたときに、FNトンネリングが発生する。プログラム動作の期間に浮遊ゲートに注入された電子が、消去動作の期間に浮遊ゲートから抜き出される(消去)。不揮発性メモリセルでのプログラム禁止動作の実行するため、高電圧が第2ビットライン(BLp)に供給され、FNトンネリングを禁止する。
【0081】
読み取り動作において、読み取り装置及び過プリング装置を通る電流が読み取り電流である。読み取り電流は、不揮発性メモリセルのロジック状態を示すのに用いられる。読み取り電圧が高い値の時は、ロジックがハイのことを示す。読み取り電圧が低い値の時は、ロジックがローのことを示す。本発明の他の形態において、読み取り電圧が高い値の時は、ロジックがローのことを示し、読み取り電圧が低い値の時は、ロジックがハイのことを示してもよい。
【0082】
本発明は、不揮発性メモリセルの読み取り装置、プログラム装置、及び消去装置は夫々分離されている。読み取り装置のためのビットラインは、電気的にセンスアンプに接続され、プログラム装置のためのビットラインはデータページバッファに接続されている。従って、読み取り動作は、プログラム動作及び/又は消去動作から分離される。異なる動作の分離により、不揮発性メモリが複数回プログラミングを耐久するサイクルの回数が劇的に増加する。
【0083】
本発明の教示を保持しながら、装置の数々の変形例や代替案がとりうることは当業者にとって明らかである。従って、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を外れない範囲内で、当該技術分野の通常の知識を有している者には様々な形態の置換、変形及び変更が可能で、これらもまた本発明の範囲に属する。