特許第6035215号(P6035215)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6035215
(24)【登録日】2016年11月4日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】ナースコールシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20161121BHJP
   A61G 12/00 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
   H04M9/00 H
   A61G12/00 E
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-157906(P2013-157906)
(22)【出願日】2013年7月30日
(65)【公開番号】特開2015-29204(P2015-29204A)
(43)【公開日】2015年2月12日
【審査請求日】2015年12月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】楠 浩和
【審査官】 松平 英
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭51−82501(JP,A)
【文献】 特開昭52−15202(JP,A)
【文献】 特開昭61−46693(JP,A)
【文献】 特開平8−65237(JP,A)
【文献】 特開平8−79168(JP,A)
【文献】 特開2001−127892(JP,A)
【文献】 特開2005−294930(JP,A)
【文献】 特開2005−349020(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 9/00−15/12
99/00
G08B 19/00−31/00
H04B 7/24−7/26
H04M 1/00
1/24−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−11/10
99/00
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッド毎に設置されて患者が看護師を呼び出すためのナースコール子機と、ナースステーションに設置されて前記ナースコール子機による呼び出しに応答するためのナースコール親機と、複数の看護師が携行して呼び出しに応答するための携帯端末と、前記ナースコール子機と前記ナースコール親機との間の通信を制御する制御機とを有するナースコールシステムであって、
前記制御機は、前記ナースコール子機からの呼び出し及び通話を制御する呼出制御部と、個々の前記ナースコール子機からの呼出先を記憶する呼出先テーブル記憶部と、呼出動作をリセットして再呼び出しを実施する時間を記憶する特定時間記憶部とを有し、
前記呼出先テーブル記憶部は、個々の前記ナースコール子機に対して複数の前記携帯端末から成るグループを呼出先として記憶する一方、前記特定時間記憶部が記憶する特定時間は、応答が無い場合に継続される呼出継続時間より短い時間で設定され、
前記呼出制御部は、前記ナースコール子機呼び出しを受けて関連付けられている前記携帯端末のグループの呼び出しを開始し、前記特定時間が経過した段階で応答が無ければ、現在呼び出している全ての携帯端末の呼び出しをリセットして再度呼び出しを開始し、
その後最初の呼び出しから応答が無く前記呼出継続時間が経過したら、当該グループへの呼び出しを終了して予め設定された次の携帯端末グループの呼び出しへ移行することを特徴とするナースコールシステム。
【請求項2】
前記呼出制御部は、前記呼出先テーブル記憶部に登録された順で複数の前記携帯端末に呼出信号を送信して呼び出しを実施し、リセットして再呼び出しする場合は前記呼出信号の送信順を所定の手順で変更し、少なくとも最初に呼出信号を送信する携帯端末を変更することを特徴とする請求項1記載のナースコールシステム。
【請求項3】
前記呼出制御部は、前記リセットして再呼び出しする際の呼出信号送信順を、前記呼出先テーブル記憶部に登録されている順序を基準に、最初の呼出信号送信先を最後に変更し、2番目以降の携帯端末を順次繰り上げて呼び出しを実施することを特徴とする請求項2記載のナースコールシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナースコールシステムに関し、特に看護師が携帯端末を携行して看護師に対して直接ナースコール呼び出しを実施できるナースコールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
看護師が携帯端末を携行して、患者からのナースコール呼び出しをナースステーションに居ない看護師でも応答できるナースコールシステムが普及している。このようなナースコールシステムでは、ナースコール子機を使用した呼び出しに対して、ナースコール親機でも呼び出しを実施するのに加えて、担当看護師或いは担当する看護師チームに関連付けられている複数の携帯端末にも呼び出しが掛かり、何れかで応答することでスムーズな対応を可能としている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−349020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、呼出先の携帯端末が複数設定されて一斉に呼び出しを実施する場合、呼び出しを開始する時点で呼出先の携帯端末が圏外にある場合や、通信トラブルで通信できない状態にある場合は、その携帯端末に呼出信号を送信することはなかった。そのため、その携帯端末の呼び出しは実施されず、呼出対象の他の携帯端末に対してのみ通常通り呼び出しが実施され、設定された数より少ない携帯端末で呼出音が鳴動し、応答を待つことになった。
【0005】
一方で、携帯端末への呼出信号の送信は、複数の携帯端末を一斉に呼び出す制御を実施する場合であっても、制御機は登録された順に呼出信号を交換機に出力し、交換機が通信の可否を確認して通信可である場合に呼出信号の送信を順に実施する。そのため、この交換機の制御に時間を要し、1つの携帯端末と通信を確立して呼出信号を送信する制御に2秒程度要している。
この時間がそれぞれの携帯端末の呼び出しで発生するため、例えば8台の携帯端末を一斉に呼び出す制御を実施した場合、1台目の呼び出しを開始してから8台目の呼び出しが完了するまで16秒の時間差が発生することになる。即ち、一斉呼び出しが完了した時点で、最初の携帯端末は既に呼出音が16秒鳴動し続けていることになる。
【0006】
このような呼出制御が行われるため、複数の携帯端末を同時に呼び出す制御を実施しても、実際には特定の携帯端末が常に最初に呼出音が鳴動し、この携帯端末を携行する看護師が応答することが多くなり、複数の看護師を一斉に呼び出す構成であっても、特定の看護師に負担が集中する問題があった。
【0007】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、ナースコール子機からの呼び出しを受けて、複数の携帯端末の呼び出しを実施する際に、呼び出しできない携帯端末があっても、他の携帯端末を呼び出している途中から呼び出しに加えることを可能とし、更に呼び出す際に、最初に呼出音が鳴動する携帯端末が常に同一の携帯端末にならないよう制御するナースコールシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、ベッド毎に設置されて患者が看護師を呼び出すためのナースコール子機と、ナースステーションに設置されてナースコール子機による呼び出しに応答するためのナースコール親機と、複数の看護師が携行して呼び出しに応答するための携帯端末と、ナースコール子機とナースコール親機との間の通信を制御する制御機とを有するナースコールシステムであって、制御機は、ナースコール子機からの呼び出し及び通話を制御する呼出制御部と、個々のナースコール子機からの呼出先を記憶する呼出先テーブル記憶部と、呼出動作をリセットして再呼び出しを実施する時間を記憶する特定時間記憶部とを有し、呼出先テーブル記憶部は、個々のナースコール子機に対して複数の携帯端末から成るグループを呼出先として記憶する一方、特定時間記憶部が記憶する特定時間は、応答が無い場合に継続される呼出継続時間より短い時間で設定され、呼出制御部は、ナースコール子機呼び出しを受けて関連付けられている携帯端末のグループの呼び出しを開始し、特定時間が経過した段階で応答が無ければ、現在呼び出している全ての携帯端末の呼び出しをリセットして再度呼び出しを開始し、その後最初の呼び出しから応答が無く呼出継続時間が経過したら、当該グループへの呼び出しを終了して予め設定された次の携帯端末グループの呼び出しへ移行することを特徴とする。
この構成によれば、携帯端末の呼び出しが開始された段階で、通信エリア外に呼出対象の携帯端末がある場合、或いは何らかの通信トラブルが発生した携帯端末が呼出対象にある場合には、その携帯端末の呼び出しを実施できないが、呼出中に一旦リセットして再呼び出しを実施することで、呼び出しできなかった携帯端末に対しては再度通信の可否を判断する動作を実施する。そのため、他の携帯端末を呼び出ししている途中から呼び出しを開始できる。そのため、呼び出しできない携帯端末の発生を削減することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、呼出制御部は、呼出先テーブル記憶部に登録された順で複数の携帯端末に呼出信号を送信して呼び出しを実施するが、リセットして再呼び出しする場合は呼出信号の送信順を所定の手順で変更し、少なくとも最初に呼出信号を送信する携帯端末を変更することを特徴とする。
この構成によれば、リセットして再呼び出しを掛けた際に、最初の呼び出しと異なる順で呼出信号を送信することで、最初に呼出音が鳴動する携帯端末が変更される。そのため、呼び出しに応答する看護師が特定の看護師に偏るのを軽減することが可能となる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2に記載の構成において、呼出制御部は、リセットして再呼び出しする際の呼出信号送信順を、呼出先テーブル記憶部に登録されている順序を基準に、最初の呼出信号送信先を最後に変更し、2番目以降の携帯端末を順次繰り上げて呼び出しを実施することを特徴とする。
この構成によれば、最初に呼出信号を送信するよう記憶されている携帯端末は、再呼び出しされる際には最後に回されるので、呼び出しに応答する看護師が特定の看護師に偏るのを軽減できる。また、単純な制御で呼出信号送信順の変更を実施できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、呼出中に一旦リセットして再呼び出しを実施することで、呼び出しできなかった携帯端末に対しては再度通信の可否を判断するため、他の携帯端末を呼び出ししている途中から呼び出しを開始できる。そのため、呼び出しできない携帯端末の発生を削減することができる。
また、リセットして再呼び出しを掛けた際に、最初の呼び出しと異なる順で呼出信号を送信するため、最初に呼出音が鳴動する携帯端末が変更されて呼び出しに応答する看護師が特定の看護師に偏るのを軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るナースコールシステムの一例を示す構成図である。
図2】制御機の回路ブロック図である。
図3】呼出先テーブルの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係るナースコールシステムの一例を示す構成図であり、1はベッド毎に設置されて患者が看護師を呼び出すためのナースコール子機、2は病室毎にその出入口に設置されて呼出発生を通知する廊下灯、3はナースステーションに設置されてナースコール子機1からの呼び出しに応答するためのナースコール親機、4は機器間の通信を制御する制御機、5は看護師が携行する携帯端末、6は携帯端末との通信を管理する交換機、7は携帯端末と通信するために適宜箇所に設置された基地局である。
廊下灯2、ナースコール親機3、及び交換機6は制御機4とLAN接続され、ナースコール子機1は廊下灯2に伝送線L1を介して接続されている。尚、8はLAN、9は機器をLAN接続するためのHUBを示している。
【0014】
ナースコール子機1は、患者が呼出操作する呼出握りボタン1aと、壁面に設置されて呼出握りボタン1aの接続部を備え、マイク11及びスピーカ12を有するプレート子機1bとを備えている。
【0015】
廊下灯2は、病室内の患者からナースコール子機1による呼び出しが発生したら発光して周囲に通知する発光通知部21、病室の患者情報を表示する患者情報表示部22、通知動作等をリセットする復旧ボタン23等を備えている。
【0016】
ナースコール親機3は、呼び出しに応答するためのハンドセット31と、入院患者一覧を表示した患者一覧表示部32とを備えたボード型親機3a、及び患者の詳細情報や設定情報を表示するためのディスプレイ33を備えた管理用パーソナルコンピュータ3bとを備えている。
【0017】
制御機4は、図2に示すように構成され、ナースコール子機1毎の呼出先携帯端末5を記憶する呼出先テーブル記憶部41、後述するリトライ呼び出しを開始する時間等の呼出制御設定時間を記憶する設定時間記憶部42、携帯端末5のリトライ呼び出しを含む呼出制御を行うと共に制御機4を制御する制御機CPU43、LAN8を介して廊下灯2及びナースコール親機3と通信する第1通信IF44、交換機6と通信する第2通信IF45等を備えている。
【0018】
尚、呼出先テーブル記憶部41には、患者とナースコール子機1を関連づけた患者/子機テーブル、患者と複数の看護師を関連づけた担当看護師テーブル、看護師と携帯端末5を関連づけた携帯端末テーブル等が記憶され、患者から呼び出しが発生すると呼出元のナースコール子機1に関連づけられた携帯端末5のグループが読み取られ、結果複数の携帯端末5の呼び出しが実施される。更に、携帯端末5のグループは複数登録されており、最初のグループの呼び出しで所定時間(呼出継続時間)応答がなければ、他のグループの携帯端末5へ呼び出しがスライドされるよう設定されている。
【0019】
上記の如く構成されたナースコールシステムの動作は以下の様である。ここでは呼出動作を中心に説明する。
呼出握りボタン1aが押下されると、プレート子機1bから呼出信号が出力され、廊下灯2を経由して制御機4へ送信される。このとき廊下灯2は、呼出信号を受けて発光通知部21を点灯して呼出発生を通知する。
【0020】
呼出信号を受信した制御機4は、制御機CPU43が呼出信号をナースコール親機2へ送信すると共に、呼出信号送信元のナースコール子機1に関連付けられている携帯端末5を呼出先テーブル記憶部41から読み取り、同一グループに属している複数の携帯端末5の呼び出しを実施する。
呼び出しは、予め設定された呼出継続時間(ここでは、90秒とする)実施され、その間に応答があれば、制御機CPU43の制御により呼び出しを終了して応答された機器と呼出元との間の通話路が形成される。
【0021】
図3は、呼出先テーブル記憶部41が記憶するナースコール子機1と携帯端末5の関係の一例を示し、ID「0001」の1台のナースコール子機1と携帯端末5の関係を示している。具体的に、ID「0001」のナースコール子機1が呼出操作されると、端末番号101、102、103、104の4台の携帯端末5が呼び出されることを示している。このような関連付けが他のナースコール子機1に対してそれぞれ設定されており、何れのナースコール子機1が呼出操作されたら複数の携帯端末5が呼び出される。
【0022】
こうして、ID「0001」のナースコール子機1から呼び出しが発生すると、制御機4は番号101,102,103,104の4台の携帯端末に呼出信号を送信し、呼び出しが実施される。
但し、制御機4は一斉に呼び出しを実施するが、実際には登録順に呼び出しを実施し、ここでは101,102,103,104の順に呼出信号が交換機6に送信され、呼び出しが実施される。そして、この呼出信号を受けた交換機6により呼出信号の送信が行われる。交換機6は、呼出先の携帯端末5に対して通信可否を判断し、通信可能な携帯端末5に対して呼出信号を送信する一方で、通信できない携帯端末5に対しては送信しない制御を実施する。
【0023】
交換機6による呼出信号の送信制御は、携帯端末1台あたり2秒程度の時間を要するため、複数の携帯端末5を呼び出す場合、最初の呼び出しと最後の呼び出しに大きな時間差が発生する。具体的に、ここでは4台の携帯端末5が呼び出されるため、1台あたりの送信制御を2秒とすると、4台全てに呼出信号を送信して呼び出しが完了するまで8秒を要して呼び出しが行われる。
【0024】
こうして呼び出しが開始された後、応答されることなく予め設定された時間(特定時間)が経過すると、制御機CPU43の制御でリトライ呼び出しが実施される。リトライ呼び出しは、呼出動作を一旦終了して直後に呼び出しを再開する制御であり、具体的に特定時間をここでは60秒とし、呼び出しを開始してから60秒が経過すると呼び出しを一旦終了し、直ちに呼び出しが再開される。
そして制御機CPU43は、リトライ時には呼出順の変更を実施する。具体的に、最初の呼び出しでは端末番号101→102→103→104の順で呼び出しを実施するが、リトライ時には最初に呼出操作した端末番号101を最後に移動し、端末番号102→103→104→101の順で呼び出しを実施する。この呼出順変更制御は、予めプログラムされている。
【0025】
尚、上述したように、複数の携帯端末5を呼び出す場合、呼び出し完了に時間を要するため、全部の携帯端末5の呼出動作が完了する前に呼出継続時間が終了することが無いようにリトライ呼び出しの開始時間は設定されている。この例では、4台の携帯端末5を呼び出すことで全体で8秒かかるが、90秒の呼出継続時間に対して60秒経過した後にリトライをかけれることで、68秒後には全ての携帯端末5に呼び出しがかかる。そのため、その後12秒間は呼び出しを継続させることができ、4台全ての携帯端末5で応答を待つことができる。
【0026】
このように、最初の呼び出しで通信エリア外に呼出対象の携帯端末5がある場合、或いは何らかの通信トラブルが発生した携帯端末5が呼出対象にある場合には、その携帯端末5の呼び出しを実施できないが、リトライ呼び出しを実施することで、即ち呼び出しの途中でリセットして再呼び出しを実施することで、携帯端末5を携行する看護師が通信エリア内に戻っていれば、或いは通信トラブルが解消していれば、呼び出しの途中から呼び出しを開始することができる。そのため、呼び出しできない携帯端末5の発生を削減することができる。
そして、リトライ呼び出しは、最初の呼び出しと異なる順で呼出信号を送信するため、呼び出しに応答する看護師が特定の看護師に偏るのを軽減することができる。
また、再呼び出しを実施した際に最後の呼び出しを受けた携帯端末5も、一定時間呼出音を鳴動するよう呼出継続時間に対してリトライ時間が設定されており、再呼び出し動作の途中で呼出継続時間が経過して、呼出対象の携帯端末の一部を呼び出すこと無く呼び出しが終了してしまう事態を防止できる。
また、呼出信号送信順の変更操作は2番目以降を繰り上げる単純な操作であり、簡単な制御で呼出順を変更できる。
【0027】
尚、このグループの呼出継続時間である90秒が経過したら、次のグループの呼び出しにスライドするが、その呼び出しも同様に上述したリトライ呼び出しが実施される。
また、リトライ時の呼出順を、最初の呼び出しにおける1番目を最後に移動して2番目以降を順次繰り上げた順番で実施しているが、呼出順は全く逆にして、最後に呼び出した携帯端末から順に呼び出しても良く、最初の呼出先が同一でなければ効果を奏するものである。
更に、リトライ呼び出しを呼出継続時間中に1回実施しているが、呼出継続時間の長さによっては複数回リトライ呼び出しを実施しても良く、その際呼出順を順次変更すれば引き続き呼び出しの偏りを防止できる。
また、上記形態では呼び出す携帯端末5を4台とし、リトライ呼び出しを行った際に最後に呼び出した携帯端末5の呼び出しは12秒継続される設定としたが、この時間設定において例えば8台同時に呼び出す場合を見ると、呼び出しが完了するまで16秒を要することになるため、最後に呼び出す携帯端末5の呼び出しは4秒しか実施されないことになる。これは、短いため、例えば8台の場合はリトライ呼び出し開始時間を例えば10秒早めて50秒で開始させても良い。
【符号の説明】
【0028】
1・・ナースコール子機、3・・ナースコール親機、4・・制御機、5・・携帯端末、6・・交換機、41・・呼出先テーブル記憶部、42・・設定時間記憶部(特定時間記憶部)、43・・制御機CPU(呼出制御部)。
図1
図2
図3