(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6035464
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】動力発生装置
(51)【国際特許分類】
F03G 3/00 20060101AFI20161121BHJP
【FI】
F03G3/00 A
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-44565(P2012-44565)
(22)【出願日】2012年2月13日
(65)【公開番号】特開2013-164060(P2013-164060A)
(43)【公開日】2013年8月22日
【審査請求日】2015年2月10日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】597062247
【氏名又は名称】坂本 昂志
(72)【発明者】
【氏名】坂本 昂志
【審査官】
瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−019846(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0000315(US,A1)
【文献】
特開2010−096170(JP,A)
【文献】
特開平05−256249(JP,A)
【文献】
特開平11−173256(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/070375(WO,A1)
【文献】
特開2008−045532(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/086970(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03G 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変形シリンダーの内部に回転する集約ドラムを設け、更に動力源(アームの回転落下運動)となる各アームの力を集約ドラムに結集し、回転落下する側の各ア−ム支点距離を最適位置に保ち、常に押し上げられる側のアームよりも落下する側のアームを重くすることと同時に、各アームの支点となる接触部分にはコロを挿入し、また変形シリンダーの内面に、コロが軌道から外れないように案内リングを設けることで、依り一層の回転力を見出す動力発生装置。
【請求項2】
請求項1記載の動力発生装置あって、それぞれのアームが交差しないように等間隔で角度をずらし、集約ドラムに貫通させるのと同時に集約ドラムは円の中心より外方に支点を移動させることで、常に落下する側のアームの支点からの距離を長く(重く)するよう変形シリンダーでコントロールを行っている、動力発生装置。
【請求項3】
請求項2記載の動力発生装置あって、円滑に回転力を上げるために変形シリンダーは回転落下する側の各アームの支点距離を最適位置に保ち、また各アームの両端にはおもりを兼ねたコロを取付けることで重力が増し回転力を高める、動力発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体が落下するエネルギーを回転力に変えた動力発生装置
【背景技術】
【0002】
従来のエネルギーは化石燃料の依存率が高く、CO2が発生し環境問題となっています。
【0003】
これらの脱却のため、国を挙げ風力・太陽熱等の自然エネルギーに転換しようと努力されていますが、自然のエネルギーは晴れたり雨が降ったり、また風が出ない時等、不安定な気象条件により安定したエネルギーの供給ができません。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記課題の解決を図るためには不安定要素を補うこと。
【0005】
化石化依存を無くすためには、自然エネルギーと共に、人工エネルギーを併用していく。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に述べた人工エネルギーの解決を図るためには、
図1に描かれているシーソー原理を採用することで解決が図れる。
【0007】
1本の棒(A−B)の支点Oが中心にある場合は均衡がとれていて何も動作はしないが、支点OをA点の方向に移動させると、O−B間の支点距離が長くなり、棒はB点側が重くなることで二点鎖線のように下がります。
【0008】
つまり支点Oが中心からA点側へ移動した分の落下エネルギーを得ることができます。
【0009】
さらに継続的にエネルギーを得るためには、複数アームを取り付けることで、連続したエネルギーを見出すことができます。
【発明の効果】
【0010】
化石燃料を使用しないことで、自然に優しくその上天候等にも左右されず、安価で安定供給ができます。
【0011】
化石燃料の依存が少なくなればCO2の削減効果がある。
【0012】
自然エネルギーを補うことができる。
【0013】
バッテリーと併用すれば、燃料を使用しないエコカーが可能になる。
【0014】
緊急時等にも素早く対応できる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明いたします。
【0016】
変形シリンダー本体2は始動部、ブレーキ部および出力発電8の付属部品から成り立っています。
【0017】
変形シリンダー2は強制的に支点距離を移動させるシリンダーです。
【0018】
変形シリンダー2内には4本の落下スライドアーム1を設け、それぞれ落下するスライドアーム1は交差しないように等間隔に集約ドラム5に貫通させ、また落下スライドアーム1がスムーズに移動ができるよう集約ドラム5の出口部分にはスライドコロ20を設けています。
【0019】
一方落下スライドアーム1の両端には重りを兼ね、スムーズに回転できるようアームコロ3を設けています。
【0020】
またアームコロ3が軌道から外れないよう案内リング6を設けています。
【0021】
起動前、ブレーキハンドル4を反時計方向に回すと、正転ネジ14と逆転ネジ13が同時に回転され、戻しバネ11によりスプライン12を返し、デスクアーム15が左右に開き、デスクパット10もデスク板9から離れ、ブレーキがゆるむ。(図はゆるんでいる状態を示す。)
【0022】
一方回転力を増すためにコイルスターター(市販のコイルスターターを利用)17のスターター・ロープ19を引っ張ることにより変形シリンダー2内にそってそれぞれの落下スライド1が時計方向に回転を始める。
【0023】
以後は作動原理
図2を中心に説明していきます。
【0024】
落下スライドアーム1は1a地点に差し掛かると、変形シリンダー2によりアームコロ3によって強制的に押し上げられてくるが、支点距離は上下同じ長さのため落下は発生しない。
【0025】
さらに次の1b地点に進むと、変形シリンダー2よりアームコロ3が押し出され、図に向かって右斜めの方向に落下スライド1が押し上げられてくることで、支点距離は最長の長さとなり、そのため落下スライドアーム1は重くなり時計方向に回転を始める。
【0026】
次の1c地点に進むと、落下スライドアーム1の支点距離は最長の長さを保ちつつ、最大の落下する力が得られます。
【0027】
次の1b地点に進むと、落下スライドアーム1の支点距離は最長の長さを保ちますが、落下する力は収束に向かいます。
【0028】
回転落下してきた落下スライドアーム1は真下に差し掛かると、別の落下スライドアーム1の落下重力で変形シリンダー2により回転しながら押し上げられ、やがて上下の長さが逆転となり、更に押し上げられ落下スライドアーム1の支点からの距離が長くなり回転落下が始まる。この動作を繰返すことで連続回転を得る。
【0029】
回転エネルギーは各落下スライドアーム1を通じ、集約ドラム5に結集された、動力は出力軸7を介し出力発電機8へ導かれていく。
【0030】
停止を行う場合は、ブレーキハンドル4を時計方向に回していくとブレーキが働き、各落下スライドアーム1も停止となります。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図3】 本発明の変形シリンダーの
図4側面におけるC−C線部分断面図
【
図4】 同変形シリンダーの
図3におけるA−A線断面図
【
図5】 同変形シリンダーの
図3におけるB−B線断面図
【
図6】 同変形シリンダーの出力発電機側から見た斜視図
【符号の説明】
【0032】
1 落下スライドアーム
2 変形シリンダー
3 アームコロ
4 ブレーキハンドル
5 集約ドラム
6 案内リング
7 出力軸
8 出力発電機
9 デスク板
10 デスクパット
11 戻しバネ
12 スプライン
13 逆ネジ
14 正ネジ
15 デスクアーム
16 取付けボルト穴
17 コイルスターター
18 油抜き栓
19 スターター・ロープ
20 スライドコロ
21 アームコロ・ピン
22 ベアリング