【実施例】
【0044】
以下のとおりに、マウスを用いたin vivo試験にて、インスリンが格別顕著な嗅覚障害改善作用を示すことを以下のとおりに実証した。
【0045】
[I.1型糖尿病モデルマウスを用いたインスリンによる嗅覚障害の改善効果(1)]
1.1型糖尿病モデルマウス(DMマウス又はSTZマウス)の作成
10週齢のC57BL/6マウス(通常マウス;日本SLC株式会社)にストレプトゾトシン(STZ;Sigma−Aldrich社)120mg/kgを0日目(初回投与)、1日目及び2日目というように3日連続して腹腔内に投与し、7日目に空腹時血糖(fasting blood sugar level:FBS)250mg/dl以上の値を認めたものを、膵臓β細胞が特異的に障害されたDMマウスとした。また、以降の操作には、STZ投与から約一週間後の随時血糖が250mg/dlより大きいものを使用した。
【0046】
2.嗅覚障害モデルマウスの作成
通常マウスに生理食塩水のみを投与した陽性対照マウス及びDMマウスのそれぞれにメチマゾール(Sigma−Aldrich社)80mg/kgを腹腔内投与し嗅覚障害モデルマウスを作成した。嗅覚障害モデルマウスはメチマゾールの代謝産物が嗅上皮を選択的に傷害することにより作成される。嗅覚障害の機序としては、カスパーゼが活性化することにより、嗅細胞に対してアポトーシスを誘導すると考えられている。通常マウスにメチマゾールを投与した場合、障害された嗅上皮は投与後約28日目にほぼ正常なレベルまで再生し得る。また、通常マウスに、メチマゾールの代わりに生理食塩水を投与したものをコントロールとした。体重及び尾部静脈の血糖値はメチマゾール注射後28日目に測定した。
【0047】
3.免疫組織化学
マウスの心臓内に0.1M リン酸緩衝液中の4% パラホルムアルデヒドをかん流した。マウスを屠殺し、同一の固定剤を用いて24時間後に固定した。OEを含む鼻孔組織を、10% EDTA溶液(pH 7.0)を用いて脱灰し、次いでパラフィン中に埋入した。冠状切片(厚さ4μm)を切削し、シラン被覆スライドに載せた。脱パラフィン化した切片を、抗原回復のためにTarget Retrieval Solution(S1700;Dako)内で10分間オートクレーブした。免疫組織化学を、次の抗体のいずれか1つを使用して実施した:抗インスリン受容体、抗リン酸化インスリン受容体、抗嗅覚マーカータンパク質(OMP、ヤギポリクローナル、1:4000希釈;ワコーケミカルズ)、抗活性化カスパーゼ−3(ウサギポリクローナル、1:5000;セルシグナリングテクノロジー)、抗Ki−67(マウスモノクローナル、1:500;BDバイオサイエンス)及び抗c−fos抗体(ウサギIgG、1:1000;サンタクルーズバイオテクノロジー)。
【0048】
Histofine Simple Stain MAX−PO第2抗体システム(ニチレイ)を用いて、抗OMP(ヤギ)、抗活性化カスパーゼ−3(ラット)、抗Ki−67(マウス)及び抗c−fos(ウサギ)について免疫反応を検出した。抗OMP(抗OMP抗体、ヤギポリクローナル、1:4000;ワコーケミカルズ)及び抗カスパーゼ−3(抗活性化カスパーゼ−3抗体、ウサギポリクローナル、1:5000;セルシグナリングテクノロジー)抗体を用いて二重免疫染色に対して第1次抗体を使用した。
【0049】
洗浄後、ロバ抗ヤギAlexa Fluor 488及びロバ抗ウサギAlexa Fluor 594(1:100;インビトロジェン)とともに組織を室温で1時間培養した。
【0050】
4.分析
マウス間及びマウス内での解剖学的変化(例えば、含気鼻甲介)によるデータ値のバラつきを抑えるために、OE分析を、鼻腔内の右側及び左側における鼻中隔及び鼻甲介上部のOE(嗅上皮)に限定して解析を行った。
【0051】
切片を500μm間隔で切削した。嗅神経上皮は次の二つの細胞系を含む:嗅神経細胞(OSNs)、及び基底幹細胞。OE中の固有層上にある矩形細胞を基底細胞と定義した。残りの細胞をOSNsとして定義した。固有層から表面までの距離である厚さを、ImageJソフトウェアを用いて測定した。抗OMP、抗活性化カスパーゼ−3、及び抗Ki−67抗体で標識したOSN数を、各抗原について単一的に免疫染色し、ヘマトキシリンで対比染色した切片を用いて、定量的に分析した。固有層下の結合性組織について、中間バックグラウンド強度の標準偏差の2倍を上回った細胞の免疫染色を陽性であるとみなした。OSN及び免疫染色した細胞(OMP陽性細胞、Ki−67陽性細胞及びカスパーゼ−3陽性細胞)の数を、右側及び左側の両側に対して(正常群及びSTZ群のそれぞれの)顕微鏡観察のイメージにおける鼻中隔の全長に沿って計測した。これらの計測値の平均値及び標準偏差は、OSN、OMP陽性細胞及びKi−67陽性細胞の数について、100μmの鼻中隔の長さあたりの各群について算出し;及びカスパーゼ−3陽性細胞の数は鼻中隔の長さあたりで定量した。
【0052】
鼻内の全ての嗅上皮における嗅細胞数を計測することは不可能に近いことから、全領域の嗅上皮から伸びる嗅神経は全て嗅球に収束するという事実から、嗅球の全領域を観察することにより嗅上皮の一部だけに起こっている現象ではなく、嗅上皮全体で同様な現象が起きているといえる。よって、嗅球全体の組織を観察した。
【0053】
各OBに対して、1つの冠状断片をそのOBの中央領域から選択し、次いで7つの糸球体を、OBの個々の切片においてランダムに選択した(
図6aを参照)。有意であるOMP染色領域は、染色がOBの外部網状層内のバックグラウンド強度の平均値の2倍の標準偏差を上回るものとして定義した。
【0054】
有意であるOMP染色領域のパーセンテージを、有意であるOMP染色領域の面積を糸球体(OMP染色領域/糸球体領域×100)の総面積で割ることにより、糸球体において計算した。免疫染色領域の分析を、ImageJソフトウェアを用いて実施した。
【0055】
5.統計分析
統計分析は、Mann−Whitney Uテストを用いて行った(STZマウスvs通常マウス;障害後及び生理食塩水投与後)。エラーバーは平均値±SDを示す。p値<0.05は統計的に有意であるとみなした。
【0056】
6.通常マウス及びDMマウスの嗅覚障害の改善評価
メチマゾール投与後3日目、7日目、14日目及び28日目のマウス(n=7)をウレタン麻酔下で屠殺し、嗅上皮組織を採取した。嗅上皮組織はマウス頭部から嗅球前端までの冠状断切片を作成した。作成した切片をヘマトキシリン・エオジン(HE)染色することにより、鼻中隔及び鼻甲介上部における嗅上皮の厚み及び嗅神経細胞数(OSNs)を計測並びに評価した。また、嗅神経細胞数のうち、成熟嗅神経細胞数の評価には抗OMP(olfactory marker protein;Wako Chemicals社)抗体を用い、基底細胞の分裂能の評価には抗Ki−67抗体(BD Biosciences社)を用いて免疫染色を行った。なお、基底細胞の分裂能は、基底細胞が元となり成熟嗅神経細胞への分化及び増殖が起こることから、嗅上皮修復への予備能力及び潜在能力を評価している。
【0057】
結果として、メチマゾール投与後7日目までは通常マウスとDMマウスとにおいて、嗅上皮の厚み、OSNs、及び成熟嗅神経細胞数の各項目について有意差は認められなかった。しかし、メチマゾール投与後14日目において、DMマウスにおける嗅上皮の厚み、OSNs及び成熟嗅神経細胞数(OMP陽性細胞数)が通常マウスと比較して明らかに減少していた(
図1a及び1b並びに3a〜3cを参照)。すなわち、
図1aは、OMP陽性細胞(茶色染色部)がほとんど存在しておらず、成熟嗅神経細胞がほとんど無いことを示す。それに対して、
図1bは、OMP陽性細胞が多いことを示す。
【0058】
また、メチマゾール投与後28日目において、同様の結果が得られた(
図2a及び2b並びに3a〜3cを参照)。すなわち、
図2aではほとんどOMP陽性細胞が少ないことを示すのに対して、
図2bではほぼすべての嗅神経細胞においてOMP陽性となっていることを示す。
【0059】
メチマゾール投与14日目を境に嗅上皮の厚み、OSNs及び成熟嗅細胞数(OMP陽性細胞数)に関して、DMマウスで有意な減少を認めた(
図3a〜3c)。この結果より、シナプス形成期に相当する障害14日目を境に、嗅上皮の厚み及び嗅細胞数においてDMマウスで有意な減少が認められた。
【0060】
7.長期インスリン分泌不全を呈したDMマウスの評価
通常マウスから嗅上皮組織を採取し、固定切片を作製した後、DAPI、Insulin R及びMergeを用いて組織学的に染色した(
図4aを参照)。
図4aから、通常マウス(p−Insulin R)の嗅上皮全体にインスリン受容体及びリン酸化されたインスリン受容体が発現していることが確認された。嗅上皮全域にインスリン受容体が発現しているという報告は無く、ここからは、嗅上皮の恒常性維持においてインスリンシグナルが何らかの重要な役割を担っている可能性が示唆される。
【0061】
DMマウスについて、血糖値及び体重を調べた(
図4b及び4cを参照)。DMマウス(post−STZ ad.)は、通常マウス(pre−STZ ad.)に比べて、絶食時(fasting)及び通常時(casual)のいずれにおいて血糖値が有意に上昇していることがわかった(
図4bを参照)。また、DMマウスは、通常マウスに比べて、糖尿病による多尿の影響からか、体重が若干減少していることが確認された(
図4cを参照)。
【0062】
長期のインスリン分泌不全自体が嗅上皮に影響を与え得るかを確認するためにDMマウスにメチマゾールを投与せずに生理食塩水を投与し(0日目)、28日目及び90日目に経過観察した。
図4d及び4eは、それぞれ28日目及び90日目の嗅上皮組織の冠状断切片について、HE染色結果及びOMP陽性細胞数の確認結果を示す。
図4d及び
図4eに示すとおり、STZマウスの嗅上皮は、約1カ月及び約3ヵ月経過した時点でも嗅上皮の厚み及び嗅細胞数について変化しなかった。結果として、約3ヶ月間のインスリン低下は、嗅上皮に対しては組織学的な変化を引き起こさなかった。
【0063】
図5aは、メチマゾール投与後3日目、7日目及び14日目の嗅覚障害モデルマウスについて、インスリン受容体抗体及びリン酸化インスリン受容体抗体で免疫染色した結果を示す。これらの結果より、嗅上皮障害直後から完全に成熟するまでの全ての時期においてインスリン受容体及びリン酸化インスリン受容体が基底幹細胞レベルで嗅上皮全体に発現していることが確認された。
図5bは、メチマゾール投与後3日目、7日目、14日目及び28日目の嗅覚障害モデルマウスについて、HE染色した結果を示す。
図5bが示すとおり、通常マウスにメチマゾールを投与したMet群の方において嗅上皮組織は障害後28日目に正常レベルの嗅上皮に回復した。なお、STZ+Metでは障害後28日目においても嗅上皮はやや薄く、OSNsも少なかった。
図5bの結果を表したものが
図3a及び3bである。
図5cの結果を表したものが
図3cである。
【0064】
図5cは、メチマゾール投与後7日目、14日目及び28日目の嗅覚障害モデルマウスについて、OMP抗体で免疫染色した結果を示す。
図5cが示すとおり、成熟嗅細胞マーカーであるOMP陽性細胞は、嗅上皮障害後2週目(嗅神経が嗅球とシナプスを形成する時期に相当)の時期を境に、STZマウス群において有意な減少を認めた。その後もSTZマウスにおいて再生遅延は継続した。
図5d及び5eは、メチマゾール投与後14日目及び28日目の嗅覚障害モデルマウスについてOMP陽性領域を分析した結果を示す。
図5d及び5eが示すとおり、
図5c及び
図3cと同様の結果が嗅球におけるOMP陽性領域に関しても認められた。
【0065】
8.まとめ
長期間のインスリン低下は、成熟した嗅細胞で占められた嗅上皮に対しては組織学的な変化を引き起こさなかった。しかし、嗅上皮が障害を受け、新生した未熟な嗅細胞による再生過程においては、嗅上皮の再生が著しく遅延するのが観察された。この結果は、インスリンシグナルは生理的な嗅上皮の恒常性維持ではなく、障害後の恒常的再生過程において極めて重要な役割を果たすことを示唆し、特に障害後約14日目における神経のシナプス形成期において神経成長因子としてインスリンシグナルの依存度が高まる可能性を示す。インスリンシグナルは、未熟嗅細胞が成熟する上でキーシグナルとして作用し、このシグナルが不足すると嗅覚機能の再生も不完全に終わり、結果として嗅覚機能の低下を来たす可能性がある。
【0066】
[II.嗅覚障害モデルマウスを用いたOB中の臭気物質誘導c−fos発現]
0日目にメチマゾールを各群のマウスに腹腔内に注入した。メチマゾール投与28日後に、各マウスを隔離箱に収容し、チャコール・フィルタに通して脱臭し清浄空気を供給した。マウスに臭気物質を適用する前に(n=3マウス)、4時間食物ペレットを与えずに新たなケージ中に維持した。
【0067】
3つの臭気物質として、アルデヒド(プロピルアルデヒド、n‐バレルアルデヒド、N−ヘプチルアルデヒド、ベンズアルデヒド及びペリルアルデヒド)、ラクトン(γ−ブチロラクトン及びγ−ヘプタラクトン、σ−ヘキサラクトン、σ−ノナラクトン及びYオクタラクトン)及びエステル(アミルヘキサノアート、b−γ−ヘキセニル酢酸、酢酸テルピニル及び酢酸イソアミル)を鉱物油で1/10濃度に希釈し、次いで得られた希釈溶液 100μlに浸漬したコットン紙をディッシュ中に置いた。
【0068】
臭気物質は、10分間隔で1時間毎に2度、ケージ中にディッシュを置くことにより適用した。最後の臭気物質を適用した後、マウスを固定剤でかん流し、OB中のc−fos発現の分析に供した。OB中のc−fos発現の分析結果を、
図6b及び
図6cに示す。
【0069】
図6b及び6cが示すとおり、嗅上皮障害後1カ月の時点で、正常マウス及びSTZマウスのc−fos陽性細胞数(嗅覚入力における最初期応答遺伝子であり、嗅覚機能を反映する)を比較した。STZマウス群において有意にc−fos陽性細胞数の減少を認めた。このことから、嗅上皮組織の再生遅延と一致して嗅覚の機能低下もSTZマウスで認められることがわかった。
【0070】
また、
図7a及び7bは両群間の嗅上皮再生過程におけるKi−67陽性細胞数を比較した結果を示す。
図7a及び7bは両群間においてKi−67陽性細胞数の有意な差は認めなかった。このことから両群間における嗅細胞の分裂能には差がないことが示唆された。
【0071】
さらに、
図8a及び8bは、両群間の嗅上皮再生過程における活性化カスパーゼ−3陽性細胞数(アポトーシスを起こす直前に陽性となる)を比較した結果を示す。STZマウス群において嗅上皮障害後の2週目に最も活性化カスパーゼ−3陽性細胞数が多いことがわかった(有意差あり)。
図8cは、メチマゾール投与後14日目における、OMP、活性化カスパーゼ−3及びmergo陽性細胞数を比較した結果を示す。これらのことからシナプス形成時期に相当する嗅上皮障害後の2週目に、インスリンシグナルが不足したSTZ群において未熟な嗅細胞はシナプスを形成できず、アポトーシスに入る細胞が多いことがわかった。
【0072】
[III.1型糖尿病モデルマウスを用いたインスリン投与による嗅覚障害の改善効果(2)]
DMマウスにインスリン製剤を投与して、嗅上皮の再生及び成熟不良に対する改善効果を評価した。
【0073】
インスリン製剤には、「レベミル(登録商標)注フレックスペン」(以下、レベミルとよぶ。)を用いた。レベミルをインスリンデテミル2〜3U/kg単位で、DMマウスに連日1回/日腹腔内投与した。この結果、DMマウスの高血糖は是正され、血糖値は約130mg/dl前後の正常に近いレベルに血糖維持することができたため、本インスリン用量によりDMマウスのインスリン不足を適切に解消できる量とした。DMマウスにメチマゾール投与後14日目の嗅上皮組織を、インスリンを補充する時期別(a群、b群及びc群)に観察した(
図9a及び
図9bを参照)。
図9a及び9bのとおり、インスリンデテミル 3U/kgをメチマゾール投与後の第1日目から第
13日まで連日腹腔内投与して補充した群をa群、インスリンデテミル 3U/kgをメチマゾール投与後の第1日目から第
6日までのみ腹腔内投与した群をb群、第
8日〜
第13日までのみ腹腔内投与した群をc群として分けた。メチマゾール投与14日目にa〜c群全てのマウスをパラフィン固定し、上述の方法で各群における嗅上皮の嗅神経細胞数(OSNs)、嗅上皮の厚み及びOMP陽性細胞数をカウントした。結果を、
図9c〜9fに示す。
【0074】
その結果、a群及びc群においてメチマゾール投与後14日目において、DMマウスにおける成熟嗅神経細胞数(OMP陽性細胞数)は通常マウスとほぼ同定度であった。また、嗅上皮の厚み及び嗅神経細胞数についても通常マウスとDMマウスとで有意な差は認められなかった。
【0075】
図9c〜9fに示すとおり、障害後14日目においてb群のみ嗅上皮の厚み、OSNs及びOMP陽性細胞数において、a、c群と比較して有意な減
少を認めた。a群とc群においては嗅上皮の厚み、OSNs及びOMP陽性細胞数において有意な差を認めなかった。このことから、インスリンシグナルは嗅上皮障害後の0〜
6日に重要なのではなく、嗅上皮障害後の7〜14日目(シナプス形成時期に相当)に適切なインスリンシグナルが存在するかしないかで、その後の嗅上皮の分化、成熟が正常に行われるかが決まるという可能性が示唆された。このことから、インスリンシグナルの依存度はシナプス形成時期に、特に高まる可能性があることが示唆された。
【0076】
以上の結果より、インスリンシグナルがシナプス形成時期にあるか無いかで、その後の嗅上皮再生の運命が決まるという事実を見出した(
図10aを参照)。また、インスリンシグナルはシナプス形成時期にその依存度が高まる可能性が示唆された(
図10bを参照)。神経刺激因子は、従来、常に一定程度に作用していると思われていた。しかし、本発明者らによって、依存度が時期によって変化するという初めての知見が得られた。