(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシン1)
スロットマシン1は、
図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在に設けられた前扉3を有している。前記筐体11の内部において、開口上部には、3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源ユニット5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、特に図示しないが、スロットマシン1の全体の動作を制御するための制御装置20(
図3参照)が配置されている。
【0014】
前記前扉3は、筐体11にヒンジ(図示せず)を介して水平方向に回動自在に取り付けられた板状の扉である。前扉3には、
図1に示すように、遊技者側に向かって臨む正面パネル12が設けられており、正面パネル12には、3個の回転リール40の図柄を視認可能な図柄表示窓13が形成されている。そして、この図柄表示窓13の下方であってスロットマシン1の高さ方向略中央部は、スロットマシン1を作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部3Aとなっており、操作部3Aの上面右端にはメダル投入口14が設けられている。前扉3の下部には、ホッパーユニット65から払い出されたメダルを受ける下皿3Bが設けられている。また、メダル投入口14の下方であって前扉3の裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター4が設けられている。
【0015】
前記リールユニット60は、筐体11の内部に収納される枠体に固定された3個のステッピングモータ(図示せず)と、各ステッピングモータの出力軸に固定された3個の回転リール40から構成されている。ここで、3個の回転リール40について、個々の回転リール40を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置する回転リール40を左リール41と称し、中央に位置する回転リール40を中リール42と称し、右側に位置する回転リール40を右リール43と称するものとし、個々の回転リール40を特定しない場合には、単に回転リール40というものとする。
各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、
図4に示すように、「赤7A」、「赤7B」、「BAR」、「リプレイA」、「リプレイB」、「スイカ」、「ベルA」、「ベルB」、「ベルC」、「チェリー」などの図柄が、1つの回転リール40につき21個ずつ、表示されている。なお、
図4において左端の数字は、各図柄を特定するための図柄番号を示している。
【0016】
そして、スロットマシン1を正面視したとき、図柄表示窓13からは、各回転リール40の図柄がそれぞれ3個ずつ、合計9個視認できるようになっている。
また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ60A(
図3参照)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとリールモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
前記ホッパーユニット65は、
図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。前記電源ユニット5は、スロットマシン1に電力を供給するものである。電源ユニット5には、特に図示しないが、電源スイッチと、打ち止め設定スイッチと、リセットスイッチが設けられている。電源スイッチはスロットマシン1の主電源のON/OFFを行うためのものである。打ち止め設定スイッチは、打ち止めの有無を設定するためのものである。リセットスイッチは、打ち止め状態などを解除するためのものである。なお、打ち止め設定スイッチ及びリセットスイッチは、制御装置20や、筐体11の内部の所定の場所に設けられていてもよい。
【0017】
ここで、前記操作スイッチとしては、
図1に示すように、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50が設けられている。なお、操作スイッチとしては、その操作によりスロットマシン1により行われる演出に関わる選択を行うことができる演出選択スイッチが設けられていてもよい。
前記ベットスイッチ16は、カウンター状の操作部3Aの上面左側に設けられたボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。ここで、クレジットとは、次ゲーム以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン1は、メダル投入口14から投入されたメダル、又は入賞により払い出されるメダルを、最大50枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。
【0018】
前記精算スイッチ17は、操作部3Aの上面左端に設けられたボタンスイッチであって、クレジットを払い戻すためのものである。
前記スタートスイッチ30は、操作部3Aの正面左側に設けられたレバー状のスイッチであって、回転リール40を回転開始させるためのものである。スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、レバーの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサが設けられており、センサの検出信号がスタートスイッチ30の操作信号として扱われるようになっている。
ストップスイッチ50は、操作部3Aの正面中央部に設けられた3個のボタンスイッチであって、回転中の回転リール40を停止させるためのものである。ここで、3個のストップスイッチ50について、個々のストップスイッチ50を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置するストップスイッチ50を左停止スイッチ51と称し、中央に位置するストップスイッチ50を中停止スイッチ52と称し、右側に位置するストップスイッチ50を右停止スイッチ53と称するものとし、個々のストップスイッチ50を特定しない場合には、単にストップスイッチ50というものとする。3個のストップスイッチ50は、それぞれ、3個の回転リール40に対応して設けられている。具体的には、左リール41には左停止スイッチ51が対応し、中リール42には中停止スイッチ52が対応し、右リール43には右停止スイッチ53が対応している。各ストップスイッチ50の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が各ストップスイッチ50の操作信号として扱われるようになっている。そして、左停止スイッチ51の操作により左リール41を停止させることができ、中停止スイッチ52の操作により中リール42を停止させることができ、右停止スイッチ53の操作により右リール43を停止させることができる。
【0019】
(データ表示装置2)
スロットマシン1は、遊技場の島と呼ばれる設置場所に設置され、島設備における各スロットマシン1の上部には、スロットマシン1と電気的に接続されたデータ表示装置2が配置されている。
ここで、データ表示装置2は、スロットマシン1から出力される諸信号を受信して、遊技回数、入賞回数などの遊技経過を表示し、あるいはスロットマシン1が特定の遊技作動状態であることを報知可能に形成されている。具体的には、
図1に示すように、表示器200と、ランプ210,220を備えている。
【0020】
表示器200は、液晶表示装置を用いて所定の文字数字を表示可能な情報表示部であって、例えば本日の開店時からの遊技回数、有利遊技の発生回数、獲得メダル数などの遊技履歴などを、数字や記号を用いて表示可能なものである。そして、表示器200に表示されている情報、例えばその日の有利遊技の発生回数などを見て、遊技者が台を選ぶ目安とすることができる。また、ランプ210,220は、例えば有利状態中に点灯させることにより、現在有利状態中であることを一見して判別可能とさせるものである。複数あるランプ210,220は、有利状態の種類に応じて点灯させることができる。
さらに、
図2に示すように、各スロットマシン1に対応して設けられているデータ表示装置2は、遊技場のホールコンピュータHCと電気的に接続されている。そしてデータ表示装置2は、スロットマシン1から受信した諸信号を遊技場のホールコンピュータHCに出力可能に形成されている。ホールコンピュータHCは、データ表示装置2から出力される諸信号に基づいて、各スロットマシン1の稼働状況を把握して遊技場の運営を管理することができるようになっている。
【0021】
(制御装置20)
上記制御装置20は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えた制御基板を基板ケースに収納したものである。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、
図3に示すように、メイン制御装置(遊技制御装置)21及びサブ制御装置(演出制御装置)22を構成する。メイン制御装置21の制御に基づくスロットマシン1の作動状態をメイン状態(遊技状態)といい、サブ制御装置22の制御に基づくスロットマシン1の作動状態をサブ状態(演出状態)という。また、メイン状態とサブ状態とにより特定されるスロットマシン1の全体としての作動状態を遊技作動状態というものとする。
【0022】
そして、制御装置20の入力側には、
図3に示すように、メダルセンサ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、インデックスセンサ60A、図示しない打ち止め設定スイッチ及びリセットスイッチの各パーツが接続されている。ここで、メダルセンサ15は、
図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、投入された遊技メダルの通過を検知するものである。インデックスセンサ60Aは、特に図示しないが、リールユニット60の枠体に設けられた検知部であって、回転リール40の回転を検知するためのものである。
一方、制御装置20の出力側には、
図3に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、集中端子板180、ナビランプ66、回転灯67、上部ランプ68、スピーカ69の各パーツが接続されている。
【0023】
また、メイン制御装置21とサブ制御装置22との間における信号の送受信は、メイン制御装置21における内部データの信頼性を担保すべく、メイン制御装置21からサブ制御装置22への一方通行となるように形成されている。
ここで、集中端子板180は、
図1に示すように、筐体11の内部に設けられた外部出力制御装置であって、スロットマシン1の外部、直接的にはデータ表示装置2に諸信号を出力するためのものである。
ナビランプ66は、
図1に示すように、図柄表示窓13の下側に各回転リール40に対応して設けられた3個の発光表示部であって、ストップスイッチ50の操作順序を報知するためのものである。
【0024】
回転灯67は、
図1に示すように、前扉3の上部に配置された演出装置であって、椀型の防風レンズの内部に、発光体と、発光体の周囲を旋回する回転反射板を設けたものである。そして、発光体の点灯点滅、回転反射板の旋回により、遊技機の内部状態等を報知することができるものである。上部ランプ68は発光体の点灯、点滅により入賞等を報知するためのものである。スピーカ69は所定の音声を出力するためのものである。
(メイン制御装置21)
メイン制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、メイン制御装置21は、
図2に示すように、役抽選手段70、メイン状態移行制御手段80、リール制御手段90、遊技結果判定手段100、ホッパー制御手段110、フリーズ演出制御手段120、信号出力制御手段130、打ち止め制御手段140の各手段として機能する。
【0025】
(役抽選手段70)
役抽選手段70は、複数の回転リール40で表示される図柄の組合せが対応付けられた所定の「役」について、当選したか否かを抽選により決定するものであり、
図3に示すように、役抽選テーブル71と、判定手段72とを備えている。そして、スタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで、特に図示しないカウント抽出手段がループカウンタの数値を読み取り、判定手段72がこの数値と役抽選テーブル71とを比較して、当選の有無を判定するものである。
役抽選テーブル71は、前記ループカウンタがカウントする数値(例えば0〜65535)を全領域として各当選項目の当選領域を規定したものである。なお、役抽選テーブル71の詳細については後述する。判定手段72は、カウント抽出手段がピックアップしたカウントデータと、前記役抽選テーブル71の当選判定領域データとを照合し、カウントデータが所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウントデータがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をするものである。
【0026】
ここで、スロットマシン1は、ストップスイッチ50の操作によって所定の当選役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に揃って表示される(以下このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次遊技において遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役とを備えている。本実施の形態では、ボーナスゲームの開始契機となるボーナス役は設けられていない。
なお、有効ラインとは、3個の回転リール40にそれぞれ表示されている図柄のうち図柄表示窓13から視認可能な縦3個横3個合計9個の図柄を1個ずつ繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。本実施の形態においては、
図1に示すように、左リール41の上段に位置する図柄及び中リール42の中段に位置する図柄及び右リールの下段に位置する図柄を結ぶ右下りラインが入賞ラインLとして設定されている。そして、本実施の形態では、1回の遊技につき、メダルを3枚ベットすることが可能となっており、3枚のメダルをベットすると、入賞ラインLが有効になり、有効ラインとなるものである。
【0027】
本実施の形態においては、
図5に示すように、再遊技役として、リプレイ1〜リプレイ11の11個のリプレイ役が設けられている。リプレイ1役には、「ベルA・リプレイA・ベルA」「ベルB・リプレイA・ベルB」「ベルC・リプレイA・ベルC」など9個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ2役には、「赤7A・スイカ・リプレイA」「スイカ・スイカ・リプレイA」「BAR・スイカ・リプレイA」など6個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ3役には、「リプレイA・リプレイA・リプレイA」「リプレイA・リプレイA・リプレイB」の2個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ4役には、「赤7A・リプレイA・赤7A」「スイカ・リプレイA・赤7B」「BAR・リプレイA・BAR」など9個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ5役には、「ベルA・リプレイA・赤7A」「ベルB・リプレイA・赤7B」「ベルC・リプレイA・BAR」など9個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ6役には、「ベルA・スイカ・ベルA」「ベルB・スイカ・ベルB」「ベルC・スイカ・ベルC」など9個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ7役には、「リプレイA・ベルA・赤7A」「リプレイB・ベルA・BAR」など6個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ8役には、「赤7A・赤7A・BAR」など4個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ9役には、「赤7A・赤7A・赤7A」「赤7A・赤7B・ベルA」など12個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ10役には、「ベルA・赤7A・赤7A」「ベルB・赤7B・BAR」「ベルC・赤7A・ベルA」など30個の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ11役には、「赤7A・チェリー・赤7A」「赤7B・チェリー・赤7A」の2個の図柄組合せが対応付けられている。なお、再遊技役の中には、入賞により再遊技が作動するとともに、当該再遊技役に対応付けられた図柄組合せの表示によりメイン状態が移行する移行契機役となっているものがあるが、これについては後述する。
【0028】
前記小役としては、
図6に示すように、ベル1〜ベル11の11個のベル役と、チェリー1役及びチェリー2役と、スイカ役とが設けられている。ベル1役〜ベル9役には、ベルA、ベルB及びベルCの3個のベル図柄の順列からなる9個の図柄組合せがそれぞれ1個ずつ対応付けられている。ベル10役には、「赤7A・ベルA・赤7A」「スイカ・ベルA・赤7B」「BAR・ベルA・BAR」など9個の図柄組合せが対応付けられている。ベル11役には、「ベルA・赤7A・チェリー」「ベルB・赤7A・スイカ」「ベルC・チェリー・リプレイA」など18個の図柄組合せが対応付けられている。チェリー1役には、「チェリー・ANY・ANY」(ANYは何の図柄でもよい意味)の図柄組合せが対応付けられており、チェリー2役には、「リプレイB・赤7A・ベルA」「リプレイB・赤7B・ベルB」など6個の図柄組合せが対応付けられている。スイカ役には、「スイカ・スイカ・スイカ」など3個の図柄組合せが対応付けられている。これらの小役は、入賞すると、ベル役は9枚、スイカ役は5枚、チェリー役は4枚のメダルが払い出される。
【0029】
なお、
図6に示すブランクは、役ではない(抽選テーブル71に当選領域を有していない)が、ベル役を取りこぼしたときに表示されるあらかじめ設定された図柄組合せであり、その表示がメイン状態の移行契機となっている。
ここで、抽選の結果、いずれかの役が当選すると、当選した役に対応する当選フラグが成立する。当選役が小役の場合には小役フラグ(ベル1フラグ、チェリー2フラグなど)が、再遊技役の場合にはリプレイフラグ(リプレイ1フラグ、リプレイ2フラグなど)がそれぞれ成立する。小役フラグ及びリプレイフラグは当該遊技限りでリセットされる。また、本実施の形態では、以下に述べるように、役抽選テーブル71には、複数の役が同時に当選となる重複当選領域が設けられており、カウント抽出手段が抽出したループカウンタのカウントデータが前記した重複当選領域に属する場合には、当該領域に含まれる役の全てについて、それぞれに対応する当選フラグを成立させることになる。
【0030】
(役抽選テーブル71)
本実施の形態における役抽選テーブル71の概念図を
図7に示す。ここで、
図7は、複数の役抽選テーブル71に設定されている当選領域の有無を示したものであり、役抽選テーブル71に左欄に示した当選領域が含まれている場合を丸印で表し、その当選領域が含まれていない場合にはバツ印で表している。
役抽選テーブル71としては、
図7に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、RT1状態において用いられるRT1テーブルと、RT2状態において用いられるRT2テーブルと、RT3状態において用いられるRT3テーブルとが設けられている。
【0031】
ここで、通常状態とは、スロットマシン1の初期状態(工場出荷時、設定変更時)におけるメイン状態をいうものである。RT1〜3状態とは、再遊技役の当選確率が通常状態とは異なるように設定されているメイン状態であり、いわゆるリプレイタイムと呼ばれるものである。以下、RT1状態、RT2状態、RT3状態(特定状態)のことをRT1、RT2、RT3と省略して説明する。
各役抽選テーブル71には、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。当選の領域としては、一の役に対応付けられた当選領域である単独当選領域の他に、複数種類の役に対応付けられた重複当選領域が設定されている。
図7において、「維持リプレイ」、「ベル」、「スイカ」の当選領域は、それぞれ、リプレイ1役、ベル10役、スイカ役の単独当選領域である。一方、当選領域の「通常リプレイ」はリプレイ1役及びリプレイ2役の重複当選領域であり、「RT1リプレイ」はリプレイ1役、リプレイ3役及びリプレイ4役の重複当選領域であり、「RT2リプレイ」はリプレイ2役、リプレイ5役及びリプレイ6役の重複当選領域となっている。また、「REG(レギュラー)リプレイ」は、リプレイ1役、リプレイ7役、リプレイ8役及びリプレイ10役の重複当選領域であり、「N−BIG(ノーマルビッグ)リプレイ」はリプレイ1役及びリプレイ7〜11役の重複当選領域であり、「S−BIG(スーパービッグ)リプレイ」は、リプレイ7〜11役の重複当選領域となっている。
【0032】
さらに、「左ベル1」以下「右ベル3」までの9個の当選領域は、それぞれ、複数のベル役の重複当選領域となっている。
ここで、上記したベル役の9個の重複当選領域に対しては、3個のストップスイッチ50に基づく3通りの操作順序(押し順)が、それぞれ割り当てられている。具体的には、「左ベル1」「左ベル2」「左ベル3」の各当選領域に対しては、左停止スイッチ51を最初に操作する押し順(以下左第一停止という)が、「中ベル1」「中ベル2」「中ベル3」の各当選領域に対しては、中停止スイッチ52を最初に操作する押し順(以下中第一停止という)が、「右ベル1」「右ベル2」「右ベル3」の各当選領域に対しては、右停止スイッチ53を最初に操作する押し順(以下右第一停止という)が、それぞれ割り当てられている。割り当てられている押し順が、各当選領域の当選に対する正解の押し順となる。このように押し順が割り当てられているベル役の当選領域を、「押し順ベル」と称する。そして、前記「押し順ベル」のいずれかが当選した場合、正解の押し順で、ストップスイッチ50が操作(停止操作)されたか否かによって、ベル役が入賞し得るか否かが変化するようになっているが、これについては後述する。なお、押し順の設定は、上記した3通りを設定する場合に限られない。例えば、同一領域に含まれる役の組合せがそれぞれ異なる重複当選領域を例えば6個設け、3個の停止ボタンに基づく6通りの押し順(左中右、左右中、中左右、中右左、右中左、右左中)を、6個の重複当選領域にそれぞれ割り当てることもできる。
【0033】
また、再遊技役の重複当選領域は、当該領域が当選している場合の3個のストップスイッチ50の押し順により、メイン状態の移行先が変化するように設定されているが、これについては後述する。
さて、
図7では明記していないが、各役抽選テーブル71における小役の当選領域の全領域に対する割合(以下当選確率という)は、通常テーブル、RT1テーブル、RT2テーブル及びRT3テーブルの全てにおいて、同等に設定されている。また、各役抽選テーブル71における再遊技役の当選確率(合算値)は、RT2及びRT3テーブルが最も高く、RT1テーブルが最も低くなるように設定されている。通常テーブルは、RT1テーブルよりも高くあるいは同等に設定されている。例えば、RT1テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/7.3に設定されており、RT2及びRT3テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/1.2に設定されている。これにより、メイン状態がRT2、RT3である遊技は、ベットなしで遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなることから、メイン状態が通常状態又はRT1である遊技よりも遊技者にとって有利な遊技となっている。
【0034】
なお、上記した役抽選テーブル71の構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。
(メイン状態移行制御手段(遊技状態移行制御手段)80)
メイン状態移行制御手段80は、メイン状態を決定し、メイン状態の移行を制御するためのものであり、
図3に示すように、移行条件判定手段81、メイン状態記憶手段82の各手段を備えている。
移行条件判定手段81は、遊技結果判定手段100の判定結果に基づいて、遊技状況が、メイン状態を移行させるための所定条件に該当するか否かを判定するためのものである。また、メイン状態記憶手段82は、前記移行条件判定手段81の判定結果に基づいて、現在のメイン状態を記憶する所定の状態フラグを成立させるためのものである。
【0035】
具体的には、移行条件判定手段81は、遊技結果判定手段100の判定結果に基づいて、再遊技の作動、所定のRT状態への移行又は終了(他のRT状態への移行又は通常状態への復帰)を決定するようになっている。なお、メイン状態の移行の具体例については後述する。
また、メイン状態記憶手段82は状態フラグとして、RTフラグ(RT1〜3フラグ)を設定する。RTフラグは、所定のRT移行条件成立に基づきセットされ、RT終了条件成立に基づきリセットされる。具体的には、RT1フラグはRT1移行時、RT2フラグはRT2移行時、RT3フラグはRT3移行時にセットされ、各RT状態の終了決定時にリセットされる。なお、通常状態においては通常状態フラグを設定してもよいし、状態フラグを特に設定しないようにしてもよい。
【0036】
メイン状態記憶手段82は、上記した状態フラグの他に、再遊技作動フラグを設定する。再遊技作動フラグは再遊技の作動決定に基づいてセットされ、1回の再遊技終了によりリセットされる。なお、「再遊技作動中」とは、再遊技作動フラグが成立している期間のことであり、具体的には、再遊技役の当選時に再遊技役の図柄組合せが表示され(入賞し)てから、入賞に基づく再遊技(ベットなしで行えるゲーム)が終了するまでの期間である。メイン状態記憶手段82が再遊技作動フラグを設定している場合には、次遊技開始前に、自動的に規定数のメダルが投入された扱い(自動ベット)とされる。具体的には、ベットスイッチ16の操作又はメダル投入によらず、図示しない所定のベット表示部にベット表示(掛け枚数の表示)がされて、その後のスタートスイッチ30の操作が可能となる。
【0037】
そして、メイン状態記憶手段82の設定した状態フラグに応じて、役抽選手段70が対応する役抽選テーブル71を選択し役抽選を行うことにより、通常状態、RT状態などの所定のメイン状態が発動する。すなわち、役抽選手段70は、状態フラグが成立していない場合には通常テーブル(
図7参照)を選択し、所定のRTフラグが成立している場合には対応するRT用のテーブル(
図7のRT1〜RT3テーブル)を選択する。
(メイン状態の移行)
ここで、上記構成を有するメイン状態移行制御手段80の制御に基づくメイン状態の移行の具体例を、
図8及び
図9(A)に基づき説明する。
【0038】
本実施の形態では、上述したように、メイン状態として、通常状態と、RT1、RT2、RT3の3つのRT状態を有している。また、再遊技役の領域が当選している遊技においては、3個のストップスイッチ50の押し順によって表示図柄が変化することにより、メイン状態の移行先が変化するようになっている。具体的には、
図8(A)に示すように、「維持リプレイ」の当選時には、どのような押し順でストップスイッチ50が操作されてもメイン状態を変更しない(現状維持する)が、「通常リプレイ」の当選時には、左第一停止で停止操作された場合のみメイン状態を変更せず、その他の操作順で操作された場合には、通常状態に移行するように設定されている。また、「RT1リプレイ」の当選時には、左第一停止で停止操作された場合のみRT1に移行し、その他の操作順で操作された場合にはメイン状態は移行しないように設定されている。また、「RT2リプレイ」の当選時には、左第一停止で停止操作された場合のみRT2に移行し、その他の操作順で操作された場合には通常状態に移行するように設定されている。そして、「REGリプレイ」「N−BIGリプレイ」の当選時には、左第一停止以外の操作順で停止操作された場合のみRT3に移行し、左第一停止で停止操作された場合にはメイン状態は移行しないように設定されている。そして、「S−BIGリプレイ」の当選時には、どのような操作順で停止操作してもRT3に移行するように設定されている。RT3に移行可能な「REGリプレイ」「N−BIGリプレイ」「S−BIGリプレイ」を、「RT3リプレイ」と称し、RT3への移行契機となる図柄組合せを、RT3図柄と称するものとする。
【0039】
さて、スロットマシン1は、初期状態(工場出荷時等)においては、通常状態となっている。すなわち、役抽選手段70は、役抽選に用いる役抽選テーブル71として通常テーブルを取得している。そして、通常状態中に、所定のブランク(
図6参照)が表示される(ベル役を取りこぼす)と、RT1に移行する。すなわち、移行条件判定手段81がRT1への移行を決定し、メイン状態記憶手段82がRT1フラグをセットする。RT1フラグがセットされると、役抽選手段70は役抽選に使用する役抽選テーブル71としてRTテーブルを取得する(メイン状態移行時において以下同様)。
RT1中においては、「RT2リプレイ」が当選し、左第一停止で停止操作されると、所定の再遊技役(リプレイ5役又はリプレイ6役)に対応する図柄組合せが表示され、RT2に移行する。RT2への移行契機となる図柄組合せをRT2図柄と称する。また、「RT3リプレイ」のうち「REGリプレイ」の当選時に左第一停止以外で停止操作された場合には、RT3図柄が表示され、RT3に移行する。また、「RT3リプレイ」のうち「S−BIGリプレイ」の当選時には、ストップスイッチ50の操作態様にかかわらずRT3図柄が表示され、RT3に移行する。一方、「RT2リプレイ」が当選し、左第一停止以外の押し順で停止操作された場合、及び、「通常リプレイ」が当選し、左第一停止以外の押し順で停止操作された場合には、所定の再遊技役(リプレイ2役)に対応する図柄組合せが表示され、通常状態に戻るようになっている。なお、「REGリプレイ」当選時に左第一停止で停止操作された場合、及び「通常リプレイ」当選時に左第一停止で停止操作された場合には、RT1が維持される。
【0040】
RT2中においては、「RT3リプレイ」のうち「REGリプレイ」の当選時に左第一停止以外で停止操作された場合には、RT3図柄が表示され、RT3に移行する。また、「RT3リプレイ」のうち「S−BIGリプレイ」の当選時には、ストップスイッチ50の操作態様にかかわらずRT3図柄が表示され、RT3に移行する。一方、「RT1リプレイ」が当選し、左第一停止で停止操作されると、所定の再遊技役(リプレイ3役又はリプレイ4役)に対応する図柄組合せが表示され、RT1に移行する。RT1への移行契機となる図柄組合せをRT1図柄と称する。さらに、所定のブランクが表示された場合にも、RT1に移行するように形成されている。なお、「REGリプレイ」当選時に左第一停止で停止操作された場合、及び「RT1リプレイ」当選時に左第一停止以外の押し順で停止操作された場合には、RT2が維持される。そして、RT2中においては、サブ制御装置22の制御に基づき、所定条件の下に、「REGリプレイ」当選時及び「RT1リプレイ」当選時及び「押し順ベル」当選時に、RT3への移行を補助し、RT1への転落を回避するための特定報知演出が行われるようになっているが、これについては後述する。
【0041】
RT3中においては、所定のブランクが表示された場合に、RT1に移行するように形成されている。そして、RT3中においては、「押し順ベル」当選時に、RT1への転落を回避するための特定報知演出が行われるようになっているが、これについては後述する。
(リール制御手段90)
リール制御手段90は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、
図3に示すように、回転制御手段91と、停止制御手段92とを少なくとも備えている。
【0042】
(回転制御手段91)
回転制御手段91は、スタートスイッチ30の有効な操作信号を受信した場合に、リールユニット60のステッピングモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。具体的には、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ30の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、各回転リール40のステッピングモータに駆動信号を出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度で定速回転を行わせるものとなっている。
【0043】
(停止制御手段92)
停止制御手段92は、リールユニット60に設けられた回転リール40の回転を検知するためのインデックスセンサ60A(
図3参照)の検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ50が操作された時点での回転リール40の回転角度から、所定の有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準として、この基準図柄から回転方向にあらかじめ定められた個数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、停止制御手段92は、ストップスイッチ50が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。具体的には、前記基準図柄をその位置に停止させてもよい場合にはそのまま回転リール40を停止させ、その位置に停止させてはいけない場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上からその当選図柄を蹴飛ばして停止させる。また、最大スベリコマ数の範囲内に、当選図柄が含まれている場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。これらの停止制御は、各当選領域に対応して設けられた制御データに基づき行われる。例えば、「N−BIGリプレイ」の当選領域が当選した場合には「停止制御番号6」の制御データが用いられる(
図7参照)。制御データには、所定の図柄から何コマ回転させて回転リール40を停止させるかを、ストップスイッチ50の操作タイミング及び操作順に応じ図柄ごとにテーブル上にあらかじめ規定した停止テーブルが含まれる。
【0044】
ここで、重複当選領域が当選した場合の引き込み制御について詳述する。
まず、「押し順ベル」、すなわち
図7に示す「左ベル1」〜「右ベル3」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態では、
図4のリール図柄の配列に示すように、ベル10役及びベル11役に対応する図柄組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール40において、最大スベリコマ数の範囲内に配置されている。つまり、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、有効ライン上に引き込み可能な配置となっている。一方、ベル1役〜ベル9役に対応するそれぞれの図柄の組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール40において、最大スベリコマ数の範囲内に配置されているわけではない。つまり、ストップスイッチ50の操作のタイミングに応じて、有効ライン上に引き込み可能な配置となっている。そして、停止制御手段92は、役抽選により、「左ベル1」などの「押し順ベル」が当選した場合には、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、ベル10役及びベル11役に対応する図柄の組合せ、又はベル10役及びベル11役以外の当選した他のベル役に対応する図柄の組合せ、又はブランクを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
【0045】
具体的には、役抽選により「押し順ベル」が当選した場合に、当選した当選領域に対して割り当てられている正解の押し順で各ストップスイッチ50が操作されると、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、ベル10役及びベル11役以外の当選した他のベル役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄(以下ベル役の図柄という)に優先して、ベル10役又はベル11役の図柄を有効ライン上に引き込んで、ベル10役又はベル11役を入賞させる。一方、正解の押し順以外の押し順(不正解の押し順)でストップスイッチ50が操作されると、ストップスイッチ50の操作のタイミングが、ベル10役及びベル11役以外の当選した他のベル役の図柄を有効ライン上に引き込み可能な場合には、ベル10役又はベル11役の図柄に優先して、その役の図柄を有効ライン上に引き込んで、そのベル役を入賞させることができる。しかし、ベル10役又はベル11役以外の当選した他のベル役の図柄のうちのいずれも有効ライン上に引き込むことができない場合には、ブランクを有効ライン上に停止表示させ、この場合には入賞はしない。
【0046】
このように、「押し順ベル」が当選した場合には、当該当選領域に設定された正解の押し順でストップスイッチ50が操作された場合には、必ずベル10役又はベル11役が入賞し、正解の押し順でストップスイッチ50が操作されなかった場合には、ベル10役又はベル11役は入賞せず、他のベル役が入賞するか、あるいは何の役も入賞しない(ブランクが表示される)ようになっている。
なお、本実施の形態では、正解役(ベル10役及びベル11役)と不正解役(それ以外のベル役)の配当が同じ設定となっているが、不正解役は正解役よりも払い出しが少ないように設定してもよい。また、この場合には、不正解役についても、当選していれば必ず引き込める設定にしてもよい。また、同時当選している役の配当は同じだが、正解押し順だと複数役が重複して入賞し、不正解押し順だと単独の役しか入賞しないかいずれの役も入賞しないように形成してもよい。
【0047】
次に、再遊技役の重複当選領域が当選した場合の引き込み制御について詳述する。
ここで、全ての再遊技当選領域は、当選すれば必ずいずれかの再遊技役が入賞する設定となっているが、「通常リプレイ」「RT1リプレイ」「RT2リプレイ」「REGリプレイ」「N−BIGリプレイ」「S−BIGリプレイ」が入賞したときに表示される図柄組合せは、ストップスイッチ50の押し順によってそれぞれ異なるものとなっている。
まず、「通常リプレイ」が当選した場合において、左第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ2役に対応付けられたいずれかの図柄組合せを構成する図柄(リプレイ2役の図柄)に優先して、リプレイ1役の図柄を引き込んで、リプレイ1役に対応付けられた図柄組合せを表示(以下、役を表示という)させる停止制御が行われる(制御方法について以下同様)。リプレイ1役は、メイン状態の移行契機となっていないので(
図5参照)、リプレイ1役が表示された場合には、メイン状態は維持される(
図8(A)参照)。一方、左第一停止以外の押し順でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ2役を表示させるような停止制御が行われる。リプレイ2役は、通常状態への移行契機となっているので、リプレイ2役が表示された場合には、メイン状態が通常状態に移行する(通常状態ではメイン状態が維持される)。
【0048】
また、「RT1リプレイ」が当選した場合において、左第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ3役又はリプレイ4役のいずれかを表示させる停止制御が行われる。リプレイ3役及びリプレイ4役は、RT1への移行契機となっているので(
図5参照)、リプレイ3役又はリプレイ4役が表示された場合には、メイン状態はRT1に移行する(
図8(A)参照)。一方、左第一停止以外の押し順でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ1役を表示させるような停止制御が行われ、この場合にはメイン状態は移行しない。
また、「RT2リプレイ」が当選した場合において、左第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ5役又はリプレイ6役のいずれかを表示させる停止制御が行われる。リプレイ5役及びリプレイ6役は、RT2への移行契機となっているので(
図5参照)、リプレイ5役又はリプレイ6役が表示された場合には、メイン状態はRT2に移行する(
図8(A)参照)。一方、左第一停止以外の押し順でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ2役を表示させるような停止制御が行われ、この場合にはメイン状態は通常状態に移行する。
【0049】
さらに、「RT3リプレイ」、すなわち
図7に示す「REGリプレイ」「N−BIGリプレイ」「S−BIGリプレイ」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
「REGリプレイ」が当選した場合において、左第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ1役を表示させる停止制御が行われ(
図8(B)参照)、この場合にはメイン状態は移行しない。また、中第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ7役を表示させる停止制御が行われる。リプレイ7役に対応付けられた図柄組合せが有効ラインL上に揃う「上段リプレイ」が表示されるようになっており、この場合にはメイン状態はRT3に移行する(
図8(A)参照)。そして、右第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ8役又はリプレイ10役のいずれかを表示させる停止制御が行われ、この場合にもメイン状態はRT3に移行する。なお、リプレイ10役の図柄組合せは、リプレイ8役を表示できない場合(右リール43で図柄番号20のBAR図柄を有効ライン上に引き込めなかった場合)や、リプレイ8役の「赤7(A又はB)・赤7(A又はB)・BAR」とリプレイ9役の「赤7(A又はB)・赤7(A又はB)・赤7(A又はB)」とを見た目上ダブルテンパイ状態(例えば「赤7・赤7・BAR」が右下がりラインに揃い「赤7・赤7・赤7」が右上がりラインに揃うかのような停止形)とすることが可能な場合に表示される。なお、「REGリプレイ」の当選時に表示可能となるリプレイ8役又はリプレイ10役に対応付けられたいずれかの図柄組合せをREG図柄という。
【0050】
「N−BIGリプレイ」が当選した場合において、左第一停止又は中第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、上記した「REGリプレイ」の当選時と同様の停止制御が行われる。そして、右第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ9役〜リプレイ11役のいずれかを表示させる停止制御が行われ、メイン状態はRT3に移行する。リプレイ10役の図柄組合せは、リプレイ9役を表示できない場合(右リール43で図柄番号7の赤7A図柄を有効ライン上に引き込めなかった場合)や、上記した見た目上のダブルテンパイ状態を表示可能な場合に表示される。リプレイ11役の図柄組合せは、特定のタイミングでトップスイッチ50が操作された場合に表示されるものである。
【0051】
「S−BIGリプレイ」が当選した場合において、左第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイ9役〜リプレイ11役のいずれかを表示させる停止制御が行われ、メイン状態はRT3に移行する。なお、「S−BIGリプレイ」の当選時に左第一停止でストップスイッチ50が操作されると、後述するフリーズ演出制御手段120により所定のフリーズ演出が実行されるようになっている。中第一停止、右第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、上記した「REGリプレイ」の当選時と同様の停止制御が行われる。なお、「N−BIGリプレイ」又は「S−BIGリプレイ」の当選時に表示可能となるリプレイ8役又はリプレイ10役に対応付けられたいずれかの図柄組合せであって、有効ライン上又は有効ラインでないライン上に表示される、見た目上「7・7・BAR」の並びとなる図柄組合せをREG図柄、リプレイ9〜11役に対応付けられたいずれかの図柄組合せであって見た目上「7・7・7」の並びとなる図柄組合せをBIG図柄という。なお、有効ラインでないラインとは、具体的には、図柄表示窓13において、各回転リール40の上段に位置する図柄を結ぶ上段ライン、各回転リール40の中段に位置する図柄を結ぶ中段ライン、各回転リール40の下段に位置する図柄を結ぶ下段ライン、左リール41の下段に位置する図柄及び中リール42の中段に位置する図柄及び右リールの上段に位置する図柄を結ぶ右上がりラインが該当する。
【0052】
ここで、停止制御手段92が停止制御に用いた制御データの種類(停止制御番号)や、制御データに基づき決定した停止図柄の情報は、図示しない所定の記憶部に記憶されるようになっている。
(遊技結果判定手段100)
遊技結果判定手段100は、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、前記した所定の記憶部に記憶されている当該遊技の停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否かを判断し、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には、その判定結果情報を、ホッパー制御手段110及びメイン状態移行制御手段80に送信する。判定結果情報を受信したホッパー制御手段110は、入賞メダルの払い出し処理を行い、メイン状態移行制御手段80は、RT状態等への移行処理、あるいは再遊技作動処理を行う。さらに、サブ制御装置22に遊技結果に関する所定の信号出力を行うことにより、サブ制御装置22の制御に基づき、所定の演出が行われたり、サブ状態が移行するようになっている。
【0053】
(ホッパー制御手段110)
ホッパー制御手段110は、遊技結果判定手段100の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段100が払い出し小役の入賞を判定した場合には、当該小役入賞に応じたメダルを払い出し、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出すようになっている。
(フリーズ演出制御手段120)
フリーズ演出制御手段120は、所定の演出実行条件に該当した場合に、遊技の進行を一時停止させるフリーズ演出を制御するものである。フリーズ演出制御手段120は、「S−BIGリプレイ」が当選した場合に、左停止スイッチ51が最初に停止操作されたことを条件としてフリーズ演出の実行を決定し、2番目のストップスイッチ50(具体的には中停止スイッチ52又は右停止スイッチ53)の操作を契機に、フリーズ演出を実行する。
【0054】
また、フリーズ演出制御手段120は、フリーズ演出として、前記2番目のストップスイッチ50の操作(以下、第二停止操作という)を無効にするとともに、これを契機に一定時間、停止操作を無効にする制御を行う。これにより、遊技の進行を一時停止させる。ここで、「停止操作を無効にする」とは、停止操作によって、対応する回転リール40の回転が停止しないようにすることを意味するものである。具体的には、停止操作によっても、停止制御を行わないように制御するものである。
フリーズ演出制御手段120は、
図3に示すように、フリーズタイマー121、フリーズ演出実行記憶手段122を備えている。フリーズタイマー121は、前記第二停止操作を契機に時計測を開始し、予め定められた時間(たとえば3秒など)を計測したことを契機に時計測を終了する。そして、フリーズタイマー121による時計測の開始を契機に、停止操作を無効にする停止操作無効状態が設定され、時計測の終了を契機に、停止操作無効状態が解除される。これにより、フリーズタイマー121により計時されている間、停止操作が無効になる。フリーズタイマー121による時計測が終了しフリーズ演出が終了すると、再度の停止操作により、回転リール40の回転を停止させることが可能となる。
【0055】
なお、本実施の形態では、フリーズ演出制御手段120は、フリーズ演出として、開始契機に係る第二停止操作を無効にするとともに、これを契機に一定時間、停止操作を無効にするものであるが、これに限られるものではない。たとえば、開始契機に係る第二停止操作を有効なものとするが、第二停止操作に係るストップスイッチ50に対応する回転リール40を停止させる処理を一定時間、留保するようにしてもよい。この場合には、フリーズタイマー121による時計測が終了しフリーズ演出が終了すると、再度の停止操作を必要とすることなく、留保された第二停止操作に係るストップスイッチ50に対応する回転リール40を停止させる処理が行われ、当該回転リール40が停止する。
【0056】
また、フリーズ演出としては、上記したものに限られるものではない。たとえば、左停止スイッチ51が最初に停止操作されたことを条件としてフリーズ演出の実行を決定し、これを契機に又は最後の停止操作を契機に、最初又は最後の停止操作を無効にするとともに、一定時間、停止操作を無効にするようにしてもよい。また、本実施の形態では、いずれかの再遊技役が入賞するので、再遊技作動処理の開始を一定時間遅らせる(留保する)ようにしてもよい。また、小役に入賞する場合には、入賞メダルの払い出し処理の開始を一定時間遅らせる(留保する)ようにしてもよい。
また、本実施の形態では、フリーズ演出制御手段120は、「S−BIGリプレイ」が当選したことを条件としてフリーズ演出の実行を決定し、左停止スイッチ51が最初に停止操作されたことを条件として、2番目のストップスイッチ50の操作を契機に、フリーズ演出を実行するようにしてもよい。このように形成した場合には、左停止スイッチ51が最初に停止操作されなかった場合には、フリーズ演出の実行の決定を破棄してフリーズ演出を実行しないようにすることができる。
【0057】
(フリーズ演出実行記憶手段(記憶手段)122)
フリーズ演出実行記憶手段122は、フリーズ演出が実行された旨を記憶するものである。フリーズ演出実行記憶手段122は、フリーズ演出が実行された場合に、後述する打ち止め有りの設定となっていることを条件として、フリーズ演出が実行された旨を示すフリーズ実行フラグを設定する。
また、フリーズ実行フラグは、後述する打ち止め制御手段140により次遊技の開始が不能とされたことを契機に消去される。なお、フリーズ実行フラグは、次遊技の開始が不能とされた後に再び遊技の開始が可能となったことを契機に消去されるようにしてもよい。すなわち、次遊技の開始が不能とされてから再び遊技の開始が可能となったときまでの間であれば、いつ消去するようにしてもよい。
【0058】
ここで、後述するように、「S−BIGリプレイ」が当選した場合には、原則として(ペナルティ中でなければ)、所定回数のBIG状態が連荘するモードが設定され、これ以外の場合(「REGリプレイ」が当選した場合など)よりも多くの利益を獲得し得るものとなっている。したがって、「S−BIGリプレイ」が当選してRT3に移行した場合が「特定の条件下で特定状態へ移行した場合」に相当し、これ以外でRT3に移行した場合が「特定の条件以外の条件下で移行した場合」に相当する。また、後述するように、「S−BIGリプレイ」が当選した場合には、原則として(ペナルティ中でなければ)、左第一停止を促す移行ナビが行われ、このナビに従って左停止スイッチ51が最初に停止操作されると、次の第二停止操作を契機に、フリーズ演出が実行される。したがって、フリーズ実行フラグが、「特定の条件下で遊技状態が特定状態へ移行した旨」に相当する。
【0059】
(信号出力制御手段130)
信号出力制御手段130は、ホールコンピュータへの信号出力を制御するためのものである。ここで、本実施の形態に係るスロットマシン1は、BB役、RB役などの所定のボーナス役が当選し、ボーナス役が入賞することにより開始されるビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームなどの有利遊技を備えていない。その代わりに、後述するAT制御手段160の制御に基づくART(アシストリプレイタイム)において、出玉率が高くなる所定期間の有利状態が発生するように設定されている。ここで、AT(アシストタイム)とは、当選役に関する情報を遊技者に報知する特定報知演出を実行可能なATゲームが行われる遊技作動状態であり、ART(有利遊技)は、RT中にATが行われる遊技作動状態である。そして、信号出力制御手段130は、サブ制御装置22の制御下にある有利状態の開始及び終了を、種々のメイン状態を監視することにより判断し、有利状態作動信号を出力可能に形成されている。
【0060】
そして、信号出力制御手段130は、
図3に示すように、出力決定手段131、信号出力条件カウンタ132、及び有利状態作動信号出力手段133の各手段を備えている。
(出力決定手段131)
出力決定手段131は、メイン状態及び遊技結果及び信号出力条件カウンタ132のカウントするカウント値に基づいて、有利状態作動信号出力手段133の信号出力及び出力停止を決定するためのものである。出力決定手段122の信号出力決定の詳細については後述する。
(信号出力条件カウンタ132)
信号出力条件カウンタ132は、メイン状態がRT3である場合の、正解ベル(ベル10役又はベル11役の図柄組合せ)の表示回数をカウントするものである。
【0061】
具体的には、信号出力条件カウンタ132は、メイン状態が所定条件に基づいてRT3に移行した場合に、予め設定された数値、例えば「12」をカウンタの初期値として設定し、正解ベルが表示されるごとにカウンタを減算する。正解ベルが表示されたか否かは、所定の記憶部に記憶された停止図柄の情報を確認することにより判断する。また、メイン状態がRT3からRT1に移行した場合には、カウンタをクリアする。信号出力条件カウンタ132の作動の詳細については後述する。
(有利状態作動信号出力手段133)
有利状態作動信号出力手段133は、前記出力決定手段131の決定に基づいて、集中端子板180に有利状態作動信号を出力するためのものである。有利状態作動信号は、遊技作動状態が所定の有利状態であることをホールコンピュータに通報するための信号であって、有利状態の種類に応じて出力される。
【0062】
ここで、有利状態であるART(有利遊技)の実行は、サブ制御装置22によって制御されているが、サブ制御装置22からメイン制御装置21への信号出力は禁止されているので、サブ制御装置22からの情報に基づきサブ状態を把握することはできない。そこで、本実施の形態においては、出力決定手段131は、メイン状態や遊技の結果表示された図柄組合せや停止制御手段92が停止制御に用いた制御データの停止制御番号等に基づいてサブ状態を判断するようになっている。そして、判断の結果、所定条件に該当した場合には、出力決定手段131が信号出力又は出力停止を決定し、有利状態作動信号出力手段133が有利状態作動信号を出力し、あるいは有利状態作動信号の出力を停止するように形成されている。
【0063】
有利状態作動信号は集中端子板180を介して、データ表示装置2に出力される。そして、データ表示装置2の表示器200には、有利状態作動信号に基づく所定の表示が行われる。また、データ表示装置2からは、有利状態作動信号がホールコンピュータに出力される。
有利状態作動信号出力手段133は、4つの信号の出力パターンによって、2種類の有利状態作動信号を出力可能に形成されている。具体的には、信号1及び4を同時に出力する出力パターンより特定されるREG信号と、信号2及び3を同時に出力する出力パターンより特定されるBIG信号を出力可能となっている。そして、信号1及び4が出力されると、データ表示装置2の表示器200には、遊技作動状態が小有利状態であることを示すREG作動表示が行われ、ホールコンピュータにおいては、REG作動として記憶される。また、信号2及び3が出力されると、表示器200には、遊技作動状態が大有利状態であることを示すBIG作動表示が行われ、ホールコンピュータにおいては、BIG作動として記憶される。これらの信号出力条件の詳細については後述する。
【0064】
(打ち止め制御手段140)
打ち止め制御手段140は、所定の打ち止め条件に該当した場合に、次遊技の開始を不能とする打ち止め制御を行うものである。打ち止め制御手段140は、メイン状態がRT3からRT1(予め定められた他の遊技状態)へ移行した場合に、フリーズ実行フラグが設定されているときに、打ち止め制御を行う。なお、打ち止め無しの設定となっている場合には、上述の如く、フリーズ実行フラグが設定されることがないので、メイン状態がRT3からRT1へ移行した場合に打ち止め制御が行われることはない。
打ち止め制御では、投入されたメダルを受け付けないようにするとともに、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、ベットスイッチ16及び精算スイッチ17の操作を無効にすることにより、次遊技の開始を不能にする。
【0065】
また、打ち止め制御手段140は、打ち止め設定スイッチの操作に基づいて、打ち止めの有無を設定する。
なお、打ち止めの有無の設定に関わらず、フリーズ演出が実行された場合にフリーズ実行フラグを設定するようにし、メイン状態がRT1へ移行した場合に、フリーズ実行フラグが設定されているときに、打ち止め有りの設定となっていることを条件として、打ち止め制御を行うようにしてもよい。
打ち止め制御手段140は、次遊技の開始を不能とする打ち止め状態において、リセットスイッチの操作などのリセット操作によって、この状態を終了して再び遊技の開始を可能とする。これにより、打ち止め状態が解除される。
【0066】
(サブ制御装置22)
サブ制御装置22は、メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、ナビランプ66や回転灯67や上部ランプ68やスピーカ69等を制御するためのものである。そして、サブ制御装置22は、
図3に示すように、少なくとも、サブ状態移行制御手段150及びAT制御手段160として機能する。
(サブ状態移行制御手段150)
サブ状態移行制御手段150は、サブ状態を決定し、サブ状態の移行を制御するためのものであり、特に図示しないが、移行条件判定手段、サブ状態記憶手段の各手段を備えている。
【0067】
移行条件判定手段は、メイン制御装置21から入力する諸情報に基づいて、遊技状況が、サブ状態を移行させるための所定条件に該当するか否かを判定するためのものである。具体的には、移行条件判定手段は、メイン制御装置21から入力する所定の遊技結果情報(メイン状態に関する情報、当該遊技での停止図柄の情報)に基づいて、所定のサブ状態への移行又は終了(他のサブ状態への移行)を決定するようになっている。なお、サブ状態の移行の具体例については後述する。
また、サブ状態記憶手段は、前記移行条件判定手段の判定結果に基づいて、現在のサブ状態を記憶する所定のサブ状態フラグを成立させるためのものである。ここで、サブ状態には、ATの実行が決定されているサブ状態であるAT状態(有利演出状態)と、それ以外のサブ状態である非AT状態がある。非AT状態のことをサブ通常状態という。AT状態には、
図9(B)に示すように、サブ内部中状態、確定待機状態1及び2、ART確定状態、BIG状態、REG状態、継続待機状態、転落待機状態、及び復帰待ち状態が設けられている。サブ内部中状態は、内部的にARTに当選している(「RT3リプレイ」当選待ち)状態であり、ART確定状態は、ART突入が確定している状態である。確定待機状態1及び2は、所定条件を満たすことによりART確定状態に移行することが保証されている状態である。BIG状態、REG状態、継続待機状態、転落待機状態は、メイン状態がRT3である場合のART状態である。REG状態は、「押し順ベル」の押し順報知(以下ベルナビという)が所定回数行われる小有利状態である。BIG状態は、所定回数のベルナビの実行を1セットとして、所定セット数が繰り返される大有利状態である。継続待機状態は、BIG状態、REG状態が終了すると移行するBIG状態への移行待機状態である。転落待機状態は、前記継続待機状態で次回BIGへの移行が確定していない状態で所定ゲーム数を消化した場合に移行する通常状態への移行待機状態である。復帰待ち状態は、ARTの実行が決定された後、メイン状態がRT1に移行した場合のREG状態又はBIG状態への移行待機状態である。
【0068】
そして、サブ状態記憶手段は、移行条件判定手段の決定に基づいて、上記した各サブ状態それぞれに対応するサブ状態フラグをセットし、又はリセットする。なお、サブ通常状態については、サブ状態フラグをセットしないようにしてもよい。サブ状態フラグの有無及び種類に応じて、AT制御手段160の制御に基づく報知内容が変化する。
(サブ状態の移行)
ここで、上記構成を有するサブ状態移行制御手段150の制御に基づくサブ状態の移行の具体例を、
図8及び
図9(B)に基づき説明する。
前述したように、スロットマシン1は、初期状態(工場出荷時等)においては、メイン状態は通常状態であり、サブ状態もサブ通常状態となっている。そして、サブ通常状態中に、後述するART移行抽選に当選すると、サブ内部中状態に移行する。すなわち、移行条件判定手段がサブ内部中状態への移行を決定し、サブ状態記憶手段がサブ内部中フラグをセットする(サブ状態移行時において以下同様)。また、サブ通常状態中に、遊技の結果、RT2図柄(リプレイ5又は6役に対応付けられた図柄組合せのいずれか)が表示された場合、換言すれば、メイン状態がRT2に移行した場合には、確定待機状態1に移行する。さらに、サブ内部中状態中にメイン状態がRT2に移行した場合には、確定待機状態2に移行する。なお、確定待機状態1及び2への移行時に、規定ゲーム数(例えば1回、3回、5回のうちのいずれか)の抽選が行われる。
【0069】
確定待機状態1又は2に移行し、規定ゲーム数の間、メイン状態が通常状態に転落しなかった場合には、ART確定状態に移行する。確定待機状態1中において、規定ゲーム数の間にメイン状態が通常状態に転落した場合には、サブ通常状態に移行する。一方、確定待機状態2中において、規定ゲーム数の間にメイン状態が通常状態に転落した場合には、サブ内部中状態に移行する。また、確定待機状態1中において規定ゲーム数の間にART移行抽選に当選した場合には、確定待機状態2に移行する。なお、確定待機状態1及び2中において、「RT3リプレイ」が当選すると、所定のART当選告知が行われる。例えば、回転灯67を点灯し、スピーカ69から所定の音声を出力して遊技者の注意を喚起する。またこのとき、BIG状態又はREG状態に移行可能な押し順のナビ(移行ナビ)が行われるようになっている。
【0070】
ART確定状態中においては、上記したART当選告知及び移行ナビが行われるとともに、ベルナビと、「RT1リプレイ」の当選時にRT1図柄を表示させないための押し順(左第一停止以外)を報知する転落回避ナビが行われるようになっている。
ここで、RT2中は、「RT3リプレイ」のうちの、「REGリプレイ」及び「S−BIGリプレイ」が抽選対象となっている(
図7参照)。「REGリプレイ」の当選時には、右第一停止を促す移行ナビ、すなわち所定のREG図柄を表示可能とする移行ナビが行われる。ここでナビに従わず、中第一停止で停止操作された場合にも、メイン状態はRT3に移行する。左第一停止で停止操作された場合にはメイン状態はRT2のままである。また、「S−BIGリプレイ」の当選時には、後述するペナルティが設定されていない場合には、左第一停止を促す移行ナビ、すなわち所定のBIG図柄を表示可能とする移行ナビが行われ、ペナルティが設定されている場合には、右第一停止を促す移行ナビ、すなわち所定のREG図柄を表示可能とする移行ナビが行われる。なお、ここでナビに従わない場合でも、メイン状態はRT3に移行する。
【0071】
ART当選告知が行われ、遊技の結果、いずれかのRT3図柄が表示されメイン状態がRT3に移行した場合には、REG状態又はBIG状態に移行する。そして、REG状態又はBIG状態への移行が決定されると、REG状態終了後にBIG状態に移行するか、BIG状態を連荘させるかなどのモードを決定するモード抽選と、BIG状態でのベルナビのセット数を決定するセット数抽選が行われる。モード抽選は、次回BIG状態へ移行しないモードや、BIG状態が所定の確率で連荘するようになっている複数のモードが設けられており、いずれかのモードに当選すると、BIGモードが設定される。具体的には、所定の記憶部に、BIGモードであることが記憶される。BIGモードは、次回のBIG状態への移行が保障されている場合は維持され、決定されたBIG状態の消化により設定がリセット(記憶が消去)される。なお、「S−BIGリプレイ」が当選し、ペナルティ中でない場合には、所定回数のBIG状態が連荘するモードが設定される。これにより、「S−BIGリプレイ」は、他の「RT3リプレイ」に比べて、多くの利益を獲得し得るものとなっているが、その当選確率は極めて低く設定されている。
【0072】
ここで、RT3中は、小役と「維持リプレイ」及び「N−BIGリプレイ」のみが抽選対象となっており(
図7参照)、再遊技当選確率が高いために、「N−BIGリプレイ」が頻繁に当選する。従って、REG状態及びBIG状態中には、BIG図柄や上段リプレイも表示され得るが、これらの表示はサブ状態の移行には関係しない。
REG状態は、8回のベルナビの実行が保障されており、ベルナビが8回終了すると、継続待機状態に移行する。BIG状態は、8回のベルナビの実行を1セットとして、所定セット数、抽選により決定される例えば4〜20セットの実行が保障されており、後述する上乗せ抽選で当選していた場合にはさらに所定回数のベルナビが実行される。そして、設定されたセット数及び上乗せされた回数のベルナビが終了すると、継続待機状態に移行する。REG状態又はBIG状態中にベル役を取りこぼしてブランクが表示されると、復帰待ち状態に移行する。
【0073】
継続待機状態への移行時には、継続待機状態のゲーム数(例えば1〜5回)が抽選により決定される。継続待機状態においては、BIGモードである場合に限り、「RT3リプレイ」が当選するとART当選告知が行われ、ナビに従うとBIG状態に移行する。なお、ナビに従わない場合でもRT3は維持されるので、BIG状態に移行する。また、継続待機状態中は、BIGモードであるか否かにかかわらず、ベルナビが行われる。ベル役を取りこぼしてブランクが表示されると、BIGモードである場合には復帰待ち状態に移行するが、BIGモードでない場合にはサブ通常状態に移行する。
さらに、BIGモードである場合において、「RT3リプレイ」が当選しないまま所定ゲーム数を消化したときには、演出の変更(例えば正面パネルの発光表示やBGMの変化)により、見た目上は継続待機状態が終了したかのように表示するが、内部的には継続待機状態を維持する。この場合には、ベルナビが行われる。一方、BIGモードでない場合において、サブ状態が他に移行しないまま所定ゲーム数が消化された場合には、転落待機状態に移行する。
【0074】
転落待機状態においては、「RT3リプレイ」の当選時にBIG状態への引き戻し抽選が行われる。引き戻し抽選に当選するとビッグモードに設定され、BIG状態に移行する。一方、ベルナビは行われないので、ベル役を取りこぼしてブランクが表示されると、次回BIGが確定している場合のみ、復帰待ち状態に移行し、そうでない場合にはサブ通常状態に移行する。
復帰待ち状態においては、「RT3リプレイ」が当選し、いずれかのRT3図柄が表示されメイン状態がRT3に移行した場合には、復帰待ち状態に移行する前のサブ状態に応じて、REG状態又はBIG状態のいずれかに復帰する。復帰待ち状態からの復帰時に表示されるRT3図柄を「復帰リプレイ」というものとする。復帰待ち状態中は、メイン状態がRT1又はRT2となっており、「S−BIGリプレイ」が当選した場合には、RT3への移行ナビ(具体的には中第一停止)を行う。なお、復帰待ち状態において、一定の確率で、ベルナビを行うようにしてもよい。
【0075】
(AT制御手段160)
AT制御手段160は、特定報知演出制御手段であって、ATを制御する手段である。本実施の形態における特定報知演出は、上述したように、押し順が設定された当選領域の当選時に正解の押し順を報知する、いわゆる押し順ナビである。押し順の報知は、
図1に示す3個のナビランプ66のいずれかを点灯させて、最初に停止操作すべきストップスイッチ50を示すことにより行われる。また、本実施の形態では、メイン状態がRT3に移行すると、ペナルティ中でないことを条件として、自動的にARTに突入するように形成されている。
【0076】
AT制御手段130は、特に図示しないが、実行抽選手段、ATカウンタ、報知実行手段、ペナルティカウンタを備えている。そして、メイン制御装置21から送信される役抽選の結果や遊技結果に関する情報、サブ状態フラグの種類及び前記ATカウンタ、ペナルティカウンタのカウント値に基づき、ATの実行を制御する。
実行抽選手段は、ART状態への移行の有無や、ARTのモード及びセット数や、上乗せ回数やBIG状態への引き戻しを抽選により決定するためのものである。ART状態への移行の有無を決定するART実行抽選は、スタート操作を契機に行う。ART実行抽選に当選すると、サブ内部中状態となり、「RT3リプレイ」の当選時にART当選告知が行われる。ARTのモード及びセット数の抽選は、ARTへの移行時に行う。具体的には、REG状態への移行時には、モード抽選を行い、BIG状態への移行時には、モード抽選を行うとともにセット数抽選を行う。上乗せ抽選は、BIG状態中の所定契機(例えばスイカ役やチェリー役の当選時)に行うものであり、50回又は100回のベルナビ上乗せ回数を決定する。引き戻し抽選は、転落待機状態中における「RT3リプレイ」当選時に行うものであり、当選するとBIGモードに設定される。
【0077】
ATカウンタは、ART中のベルナビ回数及びセット数をカウントするものであり、図示しないナビ回数カウンタとセット数カウンタを備えている。ナビ回数カウンタの初期値は「8」に設定されており、REG状態中又はBIG状態中において、ベルナビが実行されるごとにカウントを1ずつ減算する。上乗せ抽選に当選している場合には、ナビ回数カウンタに上乗せ回数が設定され、ベルナビが実行されるごとにカウントを1ずつ減算する。ナビ回数カウンタのカウント値が「0」になると、ナビ回数は初期化される。セット数カウンタの初期値は、セット数抽選ごとに、抽選によりより決定された回数に設定され、BIG状態においてナビ回数カウンタが「0」となるごとにカウントを1ずつ減算する。なお、REG状態中又はBIG状態中においてブランクが表示され、復帰待ち状態に移行した場合には、ATカウンタのカウント値は保持され、復帰後に残りのカウントからナビ回数の減算を行う。
【0078】
報知実行手段は、特定報知演出を実行させるためのものである。本実施の形態においては、上述したように、ベルナビと、RT1への転落回避ナビと、「RT3リプレイ」当選時の移行ナビが実行される。ベルナビは、メイン状態がRT2でありサブ状態がART確定状態の場合、サブ状態がBIG状態及びREG状態の場合、サブ状態が継続待機状態の場合に行われるとともに、復帰待ち状態においても行われる場合がある。転落回避ナビは、メイン状態がRT2でありサブ状態がART確定状態の場合に行われる。移行ナビは、メイン状態がRT1又はRT2である場合、及びサブ状態が継続待機状態又は転落待機状態である場合に行われる。
【0079】
なお、ベルナビは、ブランクを表示させないための押し順を報知するものであるととらえた場合には、メイン状態がRT1に転落しサブ状態がサブ通常状態に転落するのを回避するための転落回避ナビとして位置づけることができるものである。
ペナルティカウンタは、ペナルティゲーム数をカウントするものである。具体的には、所定のペナルティ設定条件に該当した場合には、所定のペナルティゲーム数(例えば10ゲーム)を加算又は再設定して記憶し、ゲーム開始(スタート操作)ごとに、記憶値を1ずつ減算する。そして、ペナルティカウンタがペナルティゲーム数を有している場合には、ペナルティ期間の扱いとなって、特定報知演出に関して一定の制限が加えられる。
【0080】
本実施の形態においては、サブ通常状態中において、「RT3リプレイ」の当選時に変則押し(左第一停止以外の押し順で操作)した場合に、所定ゲーム数のペナルティが設定される。そして、ペナルティ中は、ベルナビやART当選告知を行わない、ART実行抽選やモード抽選や上乗せ抽選を行わない、などの不利益が付与される。
なお、ペナルティの内容や付与条件は上記したものに限られない。例えば、移行ナビに従わない場合に、モード抽選や上乗せ抽選を行わない、あるいは抽選結果に制限を設けるペナルティを付与するようにしてもよい。
(スロットマシン1の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン1の、メイン制御装置21の制御に基づく遊技制御処理の概略を、
図10のフローに基づき説明する。
【0081】
(1ゲームに関する制御)
まず、
図10に示すステップ100において、規定数のメダルがベットされたか否かが判断される。ここで、規定数とは、1回の遊技に掛けることができるメダル数であり、スロットマシン1は最大3枚までのメダルを掛けることができるようになっている。ベットには、メダルの投入、ベットスイッチ16の操作の他、再遊技作動による自動ベットも含まれる。規定数のメダルがベットされない場合にはステップ100に戻り、規定数のメダルが投入された場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、スタートスイッチ30がONになったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならないと判断された場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ30がONになったと判断された場合には、次のステップ102に進む。
【0082】
ステップ102において、役抽選手段70により役抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、回転リール40の回転開始処理が行われる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、いずれかのストップスイッチ50がONになったか否かが判断される。ストップスイッチ50がONにならないと判断された場合には、ステップ104に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONになったと判断された場合には、次のステップ105に進む。
【0083】
ステップ105において、回転リール40の回転停止処理が行われる。なお、所定条件の下で、最初の停止操作後に、フリーズ演出が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、全ての回転リール40が停止したか、すなわち3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。全ての回転リール40が停止していないと判断された場合にはステップ104に戻り、全ての回転リール40が停止したと判断された場合には、次のステップ107に進む。
ステップ107において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ108に進み、遊技結果に応じた処理が行われる。すなわち、所定の役を構成する図柄が有効ライン上に表示された場合には、入賞メダルの払い出しや、再遊技作動又はメイン状態の移行処理が行われ、1回のゲームが終了する。有効ライン上に停止した図柄配列が何の役を構成するものでもなくメイン状態の移行契機ともなっていない場合には、そのまま1回のゲームが終了する。
【0084】
(フリーズ演出に関する制御)
次に、フリーズ演出制御手段120の制御に基づくフリーズ処理について、
図11のフローに基づき説明する。
まず、
図11のステップ200において、左停止スイッチ51が操作されたか否かが判断される。操作されなかったと判断された場合には、そのまま処理を終了し、操作されたと判断された場合には、次のステップ201に進む。
ステップ201において、「S−BIGリプレイ」が当選しているか否かが判断される。「S−BIGリプレイ」が当選していないと判断された場合にはそのまま処理を終了し、「S−BIGリプレイ」が当選していると判断された場合には、フリーズ演出の実行が決定され、次のステップ202に進む。
【0085】
ステップ202において、第二停止操作が行われたか否かが判断され、第二停止操作が行われないと判断された場合にはステップ202に戻り、第二停止操作が行われたと判断された場合には、次のステップ203に進む。
ステップ203において、フリーズ演出制御手段120により、第二停止操作が無効にされる。具体的には、ステッピングモータへの駆動停止信号出力が中止されて対応する回転リール40の停止制御が行われないようにされる。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、フリーズタイマー121が時計測を開始するとともに、停止無効状態が設定される。これにより、この間の停止操作が無効になる。そして、次のステップ205に進む。
【0086】
ステップ205において、フリーズタイマー121がタイムアップしたか否かが判断され、タイムアップしていないと判断された場合にはステップ205に戻り、タイムアップしたと判断された場合には、次のステップ206に進む。
ステップ206において、フリーズ演出制御手段120により、停止無効状態が解除される。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、フリーズ演出実行記憶手段122により、フリーズ実行フラグがセットされる。そして、フリーズ処理を終了する。なお、この後、再度ストップスイッチ50が操作されることにより、2番目の回転リール40が停止する。
【0087】
このように、本実施の形態においては、「S−BIGリプレイ」が当選した場合に、左停止スイッチ51が最初に停止操作されたことを条件としてフリーズ演出の実行を決定し、次の第二停止操作を契機に、フリーズ演出を実行するとともに、フリーズ実行フラグを設定する。そして、この場合には、原則として(ペナルティ中でなければ)、所定回数のBIG状態が連荘するモードが設定され、これ以外の場合よりも多くの利益を獲得し得るものとなっている。
これにより、最も多くのメダルを獲得し得る(獲得枚数の期待値が最も高い)状態のARTに移行したことをメイン側で記憶しておくことができる。
【0088】
(信号出力に関する制御)
続いて、信号出力制御手段130の制御に基づく外部信号出力処理について、
図12のフローに基づき説明する。ここで、図中、信号OFFとは、信号出力中の場合には信号出力を停止することであり、信号出力していない場合には出力を行わないことである。初期状態においては、信号出力状態はOFFとなっている。また、「条件カウンタ」とは信号出力条件カウンタ132のことであり、初期値は「12」である。
図12のステップ300において、出力決定手段131により、メイン状態がRT3か否かが判断される。この判断は、遊技開始時(スタート操作時)に行われる。メイン状態がRT3でないと判断された場合には、次のステップ301において、信号1〜4をOFFにし(あるいはOFFのままにし)、信号出力条件カウンタ132のカウント値をクリア(0に設定)して処理を終了する。ここにおいて、有利状態作動信号は、メイン状態がRT3である場合にのみ出力され、RT3に移行した最初の遊技においては、信号出力条件カウンタ132のカウント値は、初当たりが「S−BIGリプレイ」の当選である場合を除き、0であることとなる。一方、メイン状態がRT3であると判断された場合には、ステップ302に進む。
【0089】
ステップ302において、前ゲームにおいて正解ベルすなわちベル10役又はベル11役のいずれかの図柄組合せが表示されたか否かが判断される。前ゲームの遊技結果は、表示図柄ビット(所定の記憶部に記憶されている停止図柄情報)を参照することにより確認される(以下同様)。正解ベルが表示されたと判断された場合には、次のステップ303に進む。
ステップ303において、信号出力条件カウンタ132のカウント値が「0」か否かが判断される。ここで、カウント値が「0」でない場合とは、RT3中において信号1〜4がOFFにされた場合、すなわち前ゲームまでにRT3図柄のうちBIG図柄が表示された場合(ステップ312〜314参照)であり、カウント値が「0」である場合とは、当該遊技がRT3に移行した1ゲーム目の場合、あるいはREG状態中である場合である。カウント値が「0」である場合にはそのまま処理を終了し、カウント値が「0」でない場合には、次のステップ304に進む。
【0090】
ステップ304において、信号出力条件カウンタ132がカウント値を「1」減算する。そして、次のステップ305に進む。
ステップ305において、減算の結果、信号出力条件カウンタ132のカウント値が「0」となったか否かが判断される。カウント値が「0」でないと判断された場合にはそのまま処理を終了する。一方、カウント値が「0」であると判断された場合には、次のステップ306に進む。
ステップ306において、信号2,3をONにする。つまり、BIG信号を出力する。そして、処理を終了する。ここにおいて、BIG信号は、信号出力条件カウンタ132がセットされた状態で正解ベルが12回表示されること(つまりBIG状態中のベルナビに従ったゲームが1セット以上行われること)を条件に出力されるものとなる。
【0091】
前記ステップ302において、前ゲームで正解ベルが表示されていないと判断された場合には、ステップ307に進む。
ステップ307において、信号出力条件カウンタ132のカウント値が「0」か否かが判断される。カウント値が「0」でないと判断された場合にはそのまま処理を終了し、カウント値が「0」であると判断された場合、には次のステップ308に進む。
ステップ308において、前ゲームでRT3図柄(REG図柄、BIG図柄、上段リプレイのいずれか)が表示されたか否かが判断される。RT3図柄が表示されていないと判断された場合にはそのまま処理を終了し、RT3図柄が表示されたと判断された場合には、次のステップ309に進む。
【0092】
ステップ309において、フリーズ実行フラグがセットされているか否かが判断される。フリーズ実行フラグがセットされていないと判断された場合には次のステップ310に進む。ここにおいて、前ゲームで表示されたRT3図柄は、「S−BIGリプレイ」の当選時に左第一停止で停止操作された結果表示されるBIG図柄ではないことが特定される。
ステップ310において、前ゲームで用いられた停止制御データが、停止制御番号6に係るものであったか否かが判断される。前ゲームの停止制御番号は、所定の記憶部に記憶されている停止制御番号を参照することにより確認される。なお、停止制御番号6は、「N−BIGリプレイ」の当選時に用いられる停止制御データである。そして、停止制御番号が6でないと判断された場合には、次のステップ311に進む。ここにおいて、前ゲームで表示されたRT3図柄は、「REGリプレイ」又は「S−BIGリプレイ」の当選に基づき表示される図柄組合せであること(つまりRT1又は2状態からRT3への移行時に表示されたREG図柄又は上段リプレイであること)が特定される。
【0093】
ステップ311において、信号1,4をONにする。つまり、REG信号を出力する。ここにおいて、REG信号は、REG図柄又は上段リプレイが表示されてRT3に移行したことを条件に出力されるものとなる。そして、処理を終了する。
前記ステップ309においてフリーズ実行フラグがセットされていると判断された場合、及び前記ステップ310において前ゲームで用いられた停止制御データが停止制御番号6に係るものであると判断された場合には、ステップ312に進む。ここにおいて、前ゲームにおいて表示されたRT3図柄は、「N−BIGリプレイ」の当選に基づき表示されたRT3図柄、又は「S−BIGリプレイ」の当選時に左第一停止をすることにより表示されたBIG図柄であることが特定される。
【0094】
ステップ312において、リプレイ7役に対応付けられた図柄組合せ、すなわち上段リプレイが表示されたか否かが判断される。リプレイ7役に対応付けられた図柄組合せが表示されたと判断された場合には、そのまま処理を終了する。一方、リプレイ7役に対応付けられた図柄組合せが表示されたのでないと判断された場合には、次のステップ313に進む。ここにおいて、前ゲームにおいて表示されたRT3図柄は、「N−BIGリプレイ」の当選に基づき表示されたBIG図柄、又は「S−BIGリプレイ」の当選時に左第一停止をすることにより表示されたBIG図柄であることが特定される。
ステップ313において、信号1〜4をOFFにする。そして、次のステップ314に進む。
【0095】
ステップ314において、信号出力条件カウンタ132のカウント値を初期値の「12」にセットする。ここにおいて、信号出力条件カウンタ132が0の場合(REG状態又はBIG状態が終了した場合、もしくはBIG図柄の表示によりRT3に移行した場合)には、出力中の信号を停止して信号出力条件カウンタ132がセットされることとなる。そして、信号出力処理を終了する。
なお、信号出力条件カウンタ132のカウント値の初期値を「12」としたのは、ベルナビ1セットが8回の設定となっていることから、それ以上の回数の正解ベルの表示がされた場合にはBIG状態と判断するためである。従って、初期値は、「8」を超える数値(9以上)であれば「12」に限定されるものではない。
【0096】
また、上記したフローでは、ステップ303、304において、条件カウンタが0でない場合に条件カウンタを減算し、ステップ305において条件カウンタが0となったか否かを判断し、0の場合に信号2,3を出力しているが、この処理は、条件カウンタが1以上の場合に減算をし(0のときには減算しない)、次のステップで条件カウンタが1から0になったかを判断して、1から0になった場合に信号2,3を出力する流れとしてもよい。
以上の制御に基づく有利状態信号の出力パターンについて、
図13のタイムチャートに基づき説明する。
【0097】
例えば、RT1又はRT2中に、「REGリプレイ」が当選し、REG図柄又は上段リプレイが表示された場合には、メイン状態がRT3に移行する。すると次ゲームではRT3中であると判断され、
図12のステップ307〜310の流れを経て、
図13(A)に示すように、信号1,4すなわちREG信号がONとされる。その後、REG状態が終了し、BIGモードでない場合にベル役を取りこぼすことによりメイン状態がRT1に転落すると、次ゲームではRT3中でないと判断される。そして、REG信号はOFFとされ、信号出力条件カウンタ132のカウント値は「0」にされる。
上記の場合において、REG状態開始時のモード抽選でBIGモードが決定されている場合や、転落待機状態で引き戻し抽選に当選した場合には、REG状態終了後の「RT3リプレイ」の当選時にRT3図柄が表示されると、
図12のステップ307〜310〜314の流れを経て、
図13(B)に示すように、REG信号がOFFとされる。このとき、信号出力条件カウンタ132のカウント値が「12」にセットされる。ここではすでにサブ状態はBIG状態に移行しているが、BIG信号は出力しない。そして、信号出力条件カウンタ132がカウントを開始し、カウント値が「0」になると、信号2,3すなわちBIG信号がONとされる。その後、BIGモードでない場合にベル役を取りこぼしてメイン状態がRT1に転落すると、BIG信号はOFFとされ、信号出力条件カウンタ132はクリアされる。一方、BIGモードである場合には、「RT3リプレイ」の当選時にRT3図柄が表示されると、
図12のステップ313においてBIG信号はOFFとされるが、信号出力条件カウンタ132のカウント値が「12」にセットされる。以下、BIGモードである限り、これらの作動が繰り返される。
【0098】
また、RT1又はRT2中に、「S−BIGリプレイ」が当選し、左第一停止で停止操作が行われBIG図柄が表示された場合においては、
図12のステップ307〜309〜314の流れを経て、信号1〜4はOFFとしたまま、信号出力条件カウンタ132のカウント値が「12」にセットされる。そして、信号出力条件カウンタ132のカウント値が「0」になると、
図13(C)に示すように、BIG信号がONとされる。
以上のように、本実施の形態においては、信号出力条件カウンタ132のカウント値を、BIG図柄の表示によりRT3に移行した場合にのみ「12」にセットすることにより、信号出力条件カウンタ132のカウント値が1から0になったか否かによって、サブ状態がBIG状態であるか否かを判断可能としている。これにより、メイン側では、現在のサブ状態を記憶しておく必要がない。そして、信号出力条件カウンタ132のカウント値が0であり、かつフリーズ実行フラグが成立しておらず、停止制御番号が6でないときに、REG信号を出力するようになっている。これにより、「S−BIGリプレイ」の当選時においても表示され得る上段リプレイの表示でRT3に移行した場合でも、前ゲームの抽選結果の記憶(抽選結果はゲーム開始時すなわち役抽選時に更新されてしまうので別途記憶しておく必要がある)を参照することなく、REG信号の出力を適正に行うことができる。
【0099】
また、信号出力条件カウンタ132のカウント値が1以上の場合に正解ベル表示の回数をカウントし、カウント値が0となることを契機にBIG信号を出力するとともに、メイン状態がRT3から転落した場合と、BIG図柄の表示によりRT3に移行した場合に、REG信号及びBIG信号の出力を停止するように形成してある。これにより、REG状態やBIG状態の終了を判断する必要がなく、メイン制御の負担を軽くすることができる。
ここで、ATの管理(実行抽選、ATカウンタ、ペナルティカウンタの制御)をメイン制御装置21で行い、メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、サブ制御装置22がナビを実行するように形成すれば、メイン制御装置21において、サブ状態がBIG状態なのかREG状態なのかを簡単に判断することが可能である。そして、その判断に基づき、BIG状態の移行条件に該当したらBIG信号をONとし、終了条件に該当したら(ナビ回数を終了したら)BIG信号をOFFにすればよい。REG状態の場合も同様である。しかし、そのように形成した場合には、メイン制御装置21において記憶すべき情報や処理すべき制御が膨大になり、メモリー容量を圧迫しCPUに負担がかかり好ましくない。そのため、ATの管理をサブ制御装置22において行うのが最適であるが、サブ制御装置22から直接情報を得ることはできない。本実施の形態では、このような場合でも、適切に、しかも極力制御負担をかけないで、サブ状態を把握することが可能である。
【0100】
さらに、本実施の形態によれば、上述したように、現在のサブ状態(REG状態かBIG状態か)を記憶しておく必要がないとともに、REG状態やBIG状態の終了を判断する必要がない。例えば、メイン制御装置21においてサブ状態がサブ通常状態か否かのみを記憶してペナルティの管理を行い、実行抽選によりセット数や上乗せ数を決定してサブ側に送信し、ナビ回数のカウントはサブ側で行うように形成すれば、メイン側では正解ベルの表示回数を12までカウントするだけでよい。従って、本実施の形態の信号出力制御は、ATの管理を一部メイン制御装置21が行う場合であっても、制御負担の軽減に有益である。
【0101】
また、本実施の形態では、メイン状態がRT3に移行すれば、BIG図柄以外の図柄組合せ(上段リプレイ)の表示であってもサブ状態はBIG状態に移行可能となっているところ、BIG図柄の表示によって(つまりナビに従って)RT3に移行した場合のみ、BIG信号をONとするように形成されている。これにより、ナビに従い順当に遊技を進めている場合の有利状態発生回数を特定することができる。
なお、上記した制御方法によれば、サブ状態がREG状態やBIG状態でない場合(継続待機状態や転落待機状態である場合)にも、REG信号やBIG信号の出力が維持されることとなるが、継続待機状態や転落待機状態は、BIG状態への移行可能性がある状態であり、この間にメイン状態がRT1に転落すれば信号出力は停止され、BIG図柄か表示されればBIG状態に移行して信号出力はいったん停止されるので、有利状態の作動回数を把握するのに何ら支障はない。
【0102】
(打ち止めに関する制御)
次に、打ち止め制御手段140の制御に基づく打ち止め処理について、
図14のフローに基づき説明する。
図14のステップ400において、メイン状態がRT3からRT1に移行したか否かが判断される。具体的には、RT3中にブランクが表示されたか否かが判断される。メイン状態がRT3からRT1に移行していないと判断された場合にはそのまま処理を終了し、メイン状態がRT3からRT1に移行したと判断された場合には、次のステップ401に進む。
【0103】
ステップ401において、フリーズ実行フラグがセットされているか否かが判断される。フリーズ実行フラグがセットされていないと判断された場合にはそのまま処理を終了し、フリーズ実行フラグがセットされていると判断された場合には、次のステップ402に進む。
ステップ402において、打ち止め制御手段140により、打ち止め制御が行われる。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、フリーズ実行フラグをリセットする。そして、打ち止め処理を終了する。
【0104】
以上のように、本実施の形態によれば、フリーズ実行フラグの有無に基づいて、打ち止め制御を行うので、獲得枚数の期待値が最も高い状態のARTの終了のタイミングで打ち止めとすることができる。言い換えれば、ある程度の数のメダルを遊技者が獲得したタイミングで打ち止めとすることができる。これにより、遊技者になるべく不快感を与えないようにすることができ、ボーナス遊技(ボーナスゲーム)を搭載していない遊技機において、商品性をなるべく害することなく打ち止め機能を搭載することができる。
(サブ状態に関する制御)
次に、サブ状態移行制御手段150の制御に基づくサブ状態の移行処理について、
図15乃至
図25のフローに基づき説明する。ここで、各フローにおけるメイン状態や操作手段の操作状況は、メイン制御装置21から遊技ごとに、あるいは操作ごとに出力される情報信号の入力に基づき判断される。
【0105】
図15は、スタートスイッチ30の操作信号受信時(ゲーム開始時)にメイン状態が通常状態である場合のサブ状態に関する制御(通常中のサブ処理)を示すフローである。
図15のステップ500において、ART実行抽選に当選したか否かが判断される。ART実行抽選に当選していないと判断された場合には、そのまま処理を終了し、ART実行抽選に当選したと判断された場合には、次のステップ501に進む。
ステップ501において、サブ状態がサブ内部中に設定される。そして通常中のサブ処理を終了する。
図16は、ゲーム開始時にメイン状態がRT1である場合のサブ状態に関する制御(RT1中のサブ処理)を示すフローである。
【0106】
図16のステップ600において、ART実行抽選に当選したか否かが判断される。ART実行抽選に当選したと判断された場合には、次のステップ601に進み、ステップ601において、サブ状態がサブ内部中に設定される。そして、次のステップ602に進む。一方、ステップ600においてART実行抽選に当選していないと判断された場合には、ステップ601を飛び越して、ステップ602に進む。
ステップ602において、「RT3リプレイ」が当選したか否かが判断される。「RT3リプレイ」が当選したと判断された場合には、次のステップ603に進む。
ステップ603において、「RT3リプレイ」当選時の処理が行われる。そして、次ステップ604に進む。
【0107】
ステップ604において、いずれかのRT3図柄が表示されたか否かが判断される。RT3図柄が表示されたと判断された場合には、次のステップ605に進み、RT3図柄表示時の処理が行われる。そしてRT1中のサブ処理を終了する。一方、ステップ604においてRT3図柄が表示されていないと判断された場合には、ステップ606に進み、RT3図柄表非示時の処理が行われる。そしてRT1中のサブ処理を終了する。
前記ステップ602において、「RT3リプレイ」が当選していないと判断された場合には、ステップ607に進む。
ステップ607において、RT2図柄が表示されたか否かが判断される。RT2図柄が表示されていないと判断された場合にはそのまま処理を終了し、RT2図柄が表示されたと判断された場合には、次のステップ608に進む。
【0108】
ステップ608において、サブ状態はサブ通常状態か否かが判断される。サブ通常状態であると判断された場合には、次のステップ609に進み、サブ状態が確定待機状態1に設定される。一方、サブ通常状態でないと判断された場合、すなわち、サブ状態がサブ内部中である場合には、ステップ610に進み、サブ状態が確定待機状態2に設定される。そして、RT1中のサブ処理を終了する。なお、確定待機状態1、確定待機状態2の設定時に、所定の規定ゲーム数が抽選により決定される。
図17は、ゲーム開始時にメイン状態がRT2である場合のサブ状態に関する制御(RT2中のサブ処理)を示すフローである。
【0109】
図17のステップ700において、サブ状態がART確定状態か否かが判断される。ART確定状態でないと判断された場合、すなわち、確定待機状態1か確定待機状態2のいずれかである場合には、次のステップ701に進む。
ステップ701において、ゲーム数が加算される。そして、つぎのステップ702に進み、規定ゲーム数に達したか否かが判断される。規定ゲーム数に達したと判断された場合には、次のステップ703において、ART確定状態に設定される。そして、ステップ706に進む。
一方、ステップ702において、規定ゲーム数に達していないと判断された場合には、ステップ704に進む。
【0110】
ステップ704において、ゲーム開始時に行われたART実行抽選に当選したか否かが判断される。ART実行抽選に当選したと判断された場合には、次のステップ705において、確定待機状態2に設定される。そして、次のステップ706に進む。一方、ステップ704においてART実行抽選に当選していないと判断された場合には、ステップ705を飛び越してステップ706に進む。
ステップ706において、「RT3リプレイ」が当選したか否かが判断される。「RT3リプレイ」が当選していないと判断された場合には、ステップ708に進む。
ステップ708において、ART確定状態か否かが判断される。ART確定状態であると判断された場合には、次のステップ709に進む。
【0111】
ステップ709において、「RT1リプレイ」が当選したか否かが判断される。「RT1リプレイ」が当選したと判断された場合には、次のステップ710において、転落回避ナビが行われる。そして、次のステップ711に進む。一方、ステップ709において、「RT1リプレイ」が当選していないと判断された場合には、ステップ710を飛び越してステップ711に進む。
ステップ711において、「押し順ベル」が当選したか否かが判断される。「押し順ベル」が当選したと判断された場合には、次のステップ712において、ベルナビが行われる。そして、次のステップ713に進む。一方、ステップ71において、「押し順ベル」が当選していないと判断された場合には、ステップ712を飛び越してステップ713に進む。
【0112】
前記ステップ706において、「RT3リプレイ」が当選したと判断された場合には、次のステップ707において、「RT3リプレイ」当選時の処理が行われる。そして、ステップ713に進む。前記ステップ708において、ART確定状態でないと判断された場合には、ステップ709〜712を飛び越して、ステップ713に進む。
ステップ713において、RT1図柄が表示されたか否かが判断される。RT1図柄が表示されていないと判断された場合には、次のステップ714に進む。
ステップ714において、ブランクが表示されたか否かが判断される。ブランクが表示されていないと判断された場合には、次のステップ715に進む。
【0113】
ステップ715において、RT3図柄が表示されたか否かが判断される。RT3図柄が表示されたと判断された場合には、次のステップ716に進み、RT3図柄表示時の処理が行われる。そして、RT2中のサブ処理を終了する。一方、ステップ715において、RT3図柄が表示されていないと判断された場合には、ステップ717に進み、RT3図柄非表示時の処理が行われる。そして処理を終了する。
前記ステップ713においてRT1図柄が表示されたと判断された場合、及び前記ステップ714においてブランクが表示されたと判断された場合には、ステップ718に進む。
【0114】
ステップ718において、確定待機状態2か否かが判断される。確定待機状態2でないと判断された場合、すなわち確定待機状態1の場合には、次のステップ719に進み、ステップ719において、サブ通常状態に設定される。そして処理を終了する。一方、ステップ718において、確定待機状態2であると判断された場合には、ステップ720に進み、ステップ720において、サブ内部中に設定される。すなわち、確定待機状態2の場合には、メイン状態がRT1に転落しても、サブ内部中状態が維持される。そして、RT2中のサブ処理を終了する。
図18は、ゲーム開始時にメイン状態がRT3である場合のサブ状態に関する制御(RT3中のサブ処理)を示すフローである。
【0115】
図18のステップ800において、サブ状態がREG状態か否かが判断される。REG状態であると判断された場合には、次のステップ801においてREG中の処理が行われる。そしてRT3中のサブ処理を終了する。一方、REG状態でないと判断された場合には、ステップ802に進む。
ステップ802において、サブ状態がBIG状態か否かが判断される。BIG状態であると判断された場合には、次のステップ803においてBIG中の処理が行われる。そしてRT3中のサブ処理を終了する。一方、BIG状態でないと判断された場合には、ステップ804に進む。
【0116】
ステップ804において、サブ状態が継続待機状態か否かが判断される。継続待機状態であると判断された場合には、次のステップ805において継続待機状態中の処理が行われる。そしてRT3中のサブ処理を終了する。一方、継続待機状態でないと判断された場合には、ステップ806に進み、ステップ806において、転落待機状態中の処理が行われる。そしてRT3中のサブ処理を終了する。
図19は、ゲーム開始時にサブ状態が復帰待ち中である場合の制御(復帰待ち中の処理)を示すフローである。
図19のステップ900において、「RT3リプレイ」が当選したか否かが判断される。「RT3リプレイ」が当選していないと判断された場合には、そのまま処理を終了する。一方、「RT3リプレイ」が当選したと判断された場合には、次のステップ901に進む。
【0117】
ステップ901において、「復帰リプレイ」が表示されたか否かが判断される。「復帰リプレイ」が表示されていないと判断された場合にはそのまま処理を終了する。一方、「復帰リプレイ」が表示されたと判断された場合には、次のステップ902に進む。
ステップ902において、BIGモードか否か、すなわちモード抽選に当選しているか否かが判断される。BIGモードであると判断された場合には、次のステップ903において、サブ状態がBIG状態に設定される。そして復帰待ち中の処理を終了する。一方、BIGモードでないと判断された場合には、ステップ904に進み、サブ状態がREG状態に設定される。そして復帰待ち中の処理を終了する。
【0118】
図20は、
図16のステップ603、
図17のステップ707におけるRT3リプレイ当選時の処理を示すフローである。
図20のステップ1000において、当選したのは「S−BIGリプレイ」か否かが判断される。「S−BIGリプレイ」が当選したのでないと判断された場合には、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、ペナルティが設定されているか、すなわちペナルティカウンタがペナルティゲーム数を有しているか否かが判断される。ペナルティが設定されていると判断された場合には、そのまま処理を終了する。一方、ペナルティが設定されていないと判断された場合には、次のステップ1002に進む。
【0119】
ステップ1002において、サブ状態がサブ通常状態か否かが判断される。サブ通常状態であると判断された場合には、そのまま処理を終了する。一方、サブ通常状態でないと判断された場合には、次のステップ1003に進む。
ステップ1003において、ART当選告知が行われる。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、当選したのは「N−BIGリプレイ」か否かが判断される。「N−BIGリプレイ」が当選したと判断された場合には、次のステップ1005に進み、ステップ1005において、BIGナビ、すなわち、移行ナビのうちBIG状態に移行可能な押し順のナビ(右第一停止)が行われる。そしてRT3リプレイ当選時の処理を終了する。一方、当選したのは「N−BIGリプレイ」でないと判断された場合、すなわち「REGリプレイ」が当選している場合には、ステップ1008に進み、ステップ1008において、REGナビ、すなわち、移行ナビのうちREG状態に移行可能な押し順のナビ(右第一停止)が行われる。そしてRT3リプレイ当選時の処理を終了する。
【0120】
前記ステップ1000において、当選したのが「S−BIGリプレイ」であると判断された場合には、ステップ1006に進む。
ステップ1006において、ART当選告知が行われる。そして、次のステップ1007に進む。
ステップ1007において、ペナルティが設定されているか否かが判断される。ペナルティが設定されていると判断された場合には、ステップ1008に進み、REGナビ(右第一停止)が行われる。そしてRT3リプレイ当選時の処理を終了する。一方、ペナルティが設定されていないと判断された場合には、ステップ1005に進み、BIGナビ(左第一停止)が行われる。そしてRT3リプレイ当選時の処理を終了する。
【0121】
以上のように、「S−BIGリプレイ」が当選した場合には、サブ通常状態であっても、ペナルティが設定されていても、ART当選告知が行われる。ただし、ペナルティが設定されている場合には、フリーズ演出の実行を防ぐために、REGナビが行われる。これにより、REGナビに従って停止操作されることによってペナルティ中にフリーズ演出が実行されないようにすることができる。すなわち、サブ制御装置22側のナビにより、フリーズ演出の実行の有無を管理することができる。そして、ナビに従って停止操作される限りペナルティ中にフリーズ演出が実行されることはないので、フリーズ演出の演出効果が低下することを防止することができ、遊技性が損なわれないようにすることができる。
【0122】
また、ナビに従って停止操作がされた場合には、REG状態に移行するが、遊技者はこれがペナルティ中に「S−BIGリプレイ」が当選したことによるものなのか「REGリプレイ」の当選によるものなのか判別することができない。このように形成したことにより、ペナルティ中であることを遊技者に知られないようにすることができる。言い換えれば、獲得枚数の期待値が最も高い状態のARTへの移行という利益をペナルティ中であるがゆえに得ることができなかったということを、遊技者に知られないようにすることができる。
図21(A)は、
図16のステップ605及び
図17のステップ716におけるRT3図柄表示時の処理を示すフローである。
【0123】
図21(A)のステップ1101において、サブ状態がサブ通常状態か否かが判断される。サブ通常状態であると判断された場合には、次のステップ1102に進み、ステップ1102においてペナルティが設定される。具体的には、ペナルティカウンタにペナルティゲーム数が例えば「10」セットされる。そしてRT3図柄表示時の処理を終了する。一方、サブ通常状態でないと判断された場合には、ステップ1103に進む。
ステップ1103において、BIGモードか否かが判断される。ここでのBIGモードとは、モード抽選において次回BIGが決定している場合と、「S−BIGリプレイ」当選時にペナルティ中でない場合である。BIGモードであると判断された場合には、次のステップ1104に進む。
【0124】
ステップ1104において、サブ状態がBIG状態に設定されるとともに、セット数抽選、モード抽選が行われて、セット数及びモードが決定される。また、図示していないが、ナビ回数カウンタに「8」がセットされる。そしてRT3図柄表示時の処理を終了する。
前記ステップ1103において、BIGモードでないと判断された場合には、ステップ1105に進む。
ステップ1105において、サブ状態がREG状態に設定されるとともに、モード抽選が行われてモードが決定される。なお、「S−BIGリプレイ」当選時にペナルティ中である場合には、サブ状態がREG状態に設定される。また、図示していないが、ナビ回数カウンタに「8」がセットされる。そしてRT3図柄表示時の処理を終了する。
【0125】
図21(B)は、
図16のステップ606及び
図17のステップ717におけるRT3図柄非表示時の処理を示すフローである。
図21(B)のステップ1110において、ART当選告知を行っているか否かが判断される。例えば、ART当選告知の実行時に告知実行フラグをセットしてART当選告知の実行を記憶しておき、告知実行フラグの有無を判断する。ART当選告知を行っていないと判断された場合、すなわち、サブ通常状態である場合やペナルティ中の場合には、そのまま処理を終了する。一方、ART当選告知を行っている場合には、サブ状態が復帰待ち状態に設定される。そしてRT3図柄非表示時の処理を終了する。
【0126】
図22は、
図18のステップ801におけるREG中の処理を示すフローである。
図22のステップ1200において、「押し順ベル」が当選したか否かが判断される。「押し順ベル」が当選していない場合には、そのまま処理を終了する。一方、「押し順ベル」が当選している場合には、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、ベルナビが行われる。そして、次のステップ1202に進む。
ステップ1202において、ナビ回数カウンタのカウントを1減算する。なお、ナビ回数カウンタは、REG状態移行時に「8」にセットされている。そして、次のステップ1203に進む。
【0127】
ステップ1203において、ナビ回数が0であるか否かが判断される。ナビ回数が0であると判断された場合には、次のステップ1204に進む。
ステップ1204において、ブランクが表示されたか否かが判断される。ブランクが表示されていないと判断された場合には、次のステップ1205に進み、ステップ1205においてサブ状態が継続待機状態に設定される。このとき、継続待機状態のゲーム数が抽選により決定される。そして、REG中の処理を終了する。
前記ステップ1204において、ブランクが表示されたと判断された場合には、ステップ1206に進む。
【0128】
ステップ1206において、BIGモードか、すなわち次回BIG状態への移行が決定されているか否かが判断される。BIGモードでないと判断された場合には、次のステップ1207に進み、ステップ1207においてサブ状態がサブ通常状態に設定される。そしてREG中の処理を終了する。
前記ステップ1203において、ナビ回数が0でないと判断された場合には、ステップ1208に進む。
ステップ1208において、ブランクが表示されたか否かが判断される。ブランクが表示されていないと判断された場合には、そのまま処理を終了し、ブランクが表示されたと判断された場合には、ステップ1209に進む。
【0129】
前記ステップ1206において、BIGモードであると判断された場合にも、ステップ1209に進む。
ステップ1209において、サブ状態が復帰待ち状態に設定される。そして、REG中の処理を終了する。
図23は、
図18のステップ802におけるBIG中の処理を示すフローである。
図23のステップ1300において、上乗せ抽選に当選したか否かが判断される。上乗せ抽選に当選したと判断された場合には、次のステップ1301に進み、ステップ1301において、当選に係るナビ回数(50又は100)の上乗せが行われる。すなわち、ナビ回数カウンタに所定の数値が加算される。そして、次のステップ1302に進む。
【0130】
前記ステップ1300において、上乗せ抽選に当選していないと判断された場合には、ステップ1301を飛び越してステップ1302に進む。
ステップ1302からステップ1305までの流れは、
図22のステップ1200からステップ1203までの流れと同様であるので説明を省略する。
ステップ1305において、ナビ回数が0であると判断された場合には、次のステップ1306に進む。
ステップ1306において、ナビ回数が「8」にセットされる。そして、次のステップ1307に進む。
【0131】
ステップ1307において、セット数カウンタのカウントを1減算する。そして、次のステップ1380に進む。
前記ステップ1305において、ナビ回数が0でないと判断された場合には、ステップ1306、1307を飛び越してステップ1308に進む。
ステップ1308において、セット数が0か否かが判断される。セット数が0であると判断された場合には、次のステップ1309に進み、ステップ1309において、サブ状態が継続待機状態に設定される。このとき、継続待機状態のゲーム数が抽選により決定される。そして、BIG中の処理を終了する。
【0132】
前記ステップ1308において、セット数が0でないと判断された場合には、ステップ1310に進む。
ステップ1310において、ブランクが表示されたか否かが判断される。ブランクが表示されていないと判断された場合にはそのまま処理を終了し、ブランクが表示されたと判断された場合には、次のステップ1311に進む。
ステップ1311においてサブ状態が復帰待ち状態に設定され、BIG中の処理を終了する。
図24は、
図18のステップ805における継続待機状態中の処理を示すフローである。
【0133】
図24のステップ1400において、ゲーム数が0であるか否かが判断される。ゲーム数が0でないと判断された場合には、ステップ1402に進む。
ステップ1402において、ゲーム数が1減算される。そして、次のステップ1403に進む。
ステップ1403において、BIGモードか否かが判断される。BIGモードであると判断された場合には、次のステップ1404に進む。
ステップ1404において、「押し順ベル」が当選したか否かが判断される。「押し順ベル」が当選したと判断された場合には、次のステップ1405に進み、ステップ1405においてベルナビが行われる。そして、次のステップ1406に進む。
【0134】
ステップ1406において、ブランクが表示されたか否かが判断される。ブランクが表示されていないと判断された場合には、そのまま処理を終了する。一方、ブランクが表示されたと判断された場合には、次のステップ1407に進み、ステップ1407において、サブ状態か復帰待ち状態に設定される。そして継続待機状態中の処理を終了する。
前記ステップ1404において、「押し順ベル」が当選していないと判断された場合には、ステップ1408に進む。
ステップ1408において、「RT3リプレイ」が当選したか否かが判断される。「RT3リプレイ」が当選していない場合にはそのまま処理を終了し、「RT3リプレイ」が当選したと判断された場合には、次のステップ1409に進む。
【0135】
ステップ1409において、RT3リプレイ当選時の処理が行われる。RT3リプレイ当選時の処理は、
図20に示すとおりである。そして、次のステップ1410に進む。
ステップ1410において、RT3リプレイ当選後の処理が行われる。ここで、継続待機状態中のメイン状態はRT3であり、「RT3リプレイ」(N−BIGリプレイ)が当選した場合には、どの図柄組合せが表示された場合でもRT3が維持される(
図8(A)参照)ので、BIGモード中に「RT3リプレイ」が当選した場合には必ずBIG状態に移行する。従ってRT3リプレイ当選後の処理としては、サブ状態がBIG状態に設定され、モード抽選、セット数抽選が行われ、ナビ回数カウンタのセットが行われる。そして継続待機状態中の処理を終了する。
【0136】
前記ステップ1403において、BIGモードでないと判断された場合には、ステップ1411に進む。
ステップ1411からステップ1413までの流れは、前記したステップ1404からステップ1406までの流れと同様であるので説明を省略する。
ステップ1413において、ブランクが表示されたと判断された場合には、ステップ1414に進み、ステップ1414においてサブ状態がサブ通常状態に設定され、継続待機状態中の処理を終了する。一方、ブランクが表示されていないと判断された場合には、ステップ1415に進む。
【0137】
ステップ1415において、ゲーム数が0か否かが判断される。ゲーム数が0でないと判断された場合には、そのまま処理を終了し、ゲーム数が0であると判断された場合には、次のステップ1416に進む。
ステップ1416において、サブ状態が転落待機状態に設定され、継続待機状態中の処理を終了する。
このように、継続待機状態においてBIGモードでない場合には、所定ゲームの間、サブ通常状態に転落しないことを条件に、転落待機状態に移行する。
前に戻って、前記ステップ1400において、ゲーム数が0であると判断された場合には、ステップ1401に進む。
【0138】
ステップ1401において、継続待機状態中ゲーム数0時の処理が行われる。ここで、継続待機状態中ゲーム数0時の処理とは、ステップ1404からステップ1410までの流れである。すなわち、BIGモードである場合において、BIG状態又は復帰待ち状態に移行する前にゲーム数が0になった場合には、その後も「RT3リプレイ」が当選するまでベルナビが行われ、継続待機状態が維持される。ただし、前述したように、演出内容の変化によって、見た目上は継続待機状態が終了したものとなっている。そして、継続待機状態中の処理を終了する。
図25は、
図18のステップ806における転落待機状態中の処理を示すフローである。
図24のステップ1500において、「RT3リプレイ」が当選したか否かが判断される。「RT3リプレイ」が当選したと判断された場合には、次のステップ1501に進み、ステップ1501において引き戻し抽選が行われる。そして、次のステップ1502に進む。
【0139】
ステップ1502において、引き戻し抽選に当選したか否かが判断される。当選したと判断された場合には、次のステップ1503に進む。
ステップ1503において、BIGモードに設定される。そして、次のステップ1504に進み、ステップ1504においてRT3リプレイ当選時の処理が行われ、次のステップ1505に進み、ステップ1505においてT3リプレイ当選後の処理が行われる。RT3リプレイ当選時の処理は、
図20に示す処理であり、RT3リプレイ当選時の処理は
図24のステップ1410と同様の処理である。そして、転落待機状態中の処理を終了する。
【0140】
前記ステップ1500において「RT3リプレイ」が当選していないと判断された場合、及び前記ステップ1502において引き戻し抽選に当選していないと判断された場合には、ステップ1506に進む。
ステップ1506において、ブランクが表示されたか否かが判断される。ブランクが表示されないと判断された場合にはそのまま処理を終了し、ブランクが表示されたと判断された場合には、次のステップ1507に進む。
ステップ1507において、サブ状態がサブ通常状態に設定される。そして転落待機状態中の処理を終了する。
【0141】
(変形例)
上記した実施の形態では、信号出力条件カウンタ132は、正解ベルの表示回数をカウントするものとなっていたが、「押し順ベル」の当選回数をカウントしてもよい。
また、上記した実施の形態においては、ATは、ストップスイッチ50の押し順を報知するものとなっていたが、当選役に対応付けられた図柄組合せに含まれる図柄(指標図柄)を報知するものでもよい。例えば、役として、「白7・ベル・ベル」「赤7・ベル・ベル」「青7・ベル・ベル」の図柄配列からなる小役(択役)を設け、「白7」「赤7」「青7」は左リール41において同時に狙えない位置に配置する。そして、当選している小役に応じて「白7」「赤7」「青7」のいずれかを、例えば画像表示装置67に表示させることができる。あるいは、ストップスイッチ50を正解の押し順で停止操作しないと当選図柄を有効ライン上に引き込めないように形成した上で、正解の押し順と上記した指標図柄を報知するような設定としてもよい。この場合には、信号出力条件カウンタ132は、前記した択役の入賞回数をカウントする。
【0142】
また、上記した実施の形態においては、フリーズ演出を実行するものであるが、無くてもよい。この場合には、「S−BIGリプレイ」が当選した場合に、左第一停止で停止操作が行われた場合に、その旨を記憶するための所定のフラグをセットし、遊技状態がRT3状態からRT1状態へ移行した場合に、この所定のフラグが設定されているときに、打ち止め制御を行うようにすることができる。また、たとえば、特定の図柄組合せが有効入賞ライン上に停止表示されてRT3に移行した場合に所定回数のBIG状態が連荘するモードが設定されるようにした場合には、特定の図柄組合せが有効入賞ライン上に停止表示された場合に、その旨を記憶するための所定のフラグをセットし、遊技状態がRT3状態からRT1状態へ移行した場合に、この所定のフラグが設定されているときに、打ち止め制御を行うようにすることができる。
【0143】
また、上記した実施の形態においては、左停止スイッチ51が最初に停止操作されたことを条件としてフリーズ演出の実行を決定し、次の第二停止操作を契機に、フリーズ演出を実行するものであるが、これに限られるものではない。たとえば、特定のタイミングで左停止スイッチ51が最初に操作されたことを条件としてフリーズ演出の実行を決定し、次の第二停止操作を契機に、フリーズ演出を実行するようにしてもよい。
また、たとえば、左停止スイッチ51が最初に停止操作されたことを条件としてフリーズ演出の実行を決定し、左リール41の回転が停止したことを契機に、フリーズ演出を実行するようにしてもよい。このように形成した場合には、フリーズ演出制御手段120のフリーズタイマー121は、左リール41の回転が停止したこと(具体的には停止制御手段92による左リール41の回転を停止させる処理が完了したこと)を契機に時計測を開始し、予め定められた時間(たとえば3秒など)を計測したことを契機に時計測を終了するようにすることができる。上述の如く、フリーズタイマー121による時計測が開始されると、停止操作を無効にする停止操作無効状態が設定され、時計測が終了すると、停止操作無効状態が解除される。そして、フリーズタイマー121による時計測が終了しフリーズ演出が終了すると、停止操作により、回転リール40の回転を停止させることが可能となる。
【0144】
また、上記した実施の形態においては、メイン状態がRT3からRT1へ移行した場合に、打ち止め制御を行うものであるが、これに限られるものではない。たとえば、RT3からRT2や通常状態へも移行可能とした場合には、メイン状態がRT3からRT1、RT2又は通常状態へ移行した場合に、フリーズ実行フラグが設定されているときに、打ち止め制御を行うようにすることができる。
また、上記した実施の形態においては、RT3を「特定状態」としたが、これに限られるものではなく、たとえば、RT2などとしてもよい。
また、上記した実施の形態においては、再遊技役として、複数の役を設けているが、1つのみとしてもよい。この場合には、RT1〜3のそれぞれにおいて、再遊技役の抽選確率が異なるようにすることができる。
【0145】
本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。