特許第6035624号(P6035624)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6035624
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】双六ゲーム具
(51)【国際特許分類】
   A63F 3/00 20060101AFI20161121BHJP
【FI】
   A63F3/00 515D
   A63F3/00 507
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-2050(P2012-2050)
(22)【出願日】2012年1月10日
(65)【公開番号】特開2013-141493(P2013-141493A)
(43)【公開日】2013年7月22日
【審査請求日】2015年1月9日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】712000187
【氏名又は名称】斎藤 順一
(72)【発明者】
【氏名】斎藤順一
【審査官】 池谷 香次郎
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭14−004166(JP,Y1)
【文献】 米国特許第03642286(US,A)
【文献】 特開2008−161634(JP,A)
【文献】 特開2000−229143(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3113561(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 3/00 − 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各面を色区分した1個の立方体のダイス、対応する各面をダイスと同じ色区分にした少なくとも1個の立方体のコマ、正方形のマス目が縦、横同数で連続し中心のマス目にスタート表示、四隅のマス目にゴール表示をした方眼のボードとからなる双六ゲーム具であり、前記のコマには全ての面に同一の図形が表示され、その色は色区分した反対面と同一色であることを特長とする双六ゲーム具。
【請求項2】
前記のコマは、プレイヤーの数に対応する数を有し、コマ毎に図形の形を変えることでプレイヤー識別になることを特長とする請求項1記載の双六ゲーム具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幼児向け教育玩具、高齢者向けリハビリ支援ゲーム具、ボードゲーム具等の双六ゲーム具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
(1)従来の双六はサイコロの目でコマの移動を決定する。
(2)従来の双六は決められた特定方向の道のりをコマが移動する。
(3)オセロゲーム、将棋のように技術差が勝敗に影響するボードゲームがある。
【0003】
しかし、従来ある双六ゲームには、次のような問題点がある。
(1)サイコロの目が理解できない幼児や認知症等の高齢者はサポートなしで遊ぶことができない。
(2)コマの動きが一方向で動きに変化がない。
(3)技術差が大きい相手と対戦すると、対戦者がお互いに十分に楽しめない。
上記のほか、一人で遊ぶことができない、といった課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−271923号公報
【特許文献2】特開2008−161634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の問題点を解決した双六ゲーム具を提供するのが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が提供する双六ゲーム具は、次の(1)〜(6)に記載するものである。
(1)各面が色区分された少なくとも1個の立方体のダイスと、各面がダイスと同じ色区分された少なくとも1個の立方体のコマと、正方形のマス目が連続した方眼のボードとからなり、前記ボードの任意のマス目にスタートとゴールの表示をしたことを特徴とする双六ゲーム具(以下、第1発明という)。
(2)(1)に記載のダイスとコマの各面を異なる図形で区分した双六ゲーム具。
(3)(1)に記載のコマにプレイヤー識別のための図形を表示した双六ゲーム具。
(4)(2)に記載のコマをプレイヤー識別のために異なる色にした双六ゲーム具。
(5)(1)、(2)、(3)または(4)に記載のコマの各面には、その一部に反対面と同一色または同図形を表示した双六ゲーム具。
(6)(1)または(3)のダイスは、コマの面の数に分けたルーレットで代用することができる構成とした双六ゲーム具。
【0007】
本発明が提供する双六ゲーム具は、次の(7)〜(10)に記載するものである。
(7)四等分に色分けした少なくとも1個のルーレットと、各面がルーレットと同じ色で色区分された少なくとも1個の正四面体のコマと、正三角形のマス目が連続した方眼のボードとからなり、前記ボードの任意のマス目にスタートとゴールを表示したことを特徴とする双六ゲーム具(以下、第2発明という)。
(8)(7)に記載のルーレットとコマの各面を異なる図形で区分した双六ゲーム具。
(9)(7)に記載のコマにプレイヤー識別のための図形を表示した双六ゲーム具。
(10)(9)に記載のコマをプレイヤー識別のために異なる色にした双六ゲーム具。
【発明の効果】
【0008】
本発明の双六ゲーム具は、上記のような構成となっているので、次の効果を奏する。
(1)コマの移動方向は色や図形で示されるので幼児や認知症等の高齢者もサポートなしで遊ぶことができる。
(2)コマがボード上を多方向に動く双六ゲームとして遊ぶことができる。
(3)偶然性でゲームが進行するので、プレイヤーの技術力に関係なく勝負することができ、対戦者双方が対等にゲームを楽しむことができる。
(4)一人で遊ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1の双六ゲーム具の構成を示す斜視図。
図2】実施例1の双六ゲーム具の遊び方を示す斜視図。
図3】実施例2のダイスとコマを示す斜視図。
図4】実施例3の双六ゲーム具の構成を示す斜視図。
図5】実施例3の双六ゲーム具の遊び方を示す斜視図。
図6】実施例4のダイスとコマを示す斜視図。
図7】実施例5のルーレットを示す斜視図。
図8】実施例6の双六ゲーム具の構成を示す斜視図。
図9】実施例6の双六ゲーム具の遊び方を示す斜視図。
図10】実施例7のルーレットとコマを示す斜視図。
図11】実施例8の双六ゲーム具の構成を示す斜視図。
図12】実施例8の双六ゲーム具の遊び方を示す斜視図。
図13】実施例9のルーレットとコマを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に図面に基づいて第1発明の実施例1〜実施例5を説明する
【実施例1】
【0011】
図1は実施例1の双六ゲーム具である。一人で遊ぶことができる。
図1において、Aはダイス、Bはコマ、Cはボードである。ダイスAは、六面が赤、黄、緑、青、紫、橙色に色区分された立方体である。コマBは、六面がダイスと同じ色区分された立方体である。ボードCは正方形のマス目が連続した方眼で、縦5列、横5列である。任意のマス目にスタートとゴールが表示されている。
【0012】
図2において、図1の双六ゲーム具を使った遊び方を説明する。
プレイヤーはスタートの位置にコマを置く。
ダイスを振り、ダイスの上面の色に従いコマを移動する。プレイヤーのコマは、垂直の面が赤、黄、緑、青。上面が紫、下面が橙色とする。ダイスを振り、示された色が赤とする。このときコマの赤い面が下面になるように隣のマス目に倒す。ダイスでコマの上面の色である紫、下面の色である橙色が示されたときには移動できない。
これを繰り返し、ボード上にあるいずれかのゴールに着くまで繰り返す。
【0013】
倒そうとしたときコマがボードから出てしまうときは反対側に倒す。
ボード上にあるいずれかのゴールに着いたら終了する。ゴールに到達するまでの回数が少ないほど高得点になる。
マス目に得点をつけ、そのマス目に止まったとき、その得点を加えるなどのルールを加えても良い。
【実施例2】
【0014】
図3は、実施例1のダイスとコマの変形例である。
図3において、Dはダイス、Eはコマである。ダイスDは、六面がゾウ、パンダ、ウサギ、ネコ、クマ、ネズミの図形で区分された立方体である。コマEは、六面がダイスと同じ図形で区分された立方体である。
【0015】
ダイスを振り、ダイスの上面の図形に従いコマを移動する。
その他のゲームの進め方は、実施例1と同様である。
【実施例3】
【0016】
図4は実施例3の双六ゲーム具である。2人から4人で対戦することができる。
図4において、Fはダイス、Gはコマ、Hはボードである。ダイスFは、六面が赤、黄、緑、青、紫、橙色に色区分された立方体である。コマGは、六面がダイスと同じ色区分された立方体であり、プレイヤー識別のための図形○、◇、△、□(1〜4)を表示してある。各図形は、双六ゲーム具では着色されている。ボードHは正方形のマス目が連続した方眼で、縦9列、横9列である。中心を基点に点対称の位置に4カ所のスタート位置がある。また、中心を基点に点対称の位置である四隅に4カ所、四辺の中央に4カ所、合計8カ所のゴールがある。
【0017】
図5において、図4の双六ゲーム具を使った遊び方を4人で対戦することを例にして説明する。
各プレイヤーはスタートの位置にコマを置く。
ダイスを振り、ダイスの上面の色に従いコマを移動する。一番始めにダイスを振るプレイヤーのコマは、垂直の面が赤、黄、緑、青。上面が紫、下面が橙色とする。ダイスを振り、示された色が赤とする。このときコマの赤い面が下面になるように隣のマス目に倒す。ダイスでコマの上面の色である紫、下面の色である橙色が示されたときには移動できない。
【0018】
これをプレイヤーが順番に繰り返し、ボード上にあるいずれかのゴールに最初に着いたプレイヤーが優勝(1位)になる。
3人以上でプレイしたときは、最後の一人になるまでプレイを続ける。または、優勝者が決まったとき、コマの位置から一番近くにあるゴールまで、コマが移動するようにマス目を数え、距離が近いプレイヤーから上位になる。ゴールまでのマス目の数が同じときはスタート順が後のプレイヤーが上位になる。
【0019】
倒そうとしたときコマがボードから出てしまうときは反対側に倒す。そのとき、反対側にもコマがあるときには移動できない。
倒す方向に他のコマがあるときは反対側に倒す。そのとき、反対側にもコマがあるときには移動できない。
プレイヤー間で協議の上、新しいルールを加えても良い。
コマGは、プレイヤー識別のための図形○、◇、△、□(1〜4)を反対面の色にすることで、コマの下面や視界の反対面の色を、コマを動かさずに確認できる。
【実施例4】
【0020】
図6は、実施例3のダイスとコマの変形例である。
図6において、Iはダイス、Jはコマである。ダイスIは、六面がゾウ、パンダ、ウサギ、ネコ、クマ、ネズミの図形で区分された立方体である。コマJは、六面がダイスと同じ図形で区分された立方体であり、プレイヤー識別のためにコマの色は赤、黄、緑、青(5〜8)である。
【0021】
ダイスを振り、ダイスの上面の図形に従いコマを移動する。
その他のゲームの進め方は、実施例3と同様である。
【実施例5】
【0022】
図7は、実施例1、実施例2、実施例3および実施例4のダイスの代わりとなるルーレットである。
図7において、Kは色区分したルーレット、Lは図形で区分したルーレットである。
ルーレットKは実施例1のダイスAおよび実施例3のダイスFの代わりに使用する。ルーレットLは実施例2のダイスDおよび実施例4のダイスIの代わりに使用する。
【0023】
ルーレットを回し、ルーレットの示した色または図形に従いコマを移動する。
その他のルールは、実施例1、実施例2、実施例3および実施例4と同様である。
【0024】
次に図面に基づいて第2発明の実施例6〜実施例9を説明する。
【実施例6】
【0025】
図8は実施例6の双六ゲーム具である。一人で遊ぶことができる。
図8において、Mはルーレット、Nはコマ、Oはボードである。ルーレットMは、赤、黄、緑、青の四色で四等分されている。コマNはルーレットと同じ色で囲まれる正四面体である。ボードOは正三角形のマス目が連続した方眼で、一辺が5マスの正三角形である。任意のマス目にスタートとゴールが表示されている。
【0026】
図9において、図8の双六ゲーム具を使った遊び方を説明する。
プレイヤーはスタートの位置にコマを置く。
ルーレットを回し、ルーレットが示した色に従いコマを移動する。プレイヤーのコマは、見える面が赤、黄、緑、下面が青とする。ルーレットを回し、示された色が赤とする。このときコマの赤い面が下面になるように隣のマス目に倒す。ルーレットでコマの下面の色である青が示されたときには移動できない。
【0027】
これを繰り返し、ボード上にあるいずれかのゴールに着くまで繰り返す。
倒そうとしたときコマがボードから出てしまうときは移動できない。
ボード上にあるいずれかのゴールに着いたら終了する。ゴールに到達するまでの回数が少ないほど高得点になる。
マス目に得点をつけ、そのマス目に止まったとき、その得点を加えるなどのルールを加えても良い。
【実施例7】
【0028】
図10は、実施例6のルーレットとコマの変形例である。
図10において、Pはルーレット、Qはコマである。ルーレットPは、ウサギ、ネコ、クマ、ネズミの図形で四等分されている。コマQは、四面がルーレットと同じ図形で区分された正四面体である。
【0029】
ルーレットを回し、ルーレットが示した図形に従いコマを移動する。
その他のゲームの進め方は、実施例6と同様である。
【実施例8】
【0030】
図11は実施例8の双六ゲーム具である。2人から6人で対戦することができる。
図11において、Rはルーレット、Sはコマ、Tはボードである。ルーレットRは、赤、黄、緑、青の四色で四等分されている。コマSはルーレットと同じ色で囲まれる正四面体であり、プレイヤー識別のための図形○、◇、△、□、ハート、スペード(9〜14)が表示してある。各図形は、双六ゲーム具では着色されている。ボードTは正三角形のマス目が連続した方眼で、一辺が4マスの正六角形ある。中心を基点に点対称の位置に6カ所のスタート位置がある。また、中心を基点に点対称の位置である各辺の中央に6カ所のゴールがある。
【0031】
図12において、図11の双六ゲーム具を使った遊び方を6人で対戦することを例にして説明する。
各プレイヤーはスタートの位置にコマを置く。
ルーレットを回し、ルーレットが示した色に従いコマを移動する。一番始めにルーレットを回すプレイヤーのコマは、見える面が赤、黄、緑、下面が青とする。ルーレットを回し、示された色が赤とする。このときコマの赤い面が下面になるように隣のマス目に倒す。ルーレットでコマの下面の色である青が示されたときには移動できない。
【0032】
これをプレイヤーが順番に繰り返し、ボード上にあるいずれかのゴールに最初に着いたプレイヤーが優勝(1位)になる。
3人以上でプレイしたときは、最後の一人になるまでプレイを続ける。または、優勝者が決まったとき、コマの位置から一番近くにあるゴールまで、コマが移動するようにマス目を数え、距離が近いプレイヤーから上位になる。ゴールまでのマス目の数が同じときはスタート順が後のプレイヤーが上位になる。
【0033】
倒そうとしたときコマがボードから出てしまうときは移動できない。
倒す方向に他のコマがあるときは移動できない。
プレイヤー間で協議の上、新しいルールを加えても良い。
【実施例9】
【0034】
図13は、実施例8のルーレットとコマの変形例である。
図13において、Uはルーレット、Vはコマである。ルーレットUは、ウサギ、ネコ、クマ、ネズミの図形で四等分されている。コマVは、四面がルーレットと同じ図形で区分された正四面体であり、プレイヤー識別のためにコマの色は赤、黄、緑、青、紫、橙色(15〜20)である。
【0035】
ルーレットを回し、ルーレットが示した図形に従いコマを移動する。
その他のゲームの進め方は、実施例8と同様である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
幼児向け教育玩具、高齢者向けリハビリ支援ゲーム具として使うことができる。
【符号の説明】
【0037】
A 色で区分したダイス
B 色で区分したコマ
C 一人遊び用のボード
D 図形で区分したダイス
E 図形で区分したコマ
F 色で区分したダイス
G プレイヤー識別のための図形がついたコマ
H 対戦用のボード
1〜4 プレイヤー識別のための図形
I 図形で区分したダイス
J プレイヤー識別のために色を変えたコマ
5〜8 プレイヤー識別のための色
K 色で区分したルーレット
L 図形で区分したルーレット
M 色で四等分に区分されたルーレット
N 色で区分された正四面体のコマ
O 一人遊び用のボード
P 図形で四等分に区分されたルーレット
Q 図形で区分された正四面体のコマ
R 色で四等分に区分されたルーレット
S プレイヤー識別のための図形がついた正四面体のコマ
9〜14 プレイヤー識別のための図形
T 対戦用のボード
U 図形で四等分に区分されたルーレット
V プレイヤー識別のために色を変えた正四面体のコマ
15〜20 プレイヤー識別のための色
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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