特許第6035857号(P6035857)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6035857
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】切抜部回収装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/38 20140101AFI20161121BHJP
   B26D 7/18 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
   B23K26/38 Z
   B26D7/18 D
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-109695(P2012-109695)
(22)【出願日】2012年5月11日
(65)【公開番号】特開2013-237054(P2013-237054A)
(43)【公開日】2013年11月28日
【審査請求日】2015年3月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122529
【弁理士】
【氏名又は名称】藤枡 裕実
(74)【代理人】
【識別番号】100135954
【弁理士】
【氏名又は名称】深町 圭子
(74)【代理人】
【識別番号】100119057
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英生
(74)【代理人】
【識別番号】100131369
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100164987
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100171859
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 英之
(72)【発明者】
【氏名】大沼 仁
(72)【発明者】
【氏名】川名 貴之
【審査官】 岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−095899(JP,A)
【文献】 特開平09−099383(JP,A)
【文献】 特開2008−049377(JP,A)
【文献】 特開2005−001877(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0222057(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/38
B26D 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙の切抜加工を行った加工済用紙から切抜加工した切抜部を分離して回収する切抜部回収装置において、
前記装置は、搬送される前記用紙の切抜部に対して高圧エアを噴出し、前記用紙の搬送方向に対して直角方向に配列された、複数のエアノズルと、
前記複数のエアノズルの各々に対応し、前記高圧エアの供給路を開閉操作信号に基づいて開閉する複数の電磁弁と、
前記切抜部の形状を示すデータ及びエアノズルが高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する位置が入力される制御部と、を備え、
前記開閉操作信号は、前記切抜部の形状を示すデータとエアノズルが高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する位置から導出されることを特徴とする切抜部回収装置。
【請求項2】
請求項1に記載の切抜部回収装置において、前記高圧エアを噴出することによって、前記用紙から分離した切り抜いた部分が重力の作用で落下する位置に設けられた回収箱を備えることを特徴とする切抜部回収装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の切抜部回収装置において、前記用紙を切り抜いた残りの部分は連続用紙であって、前記切り抜いた残りの部分を巻き取って巻取体を生成する巻取手段を有することを特徴とする切抜部回収装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の切抜部回収装置において、切抜加工がレーザ加工による切抜加工であることを特徴とする切抜部回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は用紙加工の技術分野に属する。特に、用紙に切り抜きを入れた後に、その用紙から切り抜いた部分すなわち切抜部を用紙から完全に離脱させ所定の場所に収容する切抜部回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
用紙を切り抜く切抜加工においては、一般的に、用紙に対して切抜形状に合わせて、その外周を切断する加工を行う。レーザ加工機は、レーザビームを用紙に照射し、その照射した部位を加熱して焼き切ることにより用紙を切断する。レーザ加工機は、可動ミラーを使用してXY方向にレーザビームを偏向することで平面上の所望の位置にレーザビームを照射することができる。レーザ加工機は、レーザビームを切抜形状に合わせて走査することで、用紙を切り抜くことができる。
用紙が連続用紙であるときには、巻取体の形態の用紙を巻き解いた用紙にレーザ加工を行い、その用紙を巻き取って巻取体の形態の加工済用紙を得ることが行われる。切り抜きを行うことで、用紙は切り抜いた部分とその残りの部分を有するようになる。巻取体の形態の加工済用紙はその残りの部分であるから、その巻取体には切り抜いた部分が混入しないように、それらの2つの部分を別々とする分離の必要性がある。
切抜加工を刃型を使用した打抜加工(プレス加工)によって行うときには、機械的な力が作用するため、用紙は切り抜いた部分とその残りの部分に容易に分離することができる。一方、レーザ加工機においては、機械的な力がほとんど作用しないため、用紙は切り抜いた部分とその残りの部分に必ずしも容易には分離しない。すなわち、切り抜いた部分とその残りの部分が、強固にではないが接続していて、一体化または付着したような状態となり、切り抜いた部分が重力による落下をしないことがある。
そのような状態において、巻取体の形態の加工済用紙には切り抜いた部分が混入するという問題が発生する。
【0003】
紙片、等を回収する従来技術としては、たとえば、発生する廃紙を回収する方法として、廃紙発生部に設けた第1輸送管と廃紙ホッパに設けた第2輸送管とを紙片捕集器に接続し、その紙片捕集器を集塵機と廃紙回収成形機とに接続して、集塵機で紙粉を除去した空気を大気に放出すると共に廃紙回収成形機で回収された廃紙を容器交換装置を介して容器に差替交換自在とする発明が知られている(特許文献1)。また、机上や、床面に散乱した小さな紙くず等を掃除する方法として、先端に開口部を有する吸引用ノズル、吸引用ファン、集塵ボックス、開口部から集塵ボックスまで連通する空気通路、吸引用ファンを手動操作によって駆動させる駆動手段を備え、ファンの回転によって発生する空気の流れによって、被清掃面の塵埃を集塵ボックスへ吸引回収する発明が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−224491
【特許文献2】特開2007−167256
【0005】
しかしながら、これらの従来技術においては、使用環境も使用目的も相違しており、その技術をそのまま適用しても、巻取体の形態の加工済用紙に切り抜いた部分が混入するという問題の発生を防止することができないものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の問題を解決するために成されたものである。その目的は、用紙に切り抜きを入れた加工済用紙に、切り抜いた部分が混入するという問題の発生を防止する切抜部回収装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の切抜部回収装置の第一の態様は、用紙の切抜加工を行った加工済用紙から切抜加工した切抜部を分離して回収する切抜部回収装置において、前記装置は、搬送される前記用紙の切抜部に対して高圧エアを噴出し、前記用紙の搬送方向に対して直角方向に配列された、複数のエアノズルと、前記複数のエアノズルの各々に対応し、前記高圧エアの供給路を開閉操作信号に基づいて開閉する複数の電磁弁と、前記切抜部の形状を示すデータ及びエアノズルが高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する位置が入力される制御部と、を備え、前記開閉操作信号は、前記切抜部の形状を示すデータとエアノズルが高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する位置から導出されることを特徴とする。
また、本発明の切抜部回収装置の第二の態様は、前記第一の態様に係る切抜部回収装置において、前記高圧エアを噴出することによって、前記用紙から分離した切り抜いた部分が重力の作用で落下する位置に設けられた回収箱を備えていることを特徴とする。
また、本発明の切抜部回収装置の第三の態様は、前記第一または第二の態様に係る切抜部回収装置において、前記用紙を切り抜いた残りの部分は連続用紙であって、前記切り抜いた残りの部分を巻き取って巻取体を生成する巻取手段を有することを特徴とする。
また、本発明の切抜部回収装置の第四の態様は、前記第一から第3の態様のいずれかに係る切抜部回収装置において、切抜加工がレーザ加工による切抜加工であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、切抜加工によって用紙に切り抜きを入れた加工済用紙の切抜部に対しては高圧エアを噴出し、切抜部ではない部位に対しては高圧エアを噴出しないようにすることにより、その高圧エアの圧力を受けて、前記用紙の切抜部が分離する。
これにより当該切抜部が分離された分離後の用紙に対して切り抜いた部分が混入するという問題の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の切抜部回収装置における構成の一例(その1)を示す説明図である。
図2】本発明の切抜部回収装置における動作の一例(その1)を示すフロー図である。
図3】本発明の切抜部回収装置における構成の一例(その2)を示すブロック図である。
図4】本発明の切抜部回収装置における切抜パターンとエアノズルとの位置関係の一例を示す説明図である。
図5】本発明の切抜部回収装置におけるエアノズルの開閉操作位置のデータの一例を表形式で示す図である。
図6】本発明の切抜部回収装置における動作の一例(その2)を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。本発明の切抜部回収装置における構成の一例(その1)を説明図として図1に示す。図1において、1はエアノズル、2は電磁弁、3はコントローラ、4は高圧エア源、5はマークセンサ、6はロータリーエンコーダ、7は駆動ローラ、8は押圧ローラ、9は回収箱、100はレーザ加工ユニット、101はレーザビーム、200は用紙、201はマーク、202は切抜部、203は切抜片である。
図1において、用紙200の搬送方向は矢印←で示されている。その用紙200の搬送において上流側にレーザ加工ユニット100が存在し、下流側に本発明の切抜部回収装置(ユニット)が存在する。すなわち、図1の全体は、本発明の切抜部回収装置が組み込まれているレーザ加工装置である。
【0011】
駆動ローラ7と押圧ローラ8はインフィードユニットの構成要素であり、用紙200は、たとえば巻取体(図示せず)から巻き解かれてインフィードユニットによってレーザ加工ユニット100に向けて供給が行われる。用紙200には、本発明の切抜部回収装置の更に下流側に設けられたアウトフィードユニット(図示せず)によって適正なテンションが与えられている。また、用紙200の搬送経路にはガイドローラ(図示せず)、コロ(図示せず)、等が設けれ、用紙200の走行案内をしている。そのテンション、走行案内によって、用紙200はレーザ加工、切抜部回収、等の部位において平面状であり、その適正な形態を保持する。
ロータリーエンコーダ6は駆動ローラ7の軸回転を検出することにより、間接的に、用紙200の搬送を検出し搬送信号を出力する。すなわちロータリーエンコーダ6は搬送検出手段である。
【0012】
用紙200にはマーク201が所定の間隔で印刷されている。レーザ加工ユニット100は、そのマーク201の位置に対して相対的に決められた所定の位置において、所定の切抜パターンに一致するようにレーザビームを走査して、用紙200を切断する(焼き切る)。すなわち、用紙200に印刷されたマーク201と用紙200を切断して得た切抜パターンとは所定の相対的な位置関係となっている。したがって、本発明の切抜部回収装置によって切抜部202(用紙200における切り抜いた部分)から切抜片203(用紙200の切抜部202から分離した部分)を回収するときにおいても、その切抜部202の位置を、マーク201の位置と、ロータリーエンコーダ6の搬送信号に基く搬送距離とに基づいて演算することができる。
マークセンサ5は用紙200に印刷されたマーク201を検出しマーク検出信号を出力するマーク検出手段である。
【0013】
コントローラ3は、マークセンサ5がマーク201を検出して出力するマーク検出信号と、ロータリーエンコーダ6が用紙200の搬送を検出して出力する搬送信号に基づいて、開閉操作信号を生成する制御手段である。
高圧エア源4はエアノズル1に対して高圧エアを供給する高圧エア供給手段である。高圧エア源4とエアノズル1との間には高圧エアの供給路が設けられており、さらに、その供給路には電磁弁2も設けられている。高圧エア源4の高圧エアは、高圧エアの供給路を通じて電磁弁2に到達する。電磁弁2が高圧エアの供給路を開としたときには、高圧エアは電磁弁2を通過し、その通過した高圧エアはその供給路を通じてエアノズル1に供給される。一方、電磁弁2が高圧エアの供給路を閉としたときには、高圧エアは電磁弁2を通過することができず、高圧エアはその供給路において遮断されエアノズル1に供給されることはない。
電磁弁2はコントローラ3が生成した開閉操作信号に基づいて、エアノズル1に対する高圧エアの供給路を開閉する。
【0014】
エアノズル1は、その高圧エアの供給を受けて、搬送される用紙200に向けて高圧エアを噴出する。
エアノズル1が噴出する高圧エアが到達する用紙200の部位に、用紙200の切抜部202が存在するときには、コントローラ3が生成する開閉操作信号は、電磁弁2が高圧エアの供給路を開とする信号である。一方、エアノズル1が噴出する高圧エアが到達する用紙200の部位に、用紙200の切抜部202が存在しないときには、コントローラ3が生成する開閉操作信号は、電磁弁2が高圧エアの供給路を閉とする信号である。
したがって、エアノズル1は、搬送される用紙200の切抜部202に対しては高圧エアを噴出し、切抜部202ではない部位に対しては高圧エアを噴出しない。
このように、エアノズル1が高圧エアを噴出することにより、その高圧エアの圧力を受けて、用紙200の切抜部202から切抜片203が分離する。そして、分離した切抜片203は重力の作用により落下して回収箱9に回収される。
回収箱9は箱構造体だけのものであってもよいが、エア吸引方式の集塵装置の回収口に接続する箱とし、回収箱9の内部に落下した切抜片203を、さらにその回収口から吸引し、エアを通過させる網状の袋に回収するように構成すると、回収箱9から切抜片203を回収(廃棄)する手間を省くことができ、より好適である。
【0015】
以上、構成の一例(その1)について説明した。次に、本発明の切抜部回収装置における動作の一例(その1)について説明する。本発明の切抜部回収装置における動作の一例(その1)をフロー図として図2に示す。図2に示す一例は、エアノズル1が噴出する高圧エアが到達する用紙200の部位に、用紙200の切抜部202が到達した時点と、マークセンサ5がマーク201を検出する時点とが一致するように、図1において、エアノズル1、切抜部202、マークセンサ5、マーク201の各々を配置した条件下における動作の一例である。この一例においては、搬送検出手段(ロータリーエンコーダ6)を必要としない。動作の別の一例(その2)については、図6を参照する説明において後述する。
まず、図2のステップS101(タイミング検出)において、用紙200は搬送されており、その用紙200に印刷されたマーク201がマークセンサ5の検出領域に到達する。そのとき、マークセンサ5はそのマーク201を検出しマーク検出信号を出力する。
【0016】
次に、ステップS102(電磁弁ON)において、コントローラ3は、そのマーク検出信号を入力し、開閉操作信号を生成する。このとき、コントローラ3が生成する開閉操作信号は、電磁弁2が高圧エアの供給路を開とする信号である。
次に、ステップS103(エア噴出ON)において、電磁弁2が高圧エアの供給路を開とすることにより、エアノズル1は、その供給路を通じて高圧エア源4から高圧エアの供給を受ける。そして、搬送される用紙200に向けて高圧エアを噴出する。エアノズル1が噴出する高圧エアが到達する用紙200の部位には、用紙200の切抜部202が存在する。したがって、切抜部202が高圧エアの圧力を受け、用紙200の切抜部202から切抜片203が分離する。そして、分離した切抜片203は重力の作用により落下して回収箱9に回収される。
【0017】
次に、ステップS104(電磁弁OFF)において、コントローラ3は、エアノズル1が噴出する高圧エアが到達する用紙200の部位に、用紙200の切抜部202が存在なくなる前に、開閉操作信号を生成する。このとき、コントローラ3が生成する開閉操作信号は、電磁弁2が高圧エアの供給路を閉とする信号である。たとえば、コントローラ3は、電磁弁2が高圧エアの供給路を開とする開閉操作信号を生成してからの時間経過を計測する。そして、その時間経過が所定の時間となったところで、電磁弁2が高圧エアの供給路を閉とする開閉操作信号を生成する。
次に、ステップS105(エア噴出OFF)において、電磁弁2が高圧エアの供給路を閉とすることにより、高圧エア源4からエアノズル1への高圧エアの供給が停止する。これにより、搬送される用紙200に向けた高圧エアの噴出は停止する。
【0018】
以上、動作の一例(その1)について説明した。次に、本発明の切抜部回収装置における構成の一例(その2)について説明する。本発明の切抜部回収装置における構成の一例(その2)をブロック図として図3に示す。図3において、11は第1エアノズル、12は第2エアノズル、13は第3エアノズル、1nは第nエアノズル、21は第1電磁弁、22は第2電磁弁、23は第3電磁弁、2nは第n電磁弁、31は記憶部、32は処理部、311はエアノズル位置、312は搬送位置、313は切抜パターン、314は開閉操作位置、315は操作量、321は搬送位置演算手段、322は切抜パターン解析手段、323は操作量演算手段、その他の符号番号は図1と同様である。
図3に示す構成の一例(その2)においては、第1エアノズル11〜第nエアノズル1nの複数のエアノズルを有する。それらのエアノズルは、用紙200の搬送方向に対して直角方向に配列している。また、図3に示す構成の一例(その2)においては、それら複数のエアノズルの各々に対応する第1電磁弁21〜第n電磁弁2nを有する。その点において、エアノズル1と電磁弁2が各々1つだけの図1に示す構成の一例(その1)とは相違している。
また、図3に示す構成の一例(その2)においては、切抜パターンを制御部(コントローラ)3に入力し、その切抜パターンから開閉装置位置を演算し、その開閉装置位置に基づいて第1電磁弁21〜第n電磁弁2nを操作する構成を有している。
なお、図3においては、たとえば図1に示した高圧エア源4、等が省略されているが、当然、図1と同様で図3においても存在する。
【0019】
本発明の切抜部回収装置における切抜パターンとエアノズルとの位置関係の一例を説明図として図4に示す。図4に示す一例おいては、長尺の用紙200における一周期の部分だけが示されている。マーク201は所定の間隔で用紙200に印刷されており、その所定の間隔が用紙200における一周期の部分に対応している。用紙200における切抜部202は、切抜部202a、切抜部202b、切抜部202c、切抜部202dから構成される。切抜パターンは用紙200における切抜部の形状を示すデータ(切抜形状データ)である。切抜パターンは、一周期を単位として同一パターンが繰り返すときには、一周期分のデータでよい。一方、切抜パターンは、全周期において相違するパターンが出現するときには全周期分のデータを必要とする。
また、図4に示す一例においては、用紙200の搬送方向に対して平行方向の位置をXの値で表わし、用紙200の搬送方向に対して直角方向の位置をYの値で表わす。したがって、用紙200の任意の位置は座標(X,Y)で表わすことができる。
また、図4においては、第1エアノズル11〜第nエアノズル1nの複数のエアノズルに対してN01〜N16の記号番号を付してある。図4に示すように、複数のエアノズルは、用紙200の搬送方向に対して直角方向に配列している。したがって、エアノズル位置は、図4に示す一例においては、Yの値で示すことができる。
【0020】
制御部3は、LAN(Local Area Network)、USB(Universal Serial Bus)、等を通じて、外部装置から切抜パターンを入力する。切抜パターンは一般的に生産品目によって変化するものである。したがって、制御部3は、生産品目が変る度に切抜パターンを入力する。切抜パターン313は、制御部3の記憶部31に記憶が行われた切抜パターンのデータである。データの形式はベクトル形式のデータ、イメージ形式のデータのいずれであってもよい。また、制御部3はエアノズルが高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する位置すなわちエアノズル位置を入力する。エアノズル位置が固定されたものであれば、変更が無い限り生産品目が変っても新たに入力する必要性は無い。エアノズル位置311は、制御部3の記憶部31に記憶が行われたエアノズル位置のデータである。
【0021】
切抜パターン解析手段322は、そのエアノズル位置311に基づいて切抜パターン313を解析し、開閉操作位置314を導出する。
たとえば、図4において、エアノズルN01が高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する用紙200の部位は、用紙200が搬送されると座標(01,01)〜座標(18,01)へと変化する。その座標の内で、用紙200における切抜部(この場合は切抜部202d)に含まれる座標は座標(10,01)〜座標(12,01)である。そこで、切抜パターン解析手段322は、エアノズルN01の開閉操作位置314として、座標(10,01)において開、座標(12,01)において閉、を導出する。
また、エアノズルN04が高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する用紙200の部位は、用紙200が搬送されると座標(01,04)〜座標(18,04)へと変化する。その座標の内で、用紙200における切抜部(この場合は切抜部202d)に含まれる座標は座標(06,04)〜座標(14,04)である。そこで、切抜パターン解析手段322は、エアノズルN01の開閉操作位置314として、座標(06,04)において開、座標(14,04)において閉、を導出する。
【0022】
また、エアノズルN12が高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する用紙200の部位は、用紙200が搬送されると座標(01,12)〜座標(18,12)へと変化する。その座標の内で、用紙200における切抜部(この場合は切抜部202a,切抜部202b,切抜部202c)に含まれる座標は座標(04,12)〜座標(05,12)、座標(07,12)〜座標(08,12)、座標(10,12)〜座標(11,12)である。そこで、切抜パターン解析手段322は、エアノズルN01の開閉操作位置314として、座標(04,12)において開、座標(05,12)において閉、座標(07,12)において開、座標(08,12)において閉、座標(10,12)において開、座標(11,12)において閉、を導出する。
【0023】
上記の一例から分かるように、切抜パターン解析手段322は、このような開閉操作位置314を、エアノズルが高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する用紙200の部位の座標が、切抜パターン313に含まれている座標であるか否かを判定することにより導出することができる。切抜パターン313に含まれている座標であるか否かを判定する一般的な方法としては、周知の方法を適用することができる。たとえば、切抜パターン313の内部の画素値と外部の画素値を別の値に指定しておき座標の画素値により内外判定する方法、あるいは、内部の座標であればその延長線は境界を奇数回交差し外部の座標であれば偶数回交差することから切抜パターン313の境界との交差回数により内外判定する方法、あるいは、切抜パターン313の境界を周回する点と座標とが成す角度の総和(方向によって正負を付けた一周回の全角度)は座標が内部であれば360度(または−360度)であり座標が外部であれば0度であることにより内外判定する方法、等が周知である。
切抜パターン解析手段322は、このような方法を適用してエアノズル位置311と切抜パターン313との関係を解析し開閉操作位置314を導出する。
【0024】
本発明の切抜部回収装置におけるエアノズルの開閉操作位置のデータの一例を表形式で図5に示す。図5に示す開閉操作位置は図4に示す切抜パターンに対応している。なお、図5において、「−」は開閉操作が無いことを示している。
なお、図3において矢印→で示すように、開閉操作位置を外部から入力することも可能である。比較的簡単な切抜パターンであるとき、たとえば、エアノズルが1つの構成(図1参照)であるときには、切抜パターン解析手段322の解析によって開閉操作位置を得るのではなく、オペレータが直接的に開閉操作位置を作成し入力してもよい。
【0025】
搬送位置演算手段321は、マーク検出手段5が用紙200に印刷されたマーク201を検出して出力するマーク検出信号と、搬送検出手段6が用紙200の搬送を検出し出力する搬送信号とを入力し、搬送位置312を演算する。搬送位置312は、図4に示す一例において、N01〜N16のエアノズル(第1エアノズル11〜第nエアノズル1n)が高圧エアを噴出したときに高圧エアが到達する用紙200の部位の座標として表わすことができる。すなわち、搬送位置312は図4に示すXの値で表わすことができる。
【0026】
操作量演算手段は、搬送位置312と開閉操作位置314に基づいて操作量315を演算する。開閉操作位置314が図5に一例を示す開閉操作位置であって、搬送位置312がX=01〜18であるとして説明する。
まず、搬送位置312がX=01〜03のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は第1電磁弁21〜第n電磁弁2n対して操作をしない内容の操作量である。
次に、搬送位置312がX=04のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N12のエアノズルが高圧エアーを噴出するように第12電磁弁を開く操作量である。
次に、搬送位置312がX=05のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N12のエアノズルが高圧エアーの噴出を停止するように第12電磁弁を閉じる操作量である。
【0027】
次に、搬送位置312がX=06のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N05のエアノズルが高圧エアーを噴出するように第5電磁弁を開く操作量である。
次に、搬送位置312がX=07のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N12のエアノズルが高圧エアーを噴出するように第12電磁弁を開く操作量である。
次に、搬送位置312がX=08のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N02のエアノズルが高圧エアーを噴出するように第2電磁弁を開き、N12のエアノズルが高圧エアーの噴出を停止するように第12電磁弁を閉じる操作量である。
次に、搬送位置312がX=09のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N06のエアノズルが高圧エアーを噴出するように第6電磁弁を開く操作量である。
【0028】
次に、搬送位置312がX=10のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N01,N03,N04,N07,N12の各エアノズルが高圧エアーを噴出するように第1,3,4,7,12の各電磁弁を開く操作量である。
次に、搬送位置312がX=11のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N12のエアノズルが高圧エアーの噴出を停止するように第12電磁弁を閉じる操作量である。
次に、搬送位置312がX=12のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N01,N03,N07の各エアノズルが高圧エアーの噴出を停止するように第1,3,7の各電磁弁を閉じる操作量である。
【0029】
次に、搬送位置312がX=13のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N02のエアノズルが高圧エアーの噴出を停止するように第2電磁弁を閉じる操作量である。
次に、搬送位置312がX=14のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は、N04,N05,N06の各エアノズルが高圧エアーの噴出を停止するように第4,5,6の各電磁弁を閉じる操作量である。
次に、搬送位置312がX=15〜18のときには、操作量演算手段が演算する操作量315は第1電磁弁21〜第n電磁弁2n対して操作をしない内容の操作量である。
【0030】
以上、構成の一例(その2)について説明した。次に、本発明の切抜部回収装置における動作の一例(その2)について説明する。本発明の切抜部回収装置における動作の一例(その2)をフロー図として図6に示す。
まず、図6のステップS201(切抜パターン解析)において、切抜パターン解析手段322は、エアノズル位置311と切抜パターン313に基づいて開閉操作位置314を導出する。
次に、ステップS202(搬送位置演算)において、搬送位置演算手段321はマーク検出手段5が出力するマーク検出信号と、搬送検出手段6が出力する搬送信号に基づいて搬送位置312を演算する。
次に、ステップS203(操作量演算)において、操作量演算手段323は搬送位置312と開閉操作位置314に基づいて、操作量315を演算する。
【0031】
次に、ステップS204(電磁弁操作)において、制御部3は、操作量315に基づいて、第1電磁弁21〜第n電磁弁2nに対して、第1エアノズル〜第nエアノズルに対する高圧エアの供給路を開閉操作する信号を出力する。
次に、ステップS205(エア噴出操作)において、電磁弁による供給路の開閉操作にしたがって、第1エアノズル〜第nエアノズルは高圧エアを噴出開始または噴出停止の動作を行う。
次に、ステップS206(終了?)において、切抜部を回収する処理を終了するか否かを判定する。終了するときにはエア噴出の処理過程を終了する。継続するときにはステップS202に戻って、上述した以降のステップを繰り返す。
【産業上の利用可能性】
【0032】
レーザによる切抜加工のように、切り抜いた部分とその残りの部分が、強固にではないが接続していて一体化または付着したような状態の平面状物品から、切り抜いた部分すなわち切抜部を完全に離脱させる、等において利用可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 エアノズル
2 電磁弁
3 コントローラ、制御手段
4 高圧エア源
5 マークセンサ、マーク検出手段
6 ロータリーエンコーダ、搬送検出手段
7 駆動ローラ
8 押圧ローラ
9 回収箱
11 第1エアノズル
12 第2エアノズル
13 第3エアノズル
1n 第nエアノズル
21 第1電磁弁
22 第2電磁弁
23 第3電磁弁
2n 第n電磁弁
31 記憶部
32 処理部
100 レーザ加工ユニット
101 レーザビーム
200 用紙
201 マーク
202 切抜部
203 切抜片
311 エアノズル位置
312 搬送位置
313 切抜パターン
314 開閉操作位置
315 操作量
321 搬送位置演算手段
322 切抜パターン解析手段
323 操作量演算手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6