(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の特許文献1〜3の技術では、振動や落下等によりカートリッジが外力を受けると板部材と共にフィルムが移動し、フィルムが蓋部材に擦れる可能性があった。フィルムが蓋部材に擦れることでフィルムが破れインクが外部へ漏れ出す可能性がある。
【0006】
上記に挙げたような問題は、インクを内部に収容するためのカートリッジに限らず、液体収容部の一部が変形可能なシート部材で形成されたカートリッジであってインク以外の他の種類の液体を収容するカートリッジに共通する問題であった。
【0007】
従って、本発明は、液体収容部を区画するシート部材が破れる可能性を低減できる技術を提供することを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することができる。
[形態1]
液体収容容器であって、
内部に液体を収容するための液体収容部であって、内部空間を区画する壁部の一部が変形可能なシート部材により形成されることで容積を変化できる液体収容部と、
前記シート部材を覆うように配置された蓋部材と、
前記液体収容部の前記液体を外部に流通させるための供給口と、
前記液体収容部内に位置し、前記シート部材と接触して配置された受圧板と、
前記液体収容部内に位置し、前記液体収容部の容積を拡大する方向に前記受圧板を付勢する付勢部材と、を備え、
前記シート部材は、少なくとも外縁が前記受圧板に密接状態に取り付けられた閉領域部分を有し、
前記蓋部材は、
前記閉領域部分のうち前記外縁よりも内側に位置する内側部分と対向する位置で前記内部空間に向かって突出する蓋側凸部を有する、液体収容容器。
この形態によれば、シート部材は受圧板に取り付けられた閉領域部分を有する。これにより、閉領域部分の内側から液体が液体収容部の外部に漏れ出す可能性を低減できる。例えば、閉領域部分のシート部材が破れた場合でも、破れた部分から液体収容部の外部に液体が漏れ出す可能性を低減できる。また、この形態によれば、蓋部材は内側部分と対向する位置で内部空間に向かって突出する蓋側凸部を有する。これにより、液体収容容器が衝撃や振動を受けることで受圧板が揺れ動いた場合でも、シート部材のうち閉領域部分の内側部分が優先的に蓋部材(詳細には、蓋側凸部)に当たる。これにより、シート部材のうち閉領域部分以外の部分が蓋部材と擦れて破れる可能性を低減でき、外部に液体が漏れ出す可能性をより低減できる。
[形態2]
液体収容容器であって、
内部に液体を収容するための液体収容部であって、内部空間を区画する壁部の一部が変形可能なシート部材により形成されることで容積を変化できる液体収容部と、
前記シート部材を覆うように配置された蓋部材と、
前記液体収容部の前記液体を外部に流通させるための供給口と、
前記液体収容部内に位置し、前記シート部材と接触して配置された受圧板と、
前記液体収容部内に位置し、前記液体収容部の容積を拡大する方向に前記受圧板を付勢する付勢部材と、を備え、
前記シート部材は、少なくとも外縁が前記受圧板に密接状態に取り付けられた閉領域部分を有し、
前記受圧板は、
前記閉領域部分のうち前記外縁よりも内側に位置する内側部分と対向する位置で前記蓋部材に向かって突出する板側凸部を有する、液体収容容器。
この形態によれば、シート部材は受圧板に取り付けられた閉領域部分を有する。これにより、閉領域部分の内側から液体が液体収容部の外部に漏れ出す可能性を低減できる。例えば、閉領域部分のシート部材が破れた場合でも、破れた部分から液体収容部の外部に液体が漏れ出す可能性を低減できる。また、この形態によれば、受圧板は内側部分と対向する位置で蓋部材に向かって突出する板側凸部を有する。これにより、液体収容容器が衝撃や振動を受けることで受圧板が揺れ動いた場合でも、受圧板のうち板側凸部が優先的に蓋部材に当たる。ここで、板側凸部は、シート部材のうち内側部分と対向する位置に設けられている。よって、シート部材のうち閉領域部分以外の部分が蓋部材と擦れて破れる可能性を低減でき、外部に液体が漏れ出す可能性を低減できる。
【0009】
[適用例1]液体収容容器であって、
内部に液体を収容するための液体収容部であって、内部空間を区画する壁部の一部が変形可能なシート部材により形成されることで容積を変化できる液体収容部と、
前記シート部材を覆うように配置された蓋部材と、
前記液体収容部の前記液体を外部に流通させるための供給口と、
前記液体収容部内に位置し、前記シート部材と接触して配置された受圧板と、
前記液体収容部内に位置し、前記液体収容部の容積を拡大する方向に前記受圧板を付勢する付勢部材と、を備え、
前記シート部材は、少なくとも外縁が前記受圧板に密接状態に取り付けられた閉領域部分を有する、液体収容容器。
適用例1に記載の液体収容容器によれば、シート部材は受圧板に取り付けられた閉領域部分を有する。これにより、閉領域部分の内側から液体が液体収容部の外部に漏れ出す可能性を低減できる。例えば、閉領域部分のシート部材が破れた場合でも、破れた部分から液体収容部の外部に液体が漏れ出す可能性を低減できる。
【0010】
[適用例2]適用例1に記載の液体収容容器であって、
前記蓋部材は、
前記閉領域部分のうち前記外縁よりも内側に位置する内側部分と対向する位置で前記内部空間に向かって突出する蓋側凸部を有する、液体収容容器。
適用例2に記載の液体収容容器によれば、蓋部材は内側部分と対向する位置で内部空間に向かって突出する蓋側凸部を有する。これにより、液体収容容器が衝撃や振動を受けることで受圧板が揺れ動いた場合でも、シート部材のうち閉領域部分の内側部分が優先的に蓋部材(詳細には、蓋側凸部)に当たる。これにより、シート部材のうち閉領域部分以外の部分が蓋部材と擦れて破れる可能性を低減でき、外部に液体が漏れ出す可能性をより低減できる。
【0011】
[適用例3]適用例1に記載の液体収容容器であって、
前記受圧板は、
前記閉領域部分のうち前記外縁よりも内側に位置する内側部分と対向する位置で前記蓋部材に向かって突出する板側凸部を有する、液体収容容器。
適用例3に記載の液体収容容器によれば、受圧板は内側部分と対向する位置で蓋部材に向かって突出する板側凸部を有する。これにより、液体収容容器が衝撃や振動を受けることで受圧板が揺れ動いた場合でも、受圧板のうち板側凸部が優先的に蓋部材に当たる。ここで、板側凸部は、シート部材のうち内側部分と対向する位置に設けられている。よって、シート部材のうち閉領域部分以外の部分が蓋部材と擦れて破れる可能性を低減でき、外部に液体が漏れ出す可能性を低減できる。
【0012】
[適用例4]適用例3に記載の液体収容容器であって、
前記シート部材は、前記閉領域部分の前記内側部分に穴部を有し、
前記板側凸部は、前記穴部を通って前記蓋部材に向かって突出する、液体収容容器。
適用例4に記載の液体収容容器によれば、シート部材は内側部分に穴部を有する。また、板側凸部は、シート部材の穴部を通って突出している。これにより、板側凸部が蓋部材に当たった場合でも、受圧板に接触して配置されたシート部材が擦れて削りカスが発生する可能性を低減できる。
【0013】
[適用例5]適用例2に記載の液体収容容器であって、
前記シート部材は、前記閉領域部分の前記内側部分に穴部を有し、
前記蓋側凸部は、前記内側部分の前記穴部と対向する位置で前記内部空間に向かって突出している、液体収容容器。
適用例5に記載の液体収容容器によれば、シート部材は内側部分に穴部を有する。また、蓋側凸部は、穴部と対向する位置に設けられている。これにより、受圧板が蓋側凸部に当たった場合でも、受圧板に接触して配置されたシート部材が擦れて削りカスが発生する可能性を低減できる。
【0014】
[適用例6]適用例2又は適用例5に記載の液体収容容器であって、
前記付勢部材は、前記受圧板のうち前記シート部材が配置された第1面とは反対側の第2面の略中央部分と当接し、
前記付勢部材が伸縮する方向に垂直な面に前記液体収容容器を垂直投影した場合に、
前記蓋側凸部は、
前記付勢部材が前記受圧板に当接する当接部分と前記受圧板の外縁の間であって、前記受圧板の外縁よりも前記当接部分に近い位置に位置する、液体収容容器。
適用例6に記載の液体収容容器によれば、蓋側凸部が受圧板の外縁よりも当接部分に近い位置にある。すなわち、受圧板のうち蓋側凸部に当たる部分を当接部分に近い位置に配置できる。ここで、受圧板は当接部分を中心に揺れ動くため、蓋側凸部を当接部分に近い位置に設けることで、受圧板と蓋側凸部とが当たる衝撃を緩和できる。
【0015】
[適用例7]適用例2又は適用例5に記載の液体収容容器であって、
前記付勢部材は、前記受圧板のうち前記シート部材が配置された第1面とは反対側の第2面の略中央部分と当接し、
前記付勢部材が伸縮する方向に垂直な面に前記液体収容容器を垂直投影した場合に、
前記蓋側凸部は、
前記受圧板の外縁の内側に位置し、かつ、前記付勢部材が前記受圧板に当接する当接部分よりも前記受圧板の外縁に近い位置に設けられている、液体収容容器。
適用例7に記載の液体収容容器によれば、蓋側凸部が受圧板の当接部分よりも外縁に近い位置にあることから、蓋側凸部の高さを小さくしても蓋部材のうちで蓋側凸部を優先的に受圧板に当てることができる。
【0016】
[適用例8]適用例3又は適用例4に記載の液体収容容器であって、
前記付勢部材は、前記受圧板のうち前記シート部材が配置された第1面とは反対側の第2面の略中央部分と当接し、
前記付勢部材が伸縮する方向に垂直な面に前記液体収容容器を垂直投影した場合に、
前記板側凸部は、
前記付勢部材が前記受圧板に当接する当接部分と前記受圧板の外縁の間であって、前記受圧板の外縁よりも前記当接部分に近い位置に位置する、液体収容容器。
適用例8に記載の液体収容容器によれば、板側凸部が受圧板の外縁よりも当接部分に近い位置にある。ここで、受圧板は当接部分を中心に揺れ動くため、板側凸部と蓋部材とが当たる衝撃を緩和できる。
【0017】
[適用例9]適用例3又は適用例4に記載の液体収容容器であって、
前記付勢部材は、前記受圧板のうち前記シート部材が配置された第1面とは反対側の第2面の略中央部分と当接し、
前記付勢部材が伸縮する方向に垂直な面に前記液体収容容器を垂直投影した場合に、
前記板側凸部は、
前記付勢部材が前記受圧板に当接する当接部分よりも前記受圧板の外縁に近い位置に設けられている、液体収容容器。
適用例9に記載の液体収容容器によれば、板側凸部が受圧板の当接部分よりも外縁に近い位置にあることから、板側凸部の高さを小さくしても受圧板のうちで板側凸部を優先的に蓋部材に当てることができる。
【0018】
[適用例10]適用例1乃至適用例9のいずれか一つに記載の液体収容容器であって、
前記シート部材と前記受圧板は樹脂により形成され、
前記シート部材と前記受圧板とが熱溶着によって取り付けられることで前記閉領域部分が形成されている、液体収容容器。
適用例10に記載の液体収容容器によれば、熱溶着によって容易に閉領域部分を形成できる。
【0019】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、液体収容容器及びその製造方法、上述したいずれかの構成の液体収容容器を備えた液体噴射装置等の態様で実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A,B.各種実施例:
C.変形例:
【0022】
A.第1実施例:
A−1.液体噴射システムの全体構成:
図1は、本発明の第1実施例における液体噴射システム5の構成を示す斜視図である。
図1には、理解の容易のために、互いに直交するX軸,Y軸、Z軸を示している。これ以降に示す図についても必要に応じて互いに直交するXYZ軸を付している。
【0023】
液体噴射システム5は、液体噴射装置としての印刷装置1と後述するインクカートリッジ(図示せず)を備えている。この印刷装置1は、個人向けの小型インクジェットプリンターであり、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構を有している。副走査送り機構は、図示しない紙送りモーターを動力とする紙送りローラ112を用いて印刷用紙Pを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモーター114の動力を用いて、駆動ベルト116に接続されたキャリッジ130を主走査方向に往復動させる。印刷装置の主走査方向はY軸方向であり、副走査方向はX軸方向である。ヘッド駆動機構は、キャリッジ130に備えられた印刷ヘッド132を駆動してインクの吐出およびドット形成を実行する。印刷装置1は、更に、上述した各機構を制御するための制御部140を備えている。制御部140は、フレキシブルケーブル142を介してキャリッジ130と接続されている。
【0024】
キャリッジ130は、ホルダー120と、印刷ヘッド132とを備えている。ホルダー120は、複数のカートリッジを装着可能に構成されており、印刷ヘッド132の上側に配置されている。以下では、ホルダー120を「カートリッジ装着部120」とも呼ぶ。
図1に示す例では、ホルダー120には、4つのカートリッジが独立に装着可能であり、例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4種類のカートリッジが1つずつ装着される。なお、ホルダー120としては、これ以外の任意の複数種類のカートリッジを装着できるものを利用可能である。印刷ヘッド132の上部には、カートリッジから印刷ヘッド132にインクを供給するための液体供給管124が配置されている。印刷ヘッド132は、インクを吐出することによりインクを噴射する液体噴射部として機能する。この印刷装置1のように、利用者により交換されるカートリッジが、印刷ヘッドのキャリッジ130上のカートリッジ装着部(ホルダー)120に装着される印刷装置1のタイプを、「オンキャリッジタイプ」と呼ぶ。
【0025】
A−2.インクカートリッジの外観構成:
図2は、インクカートリッジ10(以下、「カートリッジ10」とも呼ぶ。)の外観斜視図である。カートリッジ10が印刷装置1に装着された装着状態では、Z軸負方向が鉛直下方向となる。なお、装着状態では、印刷装置1は、X軸とY軸に平行な平面に設置されているものとする。カートリッジ10は、外形が略直方体形状である。カートリッジ10は、第1面12と、第2面13と、第3面14と、第4面15と、第5面16と、第6面17とを有する。各面12〜17は、カートリッジ10の外表面を構成する。第1面12と第2面13とは互いに対向する。第3面14と第4面15とは互いに対向する。第5面16と第6面17とは互いに対向する。
【0026】
第4面15には、ホルダー120への着脱に利用されるレバー102が設けられている。第5面16には、外部とカートリッジ10内部とを連通させる大気開放口90が形成されている。また、第2面13には供給口18が設けられている。供給口18は、カートリッジ10の内部に収容されているインクを外部に流通させる。カートリッジ10の印刷装置1への装着状態では、供給口18が液体供給管124に接続される。
【0027】
ここで、第1面12を上面12とも呼び、第2面13を下面13とも呼び、第3面14を後面14とも呼び、第4面15を前面15とも呼び、第5面16を左側面16とも呼び、第6面17を右側面17とも呼ぶ。
【0028】
A−3.カートリッジの詳細構成:
図3は、カートリッジ10の分解斜視図である。
図4は、カートリッジ10の断面図である。
図3に示すように、カートリッジ10は、容器本体51と、蓋部材50とを備える。容器本体51と蓋部材50とによりカートリッジ10の外表面が形成される。また、カートリッジ10は、弁機構300と、付勢部材としてのコイルばね19と、受圧板70と、シート部材(フィルム部材)60と、を備える。
【0029】
容器本体51と蓋部材50とは、ポリプロピレン等の合成樹脂により形成されている。また、シート部材60は、合成樹脂(例えば、ナイロンとポロプロピレンを含む材料)により形成され、可撓性を有する。すなわち、シート部材60は、外力により変形可能に構成される。
【0030】
容器本体51は、凹状形状であり一側面が開口している。容器本体51の一側面の開口を覆うようにシート部材60が容器本体51に貼り付けられる。これにより、インクを収容するための液体収容部101が形成される。すなわち、液体収容部101は、内部空間を区画する壁部の一部が変形可能なシート部材60で形成されている。これにより、液体収容部101は容積を変化できる。シート部材60には、通気孔92が形成されている。これにより、カートリッジ10は、後述する弁機構300を介して外気が90,92を通って液体収容部101に流通可能に構成される。
【0031】
受圧板70は、ポリプロピレン等の合成樹脂により形成されている。受圧板70は、シート部材60に接触して配置されている。本実施例では、受圧板70は、4箇所でシート部材60に熱溶着されている。ここで、シート部材60のうち、受圧板70に溶着される部分は符号62に示す楕円形状の点線領域となる。この点線領域を閉領域部分62とも呼ぶ。本実施例では、閉領域部分62の外縁と内部を含む全域が、受圧板70に溶着される。なお、
図4に示すように、説明の便宜上4つの閉領域部分62を区別して用いる場合は、4つの閉領域部分62をそれぞれ、第1の閉領域部分62X1、第2の閉領域部分62X2、第3の閉領域部分62X3、第4の閉領域部分62X4とも呼ぶ。
【0032】
ここで、N個(Nは3以上の整数)の閉領域部分62を形成する場合、以下のようにN個の閉領域部分62を配置することが好ましい。すなわち、N個の閉領域部分62を含む最小のN角形の内側に受圧板70の重心Gaが位置ように、N個の閉領域部分62を配置する。これにより、受圧板70が外力によっていずれの方向に傾いた場合でも、後述するN個の閉領域部分62に対応して設けられた蓋側凸部52にシート部材60の閉領域部分62が当たる可能性を向上できる。すなわち、シート部材60の閉領域部分62が蓋部材50に当たる可能性を低減できる。本実施例では、
図4に示すように第1〜第4の閉領域部分62X1〜62X4を含む最小の4角形628の内側に重心Gaが位置している。
【0033】
図3に示すように、コイルばね19は、液体収容部101内に配置される。詳細には、受圧板70と、容器本体51の面のうち受圧板70と対向する面(対向面)に当接する。さらに、詳細には、コイルばね19は、受圧板70の2つの面のうちシート部材60が配置された第1面とは反対側の第2面に当接する。また、コイルばね19は、受圧板70の第2面の略中央部分に当接する。ここで、第2面の略中央部分とは、受圧板70を第2面と平行な面に垂直投影した場合に、受圧板70の重心Gaが位置する部分をいう。また、「コイルばね19が、受圧板70の第2の面の略中央部分に当接」とは、コイルばね19が実際に受圧板70に当接している部分によって形成される領域(本実施例では、円領域)が第2面の略中央部分を含む位置にあれば良い。
【0034】
コイルばね19は、液体収容部101の容積を拡大する方向に受圧板70を付勢する。コイルばね19は、Y軸方向に沿った方向である方向ADに沿って伸縮(移動)する。ここで、
図4に示すように、コイルばね19のうちコイルの円の中心Scと、受圧板70の重心Gaとが重なる位置になるようにコイルばね19は、受圧板70に当接している。詳細には、カートリッジ10をコイルばね19の伸縮方向(移動方向、Y軸方向)に垂直な面(X軸とZ軸に平行な面)に垂直投影したときに、中心Scと重心Gaとは重なる。
【0035】
蓋部材50は、シート部材60を覆うように容器本体51に取り付けられている。これにより、シート部材60を保護している。ここで、蓋部材50のうち、第5面16を形成する面を第1の蓋面50faとも呼び、シート部材60側の面を第2の蓋面50fbとも呼ぶ。
【0036】
弁機構300は、バネ部材30と、レバーバルブ40と、カバーバルブ20とを備える。カバーバルブ20は、容器本体51のうち、第1面12と第3面14とが交差するコーナー部分に収容され、容器本体51に取り付けられる。カバーバルブ20は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂により形成される。カバーバルブ20は凹状形状であり、開口を形成する端面23にはシート部材60が気密に貼り付けられている。カバーバルブ20の凹部は大気連通室21として機能する。大気連通室21の底部にはカバーバルブ20の裏側まで貫通した貫通孔22が形成されている。ここで、シート部材60の通気孔92は、大気連通室21に連通している。
【0037】
レバーバルブ40は、バネ部材30によってカバーバルブ20に押し付けられ、貫通孔22を塞いでいる。詳細には、レバーバルブ40のうち第1腕部44が貫通孔22を塞いでいる。レバーバルブ40は、受圧板70が変位することで当接する第2腕部43を有する。
図4に示すように、第2腕部43は、受圧板70と重なる位置に配置されている。受圧板70が第2腕部43を押すことで、バネ部材30の付勢力に抗して第1腕部44が貫通孔22から離れるように変位し、貫通孔22が連通状態となる。これにより、外部の空気が、大気開放口90,通気孔92,貫通孔22を通って液体収容部101に導入される。レバーバルブ40は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂により形成しても良い。また、レバーバルブ40は、第1腕部44をエラストマ等の弾性部材を用い、他の部分をポリプロピレン等の合成樹脂を用いて2色成型により形成しても良い。
【0038】
図3及び
図4に示すように、供給口18内の液体収容部101から外部に向けてインクが流通する流路内には、フォーム(多孔質部材)18aが配置されている。フォーム18aは、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂により形成されている。フォーム18aは、カートリッジ10の印刷装置1への装着状態では、液体供給管124に接触し、インクを印刷装置1側へ流通させる。
【0039】
液体収容部101内のインクが供給口18を介して消費されると、液体収容部101内の圧力が低下する。これにより、受圧板70及びシート部材60が付勢部材19の付勢力に抗して、液体収容部101の容積を縮小させる方向に変位する。すなわち、受圧板70が第6面17に近づく方向に変位する。これにより、液体収容部101の圧力がより低下する。液体収容部101内のインクがさらに消費され、受圧板70が第6面17側に変位することで、受圧板70がレバーバルブ40の第2腕部43を押し下げてレバーバルブ40が貫通孔22から離れる。これにより、外部の空気が液体収容部101に導入される。すると、液体収容部101内の圧力が上昇し、受圧板70及びシート部材60が液体収容部101の容積を拡大する方向(第5面16に近づく方向)に移動する。すなわち、受圧板70が第2腕部43から離れ、レバーバルブ40がバネ部材30の付勢力によって、貫通孔22を塞ぐ位置まで変位する。これにより、貫通孔22を介した液体収容部101内への空気の導入が停止される。
【0040】
図3に示すように、カートリッジ10はさらに、液体収容部101のインク残量状態を検出するために用いられるプリズムユニット32を有する。プリズムユニット32は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂により形成された透明な部材である。プリズムユニット32は、プリズム34を備える。プリズム34は、接触する流体の種類(屈折率)に応じて光の反射状態が異なる。プリズムユニット32は、プリズム34が液体収容部101内に位置するように第2面13に取り付けられる。ここで、インク残量状態の検出は以下のように行なわれる。すなわち、印刷装置1に設けられている光学センサーによって、プリズム34に向けて光が射出される。そして、プリズム34によって反射され、光学センサーが受け取る光の量に基づいてインク残量状態を印刷装置1が検出する。
【0041】
A−4.蓋部材50の詳細構成:
図5は、蓋部材50のうち第2の蓋面50fb側を示した図である。また
図5には、カートリッジ10のうち蓋部材50以外の他の部材の一部について、理解の容易のために点線で示した。よって、
図5は、カートリッジ10をコイルばね19が伸縮する方向(伸縮方向、Y軸方向)に垂直は面(X軸とZ軸に平行な面)に投影したときの投影図とも言える。
【0042】
図5に示すように、蓋部材50は液体収容部101の内部空間に向かって突出する蓋側凸部52を有する。蓋側凸部52は、閉領域部分62に対応して第2の蓋面50fbの4箇所に設けられている。
図5に示すように、説明の便宜上、4つの蓋側凸部52を区別して用いる場合は、4つの蓋側凸部52をそれぞれ、第1の蓋側凸部52X1、第2の蓋側凸部52X2、第3の蓋側凸部52X3、第4の蓋側凸部52X4とも呼ぶ。
【0043】
各蓋側凸部52X1〜52X4は、対応する各閉領域部分62X1〜62X4の内側部分624に対向する位置に設けられている。言い換えれば、カートリッジ10をコイルばね19の伸縮方向に垂直な面に垂直投影したときに、各蓋側凸部52X1〜52X4は、対応する各閉領域部分62X1〜62X4の内側部分624と重なる。ここで、内側部分624とは、外縁621よりも内側に位置する部分であり、外縁621により囲まれた部分に内側部分624が位置する。
【0044】
A−5.効果:
図6は、第1実施例の効果の1つを説明するための図である。
図6はカートリッジ10の液体収容部101にインクが充填され、未だインクが消費されていない初期状態を示す図である。なお、
図6は、カートリッジ10を模式的に示している。理解の容易のために、シート部材60のうち、受圧板70に熱溶着により貼り付けられた部分は、太線で示している。
【0045】
図6に示すように、上記実施例では、蓋部材50は、閉領域部分62の内側部分624に対向する蓋側凸部52を有する。これにより、液体収容部101のインクがシート部材60から液体収容部101の外部へ漏れ出す可能性を低減できる。例えば、カートリッジ10の初期状態では、受圧板70が蓋部材50に近い位置や接触する位置に配置されている。これにより初期状態では、受圧板70が外力により揺れ動くと、蓋部材50に受圧板70とシート部材60が接触する可能性が高い。例えば、初期状態においてカートリッジ10が輸送されると、振動等により液体収容部101内のインクが流動する。インクの流動に伴い受圧板70やシート部材60も揺れ動く。また、例えば、初期状態においてカートリッジ10を誤って落下等させた場合も、外力によって受圧板70やシート部材60が揺れ動く。
【0046】
上記のように、受圧板70やシート部材60が揺れ動くと、受圧板70上のシート部材60が繰り返し蓋部材50に接触する場合がある。しかしながら、蓋部材50は液体収容部101内(内部空間)に向かって突出する蓋側凸部52を有すると共に、シート部材60のうち蓋側凸部52と対向する部分には閉領域部分62が位置している。これにより、受圧板70が揺れ動いた場合でも、シート部材60のうち閉領域部分62の内側部分624を優先的に蓋部材50(詳細には蓋側凸部52)に当てることができる。内側部分624が破れた場合でも、内側部分624の少なくとも外周(外縁621、
図5)が受圧板70に密接状態で取り付けられている構成により、破れた部分を介して液体収容部101から外部にインクが漏れ出す可能性を低減できる。また、上記構成により、受圧板70が揺れ動いた場合でも、シート部材60のうち閉領域部分62以外の部分が蓋部材50と擦れる可能性を低減できる。これにより、シート部材60を介して液体収容部101の外部にインクが漏れ出す可能性をさらに低減できる。
【0047】
なお、上記の効果はカートリッジ10の初期状態に限らず、カートリッジ10がホルダー120に装着された装着状態においても同様の効果を奏する。すなわち、装着状態においても、キャリッジ130の移動や、外部からの振動により受圧板70が揺れ動く場合がある。このような場合でも、上記と同様に、シート部材60を介して液体収容部101の外部にインクが漏れ出す可能性を低減できる。
【0048】
ここで、蓋側凸部52の高さは任意であるが、以下のように設定することが好ましい。すなわち、カートリッジ10の初期状態において、受圧板70が傾斜した場合に受圧板70の外縁が蓋部材50に当たる前に、蓋側凸部52が受圧板70(詳細にはシート部材60の閉領域部分62)に当たるように蓋側凸部52が設けられることが好ましい。これにより、受圧板70が揺れ動いた場合でも、より確実に蓋側凸部52を優先的に閉領域部分62の内側部分624に当てることができ、シート部材60のうち閉領域部分62以外の部分が蓋部材50に当たる可能性をより一層低減できる。
【0049】
また、上記実施例では、シート部材60が受圧板70に密接状態に取り付けられた閉領域部分62を有することから、シート部材60に対する受圧板70の位置ずれを抑制できる。
【0050】
また、上記実施例では、シート部材60と受圧板70とを熱溶着を用いることで容易に密接状態に互いに取り付けることができる。
【0051】
B.第2実施例:
B−1.カートリッジ10aの詳細構成:
図7は、第2実施例のカートリッジ10aを説明するための図である。
図7は、カートリッジ10aの分解斜視図である。第2実施例のカートリッジ10aと第1実施例のカートリッジ10との異なる点は、蓋部材50aとシート部材60aと受圧板70aの構成である。その他の構成については第1実施例のカートリッジ10と同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。また、第2実施例のカートリッジ10aも、第1実施例のカートリッジ10と同様に印刷装置1に装着され利用される。
【0052】
第2実施例のカートリッジ10aのシート部材60aは、第1実施例と同様に閉領域部分62aを有する。閉領域部分62aの外縁621を含む部分は受圧板70aに密接状態になるように熱溶着されている。また、閉領域部分62aの外縁621よりも内側に位置する内側部分には、貫通孔である穴部623が形成されている。本実施例では、閉領域部分62aは4箇所に形成されている。
【0053】
受圧板70aは、閉領域部分62aの内側部分の一部である穴部623に対向する位置で蓋部材50aに向かって突出している板側凸部722を有する。板側凸部722は、閉領域部分62aに対応して4つ設けられている(
図7では3つ図示している。)。シート部材60aが受圧板70aに貼り付けられた場合、板側凸部722は、穴部623を通って蓋部材50a側に突出する。なお、蓋部材50aは、第1実施例と異なり、蓋側凸部52を有さない。
【0054】
図8は、受圧板70aとシート部材60aとの関係を説明するための図である。
図8は、カートリッジ10aをコイルばね19の伸縮方向に垂直な面に垂直投影したときの、受圧板70aとシート部材60aを模式的に示している。なお、
図8に示すように、説明の便宜上、4つの板側凸部722を区別して用いる場合は、4つの板側凸部722をそれぞれ、第1の板側凸部722X1、第2の板側凸部722X2、第3の板側凸部722X3、第4の板側凸部722X4とも呼ぶ。また、4つの閉領域部分62aを区別して用いる場合は、4つの閉領域部分62aをそれぞれ、第1の閉領域部分62aX1、第2の閉領域部分62aX2、第3の閉領域部分62aX3、第4の閉領域部分62X4とも呼ぶ。
【0055】
各板側凸部722X1〜722X4は、対応する各閉領域部分62aX1〜62aX4の内側部分である穴部623に対向する位置に設けられている。言い換えれば、カートリッジ10aをコイルばね19の伸縮方向に垂直な方向に垂直投影したときに、各板側凸部722X1〜722X4は、対応する各閉領域部分62aX1〜62aX4の穴部623と重なる。
【0056】
ここで、N個(Nは3以上の整数)の閉領域部分62aを形成する場合、第1実施例と同様に、N個の閉領域部分62aを含む最小のN角形の内側に受圧板70の重心Gaが位置するように、N個の閉領域部分62aを配置することが好ましい。本実施例では、第1〜第4の閉領域部分62aX1〜62aX4を含む最小の4角形の内側に重心Gaが位置している。
【0057】
B−2.効果:
図9は、第2実施例の効果の1つを説明するための図である。
図9は、液体収容部101にインクが充填され、未だインクが消費されていない初期状態を示す図である。なお、
図9は、
図6と同様に、カートリッジ10aを模式的に示している。理解の容易のために、シート部材60aのうち、受圧板70aに貼り付けられた部分は、太線で示している。
【0058】
図9に示すように、上記第2実施例では、受圧板70aは、シート部材60aの内側部分の一部である穴部623と対向する位置で、蓋部材50a側に突出する板側凸部722を有する。これにより、受圧板70aが揺れ動いた場合でも、受圧板70aのうち板側凸部722を優先的に蓋部材50aに当てることができる。従って、シート部材60aが蓋部材50aに擦れる可能性を低減できる。これにより、シート部材60aが破れて液体収容部101のインクが外部に漏れ出す可能性を低減できる。
【0059】
ここで、板側凸部722の高さは任意であるが、以下のように設定することが好ましい。すなわち、カートリッジ10aの初期状態において、受圧板70aが傾斜した場合に受圧板70aの外縁が蓋部材50aに当たる前に、板側凸部722が蓋部材50aに当たるように板側凸部722が設けられることが好ましい。これにより、受圧板70aが揺れ動いた場合でも、より確実に板側凸部722を優先的に蓋部材50aに当てることができ、シート部材60aのうち閉領域部分62以外の部分が蓋部材50aに当たる可能性をより一層低減できる。
【0060】
また、上記第2実施例では、板側凸部722はシート部材60aの穴部623を通るように設けられている。すなわち、板側凸部722上にはシート部材60aが配置されていない。これにより、板側凸部722が蓋部材50aに当たった場合でも、シート部材60aが蓋部材50aに接触することを防止できる。これにより、シート部材60aが蓋部材50aに擦れて削りカスが発生する可能性を低減できる。
【0061】
また、上記第2実施例は、第1実施例と同様に、シート部材60aが受圧板70aに密接状態に取り付けられた閉領域部分62aを有することから、シート部材60aに対する受圧板70aの位置ずれを抑制できる。
【0062】
C.変形例:
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができる。例えば以下のような変形が可能である。
【0063】
C−1.第1変形例:
図10は、第1変形例を説明するための図である。
図10では、シート部材60bのうち、受圧板70に溶着されている部分を太線で示している。第1実施例では、閉領域部分62は全域が受圧板70に溶着されていたが(
図6)、これに限定されるものではなく、閉領域部分62の少なくとも外縁が受圧板70に取り付けられていれば良い。例えば、
図10に示すカートリッジ10bのように、閉領域部分62bは外縁よりも内側に穴部623bを有していても良い。この穴部623bは、蓋側凸部52と対向する位置関係にある。このようにしても、上記第1実施例と同様に、受圧板70が揺れ動いた場合でもシート部材60bが破れる可能性を低減できる。更に、蓋側凸部52と対向する位置にはシート部材60bの穴部623bが形成されていることから、シート部材60b自体が蓋側凸部52に擦れる可能性を低減でき、シート部材60bの削りカスの発生を低減できる。
【0064】
C−2.第2変形例:
図11は、第2変形例を説明するための図である。第2実施例では閉領域部分62aの外縁よりも内側の内側部分は穴部623を有していたが、穴部を有さなくても良い。すなわち、
図11に示すように、板側凸部722を覆うように閉領域部分62cが形成されていても良い。
図11の場合、閉領域部分62cのうち、外縁を含む符号629cに示す範囲が熱溶着により受圧板70aに密接状態に取り付けられた部分(取付部分629c)であり、取付部分629cよりも内側の部分624cは受圧板70aに溶着されていない部分(非取付部分624c)である。このようにしても、板側凸部722が蓋部材50に当たり、非取付部分624cが破れた場合でも、取付部分629cによって液体収容部101のインクが外部に漏れ出す可能性を低減できる。
【0065】
C−3.第3変形例:
上記第1、2実施例では、板側凸部722や蓋側凸部52を有していたが、シート部材60,60aが閉領域部分62,62aを有していれば、板側凸部722や蓋側凸部52は省略可能である。このようにしても、シート部材60,60aが閉領域部分62,62aを有することで、閉領域部分62,62aを有さない場合に比べ、シート部材60,60aが破れた場合に、液体収容部101のインクが外部に漏れ出す可能性を低減できる。すなわち、閉領域部分62,62aの外縁よりも内側が破れた場合、少なくとも外縁は受圧板70,70aに密接状態に溶着されているため、外部にインクが漏れ出すことを防止できる。なお、板側凸部722や蓋側凸部52を省略した場合、閉領域部分62,62aは、受圧板70,70aの外縁を含むように形成することが好ましい。受圧板70,70aが揺れ動いた場合、受圧板70,70aの外縁が最も蓋部材50,50aに当たる可能性が高いため、閉領域部分62,62aが受圧板70,70aの外縁を含むことで、シート部材60,60aのうち、受圧板70,70aの外縁近傍に位置する部分が破れた場合でも、液体収容部101のインクが外部に漏れ出す可能性を低減できる。
【0066】
C−4.第4変形例:
上記第1実施例のうち、蓋側凸部52は閉領域部分62の内側部分624と対向する位置であれば任意の位置に設けることが可能である。ここで、コイルばね19が伸縮する方向(Y方向)に垂直な面にカートリッジ10を垂直投影した場合に、コイルばね19が受圧板70に当接する当接部分と、受圧板70の外縁との間であって、受圧板70の外縁よりも当接部分に近い位置に蓋側凸部52を設けても良い。ここで、一般に、受圧板70は当接部分を中心に揺れ動くため、蓋側凸部52を当接部分に近い位置に設けることで、受圧板70と蓋側凸部52とが当たる衝撃を抑制できる。
また、コイルばね19が伸縮する方向(Y方向)に垂直な面にカートリッジ10を垂直投影した場合に、受圧板70の外縁の内側に位置し、かつ、コイルばね19が受圧板70に当接する当接部分よりも受圧板70の外縁に近い位置に蓋側凸部52を設けても良い。こうすることで、蓋側凸部52の高さを小さくしても蓋部材50のうちで蓋側凸部52を優先的に受圧板70に当てることができる。
【0067】
C−5.第5変形例:
上記第2実施例のうち、板側凸部722は閉領域部分62の内側部分と対向する位置であれば任意の位置に設けることが可能である。ここで、コイルばね19が伸縮する方向(Y方向)に垂直な面にカートリッジ10aを垂直投影した場合に、コイルばね19が受圧板70に当接する当接部分と、受圧板70の外縁との間であって、受圧板70の外縁よりも当接部分に近い位置に板側凸部722を設けても良い。ここで、一般に、受圧板70は当接部分を中心に揺れ動くため、板側凸部722を当接部分に近い位置に設けることで、板側凸部722と蓋部材50aとが当たる衝撃を緩和できる。
また、コイルばね19が伸縮する方向(Y方向)に垂直な面にカートリッジ10を垂直投影した場合に、コイルばね19が受圧板70aに当接する当接部分よりも受圧板70の外縁に近い位置に板側凸部722を設けても良い。こうすることで、板側凸部722の高さを小さくしても板側凸部722を優先的に蓋部材50aに当てることができる。
【0068】
C−6,第6変形例:
上記実施例では、カートリッジ10,10aは、ホルダー120(カートリッジ装着部)がキャリッジ130上にあるオンキャリッジタイプの印刷装置1に着脱自在に装着されていたが、キャリッジ130以外の場所にカートリッジ10,10aを配置するタイプの印刷装置(いわゆる、オフキャリッジタイプの印刷装置)に用いても良い。
【0069】
C−7.第7変形例:
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を消費する任意の液体噴射装置及びそれらの液体噴射装置に用いられる液体収容容器にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体噴射装置に用いられる液体収容容器として本発明は適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体消費ヘッドを備える液体噴射装置
【0070】
なお、「液滴」とは、液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置が消費できるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。