特許第6036086号(P6036086)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特許6036086-車両用装飾部品の合わせ部構造 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6036086
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】車両用装飾部品の合わせ部構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/02 20060101AFI20161121BHJP
【FI】
   B60R13/02 A
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2012-209657(P2012-209657)
(22)【出願日】2012年9月24日
(65)【公開番号】特開2014-61858(P2014-61858A)
(43)【公開日】2014年4月10日
【審査請求日】2015年8月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068021
【弁理士】
【氏名又は名称】絹谷 信雄
(72)【発明者】
【氏名】清水 貞明
(72)【発明者】
【氏名】松尾 茂樹
【審査官】 高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−322752(JP,A)
【文献】 特表2010−533619(JP,A)
【文献】 特開平10−181465(JP,A)
【文献】 実開昭59−075348(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の開口部に沿って隣接配置されて車室内壁を形成する車両用装飾部品の合わせ部構造であって、
少なくともその一端縁部が前記開口部の車室側上辺を形成するヘッドライニングと、
少なくとも前記開口部の車室側の両側辺を形成すると共に、該両側辺を形成する部分の上部がそれぞれ前記ヘッドライニングの下面に突き合わされるトリムと、
前記ヘッドライニング及び前記トリムよりも車室外側に配置されると共に、前記開口部の上縁に沿ったフランジを有するサイドパネルと、を備え、
前記開口部の車室側上辺を形成する前記ヘッドライニングの一端縁部における上面に、前記サイドパネルのフランジ先端部を当接させ
前記サイドパネルのフランジ先端部と前記トリムとの間に前記ヘッドライニングの一端縁部を位置させた
ことを特徴とする車両用装飾部品の合わせ部構造。
【請求項2】
車体の開口部に沿って隣接配置されて車室内壁を形成する車両用装飾部品の合わせ部構造であって、
少なくともその一端縁部が前記開口部の車室側上辺を形成するヘッドライニングと、
少なくとも前記開口部の車室側の両側辺を形成すると共に、該両側辺を形成する部分の上部がそれぞれ前記ヘッドライニングの下面に突き合わされるトリムと、
前記ヘッドライニング及び前記トリムよりも車室外側に配置されると共に、前記開口部の上縁に沿ったフランジを有するサイドパネルと、を備え、
前記開口部の車室側上辺を形成する前記ヘッドライニングの一端縁部における上面に、前記サイドパネルのフランジ先端部を当接させ、
前記ヘッドライニングの前記一端縁部における上面に、少なくとも一以上の凸部が形成されると共に、前記サイドパネルのフランジ先端部を前記凸部の頂部に当接させたことを特徴とする車両用装飾部品の合わせ部構造。
【請求項3】
前記開口部は、車体後側部に形成されたクォータウィンドウであって、
前記トリムは、前記クォータウィンドウの車室側の両側辺及び下辺を形成するクォータアッパトリムである請求項1又は2記載の車両用装飾部品の合わせ部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用装飾部品の合わせ部構造に関し、特に、車体の開口部に沿って隣接配置されて車室内壁を形成する車両用装飾部品の合わせ部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車室内壁を形成する装飾部品として、車室の天井面を形成するヘッドライニングや車室の内側壁を形成するトリムが知られている。例えば、特許文献1には、クォータウィンドウを囲むように配置されたヘッドライニング及びクォータアッパトリムの組み付け構造が開示されている。
【0003】
一般的に、これらヘッドライニングやクォータアッパトリム等の装飾部品は大型の樹脂成形部品であるため、クォータウィンドウに沿って隣接配置する場合は、成形時の寸法誤差や気温変化に伴う寸法変化を考慮する必要がある。そのため、これら装飾部品の組み付けには、互いに固定することなく一方の縁部を他方に突き合わせる合わせ部構造が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−322752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、大型の成形部品であるヘッドライニングは、特にその縁端部で形状精度が低下する傾向にある。そのため、クォータアッパトリムをヘッドライニングに突き合わせる構造においては、これら装飾部品の合わせ部に隙間が生じ易くなり、組み付けにバラツキが生じて、合わせ品質を十分に確保できないといった課題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡素な構成で装飾部品の合わせ部における隙間の発生を効果的に防止して、合わせ品質を容易に確保することができる車両用装飾部品の合わせ部構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明の車両用装飾部品の合わせ部構造は、車体の開口部に沿って隣接配置されて車室内壁を形成する車両用装飾部品の合わせ部構造であって、少なくともその一端縁部が前記開口部の車室側上辺を形成するヘッドライニングと、少なくとも前記開口部の車室側の両側辺を形成すると共に、該両側辺を形成する部分の上部がそれぞれ前記ヘッドライニングの下面に突き合わされるトリムと、前記ヘッドライニング及び前記トリムよりも車室外側に配置されると共に、前記開口部の上縁に沿ったフランジを有するサイドパネルと、を備え、前記開口部の車室側上辺を形成する前記ヘッドライニングの一端縁部における上面に、前記サイドパネルのフランジ先端部を当接させたことを特徴とする。
【0008】
また、前記ヘッドライニングの前記一端縁部における上面に、少なくとも一以上の凸部が形成されると共に、前記サイドパネルのフランジ先端部を前記凸部の頂部に当接させてもよい。
【0009】
また、前記開口部は、車体後側部に形成されたクォータウィンドウであって、前記トリムは、前記クォータウィンドウの車室側の両側辺及び下辺を形成するクォータアッパトリムであってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の車両用装飾部品の合わせ部構造によれば、簡素な構成で装飾部品の合わせ部における隙間の発生を効果的に防止して、合わせ品質を容易に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る車両用装飾部品の合わせ部構造を示す模式的な斜視図である。
図2図1を裏面側から視た模式的な斜視図である。
図3図2のA−A線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1〜3に基づいて、本発明の一実施形態に係る車両用装飾部品の合わせ部構造を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0013】
図1に示すように、本実施形態の車両用装飾部品の合わせ部構造は、車体後部の荷室側面に形成されたクォータウィンドウ1に沿って隣接配置されるクォータアッパトリム2及びヘッドライニング3の合わせ部構造である。なお、図1中において、8は荷室の下部側壁面を形成するクォータロアトリムを示している。また、本実施形態の車両用装飾部品の合わせ部構造は左右対称に構成されているため、右側の構成については詳細な説明を省略する。
【0014】
クォータアッパトリム2は、クォータウィンドウ1の前後両側辺及び下辺を囲む荷室の上部側壁面を構成するもので、例えば合成樹脂材料等で略U字状に形成されている。このため、クォータアッパトリム2は、クォータウィンドウ1の前側辺を形成する前側辺部2aと、クォータウィンドウ1の下辺を形成する下辺部2bと、クォータウィンドウ1の後側辺を形成する後側辺部2cとを備え構成されている。このクォータアッパトリム2は、図示しないクリップ等で車体のフレームやインナーサイドパネル4(図3参照)に固定されており、前側辺部2a及び後側辺部2cの上部をそれぞれヘッドライニング3の下面部3aに突き合わされている。
【0015】
ヘッドライニング3は、クォータアッパトリム2と同様に合成樹脂材料等で形成されており、図示しないクリップ等でフレームやインナーサイドパネル4に固定されて車室の天井面を構成する。このヘッドライニング3の左側縁端部の下面部3a(クォータアッパトリム2の前側辺部2a及び後側辺部2cの両上部が突き合わされた間の下面部)は、クォータウィンドウ1の上辺を形成する。また、図2に示すように、ヘッドライニング3の下面部3aの裏面側、すなわち上面部3bには車幅方向(左右方向)に延びる一対の凸部3cが設けられて肉厚に形成されている。
【0016】
図3に示すインナーサイドパネル4及びアウターサイドパネル5は、例えばアルミニウム合金等で形成されており、クォータアッパトリム2及びヘッドライニング3よりも車室外側に配置されている。また、インナーサイドパネル4及びアウターサイドパネル5は、クォータウィンドウ1の上辺に沿って車両前後方向に延びる開口フランジ4a,5aをそれぞれ備えている。本実施形態において、これら開口フランジ4a,5aの先端部は、ヘッドライニング3の上面部3bに形成された一対の凸部3cの頂部に当接するように構成されている。
【0017】
次に、本実施形態に係る車両用装飾部品の合わせ部構造による作用効果を説明する。
【0018】
車室内壁を形成するクォータアッパトリム2とヘッドライニング3との合わせ部構造は、一般的にクォータアッパトリム2の前側辺部2a及び後側辺部2cの両上部をそれぞれヘッドライニング3の下面部3aに突き合わせることで構成されている。ヘッドライニング3は大型の成形部品であるため、特にその縁端部の寸法精度が相対的に低くなる傾向にある。そのため、クォータアッパトリム2とヘッドライニング3とを突き合わせる構造においては、これら部品間の合わせ部に寸法誤差や温度上昇に伴う形状変化によって隙間が生じやすくなる。
【0019】
ここで、本実施形態の車両用装飾部品の合わせ部構造では、インナーサイドパネル4及びアウターサイドパネル5の開口フランジ4a,5aの先端部を、ヘッドライニング3の上面部3bに形成された一対の凸部3cの頂部と当接させている。すなわち、寸法精度が低いヘッドライニング3の縁端部における上面に沿って、このヘッドライニング3よりも材質の硬いサイドパネル4,5の先端部を当接させることで、寸法誤差による歪みや温度変化に伴う形状変化が抑制されるように構成されている。
【0020】
したがって、本実施形態の車両用装飾部品の合わせ部構造によれば、クォータアッパトリム2とヘッドライニング3との合わせ部における隙間の発生を防止して、組み付けのバラツキも効果的に抑制することができると共に、合わせ品質を容易に確保することが可能になる。
【0021】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
【0022】
例えば、サイドパネル4,5の開口フランジ4a,5aを当接させる凸部3cの個数は、必ずしも一対(2個)である必要はなく、1個や3個以上であってもよい。また、凸部3cを設けることなく、開口フランジ4a,5aの先端部をヘッドライニング3の上面部3bに直接的に当接させてもよい。また、上述の車両用装飾部品の合わせ部構造は、クォータウィンドウ1に沿って隣接配置される装飾部品に限定されず、他の開口部(例えば、バックドア開口部)に沿って隣接配置されるものにも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0023】
1 クォータウィンドウ(開口部)
2 クォータアッパトリム(トリム)
3 ヘッドライニング
3c 凸部
4 インナーサイドパネル(サイドパネル)
4a 開口フランジ
5 アウターサイドパネル(サイドパネル)
5a 開口フランジ
図1
図2
図3