【実施例】
【0078】
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定解釈されるものではない。なお、表記の質量部は配合比で記載し、必要に応じて純水にて希釈した。
【0079】
実施例1
熱転写受像シート1の作製
基材としてRCペーパー(三菱製紙(株)製)を用い、一方の面に、下記組成の裏面層用塗布液1をグラビアリバース方式にて、乾燥後の塗布量が0.8g/m
2となるように塗布し、120℃にて30秒間乾燥した。また、塗布液は各液配合時に凝集物が発生しないように適宜各液を希釈して配合し、総固形分は塗工条件に応じて適宜選定した。
裏面層用塗布液1の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm(BET法)、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50:固形分48%) 290質量部
・純水 406質量部
【0080】
続いて、他方の面に、下記組成の中空層A用塗布液1、中空層B用塗布液1、プライマー層用塗布液1、および受容層用塗布液1を40℃にそれぞれ加熱し、スライドコーティングを用いて、WET時の厚みがそれぞれ15μm、25μm、15μm、8μmとなるように塗布し、5℃にて30秒間冷却した後、50℃にて2分間乾燥し、熱転写受像シート1(層構成:裏面層/基材/中空層A/中空層B/プライマー層/受容層)を得た。なお、塗布速度は、毎分100mであった。この熱転写受像シートは、
図1に示されるような層構成を有していた。
中空層A用塗布液1(下層用)の組成
・中空粒子(平均粒子径:0.5μm、平均中空率:45%、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ローペイクウルトラ:固形分30%) 276質量部
・ゼラチン(新田ゼラチン(株)製、商品名:N1236) 27質量部
・純水 600質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、新中村化学工業(株)製、商品名:ニューコートB−13:固形分42%) 32.8質量部
・純水 13.2質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、BASFジャパン(株)製、商品名:ジョンクリル62J:固形分34%) 40.6質量部
・純水 14.6質量部
中空層B用塗布液1(上層用)の組成
・中空粒子(平均粒子径:0.5μm、平均中空率:45%、ローム・アンド・ハース(株) 製、商品名:ローペイクウルトラ:固形分30%) 447質量部
・ゼラチン(新田ゼラチン(株)製、商品名:N1236) 40質量部
・純水 433質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、新中村化学工業(株)製、商品名:ニューコートB−13:固形分42%) 23.8質量部
・純水 9.5質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、BASFジャパン(株)製、商品名:ジョンクリル62J:固形分34%) 47質量部
・純水 17質量部
・界面活性剤(ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム水溶液:固形分20%) 2質量部
プライマー層用塗布液1の組成
・架橋中空粒子(平均粒子径:0.1μm、平均中空率:30%、JSR(株)製、商品名:SX866、固形分:20%) 658質量部
・ゼラチン(新田ゼラチン(株)製、商品名:N1236) 44質量部
・純水 422質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、BASFジャパン(株)製、商品名:ジョンクリル62J:固形分34%) 17.7質量部
・純水 6.4質量部
・バインダー樹脂(変性ゴム、(株)レヂテックス製、商品名 MG−67:固形分51%) 18.6質量部
・界面活性剤(ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム水溶液:固形分20%) 2質量部
受容層用塗布液1の組成
・塩酢ビ系エマルション(塩ビ/酢ビ=97.5/2.5):固形分36% )
411質量部
・離型剤の水分散体(固形分:17%) 98質量部
・エポキシ架橋剤(ナガセケムテックス(株)製、商品名EX−512:固形分100%) 7.6質量部
・純水 11.4質量部
・増粘剤((株)ADEKA製、商品名アデカノールUH−526:固形分30%)
45質量部
・純水 230質量部
・界面活性剤(ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム水溶液:固形分20%)23質量部
【0081】
塩酢ビ系エマルションの調製
受容層用塗布液1で用いた塩酢ビ系樹脂ラテックスは、以下のように調製した。2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水600g、塩化ビニル単量体438.8g(全仕込み単量体に対して97.5質量%)と酢酸ビニル11.2g(全仕込み単量体に対して2.5質量%)からなる単量混合体、過硫酸カリウム2.25gを仕込んだ。この反応混合物を攪拌翼で回転数120rpmを維持するように攪拌し、反応混合物の温度を60℃に上げて重合を開始した。5質量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液180g(全仕込み単量体に対して2質量%)を重合開始〜4hr後まで連続添加し、重合圧が60℃における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧から0.6MPa降下した時に重合を停止した後、残存の単量体を回収して、塩酢ビ系樹脂ラテックスを得た。
【0082】
離型剤の水分散体の調製
受容層用塗布液1で用いた離型剤の水分散体は、以下のように調製した。酢酸エチル85gにエポキシ変性シリコーン(信越化学工業(株)製、商品名X−22−3000T)16gとアラルキル変性シリコーン(信越化学工業(株)製、商品名X−24−510)8gを溶解し、溶剤系溶液を調製した。次に、トリイソプロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウム塩(固形分10%)14gを純水110gに溶解し、水系溶液を調製した。続いて、溶剤系溶液と水系溶液とを混合・攪拌した後、ホモジナイザーを用いて分散を行い、分散体を調整した。その後、分散体を30〜60℃に加温しながら減圧下で酢酸エチルを除去し、シリコーンの水分散体を得た。
【0083】
実施例2
熱転写受像シート2の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート2を作製した。
裏面層用塗布液2の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm(BET法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックス50:固形分48%) 290質量部
【0084】
実施例3
熱転写受像シート3の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート3を作製した。
裏面層用塗布液3の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 696質量部
【0085】
実施例4
熱転写受像シート4の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート4を作製した。
裏面層用塗布液4の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:40〜50nm(BET法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックス20L:固形分20%) 696質量部
【0086】
実施例5
熱転写受像シート5の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにし、乾燥後の塗布量を0.5g/m2にした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート5を作製した。
裏面層用塗布液5の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 696質量部
【0087】
実施例6
熱転写受像シート6の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート6を作製した。
裏面層用塗布液6の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 232質量部
【0088】
実施例7
熱転写受像シート7の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート7を作製した。
裏面層用塗布液7の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 464質量部
【0089】
実施例8
熱転写受像シート8の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート8を作製した。
裏面層用塗布液8の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 1392質量部
【0090】
実施例9
熱転写受像シート9の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート9を作製した。
裏面層用塗布液9の組成
・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂、エマルション、造膜助剤(n−ブチルセロソルブ)含有、Tg=77℃(DSC法)、東洋紡績(株)製、商品名:バイロナールMD1500:固形分30%) 100質量部
・純水 50質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 450質量部
【0091】
実施例10
熱転写受像シート10の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート10を作製した。
裏面層用塗布液10の組成
・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂、エマルション、Tg=110℃(DSC法)、互応化学工業(株)製、商品名:プラスコートZ687:固形分25%) 80質量部
・純水 20質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 300質量部
【0092】
実施例11
熱転写受像シート11の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート11を作製した。
裏面層用塗布液11の組成
・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂、エマルション、造膜助剤(t−ブチルセロソルブ)含有、Tg=110℃(DSC法)、互応化学工業(株)製、商品名:プラスコートZ690:固形分25%) 100質量部
・純水 20質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 300質量部
【0093】
実施例12
熱転写受像シート12の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート12を作製した。
裏面層用塗布液12の組成
・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂、エマルション、Tg=110℃(DSC法)、互応化学工業(株)製、商品名:プラスコートZ687:固形分25%) 72質量部
・純水 18質量部
・バインダー樹脂(ポリビニルブチラール樹脂、積水化学工業(株)製、商品名:KW−1:固形分:20%) 10質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 300質量部
【0094】
実施例13
熱転写受像シート13の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート13を作製した。
裏面層用塗布液13の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm(BET法)、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50:固形分48%) 145質量部
・純水 203質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 348質量部
【0095】
実施例14
熱転写受像シート14の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート14を作製した。
裏面層用塗布液14の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm(BET法)、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50) 145質量部
・純水 203質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:80〜120nm(動的光散乱法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスPS−S:固形分20%) 348質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGEL CX−400) 12質量部
・帯電防止剤(導電性合成層状珪酸塩、ウイルバー・エリス(株)製、商品名:ラポナイトJS) 12質量部
【0096】
実施例15
熱転写受像シート15の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート15を作製した。
裏面層用塗布液15の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:200nm(遠心分離法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスMP−2040:固形分40%) 348質量部
・純水 348質量部
【0097】
実施例16
熱転写受像シート16の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート16を作製した。
裏面層用塗布液16の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:300nm(遠心分離法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスMP−3040:固形分40%) 348質量部
・純水 348質量部
【0098】
実施例17
熱転写受像シート17の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート17を作製した。
裏面層用塗布液17の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:450nm(遠心分離法)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスMP−4540M:固形分40%) 348質量部
・純水 348質量部
【0099】
実施例18
熱転写受像シート3の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート18を作製した。
裏面層用塗布液18の組成
・バインダー樹脂(アクリル・スチレン樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・バインダー樹脂(アクリル・スチレン樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm(BET法)、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50:固形分48%) 290質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGELCX−400) 5.6質量部
・純水 562質量部
【0100】
実施例19
熱転写受像シート19の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート19を作製した。
裏面層用塗布液19の組成
・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂、エマルション、造膜助剤(n−ブチルセロソルブ)含有、Tg=77℃(DSC法)、東洋紡績(株)製、商品名:バイロナールMD1500:固形分30%) 100質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50:固形分48%) 188質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGELCX−400) 3.6質量部
・純水 344質量部
【0101】
実施例20
熱転写受像シート20の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート20を作製した。
裏面層用塗布液20の組成
・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂、エマルション、造膜助剤(t−ブチルセロソルブ)含有、Tg=110℃(DSC法)、互応化学工業(株)製、商品名:プラスコートZ690:固形分25%) 100質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50:固形分48%) 156質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGEL CX−400) 3質量部
・純水 256質量部
【0102】
実施例21
熱転写受像シート21の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート21を作製した。
裏面層用塗布液21の組成
・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂、エマルション、Tg=110℃(DSC法)、互応化学工業(株)製、商品名:プラスコートZ687:固形分25%) 100質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50:固形分48%) 156質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGELCX−400) 3質量部
・純水 256質量部
【0103】
実施例22
熱転写受像シート22の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート22を作製した。
裏面層用塗布液22の組成
・バインダー樹脂(ポリウレタン樹脂、エマルション、造膜助剤(N−メチル−2−ピロリドン)含有、Tg=101℃(動的粘弾測定法)、第一工業製薬(株)製、商品名:スーパーフレックス130:固形分30%) 100質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50:固形分48%) 188質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGEL CX−400) 3.6質量部
・純水 344質量部
【0104】
実施例23
熱転写受像シート23の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート23を作製した。
裏面層用塗布液23の組成
・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂、エマルション、Tg=110℃(DSC法)、互応化学工業(株)製、商品名:プラスコートZ687:固形分25%) 90質量部
・バインダー樹脂(ポリビニルブチラール樹脂、水溶性、Tg=80℃、積水化学工業(株)製、商品名:エスレックKW−1:固形分20%) 12.5質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50:固形分48%) 156質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGEL CX−400) 3質量部
・純水 254質量部
【0105】
実施例24
熱転写受像シート24の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート24を作製した。
裏面層用塗布液24の組成
・バインダー樹脂(アクリル・スチレン樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 42.6質量部
・バインダー樹脂(アクリル・スチレン樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 10.9質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50:固形分48%) 156質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGEL CX−400) 3質量部
・純水 303質量部
【0106】
実施例25
熱転写受像シート25の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート25を作製した。
裏面層用塗布液25の組成
・バインダー樹脂(アクリル・スチレン樹脂、エマルション、Tg=11℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 10.6質量部
・バインダー樹脂(アクリル・スチレン樹脂、エマルション、Tg=100℃、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI固形分46%) 43.4質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:20〜30nm、(株)ADEKA製、商品名:アデライトAT−50) 156質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGEL CX−400) 3質量部
・純水 302質量部
【0107】
比較例1
熱転写受像シート26の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート26を作製した。
裏面層用塗布液26の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・アルミナ(平均粒子径1μm(レーザー回折法)、住友化学工業(株)製、商品名:AM−27) 35質量部
・純水 140質量部
【0108】
比較例2
熱転写受像シート27の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート27を作製した。
裏面層用塗布液27の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・シリカ粒子(平均粒子径:4.0μm、東ソー・シリカ(株)製、商品名:NIPGELCX−400) 35質量部
・純水 140質量部
【0109】
比較例3
熱転写受像シート28の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート28を作製した。
裏面層用塗布液28の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・シリカ粒子(平均粒子径9.0μm、富士シリシア化学(株)製、商品名:サイシリア380) 35質量部
・純水 140質量部
【0110】
比較例4
熱転写受像シート29作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート29を作製した。
裏面層用塗布液29の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
【0111】
比較例5
熱転写受像シート30の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート30を作製した。
裏面層用塗布液30の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:10〜20nm(BET法、20nmを含まない)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスC:固形分20%) 696質量部
【0112】
比較例6
熱転写受像シート31の作製
裏面層用塗布液の組成を下記のとおりにした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート31を作製した。
裏面層用塗布液31の組成
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン606APEF:固形分47%) 50質量部
・純水 67質量部
・バインダー樹脂(スチレン・アクリル樹脂、ローム・アンド・ハース(株)製、商品名:ルシデン375CI:固形分46%) 50質量部
・純水 65質量部
・コロイダルシリカ(平均粒子径:10〜20nm(BET法、20nmを含まない)、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックス30:固形分30%) 465質量部
・純水 231質量部
【0113】
熱転写受像シートの評価
上記で作製した熱転写受像シート1〜31について、(1)さばき性評価、(2)耐傷性評価、(3)バックプリント適性評価、(4)耐ブロッキング性評価、および(5)摩擦適性評価を行った。
【0114】
(1)さばき性評価
上記で作製した熱転写受像シートを使用して、昇華転写型プリントシステム「Print Center((株)DNPフォトルシオ製)」にて自然画を100枚印画し、印画物の揃えやすさを評価した。
・
評価基準
3:容易に揃えることができ、さばき性が良好であった。
2:揃えることができ、さばき性が通常であった。
1:揃えることができず、さばき性が不良であった。
【0115】
(2)耐傷性評価
上記で作製した実施例および比較例の熱転写受像シートについて、同じ実施例および比較例で作製した熱転写受像シート同士を用いて、熱転写受像シートの裏面側と、もう一方の熱転写受像シートの受容層側とを対向させて擦り合わせ、受容層側の面に傷が付くか否かを目視にて観察した。下記の評価基準にて、耐傷性を評価した。
・
評価基準
3:受容層面に傷が付かなかった。
2:受容層面にわずかな傷が付いた。
1:受容層面に多くの傷が付いた。
【0116】
(3)バックプリント適性評価
上記で作製した熱転写受像シート1〜20の裏面層を、ドットインパクトプリンターiDP3550(シチズン・システムズ(株)製)と専用リボンカセット(黒色)を用いて、テスト印字を行い、所定の時間経過後に、裏面層に対して別途昇華型熱転写プリンター(ALTECH ADS(株)製、型式:MEGAPIXELIII)とMEGAPIXELIII純正リボンでCyベタ(階調値38/255)を印画した受容層面を重ね、それらを125μmPETフィルムで挟み、ラミネーター(ラミパッカーLPD3204 フジプラ(株)製、Coldモード、スピード2.5)で処理し、受容層への転写の有無を確認し、以下の3段階の基準に従って評価した。下記結果を表1に示す。なお、評価が○のものは、実用上問題がないレベルのインクの吸収性、速乾性を有するものである。
・
評価基準
3:受容層への裏移りが生じていなかった。
2:受容層への裏移りがわずかに生じた。
1:受容層への裏移りが明らかに生じていた。
【0117】
(4)耐ブロッキング性評価
上記で作製した実施例および比較例の熱転写受像シートについて、同じ実施例および比較例で作製した熱転写受像シート同士を用いて、熱転写受像シートの裏面側と、もう一方の熱転写受像シートの受容層側とを対向させて、重ね合わせたものを、厚さ150μmの合成紙(ユポコーポレーション(株)製、ユポFPG#150)にて挟持した状態で、20kg/105mm×148mmの荷重をかけて、60℃のオーブンに150時間放置後、重ね合わせていた受容層面と裏面を剥がして、印画ムラが発生するかどうかを目視にて観察し、下記の評価基準にて、耐ブロッキング性を評価した。但し、上記の荷重後、印画ムラは、三菱電機(株)製熱転写プリンターCP9500Dにより、熱転写プリンターCP9500D専用熱転写シートと組み合わせて、テストパターンを印画して、評価した。
・
評価基準
3:印画ムラが生じず、ブロッキングが生じていなかった。
2:印画ムラがわずかに生じ、ブロッキングがわずかに生じていた。
1:印画ムラが生じ、ブロッキングが生じていた。
【0118】
(5)摩擦適性評価
上記で作製した熱転写受像シート裏面層に対して、昇華型熱転写プリンター(ALTECH ADS(株)製、型式:DS40のペーパーフランジとの摩擦係数を、新東科学社製:ヘイドンを使用して測定した(引張速度:500mm/min、荷重:1kg)。
・
評価基準
3:摩擦係数が0.25以上
2:摩擦係数が0.2〜0.25
1:摩擦係数が0.2以下
【0119】
上記の各評価の結果を表1に示す。本発明の組成を満たす実施例1〜25の熱転写受像シートは、比較例1〜6の熱転写受像シートと比較して、さばき性、耐傷性、バックプリント適性、および耐ブロッキング性に優れていることがわかる。
【表1】