特許第6036149号(P6036149)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6036149
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20161121BHJP
【FI】
   A63F5/04 512D
【請求項の数】2
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2012-228525(P2012-228525)
(22)【出願日】2012年10月16日
(65)【公開番号】特開2014-79340(P2014-79340A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2015年7月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】特許業務法人青海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂田 雅史
(72)【発明者】
【氏名】井川 拓士
(72)【発明者】
【氏名】山田 繁樹
(72)【発明者】
【氏名】菊本 幸治
(72)【発明者】
【氏名】相場 裕介
(72)【発明者】
【氏名】今村 英誉
【審査官】 太田 恒明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−131338(JP,A)
【文献】 特開2005−261670(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者による操作手段への操作に基づいて遊技が進行し、該遊技の進行に応じて音声が出力される遊技機であって、
所定の周期を有する複数の音声に、該所定の周期をそれぞれ対応付けて記憶した音声記憶手段と、
遊技の進行に応じて、前記音声記憶手段に記憶された複数の音声から出力すべき音声を決定する音声決定手段と、
決定された前記音声の出力を任意のタイミングで開始し、前記操作手段への遊技者の操作を契機に前記音声の出力を停止する場合、該音声に対応付けられた前記所定の周期における区切り時点を待って音声の出力を停止する音声出力手段と、
を備え
遊技者が受ける遊技利益が異なる複数の遊技状態を有し、
前記音声記憶手段では、前記音声に対応付ける所定の周期が前記遊技状態毎に異なることがあり、
前記音声出力手段は、前記音声の出力を停止する際の遊技状態に応じた所定の周期における区切り時点を待って音声の出力を停止することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記音声決定手段が、前記音声に引き続き出力すべき次の音声を決定した場合、前記音声出力手段は、前記区切り時点で前記音声が出力停止した後に、該引き続き出力すべき次の音声の出力を開始することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声を伴う演出が実行される遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機としてのスロットマシンでは、遊技者によるメダル(遊技媒体)の投入およびスタートスイッチの操作に応じて、当選役の抽選を行うとともに、種々の図柄が記された複数の回転リールが回転する。そして、抽選結果と遊技者によるストップスイッチの操作に応じて回転リールが順次停止され、払い出しの対象となるラインである有効ライン上に、当選役に対応する図柄組み合わせが表示されると、所定枚数のメダルが払い出されるなど、遊技上の利益(以下、単に遊技利益という。)が遊技者に付与されることとなる。
【0003】
こうしたスロットマシンにおいては、当選役の抽選結果やその時点の遊技状態を示唆したり、遊技にストーリー性を与える演出が実行される。演出としては、多彩な態様の画像を液晶表示部に表示したり、かかる画像に対応する態様で種々の音声をスピーカから出力したりして、演出効果の向上が図られている。
【0004】
近年、画像の多様化に伴って、それに対応する音声も多様化され、当選役の抽選結果に対する期待感を、その多様な画像とともに音声を通じて遊技者に付与することができるようになった。また、演出効果を維持すべく、例えば、遊技状態が変化した場合に、その遊技状態の変化に応じてBGM(Back Ground Music:背景音楽)音声を変化させることもある。また、遊技状態の変化と独立した条件、例えば、ゲーム毎、ゲーム回数毎に音声を変化させる技術も開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−272220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、遊技状態の変化等、任意の契機に合わせて例えばBGM音声を唐突に停止すると、BGM音声が、例えば小節の途中で途切れてしまい、遊技者は違和感を覚えることになる。また、仮に、停止したBGM音声に引き続き新たなBGM音声を出力すると、新たなBGM音声の小節の開始タイミングが停止したBGM音声とずれて、より違和感を生じさせてしまう。その結果、音声による十分な演出効果を得ることができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、音声による演出効果の向上を図ることが可能となる遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、遊技者による操作手段への操作に基づいて遊技が進行し、遊技の進行に応じて音声が出力される本発明の遊技機は、所定の周期を有する複数の音声に、所定の周期をそれぞれ対応付けて記憶した音声記憶手段と、遊技の進行に応じて、音声記憶手段に記憶された複数の音声から出力すべき音声を決定する音声決定手段と、決定された音声の出力を任意のタイミングで開始し、操作手段への遊技者の操作を契機に音声の出力を停止する場合、音声に対応付けられた所定の周期における区切り時点を待って音声の出力を停止する音声出力手段と、を備え、遊技者が受ける遊技利益が異なる複数の遊技状態を有し、音声記憶手段では、音声に対応付ける所定の周期が遊技状態毎に異なることがあり、音声出力手段は、音声の出力を停止する際の遊技状態に応じた所定の周期における区切り時点を待って音声の出力を停止することを特徴とする。
【0009】
音声決定手段が、音声に引き続き出力すべき次の音声を決定した場合、音声出力手段は、区切り時点で音声が出力停止した後に、引き続き出力すべき次の音声の出力を開始してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、音声を停止する契機に拘わらず音声を区切りよく連続的に出力させることで、音声による演出効果の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】スロットマシンの概略的な機械的構成を説明するための外観図である。
図2】スロットマシンの概略的な機械的構成を説明するための前面扉を開いた状態での外観図である。
図3】リールの図柄配列を示す図である。
図4】スロットマシンの概略的な電気的構成を示したブロック図である。
図5】有効ラインおよび各テーブルを説明するための説明図である。
図6】演出抽選テーブルを説明する図である。
図7】音声用ICに設けられたトラックについて説明した説明図である。
図8】遊技者の操作に応じた音声の切替を説明するためのタイミングチャートである。
図9】主制御基板のメイン処理を示したフローチャートである。
図10】副制御基板のメイン処理を示したフローチャートである。
図11】コマンド受信処理を示したフローチャートである。
図12】演出実行処理を示したフローチャートである。
図13】演出決定処理を示したフローチャートである。
図14】副制御基板のタイマ割込処理を示したフローチャートである。
図15】演出抽選テーブルを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0014】
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技者が遊技可能なスロットマシン(遊技機)の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、スロットマシンの各基板における具体的な処理を説明する。
【0015】
(スロットマシン100の機械的構成)
図1図2の外観図に示すように、スロットマシン100は、略矩形状の箱体である筐体102と、筐体102の前面開口部に対して回動可能な連結部材により開閉可能に取り付けられた前面上扉104と、前面上扉104の下方に位置し、前面上扉104同様、筐体102の前面開口部に対して開閉可能に取り付けられた前面下扉106と、前面下扉106の下部に位置し、メダル排出口108aから払い出されたメダルを貯留するための受け皿部108とを備えている。
【0016】
前面下扉106の上部には操作部設置台122が形成され、操作部設置台122には、メダル投入部124、および、遊技者が遊技に介入するための操作手段としての、ベットボタン126、スタートスイッチ128、ストップスイッチ130、精算ボタン132等が配設されている。
【0017】
操作部設置台122の右側に位置するメダル投入部(遊技媒体受付手段)124は、メダル投入口(投入口)124aを通じて遊技媒体としてのメダルの投入を受け付け、前面下扉106の背面に設けられたメダルセレクタ(図示せず)にメダルを送る。メダルセレクタには、メダルの投入が可能な投入期間外に投入されたメダルや規格外のメダルをメダル排出口108aに導くブロッカー(図示せず)と、投入期間内に投入された規格内のメダルの通過を検出する投入メダル検出部124bとが設けられている。ここで、メダル排出口108aに導かれたメダルは受け皿部108に排出される。遊技者により、1遊技を開始するために必要なメダルの投入枚数である規定数を超えてメダルが投入されると、その規定数を超えた分のメダルが、所定枚数(例えば50枚)を上限としてスロットマシン100の内部に電子的に貯留(以下、単に「クレジット」という。)される。
【0018】
ここで、1遊技は、メダルの投入を条件として1度の払い出しを受け得る一連の遊技をいう。また、ここでは、規定数は「3」に固定されている。ただし、スロットマシン100の機種によっては規定数が異なったり、あるいは、同一機種であっても規定数が変化したりして、規定数が固定されている場合と、複数の中から選択可能な場合がある。なお、1遊技を開始するために必要なメダル数を、複数の規定数から任意に選択できる場合、その複数の規定数の中の最大のものを最大規定数といい、最小のものを最小規定数という。仮に、規定数が1〜3の間で選択可能な場合、最大規定数は「3」となり、最小規定数は「1」となる。ここでは、規定数が「3」に固定されているので、最大規定数および最小規定数は「3」となる。
【0019】
ベットボタン126は、クレジットされているメダルのうち規定数のメダルを投入(ベット)する、押圧式のボタンスイッチである。精算ボタン132は、クレジットされているメダルの返却(精算)要求操作を受け付ける、押圧式のボタンスイッチである。遊技者は、精算ボタン132を操作することにより、ベットされたメダルや電子的にクレジットされたメダルを精算する精算要求を行うことができ、かかる精算要求に応じて、ベットされているメダルや電子的にクレジットされているメダルがメダル排出口108aから排出される。
【0020】
操作部設置台122の左側に位置するスタートスイッチ128は、傾倒操作を検出可能なレバーで形成され、遊技者による1遊技の開始操作を検出する。また、スタートスイッチ128は、押圧操作を検出可能なボタンスイッチによって形成することも可能である。
【0021】
前面上扉104の下部略中央には、ガラス板や透明樹脂板等で構成された無色透明の図柄表示窓136が設けられ、筐体102内の図柄表示窓136に対応した位置には、リールユニット134が設けられている。リールユニット134には、図3のリールの図柄配列に示すように、21に等分された各領域に複数種類の図柄がそれぞれ配列された3つの回転リール(左リール134a、中リール134b、右リール134c)が、それぞれ独立して回動可能に設けられ、遊技者は、図柄表示窓136を通じて、左リール134a、中リール134b、右リール134cを視認することができる。リールユニット134は、スタートスイッチ128の操作を契機として、左リール134a、中リール134b、右リール134cの回転を開始する。
【0022】
操作部設置台122の中央に位置するストップスイッチ130は、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれに対応して設けられた、遊技者の押圧操作を検出可能なボタンスイッチであり、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれを停止させようとする遊技者の停止操作を検出する。なお、ストップスイッチ130に係る3つのボタンスイッチを特にストップボタンスイッチとよび、左から順にストップボタンスイッチ130a、130b、130cとする。
【0023】
前面上扉104の上部略中央には、演出に伴う様々な映像を表示する液晶表示部(表示部)138が設けられている。また、前面上扉104の上部や左右には、例えば高輝度の発光ダイオード(LED)によって構成される演出用ランプ142が設けられる。
【0024】
また、図2に示すように、前面上扉104の裏面における液晶表示部138の左右位置や前面下扉106の裏面における内面左右位置には、効果音や楽音等による聴覚的な演出を行うスピーカ140が設けられている。さらに、筐体102内におけるリールユニット134の下方には、メダル排出口108aからメダルを払い出すためのメダル払出装置(メダルホッパー)264が設けられている。メダル払出装置264は、メダルを貯留するメダル貯留部264aと、メダル貯留部264aに貯留されたメダルをメダル排出口108aから排出するための払出制御部264bと、メダル排出口108aから排出されるメダルを検出する払出メダル検出部264cとを備えている。具体的に払出制御部264bは、当該払出制御部264bの本体外装に回転可能に支持され、メダル貯留部264aから落下したメダルが上方より1枚ずつ嵌入するメダル嵌入孔を円周方向に複数配してなるディスク(図示せず)と、かかるディスクを回転するディスクモータ(図示せず)とを備え、このディスクを回転させて、メダル嵌入孔に嵌入したメダルを、押出機構を通じて1枚ずつ外部に排出するとともに、排出により空いたメダル嵌入孔に次のメダルを順次嵌入させることで、メダルを1枚ずつ連続排出する。
【0025】
また、図1図2では図示していないが、各回転リール134a、134b、134cの内側には、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれに施された図柄のうち、図柄表示窓136に対応する(有効ラインの対象となり得る)各回転リール134a、134b、134cの上段、中段、下段の図柄を背面から個々に独立して照射するリールバックライト144(図4参照)が設けられている。また、図柄表示窓136の裏面上部にも左リール134a、中リール134b、右リール134c全ての正面を直接照射するリール上方ライト146が設けられている。
【0026】
また、図1に示すように、操作部設置台122において、図柄表示窓136とストップスイッチ130との間に設けられた段部122aの略水平面には、メインクレジット表示部152およびメイン払出表示部154が設けられている。また、図柄表示窓136と操作部設置台122との間には、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158が設けられている。これらメインクレジット表示部152およびサブクレジット表示部156にはクレジット枚数が表示され、メイン払出表示部154およびサブ払出表示部158にはメダルの払出枚数が表示される。なお、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158には、演出に伴う様々な数値を表示することもできる。
【0027】
(スロットマシン100の電気的構成)
図4は、スロットマシン100の概略的な電気的構成を示したブロック図である。図4に示すように、スロットマシン100は、主として、主制御基板200と、副制御基板202とによって制御されている。ここでは、遊技の進行に関わるプログラムのうち、遊技に供する当選役の抽選やその入賞といったような、特に重要な処理を主制御基板200で実行し、それ以外の例えば演出に関する処理を副制御基板202で実行している。また、図4に示したように、主制御基板200と副制御基板202との通信は、不正防止等の観点から、主制御基板200から副制御基板202への一方向のみに制限される。ただし、このような制限がなければ、電気的に双方向通信も可能である。
【0028】
(主制御基板200)
主制御基板200は、中央処理装置であるメインCPU200a、プログラム等が格納されたメインROM200b、ワークエリアとして機能するメインRAM200c等を含む各種半導体集積回路を有し、スロットマシン100全体を統括的に制御する。ただし、メインRAM200cには不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、意図的にメインRAM200cの初期化処理を実行しない限り、データが消去されることなく保持される。
【0029】
また、主制御基板200は、メインCPU200aが、メインROM200bに格納されたプログラムに基づきメインRAM200cと協働することで機能する、初期化手段300、ベット手段302、当選役抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、クレジット手段312を有する。初期化手段300は、主制御基板200における初期化処理を実行する。ベット手段302は、遊技に使用するためのメダルをベットする。ここで、ベットは、ベットボタン126の操作を通じてクレジットされているメダルを投入する場合と、メダル投入部124を通じてメダルを投入する場合のいずれも含む。当選役抽選手段304は、メダルのベットおよびスタートスイッチ128の操作に基づき、当選役およびハズレのうちいずれかを抽選により決定する(当選役抽選)。リール制御手段306は、各回転リール134a、134b、134cを回転および停止制御する。判定手段308は、当選役抽選で決定した当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたか否か判定する。払出制御手段310は、当選役抽選で決定した当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたことに基づいて、当該当選役に対応するメダルを払い出す。クレジット手段312は、メダルをクレジットとして貯留する。
【0030】
主制御基板200では、投入メダル検出部124b、ベットボタン126、スタートスイッチ128、ストップスイッチ130および精算ボタン132から各種の検出信号を受信しており、受信した検出信号に基づいて、メインCPU200aが種々の処理を実行する。また、主制御基板200には、メインクレジット表示部152およびメイン払出表示部154が接続されており、メインCPU200aが両表示部152、154に対してメダルのクレジット枚数や払出枚数の表示を制御する。
【0031】
また、主制御基板200には、リール駆動制御部258が接続されている。このリール駆動制御部258は、スタートスイッチ128の操作信号に基づき主制御基板200から送信される各回転リール134a、134b、134cの回転開始信号に基づいて、ステッピングモータ262を駆動するとともに、ストップスイッチ130の操作信号に基づき主制御基板200から送信される、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれの停止信号および回転位置検出回路260の検出信号に基づいて、ステッピングモータ262の駆動を停止する。
【0032】
また、主制御基板200には、メダル払出装置264が接続されている。主制御基板200には払出メダル検出部264cの検出信号が入力されるようになっており、払出制御手段310は、その検出信号に応じてメダルの払出枚数をカウントしながら払出制御部264bからのメダルの排出を制御する。
【0033】
また、主制御基板200には、乱数発生手段200dが設けられる。乱数発生手段200dは、計数値を順次インクリメントし、所定の数値範囲内でループさせ、所定の時点における計数値を抽出することで乱数を得る。乱数発生手段200dによって生成される乱数(当選役抽選乱数)は、遊技者に付与する遊技上の利益、例えば、当選役を決定するために用いられる。
【0034】
(主制御基板200で用いられるテーブル)
スロットマシン100においては、遊技の進行に際して複数の遊技状態が設けられており、これら遊技状態および設定値に対応する複数の当選役抽選テーブル等がメインROM200bに格納されている。当選役抽選手段304は、メインRAM200cに記憶された現在の遊技状態および設定値に応じて、対応する当選役抽選テーブルをメインROM200bから抽出するとともに、抽出した当選役抽選テーブルに基づき、スタートスイッチ128の操作信号に応じて取得された当選役抽選乱数が当選役抽選テーブル内のいずれの当選役またはハズレに対応するか判定する。
【0035】
ここで、各当選役抽選テーブルで抽出される当選役には、リプレイ役、小役、ボーナス役がある。このような当選役に対応する図柄組み合わせが、有効ライン上に揃った状態を表示(入賞)といい、当選役に当選し、その当選役に対応する図柄組み合わせが表示されるまでの状態を内部当選状態とする。当選役のうちのリプレイ役は、そのリプレイ役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されると、メダルの新たなるベットを行わずして再度1遊技を実行できる役であり、小役は、その小役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることにより所定枚数のメダルの払い出しを受けることができる役である。また、ボーナス役は、そのボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることにより、遊技状態を、通常遊技状態からボーナス遊技状態に移行させることができる当選役である。ここで、ボーナス遊技状態とは、当選役の判定にあたり、メダルが実質的に増加するように小役の当選確率が設定された当選役抽選テーブル(後述するボーナス遊技状態用当選役抽選テーブル)を用いる遊技状態であり、通常遊技状態よりも有利な遊技状態をいう。以下に、当選役および遊技者に付与される遊技上の利益について説明する。
【0036】
図5は、有効ラインおよび各テーブルを説明するための説明図である。図5(a)は、本実施形態における有効ラインを示している。ここで、有効ラインは5本あり、具体的に、図柄表示窓136に臨む9つの図柄のうち、左リール134a、中リール134b、右リール134cのそれぞれ中段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインA、左リール134aの上段、中リール134bの中段、右リール134cの下段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインB1、左リール134aの下段、中リール134bの中段、右リール134cの上段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインB2、左リール134aの上段、中リール134bの中段、右リール134cの上段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインC1、左リール134aの下段、中リール134bの中段、右リール134cの下段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインC2をそれぞれ有効ラインとして設定している。
【0037】
また、図5(b)の図柄組み合わせに示すように、本実施形態においては、当選役として、「リプレイ」、「ベル」、「スイカ」、「ビッグボーナス(以下、「BB」という。)」、「レギュラーボーナス(以下、「RB」という。)」の合計5種類の当選役が設けられている。このうち、当選役「リプレイ」が上記リプレイ役に相当し、当選役「ベル」、当選役「スイカ」が上記小役に相当し、当選役「BB」、当選役「RB」が上記ボーナス役に相当する。
【0038】
なお、いずれかの当選役に当選すると、それぞれの当選役に対応する内部当選フラグが成立(ON)するとともに、この内部当選フラグの成立状況に応じて、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれの停止制御がなされることとなる。このとき、当選役「ベル」、当選役「スイカ」に当選したものの、これら当選役に対応する図柄組み合わせを、その1遊技で有効ライン上に表示させることができなかった場合には、当該遊技において内部当選フラグがOFFされる(ただし、本実施形態では、当選役「ベル」に対応する図柄組み合わせは必ず有効ライン上に表示させることができる。)。つまり、小役の当選の権利は当該遊技のみに限られ、当該権利を次の1遊技(以下、単に「次遊技」という。)に持ち越すことはできない。
【0039】
これに対して、当選役「BB」や当選役「RB」に当選した場合には、BB内部当選フラグまたはRB内部当選フラグが成立(ON)するとともに、BB内部当選フラグやRB内部当選フラグの成立状況に応じて遊技状態が内部中遊技状態となり、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれの停止制御がなされる。このとき、当選役「BB」や当選役「RB」に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させることができなかった場合には、そのままBB内部当選フラグやRB内部当選フラグが次遊技に持ち越され、次回以降の遊技においても当選役「BB」や当選役「RB」に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させることが可能となる。
【0040】
なお、リプレイ役である当選役「リプレイ」に対応する内部当選フラグが成立した場合には、当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示され、メダルを要することなく次遊技を行うために必要となる処理が行われた後に、当該内部当選フラグがOFFされる。
【0041】
図5(c)に示す通常遊技状態用当選役抽選テーブルは、通常遊技状態において当選役抽選乱数を判定する場合に用いられる。ここでは、当選役抽選乱数の総数(65536)に相当する領域が複数の当選領域(1〜6)に区画されており、当選領域毎に、当選役と、複数の当選領域それぞれが当選する比率を相対数で示した当選範囲値(置数)が対応付けられている。例えば、当選領域1には当選役「リプレイ」と当選範囲値「8978」とが対応付けられている。当選役抽選乱数は0〜65535まで設けられていることから、当選役「リプレイ」が当選する確率は8978/65536となる。他の当選領域2〜6についても同様の対応付けがなされている。当選役抽選手段304は、当該通常遊技状態用当選役抽選テーブルにおける複数の当選領域から、順次、当選範囲値を取得し、その当選範囲値を当選役抽選乱数から順次減算して、その減算値が0未満となると、その時点の当選領域に対応付けられた当選役を抽選結果としている。当該抽選の手順は、他の抽選においても適用できる。
【0042】
図5(d)に示すボーナス遊技状態用当選役抽選テーブルは、当選役「BB」や当選役「RB」に対応する図柄組み合わせに入賞して設定されるボーナス遊技状態において当選役抽選乱数を判定する場合に用いられるものである。このボーナス遊技状態用当選役抽選テーブルによれば、重ねてボーナス役およびリプレイ役に当選することがなく、当選役「ベル」の当選確率が通常遊技状態用当選役抽選テーブル(図5(c)参照)に比べて高く設定されている。ここでは、通常遊技状態用当選役抽選テーブルとボーナス遊技状態用当選役抽選テーブルとを挙げて当選役抽選テーブルを説明したが、当選役抽選テーブルはこれに限らず、内部中遊技状態において用いられる内部中遊技状態用当選役抽選テーブル等、その遊技状態に応じて様々な当選役抽選テーブルが用いられる。
【0043】
(副制御基板202)
図4に戻り、副制御基板202は、主制御基板200と同様に、中央処理装置であるサブCPU202a、プログラム等が格納されたサブROM202b、ワークエリアとして機能するサブRAM202c等を含む各種半導体集積回路を有し、主制御基板200からのコマンドに基づき、特に演出を制御する。また、サブRAM202cにもメインRAM200c同様、不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、データが消去されることなく保持される。なお、副制御基板202にも、主制御基板200同様、乱数発生手段202dが設けられており、乱数発生手段202dによって生成される乱数(演出抽選乱数)は、主に演出の態様を決定するために用いられる。
【0044】
また、副制御基板202は、サブCPU202aが、サブROM202bに格納されたプログラムに基づき、サブRAM202cと協働することで機能する、初期化決定手段330、コマンド受信手段332、演出決定手段(音声決定手段)334、演出実行手段(音声出力手段)336を有する。初期化決定手段330は、副制御基板202における初期化処理を実行する。コマンド受信手段332は、主制御基板200等、他の制御基板からのコマンドを受信し、コマンドに対する処理を行う。演出決定手段334は、遊技者に提供する演出を決定する。具体的に、演出決定手段334は、液晶表示部138に表示される画像データや、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等の電飾機器を通じた演出のための電飾データを決定するとともに、スピーカ140から出力すべき音声を構成する音声データを決定する。演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した演出を実行する。具体的に、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した画像データを液晶制御基板204に送信することで、その画像データに基づく画像を液晶表示部138に表示させ、電飾データを電飾機器に送信し、音声データを音声用IC202eに送信することで、その音声データに基づく音声をスピーカ140から出力させる。
【0045】
ここで、演出とは、遊技の進行に伴い、液晶表示部138、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158、スピーカ140等を通じて提供される視覚的および聴覚的な表現手段であり、当該遊技にストーリー性を与えたり、当選役の抽選結果をよりダイナミックな画像で示唆したりすることができる。当選役の抽選結果を示唆する演出としては、例えば、遊技者が左リール134a、中リール134b、右リール134cの停止操作を適当に行っただけでは、当選役に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ライン上に表示させることができるとは限らない当選役(例えば、当選役「スイカ」)に当選した場合に、遊技者が停止操作を行う前にその当選役を示唆し、当選役に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させるように促すものがある。また、上述したボーナス役に関しては、BB内部当選フラグやRB内部当選フラグを複数遊技に亘って持ち越すことが可能なので、ボーナス役の当選を示唆する演出を複数遊技に亘って行ったり、いずれかの遊技で遊技者の操作入力を所定時間無効化し、その間に特定の演出を実行するフリーズ処理を行ったりして、遊技者の期待感を高めることができる。また、たとえ、いずれの当選役も当選していなかったとしても、恰も当選しているかのような演出を通じて遊技者に高配当の期待感を持たせ、遊技者を飽きさせないようにすることが可能となる。
【0046】
ただし、液晶表示部138に表示される静止画や動画を含む画像は、データ容量やその表示に伴う処理負荷が膨大となるため、上述したように画像データに関しては、別途、液晶制御基板204を介在させて制御する。
【0047】
(副制御基板202で用いられるテーブル)
図6は、演出抽選テーブルを説明する図である。副制御基板202のサブROM202bには、複数の当選役およびハズレにそれぞれ対応する複数の演出抽選テーブルが設けられている。そして、主制御基板200において当選役抽選により当選役およびハズレのうちいずれかが決定されると、その抽選結果に対応する演出抽選テーブルが決定される。例えば、当選役抽選の抽選結果が当選役「BB」であった場合、演出決定手段334は、複数の当選役およびハズレに対応する複数の演出抽選テーブルのうち、図6に示すような当選役「BB」に対応する演出抽選テーブルを決定する。
【0048】
図6に示すような当選役「BB」に対応する演出抽選テーブルでは、例えば、演出抽選乱数の総数(65536)に相当する領域が複数の当選領域(1〜4)に区画されており、当選領域毎に、当選範囲値と、切替契機と、液晶表示部138に表示させる画像データと、スピーカ140から出力される演出にかかる音声データとが対応付けられている。演出決定手段334は、演出抽選テーブルにおける複数の当選領域の当選範囲値と演出抽選乱数とを比較して、演出抽選乱数に対応した抽選結果を導出する。すなわち、演出抽選テーブルにおける複数の当選領域から、順次、当選範囲値(ここでは「16384」)を取得し、その当選範囲値を、乱数発生手段202dによって生成された演出抽選乱数から順次減算して、その減算値が0未満となると、その時点の当選領域を抽選結果とする。
【0049】
例えば、演出抽選乱数が「40000」であった場合、演出決定手段334は、まず、演出抽選乱数から当選領域1の当選範囲値「16384」を減算して減算値「23616」を導出する。かかる減算値「23616」は0以上なので(0未満ではないので)、演出決定手段334は、引き続き、減算された演出抽選乱数「23616」から当選領域1の次の当選領域である当選領域2の当選範囲値「16384」を減算して減算値「7232」を導出する。かかる減算値「7232」も0以上なので、演出決定手段334は、減算された演出抽選乱数「7232」から当選領域2の次の当選領域である当選領域3の当選範囲値「16384」を減算して減算値「−9152」を導出する。ここで、減算値「−9152」が0未満となるので、演出決定手段334は、その当選領域3を抽選結果とする。本実施形態では演出抽選乱数の総数が65536なので、各当選領域の当選確率は、16384/65536=1/4となる。ここでは、説明を省略するが、この他にも、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等を通じた演出も決定される。
【0050】
また、抽選結果である当選領域3には、画像データと音声データとの組み合わせが複数対応付けられている。これは、遊技者による操作(切替契機)に応じて演出が変化することを意味している。例えば、遊技者により、スタートスイッチ128が操作され、当選役抽選の抽選結果が当選役「BB」であり、かつ、演出決定手段334が演出抽選テーブルに基づいて当選領域3を決定した場合、そのスタートスイッチ128の操作(スタート)を契機に、当選領域3の画像データ9に基づく画像が液晶表示部138に表示され、それに連動して当選領域3の音声データ9に基づく音声がスピーカ140から出力される。そして、各回転リール134a、134b、134cが回転し、遊技者によりストップボタンスイッチ130a、130b、130cのいずれか一つが操作されると(第1停止)、それを契機に、当選領域3の画像データ10に基づく画像が液晶表示部138に表示され、それに連動して当選領域3の音声データ10に基づく音声がスピーカ140から出力される。同様に、遊技者により、引き続き他のストップボタンスイッチ130a、130b、130cのいずれか一つが操作されると(第2停止)、当選領域3の画像データ11に基づく画像が液晶表示部138に表示されるとともに、当選領域3の音声データ11に基づく音声がスピーカ140から出力され、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cの残りの一つが操作されると(第3停止)、当選領域3の画像データ12に基づく画像が液晶表示部138に表示されるとともに、当選領域3の音声データ12に基づく音声がスピーカ140から出力される。
【0051】
例えば、当選領域3の画像データは、画像データ9〜12に順次移行するに連れ期待感が高まるようになっており、それに連動して、音声データも音声データ9〜12に順次移行するに連れ期待感が高まるようになっている。そして、遊技者がストップボタンスイッチ130a、130b、130cを全て停止し終わると(第3停止)、画像データ12および音声データ12によって、例えば当選役「BB」の当選が報知される。このように、遊技者の操作に応じて演出を動的に変化させることで、遊技者の期待感を高めるとともに、遊技者に、当選役「BB」を獲得したことの達成感を与えることができる。また、画像データに基づく画像の表示に、音声データに基づく音声を同期させることで、演出効果を高めることも可能となる。
【0052】
ここで、音声データに基づく音声の出力について詳述する。上述したように、演出決定手段334が抽選により音声データを決定すると、演出実行手段336は、決定された音声データを音声用IC202eに送信することで、その音声データに基づく音声をスピーカ140から出力させる。
【0053】
かかる音声用IC202eでは、アクセスコード(SAC:Simple Access Code)それぞれに割り当てられた記憶領域に、FM音色データやADPCM音データ等の複数の音声データを記憶することができる(音声記憶手段)。また、音声用IC202eは、サブCPU202aからアクセスコードを示すコマンドを受信し、そのコマンドに従い、アクセスコードによって特定される音声データに基づく音声をトラックに割り当て、スピーカ140を通じて適切な音量で出力することができる。さらに、音声用IC202eは、このようなアクセスコードが複数指定された場合、複数のアクセスコードに対応する複数の音声データを複数のトラックにおいて並行して出力することもできる。
【0054】
図7は、音声用IC202eに設けられたトラックについて説明した説明図である。音声用IC202eでは、各アクセスコードに対応する音声データを読み出し、音声用IC202e自体に設けられたトラックに割り当てる。このとき音声用IC202eには複数のトラックが設けられ、音声データはそのうちの1のトラックに割り当てられることとなる。本実施形態においては、例えば、図7に示すように、9つのトラックが設けられ、それぞれに割り当てられる音声の種別は予め定められている。例えば、トラック1にはシステム音声、トラック2にはBGM音声、トラック3〜7には演出音声、トラック8、9にはエラー音声が割り当てられている。
【0055】
上述した音声の種別を説明すると、システム音声は、ベットボタン126、スタートスイッチ128、ストップボタンスイッチ130a、130b、130c等の操作がスロットマシン100に受け付けられたことを示す操作音や、メダルが払い出されたことを確認する払い出し音といった遊技の進行に伴う確認音をいう。BGM音声は、背景で比較的長時間維持される背景音楽である。演出音声は、主として演出に連動して発せられる音声である。エラー音声は、エラーが生じて遊技が停止されている間にエラー画像とともに出力される音声である。ただし、エラー音声は本実施形態に直接関係ないので、以下では詳述を省く。
【0056】
また、音声用IC202eにおける複数のトラックは、以下のような特性を有している。まず、異なるトラックに割り当てられた音声は全て並行して出力される。したがって、トラック2にBGM音声が割り当てられているときに、トラック1にシステム音声を割り当てたとしても、いずれの音声も並行して出力されることとなる。一方、同一のトラックには1の音声(音声データ)しか割り当てることができない。したがって、トラック2において既にBGM音声が割り当てられているときに、新たにBGM音声を割り当てようとすると、BGM音声が上書きされ、上書きされる前のBGM音声は停止されることとなる。
【0057】
したがって、図6を用いて説明したように、遊技者によるスタートスイッチ128やストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作に応じて演出が変化する場合、操作に合わせて例えばBGM音声を停止すると、BGM音声が、例えば小節の途中で途切れてしまい、遊技者は違和感を覚えることになる。そこで、本実施形態では、演出実行手段336が、遊技者による操作を契機に音声の出力を停止する場合、音声を所定の周期で区分したときの区切り時点を待って音声の出力を停止することで音声の停止タイミングを調整し(所定の周期の区切り時点まで音声の出力を確保し)、BGM音声が小節の途中で途切れないようにする。ここでは、所定の周期として「小節」を適用する例を挙げて説明する。小節は、曲を適当な長さに区切った区分それぞれを指し、通常、所定数の拍の長さで表すことができる。
【0058】
以下、遊技者がストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を全て終えた(第3停止)ときのBGM音声の切替を例に挙げて説明する。ただし、本説明が、ベット手段302によるベット、スタートスイッチ128の操作、および、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作(第1停止、第2停止)等、遊技者によるいずれの操作にも適用できるのは言うまでもない。
【0059】
サブROM202b(音声記憶手段)には、図6を用いて説明した演出抽選テーブル等の演出抽選テーブルが、当選役およびハズレに対応して複数記憶され、また、演出抽選テーブルには、複数の音声データに、その音声データに基づく所定の周期として、音声の小節の長さ(時間)がそれぞれ対応付けられている。例えば、図6の当選役「BB」用の演出抽選テーブルにおける当選領域3では、ストップスイッチ130の第2停止に応じて小節の長さが1000msecの音声データ11が決定され、第3停止に応じて小節の長さが1000msecの音声データ12が決定される。したがって、演出実行手段336は、遊技者により第3停止の操作があるまでは、音声データ11に基づく音声を出力させ、第3停止の操作があると、音声データ11に基づく音声を停止させて、音声データ12に基づく音声を出力する。
【0060】
図8は、遊技者の操作に応じた音声の切替を説明するためのタイミングチャートである。具体的に、ストップスイッチ130の第2停止の操作により、音声用IC202eのトラック2には、音声データ11に基づくBGM音声が設定されている。したがって、第3停止の操作がなされるまでは音声データ11に基づくBGM音声が出力されていることとなる。ここで、遊技者により、ストップスイッチ130の第3停止の操作があった場合、演出決定手段334は、第3停止に応じて、引き続き出力すべき次の音声データ12を決定する。音声データ12には、システム音声とBGM音声とが含まれるとする。かかる音声データ12の決定に従って、演出実行手段336は、音声用IC202eに対して、音声用IC202eのトラック1に既にシステム音声が設定されているか否か、また、音声用IC202eのトラック2に既にBGM音声が設定されているか否か判定する。
【0061】
システム音声に関しては、第3停止の操作がなされた時点では、図8に示すように、音声用IC202eにシステム音声が設定されていないため、演出実行手段336は、音声用IC202eに対し、音声データ12に基づくシステム音声の出力開始を直ちに指令する。したがって、音声データ12に基づくシステム音声は第3停止の直後に出力されることとなる。
【0062】
BGM音声に関しては、第3停止の操作がなされた時点では、図8に示すように、音声用IC202eに既に音声データ11に基づくBGM音声が設定されているため、演出実行手段336は、音声用IC202eに対して、音声データ11に基づくBGM音声の出力停止および音声データ12に基づくBGM音声の出力開始を直ちに指令せず、音声データ11に基づくBGM音声が切りのよいところ、例えば小節の区切り時点まで、音声データ11に基づくBGM音声が出力されるのを待つ。そして、BGM音声が小節の区切り時点に到達したと判定すると、その時点で、はじめて、音声用IC202eに対し、音声データ11に基づくBGM音声の出力停止、および、引き続き出力すべき次の音声データ12に基づくBGM音声の出力開始を指令する。すると、音声データ11に基づくBGM音声が切りのよいところで停止するとともに、引き続き、音声データ12に基づくBGM音声の出力を開始することとなる。ここでは、音声データ11に基づくBGM音声の出力停止と、音声データ12に基づくBGM音声の出力開始とを個別に指令しているが、音声データ12に基づくBGM音声の出力開始指令によって音声データ11に基づくBGM音声の出力停止を兼用してもよい。
【0063】
このような構成により、停止したBGM音声と、引き続き出力されたBGM音声との小節のタイミングが合い、音声の連続性を担保、特に、音声のリズムを区切りよく連続的に出力させることができ、遊技者に違和感を生じさせることもない。
【0064】
また、演出決定手段334は、音声の切りのよい時点をタイマ(出力停止タイマ)を用いて特定する。具体的に、音声データに基づく音声は、その音声データに対応付けられた小節の長さで各小節が特定され、例えば小節の長さに相当するタイマ値が出力停止タイマに設定される。そして、タイマ値を減算し、タイマ値が0になると、すなわち、小節の区切り時点に到達すると、再度、タイマ値が出力停止タイマに設定される。演出決定手段334は、現在出力されている音声(ここでは、音声データ11に基づくBGM音声)の出力停止タイマを監視し、音声データの停止が決定されると、その音声データのタイマ値が0になるのを待ち、タイマ値が0となってから、音声データの停止を指令する。こうすることで、音声を停止する契機に拘わらず音声を区切りよく連続的に出力させることで、音声による演出効果の向上を図ることが可能となる。ただし、かかる構成では、遊技者がストップスイッチ130を操作した後の切りのよいところで音声が停止するが、必ずしも遅れを伴うものではない。例えば、遊技者の操作が小節の区切り時点と重なると、そのまま区切り時点で音声が停止するので、遅れが伴わない場合も生じ得る。
【0065】
以下、主制御基板200および副制御基板202における具体的処理を説明する。
【0066】
(主制御基板200のメイン処理)
図9は、主制御基板200のメイン処理を示したフローチャートである。ここでは、まず、主制御基板200のメイン処理に沿って、初期化後の1遊技の概略を説明し、その後、各処理の詳細について説明する。
【0067】
(ステップS100)
スロットマシン100の電源が投入され、通電状態になると、初期化手段300は、遊技開始に備え初期化処理を実行する。初期化手段300は、電源が投入されている間、随時バックアップデータを生成し、そのバックアップデータをメインRAM200cに保持している。したがって、不意の電断が生じたとしても、この初期化処理において、保持されたバックアップデータを用い電断前の状態に復帰させることができる。例えば、回転リールの回転中に不意の電断が起きたとしても、復帰動作後に再度各回転リール134a、134b、134cが回転している状態から開始される。したがって、初期化処理では、基本的にメインRAM200cの初期化(RAMクリア)は行われない。ただし、遊技者の遊技利益に影響を与えない情報、例えば、演出に関する情報等は必要に応じて初期化してもよい。そして、初期化手段300は、リールユニット134をはじめとする各種装置の接続状況や作動状況を確認する。
【0068】
(ステップS200)
続いて、ベット手段302は、メダル投入部124から規定数のメダルの投入を受け付け、あるいは、規定数以上のクレジットが貯留されている状況でベットボタン126の操作を受け付けて、メダルのベットを完了させ、スタートスイッチ128の操作待ち状態に移行する。また、ベット手段302は、その操作がなされたことを示す投入コマンドを生成し、副制御基板202に送信する。そして、スタートスイッチ128の操作が検知されると、次のステップS300に処理が移される。
【0069】
(ステップS300)
次に、当選役抽選手段304は、スタートスイッチ128の操作に応じて、乱数発生手段200dによって更新された当選役抽選乱数から、スタートスイッチ128が操作された時点における1の当選役抽選乱数を取得する。そして、当選役抽選手段304は、図5(c)、図5(d)に示した当選役抽選テーブルを含む複数の当選役抽選テーブルから、現在設定されている遊技状態に対応する1の当選役抽選テーブルを決定するとともに、取得した当選役抽選乱数が、決定した当選役抽選テーブルにおけるいずれの当選領域に対応するか判定し、判定された当選領域の当選役またはハズレを抽選結果として決定する。また、当選役抽選手段304は、スタートスイッチ128の操作に応じて抽選結果が決定された後、その当選役抽選の抽選結果(当選役またはハズレ)や遊技状態に関する情報等を含む当選役コマンドを生成し、副制御基板202に送信する。
【0070】
(ステップS400)
上記のようにして抽選処理が終了すると、次に、リール制御手段306は、ステッピングモータ262を駆動して左リール134a、中リール134b、右リール134cを回転させる。このリール回転処理においては、前回の1遊技における左リール134a、中リール134b、右リール134cの回転開始時点から所定の時間(例えば4.1秒)が経過すると(ウェイト)、当該遊技における左リール134a、中リール134b、右リール134cの回転を開始し、左リール134a、中リール134b、右リール134cの全てが定速回転となったところで、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を有効化する。
【0071】
(ステップS500)
続いて、リール制御手段306は、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cが有効化されている状態で、遊技者によるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を受け付けると、その操作に対応する回転リール(左リール134a、中リール134b、右リール134cのいずれか)を所定の停止制御に従って停止させる。また、リール制御手段306は、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cのいずれかの操作がなされると、操作がなされたストップボタンスイッチ130a、130b、130cの情報を示す停止コマンド(第1停止コマンド、第2停止コマンド、第3停止コマンド)を操作の度に生成し、その都度、副制御基板202に送信する。
【0072】
(ステップS600)
次に、判定手段308は、図5(a)に示した有効ライン上に表示された図柄組み合わせが、図5(b)に示した、予め定められたどの組み合わせに相当するかを判定し、その図柄組み合わせに応じて、メダルの払出枚数の決定処理、遊技状態の変更処理、および、リプレイに際して要求される種々の処理を実行する。ここで、判定手段308は、当選役抽選で決定した当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたことに基づいて、遊技者の有利度合いを異にする複数の遊技状態のうち1の遊技状態、例えば、ボーナス遊技状態を決定する。また、判定手段308は、有効ライン上に表示された図柄組み合わせや、有効ライン上に小役に対応する図柄組み合わせが表示された場合におけるメダルの払出枚数等を含む入賞コマンドを生成し、副制御基板202に送信する。
【0073】
(ステップS700)
続いて、払出制御手段310は、ステップS600における判定結果に基づき、例えば、有効ライン上に小役に対応する図柄組み合わせが表示されると、当該小役に対応するメダルの払出処理を実行し、有効ライン上にリプレイ役に対応する図柄組み合わせが表示されると、自動的に次遊技のベットを行うための処理を実行する。このように、払出制御手段310は、有効ライン上に表示された図柄組み合わせに対応して種々の処理を遂行し、当該1遊技を終了する。また、払出制御手段310は、メダルの払出処理がなされた場合、払出処理がなされたことを示す払出コマンドを生成し、副制御基板202に送信する。
【0074】
ステップS200からステップS700に示したように、メダルのベットを通じて遊技を開始可能な状態となり、スタートスイッチ128の操作から入賞による払い出しまでの一連の処理を通じて1遊技が実行される。以後は、ステップS200からステップS700までを繰り返すこととなる。
【0075】
(副制御基板202のメイン処理)
図10は、副制御基板202のメイン処理を示したフローチャートである。
【0076】
(ステップS1100)
電源スイッチを介してスロットマシン100の電源が投入され、通電状態になると、副制御基板202の初期化決定手段330は、主制御基板200の初期化手段300同様、初期化処理を実行し、割込を許可する。また、初期化決定手段330は、電源が投入されている間、バックアップデータを生成し、そのバックアップデータをサブRAM202cに保持し、不意の電源断が生じた場合、この初期化処理において、保持されたバックアップデータを用い電源断前の状態に復帰させる処理を実行する。
【0077】
(ステップS1200)
コマンド受信手段332は、主制御基板200からのコマンドが受信されたか否か判定し、コマンドが受信されない間、ステップS1200の処理を繰り返すことでコマンド待機状態を維持する。そして、コマンドが受信されたと判定した場合、コマンド受信手段332は、処理をステップS1300に移行する。
【0078】
(ステップS1300)
上記ステップS1200においてコマンドが受信されていると判定されれば、コマンド受信手段332は、当該受信されたコマンドに基づいて種々の処理を実行する。
【0079】
(コマンド受信処理S1300の詳細な処理)
図11は、上記ステップS1300のコマンド受信処理を示したフローチャートである。ここでは本実施形態の特徴に関係する処理についてのみ詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
【0080】
(ステップS1301)
まず、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが投入コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが投入コマンドであれば、ステップS1302に処理を移し、投入コマンドでなければ、ステップS1304に処理を移す。
【0081】
(ステップS1302)
上記ステップS1301において受信したコマンドが投入コマンドであると判定されれば、演出決定手段334は、投入コマンドに基づいて演出(画像データ、電飾データおよび音声データ)を決定する。なお、この投入コマンドは、上記したとおり、図9のベット処理S200で送信されるコマンドであり、ベット手段302の操作がなされたことを示す情報が付加されている。
【0082】
(ステップS1303)
次に、演出実行手段336は、ステップS1302で決定された演出(画像データ、電飾データおよび音声データ)を実行する。当該演出実行処理S1303は図12を用いて詳述する。
【0083】
(ステップS1304)
次に、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが当選役コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが当選役コマンドであれば、ステップS1305に処理を移し、当選役コマンドでなければ、ステップS1306に処理を移す。
【0084】
(ステップS1305)
上記ステップS1304において受信したコマンドが当選役コマンドであると判定されれば、演出決定手段334は、遊技者に提供する演出を決定する。当該演出決定処理S1305は図13を用いて詳述する。なお、この当選役コマンドは、上記したとおり、図9の抽選処理S300で送信されるコマンドであり、いずれかの当選役に当選した場合には、その当選役の種別を示す情報が付加されており、いずれの当選役にも当選しなかった場合にはハズレを示す情報が付加されている。そして、演出実行処理S1303を実行後、ステップS1306に処理を移す。
【0085】
(ステップS1306)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが第1〜第3停止コマンドのいずれかであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが第1〜第3停止コマンドのいずれかであれば、ステップS1307に処理を移し、第1〜第3停止コマンドのいずれでもなければ、ステップS1308に処理を移す。
【0086】
(ステップS1307)
上記ステップS1306において受信したコマンドが第1〜第3停止コマンドのいずれかであると判定されれば、演出決定手段334は、例えば、上記ステップS1305で決定された図6に示したような演出抽選テーブルの当選領域3を参照し、第1〜第3停止コマンドのいずれであるかに基づいて演出(画像データ、電飾データおよび音声データ)を決定する。なお、この第1〜第3停止コマンドは、上記したとおり、図9のリール停止処理S500で送信されるコマンドであり、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cのいずれかの操作がなされたことを示す情報が付加されている。そして、演出実行処理S1303を実行後、ステップS1308に処理を移す。
【0087】
(ステップS1308)
次に、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが入賞コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが入賞コマンドであれば、ステップS1309に処理を移し、入賞コマンドでなければ、ステップS1310に処理を移す。
【0088】
(ステップS1309)
上記ステップS1308において受信したコマンドが入賞コマンドであると判定されれば、演出決定手段334は、入賞コマンドに基づいて演出(画像データ、電飾データおよび音声データ)を決定する。なお、この入賞コマンドは、上記したとおり、図9の判定処理S600で送信されるコマンドであり、有効ライン上に表示された図柄組み合わせや、有効ライン上に小役に対応する図柄組み合わせが表示された場合におけるメダルの払出枚数等を示す情報が付加されている。そして、演出実行処理S1303を実行後、ステップS1310に処理を移す。
【0089】
(ステップS1310)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが払出コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが払出コマンドであれば、ステップS1311に処理を移し、払出コマンドでなければ、ステップS1312に処理を移す。
【0090】
(ステップS1311)
上記ステップS1310において受信したコマンドが払出コマンドであると判定されれば、演出決定手段334は、払出コマンドに基づいて演出(画像データ、電飾データおよび音声データ)を決定する。なお、この払出コマンドは、上記したとおり、図9の払出処理S700で送信されるコマンドであり、払出処理がなされたことを示す情報が付加されている。そして、演出実行処理S1303を実行後、ステップS1312に処理を移す。
【0091】
(ステップS1312)
次に、コマンド受信手段332は、受信したコマンド(例えば、投入コマンド、当選役コマンド、第1〜第3停止コマンド、入賞コマンド、払出コマンド等)に対する他の種々の処理を遂行して、当該コマンド受信処理S1300を終了する。かかる処理に関しては、本実施形態の特徴と無関係なので、ここでは説明を省略する。
【0092】
図12は、上記ステップS1303の演出実行処理を示したフローチャートである。かかる演出実行処理では、演出決定手段334で決定された演出(画像データ、電飾データおよび音声データ)が実行される。
【0093】
(ステップS1303−1)
まず、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した演出に画像データが含まれているか否か判定する。その結果、演出に画像データが含まれていれば、ステップS1303−2に処理を移し、画像データが含まれていなければ、ステップS1303−3に処理を移す。
【0094】
(ステップS1303−2)
上記ステップS1303−1において、演出に画像データが含まれていると判定した場合、演出実行手段336は、その画像データを液晶制御基板204に送信する。すると、その画像データに基づく画像が液晶表示部138に表示される。
【0095】
(ステップS1303−3)
続いて、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した演出に電飾データが含まれているか否か判定する。その結果、演出に電飾データが含まれていれば、ステップS1303−4に処理を移し、電飾データが含まれていなければ、ステップS1303−5に処理を移す。
【0096】
(ステップS1303−4)
上記ステップS1303−3において、演出に電飾データが含まれていると判定した場合、演出実行手段336は、その電飾データを、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等の電飾機器に送信する。こうして、各電飾機器において視覚的な演出が実行される。
【0097】
(ステップS1303−5)
次に、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した演出に音声データが含まれているか否か判定する。その結果、演出に音声データが含まれていれば、ステップS1303−6に処理を移し、音声データが含まれていなければ、当該演出実行処理S1303を終了する。
【0098】
(ステップS1303−6)
上記ステップS1303−5において、演出に音声データが含まれていると判定した場合、演出実行手段336は、その音声データがシステム音声であるか否か判定する。その結果、音声データがシステム音声であれば、ステップS1303−7に処理を移し、音声データがシステム音声でなければ、ステップS1303−10に処理を移す。
【0099】
(ステップS1303−7)
上記ステップS1303−6において、音声データがシステム音声であると判定した場合、演出実行手段336は、音声用IC202eにアクセスし、トラック1に、すでにシステム音声が設定されているか否か判定する。その結果、トラック1にシステム音声が設定されていれば、ステップS1303−8に処理を移し、システム音声が設定されていなければ、ステップS1303−9に処理を移す。
【0100】
(ステップS1303−8)
上記ステップS1303−7において、音声用IC202eのトラック1にシステム音声が設定されていると判定した場合、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した当該システム音声の出力開始指令を直ちに行うことなく、そのシステム音声を、引き続き出力すべき次のシステム音声としてトラック1に対応付けてサブRAM202cに登録し、ステップS1303−10に処理を移す。
【0101】
(ステップS1303−9)
上記ステップS1303−7において、音声用IC202eのトラック1にシステム音声が設定されていないと判定した場合、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した当該システム音声の出力開始指令を直ちに行う。これに応じて、音声用IC202eでは、システム音声をトラック1に設定し、スピーカ140への出力を開始する。また、演出実行手段336は、システム音声の出力開始指令と同時に当該システム音声に出力停止タイマを対応付け、例えば、システム音声に対応付けられた小節の長さに相当するタイマ値を設定する。ここで、出力停止タイマは、切りのよい時点でシステム音声を停止するために用いられる。
【0102】
(ステップS1303−10)
続いて、演出実行手段336は、その音声データがBGM音声であるか否か判定する。その結果、音声データがBGM音声であれば、ステップS1303−11に処理を移し、音声データがBGM音声でなければ、ステップS1303−14に処理を移す。
【0103】
(ステップS1303−11)
上記ステップS1303−10において、音声データがBGM音声であると判定した場合、演出実行手段336は、音声用IC202eにアクセスし、トラック2に、すでにBGM音声が設定されているか否か判定する。その結果、トラック2にBGM音声が設定されていれば、ステップS1303−12に処理を移し、BGM音声が設定されていなければ、ステップS1303−13に処理を移す。
【0104】
(ステップS1303−12)
上記ステップS1303−11において、音声用IC202eのトラック2にBGM音声が設定されていると判定した場合、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した当該BGM音声の出力開始指令を直ちに行うことなく、そのBGM音声を、引き続き出力すべき次のBGM音声としてトラック2に対応付けてサブRAM202cに登録し、ステップS1303−14に処理を移す。
【0105】
(ステップS1303−13)
上記ステップS1303−11において、音声用IC202eのトラック2にBGM音声が設定されていないと判定した場合、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した当該BGM音声の出力開始指令を直ちに行う。これに応じて、音声用IC202eでは、BGM音声をトラック2に設定し、スピーカ140への出力を開始する。また、演出実行手段336は、BGM音声の出力開始指令と同時に当該BGM音声に出力停止タイマを対応付け、例えば、BGM音声に対応付けられた小節の長さに相当するタイマ値を設定する。
【0106】
(ステップS1303−14)
続いて、演出実行手段336は、その音声データが演出音声であるか否か判定する。その結果、音声データが演出音声であれば、ステップS1303−15に処理を移し、音声データが演出音声でなければ、当該演出実行処理S1303を終了する。
【0107】
(ステップS1303−15)
上記ステップS1303−14において、音声データが演出音声であると判定した場合、演出実行手段336は、音声用IC202eにアクセスし、トラック3〜7のうち、当該演出音声が設定されるべきトラックに、すでに演出音声が設定されているか否か判定する。その結果、設定されるべきトラックに演出音声が設定されていれば、ステップS1303−16に処理を移し、演出音声が設定されていなければ、ステップS1303−17に処理を移す。
【0108】
(ステップS1303−16)
上記ステップS1303−15において、演出音声が設定されるべきトラックに演出音声が設定されていると判定した場合、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した当該演出音声の出力開始指令を直ちに行うことなく、その演出音声を、引き続き出力すべき次の演出音声として、設定されるべきトラックに対応付けてサブRAM202cに登録し、当該演出実行処理S1303を終了する。
【0109】
(ステップS1303−17)
上記ステップS1303−15において、演出音声が設定されるべきトラックに演出音声が設定されていないと判定した場合、演出実行手段336は、演出決定手段334が決定した当該演出音声の出力開始指令を直ちに行う。これに応じて、音声用IC202eでは、演出音声を、その演出音声が設定されるべきトラックに設定し、スピーカ140への出力を開始する。また、演出実行手段336は、演出音声の出力開始指令と同時に当該演出音声に出力停止タイマを対応付け、例えば、演出音声に対応付けられた小節の長さに相当するタイマ値を設定する。
【0110】
図13は、上記ステップS1305の演出決定処理を示したフローチャートである。かかる演出決定処理では、遊技者に提供する演出が決定される。
【0111】
(ステップS1305−1)
コマンド受信手段332が当選役コマンドを受信すると、演出決定手段334は、当選役コマンドに基づいて演出を決定するために、サブROM202bに記憶された複数の演出抽選テーブルから、当選役コマンドに情報として含まれる当選役に対応する1の演出抽選テーブル(例えば図6参照)を決定する。
【0112】
(ステップS1305−2)
次に、演出決定手段334は、乱数発生手段202dによって更新された演出抽選乱数から1の演出抽選乱数を取得する。
【0113】
(ステップS1305−3)
続いて、演出決定手段334は、上記ステップS1305−2において取得した演出抽選乱数が、演出抽選テーブルにおけるいずれの当選領域に対応するか判定する。具体的に、演出決定手段334は、演出抽選テーブルにおける複数の当選領域から、予め定められた順番(ここでは当選領域に付した序数で順番を示す)に従って、順次、当選範囲値を参照し、その当選範囲値を演出抽選乱数から減算して、その減算値が0未満となると、その時点の当選領域を抽選結果として決定し、その当選領域に対応付けられた演出(画像データ、電飾データおよび音声データ)も決定する。また、詳細な説明は省略するが、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等を通じた演出のための各種データも決定される。
【0114】
(副制御基板202のタイマ割込処理)
図14は、副制御基板202のタイマ割込処理S1500を示したフローチャートである。副制御基板202には、所定の周期(500μsec)でクロックパルスを発生するクロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このクロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU202aはタイマ割込処理プログラムを読み込んで当該タイマ割込処理S1500を開始する。
【0115】
(ステップS1501)
クロックパルスを受けて割込処理が遂行されると、演出実行手段336は、音声用IC202eのアクセス対象としてトラック1を設定する。
【0116】
(ステップS1502)
続いて演出実行手段336は、音声用IC202eにアクセスし、アクセス対象のトラック(初回はトラック1)に、すでに音声が設定されているか否か判定する。その結果、アクセス対象のトラックに音声が設定されていれば、ステップS1503に処理を移し、音声が設定されていなければ、ステップS1510に処理を移す。
【0117】
(ステップS1503)
上記ステップS1502において、アクセス対象のトラックに音声が設定されていると判定した場合、演出実行手段336は、そのトラックに対応付けられた出力停止タイマから、出力停止タイマにおいて割込周期(500μsec)に相当する値(例えば1)を減算する。
【0118】
(ステップS1504)
次に、演出実行手段336は、減算された出力停止タイマが0となったか否か判定する。その結果、出力停止タイマが0となっていれば、ステップS1505に処理を移し、出力停止タイマが0でなければ、ステップS1510に処理を移す。
【0119】
(ステップS1505)
上記ステップS1504において、出力停止タイマが0となっていると判定した場合、演出実行手段336は、サブRAM202cの当該トラックに対応付けて、引き続き出力すべき次の音声が登録されているか否か判定する。その結果、引き続き出力すべき次の音声が登録されていれば、ステップS1506に処理を移し、引き続き出力すべき次の音声が登録されていなければ、ステップS1508に処理を移す。
【0120】
(ステップS1506)
上記ステップS1505において、当該トラックに対応付けて引き続き出力すべき次の音声が登録されていると判定した場合、演出実行手段336は、当該トラックに設定されている音声の出力停止指令とともに、引き続き出力すべき次の音声の出力開始指令を行う。これに応じて、音声用IC202eでは、引き続き出力すべき次の音声を、その演出音声が設定されるべきトラックに設定し、スピーカ140への出力を開始する。そして、演出実行手段336は、引き続き出力すべき次の音声の登録を削除する。
【0121】
(ステップS1507)
続いて、演出実行手段336は、当該トラックに新たに設定された音声に出力停止タイマを対応付け、当該音声に対応付けられた小節の長さ、例えば、1000msecに相当するタイマ値2000(=1000msec/0.5msec)を設定し、ステップS1510に処理を移す。こうして、当該トラックに関して新たな音声が出力され、かつ、出力停止タイマが新規に設定される。
【0122】
(ステップS1508)
上記ステップS1505において、当該トラックに対応付けて引き続き出力すべき次の音声が登録されていないと判定した場合、演出実行手段336は、当該トラックに設定されている音声が終了しているか否か判定する。その結果、音声が終了していれば、ステップS1510に処理を移し、音声が終了していなければ、ステップS1509に処理を移す。
【0123】
(ステップS1509)
上記ステップS1508において、当該トラックに設定されている音声が終了していないと判定した場合、演出実行手段336は、現時点で出力されている音声に対応付けられた出力停止タイマに、現時点で出力されている音声に対応付けられた小節の長さに相当するタイマ値を設定し、既存の音声の出力停止タイマを更新する。
【0124】
(ステップS1510)
次に、演出実行手段336は、アクセス対象としてトラックが全て(1〜7)終了したか否か判定する。その結果、アクセス対象としてトラックが全て終了していれば、当該タイマ割込処理S1500を終了し、全て終了していなければ、ステップS1511に処理を移す。
【0125】
(ステップS1511)
続いて、演出実行手段336は、アクセス対象としてのトラックをインクリメントし、ステップS1502からの処理を繰り返す。
【0126】
本実施形態では、タイマ割込処理S1500において、出力停止タイマを通じて音声データに基づく音声の小節の区切りまでをカウントし、ステップS1504で出力停止タイマが0となって、初めて、既存の音声出力を停止し、また、新規の音声出力を開始する。かかる構成により、音声を停止する契機に拘わらず、音声を、小節等の途中で途切らせることなく、小節等の区切りまで連続的に出力し、音声による演出効果の向上を図ることが可能となる。
【0127】
(所定の周期の変形例)
上述した実施形態では、音声を区分する所定の周期を固定的に用いたが、サブROM202bにおいて、音声に対応付ける所定の周期を遊技状態毎に異ならせてもよい。
【0128】
図15は、演出抽選テーブルを説明する図である。例えば、図6を用いて説明した当選役「BB」用の演出抽選テーブルは、他の当選役同様、所定の周期を小節の長さである1000msecに固定しているが、図15のように当選役「BB」用の演出抽選テーブルの所定の契機(ここでは、第2停止)に関してのみ所定の周期を小節の4倍(4小節分)に相当する4000msecに設定してもよい。
【0129】
こうすることで、当選役「BB」に当選時、すなわち、遊技状態が通常状態から内部中遊技状態に変化した場合に、第3停止の操作タイミングによっては、第2停止操作後に出力された音声が通常より比較的長めに出力された後、切りのよいところで第3停止操作後の音声に切り換わる。
【0130】
ここでは、かかる切りがよいところまで音声が出力される構成を遊技の一つとして利用することができる。例えば、遊技者が、第2停止操作後、その音声の小節を把握し、4小節で区切れる時点の直後に第3停止の操作を行ったとする。すると、遊技状態が通常遊技状態であり、かつ、当選役がリプレイ役や小役であれば、遅くとも1000msec後には新たな音声に切り換わるところ、当選役がBBであるか、または、遊技状態が内部中遊技状態であれば(図15の演出抽選テーブルが参照されれば)、1000〜4000msec待って新たな音声に切り換わることがある。したがって、遊技者は、第3停止の操作タイミングを計り、その後の音声の切替タイミングを把握することで、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させることができなかったとしても、内部中遊技状態であるか否か、すなわち、当選役「BB」に当選したか否かを把握することができる。ここでは、第3停止の操作時にのみ所定の周期を変更したが、所定の周期を変更する対象となる操作は任意に設定することができる。また、所定の周期の長さは、音声の切りのよい時点と同期していれば問題はなく、特に小節の倍数とするとよい。
【0131】
また、所定の周期で報知または示唆する対象となる遊技状態は、上記内部中遊技状態に限らず、AT(アシストタイム)遊技状態やRT(リプレイタイム)遊技状態、AT遊技状態やRT遊技状態に移行し易い移行高確率遊技状態等、様々な遊技状態を含む。ここで、AT遊技状態は、ストップスイッチ130の操作態様が所定の操作態様であること、すなわち、所定の操作順または所定の操作タイミングあるいはこれらの組み合わせであることが入賞条件として設定された当選役に当選したときに、そのストップスイッチ130の操作順や操作タイミングが報知されることで、当該当選役に対応する図柄組み合わせを、遊技者が有効ライン上に容易に表示させることができる遊技状態であり、RT遊技状態は、リプレイ役の当選確率を通常遊技状態より高く設定してメダルの消費を抑えることで、メダルの消費に対する当選役の抽選機会を増やす遊技状態である。
【0132】
また、所定の周期で報知または示唆する対象は、遊技状態に限らず、遊技者の遊技利益、例えば、上記AT遊技状態やRT遊技状態の当選(所定の遊技数を消化後に開始)や、AT遊技状態中におけるAT遊技の継続回数の追加(上乗せ)、出玉率に相当する設定値の示唆等も含む。これら遊技状態や遊技利益に応じて、異なる所定の周期を設定することで、遊技者は、操作タイミングと音声の出力停止(または音声の出力切替)タイミングとによって遊技機内部の状態を把握または推定することが可能となる。
【0133】
かかる構成により、遊技者は、自身の操作タイミングを通じて遊技状態や遊技利益を把握することが可能となり、遊技性や遊技意欲の向上を図ることができる。
【0134】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0135】
例えば、上述した実施形態においては、音声の出力停止タイミングを決める、遊技者が遊技に介入するための操作手段として、ベット手段302、スタートスイッチ128、ストップスイッチ130、および、精算ボタン132を挙げているが、かかる場合に限らず、別途設けられた、チャンスボタン(遊技者の操作により演出の発生、発展または停止契機となる、所謂、演出専用のボタン)等、遊技者が、その操作タイミングを任意に選択可能な様々なスイッチやボタンも対象とすることができる。
【0136】
また、上述した実施形態においては、音声の所定の周期として小節を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、繰り返し性のある音声や、周期的に強弱に変動する音声等に対し、所定の周期として任意の時間を設定することが可能である。
【0137】
また、上述した実施形態ではスロットマシン100を挙げて説明したが、本実施形態は、始動口に遊技球が入球したことを条件として大当たりの抽選が行われ、この大当たりの抽選により大当たりに当選すると、多量の賞球を獲得可能な遊技が実行可能となるパチンコ機等の遊技機にも適用することが可能である。
【0138】
また、上述した主制御基板200および副制御基板202が行う各処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
【符号の説明】
【0139】
100 …スロットマシン(遊技機)
202b…サブROM(音声記憶手段)
202e…音声用IC(音声記憶手段)
304 …当選役抽選手段
306 …リール制御手段
308 …判定手段
310 …払出制御手段
334 …演出決定手段(音声決定手段)
336 …演出実行手段(音声出力手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15