(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6036154
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】不溶性電極材および不溶性電極
(51)【国際特許分類】
C25B 11/04 20060101AFI20161121BHJP
C25B 11/06 20060101ALI20161121BHJP
C25B 11/10 20060101ALI20161121BHJP
C23F 13/00 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
C25B11/04 Z
C25B11/06 A
C25B11/10 A
C23F13/00 R
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-230951(P2012-230951)
(22)【出願日】2012年10月18日
(65)【公開番号】特開2014-80668(P2014-80668A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2015年8月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003609
【氏名又は名称】株式会社豊田中央研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100113664
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 正往
(74)【代理人】
【識別番号】110001324
【氏名又は名称】特許業務法人SANSUI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 伸明
(72)【発明者】
【氏名】堀江 俊男
(72)【発明者】
【氏名】北原 学
【審査官】
宮本 靖史
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−090595(JP,A)
【文献】
特開昭59−067383(JP,A)
【文献】
特開2000−017629(JP,A)
【文献】
特開平04−314880(JP,A)
【文献】
特開昭55−014889(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/028262(WO,A2)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0048962(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25B 11/00 − 11/18
C23F 13/00 − 13/22
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コバルト(Co)、チタン(Ti)およびリン(P)からなることを特徴とする不溶性電極材。
【請求項2】
さらに、鉄(Fe)を含む請求項1に記載の不溶性電極材。
【請求項3】
前記不溶性電極材を構成する元素の合計に対する原子比で、Feの原子比は、Tiの原子比とPの原子比のいずれよりも小さい請求項2に記載の不溶性電極材。
【請求項4】
前記Feの原子比をxとして、Co(1−x)FexTiP(0≦x<1)と表される原子組成からなる請求項2または3に記載の不溶性電極材。
【請求項5】
非晶質である請求項1〜4のいずれかに記載の不溶性電極材。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載された不溶性電極材からなることを特徴とする不溶性電極。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれかに記載された不溶性電極材からなる不溶性皮膜と、
該不溶性皮膜により被覆された基材と、
からなることを特徴とする不溶性電極。
【請求項8】
水または水溶液の電気分解に用いられるアノードである請求項6または7に記載の不溶性電極。
【請求項9】
電気防食用アノードである請求項6または7に記載の不溶性電極。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水等の電気分解や電気防食に用いられるアノード等の不溶性電極と、それに適した不溶性電極材に関する。
【背景技術】
【0002】
酸素、水素または塩素等の気体、ナトリウム(Na)、アルミニウム(Al)または銅(Cu)等の金属など、多くの物質が電気分解により生産される。電気分解は、化合物に電圧を印加し、電気化学的な酸化還元反応によりその化合物を分解する方法であるが、用いる電極の種類(材質)によって、その耐久性は勿論、生成物や投入エネルギーに対する収率等も異なる。このため、電極材の選択は電気分解を行う際に重要である。
【0003】
例えば、工業的に多用されている炭素(C)電極は、安価であるが、消耗し易く定期的な交換が必要となる。白金(Pt)電極や金(Au)電極は、耐久性に優れるものの、高価であり利用が限られる。この他、下記の特許文献では、それらと異なる材質からなる電極も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−006716号公報
【特許文献2】特開2008−255437号公報
【特許文献3】特開2011−111348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1および特許文献2は、キャリアードーピングした導電性ダイヤモンド(被覆)電極を提案しているが、これらの電極は高価である。特許文献3は、ニッケルフェライト電極を提案しているが、この電極は抵抗率が高く、電気分解時のエネルギー損失が大きい。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、従来の電極材とは異なる新たな組成からなる不溶性電極材およびそれを用いた不溶性電極を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、Co、TiおよびPからなる皮膜で基材表面を被覆してなる電極をアノード(酸素極)側に用いて水の電気分解を行ったところ、従来よりも遥かに多くの酸素が発生することを見出した。この成果を発展させることにより、以降に述べる種々の発明を完成させるに至った。
【0008】
《不溶性電極材》
(1)先ず本発明の不溶性電極材は、コバルト(Co)、チタン(Ti)およびリン(P)
からなることを特徴とする。
【0009】
(2)本発明の不溶性電極材は、不溶性(耐久性または耐食性)、導電性(低抵抗率)等に優れるのみならず、非常に高い酸素発生活性等も発現する。また、本発明の不溶性電極材は、Au、Pt、ダイヤモンド等の電極材と比較して遥かに安価であり、種々の工業製品に利用可能である。例えば、本発明の不溶性電極材からなるアノードを用いて、水または水溶液の電気分解を行うと、大きな酸素発生電流(密度)が得られ、酸素を低コストで高効率で生産できる。
【0010】
もっとも、本発明の不溶性電極材が、そのような特性を発現する理由は必ずしも定かではない。本発明の不溶性電極材を酸素極に用いた場合を例に取ると、現状では次のように考えられる。本発明に係る必須元素の一部であるTiおよびPからなるTi
3P等のチタンニクタイドは、酸化電位側の活性が低いため不溶性に優れるが、その分、酸素発生活性も低く、効率的に酸素を発生させることができない。逆に、本発明に係る必須元素の一部であるCoおよびPからなるCo
2P等は、酸化電位側の活性が高く、水溶液中で溶解が進行し易い。
【0011】
これらに対して、Co、TiおよびPを必須元素とする本発明の不溶性電極材は、それら必須元素が相乗的に協働し、特殊な電子構造を構成することにより、特異的に、高酸素発生活性と高不溶性を両立して発現したと考えられる。
【0012】
このような本発明の不溶性電極材の特性は、AuやPtの特性と類似していると考えられる。すなわち、AuやPtは、表面に酸化膜をほとんど形成することなく、高耐食性(高不溶性)と高酸素発生活性(つまり低酸素過電圧)を両立して発現する。本発明の不溶性電極材も、AuやPtと同様に、表面に酸化膜をほとんど形成することなく、上述した高不溶性および高酸素発生活性(低酸素過電圧)を発現していると考えられる。
【0013】
《不溶性電極》
(1)本発明は、不溶性電極材としてのみならず、それからなる不溶性電極としても把握できる。この不溶性電極は、全体が不溶性電極材のバルクから形成されたものでもよいし、不溶性電極材からなる不溶性皮膜とこの不溶性皮膜により被覆された基材とからなるものでもよい。なお、不溶性電極の基材は、材質、形状、大きさ等を問わない。また不溶性皮膜が形成される限り、基材のベース(中核部分)は、Ti、Al、Fe(ステンレスを含む)、Mgなどの金属でも良いし、さらには樹脂、セラミック等でも良い。
【0014】
(2)本発明の不溶性電極は、その製造方法を問わない。例えば、基材が不溶性皮膜で被覆された電極(これを適宜「不溶性被覆電極」という。)の場合なら、その不溶性皮膜は、メッキや化学的気相成長法(CVD)のような化学的方法により形成されてもよいし、物理的気相成長法(PVD)のような物理的方法により形成されてもよい。PVDを行う場合なら、ターゲット組成を調整することにより、ほぼ所望組成の不溶性皮膜の形成が可能となる。
【0015】
《その他》
(1)本発明の不溶性電極材(不溶性電極を含む)は、当然、電極特性(不溶性、導電性、酸素発生活性等)をさらに改善し得る改質元素やコスト的または技術的な理由で除去困難な不可避不純物元素を含み得る。本発明の不溶性電極材は、必須元素以外の任意元素を含有する場合でも、相応に優れた電極特性を発現し得る。
【0016】
(2)本発明の不溶性電極材は、結晶質でもよいが、非晶質(アモルファス)であると、均質化または平滑化されて表面欠陥等の少ない電極が得られる。なお、本発明の不溶性電極材は、その形態を問わず、塊状でも、膜状でもよい。
【0017】
(3)「不溶性」は、電気分解する雰囲気(溶液や溶融塩等)中で溶解しない耐久性または耐食性を有することを意味する。この不溶性は、種々の指標で評価され得るが、本発明の不溶性電極材について敢えていうと、例えば、1N硫酸水溶液に浸漬した時に溶解速度を示すiCorr(腐食電流密度)が10
−6A/cm
2以下さらには10
−7A/cm
2程度であることを意味する。
【0018】
この他、本発明の不溶性電極材の特性を示す指標値として、導電性を示す抵抗率や酸素発生活性を示す酸素発生電流密度がある。例えば、本発明の不溶性電極材に係る酸素発生電流密度は、照合電極(飽和塩化銀照合電極:SSE)に対して2Vを印加したときのときの酸素発生電流密度が2mA/cm
2以上さらには4mA/cm
2以上であると好ましい。
【0019】
(4)特に断らない限り、本明細書でいう「x〜y」は、下限値xおよび上限値yを含む。さらに本明細書中に記載した数値やその「x〜y」に含まれる任意の数値を適宜組合わせて、新たな任意の数値範囲「a〜b」を構成し得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】組成の異なる各試料(アノード)の酸素発生電流密度を示す棒グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
発明の実施形態を挙げて本発明をより詳しく説明する。本明細書で説明する内容は、本発明に係る不溶性電極材のみならず、不溶性電極、不溶性皮膜またはそれらの製造方法等にも該当し得る。本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を、上述した本発明の構成要素に付加することができる。プロダクトバイプロセスクレームとして理解すれば、製造方法等に関する内容は不溶性電極材等に関する構成要素となり得る。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
【0022】
《不溶性電極材》
(1)組成
本発明の不溶性電極材(不溶性電極、不溶性皮膜等を含む。)は、必須元素であるCo、TiおよびPの組成を問わない。不溶性電極材が必須元素のみからなる場合であれば、例えば、不溶性電極材全体を1として、各必須元素の原子比はそれぞれ0.2〜0.4さらには0.25〜0.35であると好ましい。
【0023】
必須元素以外の他元素を含む場合も、同様にその組成を問わないが、必須元素以外の任意元素を合計した原子比が、いずれの必須元素の原子比(特にTiおよびPの原子比)よりも小さいと好ましい。このような任意元素の一例として、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)または銅(Cu)などがある。本発明の不溶性電極材が、それらの一種以上からなる遷移金属元素(単に「M」という)を含む場合、Coを含めた遷移金属元素とTiおよびPの原子比がそれぞれ前述した0.2〜0.4さらには0.25〜0.35となると好ましい。特に本発明の不溶性電極材は、0≦x<1として、原子比がCo:M:Ti:P=1−x:x:1:1、すなわち、Co
(1−x)M
xTiPとなる原子組成からなると好適である。
【0024】
(2)構造
本発明の不溶性電極材(特に不溶性皮膜)は、明確な結晶構造をとらない非晶質であると、溶解の起点となる結晶粒界や格子欠陥等がなく、均質的または等方的となり好適である。なお、本発明でいう非晶質(アモルファス相)は、X線回折装置(XRD)で強い回折が検出されない程度であれば足り、結晶構造を完全にもたない非晶質でも、XRDで弱い回折が検出される潜晶質でもよい。
【0025】
本発明の不溶性電極材は、基材の表面を薄く被覆する不溶性皮膜であっても、優れた電極特性を発現し得る。その厚さは10〜1000nmさらには50〜300nm程度でも十分である。不溶性皮膜と基材表面との間には、下地層または支持層となる中間層を有していてもよい。中間層は、例えば、結晶構造をもつTi
3Pなどからなる化合物層であると好ましい。また、不溶性電極材(特に不溶性皮膜)は、深さ方向または厚さ方向に関して、組成や組織が連続的に変化した傾斜構造をしていてもよいし、不連続的に変化する多層構造をしていてもよい。
【0026】
《不溶性電極の製造方法/不溶性皮膜の形成》
基材を被覆する不溶性皮膜を形成する場合(皮膜形成工程)、必須元素は基材と独立した供給源から供給されてもよいし、基材側からその一部が供給されてもよい。基材と独立した供給源から必須元素が供給される場合、所望組成に調整された不溶性皮膜の形成が容易となる。
【0027】
皮膜形成工程は、その種類を問わず、例えば、スパッタ法(スパッタリング)、蒸着法(PVD)、反応性雰囲気下での蒸着法(CVDまたはPVD+CVD)等により行える。基材の材質・形態・特性、不溶性皮膜の組成や厚さなどを考慮して適切な方法が選択される。そのなかでも、均一な皮膜を効率的に形成できる蒸着法、特に物理気相蒸着(PVD)法が好ましい。
【0028】
PVDは、真空中で、蒸着原料(ターゲット)から発生させた必須元素を基材表面に付着させる方法である。基材上への皮膜形成には、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、レーザー蒸着法(パルスレーザーデポジション)などを用いることができる。
【0029】
《用途》
本発明の不溶性電極材は、その用途に限定はなく、水等の化合物の電気分解用電極(特に溶解し易いアノード)、スタック型電池用電極、電線や鉄道などの各種インフラの電気防食用アノード等、種々の利用が考えられる。例えば、本発明の不溶性電極を用いて水または水溶液の電気分解を行うと、クリーンエネルギーとして期待される水素や酸素を従来より低コストで効率良く生産できる。また本発明の不溶性電極を犠牲電極に用いると、その交換期間が著しく延び、各種インフラの管理コストが低減され得る。
【実施例】
【0030】
実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
《試料の製造》
基材となるガラス基板(コーニング社EAGLE XG)を用意した。この基板上に、RFマグネトロンスパッタ法を用いて、皮膜を成膜した(皮膜形成工程)。
【0031】
ターゲットは、市販されているTiP粉末(10〜100μm)、FeP粉末(10〜100μm)、Co
2P粉末(10〜100μm)、Co粉末、Ti粉末(10〜100μm)およびFe粉末(10〜100μm)を、所望組成に配合した混合粉末の圧紛体を用いた。この際、混合粉末は揺動混合器を用いて均一に調製した。
【0032】
RFマグネトロンスパッタは、100W、1時間、0.5Paの条件下で行った。この際のスパッタガスには、Arガスを用いた。こうしてガラス基板上に成膜された各試料(表1参照)を製造した。
【0033】
《皮膜の観察》
(1)各試料に係る皮膜について、ラザフォード後方散乱分析(RBS)により組成分析を行った。このときの測定は、イオン種:He、イオンエネルギー:1.8MeV、散乱角:160°、散乱槽の真空度:3×10
−6Torrの条件下で行った。得られた結果を表1に示した。なお、各皮膜中に含まれるTi、P、CoおよびFeの原子比は、用いたターゲットを構成していたTi、P、CoおよびFeの原子比とほぼ同じであった。
【0034】
(2)各試料の皮膜の結晶構造をX線回折装置(XRD)で解析した。いずれの場合も、シャープなピークが現れず、各皮膜はアモルファス状であることが確認された。またいずれの皮膜も、金属光沢を示しており、触針式粗さ計を用いてガラス基板との段差から求めた厚さは約200〜400nm程度であった。
【0035】
《電極特性》
(1)ガラス基板上に成膜された各試料を、硫酸(H
2SO
4)の1規定度(H:1mol/L)の水溶液(1NH
2SO
4:pH〜0)中に浸漬して、各試料についてアノード分極曲線を測定した。この際、掃引速度は200mV/秒とし、参照電極には飽和塩化銀電極(SSE:Ag/AgCl/飽和KCl水溶液)を用いた。そして、各試料の電極に2Vvs.SSEの電圧を印加したときの酸素発生電流密度を表1に併せて示すと共に
図1に棒グラフで示した。
【0036】
(2)試験後の各電極表面を観察したところ、掃引速度50mV/秒のアノード分極曲線(サイクリックボルタモグラム)から求めたiCorr(腐食電流密度)は10
−7A/cm
2のオーダーで溶解や腐食は観られなかった。
【0037】
(3)また、各試料(皮膜)の体積抵抗率を四端子法で測定したところ、いずれの試料も体積抵抗率が(1〜10)×10
−6Ω・mであった。
【0038】
《評価》
表1および
図1から明らかなように、Ti、CoおよびP(必須元素)を適量含む試料1〜3はいずれも、酸素発生電流密度が大きい。しかも、いずれの電極も優れた不溶性(耐食性)を発揮し、抵抗率も十分に小さかった。特に、このような効果は試料1の場合に顕著であった。従って、本発明の不溶性電極材を用いれば、電気分解を効率的に行え、酸素や水素を低コストで生産することが可能になる。
【0039】
一方、Coを含まない試料4のFeTiPや試料5のTi
3Pは、耐食性(不溶性)には優れるが、少なくとも水溶液または水の電気分解のアノードとしては好ましくないこともわかった。
【0040】
なお、前述した特許文献1または特許文献2にあるような導電性ダイヤモンド(被覆)電極で同様の試験を行ったところ、その酸素発生電流密度は約2mA/cm
2程度であり、試料1〜3のいずれの酸素発生電流密度よりも小さかった。換言すると、試料1のような不溶性電極を用いると、同じ印加電圧で、導電性ダイヤモンド(被覆)電極を用いた場合よりも約4倍も多くの酸素を発生させ得ることがわかった。
【0041】
また特許文献3にあるようなニッケルフェライト電極は、抵抗率が約10
−2Ω・m程度であり、試料1〜3の抵抗率よりも約10000倍程度大きく、エネルギーロスが大きくなることもわかった。
【0042】
【表1】