(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記外部機器へセンサ機器使用情報を送信する際に、複数の前記センサ機器から送信された情報を組み合わせて、前記センサ機器使用情報を生成する、請求項6記載の通信方法。
前記センサ機器使用情報を生成する際に、前記センサ機器から送信された情報と、前記移動通信装置内部に設けられたセンサ機器において検出されたセンサ情報とを組み合わせて前記センサ機器使用情報を生成する、請求項7記載の通信方法。
前記外部機器へセンサ機器使用情報を送信する際に、前記外部機器からの遠隔操作に応じて、前記センサ機器使用情報を前記外部機器へ送信するタイミングを制御する、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の通信方法。
公衆ネットワークに接続されている外部機器と、前記公衆ネットワークと無線通信を行う移動通信装置と、前記移動通信装置の周辺エリアに存在するセンサ機器とを備えるセンサネットワークシステムであって、
前記センサ機器は、
検出したセンサデータを送信するために前記移動通信装置へアクセスし、
前記外部機器は、
前記センサ機器を遠隔操作する遠隔操作情報を送信するために前記移動通信装置へアクセスし、
前記移動通信装置は、
前記センサ機器からのアクセスを受け付け、前記センサ機器から送信されたセンサデータに基づいて、前記公衆ネットワークに接続されている外部機器へセンサ機器使用情報を送信し、又は、前記公衆ネットワークを介して前記外部機器からのアクセスを受け付け、前記外部機器からの遠隔操作情報に応じて、前記センサ機器の動作を制御し、
前記センサ機器を含む家電が前記移動通信装置と離れた状態で、前記家電が使用されていることを検出した場合、前記移動通信装置と前記家電とを使用する者が異なっていると判断する、センサネットワークシステム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1を用いて本発明の実施の形態1にかかる移動通信装置の構成例について説明する。移動通信装置10は、公衆ネットワーク通信部20と、ローカルエリア通信部30と、アクセス管理部40とを備えている。
【0014】
移動通信装置10は、例えば携帯電話端末又はスマートフォン端末等であり、通信機能を有し持ち運びが容易な装置である。
【0015】
公衆ネットワーク通信部20は、移動通信事業者が提供する無線ネットワーク、いわゆる公衆ネットワーク60と接続して、公衆ネットワーク60に接続されている外部機器等と通信を行う。つまり、公衆ネットワーク通信部20は、移動通信事業者が設置する基地局装置との間において、予め定められた無線規格を用いた通信を行う。また、公衆ネットワーク通信部20は、無線LAN通信を行うWiFi(Wireless Fidelity)を用いて公衆ネットワーク60に接続されている外部機器等と通信を行ってもよい。この場合、公衆ネットワーク60は、無線LAN提供事業者が設置するAP(Access Point)との間において、予め定められた無線規格を用いた通信を行う。
【0016】
ローカルエリア通信部30は、周辺エリアに存在するセンサ機器50と通信を行う。ローカルエリア通信部30は、センサ機器50と接続するために、近距離無線通信を行う。近距離無線通信とは、例えば赤外線を用いた通信や、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy等を用いた通信である。赤外線を用いた場合、数十センチメートル程度離れた通信機器と通信を行うことができる。また、Bluetoothを用いた場合、数十メートル程度離れた通信機器と通信を行うことができる。周辺エリアとは、移動通信装置10と、センサ機器50とが近距離無線通信を行うことができる範囲を示している。
【0017】
センサ機器50は、状態の変化を検出し、検出結果を移動通信装置10へ送信する。センサ機器50は、移動通信装置10と近距離無線通信を行う。例えば、センサ機器50は、ボタンの押下状態を検出するセンサを内蔵する電子ポットである。センサ機器50としての電子ポットは、電子ポットのお湯を注ぐ等のボタンを押下されたことを検出して、移動通信装置10へ通知する。また、センサ機器50は、ドアの開閉を検出するセンサを内蔵する冷蔵庫であってもよい。センサ機器50としての冷蔵庫は、冷蔵庫のドアの開閉を検出して、移動通信装置10へ通知してもよい。もしくは、センサ機器50は、水を流す行為や、ドアの開閉等により使用を検出するセンサを内蔵するトイレであってもよい。センサ機器50としてのトイレは、トイレの使用状態を検出して、移動通信装置10へ通知してもよい。センサ機器50は、身の回りの機器等に内蔵されたセンサにより、様々な状態変化を検出して、移動通信装置10へ通知することができる。
【0018】
アクセス管理部40は、ローカルエリア通信部30を介してセンサ機器50からのアクセスを受け付ける。また、アクセス管理部40は、センサ機器50から送信された情報に基づいて、公衆ネットワーク50に接続されている外部機器へセンサ機器使用情報を送信する。アクセス管理部40は、移動通信装置10に接続することができるセンサ機器50の情報を登録しておき、登録されているセンサ機器50からのアクセスのみを許可するようにしてもよい。この場合、アクセス管理部40は、センサ機器50を一意に識別する識別子を登録してもよい。例えば、識別子は、センサ機器50のMACアドレスや、ユーザにより設定されたID等が用いられてもよい。
【0019】
また、アクセス管理部40は、センサ機器50から状態変化の検出結果を受け取ると、センサ機器50が使用されたと判定し、公衆ネットワーク通信部20を介して、外部機器に対して、センサ機器使用情報を送信する。
【0020】
また、アクセス管理部40は、公衆ネットワーク通信部20を介して外部機器からのアクセスを受け付ける。さらに、外部機器からの遠隔操作情報に応じて、センサ機器50の動作を制御する。アクセス管理部40は、移動通信装置10に接続することができる外部機器の情報を登録しておき、登録されている外部機器からのアクセスのみを許可するようにしてもよい。この場合、アクセス管理部40は、外部機器を一意に識別する識別子を登録してもよい。例えば、識別子は、外部機器のMACアドレスや、IPアドレス、ユーザにより設定されたID等が用いられてもよい。
【0021】
また、アクセス管理部40は、外部機器からの遠隔操作情報を受け付け、センサ機器50からの通信を受け付けるタイミングを制御してもよい。例えば、アクセス管理部40は、定期的にセンサ機器50の状態を通知させる、との遠隔操作情報を受け付けた場合、センサ機器50が状態変化を検出した場合のみではなく、定期的にセンサ機器50の状態を通知させるようにセンサ機器50の動作を制御してもよい。
【0022】
以上説明したように、
図1にかかる移動通信装置10を用いることにより、移動通信装置10を介して、ローカルエリアに存在するセンサ機器50と、公衆ネットワーク60に接続されている外部機器との間の通信を仲介することができる。また、移動通信装置10と公衆ネットワーク60との間の通信は、移動通信装置10がもともと有する無線通信機能を用いて行われるため、新たな機器の設置等が不要となり、システムを複雑化することなく、外部機器とセンサ機器50との間の通信を仲介することができる。
【0023】
また、センサ機器50を内蔵する家電機器は、公衆ネットワークとの通信を行うための通信機能を搭載する必要がない。これより、家電機器毎に公衆ネットワークとの通信を行うための通信契約を結ぶ必要がなく、通信契約に伴う基本量等の負担も不要となる。また、家電機器は、センサ機器50を内蔵して近距離無線通信のみを行えばよいため、公衆ネットワーク60との通信を行うための通信機能を搭載する場合と比較して、小型化が可能であり、電力消費も低く抑えることができる。
【0024】
続いて、
図2を用いて本発明の実施の形態1にかかる携帯電話端末11の構成例について説明する。携帯電話端末11は、公衆ネットワーク通信部20と、ローカルエリア通信部30と、アクセス管理部40と、センサ71と、携帯センサ管理部72と、センサデータ統合管理部73と、センサ情報記憶部74と、を備えている。公衆ネットワーク通信部20と、ローカルエリア通信部30と、アクセス管理部40とは、
図1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0025】
センサ71は、携帯電話端末11に内蔵されており携帯電話端末11の状態変化を検出する。例えば、センサ71は、GPS装置であり、GPS用アンテナ(図示せず)を介して、携帯電話端末11が位置する緯度、経度情報を受け取ることができる。また、センサ71は、加速度センサ、温度センサ等であってもよく、携帯電話端末11は、複数のセンサを内蔵することができる。
【0026】
携帯センサ管理部72は、センサ71から出力されたセンサデータを受け取り、アクセス管理部40へ出力する。また、携帯センサ管理部72は、センサ71においてセンサデータを生成するタイミング等、センサ71の動作を制御する。例えば、携帯センサ管理部72は、センサ71によって一定の距離の移動が検出された場合に、センサ71においてセンサデータを生成させ、生成されたセンサデータを受け取ってもよい。また、携帯センサ管理部72は、センサ71によって一定の温度変化が検出された場合に、センサ71においてセンサデータを生成させ、生成されたセンサデータを受け取ってもよい。
【0027】
アクセス管理部40は、Webサーバ機能(以下、端末内サーバと称する)を有し、公衆ネットワーク通信部20を介してアクセスする外部サーバ61、携帯電話端末62又はPC端末63等の外部機器や、ローカルエリア通信部30を介してアクセスする家電51等の接続可否を判定する。外部機器や、家電51等は、端末内サーバに設定されているURLを指定し、携帯電話端末11へアクセスする。また、アクセス管理部40は、家電51から送信されるセンサデータと、携帯電話端末11に内蔵されているセンサ71が検出したセンサデータとをセンサデータ統合管理部73へ出力する。
【0028】
センサデータ統合管理部73は、受け取ったセンサデータを統合処理し、家電51を操作した者の状況に関する情報を生成する。例えば、センサデータ統合管理部73は、センサ機器50として動作する家電51によって検出された家電51の使用状況に関するセンサデータと、GPS機能を有するセンサ71において得られたタイムスタンプが付加された測地履歴データとを用いて、家電51を操作した者の状態に関する状況判断結果を生成する。
【0029】
以下に、状況判断結果の具体例について説明する。センサデータ統合管理部73は、測地履歴データより、携帯電話端末11が居宅内にある状態であるか否かを判定する。センサデータ統合管理部73は、携帯電話端末11が居宅内にある状態において家電51が操作されたことを検出した場合、携帯電話端末11を保持する者と、家電51を操作した者が同一人物であると推定し、その者は通常の生活を送っているものと判定することができる。センサデータ統合管理部73は、携帯電話端末11が居宅外にある状態において家電51が操作されたことを検出した場合、携帯電話端末11を保持するものと、家電51を操作した者が異なる人物であると推定する。そのため、監視対象となる者が近隣に外出している間に、不審者と考えられる者が居宅内に侵入した可能性があると判定することができる。
【0030】
このように、携帯電話端末11に内蔵しているセンサ71からのセンサデータと、携帯電話端末11の外部における家電機器51等のセンサから受け取ったセンサデータとを組み合わせることにより、1つのセンサデータのみではわからない効果的な情報を生成して遠隔監視している者に提示することができる。また、センサ71及び家電51から取得したセンサデータ又はセンサデータ統合管理部73において統合処理されたデータ(以下、統合データと称する)は、センサ情報記憶部74に記憶される。
【0031】
ここで、センサデータ統合管理部73が生成する情報の異なる例について説明する。例えば、センサデータ統合管理部73は、携帯電話端末11から、携帯電話端末11に設定されているアラーム時刻に関する情報と、家電51から、家電51の操作情報とを受け取る。この場合、センサデータ統合管理部73は、アラーム時刻後の所定の時間内に家電51が操作されたことを検出しない場合、監視対象者が病気や、事故等により動けない状況にあると推定することができる。センサデータ統合管理部73は、この推定した状況を、公衆ネットワーク通信部20を介して外部サーバ61等へ通知する。これにより、例えば、一人で生活する者の安全を管理することができる。
【0032】
また、センサデータ統合管理部73は、携帯電話端末11から、電池残量に関する情報を受け取り、さらに、家電51から、家電51の操作情報と、を受け取る。この時、センサデータ統合管理部73は、電池残量が減っていることを検出した場合、操作を検出した家電51へ、携帯電話端末11の充電を促すメッセージを通知してもよい。このように、現在操作している家電51に対して、メッセージを通知することにより、確実に携帯電話端末11のユーザに対して、充電を促すメッセージを通知することができる。
【0033】
アクセス管理部40は、外部サーバ61や、携帯電話端末62、PC端末63等にセンサ機器使用情報(統合データを含む)を送信するために設定された条件が成立すると、センサ機器使用情報を、公衆ネットワーク通信部20を介して外部サーバ61や、携帯電話端末62、PC端末63等の外部機器へ送信する。予め設定された条件とは、例えば、携帯電話端末11が家の周辺にあって(すなわち旅行等による外出をしていなくて)、一日以上に渡って、ポットも冷蔵庫も使用せず、あるいは、4時間以上トイレを使用しない(以下、条件1とする)、等である。又は、あらかじめ設定された条件として、センサ機器50が状態変化を検出した場合(以下、条件2)、とすることもできる。
【0034】
次に、家電51の構成例について説明する。家電51は、通信部52と、センサ管理部53と、センサ54とを備えている。通信部52は、携帯電話端末11と近距離無線通信を行う。センサ54は、状態変化を検出するセンサである。具体的には、センサ54は、上述したように、GPS装置や、加速度センサ、温度センサ等であってもよい。センサ管理部53は、センサ54における状態変化の検出結果を受け取り、通信部52へ出力する。また、センサ管理部53は、携帯電話端末11から通知される家電51の制御内容を受け取り、センサ54に対して制御を実行する。以上説明したように、家電51は、携帯電話端末11と近距離無線通信を行う通信部52を有するのみであり、公衆ネットワーク60と通信を行う機能を有する必要がない。そのため、家電51のセンサ機能部分のコストを削減することが可能であり、さらに、センサ機能部分の小型化を実現することができる。
【0035】
続いて、
図3を用いて本発明の実施の形態1にかかる遠隔操作システムにおける処理の流れについて説明する。公衆ネットワーク60に接続されているPC端末63等の外部機器は、センサ機器使用情報の通知を受けるための条件設定を行う(S11)。ここで設定される条件とは、上記において説明した条件1又は条件2等であり、また、条件1及び条件2以外の条件であってもよい。次に、外部機器は、設定する条件を携帯電話端末11へ通知する(S12)。この時、携帯電話端末11は、公衆ネットワーク通信部20を介して、外部機器によって設定された条件を受け取る。
【0036】
次に、携帯電話端末11におけるアクセス管理部40は、外部機器から受け取った条件を設定する。(S13)。次に、センサ機器50として動作する家電51は、状態変化を検出する(S14)。次に、家電51は、状態変化の検出を示すセンサデータを携帯電話端末11へ送信する(S15)。家電51は、状態変化の検出結果を、公衆ネットワーク通信部20を介して外部機器へ送信する、という内容のAPIの実行指示を携帯電話端末11へ送信する。アクセス管理部40、つまり端末内サーバは、ローカルエリア通信部30を介して、センサデータを受け取る(S16)。アクセス管理部40は、受け取ったセンサデータをセンサデータ統合管理部73へ出力するとともに、携帯電話端末11に内蔵されたセンサ71において検出したセンサデータもセンサデータ統合管理部73へ出力する。
【0037】
次に、センサデータ統合管理部73は、受け取ったセンサデータを用いて、センサデータの統合処理を行う(S17)。具体的には、センサデータ統合管理部73は、家電51を操作した者の状態に関する状況判断結果を生成する。次に、アクセス管理部40は、ステップS13において予め定められた条件が満たされているか否かを確認する(S18)。ここで、予め定められた条件が満たされている場合、アクセス管理部40は、指示されたAPIを実行し、外部機器に対してセンサ機器使用情報を通知する(S19)。予め定められた条件が満たされていない場合、アクセス管理部40は、センサ機器使用情報をセンサ情報記憶部74へ保持し、条件が満たされた場合に、外部機器に対してセンサ機器使用情報を通知する。
【0038】
以上説明したように、本発明の実施の形態1にかかる携帯電話端末11を用いることにより、周辺エリアに存在する外部機器から受け取ったセンサデータと、携帯電話端末11に内蔵されているセンサによって検出されたセンサデータとを組み合わせて統合データを生成することができる。これより、携帯電話端末11は、外部機器から受け取ったセンサデータのみではわからない効果的な情報を生成して、居宅内にいる者の遠隔監視をしている者に提示することができる。
【0039】
また、携帯電話端末11は、端末内サーバを有する。そのため、外部機器や、センサ機器として動作する家電は、携帯電話端末11の端末内サーバに設定されているURLを用いて、端末内サーバにアクセスすることができる。そのため、センサ機器50は、携帯電話端末11からセンサデータの送信要求に関する指示を受け付ける前に、能動的に携帯電話端末11へアクセスし、外部機器へセンサ機器使用情報を通知させることができる。また、外部機器も、能動的に携帯電話端末11へアクセスし、センサ機器50を制御することができる。
【0040】
また、本発明の実施の形態1にかかる携帯電話端末11を用いるサービス形態として、高齢者等、1人で生活している高齢者等の携帯電話端末11を介して、離れた地域に居住している家族が、センサ機器50使用情報を受け取ったり、センサ機器50の動作を制御することが考えられる。その他のサービス形態として、例えば、行政機関や、病院、介護サービス提供業者等が、独居高齢者の見守りサービスを行う際に、独居高齢者の保持する携帯電話端末にアクセスし、サービスを実現することも考えられる。
【0041】
さらに、安心安全、見守りサービスを提供する提供業者等、外部サービス業者が、自社におけるサーバと各ユーザの携帯端末とを接続することにより、外部サービス業者が安心あんぜ、見守りサービスを提供することもできる。
【0042】
(実施の形態2)
続いて、
図4を用いて本発明の実施の形態2にかかる遠隔操作システムにおける処理の流れについて説明する。携帯電話端末11の構成は、
図2と同様である。
図4における遠隔操作システムは、サーバやPC端末等の外部機器が起点となり、携帯電話端末11内のセンサや、携帯電話端末11と近距離無線通信を用いて接続した外部機器のセンサデータを読み出す。例えば、「暑いので、離れた地域に住んでいる家族の温度や水分摂取状況が心配」と思った際に、提供する遠隔操作システムにおける処理の流れについて説明する。
【0043】
はじめに、居宅内の家電51は、内蔵されているセンサにおいて状態変化や、現状の状態を検出し(S21)、携帯電話端末11へセンサデータを送信する(S22)。携帯電話端末11へ送信されるセンサデータは、例えば、部屋の温度、湿度、給水器使用データ、冷蔵庫の使用回数又は居宅内の照明のON/OFF状況等がある。その他にも、身の回りの家電機器等へセンサを内蔵することにより、携帯電話端末11は、様々なセンサデータを受け取ることができる。
【0044】
次に、携帯電話端末11は、アクセス管理部40の端末内サーバにおいてセンサデータを受け取る(S23)。アクセス管理部40は、受け取ったセンサデータを、携帯電話端末11内の任意のメモリ装置(RAM、ROM等)に保持してもよく、センサ情報記憶部74に保持してもよい。
【0045】
次に、外部機器は、生活支援行動に関するアプリケーションを起動する(S24)。生活支援行動に関するアプリケーションとは、離れて暮らす家族等に関するセンサ情報を用いて、離れて暮らす家族等にアドバイスを与えたり、携帯電話端末11を介して家電51等を制御するために用いられるアプリケーションである。
【0046】
次に、外部機器は、生活支援行動情報を、携帯電話端末11へ送信する(S25)。例えば、外部機器は、送信する生活支援行動情報に関連付けられているセンサデータを収集する、という内容のAPIの実行指示を送信する。生活支援行動情報とは、例えば、上述したような「暑いので、離れた地域に住んでいる家族の温度や水分摂取状況が心配」といった情報である。このような生活支援行動情報は、アプリケーションによって事前に数項目が設定されており、設定されている数項目の中から外部機器を操作するユーザが、目的とする生活支援行動情報を設定してもよい。
【0047】
続いて、携帯電話端末11のセンサデータ統合管理部73は、センサデータ統合処理を行う(S26)。例えば、センサデータ統合管理部73は、外部機器より、「暑いので、離れた地域に住んでいる家族の温度や水分摂取状況が心配」といった生活支援行動情報を受け取った場合、メモリ装置又はセンサ情報記憶部74等から、部屋の温度、湿度、給水器使用データ及び健康機器データ等を収集する。つまり、センサデータ統合管理部73は、生活支援行動情報に関連付けられているセンサデータを収集する。生活支援行動情報と、その生活支援行動情報に必要なセンサデータとは、あらかじめ対応付けられていてもよい。健康機器データとは、例えば、ユーザが体温計を用いて測定した体温や、血圧測定器を用いて測定した血圧等のデータである。体温計や、血圧測定機等にセンサを内蔵しておくことにより、携帯電話端末11は、これらの機器から、健康機器データを受け取ることができる。アクセス管理部40は、センサデータ統合管理部73によって収集されたセンサデータをアクセス元の外部機器へ送信する(S27)。
【0048】
外部機器は、携帯電話端末11から送信されたセンサデータの一覧を表示部に表示し、ユーザから携帯電話端末11へ送信すべき支援行動指示に関する情報を受け付ける。外部機器は、携帯電話端末11へ送信すべき支援行動指示に関する情報がユーザから入力されると、入力された支援行動指示に関する情報を携帯電話端末11へ送信する(S28)。外部機器は、家電51に対して、指定する支援行動を実行する、という内容のAPI実行指示を送信する。
【0049】
例えば、センサデータとして受け取った部屋の温度及び湿度が高いとユーザによって判断された場合、外部機器は、冷房機器の設定温度を下げる、という内容が設定された支援行動指示に関する情報を携帯電話端末11へ送信する。また、給水器使用データや、健康機器データから、水分摂取状況が少ないとユーザによって判断された場合、外部機器は、離れて暮らす家族等へ、水分の摂取を促すメッセージが設定された支援行動指示に関する情報を携帯電話端末11へ送信する。
【0050】
続いて、携帯電話端末11のアクセス管理部40は、外部機器から支援行動指示に関する情報を受け取ると、家電51の制御内容を決定する(S29)。アクセス管理部40は、決定した制御内容により家電51の制御を実行する(S30)。例えば、アクセス管理部40は、支援行動指示に関する情報として冷房機器の設定温度を下げる、という情報を通知された場合、ローカルエリア通信部30を介して、冷房機器にアクセスし、設定温度を下げる制御を行う。また、支援行動指示に関する情報として、水分の摂取を促すメッセージを通知された場合、テレビ、PC装置等に接続されているディスプレイ装置等の居宅内にある表示機器に対して、「もっと水分を取りましょう」と表示させるように制御する。もしくは、携帯電話端末11の表示部に対して、「もっと水分を取りましょう」と表示させるように制御してもよい。
【0051】
以上説明したように、本発明の実施の形態2にかかる遠隔制御システムを用いることにより、携帯電話端末11は、携帯電話端末11とは離れた地域に居住する者が起点となるセンサデータの送信要求に応えることが可能になり、より正確な支援アドバイスサービスを実現することが可能になる。
【0052】
また、上述したステップS26及びステップS27の処理において、センサデータ統合管理部73は、収集したセンサデータを統合処理し、収集したデータに基づいて、「冷房機器の設定温度を下げる必要がある」及び「水分を摂取する必要がある」との情報を、外部機器へ送信するようにしてもよい。つまり、センサデータ統合管理部73が、収集したセンサデータの分析を行い、その分析結果を外部機器へ送信するようにしてもよい。
【0053】
また、上述したステップS27の代わりに、アクセス管理部40の端末内サーバにおいてセンサデータや、センサデータの分析結果をまとめたWebコンテンツを作成し、端末内サーバへパーソナルコンピュータ等のブラウザからアクセスして、センサデータや、センサデータの分析結果を確認することを可能にしてもよい。これにより、外部機器を操作するユーザは、都合の良いタイミングにおいて、センサデータや、センサデータの分析結果を確認することができるようになる。
【0054】
また、例えば、離れた地域に住む家族等が、携帯電話自体の使い方や、デジタル放送対応テレビにおける地上デジタル放送の視聴、録画予約の方法、据え付けテレビへのコンテンツデータの送信方法等が分からずに困っている際も、電話やメールで相談を受けた者が、携帯電話端末内の地上デジタル放送の視聴履歴を閲覧して翌週の番組を予約したりするという使い方もできる。
【0055】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0056】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0057】
この出願は、2011年1月19日に出願された日本出願特願2011−008559を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。