(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
順序違いが検出された場合には、前記挿入部から新たな順序紙を挿入すると共に、該順序紙の前記センサによる検知を待たずに、該順序紙に続いて用紙を給紙して該用紙に画像を形成する、
よう前記制御部が制御することを特徴とする請求項10−11のいずれか一項に記載の画像形成装置制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態)を詳細に説明する。
【0033】
〔全体構成〕
まず、
図1〜
図4を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置又は画像形成システムの構成について説明する。
【0034】
図1〜
図2に示すように、この画像形成システムは、画像形成装置100と、画像形成装置100の後段にて挿入用紙を挿入するPI−PFU(Paper Insert-Paper Feed Unit)としての挿入装置200と、ラインセンサにより搬送中の用紙を読み取る機能を有する読取装置300と、挿入用紙挿入機能と用紙処理機能とを備える読取装置300と、用紙処理機能と用紙排紙機能を備える用紙処理装置400と、を有している。
【0035】
なお、この画像形成システムにおける各装置の接続は一例であって、この接続状態に限定されるものではない。
【0036】
例えば、
図3のように、挿入用紙を画像形成装置100内で給紙あるいは挿入するようにして、画像形成装置100と、読取装置300と、用紙処理装置400で画像形成システムを構成することも可能である。
【0037】
また、
図4のように、挿入用紙を画像形成装置100内で給紙あるいは挿入し、画像形成装置100内で搬送中の用紙を読み取り、画像形成装置100で複数の排紙トレイに排紙するようにして、単体の画像形成装置100とすることも可能である。
【0038】
また、画像形成装置100、挿入装置200、読取装置300、用紙処理装置400、のいずれかを一体に組み合わせたり、分離したりして、任意の構成の画像形成システムとすることも可能である。
【0039】
以下、
図1を参照して、画像形成装置や画像形成システムの内部構成を説明する。ここでは、
図2の画像形成システムの構成を
図1に示している。
【0040】
画像形成装置100は、画像形成装置100内の各部を制御すると共に画像形成システムとしてシステム全体を制御する制御部101と、接続されている他の装置と通信するための通信部102と、操作者による操作入力に応じた操作入力信号を制御部101に通知すると共に画像形成装置100の状態表示とを行う操作表示部103と、制御プログラム及び各種設定データを記憶すると共に制御プログラムのワークエリアとして使用される記憶部104と、収容されている用紙を給紙する給紙部105と、給紙され画像形成される用紙を所定速度で搬送する搬送部110と、原稿をスキャンして画像データを生成する原稿読込部120と、画像形成する際の画像データや各種データを記憶する画像データ記憶部130と、画像形成に必要な各種画像処理を実行する画像処理部140と、画像形成命令と画像処理後の画像データとに基づいて作像・転写・定着により印刷(以下、「画像形成」と言う)を実行する画像形成部150と、を備えて構成されている。なお、画像形成装置100で画像形成された用紙は、後段の装置に向けて搬出される。
【0041】
挿入装置200は、画像形成装置100の後段に接続されており、挿入装置200内の各部を制御する制御部201と、画像形成装置100と通信するための通信部202と、制御プログラム及び各種設定データを記憶すると共に制御プログラムのワークエリアとして使用される記憶部204と、トレイ205Aや205Bに収容(
図2参照)された挿入用紙を所定のタイミングで搬送中の用紙に対して挿入する挿入部205と、画像形成された用紙の搬送経路や挿入用紙の挿入経路や搬送経路を選択する経路選択部206と、用紙や挿入用紙を所定速度で搬送する搬送部210と、を備えて構成される。なお、挿入装置200内を搬送された用紙や挿入された挿入用紙は、後段の装置に向けて搬出される。
【0042】
読取装置300は、用紙に対して挿入用紙が挿入された後の位置に設けられており、読取装置300内の各部を制御する制御部301と、画像形成装置100と通信するための通信部302と、制御プログラム及び各種設定データを記憶すると共に制御プログラムのワークエリアとして使用される記憶部304と、用紙を所定速度で搬送する搬送部310と、搬送中の用紙や挿入用紙の画像や形状や色を読み取るインラインセンサ部320と、を備えて構成される。なお、読取装置300内を搬送された用紙は、後段の装置に向けて搬出される。
【0043】
用紙処理装置400は、読取装置300の後段に接続されており、用紙処理装置400内の各部を制御する制御部401と、画像形成装置100や読取装置300等と通信するための通信部402と、制御プログラム及び各種設定データを記憶すると共に制御プログラムのワークエリアとして使用される記憶部404と、用紙の搬送経路や排紙経路を選択する経路選択部406と、用紙を所定速度で搬送する搬送部410と、用紙に穿孔するパンチ部430と、用紙を中折り又は3つ折りに折る折り部440と、折られた複数枚の用紙を整合する整合部450と、折られて整合された用紙束を綴じる綴じ部460と、サブトレイを排出先として用紙を排紙するサブトレイ排紙部490Sと、メイントレイを排出先として用紙を排紙するメイントレイ排紙部490Mと、を備えて構成される。なお、排紙トレイはメインとサブに限られず、3以上存在していても良い。
【0044】
なお、以上の画像形成装置100、挿入装置200、読取装置300、用紙処理装置400内の各機能や各構成要素は一例であって、これらに限定されるものではない。
【0045】
また、挿入装置200、読取装置300、用紙処理装置400が画像形成装置100と一体に構成される場合には、搬送部や制御部を兼用することができ、また、各部の通信部は不要になる。
【0046】
〔実施形態の動作(1)〕
以下、本実施形態の画像形成装置及び画像形成システムの動作(1)、並びに画像形成装置制御方法の処理手順(1)について、
図5以降のフローチャートを参照して動作手順に従って説明する。
【0047】
なお、どのような用紙に対して画像形成を行うか、どのような挿入用紙をどのタイミングで挿入するか、といったジョブの設定がなされているものとする。
【0048】
また、給紙部105の給紙トレイには画像形成に適した用紙が収容されている(
図6(a)参照)。一方、挿入部205のトレイには挿入する順番に沿った複数の異なる挿入用紙が順序紙として収容されているものとする(
図6(b)参照)。この
図6(b)では、3種類のタブ位置が異なるタブ紙(タブ位置:上、中、下)が、所定のタブ位置の順序で繰り返す状態(タブ位置:上・中・下、上・中・下、…)で収容されている様子を示す。なお、順序紙としては、これ以外にも、複数の異なる種類の順序紙について、順序を複数回繰り返すように使用されるものであればよく、色や模様や画像の異なる複数の順序紙を繰り返し使用するように収容されていても良い。
【0049】
画像形成開始の指示が操作表示部103や外部機器からなされると、制御部101は、給紙部105のトレイから画像形成用の用紙を給紙するよう制御する(
図5中のステップS101)。そして、画像データに対して画像処理部140で必要な画像処理を施した後に、この画像データを用いて画像形成部150で像担持体上に作像したトナー像を用紙に対して転写・定着する(
図5中のステップS102)。このようにしてトナー像が形成された用紙は、画像形成装置100から、挿入装置200に向けて搬送される。
【0050】
ここで、制御部101は、画像形成装置100から挿入装置200に搬送されてくる用紙の前が順序紙の挿入タイミングに指定されているかを判断する(
図5中のステップS103)。
【0051】
順序紙の挿入タイミングでない場合には(
図5中のステップS103でNO)、画像形成をそのまま継続し(
図5中のステップS104)、そのジョブについて後続の用紙の画像形成が必要であるかを判断し(
図5中のステップS113)、ジョブとして最終用紙に至るまで給紙(
図5中のステップS101)〜作像・転写・定着(
図5中のステップS102)〜挿入タイミング判断(
図5中のステップS103)を繰り返す。
【0052】
一方、画像形成装置100から挿入装置200に搬送されてくる用紙の前が、順序紙の挿入タイミングとして指定されている場合には(
図5中のステップS103でYES)、制御部101から指示を受けた制御部201の制御により、挿入部205のトレイから順序紙を送り出して、画像形成装置100から挿入装置200に搬送されてくる用紙の前に順序紙を挿入する(
図5中のステップS105)。
【0053】
そして、この順序紙と後続の用紙は読取装置300に向けて搬送され、制御部101から指示を受けた制御部301の制御により、インラインセンサ部320が順序紙を読み取る(
図5中のステップS106)。インラインセンサ部320による順序紙の読み取り結果は制御部301、通信部302、通信部102、を経由して制御部101に伝達される。制御部101では、インラインセンサ部320での読み取り結果から順序紙の順序を判断し、予めジョブについて定められた順序紙の順序とを比較判断する(
図5中のステップS107)。すなわち、挿入された順序紙の順序について、読み取られた順序と予め定められた順序とを比較し、順序が正しいか違っているかを判断する。
【0054】
なお、制御部101は、予め定められた順序紙の順序と、読み取られた順序紙の順序とについて、タブ紙であれば形状のパターンマッチング、カラー用紙であれば画像処理による色識別、画像入り用紙であれば画像認識によるパターンマッチングなど、各種の処理を実行する。
【0055】
読み取られた順序紙の順序が制御部101によって正しいと判断されれば(
図5中のステップS108でNO、
図7(e)「順序OK」)、画像形成をそのまま継続し(
図5中のステップS104)、そのジョブについて後続の用紙の画像形成が必要であるかを判断し(
図5中のステップS113)、ジョブとして最終用紙に至るまで給紙(
図5中のステップS101)〜作像・転写・定着(
図5中のステップS102)〜挿入タイミング判断(
図5中のステップS103)を繰り返すよう、制御部101が制御する。
【0056】
図6(c)では、給紙トレイ(
図6(a))から給紙されて画像形成された用紙に順序紙(
図6(b))が挿入されて排紙される状態を示し、各用紙内の数字は頁数を表している。ここでは、1部あたり全9頁で構成され、1頁目にタブ紙(タブ位置:上)、2−3頁目に画像形成された用紙、4頁目にタブ紙(タブ位置:中)、5−6頁目に画像形成された用紙、7頁目にタブ紙(タブ位置:下)、8−9頁目に画像形成された用紙、の順に排紙された様子を一例としている。また、2部目以降も、1部目と同様な順序で、画像形成と挿入がなされて排紙される。
【0057】
一方、読み取られた順序紙の順序が制御部101によって正しくないと判断されれば(
図5中のステップS108でYES)、制御部101は以下のように制御する。
【0058】
なお、順序紙が正しく無い状態は、例えば、
図7に示す状態が該当する。ここで、給紙部105の給紙トレイには画像形成に適した用紙が収容されている(
図7(a)参照)。一方、挿入部205のトレイには挿入する順番に沿った複数の異なる挿入用紙が順序紙として収容されているべきであるが、タブ位置:上・中・下、上・中・下、…とすべき所、2枚目のタブ位置:中とすべきタブ紙を挿入し忘れたとする(
図7(b)参照)。
【0059】
この場合、画像形成された用紙と挿入された順序紙の4頁目の用紙(
図7(c)「4’」)において、インラインセンサ部320で読み取られた順序紙の順序が、本来のタブ位置:中ではないため、制御部101によって正しくないと判断される(
図7(f)「順序NG」)。
【0060】
この時点で、制御部101は、これ以降に画像形成する予定の用紙について、既に給紙されたものの画像未転写の用紙については作像と転写とを停止するよう制御し(
図5中のステップS109、
図7(d)給紙中未転写)、給紙されていない用紙(9頁目以降用紙)については給紙を停止するよう制御する(
図5中のステップS109、
図7(d)給紙停止)。
【0061】
そして、順序が正しく無い順序紙(
図7(c)「4’」)と、その後続で既に給紙されて画像形成された用紙(
図7「5」,「6」)と、更にその後続で既に給紙されたが画像形成されていない用紙(
図7「7」,「8」)について、順序違いリカバリ前処理を実行するよう、制御部101が制御する(
図5中のステップS110)。また、制御部101は、順序違いリカバリ前処理に続いて、順序違いリカバリ本処理を実行するよう制御する(
図5中のステップS111)。
【0062】
なお、この実施形態において、順序違いが検出された場合において、挿入部205から新たな順序紙を挿入して順序紙の順序が正しくなるようにする処理を総称して「リカバリ処理」と呼ぶ。
【0063】
そして、リカバリ処理のうちで、順序違いが検出された際に、順序違いの順序紙と検出時に既に給紙された用紙を、出力物の排紙トレイとして指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙する処理を「順序違いリカバリ前処理」と呼ぶ。
【0064】
更に、リカバリ処理のうちで、順序が正しい順序紙が検出されるまで、挿入部205から新たな順序紙を挿入する処理と、リカバリ処理中に挿入した順序紙の中で順序が正しくない順序紙を別トレイに排紙する処理とを、「順序違いリカバリ本処理」と呼ぶことにする。
【0065】
まず、
図8を参照して、順序違いリカバリ前処理について説明する。制御部101は、順序違いと検出(
図5中のステップS108でYES)された順序紙について、出力物の排紙トレイとして指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙するよう制御する(
図8中のステップS201)。なお、例えば、正常な出力物をメイントレイに排紙するような指定がなされているのであれば(
図7(i))、順序違いの順序紙をサブトレイに排紙するように、制御部101が制御する(
図7(h))。この場合、制御部101が通信部102と通信部402を介して制御部401に指示を与え、制御部401から指示を受けたサブトレイ排紙部490Sが、順序違いの順序紙をサブトレイに排紙する。
図7の場合には、順序が正しく無い順序紙(
図7(c)「4’」)について、順序違いリカバリ前処理を実行して別トレイであるサブトレイに排紙する(
図7(g)「別出力」、(h))。
【0066】
また、制御部101は、検出された順序違いの順序紙に続いて、画像が転写された用紙が後続用紙として存在しているかを判定する(
図8中のステップS202)。
図2−4に示すように、順序紙を検知するインラインセンサ部320は画像形成装置100より下流側に位置するため、順序紙の順序違いを検知した時点では数枚の用紙が給紙されて画像が形成されている可能性がある。そこで、制御部101は、順序違いが検出された場合に画像が形成された用紙が存在すれば(
図8中のステップS202でYES)、その画像が形成された用紙を、出力物の排紙トレイとして指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙するよう制御する(
図8中のステップS203)。なお、この別トレイとしては、順序違いの順序紙を排紙したトレイと同じトレイであることが望ましい。すなわち、正常な出力物をメイントレイに排紙するような指定がなされているのであれば(
図7(i))、順序違いの順序紙の後続の画像が形成された用紙をサブトレイに排紙するように、制御部101が制御する(
図7(h))。この場合、制御部101が通信部102と通信部402を介して制御部401に指示を与え、制御部401から指示を受けたサブトレイ排紙部490Sが、順序違いの順序紙の後続の画像形成された用紙をサブトレイに排紙する。
図7の場合には、5−6頁目の用紙(
図7(c)「5」,「6」、(d)「画像転写済み」)について、順序違いリカバリ前処理を実行して別トレイであるサブトレイに排紙する(
図7(g)「別出力」、(h)「5」,「6」)。
【0067】
さらに、制御部101は、検出された順序違いの順序紙、画像形成された用紙に続いて、画像が転写されていない用紙が後続用紙として給紙されているかを判定する(
図8中のステップS204)。
図2−4に示すように、順序紙を検知するインラインセンサ部320は画像形成装置100より下流側に位置するため、順序紙の順序違いを検知した時点では、数枚の用紙が給紙されて画像が形成される直前である可能性がある。そこで、制御部101は、順序違いが検出された場合に画像が形成されていないが給紙された用紙が存在すれば(
図8中のステップS204でYES)、その給紙された用紙を、出力物の排紙トレイとして指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙するよう制御する(
図8中のステップS205)。なお、この別トレイとしては、順序違いの順序紙を排紙したトレイと同じトレイであることが望ましい。すなわち、正常な出力物をメイントレイに排紙するような指定がなされているのであれば(
図7(i))、順序違いの順序紙の後続の画像が形成されていないが給紙された用紙をサブトレイに排紙するように、制御部101が制御する(
図7(h))。この場合、制御部101が通信部102と通信部402を介して制御部401に指示を与え、制御部401から指示を受けたサブトレイ排紙部490Sが、順序違いの順序紙の後続の画像形成されていない給紙された用紙をサブトレイに排紙する。
図7の場合には、7−8頁目の用紙(
図7(c)「7」,「8」、(d)「給紙中未転写」)について、順序違いリカバリ前処理を実行して別トレイであるサブトレイに排紙する(
図7(g)「白紙・別出力」、(h)「8」)。
【0068】
以上が、順序違いリカバリ前処理であり、順序違いの順序紙と、その後続の用紙を別トレイに排紙する制御である。
【0069】
ここで、
図9を参照して、順序違いリカバリ本処理について説明する。制御部101は、順序違いと検出(
図5中のステップS108でYES)された順序紙(
図7(c)「4’」、タブ位置:下)について、本来の順序紙(タブ位置:中、
図6(c)「4」参照)を出力すべく、制御部101から指示を受けた制御部201の制御により、挿入部205のトレイから新たな順序紙を給紙して挿入する(
図9中のステップS301)。
【0070】
なお、
図3や
図4の構成において、順序紙に画像形成部150で画像を形成する設定になっていれば、順序違いと検出された順序紙に形成したのと同じ画像を形成する(
図9中のステップS302)。
図2のような画像形成装置100下流側での挿入の場合や、
図3−4でも順序紙に画像を形成しない設定の場合には、新たに挿入した順序紙に画像を形成しない。
【0071】
そして、制御部101から指示を受けた制御部301の制御により、インラインセンサ部320が順序紙を読み取り、インラインセンサ部320による順序紙の読み取り結果を受けた制御部101は、インラインセンサ部320での読み取り結果から順序紙の順序が正しいか否かを判断する(
図9中のステップS303)。すなわち、挿入された順序紙の順序について、読み取られた順序と予め定められた順序とを比較し、順序が正しいか違っているかを判断する。
【0072】
新たに挿入された順序紙の順序が違っていると判断された場合(
図9中のステップS304でNO)、その順序紙を、出力物の排紙トレイとして指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙するよう制御する(
図9中のステップS305)。なお、例えば、
図7(c)「4”」の順序紙はタブ位置:上であり、本来のタブ位置:中ではないため、制御部101によって順序違いと判断される(
図7(f)「順序NG」)。
【0073】
ここで、正常な出力物をメイントレイに排紙するような指定がなされているのであれば(
図7(i))、新たに挿入された順序違いの順序紙をサブトレイに排紙するように、制御部101が制御する(
図7(g)「別出力」、(h)「4”」)。この場合、制御部101が通信部102と通信部402を介して制御部401に指示を与え、制御部401から指示を受けたサブトレイ排紙部490Sが、順序違いの順序紙をサブトレイに排紙する。
【0074】
そして、制御部101は、処理をステップS301に戻し、本来の順序紙(タブ位置:中、
図6(c)「4」参照)を出力すべく、挿入部205からさらに新たな順序紙を給紙して挿入する(
図9中のステップS301)。
【0075】
ここで、新たに挿入された順序紙の順序が正しいと判断された場合(
図9中のステップS304でYES)、その順序紙を、出力物の排紙トレイとして指定されたトレイに排紙するよう制御する(
図9中のステップS306)。
【0076】
なお、例えば、
図7(c)で「4”」の次の「4」の順序紙はタブ位置:中であり、本来のタブ位置:中と一致するため、制御部101によって順序が正しいと判断される(
図7(e)「順序OK」)。
【0077】
ここで、正常な出力物をメイントレイに排紙するような指定がなされているのであれば(
図7(i))、新たに挿入された順序が正しい順序紙をメイントレイに排紙するように、制御部101が制御する(
図7(g)「通常」、(i)「4」)。この場合、制御部101が通信部102と通信部402を介して制御部401に指示を与え、制御部401から指示を受けたメイントレイ排紙部490Mが、順序の正しい順序紙をメイントレイに排紙する。
【0078】
なお、以上の
図7(b)では順序紙として、タブ位置:中の順序紙を収容し忘れた例を示したが、
図10では別の例を示す。この
図10(b)では順序紙として、タブ位置:中の順序紙の前に余分な異なる順序紙が収容されている例を示す。この場合には、順序紙「4’」で順序違いと判断されて、順序違いリカバリ前処理によって順序紙とその後続用紙が別トレイに排紙された後、順序違いリカバリ本処理により順序紙「4」が挿入されると、正しい順序紙であると判断されるため(
図10(c)「4」,(e)「順序OK」,(g)「通常出力」,(i)「4」)、順序違いリカバリ本処理が終了する(
図10(d)「再開」)。
【0079】
以上が、順序違いリカバリ本処理であり、順序違いの順序紙に代わって、順序が正しい順序紙を出力するまで新たな順序紙を挿入し、順序が違っている順序紙を別トレイに排紙する処理である。
【0080】
そして、以上のように、順序違いリカバリ前処理(
図5中のステップS110)と、順序違いリカバリ本処理(
図5中のステップS1111)とを実行し、順序違いの順序紙に代えて順序が正しい順序紙を指定されたトレイに出力した時点で(
図7(c)「4」について(e)「順序OK」)、停止していた給紙・作像・転写・定着の一連の処理を再開するよう制御部101は各部を制御する(
図5中のステップS112)。すなわち、ジョブについての画像形成が完了していない場合には(
図5中のステップS1113でNO)、給紙部105での用紙の給紙(
図5中のステップS101)、画像形成部150での作像・転写・定着の各処理(
図5中のステップS102)、挿入部205からの順序紙の挿入(
図5中のステップS105〜)を繰り返し実行するよう制御部101が各部を制御する(
図7の(c)(d)(g)(i)の「5」「6」「7」…、
図10の(c)(d)(g)(i)の「5」「6」「7」…)。
【0081】
以上の実施形態によると、インラインセンサ部320の読み取り結果を参照して順序紙の順序を検出し、順序違いが検出された場合には、順序が正しい順序紙がインラインセンサ部320で検出されるまで、挿入部205から新たな順序紙を挿入すると共に、指定されたトレイとは異なる別トレイに順序違いの順序紙を排紙するため、指定と異なる順序紙が挿入されてしまった場合にも、正しい順序紙が挿入された状態を実現でき、順序違いの順序紙は別トレイに排紙することで、出力物を正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0082】
また、順序紙は、複数の異なる種類の順序紙について順序を複数回繰り返すように使用されているため、指定と異なる順序紙が挿入されてしまった場合にも、順序が正しい順序紙がインラインセンサ部320で検出されるまで挿入部205から新たな順序紙を挿入することによって正しい順序紙が挿入された状態を実現でき、出力物を正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0083】
また、順序違いが検出された場合に、順序違いの順序紙に加え、順序違いが検出された順序紙に後続する既に給紙された用紙についても、指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙することで、出力物を正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0084】
また、順序違いが検出された場合には、給紙部105の給紙及び画像形成部150の画像形成を中断し、新たに挿入された順序紙の順序が正しいか否かを検出し、挿入された順序紙の順序が正しくない場合には、順序紙を再び挿入することで、出力物として正しい順序の順序紙を含んだ正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0085】
また、順序が正しい順序紙がインラインセンサ部320で検出されるまで挿入部205から新たな順序紙を挿入し、順序が正しい順序紙に続いて、給紙部105の給紙と画像形成部150の画像形成とを再開するよう制御することで、出力物として正しい順序の順序紙を含んだ正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0086】
また、順序違いの順序紙から順序が正しい順序紙の直前までを、指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙するよう制御することで、出力物を正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0087】
〔実施形態の動作(2)〕
以下、本実施形態の画像形成装置及び画像形成システムの動作(2)、並びに画像形成装置制御方法の処理手順(2)について、
図11のフローチャートを参照して動作手順に従って説明する。
【0088】
なお、基本的な部分は動作(1)と同じであるため、異なる点を中心にして説明する。
図11のフローチャートにおいてステップS401〜S408は、
図5ステップS101〜S108と同一の処理内容である。
【0089】
ここでは、順序紙の順序が異なると制御部101により判断された場合(
図11中のステップS408でYES、
図12(c)「4’」)、挿入部205から順序紙を挿入すると共に、この順序紙の順序の判断を待たずに、挿入された順序紙の後続の用紙についても作像・転写・定着して通常のタイミングで搬送されるように、制御部101が各部を制御する(
図11中のステップS409)。
【0090】
また、
図7で説明した順序違いリカバリ前処理により、順序違いの順序紙に加え、順序違いが検出された順序紙に後続する既に給紙された用紙についても、指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙するよう、制御部101が各部を制御する(
図11中のステップS410、
図12(h)「4’」「5」「6」「7」「8」)。
【0091】
そして、以上のステップS409で挿入部205から挿入した順序紙の順序について、インラインセンサ部320の読み取り結果を参照して、制御部101が順序紙の順序を検出する(
図11中のステップS411)。
【0092】
ここで、ステップS409で挿入された順序紙の順序が違っている場合(
図11中のステップS412でNO)、以上のステップS409に戻って、挿入部205から順序紙を挿入すると共に、挿入された順序紙の後続の用紙についても作像・転写・定着して通常のタイミングで搬送されるように、制御部101が各部を制御する。
【0093】
一方、ステップS409で挿入された順序紙の順序が正しい場合(
図11中のステップS412でYES)、その順序紙と後続の用紙とを、出力物の排紙トレイとして指定されたトレイに排紙するよう制御する(
図11中のステップS413)。
【0094】
以上のような一連の処理を、ジョブが完了するまで繰り返すよう、制御部101が各部を制御する(
図11中のステップS414)。
【0095】
この動作例では、順序紙の順序違いが検出された場合でも、給紙や画像形成を停止させることなく、順序紙の挿入や後続用紙の給紙・転写・定着を連続実行させるようにしているため、生産性を向上させやすい利点がある。
図12では、順序紙の順序違いが検出された後に、挿入部205から正しい順序紙が挿入されたため、時間のロスを生じさせるずに通常出力に戻すことができる。なお、順序紙の順序違いが検出された後の挿入部205からの順序紙の挿入で再び順序が違っていた場合には、順序紙と後続用紙数枚を再び別トレイに排紙することになるが、その場合であっても、給紙や作像・転写・定着の動作を連続して動作させるため、画像形成システムの稼働状態を保つことが可能になる。
【0096】
以上の実施形態によると、インラインセンサ部320の読み取り結果を参照して順序紙の順序を検出し、順序違いが検出された場合には、順序が正しい順序紙がインラインセンサ部320で検出されるまで、挿入部205から新たな順序紙を挿入すると共に、指定されたトレイとは異なる別トレイに順序違いの順序紙を排紙するため、指定と異なる順序紙が挿入されてしまった場合にも、正しい順序紙が挿入された状態を実現でき、順序違いの順序紙は別トレイに排紙することで、出力物を正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0097】
また、順序紙は、複数の異なる種類の順序紙について順序を複数回繰り返すように使用されているため、指定と異なる順序紙が挿入されてしまった場合にも、順序が正しい順序紙がインラインセンサ部320で検出されるまで挿入部205から新たな順序紙を挿入することによって正しい順序紙が挿入された状態を実現でき、出力物を正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0098】
また、順序違いが検出された場合に、順序違いの順序紙に加え、順序違いが検出された順序紙に後続する既に給紙された用紙についても、指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙することで、出力物を正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0099】
また、順序違いが検出された場合には、挿入部205から新たな順序紙を挿入すると共に、該順序紙のインラインセンサ部320による検知を待たずに、該順序紙に続いて用紙を給紙して該用紙に画像を形成するよう制御することで、画像形成装置の動作を止めることなく、生産性を悪化させずに、迅速に、出力物として正しい順序の順序紙を含んだ正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0100】
また、順序違いの順序紙から順序が正しい順序紙の直前までを、指定されたトレイとは異なる別トレイに排紙するよう制御することで、出力物を正常な状態に戻して指定されたトレイに出力することが可能になる。
【0101】
〈その他の実施形態〉
以上、本発明の実施形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成や数値は実施形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0102】
以上の実施形態の説明では、画像形成装置100内の制御部101が中心となって処理の制御を行っていたが、これに限定されるものではない。
【0103】
例えば、画像形成装置100以外のいずれかの装置200〜400内の制御部201〜401が、以上の処理時の制御を行うように、他の制御部に対して指示を与えて、上記と同様な処理を実行するようにしてもよい。