【文献】
Champion Football,電撃ARCADEゲーム Vol.35,アスキー・メディアワークス,2013年 2月28日,第19巻第9号通巻622号,p.56〜57
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
プレイヤー同士、あるいはプレイヤーと仮想プレイヤーとの対戦で使用される使用キャラクターと当該対戦で使用されない不使用キャラクターから構成されるチームを用いて当該対戦を行う対戦型ゲームのゲーム進行処理を実施するサーバー装置であって、
各プレイヤー、あるいは前記プレイヤーと前記仮想プレイヤーとが前記使用キャラクターとしてどのキャラクターを選択したかという選択情報を含むゲーム進行処理要求をクライアント端末から受信する受信手段と、
該受信手段によって受信した前記ゲーム進行処理要求に対応したゲーム進行処理を実施するゲーム進行処理手段と
前記対戦前に、所定条件に基づき、各プレイヤー、あるいは前記プレイヤーと前記仮想プレイヤーによる入札対象となるドラフトキャラクターを決定するドラフトキャラクター決定手段と、
前記ドラフトキャラクターの能力値を、前記使用キャラクターの能力値に基づいて設定する能力設定手段と、
前記対戦前に、前記ドラフトキャラクターの入札モードを実行する入札モード実行手段と、
を備える、サーバー装置。
前記能力設定手段は、前記ドラフトキャラクターの能力値を、前記使用キャラクターの能力値に基づいて初期値よりも高い数値に設定する、請求項1に記載のサーバー装置。
前記入札モードで落札された落札ドラフトキャラクターを、当該対戦あるいは所定の対戦の終了後、当該落札ドラフトキャラクターを落札したプレイヤーのチームを構成する前記使用キャラクター又は前記不使用キャラクターの一つとして当該チームに加えるドラフトキャラクター加入手段をさらに備える、請求項1〜2のいずれか一項に記載のサーバー装置。
前記ドラフトキャラクター加入手段は、前記落札ドラフトキャラクターを、能力値を初期値に設定した後に、前記使用キャラクター又は前記不使用キャラクターの一つとして前記落札したプレイヤーのチームに加える、請求項3に記載のサーバー装置。
前記入札モードで落札された落札ドラフトキャラクターを、当該プレイヤーの操作に応じ、前記使用キャラクターに替えて当該ゲームに参戦させる使用キャラクター決定手段をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のサーバー装置。
前記使用キャラクター決定手段は、前記入札モードで落札された落札ドラフトキャラクターが、当該落札ドラフトプレイヤーを落札したプレイヤーのチームを構成する前記使用キャラクターと同じキャラクターである場合、当該プレイヤーの操作に応じることなく、当該使用キャラクターに替えて当該落札ドラフトキャラクターを当該ゲームに参戦させる、請求項5に記載のサーバー装置。
プレイヤー同士、あるいはプレイヤーと仮想プレイヤーとの対戦で使用される使用キャラクターと当該対戦で使用されない不使用キャラクターから構成されるチームを用いて当該対戦を行う対戦型ゲームのゲーム進行を処理するコンピューターに、
各プレイヤー、あるいは前記プレイヤーと前記仮想プレイヤーとが前記使用キャラクターとしてどのキャラクターを選択したかという選択情報に基づいてゲーム進行処理を実施するステップと、
前記対戦前に、所定条件に基づき、各プレイヤー、あるいは前記プレイヤーと前記仮想プレイヤーによる入札対象となるドラフトキャラクターを決定するステップと、
前記ドラフトキャラクターの能力値を、前記使用キャラクターの能力値に基づいて設定するステップと、
前記対戦前に、前記ドラフトキャラクターの入札モードを実行するステップと、
を実行させる、ゲームプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のごとき従来のゲームにおいては、各プレイヤーが保有するキャラクターを使って対戦を行っていること、また、能力の高いキャラクターから順に選択されてしまうことから、対戦のメンバー構成に関して面白味に欠ける可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、試合毎の意外性を高め、ひいては飽きのこない対戦型ゲームをプレイヤーに提供することができるサーバー装置およびゲームプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。従来のように各プレイヤーの保有キャラクターをすべてまとめてプールし、各プレイヤーがそこから順番に選択することは、プレイヤー間の戦力の均衡、キャラクターのシャッフルといった効果は期待できるものの、全体とすればキャラクターの顔ぶれに変化がないことから、選択対象となるキャラクターの能力値に意外性はない。このため、対戦の度にキャラクターをプールし、その中から使用キャラクターを選択して選手を補強したとしても、メンバー全体がいわばマンネリしてしまう傾向があり、そこに新鮮味を感じさせることは難しかった。このような現状の内容と限界に着目してさらに検討を重ねた本発明者は、かかる課題の解決に結び付く新たな知見を得るに至った。
【0008】
本発明はこのような知見に基づくもので、プレイヤー同士、あるいはプレイヤーと仮想プレイヤーとの対戦で使用される使用キャラクターと当該対戦で使用されない不使用キャラクターから構成されるチームを用いて当該対戦を行う対戦型ゲームのゲーム進行処理を実施するサーバー装置であって、
各プレイヤー、あるいはプレイヤーと仮想プレイヤーとが使用キャラクターとしてどのキャラクターを選択したかという選択情報を含むゲーム進行処理要求をクライアント端末から受信する受信手段と、
該受信手段によって受信したゲーム進行処理要求に対応したゲーム進行処理を実施するゲーム進行処理手段と、
対戦前に、所定条件に基づき、各プレイヤー、あるいはプレイヤーと仮想プレイヤーによる入札対象となるドラフトキャラクターを決定するドラフトキャラクター決定手段と、
ドラフトキャラクターの能力値を、使用キャラクターの能力値に基づいて設定する能力設定手段と、
対戦前に、ドラフトキャラクターの入札モードを実行する入札モード実行手段と、
を備えることを特徴としている。
【0009】
このサーバー装置によれば、対戦前、入札対象となるドラフトキャラクターが決定され、各プレイヤーには所望のドラフトキャラクターに入札する機会が与えられる。この結果、落札に成功したプレイヤーは、当該キャラクター(落札ドラフトキャラクター)をチームの構成に含めて対戦をすることが可能となる。
【0010】
また、ドラフトキャラクターの能力値が、使用キャラクターの能力値に基づいて初期値よりも高い数値に設定されてもよい。プレイヤーのドラフトに参加しようという意欲を高めることができる。
【0011】
上述のごときサーバー装置において、入札モードで落札された落札ドラフトキャラクターは、当該対戦あるいは所定の対戦の終了後、当該落札ドラフトキャラクターを落札したプレイヤーのチームを構成する使用キャラクター又は不使用キャラクターの一つとして加えられることができる。この場合、プレイヤーにとっては、落札したキャラクター(落札ドラフトキャラクター)が、当該対戦中のみならず、対戦後も保有し続けられることから、プレイヤーのドラフトに参加しようとする意欲がさらに高まることにもなる。
【0012】
また、上述のように落札ドラフトキャラクターがチームを構成する使用キャラクターまたは不使用キャラクターの一つとして加えられる場合、落札ドラフトキャラクターの能力値は、使用キャラクター又は不使用キャラクターの一つとして加えられる際、初期値に設定されてもよい。こうした場合、落札ドラフトキャラクターに対して、当該対戦において高い能力を発揮し、対戦後は通常的なキャラクターとして構成に加えられる、という特徴を与えることができる。
【0013】
また、サーバー装置は、入札モードで落札された落札ドラフトキャラクターを、当該プレイヤーの操作に応じ、使用キャラクターに替えて当該ゲームに参戦させるものであることも好ましい。上述したごとく、本発明にかかるサーバー装置によれば、ドラフトキャラクターの能力値は使用キャラクターの能力値の平均値よりも高い数値に設定されていることから、大概のプレイヤーには、入手した落札ドラフトキャラクターをすぐにゲームで使ってみたいという誘因が作用することが予想される。この点、本発明によれば、当該落札ドラフトキャラクターを落札したプレイヤーは、自ら操作することにより、使用キャラクターに替えて当該落札ドラフトキャラクターをゲームに参戦させることができる。
【0014】
また、サーバー装置は、入札モードで落札された落札ドラフトキャラクターが、当該落札ドラフトプレイヤーを落札したプレイヤーのチームを構成する使用キャラクターと同じキャラクターである場合、当該プレイヤーの操作に応じることなく、当該使用キャラクターに替えて当該落札ドラフトキャラクターを当該ゲームに参戦させるものであることも好ましい。上述したごとく、本発明にかかるサーバー装置によれば、ドラフトキャラクターの能力値は使用キャラクターの能力値の平均値よりも高い数値に設定されていることから、当該落札ドラフトプレイヤーが使用キャラクターと同じキャラクターであるとしても、落札ドラフトキャラクターの能力値が使用キャラクターのそれを上回っているケースが当然にある。本発明によれば、このような場合に、当該使用キャラクターと当該落札ドラフトキャラクターとを自動的に入れ替え、落札ドラフトキャラクターをゲームに参戦させるので、プレイヤーに対し、キャラクターを入れ替えたり使用キャラクターを再度設定したりといった操作や手間をかけず、ゲーム進行をより円滑にすることに資する。
【0015】
また、本発明にかかるプログラムは、プレイヤー同士、あるいはプレイヤーと仮想プレイヤーとの対戦で使用される使用キャラクターと当該対戦で使用されない不使用キャラクターから構成されるチームを用いて当該対戦を行う対戦型ゲームのゲーム進行処理の結果をクライアント端末に提供するサーバー装置のコンピューターに、
各プレイヤー、あるいはプレイヤーと仮想プレイヤーとが使用キャラクターとしてどのキャラクターを選択したかという選択情報に基づいてゲーム進行処理を実施するステップと、
対戦前に、所定条件に基づき、各プレイヤー、あるいはプレイヤーと仮想プレイヤーによる入札対象となるドラフトキャラクターを決定するステップと、
ドラフトキャラクターの能力値を、使用キャラクターの能力値に基づいて設定するステップと、
対戦前に、ドラフトキャラクターの入札モードを実行するステップと、
を実行させるというものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、試合毎の意外性を高め、ひいては飽きのこない対戦型ゲームをプレイヤーに供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する(
図1〜
図13参照)。
【0019】
本発明に係るサーバー装置50は、クライアント端末の一例であるゲーム装置10との組み合わせにより、複数のプレイヤーが遊戯することができるオンライン型の対戦型ゲームシステムを構築している。このサーバー装置50とゲーム装置10とは、例えば、3G(3rd Generation)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、LTE(Long Term Evolution)等の通信方式を利用して通信することができる。以下、まずはゲーム装置10、次にサーバー装置50およびサーバーシステムの構成について説明し、その後、ゲーム内容について進行例を挙げながら説明する。
【0020】
<ゲーム装置(クライアント端末)の構成例>
図1は、本実施形態におけるゲーム装置10の外観形状の一例を示す図である。ゲーム装置10の典型的な一例はスマートフォンなどの携帯電話機であるが、この他、ゲーム専用端末または汎用端末、ネットワークに無線接続可能な携帯端末、あるいはタブレット型端末のようなタッチパネルを搭載した電子機器など、ネットワークを使って通信しながらのゲームが可能な汎用機器なども本実施形態におけるゲーム装置10に該当しうる。
【0021】
本実施形態におけるゲーム装置10は、矩形の薄形筐体11を備え、その筐体11の一方の面には、タッチパネル12が多くの部分を占めるように構成されている(
図1参照)。該タッチパネル12が搭載されている面(正面)には、レシーバー13、マイクロフォン14およびハードボタン15が設けられている。また、ゲーム装置10の側面や底面には、ハードキー16、スピーカー18(
図2参照)および音声出力端子17(
図2参照)などの外部インターフェースが設けられる。さらに、ゲーム装置10の背面には、カメラ30(
図2参照)が設けられている。
【0022】
図2は、本実施形態におけるゲーム装置10の構成を概略的に示すブロック図である。ゲーム装置10は、上記各構成要素に加えて、移動体通信用アンテナ21、移動体通信部22、無線LAN通信用アンテナ23、無線LAN通信部24、記憶部25、主制御部26を少なくとも有し、さらに、スピーカー18、カメラ30や音声出力端子17を含む外部インターフェース32などを有する。
【0023】
タッチパネル12は、表示装置および入力装置の両方の機能を備え、表示機能を担うディスプレイ(表示画面)27と、入力機能を担うタッチセンサー28とで構成される。ディスプレイ27は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの一般的な表示デバイスにより構成される。タッチセンサー28は、ディスプレイ27の上面に配置された接触操作を検知するための素子およびその上に積層された透明な操作面を備えて構成される。タッチセンサー28の接触検知方式としては、静電容量式、抵抗膜式(感圧式)、電磁誘導式など既知の方式のうちの任意の方式を採用することができる。
【0024】
表示装置としてのタッチパネル12は、主制御部26によるコンピューターゲームプログラムの実行により生成されるゲーム画像を表示する。入力装置としてのタッチパネル12は、操作面に対して接触する接触物(遊戯者の指やタッチペンなどを含む。以下、「指」である場合を代表例として説明する)の動作を検知することで、操作入力を受け付け、その接触位置の情報を主制御部26に与える。指の動作は、接触点の位置または領域を示す座標情報として検知され、座標情報は、例えば、タッチパネル12の短辺方向および長辺方向の二軸上の座標値として表される。
【0025】
ゲーム装置10は、移動体通信用アンテナ21や無線LAN通信用アンテナ23を通じてネットワーク(インターネット)40に接続され、サーバー装置50との間でデータ通信をすることが可能である(
図2参照)。サーバー装置50は、ゲーム装置10において実行されたゲーム等のプレイデータ(遊戯に関するデータ)をネットワーク40を介して収集し、当該プレイデータを蓄積して管理する等、当該ゲームシステムのハブとなるサーバーとして機能する。本実施形態のサーバー装置50には、各遊戯者のID(システム利用者を識別するための符号)、ニックネーム、アイコン(各遊戯者が選択したアイコン)、アクセス履歴、各種ゲームの遊戯履歴、遊戯中のゲーム状況、各種設定(ゲームに共通の設定)、さらには独自の指標(当該ゲームの習熟度を表すレベルや経験値など)等の各種情報が蓄積され、管理されている。
【0026】
本実施形態では、ゲーム装置10がネットワーク40およびサーバー装置50と接続された場合に、当該ゲーム装置10に対して種々のゲームをオンラインで提供することができるオンラインゲームシステムを構築している。該オンラインゲームシステムにおいては、複数種類のゲームソフト(アプリケーション)に対応したプレイデータを管理・提供等することにより、遊戯者に対し、さながらゲームセンター(アミューズメント施設)の色々なゲームを遊戯しているかのような楽しみを提供することが可能となっている。ゲームソフト(アプリケーション)は、ゲーム装置10にインストールされたものであってもよいし、オンライン上でサーバー装置50からゲーム機能が提供されるものであってもよい。一例として、以下でサーバー装置50について説明した後、複数のキャラクターによって構成されるチームを率いてゲームプレイヤー同士が対戦する対戦型ゲームを例示しながらゲーム内容や進行時の処理内容等について説明する(
図2〜
図6等参照)。以下に説明するように、本実施形態においては、対戦型ゲームを始める前、ドラフト対象となったキャラクターの中から各プレイヤーが所望のキャラクターを選択し入札することができるモード(入札モード)を実施することとしている。
【0027】
<サーバー装置50の構成例>
サーバー装置50は、ログインした複数のプレイヤー同士が対戦する対戦型ゲーム等のゲーム進行処理を行い、その結果をゲーム装置10に提供する装置である(
図2、
図3参照)。かかるサーバー装置50は、物理的には、コンピューター(CPU)51と、記憶装置と、入出力インターフェースとを含む。記憶装置は、例えば、コンピューター51で処理されるプログラムおよびデータを記憶するROMやHDD、主として制御処理のための各種作業領域として使用するRAM等を含む。記憶装置などで構成されるデータベースは、当該サーバー装置50の内部に構成されていても、外部に構成されていてもよい。
【0028】
サーバー装置50を構成するこれらの各要素は、互いにバスを介して接続されている(
図3参照)。コンピューター51は、ROMに記憶されたプログラムを実行し、入出力インターフェースを介して受信されるメッセージや、RAMに展開されるデータ等を処理することで、サーバー装置50における各種手段・機能を実現する。例えば本実施形態のサーバー装置50におけるコンピューター51は、受信手段、ゲーム進行処理手段、ゲーム信号生成手段、ゲーム信号送信手段、さらには、ドラフトキャラクター決定手段、能力設定手段、入札モード実行手段、使用キャラクター決定手段、ドラフトキャラクター加入手段等として機能する(
図3参照)。
【0029】
受信手段(
図3において符号52で示す)は、入出力インターフェースを介して、ゲーム装置10から所定のゲーム進行処理要求を受信する。ゲーム進行処理要求には、例えば、各プレイヤーによるキャラクターの選択情報を含むゲーム進行処理要求、ゲーム装置10を一意に特定可能な端末識別情報、ゲーム開始時のログイン情報などが含まれる。
【0030】
ゲーム進行処理手段(
図3において符号53で示す)は、ゲーム信号生成手段(
図3において符号54で示す)およびゲーム信号送信手段(
図3において符号55で示す)から成り、受信手段52によって受信したゲーム進行処理要求に対応したゲーム進行処理を実施する。
【0031】
ゲーム信号生成手段54は、受信手段52によって受信したゲーム進行処理要求に対応したゲーム進行処理を実施するためのゲーム進行処理信号を生成する。
【0032】
ゲーム信号送信手段55は、ゲーム信号生成手段54によって生成されたゲーム進行処理信号を、入出力インターフェースを介してゲーム装置10に送信する。
【0033】
ドラフトキャラクター決定手段(
図3において符号56で示す)は、プレイヤー同士による対戦前に、所定条件に基づき、各プレイヤーによる入札対象となるドラフトキャラクターを決定する。後述するように、決定は例えば無作為な抽選の結果に基づく。
【0034】
能力設定手段(
図3において符号57で示す)は、入札対象となったドラフトキャラクターの能力値を、所定のパラメーターに基づいて決定する。後述するように、本実施形態では当該プレイヤーの使用キャラクターの平均能力値(能力値の平均値)よりも高い値に設定される。
【0035】
入札モード実行手段(
図3において符号58で示す)は、上述のように決定されたドラフトキャラクターを入札対象としたドラフトモード(入札モード)を実施する。
【0036】
使用キャラクター決定手段(
図3において符号59で示す)は、入札モードで落札されたドラフトキャラクターを、プレイヤーの操作に応じて対戦に使用するキャラクターとして設定する。
【0037】
ドラフトキャラクター加入手段(
図3において符号60で示す)は、入札モードで落札された落札ドラフトキャラクターを、対戦の終了後、当該落札ドラフトキャラクターを落札したプレイヤーのチームを構成する前記使用キャラクター又は前記不使用キャラクターの一つとして当該チームに加える。
【0038】
<ゲームの内容例>
本実施形態のサーバー装置50等からなるゲームシステムは、プロリーグを模したサッカーゲームを提供する。このサッカーゲームでは、自チーム(クラブチーム)を有する各プレイヤーが、チームを編成してNo.1のクラブチームを作り上げるという目的をベースとしながら、(1)サッカー選手の移籍(強奪のごとき態様を含む)、(2)レンタル移籍、(3)オークション など、サッカー選手(キャラクター)のリアルな移籍市場(マーケット)などの要素を加味した編成を行い、プロリーグさながらにチームの強化を図るという醍醐味を味わうことができる。
【0039】
実際のゲームは、「チーム作成」、「チーム編成」、「試合」(プレイヤー同士の対戦型ゲーム)といった各種ステージから構成される。以下では、これらのうち、「チーム編成」についてごく簡単に説明をし、その後、「試合」についてゲームの進行例とともに詳しく説明する。
【0040】
「チーム編成」のステージでは、主として選手を獲得することによってチーム強化を図ることができる。選手の獲得は、プレイヤー自ら課金アイテムを購入することに新しい選手アイテムを入手する形式の他、いわゆる移籍市場にて獲得するという形式でも行うことができる。この移籍市場では、例えば、他のプレイヤーから奪う形式(強奪)、他のプレイヤーの協力を得て入手する形式(レンタル)、オークションによって入手する形式などがある(ソーシャルアクティビティ)。また、詳しい説明は省くが、練習や試合を経て各選手の能力値(例えば、経験値といった要素を含む)を高めることが可能である。各プレイヤーは、このように変動する能力値の他、選手の価値(「市場価格」)、当該プレイヤーと各選手との結びつき(「親密度」)などの要素を加味し、各選手の価値変動を見極めつつ補強してオリジナルのチームを編成するという楽しみを味わうことができる。
【0041】
「試合」には、プレイヤー同士が対戦する対戦型のシミュレーションサッカーゲーム(一例として「カップ戦」と称される選手権)が含まれる。この対戦型の試合において、各プレイヤーは自チームの監督となり、まずは自己が保有する複数のキャラクターの中から、能力値、ポジション、適正、特徴などを考慮しつつスターティングイレブンつまり先発メンバー(使用キャラクター)を決定し、登録する(
図13参照)。本実施形態では、このように決定された先発メンバーの構成を基本的な判断要素とし、ダイジェスト形式(試合の要約を示す)あるいは結果表示形式(試合結果のみを示す)により各プレイヤーに試合結果を示す。
【0042】
また、本実施形態では、ドラフトシステムを導入しており、対戦型のサッカーゲームを行う前に、ドラフト対象である選手(ドラフトキャラクター)の中から所望の選手を獲得できるようにしている。入札に成功したプレイヤーは、当該選手(ドラフト対象キャラクター)を入手することができる。入手した選手(落札ドラフトキャラクター)は、その能力値が、先発メンバーの能力値(の平均値)よりも高い数値に設定されている。
【0043】
<キャラクター>
キャラクター(選手)は、「選手名」、「ポジション」、「能力値」、「属性」、「スキル」、「基礎パラメーター」、「成長パラメーター」、「スタイル」さらに「レアリティ」などで特徴づけられる。
【0044】
選手名は、実在の選手に基づくものであってもよいし、創作されたものであってもよい。
【0045】
ポジションは、サッカーにおける各選手の位置を示す。本実施形態のゲームにおいては、「GK」、「DF」、「MF」、「FW」の4種類のいずれかが表示される。
【0046】
能力値は、各選手のサッカーの能力を数値で示したものである。本実施形態のゲームでは、この能力値を「OFF」(オフェンス値)と「DEF」(ディフェンス値)とに振り分けて表示している。オフェンス値が高いほど攻撃に優れ、ディフェンス値が高いほど守備力に優れる。
【0047】
属性は、「ストライカー」などのポジションとは異なるサッカー選手としての動きの特性情報を示す。キャラクター毎に、当該属性を最大で3つまで備えることができる。
【0048】
スキル(SKILL)は、試合中に発動することで選手のパラメーターを変化させることができる情報を示す。本実施形態においては、例えば、選手自身の「DEF」のパラメーターを上げる「マグネットキャッチ」、味方DF全員の「DEF」のパラメーターを上げる「同調するディフェンス」、相手MF全員の「OFF」のパラメーターを下げる「絶え間ないプレッシング」がある。
【0049】
基礎パラメーターは、当該キャラクターに固有の特性を表す能力値として示される。成長パラメーターは、その後の育成、試合などの内容に基づいて変動しうる。キャラクターの能力をこれら基礎パラメーターや成長パラメーターで表すことは、能力値の多様化につながる。なお、本実施形態では、成長パラメーターは育成の場面においてのみ変動し、試合の場面においては変動しないようにしている。
【0050】
スタイルは、各選手のプレースタイル情報を示す。本実施形態のゲームにおいては、「アタック」、「ポゼッション」、「プレス」、「ブロック」の4種類がある。
【0051】
レアリティは、当該キャラクターが表示された仮想カードの種別を示す。例えば本実施形態の場合、レアリティとして、「レギュラー」、「スペシャル」、「レア」、「ワールドクラス」、「スーパースター」、「ベストイレブン」、「MVP」の7種類を設定している。レアリティの種別毎の仮想カード発行数は、レギュラー、スペシャル、レア、ワールドクラス、スーパースター、ベストイレブン、MVPの順に少なくなる。希少価値が高い仮想カードほど、プレイヤーの蒐集欲に訴える。同じ選手名であっても、レアリティの種別に応じて異なる能力値(オフェンス値、ディフェンス値)が設定されている。
【0052】
<対戦ゲームの進行例>
対戦ゲームの進行例をフローチャートとともに説明する(
図4参照)。
【0053】
プレイヤーがゲーム装置10に所定の入力をして対戦ゲームを開始すると、サーバー装置50が、当該プレイヤーにとって初めて行う対戦ゲームかどうかを判断する(ステップSP1)。初めての対戦ゲームであれば(ステップSP1にてYes)、所定の初回説明(チュートリアル)をプレイヤーに示す(ステップSP2)。初回説明は、対戦ゲーム(カップ戦)の進め方、ルールなどの説明を含む。なお、チュートリアルは、初めて行われる対戦か否かに拘わらず、対戦ゲーム(カップ戦)のページにアクセスした時に任意で見ることができるようになっているものであってももちろん構わない。
【0054】
続いて、マッチングエントリーを行う(ステップSP3)。このマッチングエントリーは、当該プレイヤーと、対戦ゲームを希望する他のプレイヤーとの組み合わせの中から適したものを抽出することによって行う。この抽出は、ゲーム入力のタイミング等の他、各プレイヤーのゲームレベル(対戦ゲームへのエントリー数、保有キャラクターの能力値、過去の勝敗、など)を考慮し、大きなレベル差が生じないような組み合わせとなるようにするものであってもよい。本実施形態では、計4人のプレイヤー(プレイヤーとのマッチングが不可の状況などにおいては、CPUとのマッチングを含んでもよい)のマッチングを行い、各プレイヤー3試合ずつのリーグ戦を行う。マッチングが終了したら、各プレイヤーのゲーム装置10のディスプレイ27に相手(ユーザー名など)を表示する(ステップSP4)。
【0055】
続いて、ドラフト(入札モード)を実施する(ステップSP5)。ドラフトの具体例については後述する。
【0056】
その後、対戦ゲームを実施する。本実施形態のサッカーゲームでは、プレイヤー1人あたり3試合ずつ総当たりリーグ戦を行い、各試合の結果を順次表示する(ステップSP6〜ステップSP8)。試合の結果は、ダイジェスト形式あるいは結果表示形式によって表示される。
【0057】
続いて、3試合トータルの結果として、該対戦ゲームに参加したプレイヤー(CPUの場合を含む)の順位を表示する(ステップSP9)。また、順位に応じた各種ポイントを付与する場合には、当該ポイントを表示し、あるいは加算する。
【0058】
<ドラフトの進行例>
ドラフトの進行例を、フローチャートおよび画面例とともに説明する(
図5〜
図12参照)。
【0059】
ドラフト(入札モード)の開始後、コンピューター51のドラフトキャラクター決定手段56としての機能により、各プレイヤーによる入札対象となるドラフトキャラクターを決定する(ステップSP51)。決定は、全キャラクターの中から抽選により無作為に抽出することにより行う。この際、本実施形態のゲームシステムでは、個々のキャラクターに紐付けられたキャラクターID(選手ID)に基づく排他的な抽選を行うため、同じキャラクターが重複してドラフトキャラクターとして抽出されることはない。例えば、レアリティ「レア」のキャラクター名「タロウ」とレアリティ「スーパースター」の同キャラクターはキャラクターID(選手ID)が同じため、同じ回のドラフトにおいて重複して抽出されることはない。なお、排他的な抽選は行わず、1人目、2人目と個別に抽選してもよい。この場合は、同じレアリティの同一キャラクターが2人連続でドラフトキャラクターになることが発生しうる。
【0060】
次に、コンピューター51の能力設定手段57としての機能により、ドラフトキャラクターの能力値を設定する(ステップSP52)。能力値の設定基準としては種々のものが考えられる。本実施形態では、プレイヤーによって既に登録されている先発メンバー(使用キャラクター)全員の能力値の平均値を算出する。例えば、当該ドラフトに4人のプレイヤーが参加しているのであれば、各チームの先発メンバー11人×4チーム=44選手の能力値の平均レベルを算出することになる。その後、
(算出した平均レベル×A−1)+B
という計算式に従い、A、Bの数値を適宜設定することによってドラフトキャラクターの最終的な能力値(レベル)を設定する。A、Bそれぞれの数値は、ドラフトキャラクターの最終的な能力値が、少なくとも先発メンバーの平均値を超えるように(平均値+αとなるように)適宜設定される。このように、ドラフトキャラクターの能力値を少なくとも先発メンバーの平均値を超えるように設定しておけば、当該ドラフトキャラクターは、現有戦力を向上させうるキャラクターとして映るから、各プレイヤーに獲得意欲をかきたてるアイテムとなりうる。
【0061】
なお、ここで説明したドラフトキャラクターの能力値設定手法は好適な一例にすぎない。この他、例えば、最も強いプレイヤー(例えば、先発メンバーの能力値の合計が最も高いプレイヤー)が保有するキャラクターの能力値を参照し、これらキャラクターの中で最も大きな能力値を参照し、該能力値に基づいて、あるいは該能力値を上回るようにドラフトキャラクターの能力値を設定してもよい。
【0062】
あるいは、上述のように先発メンバー(使用キャラクター)全員の能力値の平均値を算出するほか、先発メンバー+控えメンバー(不使用キャラクター)の能力値の平均値(換言すれば、先発メンバーとして登録された選手と、先発メンバーとして登録されなかった選手の能力値の平均値)を算出し、該平均値に基づいて、あるいは該平均値を上回るようにドラフトキャラクターの能力値を設定してもよい。
【0063】
以上のように設定された能力値は、適宜、ドラフトキャラクターに関する情報として表示される(ステップSP53)。本実施形態では、当該ドラフトキャラクターの選手名(例えば「タロウ」)、ポジション(例えばMF)などに加え、プレイヤーが保有する先発(スタメン)キャラクターの中で、ドラフトキャラクターと同じポジションの選手のうち最も能力の低いキャラクターと当該ドラフトキャラクターの能力値の差(例えばオフェンス値「↑1428」、ディフェンス値「↑1157」、この場合の上向き矢印は、当該ドラフトキャラクターのほうが能力値が高いことを表す)を示す(
図7参照)。このように、ドラフトキャラクターとプレイヤーが保有するキャラクターとの能力差を示す表示方法によれば、ドラフトキャラクターが自己の保有キャラクターより強いか、弱いかが数値をみて簡単に判断することができる。とくに、上述のように平均値に基づいてドラフトキャラクターの能力値を設定する場合、低確率ではあるもののドラフトキャラクターの能力がプレイヤーの保有キャラクターよりも低い場合が生じうるが、このような表示手法によれば、プレイヤーがわざわざ能力の低いドラフトキャラクターに入札することを予防することにも繋がる。
【0064】
続いて、コンピューター51の入札モード実行手段58としての機能により、ドラフトの入札モードを実行する(ステップSP54)。本実施形態では、各プレイヤーが、ドラフトキャラクターの中に獲得を望む選手がいれば当該選手に対して入札金額を決定し、入札が重複した場合には入札金額が高いほうが落札できるシステムとしている。
【0065】
入札モードについて具体例を挙げながら説明する(
図7等参照)。ドラフトキャラクター「タロウ」に入札しようとしたプレイヤーは、該ドラフトキャラクターを選択することにより入札画面へと移動することができる(
図7参照)。この入札画面では、当該キャラクター(タロウ)の選手名、ポジション、能力値などを確認したうえで入札を行う(ステップSP55)。
【0066】
入札は、所望の金額を入力する形態でもよいが、本実施形態では、選手毎に異なる単位入札金額(例えば60G(Gは仮想単位))を設定しておき、該単位が入札金額を一口として何口入札するかによって入札金額を決定するようにしている。例えば
図7に示す画面においては、口数の一の位と中の位を増減させて口数を選び、単位入札金額(60G)×口数の入札金額を決定することができる。ただし、プレイヤーの自己資金を超える額の入札はできない。当該時点での資金(残り金額)は、画面の左下に例えば「150G」などと表示されている。また、入札できる時間(入札可能時間)の残り時間が画面の右下に例えば「残り65秒」などと表示されている。
【0067】
全プレイヤーの入札手続が済み、あるいは所定の入札可能時間が経過したら入札完了となる。画面には、「入札完了」の旨とともに、各プレイヤーがどのドラフトキャラクターに入札したかが示される(
図8参照)。図に示す例では、自分(ユーザー名「タケウチ@」)が入札したドラフトキャラクター(「タロウ」)には他のプレイヤー(「CPU3」)も入札しており、ドラフト指名が重複している状態であることが表されている。また、他のドラフトキャラクターに対しても他の2人のプレイヤーから入札されており、ここでもドラフト指名が重複している。
【0068】
なお、入札完了の旨の表示は、全プレイヤーの入札手続が終了した時点で全プレイヤーに一斉に行う形でもよいし、入札手続が終了したプレイヤーに対して順次表示していく形でもよい。また、後者の場合は、入札手続が先に終了したプレイヤーに対し、当該時点で入札手続が終了していないプレイヤーの入札動向を知らせるものであってもよい。こうした場合には、入札終了後のプレイヤーに他プレイヤーの動向を伺うという楽しみを与えることができるし、全プレイヤーに対しては、できるだけ早く入札手続を終了させようという誘因を与えることができる。
【0069】
このようにドラフト指名が重複した場合は(ステップSP57にてYes)、入札額の多寡により落札者を決定する(ステップSP58)。本実施形態では、入札完了後(
図8参照)、「入札額は?」と表示された画面(
図9参照)の表示を経て、重複指名した全プレイヤーのそれぞれの入札額を表示する(
図10参照)。図に示す例では、自分(「タケウチ@」)の入札額が120G、同じドラフトキャラクター(「タロウ」)を重複指名した別のプレイヤー(「CPU3」)の入札額が60Gであり、入札額が上回った自分(「タケウチ@」)が落札者となり、「契約成立!」と表示されている(
図10参照)。
【0070】
また、ドラフト指名が重複したプレイヤー間で、最高入札額が同額だった場合は、他のファクターに基づいて落札者を決定する。
図10に示す例では、ユーザー名「テスト」のプレイヤーと、ユーザー名「CPU2」のプレイヤーとが同じドラフトキャラクターに入札しており、しかも入札額が2人とも「50G」で同じである。こうした場合、本実施形態では、入札順に基づき、落札者を一人(この場合、ユーザー名「テスト」のプレイヤー)を決定する。
【0071】
入札の結果、ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)の落札者となったプレイヤー(例えば「タケウチ@」)には、落札に成功がした旨などが通知される(
図11参照)。例えば
図11に示す例では、「タロウ選手を獲得」した旨とともに、当該選手(タロウ選手)が対戦(カップ戦)の終了後にプレゼントされる旨、引き続き先発メンバー(スタメン)の入れ替えが行われる旨が通知される。
【0072】
ここで、コンピューター51の使用キャラクター決定手段59としての機能により、落札ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)が、当該落札ドラフトキャラクターを落札したプレイヤーのチームを構成する先発メンバー(スタメン)以外のキャラクターかどうか(落札ドラフトキャラクターが先発メンバーに含まれていないかどうか)を判断する(ステップSP60)。落札ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)が、先発メンバー以外のキャラクターであれば(ステップSP60にてYes)、コンピューター51の使用キャラクター決定手段59としての機能により、先発メンバーの1人を落札ドラフトキャラクター(「タロウ」)へと自動的に替え、当該対戦ゲームに参戦させるようにする(ステップSP61)。このゲームシステムでは、ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)の能力値は各プレイヤーの先発メンバー(使用キャラクター)の能力値の平均値よりも高く設定されていることから、当該ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)を入手したプレイヤーは、落札ドラフトキャラクターをその後の対戦ゲームですぐに使ってみたいと思うケースが多いはずである。この点、本実施形態では、先発メンバーの1人(例えば、同じMFというポジションの中で最も能力値が低い「ヨシオ」)を外して控えとし、代わりに当該落札ドラフトキャラクター(「タロウ」)を自動的に先発メンバーとして対戦ゲームに参戦させるので、プレイヤー本人がキャラクターを入れ替えたり、使用キャラクターを再度設定したりといった操作や手間が不要である。
【0073】
なお、本実施形態では、先発メンバーの1人を落札ドラフトキャラクターへと自動的に替える機能について説明したが、もちろん、コンピューター51によってこのような自動入れ替え処理をするのと並行して、あるいはこのような処理の代わりに、先発メンバーの中から控えに回す選手をプレイヤー自ら選択できるようにすることもできる(
図12参照)。
【0074】
一方で、落札ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)が、先発メンバー以外のキャラクターでない場合(ステップSP60にてNo)、換言すれば落札ドラフトキャラクターが、当該落札ドラフトプレイヤーを落札したプレイヤーの先発メンバーと同じキャラクターである場合、当該プレイヤーの操作に応じることなく、コンピューター51の使用キャラクター決定手段59としての機能により、当該先発メンバーに替えて当該落札ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)を対戦ゲームに参戦させるようにする(ステップSP62)。本実施形態かかるゲームシステムでは、ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)の能力値は各プレイヤーの先発メンバー(使用キャラクター)の能力値の平均値よりも高く設定されていることから、当該ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)を入手したプレイヤーは、先発メンバーに同一キャラクター(例えば「タロウ」)が含まれているとすれば、該先発メンバーを新しく入手した当該ドラフトキャラクターに入れ替えて対戦ゲームに臨みたいと思うケースが多いはずである。この点、本実施形態では、当該先発メンバー(「タロウ」)を当該落札ドラフトキャラクター(落札した「タロウ」)へと自動的に入れ替え、落札ドラフトキャラクターを対戦ゲームに参戦させるので、プレイヤーにとってみれば、キャラクターを入れ替えたり使用キャラクターを再度設定したりといった操作や手間は不要である。もちろん、コンピューター51の使用キャラクター決定手段59としての機能によってこのような自動入れ替え処理をするのと並行して、あるいはこのような処理の代わりに、落札したドラフトキャラクターと、先発メンバーである同じキャラクターとのどちらを対戦ゲームに参戦させるかをプレイヤー自ら選択できるようにすることもできる(
図12参照)。
【0075】
なお、上述のように落札ドラフトキャラクターとの入れ替えを自動的に行って対戦ゲームに参戦させることは好ましい形態の一例であるが、これは、落札ドラフトキャラクターに設定された能力値の大きさによっては、このような自動入れ替えを省いてもよい。例えば、落札ドラフトキャラクターの能力値が、先発メンバーのうち同じポジションのどの選手の能力値よりも低い場合には、自動入れ替えすると却ってチーム全体の能力値が低下することを招来しかねない。そこで、このような状況の場合には自動入れ替えを省くようにする。
【0076】
以上により、ドラフト(入札モード後におけるキャラクターの自動入れ替え処理を含む)を終了する(
図6参照)。
【0077】
<落札ドラフトキャラクターの加入>
コンピューター51のドラフトキャラクター加入手段60としての機能により、対戦ゲーム終了後、落札ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」)は、当該プレイヤーの保有リストから消滅させてもよいが、消滅させず、当該プレイヤーの保有キャラクター(換言すれば、使用キャラクターおよび不使用キャラクター)に加えられてもよい(落札ドラフトキャラクターの加入)。プレイヤーにとっては、落札した入手に至った落札ドラフトキャラクターが、その後の対戦ゲーム中のみならず、対戦後も保有し続けられることになるから、プレイヤーのドラフトに参加しようとする意欲がさらに高まることに繋がる。なお、上述したように、本実施形態では、落札成功を通知する画面で、併せて、当該落札ドラフトキャラクター(例えば「タロウ」選手)が対戦(カップ戦)終了後にプレゼントされる旨を通知している(
図11参照)。
【0078】
また、上述のように落札ドラフトキャラクターの加入を実施する場合、コンピューター51のドラフトキャラクター加入手段60としての機能により、落札ドラフトキャラクターの能力値を所定値ないし初期値(例えば、育成や成長がまったくない状態といった、キャラクターのレベル1の状態)に再設定してもよい。このように再設定した場合、落札ドラフトキャラクターに対して、当該対戦において高い能力を発揮し、対戦後は通常的なキャラクターとして構成に加えられる、という特徴が与えられる。
【0079】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では、スマートフォンなどの携帯電話機などをゲーム装置10の典型例として説明したが、本発明が適用可能な範囲はこのようなものには限られず、この他、ゲームセンター(アミューズメント施設)におけるゲーム機器や、家庭用テレビゲーム機器などにおいても実施することが可能である。
【0080】
上述の実施形態では、ゲーム装置10がサーバー装置50と通信を行ってゲームが進行する例を挙げたが、サーバー装置50と通信せずにゲーム装置10内だけでゲームを進行する形態でもよい。その場合は、上述の実施形態においてサーバー装置50が実施する処理をゲーム装置10が実施する。なお、ゲーム装置10内だけでゲームを進行する形態には、ゲーム装置10が備える近距離無線通信手段を使って複数のゲーム装置10で同時に遊戯する形態が含まれる。
【0081】
上述の実施形態では、プレイヤー同士が対戦するゲーム例を挙げたが、プレイヤーと仮想プレイヤーとが対戦するゲームでもよい。仮想プレイヤーとは、例えば、コンピューターによって制御される仮想的なプレイヤーを指す。