(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記解除部材は、前記保持部材の長手方向の後面から、弾性部材によって付勢されて突出するアームが押し込まれる力を利用して、前記固定部材による前記可動部材の固定を解除する、
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のラック。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、情報システムを構築するサーバ,ストレージなどの各種のラックマウント装置100を、縦(上下)に積み重ねた状態で搭載するラック200の一例を示す。ここで、ラックマウント装置100は、平面視で略矩形形状をなし、少なくとも、その幅が所定寸法(例えば、19インチ)に規定されている。また、ラックマウント装置100の高さは、19インチ幅のラックマウント装置100の場合、例えば、1U(1.75インチ)を単位として、その整数倍に規定されている。なお、ラックマウント装置100が、ラックマウント物品の一例として挙げられる。
【0010】
ラック200は、保持部材220及びベース部材240を構成部材として、これらを情報システムの機器構成に応じて適宜組み合わせることで組み立てられる。そして、ラック200は、情報システムの出荷試験、ユーザ先への搬送及びラックマウント装置100の搭載に供される。
【0011】
保持部材220は、ラックマウント装置100の左右端部を保持する、アルミ合金,エンジニアプラスチックなどからなる左右一対の部材であって、縦方向に複数積み重ねられることで、ラック200の左右壁を形成する。保持部材220は、保持対象たるマウントラック装置100の高さ、即ち、1U、2U、3U、・・・などに応じた高さを有している。保持部材220は、
図2に示すように、ラックマウント装置100の左右において奥行き方向に延びる、左右一対の固定部材222及び可動部材224を含む。左右一対の固定部材222の対向する内面には、ラックマウント装置100の左右端部の下面を支持する、略L字形状の横断面を有する金属製のレール226が取り付けられる。レール226の上面、即ち、ラックマウント装置100を支持する面には、ラックマウント装置100の移動を容易にするために、例えば、フッ素樹脂加工などを施してもよい。可動部材224は、固定部材222に対して、その長手方向に垂直な方向、要するに、ラックマウント装置100の幅方向に移動可能に取り付けられ、コイルばねなどの弾性部材によって、ラックマウント装置100の側面から離れる方向に付勢されている。
【0012】
保持部材220の固定部材222の下面には、その下方に位置する保持部材220と相互にスライド可能に係合するために、固定部材222の長手方向の全長に亘って、下方に向かうにつれて広がる略三角形状の横断面を有する凸部222Aが形成されている。一方、保持部材220の可動部材224の上面には、その上方に位置する保持部材220と相互にスライド可能に係合するために、可動部材224の長手方向の全長に亘って、固定部材222の凸部222Aに倣った略三角形状の横断面を有する凹部224Aが形成されている。また、保持部材220には、弾性部材の付勢力に抗して可動部材224をラックマウント装置100の側面に押圧した状態で固定すると共に、他の物品に当接して可動部材224の固定を解除する機構が内蔵されている。なお、この機構については、その詳細は後述する。
【0013】
ここで、保持部材220の具体例について説明する。
固定部材222は、
図3に示すように、略直方体をなす部材であって、その長手方向の全長に亘って、矩形断面が直線状に延びる2条の溝部222Bが形成されている。固定部材222の略中央であって、2条の溝部222Bで挟まれる部分には、略円形断面を有する円形孔部222Cが形成されている。固定部材222の円形孔部222Cを挟んだ離間した2位置には、その幅方向の一側面から2条の溝部222Bを越えた位置まで延びる、矩形断面を有する段付形状の溝部222Dが夫々形成されている。段付形状の溝部222Dは、幅方向が大きな端部が固定部材222の幅方向の一側面に位置している。また、固定部材222の長手方向の一側面(前面)には、
図4に示すように、縦に積み重ねられた2つの保持部材220を機械的に連結する、略矩形形状の板材からなる連結部材260をボルトなどの締結部材で着脱可能に取り付けるための雌ねじ部222Eが形成されている。
【0014】
可動部材224は、
図5に示すように、略L字形状の横断面を有する部材であって、板面が略水平に延びる部分の上面には、その長手方向の全長に亘って、前述した凹部224Aが形成されている。また、板面が略水平に延びる部分の下面には、固定部材222の段付形状の溝部222Dにスライド可能に嵌合する、下方に向かうにつれて広がる略三角形状の横断面を有する2つの突起部224Bが形成されている。突起部224Bは、可動部材224の長手方向に沿った両側面が略平行に形成されており、その両側面のうち、板面が略垂直に延びる部分を向く一側面には、弾性部材の一例としてのコイルばねの一端が収納される収納孔224Cが形成されている。さらに、可動部材224の長手方向の一側面(前面)には、連結部材260を着脱可能に取り付けるための雌ねじ部224Dと、ラックマウント装置100の前面パネルの両端に設けられた取付孔に挿通される締結部材の一例としてのボルトが螺合する雌ねじ部224Eと、が夫々形成されている。
【0015】
そして、
図6及び
図7に示すように、固定部材222の2条の溝部222Bのうち、段付形状の溝部222Dが開口する側面に近い位置にある溝部222Bには、弾性部材の一例としてのコイルばね280によって付勢されつつ、長手方向の他側面(後面)から突出する第1のアーム部材282がスライド可能に取り付けられる。また、固定部材222の他方の溝部222Bには、円形孔部222Cに収納された円形カム284によって、第1のアーム部材282と反対方向にスライドする第2のアーム部材286が取り付けられる。さらに、可動部材224の突起部224Bは、その収納孔224Cに収納された弾性部材の一例としてのコイルばね288によって、ラックマウント装置100の側面から離れる方向に付勢されつつ、固定部材222の段付形状の溝部222Dに取り付けられる。ここで、第2のアーム部材286には、第1のアーム部材282がコイルばね280の付勢力に抗して押し込まれたことに連動して、可動部材224の突起部224Bの移動を可能とする切欠き286Aが形成されている。
【0016】
なお、コイルばね280、第1のアーム部材282、円形カム284及び第2のアーム部材286が、固定部材及び解除部材の一例として挙げられる。
従って、
図8(A)に示すように、保持部材220の第1のアーム部材282が他の物品に当接してコイルばね280の付勢力に抗して押し込まれると、
図8(B)に示すように、円形カム284の回転によって、第2のアーム部材286が第1のアーム部材282と反対方向にスライドする。そして、
図8(C)及び
図9に示すように、固定部材222の段付形状の溝部222Dと第2のアーム部材286の切欠き286Aとが合致すると、可動部材224の突起部224Bの移動が可能となり、コイルばね288の付勢力により可動部材224がラックマウント装置100の側面から離れる方向に移動する。
【0017】
また、縦に積み重ねられた保持部材220は、その上面に形成された凹部224A及びその下面に形成された凸部222Aの作用によって、
図10に示すように、その長手方向に相対的にスライド可能となる。そして、保持部材220は、その前面に形成された雌ねじ部222E及び224Dを利用し、連結部材260を締結部材で連結することで、一体化することができる。
【0018】
ベース部材240は、
図1に示すように、縦に積み重ねられた複数のラックマウント装置100のうち、最下段に位置するラックマウント装置100の左右端部を保持する保持部材220を固定する、平面視で略矩形形状をなす、鉄,アルミ合金などの材質からなる板材である。ベース部材240は、ラックマウント装置100の幅及び奥行きよりも大きなサイズを有し、19インチ幅のラックマウント装置100を搭載対象とする場合には、例えば、幅700mm、奥行き700mm程度の大きさとなる。ベース部材240の厚さは、ラック200に複数のラックマウント装置100を搭載した状態で、ラック200を移動・搬送可能な強度を確保できる寸法とする。
【0019】
ベース部材240の上面には、保持部材220の下面に形成された凸部222Aがスライド可能に嵌合する、その板面の全長に亘って延びる複数の凹部242が形成されている。また、ベース部材240の上面に形成された凹部242には、ここに嵌合された保持部材220の移動を抑制する、例えば、略L字形状に屈曲する板材からなる移動規制部材290が着脱可能に取り付けられる。移動規制部材290の取り付けは、例えば、ボルトなどの締結部材で行うことができる。なお、
図1に表れていないベース部材240の反対側にも、移動規制部材290が着脱可能に取り付けられる。
【0020】
一方、ベース部材240の下面には、ラック200を床面上で移動可能とすると共に、その高さを調整可能とすべく、高さ調整機能付きのキャスター300が四隅に取り付けられる。キャスター300としては、例えば、ラックマウント装置100の試験中などにラック200を固定できるようにすべく、ブレーキ付きのキャスターとしてもよい。なお、ベース部材240の下面には、強度を確保しつつ重量軽減を図るために、縦横に交差するリブを形成してもよい。
【0021】
次に、かかるラック200を使用して、情報システムを構築する複数のラックマウント装置100の出荷試験、ユーザ先への搬送、及び、他のラックへの搭載の手順について説明する。
【0022】
ラックマウント装置100を製造・提供するメーカにおいて、作業者は、ユーザの注文に応じて、複数のラックマウント装置100をラック200に搭載して情報システムを構築する。即ち、作業者は、最下段に位置するラックマウント装置100に適合した保持部材220を選択し、ベース部材240の凹部242の所定位置に保持部材220の凸部222Aを嵌合させ、移動規制部材290により保持部材220の移動を規制する。ベース部材240への保持部材220の取り付けが完了したならば、作業者は、保持部材220のレール226にラックマウント装置100の左右端部の下面を載置し、コイルばね288の付勢力に抗して可動部材224をラックマウント装置100に押し付ける。
【0023】
このとき、可動部材224の突起部224Bが固定部材222の溝部222Dに沿って移動し、第2のアーム部材286の切欠き286Aから突起部224Bが退避するので、第1のアーム部材282及び第2のアーム部材286がスライド可能となる。そして、第1のアーム部材282を突出方向に付勢しているコイルばね280の付勢力によって、第1のアーム部材282が突出方向にスライドすると共に、このスライド力が円形カム284を介して第2のアーム部材286に伝達され、第2のアーム部材286が反対方向にスライドする。このため、可動部材224をラックマウント装置100から離れる方向に付勢しているコイルばね288の付勢力に抗して、可動部材224をラックマウント装置100に押圧した状態で固定することができる。
【0024】
そして、作業者は、ラックマウント装置100の前面パネルの両端に設けられた取付孔にボルトを挿通して、その先端部を可動部材224の前面に形成された雌ねじ部224Eに螺合する。これにより、保持部材220に対するラックマウント装置100の固定を確実ならしめることができる。
【0025】
次に、作業者は、最下段に位置するラックマウント装置100を保持する保持部材220に対して、その上段に位置するラックマウント装置100を保持する保持部材220を取り付ける。即ち、作業者は、ベース部材240に固定された保持部材220の凹部224Aと新たに取り付ける保持部材220の凸部222Aとを嵌合させ、その前面に形成された雌ねじ部222E及び224Dを利用して、2つの保持部材220を連結する連結部材260を取り付ける。これにより、新たな保持部材220は、ベース部材240に固定されることとなる。そして、作業者は、保持部材220のレール226にラックマウント装置100の左右端部の下面を載置し、コイルばね288の付勢力に抗して可動部材224をラックマウント装置100に押し付け、可動部材224をラックマウント装置100に押圧した状態で固定する。また、作業者は、ラックマウント装置100の前面パネルの両端に設けられた取付孔にボルトを挿通して、その先端部を可動部224の前面に形成された雌ねじ部224Eに螺合する。
【0026】
作業者は、このような作業を順次繰り返し、
図1に示すように、ラック200に、最上段に位置するラックマウント装置100まで搭載する。
最上段に位置するラックマウント装置100の搭載が完了したら、作業者は、この状態で情報システムの出荷試験を行った後、問題がなければ、ラック200上に構築された情報システムをそのままユーザ先へと搬送する。このとき、ラック200の左右壁を形成する複数の保持部材220は、連結部材260により連結されているので、ラック200の形態が崩れることがない。また、左右一対の保持部材220により保持されるラックマウント装置100は、一対の可動部材224により挟持されていることに加え、その前面パネルの両端に設けられた取付孔を利用して、連結部材260で保持部材220に固定されているので、搬送時に不安定となることがない。
【0027】
情報システムが到着したユーザ先においては、作業者は、
図11に示すように、ユーザが用意した他のラック(以下「ユーザラック」という)400の前までラック200を搬送する。このとき、ベース部材240の下面にキャスター300が取り付けられているため、作業者はラック200の搬送を少ない力で行うことができる。また、作業者は、必要に応じて、ベース部材240の下面に取り付けられたキャスター300により高さ調整をし、最上段に位置するラックマウント装置100の高さを、ユーザラック400のマウントレール410の高さに合わせる。このようにすれば、ラック200及びユーザラック400における各ラックマウント装置100の高さが一致するので、ラックマウント装置100をユーザラック400に搭載する作業が容易に行える。この場合、ラックマウント装置100の高さを合わせるため、保持部材220は、ラックマウント装置100の高さとレール266の板厚とを加算した値と同一の高さを有するようにすればよい。
【0028】
そして、作業者は、
図12に示すように、最上段に位置するラックマウント装置100を保持する保持部材220から連結部材260を取り外すと共に、保持部材220に対してラックマウント装置100を固定していたボルト500を取り外す。その後、作業者は、ラックマウント装置100とこれを保持している保持部材220とを、その下段に位置する保持部材220のレール226の上面をスライドさせて、ユーザラック400の方向に向けて押し出す。
【0029】
保持部材220の後面から突出している第1のアーム部材282の先端がユーザラック400の前面に当接すると、ラックマウント装置100及び保持部材220を押し出す力によって、第1のアーム部材282が押し込まれる。第1のアーム部材282が押し込まれると、これをスライドさせるスライド力が円形カム284を介して第2のアーム部材286に伝達され、第2のアーム部材286を第1のアーム部材282の反対方向にスライドさせる。そして、第2のアーム部材286がスライドすることにより、第2のアーム部材286の切欠き286Aと固定部材222の溝部222Dとが合致し、溝部222Dに対する可動部材224のスライドが可能になって、可動部材224をラックマウント装置100に押圧した状態を解除することができる。このため、可動部材224は、コイルばね288の付勢力により、
図13に示すように、ラックマウント装置100の側面から離れて広がり、ラックマウント装置100の移動が可能となる。
【0030】
この状態において、作業者は、
図14に示すように、ラック200の前面からラックマウント装置100を後方へと押し出し、保持部材220のレール226の上面を滑らせて、ユーザラック400のマウントレール410の上へと移動させる。このとき、レール226の上面にフッ素樹脂加工を施しておけば、レール226とラックマウント装置100との摩擦係数が小さくなり、レール226の上面にラックマウント装置100を滑らせるための力を小さくすることができる。
【0031】
その後、作業者は、ラックマウント装置100の搭載が完了した保持部材220をラック200の前方に引き出し、ラック200から取り外す。そして、作業者は、このような作業を順次繰り返して、ユーザラック400にラックマウント装置100を搭載する。
【0032】
従って、メーカにおいてラック200に搭載したラックマウント装置100を下ろさずに、そのままユーザ先へと搬送し、ラックマウント装置100をユーザラック400へ搭載することができる。このため、ラックに対してラックマウント装置100を頻繁に積み下ろしする必要がなくなり、ラックマウント装置100の搭載作業を改善することができる。また、ラック200に搭載されているラックマウント装置100の順序を変えずに、そのままユーザラック400へと搭載できるので、ヒューマンエラーによる搭載位置の間違いを回避することができる。
【0033】
ユーザラック400へのラックマウント装置100の載せ替え作業は、保持部材220のレール226の上にラックマウント装置100を滑らせることで行われるため、作業ミスなどにより、ラックマウント装置100を落下させることを抑制できる。このとき、ラックマウント装置100の重量が重くとも、ユーザ先において作業者の追加やリフタの手配などが不要となるため、搭載作業に要する労力を低減することもできる。さらに、メーカからユーザ先へとラックマウント装置100を搬送するときに、個別のラックマウント装置100を梱包する梱包箱が不要であるため、コスト低減を図ると共に、梱包箱を廃却することによる資源の無駄を回避することができる。
【0034】
なお、ユーザ先において、ユーザラック400へのラックマウント装置100の搭載が完了したら、
図15に示すように、ベース部材240の上面に形成された溝部242を利用して、保持部材220を固定しつつ積み重ねる。このとき、左右に位置する複数の保持部材220は、ベース部材240に対して移動規制部材290によりその移動が規制されると共に、連結部材260により連結されるとよい。このようなラック200は、その占有空間が小さいため、専用のトラックなどを用意しなくとも、例えば、宅配便などでメーカに返送することができる。
【0035】
以上説明した実施形態においては、保持部材220の下面に凸部222Aを、その上面に凹部224Aを形成したが、保持部材220の上面に凹部を、その下面に凸部を形成することもできる。この場合には、ベース部材240の上面には、保持部材220の下面に形成された凹部と嵌合する凸部を形成すればよい。
【0036】
また、保持部材220の可動部材224は、保持部材220を上下に分割した構成に限らず、略直方体形状をなす固定部材222の一側面から移動可能に突出する構成であってもよい。
【0037】
さらに、可動部材224をラックマウント装置100に押圧した状態で固定すると共に、他の物品に当接して可動部材224の固定を解除する機構としては、アームが押し込まれたことを検知するスイッチと、スイッチの出力に応じて可動部材224を移動させるアクチュエータと、を有する電気回路で行うこともできる。また、第1のアーム部材282の押し込みに連動して第2のアーム部材286を逆方向にスライドさせる機構としては、円形カム284に限らず、ラックアンドピニオンにより駆動されるボールねじなど、公知の各種機構を使用することもできる。
【0038】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)複数のラックマウント物品が縦に積み重ねられた状態で搭載されるラックであって、前記ラックマウント物品の左右端部を保持しつつ、前記ラックマウント物品の奥行き方向にスライド可能に積み重ねられる複数の保持部材と、前記複数のラックマウント物品のうち、最下段に位置するラックマウント物品の左右端部を保持する保持部材が固定されるベース部材と、を備え、
前記保持部材は、前記ラックマウント物品の左右端部の下面を支持するレールと、前記ラックマウント物品の幅方向に移動可能な可動部材と、前記可動部材を前記ラックマウント物品から離れる方向に付勢する付勢部材と、前記付勢部材の付勢力に抗して前記可動部材を前記ラックマウント物品に押圧した状態で固定する固定部材と、他の物品に当接して前記固定部材による前記可動部材の固定を解除する解除部材と、を有する、
ことを特徴とするラック。
【0039】
(付記2)前記保持部材の上面及び下面には、他の前記保持部材の上面及び下面にスライド可能に嵌合する凸部又は凹部が形成されている、
ことを特徴とする付記1に記載のラック。
【0040】
(付記3)前記ベース部材の上面には、前記保持部材の下面に形成された凸部又は凹部と嵌合する、前記ベース部材の板面の全長に亘って延びる凹部又は凸部が形成されている、
ことを特徴とする付記2に記載のラック。
【0041】
(付記4)前記ベース部材の上面に形成された凹部又は凸部には、前記凹部又は前記凸部に嵌合された前記保持部材の移動を規制する移動規制部材が着脱可能に取り付けられる、
ことを特徴とする付記3に記載のラック。
【0042】
(付記5)前記解除部材は、前記保持部材の長手方向の後面から、弾性部材によって付勢されて突出するアームが押し込まれる力を利用して、前記固定部材による前記可動部材の固定を解除する、
ことを特徴とする付記1〜付記4のいずれか1つに記載のラック。
【0043】
(付記6)前記保持部材の長手方向の前面には、縦に積み重ねられた前記保持部材を連結する連結部材が着脱可能に取り付けられる、
ことを特徴とする付記1〜付記5のいずれか1つに記載のラック。
【0044】
(付記7)前記保持部材の長手方向の前面には、前記ラックマウント物品の前面パネルの両端に設けられた取付孔に挿通される締結部材が螺合する雌ねじが形成されている、
ことを特徴とする付記1〜付記6のいずれか1つに記載のラック。
【0045】
(付記8)前記ベース部材の下面には、高さ調整機能付きのキャスターが取り付けられている、
ことを特徴とする付記1〜付記7のいずれか1つに記載のラック。
【0046】
(付記9)前記レールの上面には、フッ素樹脂加工が施されている、
ことを特徴とする付記1〜付記8のいずれか1つに記載のラック。
【0047】
(付記10)前記保持部材は、前記ラックマウント物品の高さと前記レールの板厚とを加算した値と同一の高さを有する、
ことを特徴とする付記1〜付記9のいずれか1つに記載のラック。