(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記鋳型抜き出しステーションに位置して設けられ、該位置の上鋳枠の下方に前記孔形成機構の孔あけの際に、孔あけにより発生する砂を受けて装置外部に排出する砂受け機構を備える請求項1乃至請求項3の内いずれか1項に記載の抜枠鋳型造型装置。
前記孔あけ時には、前記第1板状部材は、先端側が基端側より上側に位置するように、水平方向に対して傾斜した状態とされ、前記第2板状部材は、前記第1板状部材に対して、突出する方向に飛び出された状態とされる請求項5記載の抜枠鋳型造型装置。
前記孔形成機構により一又は複数の孔をあける工程においては、前記鋳型抜き出しステーションに位置して設けられる砂受け機構により、該位置の上鋳枠の下方に前記孔形成機構の孔あけの際に、孔あけにより発生する砂を受けて装置外部に排出する請求項8乃至請求項10の内いずれか1項に記載の抜枠鋳型造型方法。
前記孔あけ時には、前記第1板状部材は、先端側が基端側より上側に位置するように、水平方向に対して傾斜した状態とされ、前記第2板状部材は、前記第1板状部材に対して、突出する方向に飛び出された状態とされる請求項12記載の抜枠鋳型造型方法。
前記孔あけ時には、前記第1板状部材は、先端側が基端側より上側に位置するように、水平方向に対して傾斜した状態とされ、前記第2板状部材は、前記第1板状部材に対して、突出する方向に飛び出された状態とされる請求項15記載の砂受け装置。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態に係る鋳型造型装置の正面図である。
【
図4】該鋳型造型装置の原位置の状態を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、A4−A4矢視図である。
【
図5】
図4から回転フレームを回転させた状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、A5−A5矢視図である。
【
図6】
図5からマッチプレートを上下鋳枠の間に挿入させた状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、A6−A6矢視図である。
【
図7】
図6から枠セット及びスクイズプレートセットを行い造型空間を形成した状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、A7−A7矢視図である。
【
図8】
図7から上下鋳枠を回動し水平方向に対向された状態の該鋳型造型装置を示す正面図である。
【
図9】
図8から上下鋳枠内に砂充填された状態の該鋳型造型装置を示す正面図である。
【
図10】
図9から鋳型砂がスクイズされた状態の該鋳型造型装置を示す正面図である。
【
図11】
図10から上下鋳枠を回動し垂直方向に対向された状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、A11−A11矢視図である。
【
図12】
図11から上下鋳型がマッチプレートから抜型される状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、A12−A12矢視図である。
【
図13】
図12から回転フレームを回転させた状態(原位置に戻った状態)、すなわち、鋳型を有する鋳枠が鋳型抜き出しステーションに移動された状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、A13−A13矢視図である。
【
図14】
図13からガス抜き孔が形成された状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、B14−B14矢視図である。
【
図15】
図14から中子セットが行われた状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、B15−B15矢視図である。
【
図16】
図14に示すガス抜き孔形成時に用いられる孔形成機構及び砂受け機構を説明するための図である。(a)は、砂受け機構の待機状態(孔あけ前及び孔あけ後)を示す図である。(b)は、砂受け機構の砂受け状態(孔あけ時)を示す図である。(c)は、孔形成機構の概要を示す図である。(d)は、C16−C16矢視図である。
【
図17】
図15から鋳型を有する鋳枠が重ね合わされた状態(枠合わせ)の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、B17−B17矢視図である。
【
図18】
図17から鋳型を抜き出す際の押し出し部材により上下鋳型を押し出し始めた状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、B18−B18矢視図である。
【
図19】鋳型を抜き出す際に、
図18で押し出し部材により下方側に押し出されることにより、鋳枠との関係で保持力が失われた鋳型がテーブルにより下降されている状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、B19−B19矢視図である。
【
図20】
図19から、鋳型がテーブルにより下降されているとともに、上下鋳枠が原位置の状態となるように移動された状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、B20−B20矢視図である。
【
図21】
図20から、鋳型の抜き出す動作が完了した状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、B21−B21矢視図である。
【
図22】
図21で抜き出された上下鋳型が装置外部に押し出されている状態の該鋳型造型装置を示す図である。(a)は、正面図である。(b)は、B22−B22矢視図である。
【
図23】鋳型造型装置を構成する孔形成機構の、
図3に対応する方向からの断面を示す側断面図であり、
図2及び
図26に示すX1−X1矢視図である。
【
図24】該孔形成機構の、
図1に対応する方向からの断面を示す側断面図であり、
図2及び
図26に示すX2−X2矢視図である。
【
図25】該孔形成機構により、
図24に示す状態に対してドリル部材が下降してガス抜き用孔が形成された状態を示す断面図である。
【
図27】該孔形成機構のドリル部材の水平面内の位置を変更する際の上下方向の位置関係を示す断面図である。
【
図28】鋳型造型装置を構成する砂受け機構を説明する図である。(a)は、砂受け機構の正面図である。(b)は、側面図である。(c)は、平面図である。
【
図29】該砂受け機構の動作を説明する図である。(a)は、砂受け機構の待機状態(孔あけ前及び孔あけ後)を示す図である。(b)は、砂受け機構の砂受け状態(孔あけ時)を示す図である。
【
図30】一実施形態に係る鋳型造型方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態に係る抜枠鋳型造型装置(以下、「鋳型造型装置」という。)及び抜枠鋳型造型方法並びに砂受け装置について、図面を参照して説明する。
図1〜
図3は、実施形態に係る鋳型造型装置1の「正面図」、「平面図」、「側面図」である。
図4〜
図22は、鋳型造型装置1による、鋳型造型を行う各工程の状態を示す正面及び断面の該略図である。尚、
図4〜
図22は、動作を説明するため、基台22や細部を省略した概略図である。図中、xy方向が水平方向であり、z方向が垂直方向(上下方向)である。
【0012】
図1〜
図22に示すように、鋳型造型装置1は、それぞれ上鋳枠2及び下鋳枠3からなる2対の上下鋳枠4と、鋳枠旋回機構5と、マッチプレート6と、一対のスクイズプレート7,8と、サンドタンク9と、回動機構10と、スクイズ機構11と、上下鋳枠移動機構14と、抜き出し機構15と、孔形成機構80とを備える。
【0013】
上下鋳枠4は、上鋳枠2及び下鋳枠3を1対として、2対設けられている。
図1では上鋳枠2及び下鋳枠3は上下方向(z方向)に対向して配置されている。2つの上下鋳枠4は、x方向に沿って並んで配置されている。上鋳枠2及び下鋳枠3は、それぞれ上下に貫通した開口部を有している。また、上鋳枠2及び下鋳枠3のそれぞれの側壁には、鋳型砂を上鋳枠2及び下鋳枠3に供給するための砂導入口2a,3aが設けられている。ここで、側壁とは、上鋳枠2及び下鋳枠3の対向方向に直行する方向(例えばx方向)に形成された壁である。
【0014】
鋳枠旋回機構5は、該2対の上下鋳枠4を旋回して、造型ステーション、鋳型抜き出しステーションからなる2つのステーション内に移動させる。鋳枠旋回機構5は、水平方向(x方向)に並設された2つの上下鋳枠4の間を通り上下方向(z方向)に延びる回転軸M1を中心として、2つの上下鋳枠4を旋回させる。言い換えれば、鋳枠旋回機構5は、水平方向(x方向)に並設された造型ステーション及び鋳型抜き出しステーションの間を通り上下方向(z方向)に延びる回転軸M1を中心として、2つの上下鋳枠4を旋回させる。ここで、造型ステーションは、造型空間内の鋳型砂を圧縮することにより鋳型を造型する位置である。鋳型抜き出しステーションは、鋳型を鋳枠内から抜き出す位置である。すなわち、鋳枠旋回機構5は、1対の上下鋳枠2、3が水平状態にあるスクイズ機構11と、鋳型を抜き出す抜き出し機構15との間を、1対ずつ上下に連なって並ぶ水平状態の2対の上下鋳枠を間欠的に旋回させる機構である。また、鋳枠旋回機構5は、上鋳枠2を掛止めしてz方向に沿って昇降させることが可能である。
【0015】
マッチプレート6は、2対の上下鋳枠のうち造型ステーションに位置する上下鋳枠4の間に入出可能とされている。また、このマッチプレート6は、搬入出機構21によって入出可能とされている。マッチプレート6の両面には、模型が設けられている(
図4〜
図6)。
【0016】
一対のスクイズプレート7,8は、該上下鋳枠4の間に搬入されたマッチプレート6を挟持した上下鋳枠4のそれぞれの開口部に挿入され上造型空間及び下造型空間を形成する(
図7〜
図9)。換言すると上鋳枠2用のスクイズプレート7は、上鋳枠2の開口部のうちマッチプレート6が位置する下側の開口でない上側の開口に入出可能とされている。下鋳枠3用のスクイズプレート8は、下鋳枠3の開口部のうちマッチプレート6が位置する上側の開口でない下側の開口に入出可能とされている。
【0017】
サンドタンク9は、その下端部に一対の砂導入ノズル9a,9bを有する。一対の砂導入ノズル9a,9bは、下方に向けて形成され、上造型空間、下造型空間のそれぞれに砂を充填する。サンドタンク9内には、鋳型砂が収容されており、一対の砂導入ノズル9a,9bから上下鋳枠4内に鋳型砂を供給する(
図9)。
【0018】
回動機構10は、上造型空間及び下造型空間を形成した上下鋳枠4を、水平方向(y方向)を軸とした軸周り方向に回動して、前記砂導入口2a,3aが前記一対の砂導入ノズル9a,9bから砂充填可能となるように位置させる。具体的に例えば、砂導入口2a,3aと一対の砂導入ノズル9a,9bとを当接させることで、砂充填を可能な状態とする。ここで、砂導入口2a,3aの当接面には、弾性を有するシール部材を設けるようにしてもよく、このシール部材により、砂が当接面からこぼれることを防止する。回動機構10は、x方向に延びる横向きのシリンダであり、ロッド10aを伸縮動作することにより、ロッド10a先端に取り付けられた回動フレーム24をR1方向に回動させる(
図7、
図8)。そして、回動機構10は、この回動フレーム24を介して、スクイズ機構11やこれに保持される上下鋳枠4、マッチプレート6、一対のスクイズプレート7,8等をR1方向と同一方向及び反対方向に回動させる。
【0019】
スクイズ機構11は、回動機構10に回動され上造型空間及び下造型空間に充填された鋳型砂を圧縮するように一対のスクイズプレート7,8をマッチプレート6側に移動させる(
図10)。また、スクイズ機構11は、上述の上造型空間及び下造型空間を形成する際に一対のスクイズプレート7,8を相互に近接離間する方向に移動させる。スクイズ機構11は、マッチプレート6を挟持した上下鋳枠4が垂直方向に対向する姿勢と水平方向に対向する姿勢との間を回動可能とされている。
【0020】
上下鋳枠4が垂直方向に対向するとは、上鋳枠2及び下鋳枠3がそれぞれ水平状態にある場合をいう。また、上下鋳枠4が水平方向に対向するとは、上鋳枠2及び下鋳枠3がそれぞれ垂直状態にある場合をいう。
【0021】
具体的にスクイズ機構11は、回動フレーム24に取り付けられている。回動フレーム24は、内部に上述の構成を保持するための空間を有する略直方体状に組まれたフレーム状の基台22に対して、回動可能とされている。支持軸23は、基台22に設けられ、水平方向(y方向)に伸びるように配置されている。回動機構10は、例えば、軸線がx方向となるように横向きに配置されたシリンダ機構である。回動機構10は、回動フレーム24の上側の部分に、支持軸23によって接合されている。回動機構10は、ロッド10aを備えている。ロッド10aの先端は、スクイズ機構11が取り付けられた回動フレーム24の上側の部分に接合される。このロッド10aが伸び縮みすることで回動フレーム24及びこれに取り付けられたスクイズ機構11が回動され、上下鋳枠4の姿勢が変更される(
図7、
図8)。
【0022】
上下鋳枠移動機構14は、上下鋳枠4内に形成された鋳型12,13(例えば
図9)からマッチプレート6を分離するように前記上下鋳枠4を相互に離間させる方向に移動させる。また、上下鋳枠移動機構14は、上述のようにマッチプレート6を挟持する際等に上下鋳枠4を相互に近接させる方向にも移動させる。具体的に、上下鋳枠移動機構14は、後述の上向きシリンダ34、下向きシリンダ35、上向きシリンダ49等からなる。
【0023】
抜き出し機構15は、鋳型抜き出しステーションに位置して設けられる。抜き出し機構15は、マッチプレート6が分離された鋳型12,13を内部に有する上下鋳枠4が鋳枠旋回機構5により鋳型抜き出しステーションに移動された際に、上下鋳枠4内に形成された上鋳型12及び下鋳型13を重ね合わせた状態で該上下鋳枠4から抜き出しする。
【0024】
孔形成機構80は、鋳型抜き出しステーションに位置して設けられ、該位置に移動された上下鋳枠4のうち上鋳枠2内の鋳型12に一又は複数のガス抜き用の孔12a(「ガス抜き孔」ともいう。)をあける(
図25)。
【0025】
以下、さらに具体的な構成について説明する。上述した上下鋳枠4において、下鋳枠3は、上鋳枠2から下方に向けて設けられた一対の連結棒25間に摺動自在に架け渡されているとともに、この連結棒25の下端位置で掛けられている。上鋳枠2及び下鋳枠3を連結する連結棒25は、上下鋳枠4の側面であって旋回方向の前後の位置(y方向に対向する位置)に設けられている。また、
図4に示すように、上鋳枠2には、旋回方向の前後の側面(y方向に対向する側面)に位置して一対の係合凹部2bが設けられ、後述の上掛止部材48の突起部48bに係合される。下鋳枠3には、旋回の前後の側面(y方向に対向する側面)に位置して一対の係合凹部3bが設けられ、後述の下掛止部材50の突起部50bに係合される。
【0026】
マッチプレート6を入出する搬入出機構21は、
図5に示すように、回動フレーム24に取り付けられた回転シリンダ26と、回転シリンダ26に連結された片持ち構造のアーム27と、アーム27の先端に取り付けられたシリンダ28と、マッチプレート6を載せて入出方向へ往復動自在な吊り下げ台車29とを有する。
【0027】
回転シリンダ26の動作によりアーム27が
図5中R3方向に回動されると、吊り下げ台車29は、鋳枠や回動フレーム24に設けた図示しないレールを介して水平状態の上鋳枠2及び下鋳枠3の間にマッチプレート6を搬入させる(
図6)。アーム27が逆方向に回動されると、吊り下げ台車29は、上下鋳枠間からマッチプレート6を搬出させる。また、アーム27の先端に取り付けられたシリンダ28を伸縮動作させることにより、アーム27を吊り下げ台車29に連結したり、連結状態を解除したりする。連結状態を解除したときに、マッチプレート6の交換が可能となる。
【0028】
スクイズ機構11は、上述のように、基台22の上部の中央に装着した支持軸23に回動フレーム24を介して回動自在に支持されている。スクイズ機構11は、垂直面内(xz平面内)で正逆回動自在に支持されている。この回動フレーム24の右側面には、上側及び下側のそれぞれに、上向きシリンダ34及び下向きシリンダ35が取り付けられている。ここで、回動フレーム24の右側面とは、
図4(a)におけるA4−A4矢視で示される右側の側面であり、鋳枠旋回機構5の中心側の側面を意味する。また、前後方向とは、旋回方向の前後を結ぶ方向であり、造型ステーションにおける接線方向(y方向)である。
【0029】
上向きシリンダ34には、上昇降フレーム32が設けられる。下向きシリンダ35には、下昇降フレーム33が設けられる。これら上下昇降フレーム32,33は、回動フレーム24に装着された上向きシリンダ34及び下向きシリンダ35の伸縮作動によって相互に接近、離隔するようになっている。
【0030】
また、上昇降フレーム32には、上側のスクイズプレート7を進退させるシリンダ36が取り付けられる。また、下昇降フレーム33には、下側のスクイズプレート8を進退させるシリンダ37が取り付けられる。ここで、シリンダ36及びシリンダ37は、複数のシリンダからなるようにしてもよい。また、上昇降フレーム32、下昇降フレーム33を介して接続されるスクイズプレート7,8の水平面の大きさは、上鋳枠2及び下鋳枠3をそれぞれ押すことができる大きさを有している。
【0031】
サンドタンク9は、砂充填を行う機構として機能し、
図1及び
図4に示すように基台22の天井部の左寄り位置に装着されており、さらに、下端部に一対の砂導入ノズル9a,9bを有した二股形状とされている。また、サンドタンク9は、内面に、例えば超高分子量ポリエチレンを焼結させることにより製作され例えば10μm〜80μm程度の孔を多数有するフィルタ部としての多孔質体が設けられ、この孔からエアを噴出させ浮遊流動化させながら砂充填を行う所謂エアレーションタンクとして構成されており、上鋳枠2及び下鋳枠3にそれぞれ独立して鋳型砂を低圧圧縮空気で充填(エアレーション充填)する。尚、低圧圧縮空気の圧力の大きさは、0.05〜0.18MPaが好ましい。
【0032】
抜き出し機構15は、上下に重なった水平状態の上下鋳枠4内に上側から進入可能であり、該上下鋳枠4内の上下鋳型を下側に向けて押し出す押し出し部材38を有している(
図17、
図18、
図19)。この押し出し部材38は、基台22の天井部に装着された下向きのシリンダ39のピストンロッドの下端に固定されている。押し出し部材38は、シリンダ39の伸縮作動により昇降する。また、押し出し部材38の下方には、上下鋳枠4から抜き出された上下鋳型を受ける鋳型受け用のテーブル40が昇降可能に設けられている。テーブル40は、上向きのシリンダ41のピストンロッド先端に固定されており、シリンダ41の伸縮作動により昇降する。
【0033】
押し出し部材38は、鋳型受け用のテーブル40上に上下鋳枠4を載せた状態(
図17)で、押し出し部材38を下降させる(
図18)。押し出し部材38が上鋳型を押す位置まで下降した後は、押し出し部材38及びテーブル40を下降させて、上鋳枠2及び下鋳枠3内から鋳型12,13を抜き出す(
図18、
図19)。尚、上鋳型12及び下鋳型13は、スクイズされた時の力(砂に加わった圧縮力)によりその外周部分で上鋳枠2及び下鋳枠3に保持された状態となっているため、押し出し部材38によりある程度上鋳枠2及び下鋳枠3から下に押し出された後は、この外周部の保持力が失われるので、テーブル40のみを下降させて、鋳型の抜き出しを行う(
図19、
図20)。
【0034】
孔形成機構80は、例えば
図1、
図3、
図13、
図14及び
図16に示すように、鋳型抜き出しステーションに位置して設けられ、該位置に移動された上下鋳枠4のうち上鋳枠2内の鋳型12に一又は複数の孔をあける機構である。孔形成機構80は、上鋳型12の上側から孔をあけるドリル部材82を有している。ドリル部材82は、一つに限られるものではなく、複数設けられていてもよい。
【0035】
抜き出し機構15は、上述したように、下鋳型13の上に重ね合わせた状態とされた上鋳型12を下側に向けて押すことにより該重ね合わせた状態とされた上鋳型12及び下鋳型13を上下鋳枠4から抜き出す押し出し部材38を有している。この押し出し部材38には、孔形成機構80のドリル部材82が挿通可能な挿通用開口部38aが設けられている。
【0036】
孔形成機構80及び押し出し部材38が、上述のように構成(押し出し部材38内部に孔形成機構80が設けられている)されていることにより、2ステーション方式とされた鋳型造型装置1において、ガス抜き用の孔あけを行う機構を配置することを実現する。
【0037】
押し出し部材38は、
図16(d)に示すように、水平面内(xy平面内)における外周38bが上鋳型12の上面外周に沿う形状となるように形成されている。挿通用開口部38aは、押し出し部材38の外周38bから所定の幅を隔てて沿うような形状とされている。押し出し部材38は、挿通用開口部38aの外側であって押し出し部材38の外周38bの内側である部分38cで、上鋳型12を下側に向けて押すことにより、上鋳型12及び下鋳型13を上下鋳枠4から抜き出す。
【0038】
上述したように、押し出し部材38は、上鋳型12及び下鋳型13の外周部における上鋳枠2及び下鋳枠3との保持力を失わせることで、上下鋳型12,13を抜き出すものであるが、上述の部分38cで外周部付近を押し出すことで、適正な抜枠が可能となる。適正に抜枠できる理由を説明する。例えば、「押し出し部材」の押し出す部分を板状に形成して上鋳型の上面全面を押し出す構造とした場合には、経年劣化により、この板状の部分が撓んだ場合に、上面の真ん中の部分を先に押し出すこととなった場合に、鋳型外周部分の砂が鋳枠側に残ろうとすることにより、この外周部分に欠けが発生する可能性がある。これに対して、
図16(d)等に示す押し出し部材38のように、押し出す部分を外周部分のみを押し出す構造(部分38c)とすることにより、鋳枠2,3からの適正な抜き出しが可能となる。
【0039】
ここで、孔形成機構80のさらに具体的形状について、
図23〜
図27を用いて説明する。孔形成機構80は、ドリル部材82を保持するドリルユニット83と、このドリルユニット83を押し出し部材38内の中空空間内で上下に駆動するドリルユニット駆動機構としてのドリルユニット用シリンダ84とを備える。ドリルユニット用シリンダ84により、ドリルユニット83及びこれに保持されたドリル部材82は、押し出し部材38に対して上下に駆動される。
【0040】
尚、ここでは、ドリルユニット用シリンダ84は、
図26に示すように、押し出し部材38用(抜枠用)のシリンダ39を挟むように2箇所に設けられている。これは、バランスよくドリルユニット83を駆動させるためである。ドリルユニット用シリンダの数は、これに限られるものではなく、1箇所でもよく、4箇所でもよい。尚、シリンダ39も、1箇所に限られるものではなく、複数設けられている。
図26に示す例では、シリンダ39が1箇所であるので、バランスよく押し出し部材38を駆動できるよう、シリンダ39を挟むように一対のガイドロッド99が設けられている。
【0041】
ドリルユニット83は、複数の取付用穴85aが設けられたボード部材85と、ボード部材85を取り付け及び取り外し可能なように保持できるユニット本体86とを有している(
図16(d)、
図23、
図24)。ユニット本体86には、ローラー部材87が設けられ、ボード部材85を水平方向にスライド可能とする。ユニット本体86には、図示しない位置決め及び固定を行う位置決めピンが設けられ、この位置決めピンにより、ローラー部材87上をスライドされてユニット本体86に挿入取り付けられたボード部材85を固定可能とされている。
【0042】
ドリル部材82は、ボード部材85の取付用穴85aのいずれかに選択的に取り付け及び取り外し可能とされている。例えば、ドリル部材82は、ネジ構造により上下に分離可能とされ、ボード部材85の取付用穴85aに雄ネジ部を挿通させた状態で、ボード部材85の上下の部材82b,82cのネジ構造を一体化することでボード部材85に取り付けることが可能である。
【0043】
また、ボード部材85上には、エア分岐用の導通分岐部88が設けられている。導通分岐部88は、エアホース90を介してエア導通部89に接続されている。エア導通部89は、鋳型造型装置1に設けたエア供給部に接続される。導通分岐部88は、エアホース91を介してドリル部材82に接続されている。導通分岐部88は、エア導通部89に供給されたエアを各ドリル部材82に供給する。
【0044】
ドリル部材82は、供給されたエアにより、ドリル部82aが回転される。ドリル部材82のドリル部82aを回転させた状態で、ドリルユニット用シリンダ84により、ドリルユニット83を下降させることで、上鋳型12にガス抜き用孔12aを形成する(
図25)。尚、ガス抜き用孔12a形成前に、上鋳型12には、
図24に示すように、マッチプレート6の模型により、モールドキャビティ12cとともに、ガス抜き用孔12aに接続されるガス抜き孔連通用空間12bが形成される。尚、ここでは、エア方式のドリル部材82としたが、電動駆動や油圧駆動の方式であってもよい。
【0045】
ドリルユニット83を有する孔形成機構80は、形成するガス抜き孔の水平面内(xy平面内)における位置の変更を可能とする。すなわち、形成するガス抜き孔の位置を変更する場合には、ボード部材85に形成された複数の取付用穴85aのうち所望の位置に対応する取付用穴85aにドリル部材82を取り付ければよい。また、ガス抜き孔の数を変更することも可能である。該孔形成機構80は、マッチプレートを交換し、模型の位置が変更されたとき等に有効である。ドリル部材82の位置を変更する際には、
図27に示すように、上鋳枠2を下降させるとともに、押し出し部材38を下降させた状態で行うことで、作業者にとって作業が行いやすくなる。また、上述のような構成により、ドリル部材82の位置変更作業を簡単に行うことができる。
【0046】
また、鋳型造型装置1には、孔形成機構80と同じステーション(鋳型抜き出しステーション)の上鋳枠2の下方に砂受け機構100を備える。砂受け機構100は、孔形成機構80の孔あけの際に孔あけにより発生する砂を受けて装置外部に排出する。尚、ここでは、砂受け機構100は、回転フレーム43に取り付けられる構成とし、それぞれのステーション(鋳型抜き出しステーション、造型ステーション)に各1個ずつ配置されるが、これに限られるものではない。すなわち、砂受け機構100は、少なくとも鋳型抜き出しステーションに位置する場合に砂受けとして機能すればよく、例えば、回転フレーム43以外の鋳枠とともに旋回しない箇所に取り付けられる場合には、鋳型抜き出しステーションに設けられればよい。
【0047】
砂受け機構100は、
図14、
図16、
図28及び
図29に示すように、回動可能に設けられた第1板状部材101と、第1板状部材101の先端側から突出する方向Y1及びその反対方向Y2に移動可能に設けられる第2板状部材102とを有する。第2板状部材102は、第1板状部材101が所定の回動位置にあるときに第1板状部材101に対して、突出する方向に飛び出された位置で孔形成機構80による孔あけにより発生する砂を受けるための砂受け用の部材である。
【0048】
孔あけ時以外(孔あけ前及び孔あけ後)には、第1板状部材101は、第2板状部材102が垂直方向を向くような状態とされる。また、第2板状部材102は、第1板状部材101に対して引き込んだ状態とされる(
図16(a)及び
図29(a))。
【0049】
一方、孔あけ時には、第1板状部材101は、先端側が基端側より上側に位置するように、水平方向に対して傾斜した状態とされる。このとき第2板状部材102は、第1板状部材101に対して、突出する方向Y1に飛び出された状態とされる(
図16(b)及び
図29(b))。
【0050】
また、砂受け機構100は、第1板状部材101を回動させる第1シリンダ103と、第2板状部材102を駆動する第2シリンダ104とを有している。第2シリンダ104は、第2板状部材102を第1板状部材101に対して飛び出す動作及び引き込む動作をするよう駆動する。
【0051】
ここで、第1シリンダ103により第1板状部材101の回動動作について詳しく説明する。第1板状部材101の基端部は、回動中心用の固定部101aとされ、第1板状部材101は、回動自在とされている。固定部101aから延長して設けられた延設部材101bは、第1シリンダ103の直線運動を回動運動に変換する機能を有する。延設部材101bの先端部分101cには、第1シリンダ103のロッド103bの先端103cが取り付けられている。一方で、第1シリンダ103は、基端側が固定部103aとされるとともに、固定部103aを中心に回動自在に設けられている。
【0052】
図16(a)及び
図29(a)に示すような状態から、第1シリンダ103のロッド103bが伸びる方向に駆動されると、第1シリンダ103の上側が図中左方向に少し傾斜するとともに、第1板状部材101の上側が右方向に大きく傾斜することとなる。それとともに、第2シリンダ104のロッド104bが伸ばされる方向に駆動される。ロッド104bの先端104cには、取付部材102aを介して第2板状部材102の先端に取り付けられている。よって、ロッド104bが伸ばされることにより、第1板状部材101に対して、突出する方向Y1に飛び出された状態とされる(
図16(b)及び
図29(b))。
【0053】
このとき、第1板状部材及び第2板状部材は、水平方向(xy平面)に対して傾斜した状態とされ、この状態で孔形成機構80による孔あけが行われることで、孔あけにより発生する砂を受ける。尚、水平方向LHに対する傾斜角度θとしては、5°〜45°の範囲が採用される。5°より傾斜が小さい場合や水平状態でも砂受けとして機能するが、外部に排出する際に、先端側から僅かに下鋳型側にこぼれる可能性があり、上記角度範囲であればこの可能性を小さくできる。また、45°より傾斜が大きい場合には、第1及び第2板状部材101,102の大きさが大きくなってしまう。また、上記傾斜角度θは、20°〜40°としてもよい。
【0054】
図16(b)及び
図29(b)に示すような状態で、孔形成機構80により孔あけが行われると、第2板状部材102上に、孔あけにより発生する砂を受けた状態である。そして、ロッド103b及びロッド104bが縮む方向に駆動されることで、第1板状部材101は垂直方向に向くように駆動され、第2板状部材102は、第1板状部材101に対して引き込む方向Y2に駆動される。これにより、第2板状部材102上に受けた砂は、固定部103aの下方側に排出され、すなわち、装置外部に排出される。固定部103aの下方に位置して、砂受け容器等を配置するようにしてもよい。
【0055】
このように砂受け機構100は、孔形成機構80の孔あけにより発生し、下鋳枠3内の鋳型や中子の上に不要な砂が堆積することを防止して、すなわち鋳物不良を防止する。また、第1板状部材101、第2板状部材102、第1シリンダ103、第2シリンダ104を備えることにより、コンパクトな構成でその機能を発揮でき、装置全体の構成も簡素化及び小型化できる。上述した、砂受け機構(「砂受け装置」ともいう。)100は、抜枠鋳型造型装置のみではなく、造型した鋳型を鋳枠とともに搬出する枠付鋳型造型装置にも用いることが可能であり、さらに、鋳型造型装置を有する鋳型造型ラインにも設けることが可能である。
【0056】
また、孔形成機構80及び砂受け機構100は、ガス抜き孔を自動で形成することを実現し、これにより、鋳物にガス欠陥による不良が発生することを防止できる。鋳型造型装置1は、従来では2ステーション方式の抜枠鋳型造型装置に配置することが困難であると考えられていた孔あけ装置を設け、これにより、ガス抜き孔あけの自動化を実現した。
【0057】
鋳枠旋回機構5は、
図4、
図5、
図12、
図13及び
図14に示すように、上下鋳枠4を保持して旋回される回転フレーム43と、回転フレーム駆動手段44とを有している。
図14に示すように、回転フレーム駆動手段44は、ロッド44aの先端が回転フレーム43の取付部43aに取り付けられ、ロッド44aを伸縮させることにより、回転軸M1を回転軸として回転フレーム45を一方向及び反対方向に180度反転させる。該鋳枠旋回機構5は、この正転及び反転動作により、2対の上下鋳枠4を造型ステーション及び鋳型抜き出しステーションに順番に旋回させることができる。
【0058】
そして、回転フレーム43の上部には支持部材46が装着されている(
図1〜
図3)。支持部材46には、垂直方向の下方へ伸び且つ前後方向へ所要の間隔を置いて対をなす2対のガイドロッド47が設けられている。
【0059】
また、2対のガイドロッド47には、それぞれ1対ごとに、上鋳枠2の係合凹部2bを掛止め可能な上掛止部材48が上下摺動自在に架けられて設けられている。各上掛止部材48には、それぞれ、回転フレーム43に装着した上向きのシリンダ49のピストンロッドの先端が固着されている。各上掛止部材48は、この上向きのシリンダ49の伸縮作動によって昇降動作される。さらに、2対のガイドロッド47の下端には、下鋳枠3の係合凹部3bを掛止可能な下掛止部材50が固定されている。上掛止部材48には、係合凹部2bに係合する突起部48bが設けられる。下掛止部材50には、係合凹部3bに係合する突起部50bが設けられる。
【0060】
また、鋳型抜き出しステーションには、上鋳枠2及び下鋳枠3から抜き出し機構15により鋳型受け用のテーブル40上に抜き出された上下鋳型12,13を、押し出して排出する鋳型排出機構51が設けられている(
図21、
図22)。
【0061】
次に、以上のように構成された鋳型造型装置1を用いた鋳型造型方法について説明する。この鋳型造型方法は、上述したように、鋳枠無し上下鋳型を造型するものである。
図30は、鋳型造型方法のフローチャートである。
【0062】
まず、
図30に示すように、
図4に示すような基本姿勢(「原位置」ともいう)から回転フレーム43が回転する。これにより、造型ステーションに位置した上下鋳枠2,3と、鋳型抜き出しステーションに位置した上下鋳枠2,3が入れ替わる(
図5)。すなわち造型ステーションに処理対象の上下鋳枠4が移動する(S10)。
【0063】
次に、
図5に示す状態から搬入出機構21の回転シリンダ26が回転駆動する。これにより、
図6に示すように、R3方向に回動される一対のアーム27によってマッチプレート6が水平状態の上鋳枠2及び下鋳枠3の間に搬入される(S12)。
【0064】
次に、スクイズ機構11は、上向きシリンダ34及び下向きシリンダ35を収縮作動して、上下昇降フレーム32,33を介して上鋳枠2及び下鋳枠3を相互に接近させる。スクイズ機構11により互いに接近された上下鋳枠4は、マッチプレート6を挟持した状態とされる(S14)。この状態でスクイズ機構11は、シリンダ36,37をそれぞれ所要長さ伸長作動する。シリンダ36,37は、上スクイズプレート7及び下スクイズプレート8を上鋳枠2及び下鋳枠3内にそれぞれ挿入させる。上スクイズプレート7及び下スクイズプレート8は、上鋳枠2及び下鋳枠3並びにマッチプレート6とともに、上下2個の造型空間(上造型空間及び下造型空間)を形成する(
図7、S16)。
【0065】
回動機構10は、ロッド10aを伸長させて、
図8に示すように、スクイズ機構11を支持軸23を中心にしてR1方向へ回動させる。回動機構10は、この際に、上鋳枠2、下鋳枠3及びマッチプレート6を垂直状態にする。上鋳枠2及び下鋳枠3の側壁に設けられた砂導入口2a,3aは、上方に向くように上方に移動される。さらに、上下鋳枠4の砂導入口2a,3aは、エアレーションタンクとして構成されたサンドタンク9の二股形状の下端部に設けられた砂導入ノズル9a,9bに当接される(S18)。
【0066】
次に、砂充填機構としてのサンドタンク9は、
図9に示すように、砂導入口2a,3aを介して上造型空間及び下造型空間に鋳型砂を充填する(S20)。続いて、
図10に示すように、シリンダ36,37を駆動して、上スクイズプレート7及び下スクイズプレート8をマッチプレート6に近接する方向に移動させ、上下2個の造型空間内の鋳型砂をスクイズする(S22)。
【0067】
回動機構10は、
図10に示すように、上鋳枠2、下鋳枠3及びマッチプレート6を上述の回動方向R1と反対方向R2に回動させて水平状態とする(
図11)。
【0068】
次いで、上向きシリンダ34及び下向きシリンダ35は、伸長動作して上下昇降フレーム32,33を相互に離間させる。続いて、鋳枠旋回機構5は、シリンダ49を伸長作動して、鋳型砂をスクイズしてなる鋳型を内在した上鋳枠2を上掛止部材48によって吊り上げる。これにより、マッチプレート6が上鋳枠2及び下鋳枠3から抜型される(
図12、S24)。このように、旋回部分に設けたシリンダ49は、上鋳枠2をマッチプレート6から分離する。下鋳枠3は、シリンダ35により鋳枠旋回機構5の下掛止部材50上に載せられる。
【0069】
次いで、回転シリンダ26は、回転作動して、一対のアーム27によってマッチプレート6を上鋳枠2及び下鋳枠3の間から搬出する(S26)。続いて、鋳枠旋回機構5は、回転フレーム43を回転させ、鋳型12,13が形成された上下鋳枠4を造型ステーションから鋳型抜き出しステーションに移動させる。同時に、鋳型抜き出しステーションで鋳型12,13が抜き出された上下鋳枠4が造型ステーションに移動される(
図13、S28)。
【0070】
次に、
図14に示すように、孔形成機構80によりガス抜き孔の形成が行われる(S30)。同時に、ガス抜き孔の形成により発生する砂が砂受け機構100により回収されて装置外部に排出される。次に、
図15に示すように、中子110の配置(中子セット)が作業者により行われる(S32)。尚、中子セットは、
図14に示すガス抜き用孔の形成の前に行われるようにしてもよい。また、中子セットを行わないようにしてもよい。
【0071】
シリンダ49は、収縮作動されることにより、鋳型12を内在する上鋳枠2を、上掛止部材48を介して下降させ、
図17に示すように、下鋳枠3の上に載置して、上下鋳枠4を重ね合わせる(S34)。それとともに、鋳型抜き出し機構15のシリンダ41の伸長作動により、鋳型受け用のテーブル40を上昇させ、テーブル40上に上下鋳枠4内の上下鋳型12,13を載せる。
【0072】
次いで、鋳型抜き出し機構15のシリンダ39を伸長作動して、押し出し部材38が上鋳型12を押す位置まで下降させるとともに、その後には、押し出し部材38及びテーブル40を、相互に連動させながら下降させ、上鋳枠2及び下鋳枠3内から鋳型を抜き出す(
図18、
図19、
図20及び
図21、S36)。続いて、鋳型排出機構51のロッド51aが伸ばされることによって
図22に示すように、テーブル40上の上下鋳型12,13を図中矢印W方向に押し出す(S38)。
【0073】
以上のように、鋳型造型方法は、次の工程を有する。すなわち、S14の工程においては、造型ステーションに位置して垂直方向に対向する上鋳枠2及び下鋳枠3からなる上下鋳枠4を相互に近接方向に移動させることによってマッチプレート6を挟持する。S16の工程においては、マッチプレート6を挟持した上下鋳枠4のそれぞれの開口部に一対のスクイズプレート7,8を挿入させて上造型空間及び下造型空間を形成する。S18の工程においては、上造型空間及び下造型空間を形成した上下鋳枠4を、水平方向を軸とした軸周り方向に回動することで、該上下鋳枠4のそれぞれの側壁に設けられた砂導入口2a,3aが、サンドタンク9の下端部から下方に向けて形成された一対の砂導入ノズル9a,9bから砂充填可能となるように位置させる。S20の工程においては、サンドタンク9から前記砂導入口2a,3aを介して上造型空間及び下造型空間に鋳型砂を充填する。S22の工程においては、一対のスクイズプレート7,8をマッチプレート6側に移動させて上造型空間及び下造型空間内の鋳型砂を圧縮する。S24の工程においては、上下鋳枠4が垂直方向に対向する姿勢に戻るように回動する。そしてS24の工程においては、上下鋳枠4を相互に離間させる方向に移動させることで、上下鋳枠内に形成された鋳型からマッチプレート6を分離する。S28の工程においては、造型ステーションにおいて鋳型が形成された上下鋳枠を鋳型抜き出しステーションに移動させるように該上下鋳枠を旋回する。S30の工程においては、該鋳型抜き出しステーションに移動された上下鋳枠のうち上鋳枠内の鋳型に孔形成機構により一又は複数の孔をあける。S34の工程においては、該上下鋳枠を相互に近接する方向に移動させることで、それぞれ鋳型が形成された上下鋳枠を重ね合わせる。S36の工程においては、重ね合わせた上下鋳枠内に進入可能な部材を有する鋳型抜き出し機構15により上下鋳枠内のそれぞれの鋳型を重ね合わせた状態で該上下鋳枠から抜き出す。また、当該鋳型造型方法は、上述の造型ステーション、鋳型抜き出しステーションからなる2つのステーションには、それぞれのステーションに応じた工程の状態とされる、それぞれ上鋳枠及び下鋳枠からなる2対の上下鋳枠が設けられ、該上下鋳枠を旋回させて2つのステーション内に移動させることで、順次重ね合わされた鋳枠無しの上下鋳型を造型する。
【0074】
この鋳型造型方法は、上述の特徴的な構成を備えることにより、ガス抜き孔12aを形成することで、鋳物にガス欠陥による不良が発生するのを防止することができる。よって、鋳物品質を向上することを実現する。
【0075】
また、一実施形態に係る鋳型造型方法は、孔形成機構と同じステーションに位置して設けられた砂受け機構100により、孔あけにより発生する砂を受けて排出してもよい。このように、孔あけ時に発生する削られた砂を下鋳型に落とさないようにすることで、ガス孔あけの自動化を実現するとともに、この砂により鋳物品質が劣化することを防止できる。
【0076】
以上のように、本実施形態に係る鋳型造型装置1は、それぞれ上鋳枠2及び下鋳枠3からなる2対の上下鋳枠4と、鋳枠旋回機構5と、マッチプレート6と、一対のスクイズプレート7,8と、サンドタンク9と、抜き出し機構15と、孔形成機構80とを備える。この鋳型造型装置1は、孔形成機構80がガス抜き孔12aを形成することで、鋳物にガス欠陥による不良が発生するのを防止することができる。よって、鋳物品質を向上することを実現する。
【0077】
また、鋳型造型装置1は、砂受け機構100により孔あけ時に発生する削られた砂を受けて装置外部に排出することで下鋳型や中子の上に落とさないようにすることで、ガス孔あけの自動化を実現するとともに、この砂により鋳物品質が劣化することを防止できる。
【0078】
尚、上述では2ステーションの鋳型造型装置について説明したが、3つ以上のステーションを有する鋳型造型機の抜枠ステーションに孔形成機構80、砂受け機構100を設けるようにしてもよい。3ステーション以上の場合は、抜枠ステーション以外のステーションに、孔形成機構80、砂受け機構100を設けてもよい。