特許第6036740号(P6036740)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6036740
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】光照射装置
(51)【国際特許分類】
   H01J 61/52 20060101AFI20161121BHJP
   H01J 65/00 20060101ALI20161121BHJP
   B01J 19/12 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
   H01J61/52 N
   H01J65/00 B
   B01J19/12 C
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-79090(P2014-79090)
(22)【出願日】2014年4月8日
(65)【公開番号】特開2015-201320(P2015-201320A)
(43)【公開日】2015年11月12日
【審査請求日】2015年2月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102212
【氏名又は名称】ウシオ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078754
【弁理士】
【氏名又は名称】大井 正彦
(72)【発明者】
【氏名】稲田 正
(72)【発明者】
【氏名】山森 賢治
【審査官】 遠藤 直恵
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−522356(JP,A)
【文献】 特開2000−254081(JP,A)
【文献】 特開昭49−130512(JP,A)
【文献】 特開2011−048360(JP,A)
【文献】 特開2005−337510(JP,A)
【文献】 特開2009−125787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 61/00−65/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却媒体流通路を流れる冷却媒体により冷却される高圧側電極を有するエキシマランプを備えた光照射装置であって、
前記冷却媒体流通路内の冷却媒体に接触する導電体が設けられており、
前記導電体が漏れ電流放流用回路に電気的に接続されており、
当該漏れ電流放流用回路が、前記エキシマランプの低圧側電極に電気的に接続された配線により構成されていることを特徴とする光照射装置。
【請求項2】
前記冷却媒体流通路の一部が前記導電体によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
【請求項3】
前記漏れ電流放流用回路を流れる電流を検出する電流検出手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、純水等の冷却媒体により冷却される高圧側電極を有するエキシマランプを備えた光照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体素子や液晶パネル等の製造工程においては、レジストの光アッシング処理や、ガラス基板またはシリコンウエハに対するドライ洗浄処理が行われる。また、ナノインプリント法においては、テンプレートのパターン面に付着したレジストの光アッシング処理が行われる。更に、プリント基板製造工程においては、配線基板材料に対して、デスミア処理や絶縁層の表面の粗面化処理が行われる。
これらの処理においては、エキシマランプを備えた光照射装置が用いられている。そして、例えば配線基板材料のデスミア処理においては、処理時間の短縮化の要請から、出力の大きい光照射装置が求められている。
【0003】
このような出力の大きい光照射装置においては、エキシマランプを点灯すると、当該エキシマランプの温度が相当に高い温度に上昇することによって発光効率が低下するため、エキシマランプを冷却することが必要である。そして、特許文献1には、エキシマランプの高圧側電極に、例えは純水などの電気伝導率の小さい冷却媒体を直接接触させることによって、当該高圧側電極を冷却する光照射装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−301357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の光照射装置においては、以下のような問題がある。
冷却媒体として純水を用いる場合には、エキシマランプの高圧側電極やその他の冷却媒体に接触する金属部品の劣化等によって、冷却媒体中に金属イオン等の不純物が混入すると、冷却媒体の電気伝導率が上昇する。このため、高圧側電極から冷却媒体に高圧電流が漏洩することにより、冷却媒体を冷却する熱交換器に高圧電流が流れる。その結果、熱交換器や熱交換器に接続されたその他の機器等に故障が生じたり、熱交換器を操作する操作者が感電したりする虞がある。
このような問題を解決するため、熱交換器に対して、エキシマランプの高圧側電極から高圧電流が流れたときの安全対策を施すことが考えられる。しかし、熱交換器に安全対策を施す場合には、熱交換器の熱交換部に絶縁構造が必要となるため、熱交換の精度が低下し、また、特別な仕様であるため、熱交換器のコストが増大し、実用上問題がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、エキシマランプの高圧側電極から当該高圧側電極を冷却する冷却媒体に電流が流れたときに、当該電流を外部に放流することができ、高圧側電極を安全に冷却することができる光照射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光照射装置は、冷却媒体流通路を流れる冷却媒体により冷却される高圧側電極を有するエキシマランプを備えた光照射装置であって、
前記冷却媒体流通路内の冷却媒体に接触する導電体が設けられており、
前記導電体が漏れ電流放流用回路に電気的に接続されており、
当該漏れ電流放流用回路が、前記エキシマランプの低圧側電極に電気的に接続された配線により構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の光照射装置においては、前記冷却媒体流通路の一部が前記導電体によって形成されていることが好ましい。
また、前記漏れ電流放流用回路を流れる電流を検出する電流検出手段を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の光照射装置においては、冷却媒体流通路内の冷却媒体に接触する導電体が設けられており、この導電体が漏れ電流放流用回路に接続されている。このため、エキシマランプの高圧側電極から冷却媒体に流れる電流を、冷却媒体に接触する導電体を介して外部に放流することができる。従って、エキシマランプの高圧側電極を安全に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の光照射装置の一例における構成を示す説明図である。
図2図1に示す光照射装置におけるエキシマランプの構成を示す説明用断面図である。
図3】導電性管部の内部の構成を示す説明図である。
図4】本発明の光照射装置の他の例における構成を示す説明図である。
図5】冷却媒体供給管の他の例における構成を示す説明図である。
図6】冷却媒体供給管の更に他の例における構成を示す説明図である。
図7】本発明の光照射装置において、複数のエキシマランプが設けられたときの冷却媒体供給管および冷却媒体回収管の構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の光照射装置の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の光照射装置の一例における構成を示す説明図である。この光照射装置は、低圧側電極20および高圧側電極25を有するエキシマランプ10と、エキシマランプ10を点灯させるランプ点灯機構30と、エキシマランプ10の高圧側電極25を冷却する冷却機構40とを備えてなる。
【0012】
図2は、図1に示す光照射装置におけるエキシマランプの構成を示す説明用断面図である。このエキシマランプ10は、誘電体よりなる二重管構造の放電容器11を有する。具体的に説明すると、放電容器11は、円管状の外周壁部12と、この外周壁部12内にその管軸に沿って配置された、当該外周壁部12の内径より小さい外径の円管状の内周壁部13とを有する。図示の例では、外周壁部12は、その全長が内周壁部13の全長より大きいものとされている。また、外周壁部12は、その一端部(図2において左端部)が内周壁部13の一端部(図2において左端部)より外方に突出するよう配置されている。
外周壁部12の一端(図2において左端)には、その開口を気密に塞ぐよう円板状の光取出し窓15が設けられている。内周壁部13の一端(図2において左端)には、その開口を気密に塞ぐよう封止壁部14が形成されている。外周壁部12および内周壁部13の各々の他端部は封止壁部16によって気密に接合されている。
外周壁部12と内周壁部13との間には、円筒状の放電空間Sが形成されている。放電空間Sの厚み(外周壁部12の内周面と内周壁部13の外周面との距離)は、例えば3〜20mmである。
放電容器11を構成する誘電体材料としては、例えば合成石英ガラスを用いることができる。
【0013】
放電容器11の寸法の一例を挙げると、外周壁部12は、外径が46mm、内径が40mm(肉厚が3mm)、全長が120mmであり、内周壁部13は、外径が16mm、内径が14mm(肉厚が1mm)、全長が110mmである。
【0014】
放電容器11における外周壁部12の外周面には、円筒状の低圧側電極20が当該外周壁部12の外周面に密接して配置されている。放電容器11における内周壁部13の内周面には、両端が閉塞された円筒状の高圧側電極25が当該内周壁部13の内周面に密接して配置されている。高圧側電極25には、その筒孔内に冷却媒体を流入させるための流入管26および筒孔内から冷却媒体を流出させるための流出管27が設けられている。また、高圧側電極25の外周面には、後述するランプ点灯機構30における高圧側端子32に電気的に接続される接続端子28が、当該高圧側電極25の外周面から突出するよう設けられている。
低圧側電極20および高圧側電極25を構成する材料としては、アルミニウムなどの金属材料を用いることができる。
【0015】
放電容器11内における放電空間Sには、放電用ガスが封入されている。放電用ガスとしては、キセノンガス、アルゴンと塩素との混合ガスなどを用いることができる。放電用ガスの封入圧は、放電空間Sの厚みによって異なるが、例えば35〜80kPaである。
【0016】
ランプ点灯機構30は、エキシマランプ10に高周波電圧を印加することによって当該エキシマランプ10を点灯させるものである。ランプ点灯機構30には、低圧側端子31および高圧側端子32が設けられている。低圧側端子31には、エキシマランプ10の低圧側電極20が配線21を介して電気的に接続されている。高圧側端子32には、エキシマランプ10の高圧側電極25が配線22を介して電気的に接続されている。また、ランプ点灯機構30は、開閉器35を介して交流電源33に電気的に接続されている。開閉器35には、当該開閉器35を制御する開閉器制御部36が電気的に接続されている。この開閉器制御部36は、後述する電流検出手段55によって検出される電流が、所定の電流値以上となったときに、開閉器35の接点を開放するよう制御するものである。
【0017】
冷却機構40は、冷却媒体を高圧側電極25の筒孔内に流通させることによって、当該高圧側電極25を冷却するものである。この冷却機構40は、冷却媒体を循環させながら当該冷却媒体の温度を制御する熱交換器41を有する。熱交換器41は、冷却媒体を冷却する熱交換部42と、この熱交換部42を制御する制御部43とを有する。また、熱交換器41には、冷却媒体を供給する供給口41aと、冷却媒体を導入する導入口41bとが設けられている。また、冷却機構40には、熱交換器41から供給される冷却媒体の導電率を測定する導電率計44が設けられている。
熱交換器41における供給口41aと高圧側電極25に設けられた流入管26とは、冷却媒体供給管45によって接続されている。この冷却媒体供給管45内には、熱交換器41から高圧側電極25に供給される冷却媒体の流通路が形成されている。熱交換器41における導入口41bと高圧側電極25に設けられた流出管27とは、冷却媒体回収管46によって接続されている。この冷却媒体回収管46内には、高圧側電極25から熱交換器41に回収される冷却媒体の流通路が形成されている。
また、冷却媒体としては、純水を用いることができる。
【0018】
冷却媒体供給管45は絶縁体によって構成されている。冷却媒体回収管46は、それぞれ絶縁体よりなる2つの絶縁性管部46aと、絶縁性管部46aの間に配置された、導電体よりなる導電性管部46bとによって構成されている。
冷却媒体供給管45および冷却媒体回収管46における絶縁性管部46aを構成する絶縁体としては、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂などの樹脂材料、セラミックス材料などを用いることができる。
冷却媒体回収管46における導電性管部46bを構成する導電体としては、ニッケルメッキが施された鉄、ニッケルメッキが施された銅、ニッケルメッキが施された真鍮などを用いることができる。
冷却媒体供給管45並びに冷却媒体回収管46における導電性管部46bおよび絶縁性管部46aの内径は、例えば6〜10mmである。
導電性管部46bの寸法の一例を挙げると、内径が6mm、全長が20mmであり、内周面の面積(冷却媒体に接する面積)は、376.8mm2 である。また、導電性管部46bの寸法の他の例を挙げると、内径が10mm、全長が20mmであり、内周面の面積(冷却媒体に接する面積)は、628mm2 である。
【0019】
冷却媒体回収管46における導電性管部46bの内部は、図3(a)に示すように、空洞であってもよいが、図3(b)〜(e)に示すように、導電性管部46bに電気的に接続された導体線Dが配置されていてもよい。具体的に説明すると、図3(b)に示すように、導電性管部46bの内部に、導電性管部46bの径方向に伸びる1つの導体線Dが配置されていてもよい。また、図3(c)に示すように、導電性管部46bの内部に、複数の導体線Dが網状に配置されていてもよい。また、図3(d)に示すように、導電性管部46bの内部に、複数の導体線Dが網状に配置されていてもよい。また、図3(e)に示すように、導電性管部46bの内部に、それぞれ導電性管部46bの径方向に伸びる複数の導体線Dが、導電性管部46bの軸方向に互いに離間して、かつ、互いに傾斜した状態で配置されていてもよい。
【0020】
エキシマランプ10における高圧側電極25と冷却媒体回収管46における導電性管部46bとの沿面距離は、低圧側電極20および高圧側電極25の間に印加される電圧によっても異なるが、実効電圧値が1kVである場合には、沿面距離が16mm以上であり、実効電圧値が4kVである場合には、沿面距離が63mm以上である。
【0021】
冷却媒体回収管46における導電性管部46bは、漏れ電流放流用回路に電気的に接続されている。図1に示す例では、漏れ電流放流用回路は、接地された配線50によって構成されている。また、図1に示す例では、漏れ電流放流用回路には、当該漏れ電流放流用回路を流れる電流を検出する電流検出手段55が設けられている。電流検出手段55は、開閉器制御部36に電気的に接続されている。
【0022】
上記の光照射装置においては、ランプ点灯機構30によって、エキシマランプ10における低圧側電極20および高圧側電極25の間に高周波電圧が印加されると、放電容器11の放電空間S内において誘電体バリア放電が生じる。その結果、放電空間S内にエキシマが生成され、これにより、エキシマ光が光取出し窓15を介して放射される。
一方、冷却機構40が作動されると、冷却媒体が熱交換器41における熱交換部42から冷却媒体供給管45を介して高圧側電極25に供給される。これにより、高圧側電極25が冷却媒体によって冷却される。その後、冷却媒体は、冷却媒体回収管46を介して熱交換器41における熱交換部42に導入され、当該熱交換部42において冷却される。
【0023】
そして、エキシマランプ10の高圧側電極25やその他の冷却媒体に接触する金属部品の劣化等によって冷却媒体中に金属イオン等の不純物が混入すると、冷却媒体の電気伝導率が上昇するため、高圧側電極25から冷却媒体に高圧電流が漏洩する。この高圧電流は、冷却媒体回収管46における導電性管部46bを介して、接地された配線50よりなる漏れ電流放流用回路に流れることにより、外部に放流される。
また、漏れ電流放流用回路を流れる電流を検出する電流検出手段55が、所定の電流値以上の電流を検出したときには、開閉器制御部36によって、ランプ点灯機構30と交流電源33との間に設けられた開閉器35の接点が開放される。これにより、ランプ点灯機構30と交流電源33との電気的接続が遮断され、その結果、エキシマランプ10の点灯が停止する。
【0024】
以上において、エキシマランプ10における低圧側電極20および高圧側電極25の間に印加される電圧は、例えば1kV以上である。
また、高圧側電極25に供給される冷却媒体の流量は、例えばエキシマランプ1台あたり1L/minである。
また、開閉器35の接点を開放するための所定の電流値は、例えば10〜50mAの範囲から選択して設定することができる。
【0025】
このように、上記の光照射装置によれば、冷却媒体の電気伝導率が上昇することによって、高圧側電極25から冷却媒体に高圧電流が漏洩したときにも、当該高圧電流を導電性管部46bを介して外部に放流することができる。従って、エキシマランプ10の高圧側電極25を安全に冷却することができる。
【0026】
また、冷却媒体に過大な電流が漏洩したときには、ランプ点灯機構30と交流電源33との間に設けられた開閉器35の接点が開放されるので、エキシマランプ10の点灯を停止することができる。
【0027】
図4は、本発明の光照射装置の他の例における構成を示す説明図である。この光照射装置においては、漏れ電流放流用回路は、ランプ点灯機構30における低圧側端子31に電気的に接続された配線50によって構成されている。その他は、図1に示す光照射装置と同様の構成である。
【0028】
この光照射装置においては、冷却媒体回収管46における導電性管部46bが、ランプ点灯機構30における低圧側端子31に電気的に接続された配線50よりなる漏れ電流放流用回路に電気的に接続されている。そのため、高圧側電極25から冷却媒体に高圧電流が漏洩しても、エキシマランプ10の高圧側電極25から冷却媒体に流れる電流を低圧側端子31に放流することができる。従って、エキシマランプ10の高圧側電極25を安全に冷却することができる。
また、冷却媒体に過大な電流が漏洩したときには、ランプ点灯機構30と交流電源33との間に設けられた開閉器35の接点が開放されるので、エキシマランプ10の点灯を停止することができる。
【0029】
本発明の光照射装置においては、上記の実施の形態に限定されず、例えば以下のような種々の変更を加えることが可能である。
(1)図5に示すように、冷却媒体供給管45が、それぞれ絶縁体よりなる2つの絶縁性管部45aと、絶縁性管部45aの間に配置された、導電体よりなる導電性管部45bとによって構成され、当該導電性管部45bが漏れ電流放流用回路(接地またはランプ点灯機構30における低圧側端子31に電気的に接続された配線51)に電気的に接続されていてもよい。
(2)図6に示すように、冷却媒体供給管45が、それぞれ絶縁体よりなる2つの絶縁性管部45aと、絶縁性管部45aの間に配置された、導電体よりなる導電性管部45bとによって構成され、導電性管部45bが冷却媒体回収管46における導電性管部46bに電気的に接続されていてもよい。
【0030】
(3)本発明の光照射装置においては、複数のエキシマランプ10が設けられていてもよい。
図7は、本発明の光照射装置において、複数のエキシマランプが設けられたときの冷却媒体供給管および冷却媒体回収管の構成を示す説明図である。この光照射装置においては、複数のエキシマランプ10を備えたランプユニット10aが複数設けられている。各ランプユニット10aにおいては、エキシマランプ10の各々が、冷却媒体供給管45および冷却媒体回収管46によって互いに直列に接続されている。また、ランプユニット10aの各々は、冷却媒体供給管45および冷却媒体回収管46によって、熱交換器41に対して並列に接続されている。
そして、ランプユニット10aの各々において、冷却媒体供給管45および冷却媒体回収管46には、導電性管部45b,46bが設けられている。導電性管部45b,46bの各々は、接地された配線50,51よりなる漏れ電流放流用回路に電気的に接続されている。また、漏れ電流放流用回路の各々には、当該漏れ電流放流用回路を流れる電流を検出する電流検出手段55が設けられている。電流検出手段55は、開閉器制御部(図示省略)に電気的に接続されている。
(4)複数のエキシマランプ10を有する光照射装置を構成する場合には、冷却媒体供給管および冷却媒体回収管の構成は、図7に示すものに限定されない。例えば全てのエキシマランプ10が、冷却媒体供給管45および冷却媒体回収管46によって互いに直列に接続されていてもよく、冷却媒体供給管45および冷却媒体回収管46によって熱交換器41に対して並列に接続されていてもよい。
【符号の説明】
【0031】
10 エキシマランプ
10a ランプユニット
11 放電容器
12 外周壁部
13 内周壁部
14 封止壁部
15 光取り出し窓
16 封止壁部
20 低圧側電極
21,22 配線
25 高圧側電極
26 流入管
27 流出管
28 接続端子
30 ランプ点灯機構
31 低圧側端子
32 高圧側端子
33 交流電源
35 開閉器
36 開閉器制御部
40 冷却機構
41 熱交換器
41a 供給口
41b 導入口
42 熱交換部
43 制御部
44 導電率計
45 冷却媒体供給管
45a 絶縁性管部
45b 導電性管部
46 冷却媒体回収管
46a 絶縁性管部
46b 導電性管部
50,51 配線
55 電流検出手段
S 放電空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7