【文献】
趙玲,中国語発音学習支援システム,情報処理学会 第50回(平成7年前期)全国大会講演論文集(1),日本,社団法人情報処理学会,1995年 3月17日,1−69
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記単語検索手段は、ユーザ操作に応じて先頭一致検索か末尾一致検索かの何れかを指定する先頭/末尾指定手段を有し、この先頭/末尾指定手段により先頭一致検索が指定された場合は、前記ピンイン漢字検索手段により検索された漢字を先頭に含む単語を前記単語記憶手段により記憶された単語の中から検索し、末尾一致検索が指定された場合は、前記ピンイン漢字検索手段により検索された漢字を末尾に含む単語を前記単語記憶手段により記憶された単語の中から検索する、
ことを特徴とする請求項2ないし請求項4の何れか1項に記載の情報表示制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の情報表示制御装置の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図である。
【0016】
この情報表示制御装置は、以下に説明する電子辞書専用の携帯機器(電子辞書装置10)として構成されるか、辞書機能を備えたタッチパネル式PDA(personal digital assistants)10T(
図5参照)、PC(personal computer)、携帯電話、電子ブック、携帯ゲーム機等として構成される。
【0017】
この電子辞書装置10は、その本体ケース11と蓋体ケース12とがヒンジ部13を介して展開/閉塞可能な折り畳み型ケースを備えて構成される。この折り畳み型ケースを展開した本体ケース11の表面には、文字入力キー14a、辞書指定キー14b、[訳/決定]キー14c、[戻る/リスト]キー14d、カーソルキー14e、[ジャンプ]キー14f、スピーカ15などを備えたキー入力部(キーボード)14、および手書き入力部(サブ画面)16が備えられる。
【0018】
この手書き入力部(サブ画面)16は、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、キー入力部14の中央手前側において例えば256×64ドットのカラー液晶表示画面16dに透明タッチパネル16tを重ねて構成される。この手書き入力部(サブ画面)16の入力領域は、必要に応じて、手書き文字を入力するための手書き文字(漢字)入力領域や各種機能のアイコン入力領域、あるいは当該各入力領域が混在する領域に切り替えられる。
【0019】
そして、前記手書き入力部(サブ画面)16が手書き文字入力領域に切り替えられた状態での手書き入力に伴う軌跡はその液晶表示画面16dにエコーバックして表示される。
【0020】
なお、この手書き入力部(サブ画面)16において、中国語辞書の検索に伴い漢字2文字からなる単語をその四声の組合せから検索する四声組合せモードでは、先頭文字の四声(一声/二声/三声/四声)を示す記号と末尾文字の四声(一声/二声/三声/四声/軽声)を示す記号との組合せを一覧にして表記した四声組合せ一覧画面GSが表示される。
【0021】
また蓋体ケース12の表面には、そのほぼ全面を対象に例えば480×320ドットのバックライト付きのタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17が設けられる。このタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17も、前記手書き入力部(サブ画面)16と同様に、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、カラー液晶表示画面17dに透明タッチパネル17tを重ねて構成される。
【0022】
そして、前記タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17において、検索対象の辞書として中国語辞書が指定された場合、中国語辞書検索画面Gが表示される。
【0023】
この中国語辞書検索画面Gにおいて、前記手書き入力部(サブ画面)16に表示された四声組合せ一覧画面GSから何れかの四声組合せ(例えば[二声 一声])が選択されると、当該選択された四声組合せ[二声 一声]に対応する単語「明天」「昨天」「国家」…が検索されて検索単語一覧エリアLに表示される。
【0024】
また、この検索単語一覧エリアLにおいて、各単語に対応付けられた[再生]ボタンBsをタッチすると、当該単語の読上げ音声がスピーカ15から出力される。
【0025】
よって、前記四声組合せモードでは、調べたい単語の漢字やピンインの入力がユーザにとって難しい場合でも、例えばユーザが耳で聞いた当該単語の抑揚である四声の組合せから容易にその単語を検索することが可能である。
【0026】
図2は、前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0027】
この電子辞書装置10は、各種の記録媒体に記録されたプログラム、又は、伝送されたプログラムを読み込んで、その読み込んだプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって構成され、その電子回路には、CPU(central processing unit)21が備えられる。
【0028】
CPU21は、メモリ22内に予め記憶された装置制御プログラム、あるいはROMカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読取部24を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラム、あるいはインターネットN上のWebサーバ(この場合はプログラムサーバ)から通信部25を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラムに応じて、回路各部の動作を制御する。
【0029】
前記メモリ22に記憶された装置制御プログラムは、キー入力部14、手書き入力部(サブ画面)16、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17からのユーザ操作に応じた入力信号、あるいは通信部25を介して接続されるインターネットN上の各Webサーバとの通信信号、あるいは記録媒体読取部24を介して外部接続されるEEPROM,RAM,ROMなどのメモリ・カード(記録媒体)23との接続通信信号に応じて起動される。
【0030】
前記CPU21には、前記メモリ22、記録媒体読取部24、通信部25、キー入力部14、スピーカ15、手書き入力部(サブ画面)16、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17などが接続される。
【0031】
メモリ22に記憶される装置制御プログラムとしては、当該電子辞書装置10の全体の動作を司るシステムプログラムや、通信部25を介してインターネットN上の各Webサーバや図示しないユーザPC(Personal Computer)などとデータ通信するための通信プログラムが記憶される。
【0032】
また、辞書情報の表示だけでなく、検索語(文字列)の入力に応じて見出し語を検索する見出し語検索処理、検索された見出し語に対応した説明情報(訳語・意味内容など)の読み出し表示処理、表示された説明情報の中のユーザ任意の文字列を指定し当該指定の文字列を辞書にジャンプして検索するためのジャンプ検索処理、中国語辞書が指定された四声組合せモードにおいて調べたい単語をその四声の組合せから検索するための四声組合せ単語検索処理など、同メモリ22内に記憶された辞書データベース22b、中国語間違い易い発音テーブル22c、中国語四声組合せテーブル22dに基づく処理全般を制御するための各種情報表示制御プログラム22aが記憶される。
【0033】
前記辞書データベース22bには、複数の漢字からなる中国語の単語とその声調(四声(1〜4)を含むピンインとを当該単語の読上げ音声データおよび説明情報と対応付けて集録した[中国語辞書]等の辞書データが予めあるいはダウンロードされて記憶される。この[中国語辞書]は、複数の漢字から構成される単語と当該単語の漢字毎の四声を含むピンインとを対応付けて記憶している。具体的には、例えば、複数の中国語漢字「明」「天」から構成される中国語単語「明天」に対応づけて、漢字毎の四声である「二声」「一声」を含むピンイン「ming2tian1」を対応づけて記憶している。なお、ピンイン「ming2tian1」の代わりに「mingtian21」や、教科書等のピンイン表記に対応したデータを記憶するようにしてもよい。
【0034】
図3は、前記電子辞書装置10のメモリ22に確保された中国語間違い易い発音テーブル22cの内容を示す図である。
【0035】
中国語間違い易い発音テーブル22cには、前記中国語辞書に集録されている単漢字のうち、その発音が類似していて間違い易い漢字のピンインが対応付けられて記憶される。
【0036】
図4は、前記電子辞書装置10のメモリ22に確保された中国語四声組合せテーブル22dの内容を示す図である。
【0037】
中国語四声組合せテーブル22dには、中国語の漢字2文字からなる単語を対象にその先頭の文字の四声(一声/二声/三声/四声)と末尾の文字の四声(一声/二声/三声/四声/軽声(五声))との組合せがそれぞれのフラグ11h,12h,…と対応付けられて記憶される。前記辞書データベース22bの[中国語辞書]に集録されている漢字二文字の単語には、前記中国語四声組合せテーブル22dに記憶された四声の組合せに応じたフラグが対応付けられて記憶されている。このため、何れかの四声の組合せに対応した単語を検索する場合、そのフラグに基づき高速に検索できる。
【0038】
また、前記メモリ22のワークエリアには、検索語データメモリ22e、四声組合せ毎に分類した単語一覧データメモリ22fが確保される。
【0039】
検索語データメモリ22eには、ユーザによって選択された辞書の辞書検索画面Gにおいて、その検索語入力エリアeに入力された検索語(文字列)が記憶される。中国語の場合、検索語はピンイン(アルファベット、又はアルファベットと四声(1〜4の数字)との組合せ)または漢字として入力され、またその検索語を先頭に含む単語を検索(先頭一致検索)するのか、末尾に含む単語を検索(末尾一致検索)するかの検索モードデータも記憶される。この中国語の検索モードデータは、前記検索語入力エリアeにおいてユーザ操作に応じて指定されるもので、デフォルトでは(先頭一致検索)に設定されている。
【0040】
なお、以下の記載で、ピンインの入力は、(1)アルファベット、又は(2)アルファベットと四声(1〜4の数字)との組合せによる入力、のいずれの入力も含むこととする。また四声を除くピンインの母音子音(を表すアルファベット)のみの入力の場合は、ピンインのアルファベットの入力と明記することとする。
【0041】
四声組合せ毎に分類した単語一覧データメモリ22fには、[中国語辞書]の検索に伴う四声組合せモードにおいて、前記検索語データメモリ22eに記憶された検索語とその検索モード(先頭/末尾)に応じて検索された各単語が、当該各単語の四声組合せ毎に分類されて記憶される。なお、前記検索語が入力されていない場合、この単語一覧データメモリ22fには、[中国語辞書]に集録されている漢字2文字の単語のうち中国語4級レベルの基本単語が、当該各単語の四声組合せ毎に分類されて記憶される。
【0042】
このように構成された電子辞書装置10は、CPU21が前記情報表示制御プログラム22a(見出し語検索処理、説明情報表示処理、ジャンプ検索処理、四声組合せ単語検索処理等を実行するためのプログラムを含む)に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0043】
なお、この情報表示制御装置の実施形態は、電子辞書装置10により実現した場合について説明しているが、例えば
図5に示すように、辞書機能を備えたタッチパネル式PDA10Tにても、前記情報表示制御プログラム22aの各処理に応じた入力および表示動作を、タッチパネル式カラー表示部17(17d,17t)に各種のウインドウとして表示させることで実現可能であるのは勿論である。
【0044】
図5は、本発明の情報表示制御装置の他の実施形態に係る辞書機能を備えたタッチパネル式PDA10Tの外観構成を示す正面図である。
【0045】
この
図5におけるタッチパネル式PDA10Tでは、前記四声組合せ単語検索処理に対応した表示動作を示している。
【0046】
例えば、前記
図1で示した電子辞書装置10のタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17に表示させた中国語辞書検索画面Gと手書き入力部(サブ画面)16に表示させた四声組合せ一覧画面GSは、このタッチパネル式PDA10Tにおいて、中国語辞書検索ウインドウGwと四声組合せ一覧ウインドウGSwとして表示される。
【0047】
次に、前記構成の電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御機能について説明する。
【0048】
図6は、前記電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御処理を示すフローチャートである。
【0049】
図7は、前記電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御処理に伴う四声組合せ一覧表示制御処理を示すフローチャートである。
【0050】
図8は、前記電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その1)を示す図である。
【0051】
図9は、前記電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その2)を示す図である。
【0052】
図10は、前記電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その3)を示す図である。
【0053】
辞書指定キー14bのユーザ操作に応じて[中国語辞書]が選択され(ステップS1(Yes))、四声組合せ「四声組合せ一覧検索」モードが選択されると(ステップS2(Yes))、
図8(A)に示すように、タッチパネル式カラー表示部(以下「メイン画面」と称す)17には、中国語辞書検索画面Gが表示され、
図7における四声組合せ一覧表示制御処理に移行される(ステップSA)。
【0054】
この四声組合せ一覧表示制御処理が起動されると、前記中国語辞書検索画面Gの検索語入力エリアeに検索語が入力されているか否か判断され(ステップA1)、検索語が入力されていないと判断されると(ステップA1(No))、[中国語辞書]に集録されている漢字2文字の単語のうち中国語4級レベルの基本単語が、当該各単語の四声組合せ毎に分類されワークエリアの単語一覧データメモリ22fに記憶される(ステップA2)。
【0055】
すると、手書き入力部(以下「サブ画面」と称す)16に対し、前記四声組合せテーブル22dに基づいた四声組合せ一覧画面GSが表示され、各組合せの項目毎に、対応する四声組合せに対応した単語が前記単語一覧データメモリ22fに存在するところの項目が黄色で識別表示Hyされ、存在しないところの項目が白色で識別表示される(ステップA3)。
【0056】
例えばユーザが聞いた単語の発音について、四声の組合せが一声と一声からなる単語を調べるため、
図8(B)に示すように、サブ画面16に表示された四声組合せ一覧画面GSの項目[一声 一声]がペンタッチPされて選択されると(ステップS3(Yes))、前記単語一覧データメモリ22fに記憶されている四声組合せ毎に分類された基本単語のうち、前記選択された四声組合せ[一声 一声]の単語「今天」「東京」「通知」…が読み出され、メイン画面17(中国語辞書検索画面G)の検索単語一覧エリアLに一覧表示される(ステップS4)。
【0057】
なお、ここでは中国語の漢字を記述できないので、日本語の漢字の当て字で記述する。
【0058】
また同様に、
図8(C)に示すように、サブ画面16に表示された四声組合せ一覧画面GSの項目[二声 一声]がペンタッチPされて選択されると(ステップS3(Yes))、前記単語一覧データメモリ22fに記憶されている四声組合せ毎に分類された基本単語のうち、前記選択された四声組合せ[二声 一声]の単語「明天」「昨天」「国家」…が読み出され、メイン画面17(中国語辞書検索画面G)の検索単語一覧エリアLに一覧表示される(ステップS4)。
【0059】
この検索単語一覧エリアLに一覧表示された所望の四声組合せの各単語のうち、調べたい単語を対象に、[ジャンプ]キー14fによりジャンプ検索モードが設定されジャンプ検索が指示されると(ステップS5)、当該検索対象の単語を見出し語として前記[中国語辞書]に記憶されている説明情報が読み出され、説明情報表示画面GE(
図10(B)参照)としてメイン表示部17に表示される(ステップS6)。
【0060】
これにより、ユーザは、調べたい単語の漢字やピンインが分からなくても、その単語の抑揚である四声の組合せから容易に所望の単語を検索して調べることができる。
【0061】
一方、例えば調べたい単語の一部(先頭又は末尾)のピンインがユーザによって何となく分かっている場合に、
図9(A)に示すように、中国語辞書検索画面Gの検索語入力エリアeにおいて、そのピンイン(検索語)のアルファベット「zhang」が入力されると(ステップS7(Yes))、入力されたピンインは四声(1〜4の数字)なしのアルファベットのみで入力されたか否か判断される(ステップS8)。
【0062】
ここで、前記入力されたピンイン「zhang」は四声(1〜4の数字)なしのアルファベットのみで入力されたと判断されると(ステップS8(Yes))、当該ピンインのアルファベット「zhang」が一致して対応する漢字(一声:「張」「樟」)(三声:「長」「掌」)(四声:「丈」「杖」)がその四声毎に分類されて検索漢字一覧エリアLCに表示される(ステップS9)。
【0063】
なお、前記検索語入力エリアeに入力されたピンイン(検索語)が四声付き(アルファベットと四声(1〜4の数字)との組合せ)で入力されたと判断された場合は(ステップS8(No))、当該四声付きのピンインに対応する漢字が前記検索漢字一覧エリアLCに一覧表示される(ステップS10)。
【0064】
ここで、前記検索語入力エリアeでは、先頭一致検索の検索モードを指定する表記[先頭]がデフォルトで指定表示hされているが、ユーザ操作に応じて表記[末尾]がタッチ指定されると(ステップS11(Yes))、末尾一致検索の検索モードに設定され、当該表記[末尾]が指定表示hされる(ステップS12)。
【0065】
また、前記検索語入力エリアeに入力されたピンイン「zhang」に類似するピンイン「xiang」…が中国語間違い易い発音テーブル22cから読み出され、当該各類似のピンイン「xiang」…に対応する漢字(「郷」「詳」「享」「向」…)が類似ピンイン漢字一覧エリアLCnに表示される(ステップS13)。
【0066】
なお、上記例では、ピンインのアルファベット「zhang」が入力されたことに対応して類似するピンインのアルファベット「xiang」…に対応する漢字(「郷」「詳」「享」「向」…)が類似ピンイン漢字一覧エリアLCnに表示される例を示したが、ピンイン(検索語)が四声付き(アルファベットと四声(1〜4の数字)との組合せ)で入力された場合には、その四声付きピンインに類似する四声付きピンインに対応する漢字が類似ピンイン漢字一覧エリアLCnに表示される。例えば、四声付きピンイン「zhang1」が入力されると、類似する四声付きピンイン「xiang1」…に対応する漢字(「郷」…)が類似ピンイン漢字一覧エリアLCnに表示される。
【0067】
この類似ピンイン漢字一覧エリアLCにおいて、次候補マークNがタッチ指定されると、次に類似するピンイン「chang」…に対応する漢字に入れ替えられて表示される。
【0068】
ここで、
図7における四声組合せ一覧表示制御処理へ移行され(ステップSA)、前記検索漢字一覧エリアLCや類似ピンイン漢字一覧エリアLCnに一覧表示された前記検索語(ピンイン)「zhang」に対応する漢字が選択されてないと判断されると(ステップA4(No))、前記末尾一致検索の検索モード[末尾]が指定されているか否か判断される(ステップA5)。
【0069】
そして、前記末尾一致検索の検索モード[末尾]が指定されていない、つまり先頭一致検索の検索モード[先頭]が指定されていると判断されると(ステップA5(No))、前記検索語(ピンイン)「zhang」に対応する漢字(一声:「張」「樟」)(三声:「長」「掌」)(四声:「丈」「杖」)を先頭に含む単語が検索され、当該各単語がその四声組合せ毎に分類されワークエリアの単語一覧データメモリ22fに記憶される(ステップA6)。
【0070】
すると、サブ画面16に対し、前記四声組合せテーブル22dに基づいた四声組合せ一覧画面GSが表示され、前記単語一覧データメモリ22fに四声組合せ毎に分類されて記憶された単語が存在するところの四声組合せの項目[一声 一声]〜[一声 軽声][三声 一声][三声 二声][四声 一声]〜[四声 四声]が黄色で識別表示Hyされる(ステップA3)。
【0071】
ここで、前記四声組合せ一覧画面GSで識別表示されている何れかの四声組合せの項目がペンタッチPされて選択されると(ステップS3(Yes))、前記単語一覧データメモリ22fに記憶されている前記検索語(ピンイン)「zhang」に対応した漢字を先頭に含む各単語のうち、当該選択された四声組合せに分類されたところの単語が読み出され、中国語辞書検索画面Gの検索単語一覧エリアL(
図8(B)(C)参照)に切り換えられて一覧表示される(ステップS4)。
【0072】
なお、前記ステップA5において、末尾一致検索の検索モード[末尾]が指定されていると判断された場合は(ステップA5(Yes))、前記検索語(ピンイン)「zhang」に対応する漢字(一声:「張」「樟」)(三声:「長」「掌」)(四声:「丈」「杖」)を末尾に含む単語が検索され、当該各単語がその四声組合せ毎に分類されワークエリアの単語一覧データメモリ22fに記憶される(ステップA7)。
【0073】
そして、前記類似ピンイン漢字一覧エリアLCnに表示されている類似のピンイン(検索語)「xiang」がユーザ操作に応じて選択された場合には(ステップS14(Yes))、当該選択された類似のピンイン(検索語)「xiang」が、ユーザ入力された検索語(ピンイン)として検索語データメモリ22eに設定記憶され(ステップS15)、前記ステップS8からの処理に戻る。
【0074】
一方、
図9(B)に示すように、前記入力された検索語(ピンイン)「zhang」に対応して検索漢字一覧エリアLCに一覧表示されている漢字(一声:「張」「樟」)(三声:「長」「掌」)(四声:「丈」「杖」)うち、例えば調べたい単語の末尾に含まれているとユーザが判断した漢字「長」がペンタッチPされて選択され指定表示hされると共に(ステップS16(Yes))、検索語入力エリアeの表記[末尾]がペンタッチPされると(ステップS17(Yes))、末尾一致検索の検索モードに設定され、当該表記[末尾]が指定表示hされる(ステップS18)。
【0075】
そして、
図7における四声組合せ一覧表示制御処理へ移行されると(ステップSA)、前記検索漢字一覧エリアLCに一覧表示された前記検索語(ピンイン)「zhang」に対応する漢字「長」が選択されたと判断されると共に(ステップA4(Yes))、前記末尾一致検索の検索モード[末尾]が指定されていると判断される(ステップA8(Yes))。
【0076】
すると、前記選択された漢字「長」を末尾に含む単語が検索され、当該各単語がその四声組合せ毎に分類されワークエリアの単語一覧データメモリ22fに記憶される(ステップA10)。
【0077】
すると、サブ画面16に対し、前記四声組合せテーブル22dに基づいた四声組合せ一覧画面GSが表示され、前記単語一覧データメモリ22fに四声組合せ毎に分類されて記憶された単語が存在するところの四声組合せの項目[一声 三声][二声 三声][四声 三声]が黄色で識別表示Hyされる(ステップA3)。
【0078】
ここで、
図9(C)に示すように、前記四声組合せ一覧画面GSで識別表示Hyされている四声組合せの項目[二声 三声]がペンタッチPされて選択されると(ステップS3(Yes))、前記単語一覧データメモリ22fに記憶されている前記検索語(ピンイン)「zhang」に対応した漢字「長」を末尾に含む各単語のうち、当該選択された四声組合せ[二声 三声]に分類されたところの単語「年長」…が読み出され、中国語辞書検索画面Gの検索単語一覧エリアLに切り換えられて表示される(ステップS4)。
【0079】
そして、
図10(A)に示すように、ジャンプ検索モードに設定し、前記検索単語一覧エリアLに一覧表示された検索語(ピンイン)「zhang」の漢字「長」を末尾に含む所望の四声組合せ[二声 三声]の各単語「年長」…のうち、調べたい単語「年長」をペンタッチPして指定表示hさせると(ステップS5)、当該単語「年長」を見出し語として前記[中国語辞書]に記憶されている説明情報が読み出され、
図10(B)に示すように、説明情報表示画面GEに切り換えられて表示される(ステップS6)。
【0080】
なお、前記ステップA8において、末尾一致検索の検索モード[末尾]が指定されていないと判断された場合は(ステップA8(No))、前記選択された漢字「長」を先頭に含む単語が検索され、当該各単語がその四声組合せ毎に分類されワークエリアの単語一覧データメモリ22fに記憶される(ステップA9)。
【0081】
これにより、ユーザは、調べたい単語の一部のピンインしか分からなくても、そのピンインと単語の抑揚である四声の組合せから容易に所望の単語を絞り込み検索して調べることができる。
【0082】
したがって、前記構成の電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御機能によれば、中国語辞書の検索に伴い漢字2文字からなる単語をその四声の組合せから検索する四声組合せモードに設定されると、先頭の文字の四声(一声/二声/三声/四声)を示す記号と末尾の文字の四声(一声/二声/三声/四声/軽声)を示す記号との組合せを一覧にした四声組合せ一覧画面GSがサブ画面15に表示される。そして、この四声組合せ一覧画面GSにおいて、ユーザが聞いた調べたい単語の抑揚に応じた四声組合せが選択されると、選択された四声組合せに対応する単語が検索されて検索単語一覧エリアLに表示される。
【0083】
このため、ユーザは、調べたい単語の漢字やピンインが分からなくても、その単語の抑揚である四声の組合せから容易に所望の単語を検索して調べることができる。
【0084】
また、前記構成の電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御機能によれば、例えば調べたい単語の一部(先頭/末尾)のピンインが分かっている場合に、そのピンインを検索語として入力すると、入力されたピンインに対応する漢字が検索されて検索漢字一覧エリアLCに表示される。そして、このピンイン検索された漢字一覧から所望の漢字が選択されると、選択された漢字を含む単語が検索され、前記四声組合せ一覧画面GSにおいて、前記検索された各単語の四声組合せに対応したところの四声組合せの項目が識別表示Hyされる。
【0085】
このため、ユーザは、調べたい単語の一部のピンインしか分からなくても、そのピンインと単語の抑揚である四声の組合せから容易に所望の単語を絞り込み検索して調べることができる。
【0086】
また、前記構成の電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御機能によれば、前記ピンイン検索された漢字を先頭に含む単語を検索(先頭一致検索)して、各単語の四声組合せに対応したところの四声組合せの項目を識別表示Hyさせるのか、末尾に含む単語を検索(先頭一致検索)して、各単語の四声組合せに対応したところの四声組合せの項目を識別表示Hyさせるのかは、検索語入力エリアeの表記[先頭/末尾]をユーザ操作に応じて指定表示hさせることで、適宜切り替えることができる。
【0087】
さらに、前記構成の電子辞書装置10において[中国語辞書]を選択した場合の情報表示制御機能によれば、前記ピンイン(検索語)を入力して検索した漢字一覧を検索漢字一覧エリアLCに表示させる際には、当該入力されたピンインに類似するピンインの漢字も検索されて類似ピンイン漢字一覧エリアLCnに表示されるので、調べたい単語の一部のピンインが何となくしか分からない場合でも、そのピンインと単語の抑揚である四声の組合せから容易に所望の単語を絞り込み検索して調べることができる。
【0088】
なお、前記実施形態では、漢字2文字の単語を対象に検索する場合の具体例について説明したが、3文字以上の漢字からなる単語を検索する場合でも、その単語の先頭の漢字の四声と末尾の漢字の四声との組合せに基づいて検索することで、前記同様に所望の単語を絞り込み検索して調べることができる。
【0089】
前記実施形態において記載した電子辞書装置10による各処理の手法およびデータベース、すなわち、
図6のフローチャートに示す情報表示制御処理、
図7のフローチャートに示す前記情報表示制御処理に伴う四声組合せ一覧表示制御処理等の各手法、および辞書データベース22b、中国語間違い易い発音テーブル22c、中国語四声組合せテーブル22dは、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体23に格納して配布することができる。そして、メイン・サブ表示画面(17)(16)を備えた電子機器のコンピュータは、この外部記録媒体23に記憶されたプログラムを記憶装置(22)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記実施形態において説明した四声組合せからの単語検索機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0090】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、ネットワークNに接続されたコンピュータに通信部25によって取り込むことで、前述した四声組合せからの単語検索機能を実現することもできる。
【0091】
本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0092】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0093】
[1]
表示部と、
複数の漢字から構成される単語と、当該単語の漢字毎の四声を含むピンインと、を対応付けて複数組記憶している単語記憶手段と、
単語を構成する各漢字の四声の組合せを四声組合せ一覧として前記表示部に表示させる四声組合せ一覧表示制御手段と、
この四声組合せ一覧表示制御手段により表示された四声組合せ一覧からユーザ操作に応じて何れかの四声組合せを選択する四声組合せ選択手段と、
この四声組合せ選択手段により選択された四声の組合せに対応する単語を前記単語記憶手段により記憶された単語の中から読み出して前記表示部に一覧表示させる検索単語一覧表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする情報表示制御装置。
【0094】
[2]
ユーザ操作に応じてピンインを入力するピンイン入力手段と、
このピンイン入力手段により入力されたピンインに対応する漢字を検索するピンイン漢字検索手段とを備え、
前記四声組合せ一覧表示制御手段は、前記ピンイン漢字検索手段により検索された漢字を含む単語を前記単語記憶手段により記憶された単語の中から検索する単語検索手段を有し、この単語検索手段により検索された単語を構成する各漢字の四声の組合せを四声組合せ一覧として前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする[1]に記載の情報表示制御装置。
【0095】
[3]
前記四声組合せ一覧表示制御手段は、
単語を構成する先頭の漢字の四声と末尾の漢字の四声との全ての四声組合せを一覧にして前記表示部に表示させる全組合せ一覧表示制御手段と、
この全組合せ一覧表示制御手段により表示された全ての四声組合せのうち、前記単語検索手段により検索された単語を構成する先頭の漢字の四声と末尾の漢字の四声との組合せに対応するところの四声組合せを識別表示させる四声組合せ識別表示制御手段と、
を有することを特徴とする[2]に記載の情報表示制御装置。
【0096】
[4]
前記ピンイン漢字検索手段により検索された漢字を前記表示部に一覧表示させる検索漢字一覧表示制御手段と、
この検索漢字一覧表示制御手段により表示された漢字一覧からユーザ操作に応じて何れかの漢字を選択する漢字選択手段とを備え、
前記単語検索手段は、前記漢字選択手段により選択された漢字を含む単語を前記単語記憶手段により記憶された単語の中から検索する、
ことを特徴とする[2]または[3]に記載の情報表示制御装置。
【0097】
[5]
前記単語検索手段は、ユーザ操作に応じて先頭一致検索か末尾一致検索かの何れかを指定する先頭/末尾指定手段を有し、この先頭/末尾指定手段により先頭一致検索が指定された場合は、前記ピンイン漢字検索手段により検索された漢字を先頭に含む単語を前記単語記憶手段により記憶された単語の中から検索し、末尾一致検索が指定された場合は、前記ピンイン漢字検索手段により検索された漢字を末尾に含む単語を前記単語記憶手段により記憶された単語の中から検索する、
ことを特徴とする[2]ないし[4]の何れかに記載の情報表示制御装置。
【0098】
[6]
前記ピンイン入力手段により入力されたピンインの類似のピンインに対応する漢字を検索する類似ピンイン漢字検索手段と、
前記類似ピンイン漢字検索手段により検索された漢字を前記表示部に一覧表示させる類似ピンイン漢字一覧表示制御手段とを備え、
前記漢字選択手段は、前記検索漢字一覧表示制御手段および前記類似ピンイン漢字一覧表示制御手段により表示された漢字一覧からユーザ操作に応じて何れかの漢字を選択する、
ことを特徴とする[4]または[5]に記載の情報表示制御装置。
【0099】
[7]
表示部とメモリを備えた電子機器のコンピュータを制御するための情報表示制御方法であって、
複数の漢字から構成される単語と、当該単語の漢字毎の四声を含むピンインと、を対応付けて前記メモリに複数組記憶させ、
単語を構成する各漢字の四声の組合せを四声組合せ一覧として前記表示部に表示させ、
前記表示部に表示された四声組合せ一覧からユーザ操作に応じて何れかの四声組合せを選択し、
選択された四声の組合せに対応する単語を前記メモリに記憶された単語の中から読み出して前記表示部に一覧表示させる、
ことを特徴とする情報表示制御方法。
【0100】
[8]
表示部とメモリを備えた電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
複数の漢字から構成される単語と、当該単語の漢字毎の四声を含むピンインと、を対応付けて前記メモリに複数組記憶させる単語記憶手段、
単語を構成する各漢字の四声の組合せを四声組合せ一覧として前記表示部に表示させる四声組合せ一覧表示制御手段、
この四声組合せ一覧表示制御手段により表示された四声組合せ一覧からユーザ操作に応じて何れかの四声組合せを選択する四声組合せ選択手段、
この四声組合せ選択手段により選択された四声の組合せに対応する単語を前記単語記憶手段により記憶された単語の中から読み出して前記表示部に一覧表示させる検索単語一覧表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。