(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する構成、機能、動作等は本発明の一形態に係るものであって、本発明を何ら限定するものではない。
図1は、本発明の一形態に係る蓄電充電システムを模式的に示す図である。
【0012】
この蓄電充電システム1は、一例として蓄電池23と太陽光発電装置24とを含む構成であり、系統電力22等からの電力を受けてシステム内の所定の機器に電力を供給するPCS(Power Conditioner System)20と、電気自動車(EV:Electric Vehicle)を充電するための複数の充電器15A〜15Dを有する充電設備10と、各充電器15A〜15Dの充電状態等を管理する充電状態管理サーバ30と、を備えている。また、図示は省略するが、配電網35には店舗や住宅といった複数の負荷が接続されていてもよい。
【0013】
充電設備10は、特定のものに限定されるものではないが、例えば、ショッピング施設やサービスエリア等に設けられた充電スタンド等であってもよい。充電設備10に配置される充電器15A〜15Dの台数は4台に限らず、2台以下、3台以下、または5台以上であってもよい。充電器15A〜15Dの構成については他の図面も参照して後述するものとする。
【0014】
PCS(Power Conditioner System)20は、パワーコンディショナーあるいは電力コントローラ等とも称されるものである。PCS20は、交流電力を直流電力に変換する機能や、系統電力等からの電力を充電器15A〜15Dや店舗、住宅等の負荷(不図示)に供給する機能を有している。なお、
図1ではPCS20が1台のみ描かれているが、2台以上のPCSが配置されていてもよい。
【0015】
PCS20は、所定のネットワーク36を介して外部と双方向通信するように構成されていてもよい。
【0016】
PCS20に接続される電力供給手段としては、特に限定されるものではなく、系統電力22、1つまたは複数の蓄電池23、太陽光発電装置24、風力発電装置等であってもよい。当然ながら、これらのうちの1つまたは複数の組合せとしてもよい。
【0017】
本実施形態では、一例として充電施設10に4つの充電器15A〜15Dが配置されている。充電器15A〜15Dは同一製品であってもよいし、または、異なる製品の組合せであってもよい。以下では、充電器15A〜15Dは同一製品として説明し、充電器15A〜15Dを単に「充電器15」と表すこともある。充電器15は、一例として急速充電器であり、電気自動車に電力を供給することでその二次電池を充電する。
【0018】
充電器15は、
図2のブロック図に概略的に示すように、例えば、充電器の動作等を制御する制御部15aと、電気自動車の充電用接続部に接続される給電ケーブル15bと、ユーザに対して所定の情報を表示するモニタ16(表示デバイス)等を有するものであってもよい。給電ケーブル15b内に通信線(不図示)が内蔵されており、この通信線を通じて電気自動車のECU(Electric Control Unit)と所定の情報通信を行うように構成されていてもよい。
【0019】
また、充電器15は、電力用のインターフェース部15pや、通信用のインターフェース15q等を有している。充電器15の外形はどのようなものであってもよく、例えば、縦型の筐体内に制御部15a等が内蔵されるとともに、筐体の一部にモニタ16が配置されたようなものであってもよい。
【0020】
モニタ16としては、通常のディスプレイであってもよいし、タッチパネルディスプレイ等)であってもよい。
【0021】
制御部15aは、例えば次のような動作の一部または全部を行うものであってもよい:
−定電流・定電圧制御方式で充電を行う、
−モニタ16に、その充電器が利用可能であるか否かの情報(例えば、「充電できます」のような文字情報)を表示させる、
−モニタ16に、充電中のステータス(例えば充電率など)を表示させる、
−接続された電気自動車との間で所定のデータ通信を行う、等。
【0022】
また、制御部15aは、次のような動作の一部または全部を行うものであってもよい:
−その充電器において予め設定された電気自動車を充電するための最小充電電力(詳細下記)の情報を外部に対して送信する、
−現在どの程度の電力で充電を行っているかの情報を外部に対して送信する、等。
【0023】
なお、外部に対する情報の送信は、予め決められた所定のタイミングで実施されてもよいし、または、外部からの送信リクエストに応じて任意のタイミングで実施されてもよい。
【0024】
充電器15が電気自動者に供給する電力は、例えば、10kW、20kW、30kW、40kW、50kWのように段階的に設定されたものの中から選択されるものであってもよい。または、任意の数値として設定されるものであってもよい。
【0025】
電気自動車としては、電池式電気自動車の他にも、プラグインハイブリッド車等であってもよい。電気自動車の二次電池としては、特に限定されるものではないが、リチウムイオン二次電池等を好適に利用できる。
【0026】
充電状態管理サーバ30は、CPU、メモリ、記憶デバイス(例えばハードディスク等)、入出力インターフェース等を有するコンピュータであって、実装されたコンピュータプログラムに従って所定の動作を行う。なお、プログラムは、ネットワークを介してサーバ30内に記憶されるものであってもよいし、記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムをサーバ30に読み込むことによってサーバ30内に記憶されるものであってもよい。
【0027】
充電状態管理サーバ30は、コンピュータプログラムによって実現される以下のような機能部を有するものであってもよい:
(1)少なくとも、その充電設備における利用可能電力の情報(例:100kW)と、電気自動車を充電するための最小充電電力(例:10kW)の情報と、を取得する情報取得部、
(2)1台または複数台の電気自動車を充電中に他の電気自動車がさらに追加となる状態を想定し、少なくとも、
−追加後の全自動車台数(例:n+1台)に最小充電電力(例:10kW)を乗じた値と、
−利用可能電力の値(例:100kW)とに基づき、
待機中の充電器を最小充電電力以上(例:10kW)で動作させることが可能な否かを判定する第1の判定部、および/または、
(3)1台または複数台の電気自動車を充電中に他の電気自動車がさらに追加となる状態を想定し、少なくとも、
−利用可能電力の値(例:100kW)と、
−最小充電電力の値(例:10kW)と、
−利用中電力(例:100kW)の値とに基づき、
待機中の充電器を最小充電電力以上(例:10kW)で動作させることが可能な否かを判定する第2の判定部。
【0028】
さらに、充電状態管理サーバ30は、コンピュータプログラムによって実現される以下のような機能部も有していてもよい。
(4)所定の情報を表示可能な表示デバイス(モニタ16)に、待機中の充電器が利用可能であるか否か等の情報を表示させるサービス状態表示部。
【0029】
なお、
図1では充電状態管理サーバ30は1つのみ描かれているが、複数台のコンピュータの分散処理により本発明に係る充電状態管理方法を実現することも可能である。
【0030】
次に、上述のように構成された本実施形態の蓄電充電システム1の動作に関し、特に充電設備10内の動作を中心に説明する。
【0031】
(第1の充電状態管理モード)
このモードは、1台または複数台の電気自動車が既に充電を行っているところに、さらに電気自動車が追加されたとしても、追加された電気自動車を含め全ての電気自動車に最小充電電力以上の電力を割当て可能な場合には、全充電器を利用可能にするというものである。
【0032】
図3は、
図1の充電設備10において充電器15A、15Bで2台の電気自動車を充電し、他の2つの充電器15C、15Dは待機中である状態を示している。
図4は、第1の状態管理モードの動作を説明するためのフローチャートである。
【0033】
ここで、具体的な数値として次のようなものを想定する:
−充電設備10における利用可能電力…100kW、
−充電器15A、15Bで利用している電力…それぞれ50kW、
−各充電器の最小充電電力…10kW。
【0034】
図4のフローチャートを参照すると、ステップS1aでは、充電器15A、15Bで2台の電気自動車を充電する。
【0035】
情報取得ステップS1bでは、充電状態管理サーバ30がネットワーク経由で少なくとも次の情報を取得する:
−その充電設備の利用可能電力(100kW)の情報、
−最小充電電力(10kW)の情報。
【0036】
情報取得ステップS1bを実施するタイミングは特に限定されるものではなく、例えば充電ステップS1aの前に実施してもよい。情報の取得は、充電状態管理サーバ30がPCS20または各充電器15A、15B等との間で情報通信することにより、それらの機器から情報を得るものであってもよい。
【0037】
次いで、待機中の充電器15C、15Dが利用可能である否かを判定するための判定ステップS2を行う。具体的には、充電状態管理サーバ30は、全電気自動車の台数(例:n+1台)に1台当りの最小充電電力(例えば10kW)を乗じた値が、その充電設備における利用可能電力の値(例えば100kW)以下であるか否かを計算する。具体的には下記式を用いて計算することができる:
(利用可能電力)≧全電気自動車の台数(n+1台)×最小充電電力
【0038】
この例では、利用可能電力が100kW、全電気自動車の台数(n+1台)が3、最小充電電力が10kWであることから、
100kW>3×10kW
となり、その結果、充電管理サーバ30は、待機中の充電器を最小充電電力以上で動作させることが可能と判定する。
【0039】
次いで、表示ステップS3において、各充電器15のモニタ16の表示内容を制御する。すなわち、待機中の充電器を最小充電電力以上で動作させることが可能と判定された場合には、充電状態管理サーバ30は、充電器15に、利用可能であることを示す文字または画像を表示させる。
【0040】
一方、待機中の充電器を最小充電電力以上で動作させることが不可能と判定された場合には、充電状態管理サーバ30は、充電器15C、15Dに、利用不可能であることを示す文字または画像を表示させる。
【0041】
次いで、待機中の充電器が利用可能の状態であって、かつ、3台目の電気自動車が追加された場合(一例)には、充電ステップS4として、3台全てに対して充電を実施する。すなわち、充電器15A〜15Cへの供給電力が適宜調整され(例えば、50kW、40kW、10kW)、3台同時の充電を行う。
【0042】
なお、この場合の充電器15A〜15Cに対する配電ルールとしては種々のものを採用可能であって、特定のものに限定されるものではない。例えば、各充電器15A〜15Cに均等に電力が配分されてもよい。各充電器15A〜15Cに供給する電力の変更は、例えば、充電状態管理サーバ30が送信した制御信号に基づいて実施されてもよい。
【0043】
判定ステップS2は、例えば、所定の時間間隔で継続的に実施されてもよい。例えば、充電中の2台の電気自動車のうち一方が充電完了となった場合、「全電気自動車の台数(n+1台)」の値が減り、上記計算式の結果も変わることとなる。一例では、待機中の充電器15C、15Dはこのようなタイミングで充電不可能の表示から充電可能の表示に切り替わる。
【0044】
各充電器15における充電の完了は例えば従来公知の方法に従って実施可能であるので、ここでは詳細な説明は省略するものとする。
【0045】
上記では、2つの充電器15C、15Dのうち一方のみに電気自動車が待機している例を説明したが、充電器15C、15Dに2台の電気自動車が待機する場合も想定される。このような場合も、上記同様に、これらの充電器が利用可能であるか否かの判定を行い、その結果に応じて充電器15のモニタ16の表示を適宜切り替えればよい。
【0046】
以上、第1の充電状態管理モードについて説明した。このモードによれば、例えば4つの充電器のうち2つが待機中である場合に、全ての充電器に対し最小充電電力以上の電力が確保されていれば、充電器15C、15Dで待機していた2台の電気自動車に対して、少なくとも最小充電電力以上の電力で、充電を同時に開始することができる。このようなモードによれば、ユーザは、充電器15C、15Dのいずれを利用しても最小充電電力以上の電力で充電できることが保証される。
【0047】
上記のとおり、本実施形態のシステムによれば、どれくらいのリソースが利用可能であるかを正しく把握した上で、充電器の利用可否や使用可能電力について好適な管理を実現することができる。また、そのような情報が充電器のモニタ等に表示されるので、ユーザに取っての利便性がさらに向上したものとなる。
【0048】
また、待機中の充電器15C、15Dに並ぶ順番は関係ないため、これらの充電器を利用するユーザ間の不公平感が生じない。また、限られたリソース(例えばPCS20からの100kWの電力供給)をできる限り多くの充電器に利用することができる。
【0049】
(第2の充電状態管理モード)
上述の第1のモードは、電気自動車が追加された場合に現在利用中の充電器への電力供給量を減らして追加の充電に対応するようなケースが想定されるものであったが、下記するモードはそのような電力分分配を行わずに、待機中の充電器の利用可不可を判定するものである。なお、一連の動作は、基本的には上述した第1のモードと同様のステップ順序で実施されるものであるため、
図4のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0050】
このモードでは、上記第1のモード同様、次のような状態を想定する(
図5も参照):
−充電設備の利用可能電力…100kW、
−充電器15A、15Bで利用している電力…それぞれ50kW、
−各充電器の最小充電電力…10kW。
【0051】
充電ステップS1aについては上記第1のモード同様に実施することができる。情報取得ステップS1bでは、充電状態管理サーバ30は、少なくとも次の情報を取得する:
−その充電設備の利用可能電力(例えば100kW)の情報、
−最小充電電力(例えば10kW)の情報、
−現在使用している充電器の電力である利用中電力(50kW+50kW=100kW)の情報。
【0052】
情報の取得は、上記第1のモードと同様、例えば充電状態管理サーバ30がPCS20または各充電器15A、15B等との間で情報通信をすることにより、それらの機器から情報を得るものであってもよい。「利用中電力」の情報については、例えば、充電状態管理サーバ30が各充電器から現在の充電電力の情報を取得し、それらを合計して得た情報であってもよい。
【0053】
次いで、待機中の充電器15C、15Dが利用可能である否かを判定するためのステップ(判定ステップS2)として、充電状態管理サーバ30は、利用中電力の値に最小充電電力の値を加えた値が、そのシステムの利用可能電力以下であるか否かを判定する。具体的には下記式を用いて計算することができる:
(利用可能電力)≧(利用中電力)+(最小充電電力)
【0054】
この例では、利用可能電力が100kW、利用中電力が100kW、最小充電電力が10kWであることから、
100kW<100kW+10kW
となり、その結果、充電状態管理サーバ30は、待機中の充電器を利用不可と判定する。
【0055】
次いで、表示ステップS3において、充電状態管理サーバ30は、充電器15A、15Bについては利用可能、充電器15C、15Dについては利用不可能であることを示す文字または画像を表示させる(
図5も参照)。
【0056】
その後、充電状態管理サーバ30は、現在充電中の充電器15A、15Bのステータスをモニタリングしながら、上記計算式の条件を充たす状態となるか否かを判定する。例えば、ある電気自動車の充電が完了することにより、または、定電流充電から定電圧充電へ移行することにより、「利用中電力」の値が低減して上記計算式の条件が満たされこととなる。
【0057】
そして、上記計算式の条件を満たし充電可能な状態となった場合には、待機中の充電器15C、15Dについても利用可能の表示とするとともに、例えば充電器15Cで待機していた電気自動車に対して所定の電力(例えば50kW)で充電を開始する(ステップS4)。
【0058】
以上説明した第2の充電状態管理モードによれば、新たに充電を望む電気自動車が現れたとしても、現在充電中の電気自動車に対する供給電力は低減しないため、充電を行っている電気自動車については短時間の充電を行うことができる。このような充電モードは、言い換えれば、充電可能な車両台数よりも充電時間を優先したものであって、比較的滞在時間が短い商業施設等で使用する場合に好適なものといえる。
【0059】
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は上記説明に限定されるものではなく、種々変更可能である。
(a1)上記では充電器15のモニタ16に所定の情報を表示させることを述べたが、ユーザが所有する情報端末(表示デバイス、例えば携帯電話等)に所定の情報を表示させるようにしてもよい。または、電気自動車内に備えられた情報端末(表示デバイス、例えばカーナビゲーションシステム等)。
(a2)これを実現するために、充電状態管理サーバ30(あるいは他のサーバ)が、ネットワーク経由で、充電器15A〜15Dの利用の可否についての情報を情報端末に送信するように構成されていてもよい。
(a3)充電状態管理サーバ30(あるいは他のサーバ)が、充電器の利用の可否についての情報を充電器に対して一旦送信し、充電器が例えば無線通信機能によりユーザの端末等にそうした情報をさらに送信する構成としてもよい。
【0060】
(b1)モニタ等に表示する内容としては、その充電器が利用可能か否かという情報だけでなく、さらに、利用可能な電力をも表示するようにしてもよい。
(b2)また、待機中の充電器が利用可能となる時間(時刻、待ち時間等)が予測できる場合には、そうした時間に関する情報をも表示するようにしてもよい。
【0061】
(付記)
本明細書は以下の説明を開示する:
1.電気自動車を充電する複数の充電器を備えた充電設備における充電状態管理方法であって、
A1:少なくとも、その充電設備における利用可能電力の情報(例:100kW)と、1台の電気自動車を充電するための最小充電電力(例:10kW)の情報と、を取得する情報取得ステップと、
A2:1台または複数台の電気自動車を充電中に他の電気自動車がさらに追加となる状態を想定し、少なくとも、
−追加後の全自動車の台数(例:n+1台)と上記最小充電電力(例:10kW)とに基づいて計算された値と、
−上記利用可能電力の値(例:100kW)と、に基づき、
待機中の充電器を上記最小充電電力以上(例:10kW)で動作させることが可能な否かを判定する判定ステップと、
を有する、電気自動車の充電状態管理方法。
【0062】
なお、「追加後の全自動車の台数と上記最小充電電力とに基づいて計算され(る)」とは、必ずしもこれら2のパラメータのみに基づくことを意図するものではなく、少なくともこれらのパラメータを用いて、所定の基準値を求めるものであればよい。
【0063】
2.上記判定ステップでは、
上記全自動車の台数(例:n+1台)に上記最小充電電力(例:10kW)を乗じた値が、上記利用可能電力の値(例:100kW)以下であるか否かを計算し、
上記利用可能電力の値以下の場合に、待機中の充電器を動作可能と判定する、
付記1に記載の充電状態管理方法。
【0064】
3.さらに、
所定の情報を表示可能な表示デバイスに、待機中の充電器が利用可能であるか否かの情報を表示させるサービス状態表示ステップを、有する、付記1または2に記載の充電状態管理方法。
【0065】
4.電気自動車を充電する複数の充電器を備えた充電設備における充電状態管理方法であって、
B1:少なくとも、その充電設備における利用可能電力の情報と、1台の電気自動車を充電するための最小充電電力の情報と、現在使用している充電器の合計電力である利用中電力(例:100kW)の情報と、を取得する情報取得ステップと、
B2:1台または複数台の電気自動車を充電中に他の電気自動車がさらに追加となる状態を想定し、少なくとも、
−上記利用可能電力の値(例:100kW)と、
−上記最小充電電力の値(例:10kW)と、
−上記利用中電力(例:100kW)の値と、に基づき、
待機中の充電器を上記最小充電電力以上(例:10kW)で動作させることが可能な否かを判定する判定ステップと、
を有する、電気自動車の充電状態管理方法。
【0066】
5.上記判定ステップでは、
上記利用中電力の値(例:100kW)に上記最小充電電力の値(例:10kW)を加えた値が、上記利用可能電力の値(例:100kW)以下であるか否かを計算し、
上記利用可能電力の値以下の場合に、待機中の充電器を動作可能と判定する、
付記4に記載の充電状態管理方法。
【0067】
6.さらに、
所定の情報を表示可能な表示デバイスに、待機中の充電器が利用可能であるか否かの情報を表示させるサービス状態表示ステップを、有する、付記4または5に記載の充電状態管理方法。
【0068】
7.上記サービス状態表示ステップでは、
充電器に備えられた表示デバイスにサービス状態に関する上記情報を表示させる、
または、
電気自動車内に備えられた表示デバイスもしくはユーザが有する表示デバイスにサービス状態に関する上記情報を表示させる、
付記3または6に記載の充電状態管理方法。
【0069】
8−1.電気自動車を充電する複数の充電器を備えた充電設備における充電状態を管理するための充電状態管理サーバであって、
C1:少なくとも、その充電設備における利用可能電力の情報(例:100kW)と、1台の電気自動車を充電するための最小充電電力(例:10kW)の情報と、を取得する情報取得手段と、
C2:1台または複数台の電気自動車を充電中に他の電気自動車がさらに追加となる状態を想定し、少なくとも、
−追加後の全自動車の台数(例:n+1台)と上記最小充電電力(例:10kW)とに基づいて計算された値と、
−上記利用可能電力の値(例:100kW)とに基づき、
待機中の充電器を上記最小充電電力以上(例:10kW)で動作させることが可能な否かを判定する判定手段と、
を備える、充電状態管理サーバ。
【0070】
9−1.電気自動車を充電する複数の充電器を備えた充電設備における充電状態を管理するためのコンピュータプログラムであって、
1つまたは複数のコンピュータを、
D1:少なくとも、その充電設備における利用可能電力の情報(例:100kW)と、1台の電気自動車を充電するための最小充電電力(例:10kW)の情報と、を取得する情報取得手段と、
D2:1台または複数台の電気自動車を充電中に他の電気自動車がさらに追加となる状態を想定し、少なくとも、
−追加後の全自動車の台数(例:n+1台)と上記最小充電電力(例:10kW)とに基づいて計算された値と、
−上記利用可能電力の値(例:100kW)と、に基づき、
待機中の充電器を上記最小充電電力以上(例:10kW)で動作させることが可能な否かを判定する判定手段と、
して機能させるコンピュータプログラム。そのようなプログラムを格納した媒体。
【0071】
8−2.電気自動車を充電する複数の充電器を備えた充電設備における充電状態を管理するための充電状態管理サーバであって、
E1:少なくとも、その充電設備における利用可能電力の情報と、1台の電気自動車を充電するための最小充電電力の情報と、現在使用している充電器の合計電力である利用中電力(例:100kW)の情報と、を取得する情報取得手段と、
E2:1台または複数台の電気自動車を充電中に他の電気自動車がさらに追加となる状態を想定し、少なくとも、
−上記利用可能電力の値(例:100kW)と、
−上記最小充電電力の値(例:10kW)と、
−上記利用中電力(例:100kW)の値と、に基づき、
待機中の充電器を上記最小充電電力以上(例:10kW)で動作させることが可能な否かを判定する判定手段と、
を備える、充電状態管理サーバ。
【0072】
9−2.電気自動車を充電する複数の充電器を備えた充電設備における充電状態を管理するためのコンピュータプログラムであって、
上記8−2の充電状態管理サーバとして機能させるコンピュータプログラム。
【0073】
10.電気自動車を充電する複数の充電器を備える充電設備を管理する充電設備管理装置であって、
前記複数の充電器が電気自動車への充電に出力可能な電力の総和である総電力の上限値を示す情報と、
前記複数の充電器が電気前記自動車を充電するのに必要な最小充電電力を示す情報と、
前記複数の充電器のうち、前記電気自動車と接続している状態である充電中の充電器の数と、に基いて、
前記電気自動車と接続していない状態である待機中の充電器が、前記電気自動車を充電可能か否かを判定することを特徴とする充電設備管理装置。