特許第6037286号(P6037286)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6037286
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】下降炎燃焼無煙ストーブ
(51)【国際特許分類】
   F24B 1/26 20060101AFI20161128BHJP
   F23B 60/00 20060101ALI20161128BHJP
   F23B 80/04 20060101ALI20161128BHJP
【FI】
   F24B1/26 Z
   F23B60/00
   F23B80/04
【請求項の数】4
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-143968(P2013-143968)
(22)【出願日】2013年6月21日
(65)【公開番号】特開2014-211300(P2014-211300A)
(43)【公開日】2014年11月13日
【審査請求日】2015年11月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】504373037
【氏名又は名称】日下部 正和
(72)【発明者】
【氏名】日下部 正和
【審査官】 宮崎 光治
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭11−002589(JP,Y1)
【文献】 実開昭53−046764(JP,U)
【文献】 特公昭43−018018(JP,B1)
【文献】 登録実用新案第3148541(JP,U)
【文献】 登録実用新案第000679(JP,Z2)
【文献】 特開2001−123705(JP,A)
【文献】 実開昭59−181986(JP,U)
【文献】 特開2014−075992(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24B 1/26
F23B10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下降炎燃焼無煙ストーブ本体に台座を設け、下降炎燃焼無煙ストーブ本体の左面鉄板部に灰掻き出し口に備えた灰掻き出し口扉を設け、酸素取入れ口に備えたスライド軸部からなる酸素取入れ開閉式引戸を設け、正面鉄板部に火室に備えた薪通し焚き口扉を設け、調理室部に備えた調理室通し口扉を設け、正面鉄板部に固定した前軸支え金具に前軸部を通し嵌入止め凸部を備えた炎下降開閉把手部を設け、炎下降開閉把手部に備えた嵌入止め凸部が咬持止め金具の先端から嵌通し咬持するように咬持止め金具を設け、下降炎燃焼無煙ストーブ本体の内部に設けた灰受け陶板部を備えた火室を設け、通風調整板部に炎通風調整凹部を備え、通風調整板部に前部蝶番と後部蝶番を設け、正面鉄板部に前軸支え金具を設け、後面鉄板部に後軸支え金具を設け、炎下降調整弁の一方に後軸部を設け、後面鉄板部に設けた後軸支え金具に後軸部を通す用に設け、炎下降調整弁に設けた前軸部を正面鉄板部に設けた前軸支え金具に嵌通するように設け嵌入止め凸部の付いた炎下降開閉把手部に固着するように設け、上面鉄板部には下部煙突と上部無煙突を設け、通風調整板部に備えた炎通風調整凹部の炎を調整する炎下降調整弁の開閉できる装置と調理室部を備えたことを特徴とする下降炎燃焼無煙ストーブ。
【請求項2】
下降炎燃焼無煙ストーブ本体の内部に設けた通風調整板部に備えた炎通風調整凹部の炎を調整する炎下降調整弁は開放の状態で上面鉄板部面に水平に開かれているまま火室の火力が上がり炎通風調整凹部からの燃焼により下部煙突が暖まり上部煙突を通し空気が上昇したとき、炎下降調整弁を垂下状に下げて炎通風調整凹部を封鎖するように閉め上部煙突にいく熱を遮断させると、火室の火熱炎は灰受け陶板部の下降方向に強制的に引かれ、火力熱を引き出すように作動する、火室の火力熱は強制的に調理室部の下面から効果的な暖まりが生じる、効率的な調理室部を提供でき、さらに火室の燃焼効果を高めるため燃焼効率は大になり完全燃焼するため最小煙となり、炎下降調整弁の焼成システム効果により、上部煙突の煙は効果的な無煙燃焼が作動し上部煙突は無煙状のまま効率のよい予熱を得る、この上部無煙突に蛇口などを備えた水が通る鋼管などを巻きつけることにより湯などを供給でき、床暖房や風呂及びスチームなど予熱を供給する
ことを備えたことを特徴とする請求項1記載の下降炎燃焼無煙ストーブ。
【請求項3】
下降炎燃焼無煙ストーブ本体及び台座並びに調理室部などを耐火煉瓦に置き換え又通風調整板部及び炎下降調整弁等を耐火煉瓦に置き換えることによって、調理室部は耐火煉瓦で対応されることにより、焼物竃に代わり簡易竈を備えたことを特徴とする請求項1記載、請求項2記載の下降炎燃焼無煙ストーブ。
【請求項4】
下降炎燃焼無煙ストーブ本体の大きさは、小さな家庭の個室に利用する小型薪ストーブから業務用の大型薪ストーブを製造提供しても垂下するように炎下降調整弁を下げて炎通風調整凹部を閉めることにより、煙突にいく熱を遮断すると火室の火力熱は灰受け陶板部の下降方向に強制的に火力熱を引き出すように作動し、火室の燃焼効果を高めるため燃焼効率が大になり完全燃焼する為に最小煙となり、炎下降調整弁の焼成システム効果により、上部煙突の煙は効率的な無煙燃焼が作動するゆえに下降炎延焼無煙ストーブ本体の大きさは自由形状寸法を提供できることを備えたことを特徴とする請求項1記載と請求項2記載並びに請求項3記載の下降炎燃焼無煙ストーブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストーブ本体の内部に炎通風調整凹部を備えた通風調整板部に炎下降調整弁を設けた下降炎燃焼無煙ストーブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、薪ストーブ炉内の燃焼空間内に調理台を設け、調理のための焼き網、焼きプレートその他の調理器具を載置するための指示突起部を設けた薪ストーブがあった。また薪ストーブの上面に調理器具を載せてストーブ熱を利用して調理するなどは行われた。また燃焼室を一次燃焼室と二次燃焼室に分画し全面に多数の通孔が分散は位置される燃焼促進板とを有し未燃焼物が残存することなく、黒色の炭化物をなくして灰の量も低減することができ、煙突からの煙が少ないことを強調し無煙の薪ストーブと称した薪ストーブがあった。
【発明の開示】
【発明が解決使用とする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)特許文献に開示された登録実用新案第3159674号発明は、薪ストーブの炉内の中に焼き網や焼きプレートなどの調理器具を有する調理台を設け、調理台の下に燃焼材をおいて燃焼させて調理ができる薪ストーブを提供している、またストーブ本体に設けた開閉扉を開けた状態で料理ができることを強調しているため、鉄枠等の調理台の下に薪を置き、燃焼すれば調理の役割ははたせる、またストーブの形状からストーブ本体の上面の熱を利用すれば、高価な調理台は無用であり、上記の使用目的で、ストーブ本体に設けた開閉扉を開けた状態で燃焼させる薪ストーブを強調していることから、密閉を有し安全な炉内を設けて、火を利用するストーブの提供から外れていて大きな問題点があった。
(ロ)特許文献に開示された特開平08−334230号広報発明は薪ストーブの燃焼室内の燃料投入口の上部に魚焼き用の網を設けた床を有した薪ストーブを提供している、すなわち薪を燃焼とした魚焼きの提供である、燃焼室内の燃料投入口の上部に魚焼き用の網を設け調理が出来るようにした燃焼室は火加減の調整が難しく、魚を焼くために監視窓から魚焼き加減を監視する程度の火の火力燃焼では、ストーブの効果を発揮しないためストーブの燃焼効力が低下することが問題であった。
(ハ)特許文献に開示された特許公開2012−78050発明は、燃焼室内に加熱板を設けて燃焼室を分割し、投入口側の燃焼室で発生するガスを滞留させて十分に加熱して不完全燃焼成分を完全燃焼させ、高温の加熱板によって加熱される排気口側の燃焼室においても燃焼を行うので不完全燃焼成分は完全に燃焼し、排気口から煙を排出しないとなる無煙の薪ストーブを実現提供できると説明している。特許公開2012−78050発明は、(1)第1燃焼室と第2燃焼室との間に多数の孔を備えた加熱板を設けて燃焼室を分割して、(2)投入口側の燃焼室で発生するガスを滞留させて十分に加熱して不完全燃焼成分を完全燃焼させ、(3)高温の加熱板によって加熱される排気口側の燃焼室においても燃焼を行う(4)ので不完全燃焼成分は完全に燃焼し、(5)排気口から煙を排出しない無煙の薪ストーブとなる。と説明してあるが、投入口側の燃焼室で発生するガスを滞留させるとしているが加熱板備えた多数の孔は常に開放孔のため、第1燃焼室での熱が上昇するとともに、煙突そばに設けた多数の孔を備えた加熱板からせっかく暖めた空気を失することになり、煙突にいく熱を遮断できないため第2燃焼室の熱は第1燃焼室の熱エネルギーと同じ熱量しか発揮しない、第2燃焼室においては、山部と谷部を備えた加熱板の効果は煙突にわずかに即効する第1燃焼室で得た空気の流れを些少抑える働きが生じる可能性はあるが、その効果は燃焼室の不完全燃焼成分を第2燃焼室で完全に燃焼する効力迄は発揮出来ないため排気口から煙を排出しない無煙の薪ストーブの実現には問題であった。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
【問題を解決しようとするための手段】
【0004】
(イ)下降炎燃焼無煙ストーブ本体の内部に通風調整板部に備えた炎通風調整凹部を設け、火室の炎が十分に上昇するように調整する酸素取入れ開閉式引戸を調整する用に設ける。
(ロ)火室の炎が十分に上昇するように炎下降調整弁は開放の状態で開かれている用に設け、火室の火力が上がり炎通風調整凹部からの燃焼により下部煙突が暖まり上部煙突を通し空気が上昇したとき、炎下降調整弁を下げて炎通風調整凹部を閉じ、上部煙突にいく熱を遮断する用に炎下降開閉把手部を調整するように設ける。
(ハ)火室の火力が灰受け陶板部の下降方向に強制的に熱を引き出すように作動が始まり火室の熱は効果的な空気の流れに沿って強制的に調理室部の底面に向かう為、下面から効果的な暖まりが生じ効率的な熱を調理室部へ提供できる。
(ニ)火室の燃焼効果が高まる火室で発生するガスが滞留して十分に加熱して燃焼するため、燃焼効率が大になり完全燃焼するため最小煙となる。
(ホ)炎下降調整弁を装着した焼成システムにより上部煙突の煙は効率的な無煙燃焼が作動する、以上を特徴とする下降炎燃焼無煙ストーブである。
【発明の効果】
【0005】
下降炎燃焼無煙ストーブ本体の内部に通風調整板部に備えた炎通風調整凹部に炎下降調整弁を備え下降炎延焼無煙ストーブ本体の正面鉄板部に設けた炎下降開閉把手部の動作により火室で発生するガスが滞留して十分に加熱して燃焼するため、火室の炎の流れが容易に灰受け陶板部の下降方向に強制的に熱を引き出すことができ燃焼効率が大になり完全燃焼するため最小煙となり無煙燃焼が作動し炎燃焼無煙ストーブができ、きわめて安全で効率的な熱を調理室部へも提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施について説明する。
(イ)下降炎燃焼無煙ストーブ本体(1)に台座(2)を設け、下降炎延焼無煙ストーブ本体(1)の左面鉄板部(21)に灰掻き出し口(26)に備えた灰掻き出し口扉(3)を設け、酸素取入れ口(4)に備えたスライド軸部(5)からなる酸素取入れ開閉式引戸(6)を設ける。
(ロ)正面鉄板部(24)に火室(18)に備えた薪通し焚き口扉(8)を設け、調理室部(19)に備えた調理室通し口扉(9)を設け、正面鉄板部(24)に固定した前軸支え金具(13)に前軸部(12)を通し嵌入止め凸部(32)を備えた炎下降開閉把手部(11)を設け、炎下降開閉把手部(11)に備えた嵌入止め凸部(32)が咬持止め金具(14)の先端から嵌通し咬持するように咬持止め金具(14)を設ける。
(ハ)下降炎燃焼無煙ストーブ本体(1)の内部に設けた灰受け陶板部(20)を備えた火室(18)を設け、通風調整板部(17)に炎通風調整凹部(25)を備え通風調整板部(17)に前部蝶番(30)と後部蝶番(31)を設け、正面鉄板部(24)に前軸支え金具(13)を設け、後面鉄板部(27)に後軸支え金具(29)を設け、炎下降調整弁(16)の一方に後軸部(28)を設け、後面鉄板部(27)に設けた後軸支え金具(29)に後軸部(28)を通す用に設け、炎下降調整弁(16)に設けた前軸部(12)を正面鉄板部(24)に設けた前軸支え金具(13)に嵌通するように設け嵌入止め凸部(32)の付いた炎下降開閉把手部(11)に固着するように設ける。
(ニ)上面鉄板部(23)には下部煙突(10)と上部無煙突(15)を設け、通風調整板部(17)に備えた炎通風調整凹部(25)の炎を調整する炎下降調整弁(16)の開閉できる装置と調理室部(19)を備える。
本発明は以上のような構成で、これを使用するときは、火室(18)の火力が上がり炎通風調整凹部(25)からの燃焼により下部煙突(10)が暖まり上部煙突(15)を通し空気が上昇したとき、炎下降開閉把手部(11)を下方に垂設状態に下げると炎下降調整弁(16)は垂直状態になり炎通風調整凹部(25)は封鎖するように閉じられて上部煙突(15)にいく熱は遮断され、火室(18)の火力は灰受け陶板部(20)の下降方向に強制的に火力熱を引き出すように作動し、火室(18)の火力熱は強制的に調理室部(19)の下面から効果的な暖まりが生じ、効果的な調理室部(19)を提供でき、また火室(18)の燃焼効率がさらに高めるため火室の火力熱は燃焼効率が大になり完全燃焼するため最小煙となり、炎下降調整弁(16)の焼成システム効果により、上部煙突(15)の煙は効果的な無煙燃焼が得られる。
また図1ならびに図2の鉄板部を耐火煉瓦にすることにより焼物竃にもなりその効果は炎下降調整弁(16)の焼成システム効果により上部煙突(15)の煙は同様に効率的な無煙燃焼が得られ下降炎燃焼無煙ストーブを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の斜視図
図2】本発明の内部を示す斜視図
図3】本発明の正面と一部内部を示す斜視図
図4】本発明の正面並びに平面の内部を示す斜視図
図5】本発明の一部拡大斜視図
【符号の説明】
【0008】
1 下降炎燃焼無煙ストーブ本体
2 台座
3 灰掻き出し口扉
4 酸素取入れ口
5 スライド軸部
6 酸素取入れ開閉式引戸
7 溶接部
8 薪通し焚き口扉
9 調理室通し口扉
10 下部煙突
11 炎下降開閉把手部
12 前軸部
13 前軸支え金具
14 咬持止め金具
15 上部無煙突
16 炎下降調整弁
17 通風調整板部
18 火室
19 調理室部
20 灰受け陶板部
21 左面鉄板部
22 右面鉄板部
23 上面鉄板部
24 正面鉄板部
25 炎通風調整凹部
26 灰掻き出し口
27 後面鉄板部
28 後軸部
29 後軸支え金具
30 前部蝶番
31 後部蝶番
32 嵌入止め凸部
図1
図2
図3
図4
図5