【実施例1】
【0015】
図1は本発明の実施例1の高調波抑制装置を含む回路の説明図である。
図1において、実施例1の高調波抑制装置を含む回路の一例として、住宅用における電気配線の回路1を示す。回路1は、住宅外の電線を利用して供給される三相200Vの電源2から、△−Y結線型の三相変圧器3を通じて、三相から単相に変換されて、住宅4に供給される。
住宅4内では、単相の交流電源に対して、負荷の一例としてのLED電球6が接続されている。LED電球6に対して、並列に、実施例1の高調波抑制装置の一例としてのアクティブフィルタ7が接続されている。すなわち、実施例1では、並列型のアクティブフィルタ7が使用されている。
【0016】
図2は
図1の回路において単相に変換された後の部分の等価回路の説明図である。
なお、
図1、
図2において、住宅4内では、
図2に示す単相の交流電源3aを有する回路1aが3つ存在していることと等価であるため、以下の説明では、
図2を使用して、1つの単相の回路1aに基づいて説明を行い、残りの2つの単相の回路については説明を省略する。
図2において、実施例1のアクティブフィルタ7は、補償電流の供給部の一例としてのPWMインバータ8と、連系リアクトル9とを有する。PWMインバータ8は、スイッチング素子の一例としてのMOSFETが4つ組み合わされたフルブリッジ回路8aを有し、フルブリッジ回路8aの直流側にはコンデンサ8bが接続されている。
【0017】
なお、連系リアクトル9は、フルブリッジ回路8aの交流側に直列に接続されている。
また、実施例1のアクティブフィルタ7では、スイッチングに伴うリプルを除去するためのフィルタが設けられていないが、例えば、フルブリッジ回路8aの交流側に並列にコンデンサを接続する等の公知のスイッチングリプル除去用のフィルタを設けることも可能である。
【0018】
図3は実施例1のアクティブフィルタの制御手段の説明図であり、制御手段のブロック線図である。
図2、
図3において、アクティブフィルタ7は、制御手段の一例としての制御器11を有する。実施例1の制御器11は、集積回路の一例としてのFPGA(Field Programmable Gate Array)を使用している。すなわち、制御器11は、小型の情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されており、外部との信号の入出力、必要な処理を実行するためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM、必要なデータを一時的に記憶するためのRAMや、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU、ならびにクロック発振器等を有しており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
実施例1の制御器11では、PLL(位相同期:Phase Locked Loop)、直流電圧制御、高調波検出、電圧フィードフォワード制御、アクティブフィルタの交流側電流制御を行う。
【0019】
なお、実施例1の回路1では、アクティブフィルタ7の制御器11で使用される信号として、コンデンサ8bに印加されている直流電圧v
dcと、単相の交流電源3aの交流電圧(系統電圧)v
sと、LED電球6に流れる負荷電流i
Lと、連系リアクトル9を流れる電流i
AFと、が図示しない電圧計、電流計により検出されている。
図3において、実施例1の制御器11は、第1の座標変換部の一例として、負荷電流i
Lが入力される基本波用の座標変換部12を有する。
また、負荷電流i
Lは、第1の遅延器の一例としての基本波用の遅延器13にも入力される。基本波用の遅延器13は、RAMを使用しており、負荷電流i
Lの波形を一時的にメモリに保存して、基本波の周期に対して1/4周期後に出力することで、波形の位相シフトを行う。したがって、例えば、基本波の周期が20ms(=周波数50Hz)の場合、基本波用の遅延器13は、1/4周期である5ms遅延させた電流i
LD1を、基本波用の座標変換部12に出力する。
【0020】
基本波用の座標変換部12では、2軸の固定座標系を2軸の回転座標系(d軸、q軸)に変換するdq変換が行われる。なお、dq変換の基本的な内容は、電気回路の分野において周知慣用であるため詳細な説明は省略する。
実施例1のdq変換では、負荷電流i
Lと、基本波用の遅延器13から出力された遅延した電流値i
LD1と、基本波の周波数ωと、に基づいて、以下の数1の演算される。
【数1】
なお、基本波の周波数ωは、交流電圧v
sが入力されるPLL14で演算されたωtの信号から生成される。実施例1のPLL14は、交流電圧v
sのゼロクロス間隔を利用して周波数ωtを出力している。
【0021】
基本波用の座標変換部12は、dq変換された負荷電流i
Lのd軸方向成分i
d1およびq軸方向成分i
q1を出力する。各成分i
d1,i
q1は、それぞれ、基本波用のローパスフィルタ(LPF)16を通じて、基本波の成分のみが抽出される。実施例1の基本波用のローパスフィルタ16は、一例として、カットオフ周波数は1Hzとすることができる。
ローパスフィルタ16を通過した各成分i
LPd1,i
LPq1は、第1の逆変換部の一例としての基本波の逆変換部17に入力される。基本波の逆変換部17は、逆dq変換を行い、負荷電流i
Lの基本波成分i
L1を演算する。なお、逆dq変換の際に必要な基本波の周波数ωは、PLL14から入力される。
したがって、基本波用の座標変換部12、基本波用の遅延器13、ローパスフィルタ16および基本波用の逆変換部17により、負荷電流i
Lから基本波成分i
L1が演算されて出力される。
【0022】
前記負荷電流i
Lは、第2の座標変換部の一例としての3次高調波用の座標変換部21と、第2の遅延器の一例としての3次高調波用の遅延器22にも入力される。
実施例1の3次高調波用の遅延器22では、3次高調波の周期に対して1/4周期だけ遅延させた信号を出力する。したがって、例えば、基本波の周期が20msの場合、3次高調波用の遅延器22は、3次高調波の周期(20/3)msの1/4周期である5/3=1.6ms遅延させた電流i
LD3を出力する。
【0023】
3次高調波用の座標変換部21は、PLL14から入力される周波数が、3次高調波の周波数3ωとなるだけで、基本波用の座標変換部12と同様の座標変換が行われる。3次高調波用の座標変換部21から出力された負荷電流i
Lのd軸方向成分i
d3およびq軸方向成分i
q3は、ローパスフィルタ23を通過した後、第2の逆変換部の一例としての3次高調波用の逆変換部24に入力される。3次高調波用の逆変換部24では、基本波用の逆変換部17と同様に、逆dq変換がされ、負荷電流i
Lの3次高調波成分i
L3が出力される。
したがって、3次高調波用の座標変換部21、3次高調波用の遅延器22、ローパスフィルタ23および3次高調波用の逆変換部24により、負荷電流i
Lから3次高調波成分i
L3が演算されて出力される。
負荷電流i
Lの基本波成分i
L1と3次高調波成分i
L3は加算され、加算された値i
L1+i
L3を負荷電流i
Lから減算することで、5次高調波以降の成分のみからなる高調波成分i
Lhが演算される。したがって、実施例1では、符号12〜24を付した各制御部により、5次以降の高調波成分i
Lhを検出する高調波の検出部12〜24が構成されている。
【0024】
図4は実施例1のゲイン調整器の説明図である。
図5は実施例1のゲインの調整の説明図であり、
図5Aは交流電圧のグラフ、
図5Bは補償電流のグラフ、
図5Cは可変ゲインのグラフである。
高調波成分i
Lhは、可変ゲイン部26に入力される。
図4において、可変ゲイン26のゲインK
varは、ゲイン調整部27により調整される。
図4、
図5において、ゲイン調整部27の判別部27aには、予め設定された値であるピーク指令値I
AFpeak*から、補償電流i
AFの予め設定された期間におけるピーク値I
AFpeakが減算された値が入力され、入力値の正負、すなわち、入力値が0以上(正)であるか、0未満(負)であるかが判別される。なお、実施例1では、ピーク値I
AFpeakを検知する期間として、系統電圧v
sがゼロクロスする間隔が設定されている。
【0025】
判別部27aから出力された判別結果の信号は、増減部27bに入力される。増減部27bは、判別結果が正である場合には、予め設定されたゲインの調整量ΔK
varを加算し、判別結果が負である場合は、ゲインの調整量ΔK
varを減算する。すなわち、現時点をd回目の期間とし、d回目のゲインをK
var(d)とした場合、以下の数2で、ゲインK
varが調整することで、
図5Cに示す結果が得られる。
【数2】
【0026】
したがって、例えば、指令値(目標値)I
AFpeak*に対して、出力電流のピーク値(I
AFpeak)が大きい場合に、KvarをΔKvarだけ下げることで、出力電流が下がり、逆の場合には、KvarをΔKvarだけ上げることで、出力電流が上がる。すなわち、オートゲインコントロール(AGC)が行われる。よって、ゲインK
varを、補償電流i
AFに応じて調整することで、補償電流i
AFのピーク値を指令値に近づけるように調整することが可能である。
なお、実施例1では、ピーク値に基づいて、補償電流i
AFの最大値を調整する構成を例示したが、これに限定されず、例えば、補償電流i
AFのサンプリング値を使用して、区分求積法による積分演算を行い、得られた値i
AFrmと、予め設定された指令値i
AFrm*との大小関係で、数2と同様にしてゲインK
varを調整することで、補償電流i
AFの実効値を指令値通りに自動調整することも可能である。
また、ピーク値による調整や実効値による調整を行わず、ゲインK
varを固定値とすることも可能である。
【0027】
図3において、実施例1の制御器11は、直流電圧制御部31を有する。直流電圧制御部31は、直流電圧v
dcを一定の値に制御する。実施例1の直流電圧制御部31は、予め設定された直流電圧v
dcの目標値v
dc*と、検知された直流電圧v
dcとの差分(v
dc−v
dc*)について積分処理を行う。なお、実施例1では、具体例として、目標値v
dc*=200Vに設定されているが、具体的な数値は設計や仕様等に応じて変更可能である。
そして、積分された値に、sinωtを積算した値を、可変ゲイン部26からの出力値と加算して、連系リアクトル9を流れる電流の指令値、すなわち、アクティブフィルタ7の電流指令値i
AF*が得られる。
【0028】
電流指令値i
AF*と、連系リアクトル9を流れる電流(補償電流)i
AFとの差分(i
AF*−i
AF)は、比例制御部32において、比例ゲインKpで比例制御される。そして、比例制御部32からの出力が、交流電圧v
sと加算された値が、アクティブフィルタ7の電圧指令信号v
INV*として出力される。
電圧指令信号v
INV*に基づいて、5次以上の高調波の逆位相の電流を流すように、PWMインバータ8が制御されて、系統電圧vsおよび系統電流isに含まれる5次以上の高調波が抑制される。
【0029】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1のアクティブフィルタ7では、3次高調波は補償されず、5次高調波以上の高調波が補償される。したがって、系統電圧v
sには、LED6で発生した3次高調波が含まれることになる。しかし、実施例1では、△−Y結線型の三相変圧器3が使用されており、3次高調波は、△結線内を循環して外部に出力されない。よって、結果として、下位の系統であるLED6で発生した3次高調波も5次以降の高調波も、上位の系統である3相の電源2側には出力されず、3次以降の高調波が補償される。
したがって、3次を補償せず、5次以降を補償する実施例1の単相用のアクティブフィルタ7は、3次高調波も補償する従来の単相用のアクティブフィルタに比べて、電力容量を小さくすることができる。したがって、アクティブフィルタ7を小型化することも可能である。また、実施例1のアクティブフィルタ7では、3次高調波を補償しないため、補償電流量を減少させることができる。したがって、インバータ損失を低減することができ、アクティブフィルタ動作時の電力の損失を低減することもできる。
【0030】
(実験例)
図6は実験例の回路の説明図である。
実施例1の構成について、実験を行った。実験は、負荷として、LED6に替えて、コンデンサ入力形ダイオード整流回路41を使用した。実験例での回路41は、4つのダイオード42によるフルブリッジ回路43と、フルブリッジ回路43の直流側に接続された容量2200[μF]のコンデンサ44と、コンデンサ44に並列に接続された40[Ω]の抵抗46と、からなる。また、コンデンサ入力形ダイオード整流回路41の交流側には、動作時の負荷電流の増加を防ぐために、5[mH]のリアクトル47を接続した。
【0031】
(実験例1)
実験例1は、実施例1のアクティブフィルタの構成を利用した。なお、連系リアクトル9は、5.8[mH]のコイルを使用し、コンデンサ8bとして、容量1000[μF]のコンデンサを使用した。実験例1では、まず、下位系統である単相回路における系統電流i
sと、補償電流i
AFの波形を測定して、3次、5次、7次の高調波電流の実効値i
h3,i
h5,i
h7、系統電流のTHD(全高調波歪:Total Harmonic Distortion)、アクティブフィルタの容量および負荷電力に対する比を検出した。また、実験例1では、上位系統である三相回路における系統電流の波形を測定し、3次、5次、7次の高調波電流の実効値i
h3,i
h5,i
h7、系統電流のTHD、入力した電圧を検出した。
(比較例1)
比較例1では、アクティブコンデンサを使用せずに、実験例1と同様に実験を行った。
(比較例2)
比較例2では、3次高調波も補償する従来のアクティブフィルタを使用して、実験例1と同様に実験を行った。
【0032】
図7は実験例において測定された波形の説明図であり、
図7Aは系統電圧および負荷電流のグラフ、
図7Bは比較例2における系統電流および補償電流のグラフ、
図7Cは実験例1における系統電流および補償電流のグラフである。
なお、比較例1では、アクティブフィルタを使用しない、すなわち、補償されないため、系統電流の波形は負荷電流の波形と一致し、且つ、補償電流は常時ゼロとなるため図示は省略する。また、実験例1、比較例1,2のいずれにおいても、負荷電流の波形は共通であるため、
図7Aにのみ示し、全ての図示は省略する。
図7において、
図7Aに示す負荷電流i
Lのグラフに対して、全ての高調波を補償する比較例2では、
図7Bに示すように、補償後の系統電流i
sの波形は、系統電圧v
sと同様に正弦波となっている。一方で、3次を補償しない実験例1では、
図7Cに示すように、補償後の系統電流i
sの波形は、正弦波に対して、大きく歪んだ形となっている。
【0033】
図8は実験結果の説明図であり、3次、5次、7次の高調波電流実効値、補償電流実効値、系統電流のTHD、アクティブフィルタの容量の一覧表である。
図8において、3次、5次、7次の高調波電流の実効値i
h3,i
h5,i
h7を検出すると、比較例1では、全く補償されないため、各高調波が検出された。全ての高調波を補償する比較例2では、ほぼ全てがゼロとなっており、実験例1では、3次のみが比較例1と同様に補償されていなかった。したがって、THDは、比較例2はほぼゼロに近いが、比較例1および実験例1では50%に近い大きな値となっていた。
一方で、補償電流i
AFは、比較例2が一番大きく、補償しない比較例1はゼロ、実験例1では比較例2の1/3程度になっている。なお、実験例では、負荷電力は457[VA]であり、2.7[A]の補償電流が流れる比較例2ではアクティブフィルタの必要な容量が270.1[VA]となる。したがって、負荷電力に対して、59%の電力容量が必要となる。これに対して、実験例1では、必要な容量が91.1[VA]で済み、負荷電力に対して19%で済む。すなわち、実験例1では、従来のアクティブフィルタである比較例2に比べて、容量が19/59≒1/3程度に容量を減らすことができる。
【0034】
図9は三相回路における波形のグラフであり、
図9Aは系統電圧、
図9Bは比較例1の場合の波形、
図9Cは比較例2の場合の波形、
図9Dは実験例1の波形である。
図10は実験結果の説明図であり、3次、5次、7次の高調波電流実効値、系統電流のTHD、入力された電圧の一覧表である。
図9において、
図9Aの系統電圧に対して、高調波の補償がされない比較例1では、
図9Bに示すように、波形が大きく歪む。したがって、下位系統の高調波が上位系統に悪影響を与えてしまう。全ての高調波が補償される比較例2では、
図9Cに示すように、系統電圧に近い波形となっており、
図10に示すように、THDは6.3%と低い値となっている。これらに対して、実験例1では、
図9Dに示すように、比較例2と同様に系統電圧に近い波形となっており、
図10に示すように、THDが4.7%となっている。したがって、3次高調波を補償しない実験例1のアクティブフィルタ7でも、3相変圧器3よりも上位系統では高調波の影響をほとんど与えず、結果として、3次高調波も補償された結果が得られた。
【0035】
そして、
図10に示すように、比較例2では、入力電力が860[W]であり、フィルタがない比較例1の場合の775[W]に対して、85[W](=860-775)の損失が発生する。これに対して、実験例1では、フィルタがない場合に対する損失は、40[W](=815-775)であり、従来のアクティブフィルタである比較例2に対して、損失が47%に低減されている。
したがって、実験により、3次高調波を補償しないことで、従来のアクティブフィルタと同様に、全ての高調波を補償しつつ、アクティブフィルタの容量および電力の損失を削減することができることが確認された。したがって、従来のアクティブフィルタに対して小型化、軽量化が可能であり、実施例1のアクティブフィルタを、配電盤に設置するだけでなく、例えば、電源タップや電力量計のような小型の機器に組み込む等、アクティブフィルタを組み込みやすくなる。また、損失の低減により、省エネルギー化することも可能である。
【0036】
なお、実施例1のアクティブフィルタ7のように、住宅等で使用されることが想定されている単相のアクティブフィルタに対して、工場等の大電力を使用する施設で使用されることが想定されている三相のアクティブフィルタが、従来から存在する。
ただし、単相のアクティブフィルタは、容量が0.1〜0.5[kVA]であるが、三相のアクティブフィルタは50〜300[kVA]程度の容量を有する点が異なる。したがって、容量が1000倍程度異なり、対象としている高調波の量も1000倍以上異なる。また、三相のアクティブフィルタには、原理上、三次高調波電流を流すことができないため、単相のアクティブフィルタとは、回路図が似てはいるが、装置の中身としては全く異なる。したがって、三相のアクティブフィルタの構成は、単相のアクティブフィルタに直接適用することは、技術的に極めて困難である。
【0037】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H04)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、アクティブフィルタとしてMOSFETを使用する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ:Insulated Gate Bipolar Transistor)等の任意の素子を使用するアクティブフィルタを使用可能である。
【0038】
(H02)前記実施例において、3次を補償せず、5次以降のみを補償する方法は、実施例に例示した方法に限定されない。例えば、フーリエ変換を利用して、5次以降の高調波成分を検出することも可能である。
(H03)前記実施例において、アクティブフィルタ7を下位系統に設ける構成を例示したが、3相変圧器3よりも上位系統に設けることも可能である。
【0039】
(H04)前記実施例において、3相変圧器として、△―Y結線型を例示したが、これに限定されず、3次高調波が除去可能な任意の結線型の変圧器を使用可能である。例えば、△−△型やY−△型を採用可能である。