特許第6037403号(P6037403)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6037403
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】空気装置及び空圧装置の組立体
(51)【国際特許分類】
   F03D 3/04 20060101AFI20161128BHJP
   F03D 9/28 20160101ALI20161128BHJP
【FI】
   F03D3/04 B
   F03D9/28
【請求項の数】11
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-505101(P2014-505101)
(86)(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公表番号】特表2014-514498(P2014-514498A)
(43)【公表日】2014年6月19日
(86)【国際出願番号】PL2012000018
(87)【国際公開番号】WO2012141603
(87)【国際公開日】20121018
【審査請求日】2015年3月9日
(31)【優先権主張番号】P-394367
(32)【優先日】2011年4月14日
(33)【優先権主張国】PL
(73)【特許権者】
【識別番号】513259218
【氏名又は名称】ピスコジュ、ヴァルデマー
【氏名又は名称原語表記】PISKORZ, Waldemar
(73)【特許権者】
【識別番号】513259229
【氏名又は名称】ピスコジュ、トーマス・タデウシュ
【氏名又は名称原語表記】PISKORZ, Tomasz Tadeusz
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147500
【弁理士】
【氏名又は名称】田口 雅啓
(74)【代理人】
【識別番号】100166235
【弁理士】
【氏名又は名称】大井 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100179914
【弁理士】
【氏名又は名称】光永 和宏
(72)【発明者】
【氏名】ピスコジュ、ヴァルデマー
(72)【発明者】
【氏名】ピスコジュ、トーマス・タデウシュ
【審査官】 佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−130110(JP,A)
【文献】 特開平05−223054(JP,A)
【文献】 特開2005−036751(JP,A)
【文献】 特開平09−222071(JP,A)
【文献】 米国特許第07605489(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03D 3/04
F03D 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
静止空気ガイドベーンを有するステータと、垂直回転軸を有するロータとから成るセグメントを備え、該セグメントは、ベースプレートに支持された縦型のカラムに積み重ねられ、該カラム内で互いに連結された風力エンジンのシャフトが動力受容部と結合される空気装置及び空圧装置の組立体であって、
前記組立体は、ステータ(5)に固定された剛性の連結棒(4)で互いに連結された少なくとも2つのカラム(3)で構成され、各ステータ(5)は、4本の管状の支柱(7)が円の周りに均等に離間されて円形の下板(8)と円形の上板(9)とに接続されることによって形成され、前記支柱は、該支柱に固定された2枚のパネル(1819)を有し、前記2枚のパネルは、前記支柱(7)の軸を貫く半径に対して鋭角に設定された平面内に配置され、さらに、少なくとも1本の支柱(7)には、圧縮空気導管(31)が固定され、前記空気圧縮導管は、前記パネル(1819)と平行に向くノズル(32)を備え、前記下板(8)及び前記上板(9)の対称軸には、ブレード(27)を有する前記ロータ(6)のシャフト(23)が支持されるベアリング(22)のブラケット(14)が存在し、1つのカラム(3a)の前記ロータ(6)の前記シャフト(23)は、圧縮空気タンク(34)に接続された圧縮機ユニット(33)と結合され、前記圧縮空気タンクは、他のカラム(3b3c)の前記ステータ(5)の前記圧縮空気導管(31)に接続される圧縮空気システム(37)に接続されることを特徴とする、空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項2】
前記ロータ(6)の前記ブレード(27)は半円筒形であることを特徴とする、請求項1に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項3】
前記下板(8)と前記上板(9)との間の長方形の壁の形をした前記ガイドベーン(20)は、半円筒形の前記ブレード(27)の軸が存在する円に接する平面内に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項4】
前記上板(9)は、ベアリングプレート(12)が着脱可能に接続されるリング(11)から成ることを特徴とする、請求項3に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項5】
前記支柱(7)の先端部(10)は、前記下板(8)及び前記リング(11)より突出しており、前記先端部(10)には、前記下板(8)側又は前記リング(11)側に、締付けリング(16)が取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項6】
前記先端部(10)及び前記締付けリング(16)は貫通孔(21)を備え、該貫通孔は、一方向に、前記支柱(7)又は締付けリング(16)の外縁部から等距離に配置されることを特徴とする、請求項5に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項7】
前記締付けリング(16)には、前記連結棒(4)を接続するラグ(17)が設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項8】
前記連結棒(4)は、カラム(3)の他の全セグメント(2)間に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項9】
前記ベアリング(22)の前記ブラケット(14)より突出する前記ロータ(6)の前記シャフト(23)の端部には、先端部の外側にフェンダ(30)を配置するストリップ(29)を有する結合用の円板(28)が存在し、前記フェンダ(30)の側面は、可撓性のオーバレイ(24)で覆われることを特徴とする、請求項1に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項10】
前記圧縮空気タンク(34)と前記ステータ(5)の前記圧縮空気導管(31)との間には、制御システム(38)を通じて前記ロータ(6)の速度メータと接続される電磁弁(36)が設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【請求項11】
3つの前記カラム(3)で構成される、請求項1に記載の空気装置及び空圧装置の組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、発電を目的とする空気装置及び空圧装置の組立体であり、特に、高出力装置である。
【背景技術】
【0002】
特開2002−130110号公報から、同軸上に配置されたガイドベーン及び補助ガイドベーンを有する複数のエンジンユニットから成る任意の高さの風力発電装置が知られている。個々のユニットのロータは、動力受容器にトルクを伝達するために、爪車と爪との協働を通じて接続される。
【発明の概要】
【0003】
本発明によると、装置の組立体は、剛性の連結棒で相互連結されトラス構造を形成する少なくとも2つ、好適には3つのカラムから作製される。各カラムは、1つのセグメントが次のセグメントの上に同軸上に積み重ねられた少なくとも3つの縦型のセグメントから組立てられ、地面から最初のセグメントがベースに固定される。好適には、連結棒が他の全セグメント間に設置される。
【0004】
セグメントは、ステータ及びロータから成る。セグメントのステータは、4本の管状の支柱が各端部で、円板、つまり下板と上板とを介して、互いに平行に支柱の両先端部が該上板及び該下板を越えて延びた状態で接続されて形成される。上板は、ボルトを使用して着脱可能に接続されたリング及びベアリングプレートから成る。支柱は、板間の距離より短い直径を有する円の周りで対称的に離間される。締付けリングは、下板を越えて延びる先端部上に取り付けられ、下板に固定される。締付けリングは、カラムを連結する連結棒を固定するためのラグを備える。先端部及び締付けリングは開口部を含み、開口部は、一方向に、支柱の外縁部又は締付けリングから等距離に配置され、個々のセグメントを連係するリンチピン用に意図される。下板及び上板の対称軸には、ベアリングを設置するためのブラケットが存在する。支柱と両板に固定されるのは、支柱の軸を通る1つの平面内に配置された2枚の縦型のパネルであり、該パネルは、板の軸から支柱の軸まで走る半径に対して鋭角に傾斜される。パネルの間には、円の周りに均等に離間されると共に中心を通る半径に対して鋭角に傾斜された、長方形の壁の形をしたガイドベーンが組込まれる。
【0005】
各ステータの支柱の少なくとも1本には、外側に位置するパネルに接続する箇所に接続された圧縮空気導管を有する。ステータの各圧縮空気導管は、パネルと同様に向くノズルを備える。
【0006】
ステータは、シャフトがベアリングに支持されたロータを収容する。シャフトには、2枚の円板が取り付けけられ、該円板の間には、円周の周りに配置された好適には8枚より多い縦型のロータブレードが存在し、該ロータブレードは、半円筒形である。ステータのガイドベーンは、該ガイドベーンを通る平面が、半円筒形のロータブレードの軸が存在する円に接するように、ロータブレードに対して配置される。結合用の円板は、ベアリングブラケットより突出するロータシャフトの先端部に設置され、該円板は、フェンダが外側に配置されるストリップを備える。フェンダの側面は、可撓性のオーバレイで覆われる。
【0007】
1つのカラムのロータのシャフトは、圧縮空気タンクに接続された圧縮機と結合される。タンクからは、圧縮空気導管が出ており、該圧縮空気導管は、他のカラムに位置するステータ内の圧縮空気導管に接続される。カラム内に向かって配置されたステータの圧縮空気導管は、密閉されて接続される。圧縮空気タンクとステータ内の導管との間には、制御システムを通じてロータ速度メータに接続される電磁弁が設置されている。
【0008】
本発明による解決方法により、駆動中の装置と結合される風力エンジンセグメントから途切れなく動力の受容が可能になる。無風時にも、これらのセグメントのロータは、タンク中に蓄積された圧縮空気によって駆動される。好適には、空気装置及び空圧装置の組立体の3つのカラムはいずれも、空気を圧縮するものとする。こうしたセグメントの設計により、特にカラムが正三角形のレイアウトで配設されたレイアウトで、確実にカラムユニットを迅速に組立て安定させられる。それ以外にも、こうしたセグメントの設計は、風力を非常に効率的に利用できるという特徴を持つ。
【0009】
本発明の対象を、例示的な解決方法で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】3つのカラムのユニットの概略平面図である。
図2】圧縮空気ユニットを含むカラムの略図である。
図3】軸方向から見た、拡大したセグメントのステータを示す図である。
図4】セグメントの断面図である。
図5】ロータの全体図である。
図6】結合用の円板の表面からの拡大図である。
図7】空気導管と支柱との接続部の断面に関する詳細図である。
図8】圧縮空気ユニットの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面によると、正三角形のレイアウトで配置され、地面に固定された3枚のベースプレート1が、3つのカラム3a、3b,3cが剛性の連結棒4で相互連結されてトラス構造を形成した形で、8つの風力エンジンのセグメント2のそれぞれを支持している。風力エンジンのセグメント2は、ステータ5及びロータ6から構成されている。ステータ5は、両端で下板8と上板9とに接続された4本の管状の支柱7で構成され、支柱7の先端部10が下板8及び上板9より突出した状態で、下板8と上板9とは互いに平行になっている。上板9は、リング11と、リング11にボルト13で取り付けられたベアリングプレート12とから構成されている。ベアリングブラケット14は、下板8及び上板9にボルト止めされている。支柱7は、下板8と上板9との間の距離よりも短い直径を有する円上で、対称的に離間されている。4つのリブ15は下板8に溶接され、リブの短辺は、支柱7の先端部10上に取り付けられた締付けリング16に接続されている。締付けリング16には、連結棒4を固定するためのラグ17が設けられている。支柱7は、リング11と下板8との間でそれらに溶接されており、パネル18及び19は、支柱の軸を通る平面に配置され、該パネル18及び19は、ステータ5の軸から支柱7の軸へと走る半径に対して鋭角に傾斜されている。支柱7間には、リング11と下板8とに取り付けられた長方形の壁の形をした16枚のガイドベーン20がある。ガイドベーン20は、円の周りに均等に離間している。先端部10及び締付けリング16は、個々のセグメント2を接続するリンチピン用の穴21を備え、該穴21は、径方向に、先端部10の縁部又は締付けリング16の縁部から等距離に配置されている。
【0012】
ステータ5のベアリングブラケット14のベアリング22で支持されているのは、ロータ6のシャフト23であり、シャフト23の端部は、ベアリングブラケット14の上方に突出している。シャフト23には、リング11の内径より若干小さな直径の2枚の円板25及び26が溶接されている。円板25と円板26との間に、両円板の外周周りで、8つの均等に離間した、それぞれが半円筒形を有するロータブレード27があり、該ロータブレードは、円板25及び26の穴に挿入されて永久的に両円板に接続されている。半円筒形のロータブレード27の直径と、円板25及び26の直径との比率は、1:4である。ロータブレード27は、ロータ24のシャフト23の軸を通る直線が該ロータブレードの両縁部に接するように配置されている。ロータブレード27に対して、ガイドベーン20は、パネル18及び19と同様に、半円筒形のロータブレード27の軸がその周りに離間して存在する円に接する平面内に配置されている。ロータ24のシャフト23の突出する先端部に円板28が取り付けられ、該円板は、それぞれ外方に向かうフェンダ30で終端する4つのストリップ29を有し、該円板28は、互いに対してフェンダ30の幅だけシフトされている。フェンダ30の側面は、ゴムの製オーバレイ24で覆われている。2つのセグメント2が連結されると、結合用の円板28のフェンダ30は、同一レベル上になる。
【0013】
支柱7には、圧縮空気ユニットの導管31が取り付けられており、該導管には、その出口がロータブレード27の内面の中心に向くノズル32を備えている。導管31には、密閉されたコネクタが設けられ、最上のセグメント2に圧縮空気を供給可能にできる。最上のセグメント2の導管31は塞がれてれる。圧縮機ユニット33は、カラム3aの下側のロータ6のシャフトと結合され、高圧空気タンク34に接続されている。他の2つのカラム3b及び3cのロータ6のシャフト23は、発電機35と結合されている。高圧空気タンク34は、電磁弁36と、圧縮空気システム37と、その分岐とを通じて、カラム3b及び3cのステータ5の導管31に接続されている。電磁弁36は、制御システム38を介して、ロータ6の速度メータに結合されている。
図1
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