【文献】
Jリーグドリームイレブン J.League Dream Eleven,アプリSTYLE Vol.5(Koiunreki 11月号増刊),日本,株式会社イースト・プレス,2011年11月15日,第5巻,第92-93頁,第92頁の右下の記事「現実のJリーグの試合と連動!」
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のゲームシステムSは、ゲームを統括的に制御するサーバ装置1と、各ユーザが操作するゲーム装置10と、を含んで構成される。複数のゲーム装置10は、ネットワークNを介してサーバ装置1や他のゲーム装置10とデータ送受信可能に接続される。
【0023】
なお、ここでは、n人のユーザ(nは自然数。以降、これらn人をまとめて単にユーザともいう。)に対応するn機のゲーム装置10がゲームシステムSに含まれる場合を説明するが、ゲームシステムSを構成する装置はこれに限られない。
【0024】
図2は、サーバ装置1のハードウェア構成を示す図である。
図2に示すように、サーバ装置1は、制御部2と、主記憶3と、サーバDB部4(情報記憶媒体)と、通信インタフェース5と、を含んで構成されるサーバコンピュータであり、各部はバス6を介して接続されている。
【0025】
制御部2は、一又は複数の制御部(例えば、CPU等)を含む。制御部2は、図示しない記憶部に格納されるオペレーティングシステムや各種プログラムを実行してサーバ装置1の各部を統括的に制御する。主記憶3は、RAM等を含み、上記オペレーティングシステムや各種プログラム、及び、各種データを一時的に記憶する。
【0026】
サーバDB部4(情報記憶媒体)は、大容量ハードディスク等を含み、後述する各種データを記憶する。通信インタフェース5は、インターネットなどの通信ネットワークに、サーバ装置1を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0027】
図3は、ゲーム装置10のハードウェア構成を示す図である。
図3に示すように、ゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。なお、ここでは、ゲーム装置10が家庭用ゲーム機により実現される場合を説明するが、ゲーム装置10は、携帯用ゲーム機、携帯電話機(スマートフォン)、及びパーソナルコンピュータ等により実現されるようにしてもよい。
【0028】
表示部32及び音声出力部34は、家庭用ゲーム機11に接続される。表示部32は、例えば、家庭用テレビ受像機又は液晶ディスプレイなどである。音声出力部34は、例えば、家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカ又はヘッドホンなどである。
【0029】
家庭用ゲーム機11は、公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、制御部14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0030】
制御部14は、一又は複数の制御部(例えば、CPU等)を含む。制御部14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク36から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する処理や情報処理を実行する。
【0031】
主記憶16は、例えば、RAMを含む。光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータは、主記憶16に書き込まれる。主記憶16は、制御部14の作業用メモリとしても用いられる。バス12は、アドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0032】
画像処理部18は、VRAMを含む。画像処理部18は、制御部14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面は、ビデオ信号に変換されて所定のタイミングで表示部32に出力される。
【0033】
入出力処理部20は、制御部14が、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。
【0034】
音声処理部22は、サウンドバッファを含む。音声処理部22は、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された音声データを、音声出力部34から出力する。
【0035】
通信インタフェース28は、インターネットなどの通信ネットワークに、家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0036】
光ディスク再生部24は、光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。本実施形態においては、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために、光ディスク36が用られる場合を説明するが、メモリカード等の他の情報記憶媒体が用いられて、プログラムやデータが家庭用ゲーム機11に対して供給されるようにしてもよい。他にも例えば、通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータが家庭用ゲーム機11に供給されるようにしてもよい。
【0037】
ハードディスク26は、一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、本実施形態において光ディスク36に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、ハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0038】
コントローラ30は、ユーザがゲーム操作を行うための操作部である。家庭用ゲーム機11には、一又は複数のコントローラ30が、有線又は無線接続される。入出力処理部20は、一定周期毎(例えば1/60秒ごと)に、コントローラ30の各操作部材の状態をスキャンする。このスキャン結果を表す操作信号は、バス12を介して制御部14に供給される。制御部14は、この操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0039】
[2.ゲームシステムにおいて実行されるゲーム]
次に、ゲームシステムSにおいて実行されるゲームについて説明する。本実施形態のゲームシステムSでは、2つのチームが対戦するサッカーゲームが実行される場合を説明する。ここでは、2種類のサッカーゲームが実行され、現実世界のサッカーリーグを模したサッカーゲーム(以降、皆のサッカーゲームという。)と、各ユーザが対戦するサッカーゲーム(以降、各自のサッカーゲームという。)と、が実行される。
【0040】
皆のサッカーゲームでは、現実世界のサッカーリーグに所属する複数のサッカーチームが用意されており、コンピュータの制御により対戦が実行される。各ユーザは、皆のサッカーゲームを観戦することができるようにしてもよいし、皆のサッカーゲームの対戦結果のみが各ユーザに通知されるようにしてもよい。ここでは、現実世界のサッカーリーグの試合が開催される日時と略同時期に、現実世界のサッカーリーグと同じ対戦カードとなるように、皆のサッカーゲームが実行される。以降では、皆のサッカーゲームで対戦する各サッカーチームを、「皆のサッカーチーム」という。
【0041】
一方、各自のサッカーゲームでは、各ユーザのサッカーチーム同士が対戦する。各ユーザは、ゲームシステムSへの利用登録をするにあたり、現実世界のサッカーリーグに所属している複数のサッカーチームから自分のお気に入りのサッカーチームを選択する。そして、各ユーザは、自分がゲームで使用するサッカーチームを生成して、現実世界のサッカー選手を模したキャラクタや架空のキャラクタを所属させる。なお、当該サッカーチームに所属する選手は、お気に入りのサッカーチームに現実世界で所属しているサッカー選手に基づいて設定されるようにしてもよいし、お気に入りのサッカーチームに関わらずユーザの選択により設定されるようにしてもよい。
【0042】
以降では、各自のサッカーゲームで対戦する各サッカーチーム(即ち、各ユーザが使用するサッカーチーム)を「各自のサッカーチーム」という。ユーザが各自のサッカーゲームをプレイする場合、対戦相手選択画面から対戦相手のユーザが選択される。
【0043】
図4は、対戦相手選択画面の一例を示す図である。
図4に示すように、あるユーザが操作するゲーム装置10に表示される対戦相手選択画面50には、対戦相手の候補となるユーザに関する対戦相手候補情報52が表示される。対戦相手候補情報52には、他のユーザを識別する情報や、他のユーザのサッカーチームに関する情報が表示される。
【0044】
詳細は後述するが、本実施形態においては、ユーザと他のユーザとのお気に入りチームの組み合わせが、現実世界のサッカーリーグの対戦組み合わせと同じになるように、対戦相手候補情報52が示す他のユーザが選出される。ユーザは、対戦相手候補情報52に表示された情報をもとに、各自のサッカーゲームでの対戦相手を選択することになる。
【0045】
対戦相手選択画面50から対戦相手が選択されると、各自のサッカーゲームが開始される。ここでは、各ユーザのサッカーチームに所属するサッカー選手は、原則として、コンピュータの操作により自律的に動作する。
【0046】
ユーザは、各自のサッカーゲームを開始するにあたり、自分のチームのフォーメーション、スターティングメンバー、控えメンバー、及びチームの作戦を指定する。これらユーザによる指定内容及びゲームプログラムに定義された行動アルゴリズムに基づいて、キャラクタが動作することになる。なお、キャラクタにシュートをさせるための指示等の一部の動作については、ユーザが適宜入力することができるようにしてもよい。各自のサッカーゲームが終了すると、対戦結果を示す対戦結果画面がユーザのゲーム装置10に表示される。
【0047】
図5は、対戦結果画面の一例を示す図である。
図5に示すように、対戦結果画面60には、各自のサッカーゲームの対戦結果が表示される。対戦結果としては、勝敗を示す情報、各自のサッカーチームの得点を示す情報、ユーザに付与される応援ポイントを示す情報が含まれる。
【0048】
応援ポイントは、各自のサッカーゲームを実行するとユーザに付与されるゲーム内通貨である。ユーザは、自分が獲得した応援ポイントを、皆のサッカーチームに付与することができる。ユーザが応援ポイントを付与した皆のサッカーチームは、所定条件のもと、皆のサッカーゲームの対戦を有利にすすめることができる。
【0049】
ここでは、各ユーザが、自分のお気に入りチームに対応する皆のサッカーチームに応援ポイントを付与するようにしてもよいし、他のサッカーチームに応援ポイントを付与するようにしてもよい。ユーザは、応援ポイント付与画面から、自分が応援ポイントを付与する皆のサッカーチームを選択し、付与する応援ポイント数を入力する。
【0050】
図6は、応援ポイント付与画面の一例を示す図である。
図6に示すように、応援ポイント付与画面70には、直近で行われる皆のサッカーゲームの対戦カード及び試合日程を示す対戦情報72と、ユーザが応援ポイントを付与する皆のサッカーチーム及び応援ポイント数を入力するための応援ポイント入力画像74と、応援ポイントの付与処理を実行するための決定ボタン76と、が表示される。
【0051】
各ユーザは、自分が保有する応援ポイントを皆のサッカーチームに付与することになる。皆のサッカーチームの対戦日時(即ち、現実のサッカーリーグでの対戦日時)が近づくと、応援ポイントの付与が締め切られる。そして、対戦日時が訪れると、皆のサッカーゲームの対戦が実行される。詳細は後述するが、皆のサッカーゲームでは、各ユーザの応援ポイントを多く集めたチームほど、対戦を有利に進めることができる構成になっている。
【0052】
皆のサッカーゲームの対戦が終了すると、応援ポイントを付与したユーザが操作するゲーム装置10には報酬付与画面が表示され、各ユーザに報酬が与えられる。
【0053】
図7は、報酬付与画面の一例を示す図である。ここでは、ユーザへの報酬として、各自のサッカーチームに所属させるサッカー選手をユーザが獲得するゲームイベントを発生させるためのポイント(以降、イベント発生ポイントという。)が付与される。
図7に示すように、報酬付与画面80には、ユーザに付与されたイベント発生ポイントを示すポイント画像82が表示される。ユーザは、イベント発生ポイントを使用して所与のゲームイベントを発生させると、自分のサッカーチームに所属させるサッカー選手を獲得することができる。
【0054】
このように、本実施形態のゲームシステムSでは、各ユーザが応援ポイントを付与した皆のサッカーチームが対戦で有利になり、皆のサッカーゲームの対戦が終了すると、応援ポイントを付与した各ユーザには、報酬が与えられる構成になっている。以下、本技術について、詳細に説明する。
【0055】
[3.ゲームシステムにおいて実現される機能]
図8は、ゲームシステムSで実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。ゲームシステムSは、ゲームプログラムが実行されることによって、ゲームデータ記憶部100、ゲーム実行部102、第1対戦実行部104、関連付け実行部106、対戦設定部108、第2対戦実行部110、対戦制限部112、制限解除部114、支援操作許可部116、支援操作受付部118、支援量比較部120、ゲームパラメータ変更部122、及び報酬付与部124を実現する。ここでは、上記各機能がサーバ装置1によって実現される場合を説明する。
【0056】
[3−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部100は、例えば、サーバDB部4等を主として実現される。ゲームデータ記憶部100は、ゲームを実現するために必要な各種データを記憶する。ここでは、ゲームデータ記憶部100は、(1)マスタデータ、(2)各ユーザに関する種々の情報を示すユーザデータ、(3)皆のサッカーチームに関する皆のサッカーチームデータ、(4)皆のサッカーゲームに関する皆のサッカーゲームデータを記憶する。
【0057】
[マスタデータ]
マスタデータには、ゲームシステムSにおいて実行されるゲームの各種基本情報が格納される。ここでは、現実世界又は仮想世界の複数の競技チーム又は複数の競技選手に関する競技データが、マスタデータに格納される。なお、本実施形態では、現実世界のサッカーチームに関するゲームが実行される場合を説明するが、「現実世界のサッカーチーム」の記載は、現実世界又は仮想世界の複数の競技チーム又は複数の競技選手に読み替えることができる。
【0058】
図9は、競技データのデータ格納例を示す図である。
図9に示すように、競技データは、現実世界のサッカーチームの種類を示す情報が格納される。競技データに格納されたサッカーチームの何れかが、各ユーザのお気に入りチームとして設定される。
【0059】
また、マスタデータには、支援量と、ユーザに付与される報酬の内容と、を関連付けた報酬内容データが格納される。支援量とは、支援操作量のことであり、ここでは、各ユーザが皆のサッカーチームに対して付与した応援ポイント量(サッカーチームに対する投票量)である。
【0060】
図10は、報酬内容データのデータ格納例を示す図である。
図10に示すように、報酬内容データは、支援量に関する支援量条件と、報酬の内容を示す報酬内容情報と、が関連付けられて格納される。支援量条件は、支援量が所定範囲であるか否かを示す条件であり、ここでは、各ユーザが皆のサッカーチームに対して付与した応援ポイント量が所定範囲であるか否かを示す条件である。
図10に示すように、ユーザが皆のサッカーチームに応援ポイントを付与するほど、当該ユーザへの報酬が大きくなる(イベント発生ポイントが多くなる)ように設定されている。
【0061】
なお、ここでは、報酬内容データをテーブル形式のデータとして説明するが、当該関連付けデータは、ゲームプログラムに記述された数式形式のデータであってもよい。即ち、報酬内容データは、ユーザによる応援ポイント数が代入されると、当該ユーザに付与されるイベント発生ポイントが算出される数式形式のデータであってもよい。
【0062】
[ユーザデータ]
図11は、ユーザデータのデータ格納例を示す図である。
図11に示すように、ユーザデータには、例えば、各ユーザの登録情報と、ユーザが保有する応援ポイントと、ユーザが獲得したイベント発生ポイントと、ユーザに関連付けられたサッカーチームを示すお気に入りチーム情報と、ユーザが対戦で使用する各自のサッカーチームに関する情報と、が格納される。ユーザがゲームシステムSの利用登録操作を行うと、新たなレコードがユーザデータに生成され、当該ユーザのゲームプレイや所与の内容変更操作に応じてこのレコードの内容が更新される。
【0063】
ユーザの登録情報には、例えば、ユーザを一意に識別するユーザ名と、ユーザの強さに関する情報(例えば、レベルや経験値を示す数値や記号)と、ユーザの属性を示す属性情報と、が含まれる。ユーザの強さに関する情報は、ユーザのゲームプレイ(例えば、対戦結果)に応じて更新される。属性情報は、ユーザの個人情報(登録情報)であり、例えば、ユーザ自身に関する情報(例えば、居住地、年齢、性別、続柄、職業等)又はユーザの趣向に関する情報が格納される。
【0064】
各自のサッカーチームに関する情報には、ユーザが使用するサッカーチームの名称に関する情報と、サッカーチームに所属するサッカー選手に関する情報と、サッカーチームの対戦成績(戦績)に関する情報と、が格納される。
【0065】
サッカー選手に関する情報は、各自のサッカーチームに所属するサッカー選手の名称と、当該サッカー選手の役割に関する情報(例えば、ポジション)と、当該サッカー選手の状態(例えば、能力値や調子)を示す情報と、が含まれる。サッカー選手の状態を示す情報は、サッカー選手に関するゲームパラメータであり、ゲームの進行に応じて適宜更新される。サッカーチームの対戦成績に関する情報は、各自のサッカーチームの順位、勝敗数及び引き分け数、得失点差を示す情報等が格納される。
【0066】
[皆のサッカーチームデータ]
図12は、皆のサッカーチームデータのデータ格納例を示す図である。
図12に示すように、皆のサッカーチームデータは、皆のサッカーチームの名称と、皆のサッカーチームに所属する選手に関する情報と、皆のサッカーチームの対戦成績を示す情報と、が関連付けられて格納される。
【0067】
ここでは、皆のサッカーチームの名称は、現実世界のサッカーチームに基づいて定められており、例えば、競技データに定められた名称が格納される。皆のサッカーチームに所属するサッカー選手に関する情報は、ユーザが使用するサッカーチームの名称に関する情報と、サッカーチームに所属するサッカー選手に関する情報と、サッカーチームの対戦成績(戦績)に関する情報と、が格納される。
【0068】
サッカー選手に関する情報は、皆のサッカーチームに所属するサッカー選手の名称(例えば、現実世界のサッカーチームに所属するサッカー選手に基づいて定められている)と、当該サッカー選手の役割に関する情報(例えば、ポジション)と、当該サッカー選手の状態(例えば、能力値や調子)を示す情報と、が含まれる。サッカー選手の状態を示す情報は、ユーザデータに格納されているものと同様に、サッカー選手に関するゲームパラメータであり、ゲームの進行に応じて適宜更新される。サッカーチームの対戦成績に関する情報は、各自のサッカーチームの順位、勝敗数及び引き分け数、得失点差を示す情報等が格納される。
【0069】
[皆のサッカーゲームデータ]
図13は、皆のサッカーゲームデータのデータ格納例を示す図である。
図13に示すように、皆のサッカーゲームデータは、対戦組み合わせデータと、日時データと、支援状況データと、を含む。対戦組み合わせデータは、現実世界又は仮想世界の競技の対戦組み合わせ(対戦カード)に関するデータである。ここでは、皆のサッカーゲームの対戦組み合わせが現実のサッカーリーグの対戦組み合わせに基づいて定められているため、対戦組み合わせデータは、皆のサッカーゲームの対戦組み合わせを示すデータとなる。
【0070】
日時データは、現実世界又は仮想世界の競技の対戦日時に関するデータである。ここでは、皆のサッカーゲームが実行される日時は、現実のサッカーリーグの対戦日時に基づいて定められているため、日時データは、皆のサッカーゲームの対戦日時を示すデータとなる。
【0071】
支援状況データは、複数のゲームデータに対する支援量に関するデータであり、ここでは、各ユーザから皆のサッカーチームに付与された応援ポイント量が格納される。後述する支援操作受付部118が、各ユーザから支援操作(応援ポイントの付与操作)を受け付けると、支援状況データの内容が更新される。例えば、ユーザが皆のサッカーチームに応援ポイントを付与すると、当該ユーザが指定した数値だけ、支援状況データに格納された応援ポイントが加算される。また、ここでは、支援状況データには、応援ポイントを付与したユーザを識別する情報と、当該ユーザが付与した応援ポイント量を示す情報と、が関連付けられて格納される。
【0072】
なお、制御部2及び制御部14は、ゲームデータ記憶部100の記憶内容を取得する手段として機能する。また、上記各データのデータ構造は上記の例に限られない。また、ゲームデータ記憶部100に記憶されるデータは、上記の例に限られない。他にも例えば、ゲームデータ記憶部100は、実行中の皆のサッカーゲームの現在の状況を示すデータや、実行中の各自のサッカーゲームの現在の状況を示すデータを記憶していてもよい。
【0073】
[3−2.ゲーム実行部]
ゲーム実行部102は、制御部2を主として実現される。ゲーム実行部102は、ゲームに係る各種処理を実行する。例えば、ゲーム実行部102は、ゲームデータ記憶部100の記憶内容を、ユーザの操作又はゲームの進行に応じて適宜更新する。
【0074】
[3−3.第1対戦実行部]
第1対戦実行部104は、制御部2を主として実現される。第1対戦実行部104は、複数のゲームデータに基づいて対戦(第1の対戦)を実行する。第1の対戦は、現実世界又は仮想世界の競技に関する対戦であり、ここでは、皆のサッカーゲームである。
【0075】
また、上記の「ゲームデータ」とは、対戦ゲームで対戦相手と戦うもの(対戦対象。グループ又は単体。)であり、キャラクタや機械、カードのようなものを示すデータや、これらが所属するチームや軍団、カードデッキを示すデータである。各ユーザが支援操作を行う対象同士が対戦するゲームが実行されるため、各ユーザの支援対象が「ゲームデータ」に相当するともいえる。ここでは、皆のサッカーチームデータに格納されている皆のサッカーチームを示す各データが「ゲームデータ」に相当する。
【0076】
第1対戦実行部104は、プレイヤの操作又はコンピュータの操作に応じて各サッカーチームに所属するサッカー選手を動作させ、皆のサッカーゲームの現在の状況を示すデータを更新することによって、皆のサッカーゲームを実行する。第1対戦実行部104が皆のサッカーゲームを実行すると、当該実行結果に基づいて皆のサッカーゲームの対戦結果に関する情報が生成される。当該生成された情報に基づいて、皆のサッカーゲームデータの対戦成績が更新される。
【0077】
[3−4.関連付け実行部]
関連付け実行部106は、制御部2を主として実現される。関連付け実行部106は、複数のユーザの各々について、複数の競技チーム又は複数の競技選手の少なくとも一つを関連付ける。即ち、関連付け実行部106は、複数のユーザの各々と、当該ユーザ又はコンピュータにより選択されたサッカーチームと、を紐づけてゲームデータ記憶部100に記憶させる。
【0078】
各ユーザには、競技データに格納されたサッカーチームが提示される。例えば、各ユーザのゲーム装置10にサッカーチームの一覧を表示させ、ユーザにより選択された種類のサッカーチームが当該ユーザに関連付けられる。ユーザに関連付けられたサッカーチームは、当該ユーザのお気に入りチームとしてユーザデータに登録される。
【0079】
[3−5.対戦設定部]
対戦設定部108は、制御部2を主として実現される。対戦設定部108は、第2の対戦(例えば、各自のサッカーチーム)で対戦する各ユーザに関連付けられた競技チーム(例えば、各自のサッカーチーム)又は競技選手の組み合わせと、現実世界又は仮想世界の競技(例えば、現実世界のサッカー競技)の対戦組み合わせと、が対応するように、第2の対戦の対戦組み合わせ又は第2の対戦の対戦組み合わせの候補を決定する。
【0080】
「対戦組み合わせが対応する」とは、各自のサッカーゲームで対戦するユーザのお気に入りチームの組み合わせと、現実のサッカーゲームの対戦組み合わせと、が所与の関係を有することであり、例えば、各自のサッカーゲームで対戦するユーザのお気に入りチームの組み合わせと、現実のサッカーリーグの対戦組み合わせ(即ち、皆のサッカーゲームの対戦組み合わせ)と、が同じ対戦組み合わせであることを示す。
【0081】
ここでは、対戦設定部108が決定した各自のサッカーゲームの対戦組み合わせに基づいて、各自のサッカーゲームが行われる。例えば、対戦設定部108が決定した各自のサッカーゲームの対戦組み合わせでそのまま対戦が実行されるようにしてもよいし、対戦設定部108が決定した各自のサッカーゲームの対戦組み合わせの候補のうちでユーザ又はコンピュータにより選択された対戦組み合わせで対戦が実行されるようにしてもよい。
【0082】
なお、各自のサッカーゲームの対戦組み合わせは、ユーザ同士の対戦組み合わせともいえる。即ち、対戦設定部108は、一のユーザと他のユーザとの対戦組み合わせを決定するともいえる。
【0083】
[3−6.第2対戦実行部]
第2対戦実行部110は、制御部2を主として実現される。第2対戦実行部110は、複数のユーザのうち少なくとも二人のゲームデータに基づいて第2の対戦(例えば、各自のサッカーゲーム)を実行する。ここでは、第2対戦実行部110は、対戦設定部108により決定された各自のサッカーゲームの対戦組み合わせ、又は、各自のサッカーゲームの対戦組み合わせの候補のうち選択された対戦組み合わせに基づいて、各自のサッカーゲームを実行する。
【0084】
第2対戦実行部110は、ユーザの操作又はコンピュータの操作に応じて各自のサッカーチームに所属するサッカー選手を動作させ、各自のサッカーゲームの現在の状況を示すデータを更新することによって、皆のサッカーゲームを実行する。当該対戦の実行結果に基づいて対戦結果が取得される。当該対戦結果に基づいて、ユーザデータの戦績を示す情報が更新される。
【0085】
[3−7.対戦制限部]
対戦制限部112は、制御部2を主として実現される。対戦制限部112は、第2対戦実行部110による第2の対戦(ここでは、各自のサッカーゲーム)の実行を制限する。「各自のサッカーゲームの実行を制限」とは、各自のサッカーゲームの実行を抑止することであり、ユーザが各自のサッカーゲームをプレイできない状態にすることである。ここでは、現実のサッカーの試合が行われる日時に対応する期間にのみ、各自のサッカーゲームをプレイすることができる場合を説明する。
【0086】
[3−8.制限解除部]
制限解除部114は、制御部2を主として実現される。制限解除部114は、日時データが示す日時に対応する期間において、第2の対戦(ここでは、各自のサッカーゲーム)の実行の制限を解除する。「各自のサッカーゲームの実行の制限を解除」とは、各自のサッカーゲームを実行可能にすることであり、ユーザが各自のサッカーゲームをプレイ可能な状態にすることである。
【0087】
「日時データが示す日時に対応する期間」とは、日時データが示す日時を含む所定期間、又は、当該日時よりも前の所定期間である。ここでは、現実のサッカーリーグの試合が行われる日時に対応する期間において、各自のサッカーゲームが実行されるように制限が解除される。
【0088】
[3−9.支援操作許可部]
支援操作許可部116は、制御部2を主として実現される。支援操作許可部116は、第2の対戦(ここでは、各自のサッカーゲーム)の対戦結果に基づいて、第2の対戦で対戦したユーザに支援操作を許可する。支援操作は、ユーザが行う所定操作であり、ここでは、ユーザが応援ポイントを付与するための操作(応援ポイント付与画面70から応援ポイントを付与する操作)である。別の言い方をすれば、支援操作は、皆のサッカーゲームで対戦する各チームを有利又は不利にするための所定の操作であり、皆のサッカーチームへの投票操作ともいえる。
【0089】
支援操作許可部116は、各自のサッカーゲームで対戦したユーザの少なくとも一人に、皆のサッカーチームへの支援操作を許可する。ここでは、ユーザが各自のサッカーゲームで対戦すれば支援操作が許可される場合を説明するが、対戦に勝利しなければ支援操作が許可されないように制限するようにしてもよい。
【0090】
「支援操作を許可」とは、ユーザが支援操作を行うことを可能な状態にすることであり、ここでは、応援ポイントを付与することである。応援ポイントが0の場合は、皆のサッカーチームに応援ポイントを付与することができないので、支援操作が制限されている状態となる。即ち、ユーザが各自のサッカーゲームで対戦すると、ユーザによる支援操作が制限されている状態から、当該制限が解除されてユーザによる支援操作が可能な状態に変化する。
【0091】
[3−10.支援操作受付部]
支援操作受付部118は、制御部2を主として実現される。支援操作受付部118は、第1の対戦前及び対戦中(例えば、皆のサッカーゲームの実行前及び実行中)の少なくとも一方において、複数のユーザから複数のゲームデータ(例えば、皆のサッカーチーム)に対する支援操作を受け付ける。支援操作受付部118は、皆のサッカーゲームが終了するまでの何れかの時点において、各ユーザから支援操作を受け付けることになる。
【0092】
本実施形態では、支援操作受付部118は、支援操作が許可されたユーザから複数のゲームデータ(ここでは、皆のサッカーチーム)に対する支援操作を受け付ける。即ち、支援操作受付部118は、応援ポイントが付与されたユーザから、皆のサッカーチームへの応援ポイントの投票を受け付けることになる。
【0093】
[3−11.支援量比較部]
支援量比較部120は、制御部2を主として実現される。支援量比較部120は、複数のゲームデータ(ここでは、皆のサッカーチーム)の各々に対する支援量を比較する。支援量比較部120は、支援操作受付部118による各ユーザの支援操作の受付結果に基づいて、皆のサッカーチームの各々への支援量を取得して比較することになる。ここでは、支援量比較部120は、皆のサッカーゲームデータに格納された支援状況データを参照し、皆のサッカーチームの各々に付与された総応援ポイント数を比較する。
【0094】
[3−12.ゲームパラメータ変更部]
ゲームパラメータ変更部122は、制御部2を主として実現される。ゲームパラメータ変更部122は、複数のゲームデータに対する支援操作に基づいて、対戦結果に関わるゲームパラメータを、複数のゲームデータの少なくとも一つが支援操作の受付前よりも有利又は不利になるように変更する。
【0095】
「対戦結果に関わるゲームパラメータ」とは、値が変化すると対戦が有利又は不利になるゲームパラメータであり、ここでは、皆のサッカーチームの調子を示すゲームパラメータである。皆のサッカーチームの調子を示すゲームパラメータが変化すると、皆のサッカーチームに所属するサッカー選手の能力値が変化し、対戦で有利になったり不利になったりする。皆のサッカーチームが有利になると対戦で勝利しやすくなり、皆のサッカーチームが不利になると対戦で敗北しやすくなる。
【0096】
ここでは、ゲームパラメータ変更部122は、支援量比較部120の比較結果に基づいて、ゲームパラメータを変更する。ゲームパラメータ変更部122は、対戦する2つの皆のサッカーチームのうちで支援量(総応援ポイント数)が多い方の皆のサッカーチームが有利になるように、ゲームパラメータを変化させる。
【0097】
[3−13.報酬付与部]
報酬付与部124は、制御部2を主として実現される。報酬付与部124は、対戦(第1の対戦)の対戦結果に基づいて、支援操作を行ったユーザに報酬(例えば、イベント発生ポイント)を付与する。報酬とは、ユーザに付与されるデータ(ゲームで利益を得るためのデータ)であり、例えば、ゲーム内通貨又はゲームで使用可能なアイテム等である。
【0098】
本実施形態においては、報酬付与部124は、複数のゲームデータ(例えば、皆のサッカーチーム)に対する支援量に関連付けられた報酬の内容を取得する手段を含み、当該取得された内容の報酬を、複数のゲームデータに対して支援操作したユーザに付与する。報酬付与部124は、報酬内容データを参照して、ユーザが付与した応援ポイントが満たす支援量条件が特定される。当該支援量条件に関連付けられた報酬内容に基づいて、支援操作をしたユーザに報酬が付与される。支援操作をしたユーザ及び当該ユーザの支援量を示す情報は、例えば、支援状況データに格納される。
【0099】
[4.ゲームシステムにおいて実行される処理]
次に、ゲームシステムSにおいて実行される処理を説明する。ここでは、皆のサッカーゲームを実行する皆のサッカーゲーム実行処理と、各自のサッカーゲームを実行する各自のサッカーゲーム実行処理と、について説明する。下記に説明する処理は、制御部2がサーバ装置1の記憶部に記憶されたプログラムを実行し、制御部14が光ディスク36に記憶されたプログラムを実行することによって行われる。
【0100】
[4−1.皆のサッカーゲーム実行処理]
図14及び
図15は、皆のサッカーゲーム実行処理の一例を示す図である。
図14に示すように、まず、サーバ装置1においては、制御部2は、皆のサッカーゲームデータを参照し、現時点以降に行われる皆のサッカーゲームのうちで直近の対戦組み合わせを特定する(S101)。制御部2は、直近の対戦組み合わせの一覧を示す画面(図示せず)の表示データを生成し、ゲーム装置10に送信する(S102)。
【0101】
ゲーム装置10においては、制御部14は、直近の対戦組み合わせの一覧を示す画面を表示部32に表示させる(S103)。各ユーザは、自分が応援ポイントを付与する対戦組み合わせを選択することになる。
【0102】
制御部14は、ユーザによる対戦組み合わせの選択を受け付けたか否かを判定する(S104)。対戦組み合わせの選択を受け付けたと判定された場合(S104;Y)、制御部14は、当該対戦組み合わせに関する応援ポイント付与画面70の表示要求を、ユーザを識別する情報及びユーザが選択した対戦組み合わせを識別する情報とともに、サーバ装置1に送信する(S105)。
【0103】
サーバ装置1においては、応援ポイント付与画面70の表示要求を受信すると、制御部2は、ユーザデータを参照してユーザが保有する応援ポイントを特定し、ユーザが選択した対戦組み合わせを示す応援ポイント付与画面70の表示データを生成してゲーム装置10に送信する(S106)。
【0104】
ゲーム装置10においては、応援ポイント付与画面70の表示データを受信すると、制御部14は、応援ポイント付与画面70を表示部32に表示させる(S107)。S107において表示される応援ポイント付与画面70には、ユーザが保有するポイント及びユーザが指定した対戦組み合わせが表示されることになる。
【0105】
制御部14は、支援操作が行われたか否かを判定する(S108)。S108においては、ユーザが応援ポイントを入力して決定ボタン76が選択されたか否かが判定されることによって、皆のサッカーチームへの支援操作が行われたか否かが判定される。支援操作が行われたと判定された場合(S108;Y)、制御部14は、ユーザが入力した応援ポイントを示す情報を、サーバ装置1に送信する(S109)。
【0106】
サーバ装置1においては、制御部2は、ユーザが入力した応援ポイントを受信し、ユーザによる支援操作を受け付ける(S110)。
図15に移り、制御部2は、当該ユーザ及び当該応援ポイント数を関連付けて支援状況データに格納して、ユーザが指定した皆のサッカーチームの総応援ポイントを加算する(S111)。制御部2は、ユーザの保有応援ポイントを、ユーザが付与した応援ポイント数だけ減少させる(S112)。
【0107】
制御部2は、日時データを参照して、応援ポイントの締め切り時点が訪れたか否かを判定する(S113)。応援ポイントの締め切り時点は、日時データが示す対戦日時に対応する時点であり、例えば、対戦日時の所定時間前の時点である。
【0108】
応援ポイントの締め切り時点が訪れたと判定されない場合(S113;N)、処理はS102に戻り、各ユーザの応援ポイントの付与操作が受け付けられる。
【0109】
応援ポイントの締め切り時点が訪れたと判定された場合(S113;Y)、制御部2は、対戦日時データを参照して、皆のサッカーゲームの開始時点が訪れたか否かを判定する(S114)。皆のサッカーゲームの開始時点が訪れたと判定された場合(S114;Y)、制御部2は、支援状況データを参照して、皆のサッカーチームの各々へ付与された総応援ポイント数を比較する(S115)。
【0110】
制御部2は、S115における比較結果に基づいて、皆のサッカーチームの調子を示すゲームパラメータを変化させる(S116)。例えば、総応援ポイント数の多い方の皆のサッカーチームの調子を示すゲームパラメータを増加させて有利にし、総応援ポイント数の少ない方の皆のサッカーチームの調子を示すゲームパラメータを減少させて不利にする。
【0111】
制御部2は、S116で変化したゲームパラメータに基づいて、皆のサッカーゲームを実行する(S117)。S117において実行されている皆のサッカーゲームの試合の様子を示す画面は、リアルタイムで各ゲーム装置10に配信されるようにしてもよい。
【0112】
制御部2は、皆のサッカーゲームの対戦結果に基づいて、応援ポイントを付与した各ユーザにイベント発生ポイントを付与する(S118)。S118では、支援状況データが参照されることによって、応援ポイントを付与したユーザ及び当該ユーザが付与した応援ポイント数が特定される。そして、報酬内容データが参照されて、当該応援ポイント数(支援量)が満たす条件に関連付けられた量のイベント発生ポイントが、ユーザに与えられる報酬として決定される。ユーザデータに格納された保有ポイント数を、当該決定したイベント発生ポイント数だけ増加させることによって、ユーザに報酬が付与される。
【0113】
制御部2は、S118において決定された応援ポイント数及び皆のサッカーゲームの対戦結果を示す対戦結果画面60の表示データを生成してゲーム装置10に送信する(S119)。
【0114】
一方、ゲーム装置10においては、対戦結果画面60の表示データを受信すると、制御部14は、対戦結果画面60を表示部32に表示させる(S120)。ユーザは、対戦結果画面60に表示されたイベント発生ポイント数を見ることによって、自分に与えられた報酬を把握することができる。
【0115】
[各自のサッカーゲーム実行処理]
図16は、各自のサッカーゲーム実行処理の一例を示す図である。
図16に示すように、まず、サーバ装置1においては、制御部2は、皆のサッカーゲームデータに格納された日時データを参照して、現時点が対戦対象期間内であるか否かを判定する(S201)。対戦対象期間とは、皆のサッカーゲームの実行が許可される期間であり、日時データが示す日時に対応する期間である。例えば、現実世界のサッカーの試合が実行される日時の所定時点前から当該日時までの期間である。
【0116】
対戦対象期間内であると判定された場合(S201;Y)、制御部2は、ユーザデータ及び対戦組み合わせデータを参照して、各ユーザのお気に入りチーム及び対戦組み合わせを特定し、当該お気に入りチームが直近の試合で対戦する対戦相手のサッカーチームを特定する(S202)。
【0117】
制御部2は、ユーザデータを参照して、対戦相手のチームをお気に入りチームとして登録しているユーザを特定し、これら特定された対戦相手候補のユーザを示す対戦相手選択画面50の表示データを生成してゲーム装置10に送信する(S203)。
【0118】
一方、ゲーム装置10においては、対戦相手選択画面50の表示データを受信すると、制御部14は、対戦相手選択画面50を表示部32に表示させる(S204)。制御部14は、対戦相手候補情報52がユーザにより選択されたか否かを判定する(S205)。
【0119】
対戦相手候補情報52がユーザにより選択されたと判定された場合(S205;Y)、制御部14は、対戦開始指示をサーバ装置1に送信する(S206)。
【0120】
サーバ装置1においては、対戦開始指示を受信すると、制御部2は、ユーザが選択した対戦相手ユーザとの各自のサッカーゲームを実行する(S207)。S207においては、ユーザデータが参照され、ユーザ及び対戦相手ユーザの各自のサッカーチームに関する情報に基づいて各自のサッカーゲームが実行される。
【0121】
制御部2は、各自のサッカーゲームが終了すると、ユーザデータに格納された応援ポイント数を増加させることによって、応援ポイントをユーザに付与する(S208)。制御部2は、各自のサッカーゲームの対戦結果及びユーザに付与される応援ポイントを示す対戦結果画面60の表示データを生成して、ゲーム装置10に送信する(S209)。
【0122】
一方、ゲーム装置10においては、制御部14は、対戦結果画面60の表示データを受信すると、表示部32に表示させる(S210)。ユーザは、対戦結果画面60を見ることによって、自分が獲得した応援ポイントを把握することができる。更に、ユーザは、皆のサッカーチームへ応援ポイントを付与可能になったことを把握することができる。
【0123】
以上説明したゲームシステムSによれば、ユーザが皆のサッカーチームに応援ポイントを付与すると、当該チームを対戦で有利にさせることができる。更に、応援ポイントを付与したユーザには報酬を与えることができる。これにより、ユーザは対戦を支援している感覚を味わうことができる。
【0124】
さらに、各ユーザが対戦した場合に応援ポイントが付与されるため、ユーザ間の対戦を促進させることができる。また、現実のサッカーの対戦組み合わせに応じて各自のサッカーゲームの対戦組み合わせが設定されるので、自分のお気に入りのチームに協力するような感覚を味わうことができる。更に、現実のサッカーの対戦日時と連動させて各自のサッカーゲームを実行させることによって、各ユーザは現実のサッカーチームを応援するような感覚を味わうことができる。また、ユーザが応援ポイントを付与するほど皆のサッカーチームが有利になり、ユーザに付与される報酬が大きくなるので、ユーザによる支援操作を促進させることができる。
【0125】
[5.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0126】
(1)例えば、実施形態では、現実世界のサッカーリーグの対戦組み合わせと一致するように、ユーザ間の対戦組み合わせが設定されるようにしたが、ユーザが対戦相手を自由に選択することができるようにしてもよい。この場合、各自のサッカーゲームの実行後に、ユーザのお気に入りチームの組み合わせが、現実世界のサッカーリーグの対戦組み合わせと一致するか否かを判定し、一致する場合に応援ポイントが付与されるようにしてもよい。
【0127】
変形例(1)のゲームシステムSは、第2の対戦(例えば、各自のサッカーゲーム)の実行前に、複数のユーザの少なくとも一人について、第2の対戦の対戦相手となる他のユーザの選択を受け付ける手段と、第2の対戦が実行される場合、第2の対戦で対戦する各ユーザに関連付けられた競技チーム又は競技選手の組み合わせ(例えば、お気に入りチームの組み合わせ)と、現実世界又は仮想世界の前記競技の対戦組み合わせ(例えば、現実世界のサッカーリーグの対戦組み合わせ)と、を比較する比較手段と、を更に含む。これら各手段は、例えば、ゲーム実行部102により実現される。
【0128】
ここでは、ユーザが各自のサッカーゲームの対戦をする場合に、対戦相手選択画面50が表示される。ただし、実施形態とは異なり、対戦相手選択画面50に表示される他のユーザは、現実世界のサッカーリーグの対戦組み合わせに基づいて定まるものではなく、ランダムに選出されるようにしてもよいし、ユーザのレベルに応じた他のユーザが選出されるようにしてもよい。対戦相手選択画面50からユーザにより選択された他のユーザが対戦相手として選出されることになる。そして、ユーザデータと対戦組み合わせデータとが参照され、ユーザと対戦相手とのお気に入りチームの組み合わせと、現実世界のサッカーリーグの対戦組み合わせと、が比較される。
【0129】
変形例(1)の支援操作許可部116は、上記比較手段の比較結果と、第2の対戦(例えば、各自のサッカーゲーム)の対戦結果と、に基づいて、第2の対戦で対戦したユーザに支援操作を許可する。ここでは、ユーザと対戦相手とのお気に入りチームの組み合わせと、現実世界のサッカーリーグの対戦組み合わせと、が対応(一致)する場合に、ユーザに応援ポイントが付与されることによって、支援操作が許可される。
【0130】
変形例(1)によれば、現実世界のサッカーリーグの対戦組み合わせに連動した各自のサッカーゲームが行われた場合に、ユーザに応援ポイントを付与することができる。
【0131】
(2)また例えば、実施形態においては、現実世界のサッカーリーグの対戦日時に対応する期間にのみ各自のサッカーゲームが開催される場合を説明したが、各自のサッカーゲームは常に実行可能なようにしておいてもよい。この場合、ユーザが各自のサッカーゲームを実行した時点が、現実世界のサッカーリーグの対戦日時に対応する期間である場合に、当該ユーザに応援ポイントが付与されるようにしてもよい。
【0132】
変形例(2)のゲームシステムSは、日時データが示す日時に対応する期間において、第2対戦実行部110により第2の対戦(例えば、各自のサッカーゲーム)が実行されたか否かを判定する判定手段を含む。当該手段は、例えば、ゲーム実行部102により実現される。各自のサッカーゲームが実行された場合、日時データが参照され、現時点が対戦対象期間内に属するか否かが判定されることになる。
【0133】
変形例(2)の支援操作許可部116は、上記判定手段の判定結果と、第2の対戦(例えば、各自のサッカーゲーム)の対戦結果と、に基づいて、第2の対戦で対戦したユーザに支援操作を許可する。各自のサッカーゲームが実行された時点が対戦対象期間内に属する場合に、ユーザに応援ポイントが付与されることになる。
【0134】
変形例(2)によれば、現実世界のサッカーリーグの対戦組み合わせに連動した日時で各自のサッカーゲームが行われた場合に、ユーザに応援ポイントを付与することができる。
【0135】
(3)また例えば、実施形態においては、皆のサッカーチームに付与された応援ポイントの比較結果に応じてゲームパラメータが変化する場合を説明したが、応援ポイントの相対量ではなく絶対量に応じてゲームパラメータを変化させて、有利/不利の程度を決定するようにしてもよい。
【0136】
図17は、支援量と、ゲームパラメータの変更量と、を関連付けたデータのデータ格納例を示す図である。当該データは、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
図17に示すように、支援量に関する支援量条件と、ゲームパラメータの増加量又は減少量を示す情報と、が関連付けられて記憶される。支援量条件は、実施形態と同様である。
図17に示すように、皆のサッカーチームへの応援ポイントが多くなるほど、ゲームパラメータの変化量が大きくなるように設定されている。
【0137】
なお、ここでは、上記データをテーブル形式のデータとして説明するが、当該データは、ゲームプログラムに記述された数式形式のデータであってもよい。即ち、皆のサッカーチームへの総応援ポイント数が代入されると、ゲームパラメータの変化量が算出される数式形式のデータであってもよい。
【0138】
変形例(3)のゲームパラメータ変更部122は、複数のゲームデータに対する支援量に関連付けられたゲームパラメータの変更量を取得する手段を含み、当該取得された変更量に基づいてゲームパラメータを変更する。ゲームパラメータ変更部122は、皆のサッカーチームへの総応援ポイント数が満たす支援量条件に関連付けられた変更量だけ、ゲームパラメータを変更させる。
【0139】
変形例(3)によれば、皆のサッカーチームに対する応援ポイントの絶対量に応じて有利/不利の程度を決定することができる。
【0140】
(4)また例えば、実施形態においては、皆のサッカーチームが有利又は不利になるゲームパラメータの一例として、皆のサッカーチームの調子を示すパラメータを挙げたが、対戦結果に関わるゲームパラメータを変化させるようにすればよく、ゲーム制作者により指定された他の種類のゲームパラメータを変化させるようにしてもよい。例えば、皆のサッカーチームに所属するサッカー選手の能力を示すパラメータを支援操作に応じて変化させるようにしてもよいし、皆のサッカーゲームの得点を示すゲームパラメータを支援操作に応じて変化させるようにしてもよい。
【0141】
更に、ゲームパラメータ変更部122が変更するゲームパラメータが、ゲームデータ(皆のサッカーチームに対応するデータ)に含まれる場合を説明したが、当該ゲームパラメータは、ゲームデータとは異なるゲームパラメータであってもよい。即ち、上記のように試合の得点を変化させる場合には、ゲームデータとは異なるゲームパラメータを変化させることになる。
【0142】
また、実施形態においては、有利にさせたい方の皆のサッカーチームに対して応援ポイントを付与する場合を説明したが、不利にさせたい方の皆のサッカーチームに所与のポイントを付与することによって、対戦相手を有利にさせるようにしてもよい。
【0143】
また、ユーザが応援ポイントを付与することが「支援操作」に相当する場合を説明したが、支援操作の例はこれに限られない。対戦で有利又は不利にさせたい方をユーザが選択するための操作であればよく、例えば、皆のサッカーチームへの応援メッセージを入力することが支援操作に相当してもよいし、単に支援したい方の皆のサッカーチームを画面から選択することが支援操作に相当するようにしてもよい。
【0144】
(5)また例えば、本実施形態においては、プログラムやデータがゲームデータ記憶部100に記憶されている場合を説明したが、通信インタフェースを介して外部システム又は外部装置(入力装置等)からプログラムやデータが取得されるようにしてもよい。
【0145】
(6)また例えば、本発明は、対戦ゲーム全般に適用することができ、サッカーゲーム以外のゲームを実行するゲームシステムにも適用することができる。例えば、サッカー以外のスポーツゲームにも本発明を適用することができる。野球ゲームに本発明を適用する場合、ゲーム内での野球チーム(皆の野球チーム)同士の対戦に、各ユーザが応援ポイントを付与することになる。そして、当該対戦の結果に応じて、応援ポイントを付与した各ユーザに報酬が与えられる。この場合も実施形態や上記変形例と同様に、現実世界において行われるプロ野球の対戦組み合わせ及び対戦日時と野球ゲームの対戦組み合わせ及び対戦日時とを連動させるようにしてもよい。他にも例えば、プレイヤが複数のカードを使用して対戦するゲーム等を実行するゲーム装置にも本発明を適用することができる。即ち、実施形態においては、ゲームデータがゲームキャラクタデータである場合を説明したが、ゲームデータがゲームカードデータであってもよい。
【0146】
(7)また例えば、実施形態においては、サーバ装置1が、ゲーム装置10からプレイヤの操作を示す情報を取得してゲームを実行する場合を説明したが、ゲーム装置10の何れかがサーバとしての役割を果たすようにしてもよい。この場合、サーバとしての役割を果たすゲーム装置10は、他のゲーム装置10からプレイヤの操作内容を示す情報を取得して各種処理を実行する。この場合、ゲームデータ記憶部100、ゲーム実行部102、第1対戦実行部104、関連付け実行部106、対戦設定部108、第2対戦実行部110、対戦制限部112、制限解除部114、支援操作許可部116、支援操作受付部118、支援量比較部120、ゲームパラメータ変更部122、及び報酬付与部124の各機能は、サーバの役割を果たすゲーム装置10において実現される。
【0147】
また、各プレイヤのゲーム装置10に、各自の支援操作量を示す情報が記憶されるようにしてもよい。この場合には、ゲームパラメータ変更部122は、各ゲーム装置から当該情報を取得することによって、ゲームパラメータを変化させる。
【0148】
(8)また例えば、実施形態においては、ゲームシステムが複数のゲーム装置によって実現される場合を説明したが、ゲームシステムは一又は複数のコンピュータによって実現されるようにすればよく、ゲームシステムを構成する装置は実施形態の例に限られない。例えば、ゲームシステムが一台のゲーム装置によって実現されるようにしてもよい。この場合、表示部とコントローラは、プレイヤの数だけ存在することになる。ゲーム装置の制御部は、各コントローラの操作状態を取得して各種データを更新する。そして、制御部は、各プレイヤの表示部に表示させるべき画面を生成して、各表示部に表示させるようにしてもよい。この場合には、ゲームシステムの各機能ブロックは、上記一台のゲーム装置の制御部及び記憶部を主として実現される。