特許第6038760号(P6038760)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6038760
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】電気集じん装置の放電極槌打装置
(51)【国際特許分類】
   B03C 3/76 20060101AFI20161128BHJP
【FI】
   B03C3/76
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-235557(P2013-235557)
(22)【出願日】2013年11月14日
(65)【公開番号】特開2015-93263(P2015-93263A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2014年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】原田 嗣
【審査官】 ▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−118146(JP,U)
【文献】 実開昭62−156356(JP,U)
【文献】 実開昭61−118655(JP,U)
【文献】 特開2002−248376(JP,A)
【文献】 実開昭58−137456(JP,U)
【文献】 米国特許第04526591(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B03C 3/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気集じん装置の放電極を槌打するハンマ部と、前記ハンマ部が一端側に設けられたアーム部と、前記アーム部の他端側に設けられた爪部と、を備えるハンマと、
前記ハンマを槌打させるために回転して持ち上げ、前記ハンマが前記放電極を槌打するときに揺動するように前記アーム部を支持する駆動軸と、
前記爪部に対面する位置に配設され、前記爪部と当接することにより前記駆動軸に対する前記ハンマの揺動範囲を規制する規制手段と、
を備え、
前記駆動軸は、所定方向に回転して前記ハンマを持ち上げ、所定角度まで回転するとその駆動が解除されて前記ハンマの自重により前記所定方向と反対方向に回転して前記ハンマを落下させ、
前記規制手段は、前記ハンマが落下するときに前記ハンマが前記放電極まで到達するように前記ハンマの揺動範囲が設定されている、
ことを特徴とする電気集じん装置の放電極槌打装置。
【請求項2】
前記規制手段は、前記ハンマが自重により落下した際に、鉛直下方より前記放電極側まで揺動可能となるように前記爪部との間に空間部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気集じん装置の放電極槌打装置。
【請求項3】
前記規制手段は、湾曲して空間部が形成されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の電気集じん装置の放電極槌打装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気集じん装置の放電極槌打装置の一部の放電極槌打ハンマを交換した場合であっても、取り付け時の調整不要で適切に槌打する電気集じん装置の放電極槌打装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、火力発電所に配設されている電気集じん装置においては、放電極を槌打ハンマによってハンマリングすることにより放電極に付着したダストを払い落す電気集じん装置の放電極槌打装置が配設されている。具体的には、電気集じん装置は複数の放電極が並んで配設されおり、電気集じん装置の放電極槌打装置には各放電極と対応するように複数の槌打ハンマが駆動軸上に並んで配設されている。そして、電気集じん装置の放電極槌打装置は、駆動源によって駆動軸が回転することによって各槌打ハンマは揺動して持ち上げられ、所定位置(最高点)に達すると自重により落下して各放電極を同時に槌打するように駆動源や駆動軸が調節されている。
ところで、集塵極からのダストの剥離特性を改善して集塵効率を高める電気集塵装置に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この電気集塵装置は、放電極に対して電気的に接続される放電極側接点と、ハンマの落下より早いタイミングで落下し、落下の最中に放電極側接点に近接して放電極を地落させることが可能な地落側接点と、を設けるものである。また、放電極に付着したダストを効率良く払い落として、集塵効率を向上させる電気集塵装置に関する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この電気集塵装置は、地落側接点と、放電極に対して電気的に接続され、放電極用ハンマの落下動作と連動して地落側接点に近接して放電極を地落させること放電極側接点と、を設けるようにするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−200438号公報
【特許文献2】特開2002−248376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電気集じん装置の放電極槌打装置の槌打ハンマは経年劣化により交換が必要となり、既設の槌打ハンマと、仕様が異なる新しい槌打ハンマとが混在することとなる。電気集じん装置の放電極槌打装置は、既設ハンマが最高点から自重で落下した際に放電極に到達するように、駆動源や駆動軸が調整されているので、新しいハンマに交換した場合には放電極を適切に槌打するように現場で調整が必要であった。このような調整作業は、作業者の熟練度に依存してしまうものであった。
【0005】
また、電気集じん装置の放電極槌打装置は経年劣化により、駆動源や駆動軸にわずかなずれを生じる。このため、新しい槌打ハンマは、自重によって落下した際の落下位置にわずかなずれが生じて放電極まで到達しなくなるおそれがあった。
【0006】
しかしながら、特許文献に記載されたいずれの技術であっても、既設の槌打ハンマと、仕様が異なる新しい槌打ハンマとが混在した場合は、新しいハンマが放電極を適切に槌打するように現場で調整が必要となってしまう。また、経年劣化により駆動源や駆動軸にずれを生じた際にも、新しいハンマが放電極を適切に槌打するように調整が必要となってしまう。
【0007】
そこで、この発明は、前記の課題を解決し、電気集じん装置の放電極槌打装置の一部を交換した場合であっても、適切に槌打する取り付け時の調整不要な電気集じん装置の放電極槌打装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、電気集じん装置の放電極を槌打するハンマ部と、前記ハンマ部が一端側に設けられたアーム部と、前記アーム部の他端側に設けられた爪部と、を備えるハンマと、前記ハンマを槌打させるために回転して持ち上げ、前記ハンマが前記放電極を槌打するときに揺動するように前記アーム部を支持する駆動軸と、前記爪部に対面する位置に配設され、前記爪部と当接することにより前記駆動軸に対する前記ハンマの揺動範囲を規制する規制手段と、を備え、前記駆動軸は、所定方向に回転して前記ハンマを回転方向に持ち上げ、所定角度まで回転するとその駆動が解除されて前記ハンマの自重により前記所定方向と反対方向に回転して前記ハンマを落下させ、前記規制手段は、前記ハンマが落下するときに前記ハンマが前記放電極まで到達するように前記ハンマの揺動範囲が設定されている、ことを特徴とする電気集じん装置の放電極槌打装置である。
【0009】
この発明によれば、規制手段は、駆動軸が所定方向に回転すると、ハンマの揺動を規制して駆動軸の周りに持ち上げ、駆動軸が所定位置まで回転すると、ハンマの規制を解除して反対方向に回転して自重により落下させ、ハンマが放電極まで到達する。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の電気集じん装置の放電極槌打装置において、前記規制手段は、前記ハンマが自重により落下した際に、鉛直下方より前記放電極側まで揺動可能となるように前記爪部との間に空間部が形成されている、ことを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載の電気集じん装置の放電極槌打装置において、前記規制手段は、湾曲して空間部が形成されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、規制手段は、ハンマが自重により落下する際に放電極まで到達するようにハンマの揺動範囲を設定しているので、既設の槌打ハンマと、仕様が異なる新しい槌打ハンマとが混在した場合であっても、新しいハンマが放電極を適切に槌打することができる。すなわち、既設の槌打ハンマと、仕様が異なる新しい槌打ハンマとが混在した場合であっても特別な調整が不要であるので、手間と時間とを削減することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、規制手段は、ハンマが自重により落下した際に、鉛直下方より放電極側まで揺動可能となるようにハンマとの間に空間部が形成されているので、簡易な構成で新しいハンマが放電極を適切に槌打することができるようになっている。これにより、容易に取り付けることができる。また、空間部の大きさを調節することによって、どのような電気集じん装置の放電極槌打装置にも取り付けることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、規制手段は、湾曲して空間部が形成されているので、加工が容易である。つまり、規制手段を現場で調整することが不要であるので、より容易に電気集じん装置の放電極槌打装置に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】この発明の実施の形態に係る電気集じん装置の放電極槌打装置の斜視図である。
図2図1の電気集じん装置の放電極槌打装置を示す正面図である。
図3図1の電気集じん装置の放電極槌打装置を示す側面図である。
図4図1の電気集じん装置の放電極槌打装置を示す側面図であり、駆動軸が回転し槌打ハンマが持ち上がる状態を示している。
図5図1の電気集じん装置の放電極槌打装置を示す側面図であり、駆動軸が回転し槌打ハンマが持ち上がる状態を示している。
図6図1の電気集じん装置の放電極槌打装置を示す側面図であり、駆動軸が回転し槌打ハンマが最高点まで持ち上がった状態を示している。
図7図1の電気集じん装置の放電極槌打装置を示す側面図であり、駆動軸が回転し槌打ハンマが最高点から落下する状態を示している。
図8】従来の槌打ハンマを示す側面図である。
図9図1の電気集じん装置の放電極槌打装置が設置された状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0017】
図9は、電気集じん装置(図示略)に、電気集じん装置の放電極槌打装置1が設置された状態を示す正面図である。この電気集じん装置の放電極槌打装置1は、駆動源(図示略)によって回転する駆動軸100に、複数の既設の槌打ハンマ(既設ハンマ)200と、新しい槌打ハンマ(ハンマ)2とが混在した状態で配設されている。これらの既設ハンマ200と新ハンマ2とは、電気集じん装置の放電極110に対応するように駆動軸100に所定間隔で配設されている。この実施の形態においては、既設ハンマ200と新ハンマ2とは、駆動軸100が反時計回り(図中矢印方向)に回転することによって最高点まで持ち上げられ、自重によって時計回りに円弧上に落下して、同時に各放電極110を槌打するようになっている。
【0018】
既設ハンマ200は、電気集じん装置の放電極110を槌打するものであり、図8図9に示すように、長方形の取付板201、202の下端部によってハンマ部210が狭持された状態で、締結部材211、212によって固定されているものである。既設ハンマ200は、支持金具300に揺動軸203を介して揺動自在に配設されている。支持金具300は、固定ピン301によって駆動軸100に固定されており、駆動軸100とともに回動するようになっている。ストッパ400は、取付板201、202の上端部の放電極110側に配設されている。このような既設ハンマ200は、駆動軸100が反時計回りに回転すると、ハンマ部210がストッパ400と当接することによって持ち上げられて、最高点まで持ち上げられる。そして、ハンマ部210が最高点に到達すると、自重によって時計回りに円弧を描きながら落下して、放電極110を槌打する。
【0019】
新ハンマ2は、電気集じん装置の放電極110を槌打するものであり、既設ハンマ200が経年劣化などした際に交換されるものである。新ハンマ2は、図1ないし図3に示すように、振り子状に形成されており、主として、ハンマ部21と、アーム部22と、揺動軸23A、23B(図示略)と、爪部24を備えている。ハンマ部21は、所定の厚さを有する円板状に形成されており、外周面部が放電極110を槌打可能となるように配設されている。揺動軸23A、23Bは、図3において、アーム部22から前方側に水平に形成された揺動軸23Aと、アーム部22から後方側に水平に形成された揺動軸23Bとによって構成されている。揺動軸23A、23Bによって、ハンマ部21は、支持金具3に対して揺動自在となっている。爪部24は、アーム部22の上側で、揺動軸23A、23Bより上方に形成されている。新ハンマ2を電気集じん装置の放電極槌打装置1に取り付けた状態では、爪部24が後述するストッパ4の湾曲板41の内周面と当接することによって新ハンマ2の揺動範囲を規制するようになっている。
【0020】
新ハンマ2は、この実施の形態においては、図3に示すように、駆動軸100の鉛直下方に新ハンマ2の揺動軸23A、23Bが位置し、新ハンマ2と支持金具3が鉛直下方に延びた状態で、ハンマ部21が放電極110を槌打するように取り付けられている。
【0021】
支持金具3は、図1ないし図3に示すように、2つ割れに形成されており、駆動軸100を挿通可能な第1の挿通部31と、第1の挿通部31の軸方向と平行に形成され、新ハンマ2の揺動軸23A、23Bをそれぞれ挿通可能な第2の挿通部32A、32Bと、第1の挿通部31と第2の挿通部32A、32Bとの間に形成された平面部33を有している。第1の挿通部31には駆動軸100が挿通されており、第2の挿通部32Aには新ハンマ2の揺動軸23Aが挿通されており、第2の挿通部32Aには揺動軸23Bが挿通された状態で、後述するストッパ4の締結ボルト42、43によって締結されている。このとき、第2の挿通部32Aと第2の挿通部32Bの間には、アーム部22の基端部22Aが位置し、第2の挿通部32Aと第2の挿通部32Bの上方には、爪部24が突出している。支持金具3は、駆動軸100の回転とともに回転し、この支持金具3に対して新ハンマ2が揺動自在に配設されている。
【0022】
規制手段としてのストッパ4は、駆動軸100に対する新ハンマ2の揺動範囲を規制するものであり、図1に示すように、長方形の平板の中央部を湾曲するように加工した湾曲板41を有しており、湾曲板41の内面側にはスペースSが形成されている。この湾曲板41は、図3に示すように、支持金具3の平面部33の放電極110と反対側に配設されている。
【0023】
スペースSは、新ハンマ2の爪部24の揺動範囲を規制するものであり、湾曲板41が支持金具3に取り付けられた状態では、スペースS内にハンマ2の爪部24を収容可能となっており、爪部24はハンマ2の揺動とともにスペースS内を揺動可能となっている。具体的には例えば、図3において、駆動軸100が反時計回り(図中矢印方向)に回転しようとした場合には、爪部24が湾曲板41内のスペースSを図中時計回りに右方に揺動して内周面と当接したところで爪部24の揺動が規制されて、新ハンマ2のハンマ部21が駆動軸100の回転とともに最高点まで持ち上げられるようになっている。また、図3において、新ハンマ2のハンマ部21が、揺動軸23A、23Bを軸として図中時計回りに左方に揺動しようとした場合には、爪部24が湾曲板41内のスペースSを図中時計回りに右方に揺動して内周面と当接したところで爪部24の揺動が規制されるようになっている。
【0024】
スペースSは、駆動軸100が所定方向に回転すると、新ハンマ2の揺動を規制して駆動軸100の周りに持ち上げ、駆動軸100が所定角度まで回転すると、新ハンマ2の規制を解除して自重により落下させ、新ハンマ2が鉛直下方より放電極110側まで到達するようにスペースSの大きさ、形状が設定されている。
【0025】
次に、このような構成の電気集じん装置の放電極槌打装置1の動作について説明する。
【0026】
電気集じん装置の放電極槌打装置1は、既設ハンマ200が最高点から自重で落下した際に放電極110まで到達するように、駆動源や駆動軸100の位置や角度などが調節されている。電気集じん装置の放電極槌打装置1において既設ハンマ200に経年劣化したものが発見されると、劣化した既設ハンマ200が取り外されて、図9に示すように新ハンマ2と交換される。このとき、図3に示すように、駆動軸100の鉛直下方に新ハンマ2の揺動軸23A、23Bが位置し、新ハンマ2が鉛直下方に延びた状態で、ハンマ部21が放電極110を槌打するように取り付けられる。
【0027】
その後、所定時間間隔で、駆動源によって駆動軸100が反時計回りに回転される。図4に示すように、駆動軸100が反時計回りに約30°回転した状態では、支持金具3は駆動軸100とともに反時計回りに回動されて、第2の挿通部32A、32Bに挿通された揺動軸23A、23Bが持ち上げられる。このとき、爪部24は湾曲板41の内周面と当接していないため、アーム部22はフリーとなっており、ハンマ部21は揺動軸23A、23Bから自重によって鉛直下方に吊下げられている。
【0028】
そして、図5に示すように、駆動軸100が反時計回りに約90°回転した状態では、支持金具3は駆動軸100とともに反時計回りに回動されて、第2の挿通部32A、32Bに挿通された揺動軸23A、23Bを介して、新ハンマ2が持ち上げられる。このとき、爪部24が湾曲板41の内周面と当接しており、新ハンマ2は揺動が規制されている。
【0029】
そして、図6に示すように、駆動軸100が反時計回りに約180°回転した状態では、支持金具3は駆動軸100とともに反時計回りに回動されて、第2の挿通部32A、32Bに挿通された揺動軸23A、23Bを介して、新ハンマ2が最高点まで持ち上げられる。このとき、爪部24が湾曲板41の内周面と当接しており、新ハンマ2は揺動が規制されている。
【0030】
また、このとき、駆動軸100に配設された他の既設ハンマ200と新ハンマ2も、同時に最高点に到達している。
【0031】
そして、図7に示すように最高点に達した新ハンマ2は規制が解除されて、ハンマ部21の自重によって時計回りに円弧を描きながら落下し、放電極110が槌打される。ここで、ハンマ部21が放電極110を槌打する際は、ストッパ4の湾曲板41のスペースSは、放電極110と反対側に膨らんでいるため、爪部24が右方に揺動可能となっているので、ハンマ部21が鉛直下方よりも放電極110側まで揺動できるようになっている。つまり、駆動軸100にわずかなずれが生じてしまい、新ハンマ2が放電極110まで到達しないようになっているような場合であっても、ハンマ部21が放電極110側まで揺動して到達できるようになっている。
【0032】
このように、電気集じん装置の放電極槌打装置1は、所定時間間隔で駆動源によって駆動軸100が反時計回りに所定角度まで回転されるように制御され、既設ハンマ200や新ハンマ2によって同時に放電極110が槌打されることが繰り返される。
【0033】
以上のように、この電気集じん装置の放電極槌打装置1によれば、ストッパ4は、新ハンマ2が自重により落下する際に放電極110まで到達するように新ハンマ2の揺動範囲を設定しているので、既設ハンマ200と、仕様が異なる新ハンマ2とが混在した場合であっても、新ハンマ2が放電極110を適切に槌打することができる。すなわち、既設ハンマ200と新ハンマ2とが混在した場合であっても特別な調整が不要であるので、手間と時間とを削減することができる。
【0034】
また、ストッパ4によって、新ハンマ2が自重により落下した際に、鉛直下方より放電極110側まで揺動可能となるように新ハンマ2との間にスペースSが形成されるので、簡易な構成で新ハンマ2が放電極110を適切に槌打することができるようになっている。これにより、電気集じん装置の放電極槌打装置1において既設ハンマ200に経年劣化して新ハンマ2と交換する際には、現場における調整が不要であるので、作業者の熟練度によらず誰でも容易に交換することができる。また、湾曲板41のスペースSの大きさを調節することによって、どのような電気集じん装置の放電極槌打装置1にも取り付けることができる。例えば、電気集じん装置の放電極槌打装置1の駆動軸100に生じるずれが大きい場合には、湾曲板41を大きく湾曲した形状に加工してスペースSを大きくすることで、新ハンマ2が放電極110を適切に槌打するようにすることができる。
【0035】
さらに、ストッパ4は、長方形の平板の中央部を湾曲するように加工してスペースSが形成されているので、加工が容易である。
【0036】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、湾曲板41によって爪部24との間にスペースSを形成するようにして説明したが、爪部24との間にスペースSを形成するものであれば湾曲板41に限定されないことはもちろんである。例えば、ストッパ4を、長方形の(湾曲していない)押さえ板と、押さえ板と支持金具3の平面部33との間に配設するスペーサーによって構成し、このスペーサーによってストッパ4と爪部24との間にスペースSを形成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 電気集じん装置の放電極槌打装置
2 新ハンマ(ハンマ)
21 ハンマ部
22 アーム部
24 爪部
3 支持金具
4 ストッパ(規制手段)
41 湾曲板
S スペース(空間部)
100 駆動軸
110 放電極
200 既設ハンマ(既設のハンマ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9