特許第6039009号(P6039009)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6039009
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】エレベータ制御システム
(51)【国際特許分類】
   B66B 13/14 20060101AFI20161128BHJP
【FI】
   B66B13/14 A
【請求項の数】4
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-110305(P2015-110305)
(22)【出願日】2015年5月29日
【審査請求日】2015年5月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】布志木 宏和
【審査官】 井上 信
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭63−21686(JP,U)
【文献】 特開平10−305971(JP,A)
【文献】 実開昭58−184473(JP,U)
【文献】 実開昭55−167966(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 13/00 − 13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗りかごに、2つのドアが設けられるエレベータを制御するエレベータ制御システムにおいて、2つの前記ドアに対応して、前記乗りかご内に設けられ、行先階を登録するための2つの行先登録装置と、前記ドアの開閉を制御するドア制御手段と、2つの前記ドアのそれぞれが戸閉しているか否かを検出する戸閉検出手段と、を備え、2つの前記行先登録装置のそれぞれは、前記ドアを戸開するための戸開操作部が1つ設けられ、前記ドア制御手段は、前記戸開操作部が操作されると、前記エレベータが設置される建物の階に応じて戸開する前記ドアを設定したドア開設定情報に基づいて、戸開可能なドアを判定し、戸開可能であると判定した前記ドアを戸開する制御を実行し、前記戸閉検出手段により前記ドアが戸開中であると判定され、前記戸開操作部が操作されると、戸開中であると判定した前記ドアを戸開する制御を実行し、前記戸閉検出手段により2つの前記ドアのそれぞれが閉まっていると判定されると、前記戸開操作部の操作時間の長さに基づいて、2つの前記ドアのいずれか一方を選択し、選択した前記ドアを戸開する制御を実行する、ことを特徴とするエレベータ制御システム。
【請求項2】
乗りかごに、2つのドアが設けられるエレベータを制御するエレベータ制御システムにおいて、2つの前記ドアに対応して、前記乗りかご内に設けられ、行先階を登録するための2つの行先登録装置と、前記ドアの開閉を制御するドア制御手段と、を備え、2つの前記行先登録装置のそれぞれは、前記ドアを戸開するための戸開操作部が1つ設けられ、前記ドア制御手段は、前記戸開操作部が操作されると、前記エレベータが設置される建物の階に応じて戸開する前記ドアを設定したドア開設定情報に基づいて、戸開可能なドアを判定し、戸開可能であると判定した前記ドアを戸開する制御を実行し、2つの前記行先登録装置のそれぞれは、前記戸開操作部を、一方の前記ドアに対応する第1の色彩で点灯させる第1の点灯ランプと、前記戸開操作部を、他方の前記ドアに対応する第2の色彩で点灯させる第2の点灯ランプと、前記点灯ランプの点灯を制御する処理部と、を有し、前記処理部は、前記ドア制御手段により戸開するとした前記ドアに対応する前記点灯ランプを点灯させる、ことを特徴とするエレベータ制御システム。
【請求項3】
2つの前記行先登録装置のそれぞれは、ブザー音を発するブザーと、前記ブザーを制御する第2の処理部と、を備え、前記第2の処理部は、前記ドア制御手段により戸開すると判定した前記ドアに対応する前記ブザーからブザー音を発生させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータ制御システム。
【請求項4】
乗りかごに、2つのドアが設けられるエレベータを制御するエレベータ制御システムにおいて、2つの前記ドアのそれぞれが閉まっているか否かを検出する戸閉検出手段と、前記乗りかご内に設けられ、2つの前記ドアの開閉をそれぞれ操作するための2つの行先登録装置と、前記ドアの開閉を制御するドア制御手段と、を備え、2つの前記行先登録装置のそれぞれは、前記ドアを戸開するための戸開操作部が1つ設けられ、前記ドア制御手段は、前記戸閉検出手段により2つの前記ドアのそれぞれが閉まっていると判定すると、前記戸開操作部の操作時間の長さに基づいて、2つの前記ドアのいずれか一方を選択し、選択した前記ドアを開ける制御を実行することを特徴とするエレベータ制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータ制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乗りかごに、正面側ドアと背面側ドアとを設けた2方向ドアエレベータが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−254049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2方向ドアエレベータにおいて、乗りかご内の正面及び背面には、正面側ドアを操作する操作パネルと背面側ドアを操作する操作パネルとがそれぞれ設けられている。通常、2つの操作パネルのうち、正面側の操作パネルには、正面側ドアを戸開するための戸開ボタンと、背面側ドアを戸開するための戸開ボタンとが設けられている。また、背面側の操作パネルには、正面側と同様に、背面側ドアを戸開するための戸開ボタンと、正面側ドアを戸開するための戸開ボタンとが設けられている。このような2方向ドアエレベータにおいて、乗客は、戸開したい側のドアを認識したうえで、正面側ドアを戸開させる場合、正面側の戸開ボタンを操作し、背面側ドアを戸開させる場合、背面側の戸開ボタンを操作する。このように、乗客は、戸開したい側のドアを都度確認する必要があり、また、乗客が戸開ボタンを誤操作した場合、逆側のドアが戸開してしまう問題がある。
【0005】
また、正面側及び背面側の操作パネルに、戸開ボタンをそれぞれ設ける場合、正面側及び背面側の戸開ボタンから出力される信号を制御装置に入力するためのインターフェースがそれぞれ必要となる。このため、インターフェース資源の削減を図ることが困難となり、インターフェース資源の有効な活用を図ることが困難となる。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、インターフェース資源を有効に活用し、2つのドアを有するエレベータであっても、ドアの戸開に関する操作性の向上を図ることができるエレベータ制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態のエレベータ制御システムは、乗りかごに、2つのドアが設けられるエレベータを制御する。エレベータ制御システムは、2つの行先登録装置と、ドア制御手段と、戸閉検出手段と、を備える。2つの行先登録装置は、乗りかご内に2つのドアに対応して設けられ、行先階を登録するためのものである。戸閉検出手段は、2つのドアのそれぞれが戸閉しているか否かを検出する。各行先登録装置は、ドアを戸開するための戸開操作部が1つ設けられている。ドア制御手段は、ドアの開閉を制御し、戸開操作部が操作されると、エレベータが設置される建物の階に応じて開けるドアを設定したドア開設定情報に基づいて、戸開可能なドアを判定し、戸開可能であると判定したドアを戸開する制御を実行し、戸閉検出手段によりドアが戸開中であると判定され、戸開操作部が操作されると、戸開中であると判定したドアを戸開する制御を実行し、戸閉検出手段により2つのドアのそれぞれが閉まっていると判定されると、戸開操作部の操作時間の長さに基づいて、2つのドアのいずれか一方を選択し、選択したドアを戸開する制御を実行する
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1のエレベータ制御システムにより制御される2方向ドアエレベータを示す図。
図2図2は、実施形態1のエレベータ制御システムの正面側行先呼登録装置及び背面側行先呼登録装置を示すブロック図。
図3図3は、実施形態1のエレベータ制御システムの正面側及び背面側の操作パネルを示す図。
図4図4は、実施形態1のエレベータ制御システムの処理を示すフローチャート。
図5図5は、実施形態2のエレベータ制御システムの処理を示すフローチャート。
図6図6は、実施形態3のエレベータ制御システムの処理を示すフローチャート。
図7図7は、実施形態4のエレベータ制御システムの正面側及び背面側の操作パネルを示す図。
図8図8は、実施形態4のエレベータ制御システムの正面側行先呼登録装置及び背面側行先呼登録装置を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態1)
図1は、実施形態1のエレベータ制御システムにより制御される2方向ドアエレベータを示す図である。
【0010】
実施形態1の2方向ドアエレベータ(以下、単にエレベータともいう)5は、図1に示すように、利用者が乗降する乗りかご40を、巻上機20によって建物に設けられる昇降路に沿って昇降させて、利用者を目的階のエレベータホールに移動させる。エレベータ5は、乗りかご40とカウンタウェイト45とをメインロープ46で連結した、いわゆるつるべ式のエレベータである。また、エレベータ制御システム1は、図1に示すエレベータ5を制御するシステムである。エレベータ制御システム1は、制御装置10と、乗場呼登録装置30と、正面側行先呼登録装置50aと、背面側行先呼登録装置50bとを備えており、これらはエレベータ5と共に伝送ライン60を介して接続されている。
【0011】
乗りかご40は、2つのドア42a,42bと、2つのドア42a,42bをそれぞれ開閉動作させるための2つのドアモータ43a,43b及びドアモータ制御部44a,44bと、2つの戸閉確認センサ41a,41bとを有している。具体的に、2つのドア42a,42bは、対向して設けられると共に、一方が正面側ドア42aとなっており、他方が背面側ドア42bとなっている。また、2つのドアモータ43a,43bは、一方が正面側ドア42aを開閉動作させる動力源となる正面ドアモータ43aとなっており、他方が背面側ドア42bを開閉動作させる動力源となる背面ドアモータ43bとなっている。さらに、2つのドアモータ制御部44a,44bは、一方が正面ドアモータ43aを制御する正面ドアモータ制御部44aとなっており、他方が背面ドアモータ43bを制御する背面ドアモータ制御部44bとなっている。そして、正面ドアモータ制御部44a及び背面ドアモータ制御部44bは、制御装置10にそれぞれ接続されている。正面ドアモータ制御部44a及び背面ドアモータ制御部44bは、制御装置10から入力される戸開信号及び戸閉信号に基づいて、正面ドアモータ43a及び背面ドアモータ43bを制御することで、正面側ドア42a及び背面側ドア42bを開閉動作させる。
【0012】
2つの戸閉確認センサ41a,41bは、2つのドア42a,42bのそれぞれが戸閉しているか否かを検出する戸閉検出手段として機能する。2つの戸閉確認センサ41a,41bは、一方の戸閉確認センサ41aが正面側ドア42aの戸閉を検出するセンサであり、他方の戸閉確認センサ41bが背面側ドア42bの戸閉を検出するセンサである。この2つの戸閉確認センサ41a,41bは、制御装置10にそれぞれ接続されている。
【0013】
巻上機20は、乗りかご40とカウンタウェイト45とを連結するメインロープ46の巻き上げを行うことで、乗りかご40を昇降させる。巻上機20は、メインロープ46の巻き上げを行う動力源となるモータ21と、モータ21の回転数を検出するパルスジェネレータ(PG:Pulse Generator)22とを有している。モータ21は、パルスジェネレータ22を介して制御装置10に接続されている。制御装置10は、パルスジェネレータ22から入力されるパルス信号に基づいて、パルスジェネレータ22を介してモータ21を制御することで、乗りかご40を昇降動作させる。
【0014】
乗場呼登録装置30は、建物の各階のエレベータホールに設けられている。乗場呼登録装置30は、エレベータホールにエレベータ5の乗りかご40を配車する乗場呼びを行うと共に、乗場呼びするエレベータ5の行き先方向を登録する。乗場呼登録装置30は、行き先方向を登録する乗場呼釦31,32を有している。乗場呼釦31,32は、目的階が上階であるときに操作され、上方向の乗場呼びを登録する上釦31と、目的階が下階であるきに操作され、下方向の乗場呼びを登録する下釦32とを有している。乗場呼登録装置30は、制御装置10に接続され、上釦31及び下釦32の操作による乗場呼び登録を実行している。乗場呼登録装置30は、利用者によって乗場呼釦31,32が操作されると、乗りかご40をエレベータホールに配車するための乗場呼信号を生成し、生成した乗場呼信号を、伝送ライン60を介して制御装置10に出力する。
【0015】
正面側行先呼登録装置50a及び背面側行先呼登録装置50bは、乗りかご40内に設けられている。正面側行先呼登録装置50aは、正面側ドア42aにおける行先階を登録し、背面側行先呼登録装置50bは、背面側ドア42bにおける行先階を登録している。正面側行先呼登録装置50a及び背面側行先呼登録装置50bは、制御装置10に接続されている。正面側行先呼登録装置50a及び背面側行先呼登録装置50bは、利用者によって操作されると、乗りかご40を行先階のエレベータホールに配車するための行先呼信号を生成し、生成した行先呼信号を、伝送ライン60を介して制御装置10に出力する。
【0016】
制御装置10は、信号入出力部11と、運転制御部12と、設計情報記憶部13とを有している。信号入出力部11は、制御装置10に入力される入力信号を運転制御部12に出力したり、運転制御部12から入力される入力信号を、伝送ライン60を介してドアモータ制御部44a,44bに出力したりする。具体的に、信号入出力部11には、乗場呼登録装置30から出力された乗場呼信号、及び各行先呼登録装置50a,50bから出力された行先呼信号が、伝送ライン60を介して入力される。また、詳細は後述するが、信号入出力部11には、各行先呼登録装置50a,50bから出力された後述のドア登録信号が、伝送ライン60を介して入力される。さらに、信号入出力部11には、パルスジェネレータ22から出力されたパルス信号が、伝送ライン60を介して入力される。
【0017】
運転制御部12は、信号入出力部11に接続され、信号入出力部11に入力された入力信号を取得し、取得した入力信号に基づいて、乗りかご40の昇降動作及び各ドア42a,42bの開閉動作を制御している。つまり、運転制御部12は、各ドア42a,42bの開閉を制御するドア制御手段として機能している。
【0018】
具体的に、運転制御部12は、乗りかご40の昇降動作を制御する場合、取得したパルス信号に基づいて、乗りかご40の位置及び乗りかご40の昇降速度の検出を行う。また、運転制御部12は、検出した結果、行先呼信号及び乗場呼信号に基づいて、乗りかご40を所定の位置に昇降させるためのパルス信号を生成する。そして、運転制御部12は、生成したパルス信号を、パルスジェネレータ22を介してモータ21へ出力し、モータ21を制御することで、乗りかご40の昇降動作を制御する。
【0019】
また、運転制御部12は、各ドア42a,42bの開閉動作を制御する場合、取得したドア登録信号に応じて、各ドア42a,42bを戸開する戸開信号、または、各ドア42a,42bを戸閉する戸閉信号を生成する。そして、運転制御部12は、生成した戸開信号または戸閉信号を、信号入出力部11を介して各ドアモータ制御部44a,44bに出力し、各ドアモータ43a,43bを制御することで、各ドア42a,42bの開閉動作を制御する。
【0020】
設計情報記憶部13は、建物の階に応じて戸開可能なドア42a,42bを設定したドア開設定情報を記憶している。
【0021】
次に、図2及び図3を参照して、正面側行先呼登録装置50aについて説明する。図2は、実施形態1の正面側行先呼登録装置及び背面側行先呼登録装置を示すブロック図であり、図3は、実施形態1のエレベータ制御システムの正面側及び背面側の操作パネルを示す図である。なお、以下の説明において、背面側行先呼登録装置50bは、正面側行先呼登録装置50aと同様の構成であるため、説明を一部省略する。また、図2及び図3において、正面側行先呼登録装置50aに関する符号と、背面側行先呼登録装置50bに関する符号とについては併記する。
【0022】
正面側行先呼登録装置50aは、図2に示すように、正面側行先釦51aと、背面側行先釦52aと、戸開釦(戸開操作部)59aと、戸閉釦55aと、信号入出力部56aと、信号処理部(処理部)57aと、アナウンス部58aとを備えている。また、正面側行先呼登録装置50aは、正面側行先釦灯61aと、背面側行先釦灯62aと、戸開釦灯63aと、戸閉釦灯64aとを備えている。
【0023】
正面側行先呼登録装置50aは、図3に示すように、その一部が、乗りかご40の正面側の内面に設けられる正面側操作パネル70a上に配置されている。正面側操作パネル70aは、正面側ドア42aに近接する位置に配置されている。正面側操作パネル70aには、正面側行先釦51aと、背面側行先釦52aと、戸開釦59aと、戸閉釦55aとが配置される他、正面側であることを識別するための銘版表示100aが配置されている。
【0024】
正面側行先釦51aは、指定された行先階まで乗りかご40を昇降させ、行先階に乗りかご40が停止したときに、正面側ドア42aが戸開するように登録するための釦である。背面側行先釦52aは、指定された行先階まで乗りかご40を昇降させ、行先階に乗りかご40が停止したときに、背面側ドア42bが戸開するように登録するための釦である。戸開釦59aは、停止した行先階において、戸開可能なドア42a,42bを戸閉状況に応じて戸開するように登録するための釦である。戸閉釦55aは、正面側ドア42aの戸閉を登録するための釦である。
【0025】
正面側行先釦灯61aは、各操作パネル70a,70bの正面側行先釦51a,51bの操作に応じて点滅する。具体的に、正面側行先釦灯61aは、正面側行先釦51a,51bが操作されることによって、正面側における行先階が登録されると点灯する。一方で、正面側行先釦灯61aは、正面側における行先階の登録が解除されると消える。背面側行先釦灯62aは、正面側行先釦灯61aと同様に、各操作パネル70a,70bの背面側行先釦52a,52bの操作に応じて点滅する。
【0026】
また、戸開釦灯63aは、各操作パネル70a,70bの戸開釦59a,59bの操作に応じて点滅する。具体的に、戸開釦灯63aは、戸開釦59a,59bが操作されることによって、各ドア42a,42bの戸開が登録されると点灯する。一方で、戸開釦灯63aは、各ドア42a,42bの戸開の登録が解除されると消える。戸閉釦灯64aは、戸開釦灯63aと同様に、各操作パネル70a,70bの戸閉釦55aの操作に応じて点滅する。
【0027】
そして、正面側行先釦51a、背面側行先釦52a、戸開釦59a、及び戸閉釦55aは、信号入出力部56aに接続されている。また、正面側行先釦灯61a、背面側行先釦灯62a、戸開釦灯63a、及び戸閉釦灯64aは、信号入出力部56aに接続されている。
【0028】
なお、詳細は後述するが、運転制御部12は、戸開釦59aが操作されると、設計情報記憶部13に記憶されているドア開設定情報に基づいて戸開可能なドア42a,42bを判定すると共に、戸閉確認センサ41a,41bの検出結果に基づいて各ドア42a,42bの戸閉状況を判定し、この判定結果に基づいて、各ドア42a,42bを適宜戸開させる。
【0029】
信号入出力部56aは、制御装置10と正面側行先呼登録装置50aとの間の信号の入出力を制御したり、正面側行先呼登録装置50aの内部における信号の入出力を制御したりするものである。信号処理部57aは、信号入出力部56aに入出力される信号を処理している。
【0030】
アナウンス部58aは、乗りかご40に乗車する利用者に対して、各種報知を行うものである。例えば、アナウンス部58aは、運転制御部12により戸開すると判定されたドア42a,42b側の操作パネル70a,70bからブザー音を発生させることで、利用者に戸開するドア42a,42bを報知する。このように、アナウンス部58aは、利用者に戸開するドア42a,42bを報知するブザーとして機能している。
【0031】
このような正面側行先呼登録装置50aにおいて、例えば、利用者が正面側行先釦51bまたは背面側行先釦52bを操作すると、信号処理部57aは、行先呼信号を生成する。生成された行先呼信号は、信号入出力部56aから伝送ライン60を介して制御装置10へ向けて出力される。そして、出力された行先呼信号は、制御装置10の信号入出力部11に入力される。
【0032】
また、例えば、利用者が戸開釦59a,59bを操作すると、信号処理部57aは、ドアの戸開を登録する登録信号を生成する。生成された登録信号は、信号入出力部56aから伝送ライン60を介して制御装置10へ向けて出力される。そして、出力された登録信号は、制御装置10の信号入出力部11に入力される。
【0033】
なお、背面側行先呼登録装置50bは、正面側行先呼登録装置50aと同様の構成であり、正面側行先釦51bと、背面側行先釦52bと、戸開釦59bと、戸閉釦55bと、信号入出力部56bと、信号処理部57bと、アナウンス部58bとを備えている。また、背面側行先呼登録装置50bは、正面側行先釦灯61bと、背面側行先釦灯62bと、戸開釦灯63bと、戸閉釦灯64bとを備えている。さらに、背面側操作パネル70bには、背面側であることを識別するための銘版表示100bが配置されている。
【0034】
次に、図4を参照して、エレベータ制御システム1の処理について説明する。図4は、実施形態1のエレベータ制御システムの処理を示すフローチャートである。図4に示す処理は、利用者が乗りかご40に乗車し、各操作パネル70a,70bに設けられた各戸閉釦55a,55bを操作した(登録した)場合の処理に関するものである。
【0035】
運転制御部12は、乗りかご40を所定の行先階に昇降させた後、パルスジェネレータ22からのパルス信号に基づいて、所定の行先階に乗りかご40が停止状態であることを判定すると、設計情報記憶部13に記憶されているドア開設定情報に基づいて、所定の行先階に戸開可能なドア42a,42bがあるか否かを判定する(ステップS101)。
【0036】
運転制御部12は、戸開可能なドア42a,42bがあると判定する(ステップS101:Yes)と、ドア開設定情報に基づいて、戸開可能なドア42a,42bが1つであるか否(2つである)かを判定する(ステップS102)。
【0037】
運転制御部12は、戸開可能なドア42a,42bが1つであると判定する(ステップS102:Yes)と、正面側行先呼登録装置50aの戸開釦59a、または背面側行先呼登録装置50bの戸開釦59bのいずれか一方が操作されたか否かを判定する(ステップS103)。つまり、運転制御部12は、信号入出力部11に、正面側行先呼登録装置50aまたは背面側行先呼登録装置50bから、戸開釦59a,59bの登録信号が入力されたか否かを判定する。
【0038】
運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作されたと判定する(ステップS103:Yes)と、ドア開設定情報に基づいて、戸開可能な1つのドア42a,42bが正面側であるか否かを判定する(ステップS105)。
【0039】
運転制御部12は、戸開可能な1つのドア42a,42bが正面側であると判定する(ステップS105:Yes)と、正面側ドア42aの戸開信号を生成し、生成した戸開信号を、正面ドアモータ制御部44aへ向けて出力し(ステップS108)、処理を終了する。このため、正面ドアモータ制御部44aは、戸開信号に基づいて、正面側ドア42aを戸開する。このとき、運転制御部12は、正面側ドア42aを戸開する旨のブザー音をアナウンス部58aにより報知するための信号を、正面側行先呼登録装置50aの信号処理部57aへ向けて出力する。このため、アナウンス部58aは、利用者に対して、戸開するドア42a,42bが正面側ドア42aであることを報知する。
【0040】
一方で、運転制御部12は、戸開可能な1つのドア42a,42bが背面側であると判定する(ステップS105:No)と、背面側ドア42bの戸開信号を生成し、生成した戸開信号を、背面ドアモータ制御部44bへ向けて出力し(ステップS109)、処理を終了する。このため、背面ドアモータ制御部44bは、戸開信号に基づいて、背面側ドア42bを戸開する。このとき、運転制御部12は、背面側ドア42bを戸開する旨のブザー音をアナウンス部58bにより報知するための信号を、背面側行先呼登録装置50bの信号処理部57bへ向けて出力する。このため、アナウンス部58bは、利用者に対して、戸開するドア42a,42bが背面側ドア42bであることを報知する。
【0041】
ここで、運転制御部12は、ステップS101において、戸開可能なドア42a,42bがないと判定する(ステップS101:No)と、戸開信号の生成を行わずに、処理を終了する。同様に、運転制御部12は、ステップS103において、戸開釦59a,59bが操作されていないと判定する(ステップS103:No)と、戸開信号の生成を行わずに、処理を終了する。このため、正面側ドア42a及び背面側ドア42bは、戸開しない。
【0042】
また、運転制御部12は、ステップS102において、戸開可能なドア42a,42bが1つでないと判定する(ステップS102:No)と、戸開可能なドア42a,42bが2つであると判定する。そして、運転制御部12は、各戸閉確認センサ41a,41bの検出結果に基づいて、戸開中のドア42a,42bがあるか否かを判定すると共に、正面ドアモータ制御部44a及び背面ドアモータ制御部44bから入力されるアンサーバック信号に基づいて、戸閉動作中のドア42a,42bがあるか否かを判定する(ステップS104)。
【0043】
運転制御部12は、ステップS104において、戸開中または戸閉動作中のドア42a,42bがあると判定する(ステップS104:Yes)と、正面側行先呼登録装置50aの戸開釦59a、及び背面側行先呼登録装置50bの戸開釦59bが操作されたか否かを判定する(ステップS106)。つまり、運転制御部12は、ステップS106において、ステップS103と同様に、信号入出力部11に、正面側行先呼登録装置50aまたは背面側行先呼登録装置50bから、戸開釦59a,59bの登録信号が入力されたか否かを判定する。
【0044】
運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作されたと判定する(ステップS106:Yes)と、ステップS104の判定に基づいて、戸開中または戸閉動作中のドア42a,42bが正面側であるか否かを判定する(ステップS110)。
【0045】
運転制御部12は、戸開中または戸閉動作中のドア42a,42bが正面側であると判定する(ステップS110:Yes)と、正面側ドア42aの戸開信号を生成し、生成した戸開信号を、正面ドアモータ制御部44aへ向けて出力し(ステップS112)、処理を終了する。このため、正面ドアモータ制御部44aは、戸開信号に基づいて、正面側ドア42aを戸開する。このとき、運転制御部12は、ステップS108と同様に、正面側ドア42aを戸開する旨のブザー音をアナウンス部58aにより報知するための信号を、正面側行先呼登録装置50aの信号処理部57aへ向けて出力する。
【0046】
一方で、運転制御部12は、戸開中または戸閉動作中のドア42a,42bが背面側であると判定する(ステップS110:No)と、背面側ドア42bの戸開信号を生成し、生成した戸開信号を、背面ドアモータ制御部44bへ向けて出力し(ステップS113)、処理を終了する。このため、背面ドアモータ制御部44bは、戸開信号に基づいて、背面側ドア42bを戸開する。このとき、運転制御部12は、ステップS109と同様に、背面側ドア42bを戸開する旨のブザー音をアナウンス部58bにより報知するための信号を、背面側行先呼登録装置50bの信号処理部57bへ向けて出力する。
【0047】
ここで、運転制御部12は、ステップS106において、戸開釦59a,59bが操作されていないと判定する(ステップS106:No)と、戸開信号の生成を行わずに、処理を終了する。このため、正面側ドア42a及び背面側ドア42bは、戸開しない。
【0048】
また、運転制御部12は、ステップS104において、戸開中または戸閉動作中のドア42a,42bがないと判定する(ステップS104:No)と、各戸閉確認センサ41a,41bの検出結果に基づいて、両ドア42a,42bが全戸閉中であるか否かを判定する(ステップS107)。
【0049】
運転制御部12は、両ドア42a,42bが全戸閉中であると判定する(ステップS107:Yes)と、正面側行先呼登録装置50aの戸開釦59a、及び背面側行先呼登録装置50bの戸開釦59bが操作されたか否かを判定する(ステップS111)。
【0050】
運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作されたと判定する(ステップS111:Yes)と、操作された操作パネル70a,70b側のドア42a,42bの戸開信号を生成し、生成した戸開信号を、各ドアモータ制御部44a,44bへ向けて出力し(ステップS114)、処理を終了する。このため、各ドアモータ制御部44a,44bは、戸開信号に基づいて、操作された操作パネル70a,70b側のドア42a,42bを戸開する。
【0051】
ここで、運転制御部12は、ステップS107において、両ドア42a,42bが全戸閉中でないと判定したり(ステップS107:No)、ステップS111において、戸開釦59a,59bが操作されていないと判定したりする(ステップS111:No)と、戸開信号の生成を行わずに、処理を終了する。このため、正面側ドア42a及び背面側ドア42bは、戸開しない。
【0052】
以上のように、実施形態1のエレベータ制御システム1によれば、2方向ドアエレベータ5において、運転制御部12は、戸閉確認センサ41a,41bによりドア42a,42bの戸閉状態を検出することができる。また、運転制御部12は、ドア開設定情報に基づき、戸開可能なドア42a,42bを判定することができる。そして、運転制御部12は、各戸開釦59a,59bが操作されると、戸閉確認センサ41a,41bの検出結果とドア開設定情報とに基づいて、戸開するドア42a,42bを判定し、戸開すると判定したドア42a,42bを戸開することができる。このため、乗りかご40に乗車する利用者は、各操作パネル70a,70b上に設けられる1つの戸開釦59a,59bを操作すればよいことから、戸開したい側のドア42a,42bを確認することなく、戸開したい側のドア42a,42bを戸開することができる。このとき、各操作パネル70a,70bには、1つの戸開釦59a,59bしかないことから、エレベータ制御システム1は、利用者の誤操作を生じさせることがなく、操作性の向上を図ることができる。また、各操作パネル70a,70bには、1つの戸開釦59a,59bを設ければよいため、インターフェース資源の削減を図ることができ、インターフェース資源を有効に活用することが可能となる。
【0053】
また、実施形態1のエレベータ制御システム1によれば、アナウンス部58a,58bは、利用者に対して、戸開するドア42a,42b側の操作パネル70a,70bからブザー音を発生させることができる。このため、アナウンス部58a,58bは、利用者に対して、戸開するドア42a,42bを報知することができる。
【0054】
(実施形態2)
次に、図5を参照して、実施形態2に係るエレベータ制御システム1について説明する。図5は、実施形態2のエレベータ制御システムの処理を示すフローチャートである。なお、実施形態2では、実施形態1と重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。
【0055】
実施形態2のエレベータ制御システム1は、実施形態1のエレベータ制御システム1と同様の構成であり、また、運転制御部12がタイマとカウンタとをさらに備えた構成となっている。
【0056】
図5に示す処理は、図4に示す処理に加えて、乗りかご40に乗車した利用者が、両ドア42a,42bの全戸閉中において、戸開釦59a,59bを操作したときの処理である。この処理において、運転制御部12は、タイマとカウンタとにより、戸開釦59a,59bの操作回数を判定し、判定した戸開釦59a,59bの操作回数に応じて、正面側ドア42aの戸開または背面側ドア42bの戸開を登録している。
【0057】
なお、図5に示す処理において、図4と同様の処理については、説明を省略する。具体的に、図5のステップS201は、図4のステップS101と同様であり、また、図5のステップS202〜S206,S208〜S210,S213,S214は、図4のS102〜S106,S108〜S110,S112,S113と同様であるため、説明を省略する。
【0058】
運転制御部12は、ステップS208,S209,S213,S214の処理が実行された後、後述する処理で用いられるタイマフラグ、カウント値及び戸開釦オフフラグをクリアする(ステップS224)。
【0059】
運転制御部12は、ステップS204において、戸開中または戸閉動作中のドア42a,42bがないと判定する(ステップS204:No)と、タイマフラグがオンになっているか否かを判定する(ステップS207)。ここで、タイマフラグは、タイマによる時間の計測が開始されるとオンになるフラグである。なお、ステップS207において、最初の処理では、タイマフラグがオフとなっている。このため、運転制御部12は、ステップS207において、タイマフラグがオンになっていないと判定する(ステップS207:No)。
【0060】
運転制御部12は、ステップS207において、タイマフラグがオフであると判定する(ステップS207:No)と、カウンタで管理するカウント値が1であるか否かを判定する(ステップS212)。なお、ステップS212においても、最初の処理では、カウント値が0となっている。このため、運転制御部12は、ステップS212において、カウンタ値が1でないと判定する(ステップS212:No)。
【0061】
運転制御部12は、ステップS212において、カウント値が0であると判定する(ステップS212:No)と、戸開釦59a,59bが操作されたか否かを判定する(ステップS218)。
【0062】
運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作されたと判定する(ステップS218:Yes)と、タイマフラグをオンにすると共に、カウント値を1とし(ステップS223)、処理を終了する。一方で、運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作されていないと判定する(ステップS218:No)と、ステップS223を実行せず、処理を終了する。
【0063】
次に、運転制御部12は、ステップS207において、タイマフラグがオンであると判定する(ステップS207:Yes)と、戸開釦オフフラグがオンしているか否かを判定する(ステップS211)。ここで、戸開釦オフフラグは、戸開釦59a,59bが操作されていないとオンになるフラグであり、運転制御部12において管理されている。なお、ステップS211において、最初の処理では、戸開釦オフフラグがオフとなっている。このため、運転制御部12は、ステップS211において、戸開釦オフフラグがオンになっていないと判定する(ステップS211:No)。
【0064】
運転制御部12は、ステップS211において、戸開釦オフフラグがオフであると判定する(ステップS211:No)と、戸開釦59a,59bが操作されていないか否かを判定する(ステップS216)。
【0065】
運転制御部12は、ステップS216において、戸開釦59a,59bが操作されていないと判定する(ステップS216:Yes)と、戸開釦オフフラグをオンにする(ステップS221)。つまり、戸開釦59a,59bが操作されていないと判定した場合には、利用者による戸開釦59a,59bの操作が継続しておらず、利用者の指が戸開釦59a,59bから、一度離れたと判定する。
【0066】
一方で、運転制御部12は、ステップS216において、戸開釦59a,59bが操作されていると判定する(ステップS216:No)と、戸開釦オフフラグをオンにすることなく、戸開釦59a,59bの操作が継続していると判定し、処理を終了する。
【0067】
運転制御部12は、ステップS211において、戸開釦オフフラグがオンであると判定する(ステップS211:Yes)と、戸開釦59a,59bが再び操作されたか否かを判定する(ステップS215)。
【0068】
運転制御部12は、ステップS215において、戸開釦59a,59bが再び操作されたと判定する(ステップS215:Yes)と、一定時間内に戸開釦59a,59bが2度操作されたという判定となる。そして、運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作された操作パネル70a,70b側とは反対側のドア42a,42bの戸開信号を生成し、生成した戸開信号を、反対側のドア42a,42bを制御するドアモータ制御部44a,44bへ向けて出力する(ステップS219)。具体的に、背面側操作パネル70bにおいて戸開釦59bを操作した場合、運転制御部12は、ステップS219において、正面ドアモータ制御部44aに戸開信号を出力する。
【0069】
運転制御部12は、ステップS219の実行後、タイマフラグ、カウント値及び戸開釦オフフラグをクリアし(ステップS225)、処理を終了する。
【0070】
一方で、運転制御部12は、ステップS215において、戸開釦59a,59bが再び操作されていないと判定する(ステップS215:No)と、タイマフラグがオンされてから一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS220)。
【0071】
運転制御部12は、ステップS220において、一定時間が経過したと判定する(ステップS220:Yes)と、一定時間内に戸開釦59a,59bが1度操作されたという判定となる。そして、運転制御部12は、タイマフラグをクリアする(ステップS226)。一方で、運転制御部12は、ステップS220において、一定時間が経過していないと判定する(ステップS220:No)と、タイマフラグをクリアすることなく、処理を終了する。
【0072】
運転制御部12は、ステップS226を経て、再び、図5の処理が行われると、ステップS207においてタイマフラグがオフであると判定し(ステップS207:No)、ステップS212に移行する。
【0073】
そして、運転制御部12は、ステップS212において、カウント値が1であると判定する(ステップS212:Yes)と、運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作された操作パネル70a,70b側と同じ側のドア42a,42bの戸開信号を生成し、生成した戸開信号を、同じ側のドア42a,42bを制御するドアモータ制御部44a,44bへ向けて出力する(ステップS217)。具体的に、背面側操作パネル70bにおいて戸開釦59bを操作した場合、運転制御部12は、ステップS217において、背面ドアモータ制御部44bに戸開信号を出力する。
【0074】
運転制御部12は、ステップS217の実行後、タイマフラグ、カウント値及び戸開釦オフフラグをクリアし(ステップS222)、処理を終了する。
【0075】
以上のように、実施形態2のエレベータ制御システム1によれば、2方向ドアエレベータ5において、運転制御部12は、戸開釦59a,59bの操作回数に基づいて、戸開するドア42a,42bを判定し、戸開すると判定したドア42a,42bを戸開することができる。つまり、実施形態2において、運転制御部12は、一定時間内に戸開釦59a,59bが1度操作されると、戸開釦59a,59bを操作した操作パネル70a,70bと同じ側のドア42a,42bを戸開する。また、運転制御部12は、一定時間内に戸開釦59a,59bが2度操作されると、戸開釦59a,59bを操作した操作パネル70a,70bと反対側のドア42a,42bを戸開する。このため、乗りかご40に乗車する利用者は、各操作パネル70a,70b上に設けられる1つの戸開釦59a,59bを操作することで、戸開したい側のドア42a,42bを戸開することができる。
【0076】
なお、実施形態2のエレベータ制御システム1において、アナウンス部58a,58bは、実施形態1と同様に、運転制御部12から戸開信号が出力されると、戸開するドア42a,42bの報知を行ってもよい。
【0077】
(実施形態3)
次に、図6を参照して、実施形態3に係るエレベータ制御システム1について説明する。図6は、実施形態3のエレベータ制御システムの処理を示すフローチャートである。なお、実施形態3でも、実施形態1及び2と重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。
【0078】
実施形態3のエレベータ制御システム1は、実施形態1のエレベータ制御システム1と同様の構成であり、また、運転制御部12がタイマをさらに備えた構成となっている。
【0079】
図6に示す処理は、図4に示す処理に加えて、乗りかご40に乗車した利用者が、両ドア42a,42bの全戸閉中において、戸開釦59a,59bを操作したときの処理である。この処理において、運転制御部12は、タイマにより、戸開釦59a,59bの操作時間を判定し、判定した戸開釦59a,59bの操作時間に応じて、正面側ドア42aの戸開または背面側ドア42bの戸開を登録している。
【0080】
なお、図6に示す処理において、図4と同様の処理については、説明を省略する。具体的に、図6のステップS301は、図4のステップS101と同様であり、また、図6のステップS302〜S306,S308〜S310,S313,S314は、図4のS102〜S106,S108〜S110,S112,S113と同様であるため、説明を省略する。
【0081】
運転制御部12は、ステップS308,S309,S313,S314の処理が実行された後、後述する処理で用いられるタイマフラグ及びタイマ値をクリアする(ステップS320)。
【0082】
運転制御部12は、ステップS304において、戸開中または戸閉動作中のドア42a,42bがないと判定する(ステップS304:No)と、戸開釦59a,59bが操作されたか否かを判定する(ステップS307)。
【0083】
運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作されたと判定する(ステップS307:Yes)と、タイマフラグがオンになっているか否かを判定する(ステップS311)。ここで、タイマフラグは、タイマによる時間の計測が開始されるとオンになるフラグである。なお、ステップS311において、最初の処理では、タイマフラグがオフとなっている。このため、運転制御部12は、ステップS311において、タイマフラグがオンになっていないと判定する(ステップS311:No)。
【0084】
運転制御部12は、ステップS311において、タイマフラグがオフであると判定する(ステップS311:No)と、タイマフラグをオンにし(ステップS316)、処理を終了する。
【0085】
次に、運転制御部12は、ステップS311において、タイマフラグがオンであると判定する(ステップS311:Yes)と、タイマ値を加算する(ステップS315)。ここで、タイマ値は、運転制御部12のタイマで管理されており、運転制御部12は、図6のステップS316を経由する処理が繰り返し行われる度に、タイマ値が加算される。
【0086】
次に、運転制御部12は、ステップS307において、戸開釦59a,59bが操作されていないと判定する(ステップS307:No)と、タイマフラグがオンになっているか否かを判定する(ステップS312)。
【0087】
運転制御部12は、ステップS312において、タイマフラグがオンになっていると判定する(ステップS312:Yes)と、タイマ値が一定以上であるか否かを判定する(ステップS317)。一方で、運転制御部12は、ステップS312において、タイマフラグがオンになっていないと判定する(ステップS312:No)と、処理を終了する。
【0088】
運転制御部12は、ステップS317において、タイマ値が一定以上であると判定する(ステップS317:Yes)と、利用者により戸開釦59a,59bが長押し操作されたと判定する。そして、運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作された操作パネル70a,70b側とは反対側のドア42a,42bの戸開信号を生成し、生成した戸開信号を、反対側のドア42a,42bを制御するドアモータ制御部44a,44bへ向けて出力する(ステップS318)。
【0089】
一方で、運転制御部12は、ステップS317において、タイマ値が一定以上でないと判定する(ステップS317:No)と、利用者により戸開釦59a,59bが長押し操作されていないと判定する。そして、運転制御部12は、戸開釦59a,59bが操作された操作パネル70a,70b側と同じ側のドア42a,42bの戸開信号を生成し、生成した戸開信号を、同じ側のドア42a,42bを制御するドアモータ制御部44a,44bへ向けて出力する(ステップS319)。
【0090】
そして、運転制御部12は、ステップS318及びステップS319の実行後、タイマフラグ及びタイマ値をクリアし(ステップS321)、処理を終了する。
【0091】
以上のように、実施形態3のエレベータ制御システム1によれば、2方向ドアエレベータ5において、運転制御部12は、戸開釦59a,59bの操作時間に基づいて、戸開するドア42a,42bを判定し、戸開すると判定したドア42a,42bを戸開することができる。つまり、実施形態3において、運転制御部12は、戸開釦59a,59bが一定時間以上操作されると、戸開釦59a,59bを操作した操作パネル70a,70bと反対側のドア42a,42bを戸開する。また、運転制御部12は、戸開釦59a,59bが一定時間未満操作されると、戸開釦59a,59bを操作した操作パネル70a,70bと同じ側のドア42a,42bを戸開する。このため、乗りかご40に乗車する利用者は、各操作パネル70a,70b上に設けられる1つの戸開釦59a,59bを操作することで、戸開したい側のドア42a,42bを戸開することができる。
【0092】
なお、実施形態3のエレベータ制御システム1において、アナウンス部58a,58bは、実施形態1と同様に、運転制御部12から戸開信号が出力されると、戸開するドア42a,42bの報知を行ってもよい。
【0093】
(実施形態4)
次に、図7及び図8を参照して、実施形態4に係るエレベータ制御システム1について説明する。図7は、実施形態4のエレベータ制御システムの正面側及び背面側の操作パネルを示す図である。図8は、実施形態4のエレベータ制御システムの正面側行先呼登録装置及び背面側行先呼登録装置を示すブロック図である。なお、実施形態4でも、実施形態1から3と重複した記載を避けるべく、実施形態1から3と異なる部分について説明し、実施形態1から3と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。
【0094】
実施形態4のエレベータ制御システム1は、実施形態1のエレベータ制御システム1の正面側行先呼登録装置50a及び背面側行先呼登録装置50bに設けられる戸開釦灯63a,63bに代えて、正面用戸開釦灯(第1の点灯ランプ)68a,68b及び背面用戸開釦灯(第2の点灯ランプ)69a,69bを設けている。なお、以下の説明においても、背面側行先呼登録装置50bは、正面側行先呼登録装置50aと同様の構成であるため、説明を一部省略する。また、図7及び図8において、正面側行先呼登録装置50aに関する符号と、背面側行先呼登録装置50bに関する符号とについては併記する。
【0095】
正面用戸開釦灯68aは、戸開釦59aの操作に基づいて運転制御部12により正面側ドア42aを戸開すると判定された場合に点灯する。一方で、正面用戸開釦灯68aは、正面側ドア42aの戸開の登録が解除されると消える。
【0096】
背面用戸開釦灯69aは、戸開釦59aの操作に基づいて運転制御部12により背面側ドア42bを戸開すると判定された場合に点灯する。一方で、背面用戸開釦灯69aは、背面側ドア42bの戸開の登録が解除されると消える。
【0097】
ここで、正面用戸開釦灯68aで点灯する色彩は、第1の色彩となっており、背面用戸開釦灯69aで点灯する色彩は、第1の色彩と異なる第2の色彩となっている。実施形態4では、第1の色彩として、例えば、赤色となっており、第2の色彩として、例えば、青色となっている。このとき、図7に示すとおり、各操作パネル70a,70b上には、正面及び背面と、第1の色彩及び第2の色彩とを対応させた説明銘版101が配置されている。
【0098】
正面用戸開釦灯68a及び背面用戸開釦灯69aは、信号入出力部56aに接続されている。そして、運転制御部12は、戸開釦59aの操作に基づいて、戸開すると判定したドア42a,42bに対応する正面用戸開釦灯68a及び背面用戸開釦灯69aを点灯させるための信号を生成し、伝送ライン60を介して正面側行先呼登録装置50a及び背面側行先呼登録装置50bに出力する。
【0099】
以上のように、実施形態4のエレベータ制御システム1によれば、各操作パネル70a,70b上に、戸開釦59a,59bを1つ設ける場合であっても、正面側ドア42aの戸開または背面側ドア42bの戸開を、利用者に対して視覚的に認識させ易いものとすることができる。
【0100】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0101】
1 エレベータ制御システム、5 2方向ドアエレベータ、10 制御装置、11 信号入出力部、12 運転制御部(ドア制御手段)、13 設計情報記憶部、20 巻上機、21 モータ、22 パルスジェネレータ、30 乗場呼登録装置、31,32 乗場呼釦、40 乗りかご、41a,41b 戸閉確認センサ(戸閉検出手段)、42a 正面側ドア、42b 背面側ドア、43a 正面ドアモータ、43b 背面ドアモータ、44a 正面ドアモータ制御部、44b 背面ドアモータ制御部、50a 正面側行先呼登録装置、50b 背面側行先呼登録装置、51a,51b 正面側行先釦、52a,52b 背面側行先釦、55a,55b 戸閉釦、56a,56b 信号入出力部、57a,57b 信号処理部(処理部)、58a,58b アナウンス部(ブザー)、59a,59b 戸開釦(戸開操作部)、61a,61b 正面側行先釦灯、62a,62b 背面側行先釦灯、63a,63b 戸開釦灯、64a,64b 戸閉釦灯、68a,68b 正面用戸開釦灯(第1の点灯ランプ)、69a,69b 背面用戸開釦灯(第2の点灯ランプ)、70a 正面側操作パネル、70b 背面側操作パネル
【要約】
【課題】インターフェース資源を有効に活用し、2つのドアを有するエレベータであっても、操作性のよいものとすることができるエレベータ制御システムを提供する。
【解決手段】エレベータ制御システム1は、乗りかご40に、2つのドア42a,42bが対向して設けられるエレベータ5を制御する。エレベータ制御システム1は、2つの行先登録装置50a,50bと、運転制御部12とを備える。各行先登録装置50a,50bは、ドア42a,42bを開けるための戸開釦59aが1つ設けられている。運転制御部12は、ドア42a,42bの開閉を制御し、戸開釦59aが操作されると、エレベータ5が設置される建物の階に応じて開けるドアを設定したドア開設定情報に基づいて、戸開可能なドア42a,42bを判定し、戸開可能であると判定したドア42a,42bを戸開する制御を実行する。
【選択図】図1
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図8